2014年11月

2014年11月30日

30日の東京11Rで行われた第34回ロンジン賞ジャパンカップ(3歳上オープン、GI、芝2400メートル、18頭立て、1着賞金=2億5000万円)は、クリストフ・スミヨン騎手騎乗の4番人気エピファネイア(牡4歳、栗東・角居勝彦厩舎)が好位から抜け出して4馬身差の圧勝。2度目のGI制覇を果たした。タイムは2分23秒1(良)。

 昨年の菊花賞馬が、この大舞台であきれるほどの強さを見せつけた。引っかかって自滅した天皇賞から4週間。新たにスミヨン騎手とコンビを組んだエピファネイアが、劇的な変わり身で豪華メンバーを一蹴した。

 レースは予想通りサトノシュレンが先行。2番手にタマモベストプレイがつけて、その内にエピファネイア。人気のジェンティルドンナは6番手のイン。ハープスターは後方から6頭目あたりを進んだ。4コーナーを回って抜群の手応えで直線に向いたのはエピファネイア。インからスムーズに抜け出し、楽々と先頭に躍り出る。外からジャスタウェイ、イスラボニータ、大外からハープスターも伸びたが、エピファネイアは2番手以下のはるか前。終わってみれば4馬身差という文句なしの強さで、2度目のGI制覇を果たした。2着は3番人気のジャスタウェイ。さらに1/2馬身差の3着が6番人気のスピルバーグだった。

 エピファネイアは、父シンボリクリスエス、母シーザリオ、母の父スペシャルウィークという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)キャロットファームの所有馬。通算成績は12戦6勝。重賞はGIIIラジオNIKKEI杯2歳S(2012年)、GII神戸新聞杯、GI菊花賞(13年)に次いで4勝目。角居勝彦調教師は09年ウオッカに次いでジャパンC2勝目、スミヨン騎手は初勝利。

 2010年のジャパンCでブエナビスタに騎乗した際に1位で入線しながら2着に降着となったスミヨン騎手は「非常に強い馬でした。日本のレースはペースが速くなりがちですが、今回はそれほど速くなかったので、行きたがっていました。向こう正面では前の馬に追突するのではないかというくらいでした。4コーナーを回って止まらなければ…と思っていましたが、止まるどころかどんどん伸びて、本当に強かったです。格が高いレースだと、どこかでひと息つかなければ強く追えないものですが、4コーナーまでマイラーのような勢いで追走していました。普通なら最後までもたないところなのに、あの反応ですから。これまでブエナビスタやオルフェーヴルなど日本の強い馬に乗せてもらいましたが、一番強い馬だと感じました。日本の皆さんはご存じのとおり、自分はブエナビスタで降着になってしまい、申し訳ないことをした記憶があります。それだけに特別な意味のある勝利でした。このチャンスを与えてくれたオーナーに感謝しています」と満面の笑みで喜びを爆発させていた。

selvas2 at 16:50コメント(0) 
これまでにない日本最強布陣が3頭の招待馬を迎え撃ちます。

東京競馬場2014年、国際G1・第34回ジャパンカップ、いよいよ各馬の本馬場入場です。


国際レーティング1位、世界が認めたその走り、世界が認めたその強さ、再び府中でお見せしよう ジャスタウェイ 福永祐一

今年に入ってドイツG1・2勝、重馬場の壮行レースを60キロを背負って圧勝 アイヴァンホウ フィリップ・ミナリク

己の力をただ信じるのみ、JC3連覇を果たしたとき日本のスーパーヒロインは世界の生ける伝説となる ジェンティルドンナ 去年と同じライアン・ムーア

叩き2戦目、1年ぶりの勝利を目指してキズナ世代の菊の覇者 エピファネイア クリストフ・スミヨン

デビューから37戦目、走行距離79100mの旅路の果てに ヒットザターゲット JC3勝武豊

ジェンティルドンナに引導を渡し世代最強から現役最強へ名乗りを上げるか、今年の桜の女王 ハープスター 川田将雅

昨年最優秀3歳馬にして年度代表馬にも選ばれたカナダ最強馬 アップウィズザバーズ ユーリコ・ダシルヴァ

去年連覇を果たした女王にハナ差の接近遭遇、紅の宝玉に秘策ありか デニムアンドルビー 浜中俊

日の丸ネクストジェネレーション、ダービー馬との3度目の直接対決、さあ決着をつけようぜ イスラボニータ 蛯名正義

第81代東京優駿、唯一無二の存在になるため府中クラシックディスタンスに帰ってきた ワンアンドオンリー 横山典弘

4年連続の挑戦は、レコードホルダー復活への最前線へ トーセンジョーダン ピエールシャルル・ブドー

夏の札幌で決めた1年半ぶりの勝利は、フジキセキ産駒を覚醒に導く タマモベストプレイ 津村明秀

2年ぶりチーム小島太に重賞タイトルをもたらし、そして今日12年ぶりのG1奪取へ ディサイファ グレゴリー・ブノワ

日の丸部隊の特攻隊長、最多勝利枠14番ゼッケンの責任を負って サトノシュレン 川島信二

1ヶ月前に力で勝ち取った天皇楯から、国際G1勝利の手ごたえを感じて スピルバーグ 北村宏司

春の天皇賞連覇の怪物、前走まさかの裏切りに今立ち上がる フェノーメノ 岩田康誠

去年8着ながらもコンマ3秒、中1週のローテーションも覚悟の上 アンコイルド 戸崎圭太

昨年アイルランドダービーでイギリスダービー馬に圧勝、キングジョージも2着の実績 トレーディングレザー ケビン・マニング


第34回ジャパンカップ、以上の18頭の参戦です。
早くも場内からどーーーーーーっという地鳴りのような大歓声です東京競馬場。


頂点を極めた勇者の夢舞台、今こそ世界に威厳を示せ。

強い馬を作りたい、G1レースを勝ちたい、世界を相手に活躍したい。あくなき向上心と探究心がホースマン達のエネルギーであり原動力です。
国際G1・第34回ジャパンカップ、今年は4ヶ国18頭によって世界共通のチャンピオンコース、芝2400mを争います。ワールドサラブレッドランキング1位のジャスタウェイ、
3連覇がかかる絶対女王エンティルドンナ、さらには今年のクラシックホース3頭、春秋の天皇賞馬と日本馬は今年も豪華な顔ぶれが揃いました。
外国招待馬は3頭、その中の1頭であります昨年のアイルランドダービー馬トレーディングレザー、ゆっくりと18番ゲートに誘導されます、日本馬通算20勝目なるか、外国馬が9年ぶりの優勝か、
さあまもなく発走です第34回ジャパンカップ!

ゲートが開きました!ハープスターは後方から!ハープスターは後方からの競馬です!
まずは14番のサトノシュレン、タマモベストプレイの先行争い、ジェンティルドンナ好位置3番手、同じ2枠のエピファネイア、外からトレーディングレザー上がっていく、黄色い帽子2つイスラボニータとワンアンドオンリー、今年の皐月賞馬とダービー馬並んで、春の天皇賞馬フェノーメノ、オレンジの帽子ディサイファ、17番のアンコイルド、内を通ってジャスタウェイ、その後ろ2番のアイヴァンホウ、トーセンジョーダンが外、真ん中にアップウィズザバーズ、ヒットザターゲットと武豊、秋の天皇賞馬スピルバーグ、昨年2着のデニムアンドルビー、さらに3馬身くらい差があってハープスター、桜の女王は最後方であります。

前半の半マイルを通過、先頭から最後方までは20馬身以上の差があります、それでは先頭から改めて18頭をご紹介、タマモベストプレイわずかに先頭か、外馬体を併せてサトノシュレン、61秒台で1000mを通過、日本の絶対女王ジェンティルドンナ、ゼッケン3番を背負って3番手から3連覇を狙います、外を通って去年のアイルランドダービー馬トレーディングレザー、真ん中4番のエピファネイア、この3頭を見るようにして皐月賞馬イスラボニータ、外にダービー馬ワンアンドオンリー、春の天皇賞連覇のフェノーメノ、内を通ってジャスタウェイ、残り1000mを通過、2番のアイヴァンホウ、青い帽子はアップウィズザバーズ、外からいきますヒットザターゲットと武豊、13番のディサイファ、さらにはアンコイルド、G1連勝なるかスピルバーグ、
残り800を通過、8番のデニムアンドルビー、ハープスタージワジワ差を詰めて後方2番手、トーセンジョーダン、前は早くも第4コーナーカーブ、タマモベストプレイ、外サトノシュレン、ジェンティルドンナも動く、ライアン・ムーアの手はまだ動いていない!

第4コーナーをカーブして直線!ジェンティルドンナ早くも抜け出すか!
サトノシュレン!タマモベストプレイ粘っている!しかし抜けた抜けたジェンティルドンナ!3連覇に向けて堂々と先頭!イスラボニータが2番手に上がってくる!さらにワンアンドオンリー!エピファネイアも差を詰める!しかしジェンティルドンナ!
200を通過!イスラボニータ!ワンアンドオンリー!外からヒットザターゲット!ハープスターは大外!
デニムアンドルビーも飛んできている!
しかし前とは差がある!先頭ジェンティルドンナ!ライアンムーアのムチが飛んでいる!
ジェンティルドンナ!イスラボニータ!
馬場の真ん中ディサイファが突っ込んで来た!
ジェンティルドンナ!ディサイファ!
ジェンティルドンナ!ディサイファ!
ジェンティルドンナ!ディサイファ!

ジェンティルドンナーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!
3連覇達成!3連覇達成!ジェンティルドンナです!

selvas2 at 07:45コメント(0) 

2014年11月29日

秋の京都競馬の連続開催も今週で終了。その最後を飾る重賞として定着しているのが京阪杯だ。1997年以降はジャパンカップ前日の土曜日(2007年は金曜日)に行われてきたレースだが、今年は2歳重賞のラジオNIKKEI杯京都2歳Sが土曜日に新設されたため、ジャパンカップと同日の日曜日に移行。開催を締めくくるレースという印象がより強くなった。芝1800mから芝1200mに距離を短縮したのが2006年で、同年の優勝馬アンバージャックはこのレースが重賞初制覇だった。GI・6勝を挙げて歴史に残る名馬となったロードカナロアも2011年の京阪杯で重賞初制覇を果たしている。格よりも素質や勢いが重要なレースと言えるかもしれない。

レッドオーヴァル(牝4・安田隆行)は、昨年の桜花賞2着馬で、今年のスプリンターズS(新潟・芝1200mで開催)が3着。GI で好勝負をしている実績馬だが、重賞タイトルはまだ獲得していない。厩舎の大先輩・ロードカナロアが出世の足がかりにしたこの京阪杯で、本馬も重賞勝ち馬に名を連ねたいところだろう。前走後は短期放牧でリフレッシュを図られて、10月下旬に栗東トレーニング・センターに帰厩。このレースを目標にじっくりと乗り込みを消化してきた。19日の1週前追い切りは坂路で4ハロンから54秒4−39秒1−25秒0−12秒5をマーク。中7週のローテーションでも動ける気配にある。

前々走のアイビスサマーダッシュで待望の重賞初制覇を達成したセイコーライコウ(牡7・鈴木康弘)は、7歳にして初のGI 挑戦となった前走のスプリンターズSが7着。道中は中団を追走し、直線で伸びきれなかったレース内容にGI の壁を感じたが、勝ち馬のスノードラゴンから僅か0秒2差で、GIII なら主役争いができるはずだ。同馬は調教ではまるで動かず、スプリンターズSへ向けての追い切りでも併走馬に遅れを連発していたが、今回はまずまず素軽い動きを見せている。今週の最終追い切りで出走態勢は整うはずだ。

前々走のキーンランドCを勝った勢いで前走のスプリンターズSに挑んだローブティサージュ(牝4・須貝尚介)は11着に敗退。勝ち馬のスノードラゴンから0秒3差と着順ほど大きくは負けていないとはいえ、GI では決め手不足の印象を受けた。GIII に戻って、巻き返しを期す一頭だ。この中間は放牧先でしっかり乗り込んできたこともあり、11月中旬に栗東トレーニング・センターへ帰厩したあとの調教本数は少ないが、19日の1週前追い切りでは坂路で4ハロンから54秒0−39秒0−25秒4−12秒6を楽な手応えでマークしている。この動きなら、実戦でも力を発揮できるだろう。

エピセアローム(牝5・石坂正)は短距離重賞の常連とも言える存在で、これまでに幾度も差のない競馬をしている。2歳夏に小倉2歳Sで重賞初制覇を飾り、3歳秋のセントウルSではのちにGI・6勝の大活躍を遂げるロードカナロアをゴール前で測ったように差し切り、アタマ差の2着に退けて優勝した実績の持ち主。その後の勝ち鞍は4歳秋のオープン特別・オパールS(京都・芝1200m)のみで、そろそろ3つ目の重賞を勝ちたいところだろう。この馬も放牧先から栗東トレーニング・センターへ帰厩したあとの追い切り本数が少なく、19日の1週前追い切りは坂路で4ハロンから53秒5−38秒7−25秒4−12秒8をマークしたが、攻め駆けするこの馬にしては平凡な内容だった。今週の最終追い切りの動きに注目したい一頭だ。

ヘニーハウンド(牡6・吉村圭司)は、約3か月半の休み明けで臨んだ前走のオパールSで4コーナー9番手追走からメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒0(推定)の豪脚を繰り出して1分06秒7のコースレコードをマークし、約2年5か月ぶりの勝利を挙げた。オパールSと同じ舞台の京都・芝1200mで行われた2012年5月のオープン特別・鞍馬Sでも後方待機から直線一気の追い込みを決め、1分07秒1の好タイムで優勝。今回の京阪杯の舞台となる京都・芝1200mで見せてきたパフォーマンスは強烈だ。前走後に矢作芳人厩舎から吉村圭司厩舎へ転厩しているが、この中間は栗東坂路で豊富な乗り込みを消化している。休み明けを一度使われた上積みを十分に見込めるだろう。

スピード馬ぞろいの短距離界で持ち前の快速ぶりを発揮して通算6勝をマークしているアンバルブライベン(牝5・福島信晴)。前走のオープン特別・福島民友C(福島・芝1200m)では、スピードの違いを見せつける競馬でハナを奪ってそのまま押し切り、2着馬を2馬身突き放す快勝劇を演じている。勝ち時計の1分07秒1も優秀だ。夏場からの約3か月間で5戦を消化と、コンスタントに使い込まれているものの、20日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから50秒8−37秒1−23秒8−12秒0の好時計をマーク。前走を勝利した勢いはまだまだ衰えていない。先手を奪ってマイペースの展開に持ち込むことができれば、重賞初制覇を達成するのも難しくはないだろう。

アフォード(牡6・北出成人)は、約4か月半ぶりの実戦となった前々走のスプリンターズSで15番人気の低評価ながら、勝ち馬から0秒2差の6着に健闘。前走のスワンSでは13頭立ての11番手追走から9着に敗退したが、マイルチャンピオンシップを目指す強豪が相手で、度外視できるだろう。19日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから53秒0−38秒0−24秒4−12秒3をマーク。シャープな伸び脚を披露している。休み明け3走目の今回は走り頃と言えそうだ。

ワキノブレイブ(牡4・清水久詞)は、前走のオープン特別・京洛S(京都・芝1200m)でオープンクラス初勝利をマーク。道中は好位を追走し、直線で追い出されると力強い末脚を発揮して、逃げ込みを図るサカジロロイヤル(3着)を並ぶ間もなく交わし去ると、中団から追い込んできたアルマリンピア(2着)に1馬身3/4馬身差をつけて快勝。ここは勢いに乗っての重賞挑戦になるが、前走のような積極的な競馬ができれば、このメンバーが相手でも上位争いに加われそうだ。

スマートオリオン(牡4・鹿戸雄一)は、今年3月のオーシャンSで重賞初挑戦・初制覇を成し遂げた。1馬身1/4差の2着に退けたスノードラゴンが秋に入ってスプリンターズSでGI 初制覇を飾っていることから、本馬の地力はここでは上位のはず。今回が3か月ぶりの実戦で、休み明けを苦にするタイプではないが、19日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りは併せた2歳馬に遅れを取っていただけに、仕上がり具合がポイントになりそうだ。今週の最終追い切りの動きに注目したい。

selvas2 at 09:07コメント(0) 
2歳馬の競走体系の充実とローテーションを整備する観点から、今年は大幅に番組が改善された。これまでは京都・芝2000mでオープン特別として行われていた『京都2歳S』が、今年からGIII の重賞に格上げされたうえに、『ラジオNIKKEI杯京都2歳S』と改称して行われることとなった。11月は毎週2歳重賞が設けられて各陣営が素質馬に適した距離・コースを選択できるようになり、出走馬が分散したこともあり、このラジオNIKKEI杯京都2歳Sの登録馬は8頭と少頭数になっている。キャリアの浅い2歳馬にとって、展開のまぎれが生じにくい少頭数の競馬は、本来の実力を発揮しやすくなるため、プラス材料と言えるだろう。今回のラジオNIKKEI杯京都2歳Sには、関西のクラシック候補がしっかりと駒を進めてきた。来年のクラシックを占う上でも重要なレースとなりそうなだけに、出走各馬の戦いぶりに注目したい。

来年のクラシック候補の筆頭格は、武豊騎手の手綱で挑むティルナノーグ(牡2・松永幹夫)だろう。大物感を漂わせる走りで2戦2勝。6月29日のメイクデビュー阪神(芝1800m)で単勝オッズ1.5倍という圧倒的な1番人気に応える形で優勝。2着馬トーセンバジルとはクビ差の接戦だったが、並ばれてから抜かせない勝負根性を発揮した。本馬の評価をさらに高めたのが、2戦目の500万下・紫菊賞(京都・芝2000m、1着)だ。約3か月半の休み明けで臨んだこともあり、デビュー戦で負かしたトーセンバジル(単勝オッズ2.3倍)に1番人気を譲ったものの、差のない2番人気(同2.5倍)の評価を受けた。最後方待機から直線でメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒1(推定)の鋭い末脚を発揮し、先に抜け出して押し切りを狙ったトーセンバジル(2着)を一完歩ずつ追い詰め、最後は測ったようにクビ差で差し切った。クラシック最有力候補の声が上がるのも納得できるほど、インパクトの大きいレースだった。休み明けの前走を使われて、今回はさらなる良化も見込めそう。栗東CWコースで行われた19日の1週前追い切りは、7ハロンの長めから追われて6ハロン82秒2、ラスト1ハロン12秒0の時計をマーク。力強さを感じさせる走りだった。このレースでしっかりと収得賞金を加算し、来年のクラシック参戦にめどを立てたいところだろう。

ティルナノーグの重賞初制覇に待ったをかける存在がダノンメジャー(牡2・橋口弘次郎)だ。8月10日のメイクデビュー小倉(芝1800m)で好位追走から直線で鮮やかに抜け出して快勝したあと、2戦目はオープン特別の野路菊S(阪神・芝1800m)に挑み、単勝オッズ1.8倍という断然の1番人気に応えて優勝。この馬も2戦2勝と負け知らずで、今春にワンアンドオンリーで悲願の日本ダービー制覇を果たした橋口弘次郎厩舎が、日本ダービー2連覇を意識する好素材だ。20日の1週前追い切りは、栗東坂路でワンアンドオンリーと併せ馬を敢行し、4ハロン53秒3をマーク。ゴール前で追うダービー馬を相手に馬なりの手応えで半馬身先着を果たした。これにはジャパンカップ有力馬の追い切りに注目していた多くのメディア関係者も驚いていた様子。今回だけでなく、先々まで注目したい馬と言えるだろう。

エイシンライダー(牡2・沖芳夫)は、10月19日のメイクデビュー京都を2番手追走から直線で力強く抜け出して勝ち上がり、次走のオープン特別・萩S(ともに、京都・芝1800m)でも2番手を追走して直線で抜け出すと、外から急追してきたポルトドートウィユ(2着)をクビ差退けて優勝。2戦2勝と土つかずで重賞初制覇に挑む。前2戦は外回りの芝1800mで、今回は内回りの芝2000mに舞台が替わるが、その2勝がともに京都・芝コースというのはアドバンテージになるはず。前走後の調整も順調で、21日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから53秒3−38秒9−24秒9−12秒3をマーク、鋭い動きを見せていた。今回は道中で脚をためて瞬発力をセールスポイントにするタイプがライバルだけに、仕掛けどころが大きな鍵となってきそうだ。

ハーツクライ産駒のシュヴァルグラン(牡2・友道康夫)は、9月21日のメイクデビュー阪神(芝2000m)で4コーナー6番手から鋭い末脚を発揮して2着に好走。直線半ばで先頭に立ったドラゴンヴァース(1着)をクビ差まで追い詰めたレース内容を評価され、1番人気の支持を受けた2戦目の未勝利(京都・芝2000m)で1馬身1/2差をつけて勝ち上がった。持っている素質は、重賞のメンバーが相手でも十分に通用するものがある。今回は、半姉ヴィルシーナ(父ディープインパクト)の主戦でもある内田博幸騎手に乗り替わりとなるが、19日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りに騎乗して同馬の感触を確かめている。この新コンビがどんな走りを見せるか、注目したい。

フローレスダンサー(牝2・松田博資)は、8月9日のメイクデビュー札幌(芝1800m、1着)で2番手を追走し、直線で逃げ込みを図るシンキングロージス(2着)に一旦は2馬身以上もリードを広げられたものの、そこから猛然と追い上げて、ゴール前できっちりと差し切った。レース後は放牧を挟み、約2か月半の休み明けで臨んだ前走のアルテミスSで勝ち馬のココロノアイから0秒2差の4着に健闘。今回は牡馬が相手の重賞でメンバーは強化されるが、成長の早いこの時期の牝馬は牡馬と互角に走ることも多い。牝馬ながら、デビュー戦に芝1800mの距離を選択した中距離志向のタイプ。芝2000mへの距離延長はプラスに働くはずだ。

デビュー2戦目の未勝利(阪神・芝1600m)を快勝したあと、4戦目となった前走の500万下・黄菊賞(京都・芝2000m)でレトロロック(2着)と直線で激しい追い比べを演じ、ハナ差の接戦を制して2勝目をマークしたベルラップ(牡2・須貝尚介)。収得賞金の加算に成功したことで、今後の重賞参戦に向けてローテーションはかなり組みやすくなった。1000m通過タイムが62秒8というスローな流れの中、うまく折り合い勝負どころから長くいい脚を使って勝ち切ったことは、今回のレースに活きてくるはずだ。

アイオシルケン(牡2・西橋豊治)はデビュー6戦目となった前走の未勝利(京都・芝1800m)を勝ち上がったばかりだが、7月26日のメイクデビュー中京(芝1600m、11着)出走時の442キロから前走時は464キロと22キロも馬体重が増えているように、一戦ごとにパワーアップしている印象がある。今回は重賞初挑戦で一気の相手強化に対応できるかどうかだが、20日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロン53秒6をマーク、併走馬に先着を果たしている。前走から引き続いて状態は良さそうだ。

テイエムダンシング(牡2・山内研二)は、今夏の札幌開催でデビューして3戦を消化。8月2日のメイクデビュー札幌で0秒8差の4着に敗れたあと、2戦目の未勝利で変わり身を見せて勝ち上がり、3戦目のオープン特別・すずらん賞(いずれも芝1200m)は7着に敗退した。栗東トレーニング・センターに帰厩したあと、前走のデイリー杯2歳Sでは勝ち馬のタガノプレッソから1秒5も離されたしんがりの9着と大敗を喫したが、道中で物見をして進んで行かなかったようだ。京都・芝コースも2度目の参戦で慣れが見込める今回は、前走以上の走りを期待できるだろう。

selvas2 at 09:04コメント(0) 

2014年11月28日

ジャパンカップは圧倒的に日本馬が強い。
以前は高速馬場に適応した日本馬に地の利が大きいと思っていたが、
いまや真の実力でも世界を凌駕するレベルにあるのだろう。
過去10年で日本馬は9勝、外国馬で勝ったのは05年のアルカセットだけだ。
日本馬の中で最も人気上位だった馬は(5320)と、すべて3着内の好成績をあげている。

スピード指数上は、前走指数最上位馬が6年連続で連対中。
過去10年の内9年で前走指数の上位馬が連軸の中心になっている。
指数ランク外で上位に食い込んだのはほとんどが3歳馬で、
古馬の場合は指数上位であることが上位の条件だ。

連軸候補は、人気上位の日本馬で、指数でも上位にある馬が有力だろう。

今年の指数上位馬はハープスター、ワンアンドオンリー、ジャスタウェイ、イスラボニータ、スピルバーグ、ジェンティルドンナ、タマモベストプレイ、フェノーメノなど。

以前のジャパンカップは道中のペースが非常に厳しいのが特徴だったが、
日本馬が圧倒的に勝ち続けるようになった近年は、スローペース気味の流れが多くなってきている。
当然、鋭い上がりの脚が問われ、結果的に負担重量が軽い3歳馬や牝馬が台頭する傾向が強くなっているようで、このところ負担重量が軽い3歳馬や牝馬が5年連続で勝ち続けているのも偶然ではないだろう。

今年、負担重量の楽な3歳馬と牝馬は、
ハープスター、ワンアンドオンリー、イスラボニータ、
ジェンティルドンナ、デニムアンドルビーの5頭だが、今年もスローペース気味の流れに変わりがないとすると、鋭い瞬発力のあるハープスター、イスラボニータ、デニムアンドルビーなどが、勝利に近い条件を備えていることになる。

凱旋門賞6着以来のレースになるのがハープスター。
桜花賞を勝ち、オークスは惜しい2着だったが、3歳牝馬ナンバーワンといっても良いだろう。
夏の札幌記念ではゴールドシップとの直線での叩き合いを制して勝利を手にしており、
古馬陣とも互角以上の力があることも証明している。53キロの負担重量はいかにも恵まれており、
勝利に最も近いのではないか。直線一気の脚に期待したい。

3歳馬でダービー2着のイスラボニータも上がりの脚で上位だ。前走の天皇賞では古馬相手に先行、直線は早め先頭に立ち、勝利をつかみかけたが、惜しくも3着。底力は十分に見せられただろう。

他では、現世界ランキングナンバーワンのジャスタウェイも有力。
凱旋門賞は59.5キロを背負って最後方からでは、苦しいレースになってしまったが、
ここは他の古馬陣と同じ57キロの負担重量なら、追い負けることはないだろう。

外国馬3頭は少し力が足りないようだが、高速の東京芝コースに適性がありそうなのはアップウィズザバーズ。連下の押さえにはなるかもしれない。


芝1200メートルの京阪杯も指数上位馬が活躍しているレースだが、今年は出走馬の指数にほとんど差がなく大混戦だ。
過去の傾向は、牝馬や3歳馬の連対率が高いことが特徴だ。
先行力があり、直線の瞬発力も鋭いのは4歳牝馬のレッドオーヴァル。前走GIスプリンターズSで、3着に押し上げてきた力は評価して良いはず。

先行力のあるセイコーライコウ、スマートオリオン,ワキノブレイブ、ブランダムールなどにもチャンスはありそう。

今年から始まったラジオNIKKEI杯京都2歳Sは8頭立て。
少し頭数が寂しいが、ともに連勝で臨むティルナノーグ、エイシンライダー、ダノンメジャーの3騎が中心。
なかでも前走、最後方から鋭い脚を見せたティルナノーグが最有力だろう。

selvas2 at 18:09コメント(0) 

2014年11月27日

11/30(日)  
ロンジン賞 第34回ジャパンカップ(GI)  
東京競馬場・芝2,400m

頂点を極めた勇者の夢舞台、今こそ世界に威厳を示せ。

selvas2 at 18:48コメント(0) 
30日に東京競馬場で行われる、第34回ジャパンC(3歳上・GI・芝2400m・1着賞金2億5000万円)の枠順が、27日確定しました。

史上初の3連覇を狙うジェンティルドンナ(牝5、栗東・石坂正厩舎)は2枠3番からのスタートとなりました。

また、凱旋門賞以来のレースとなるハープスター(牝3、栗東・松田博資厩舎)は3枠6番、
ジャスタウェイ(牡5、栗東・須貝尚介厩舎)は1枠1番に入りました。

天皇賞・秋を制したスピルバーグ(牡5、美浦・藤沢和雄厩舎)は7枠15番、
天皇賞・秋3着の3歳馬イスラボニータ(牡3、美浦・栗田博憲厩舎)は5枠9番、
今年のダービー馬ワンアンドオンリー(牡3、栗東・橋口弘次郎厩舎)は5枠10番に入りました。
発走は15時55分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 ジャスタウェイ(牡5、福永祐一・須貝尚介)
1-2 アイヴァンホウ(牡4、F.ミナリク・J.カルヴァロ)
2-3 ジェンティルドンナ(牝5、R.ムーア・石坂正)
2-4 エピファネイア(牡4、C.スミヨン・角居勝彦)
3-5 ヒットザターゲット(牡6、武豊・加藤敬二)
3-6 ハープスター(牝3、川田将雅・松田博資)
4-7 アップウィズザバーズ(牡4、E.ダシルヴァ・M.ピアース)
4-8 デニムアンドルビー(牝4、浜中俊・角居勝彦)
5-9 イスラボニータ(牡3、蛯名正義・栗田博憲)
5-10 ワンアンドオンリー(牡3、横山典弘・橋口弘次郎)
6-11 トーセンジョーダン(牡8、P.ブドー・池江泰寿)
6-12 タマモベストプレイ(牡4、津村明秀・南井克巳)
7-13 ディサイファ(牡5、G.ブノワ・小島太)
7-14 サトノシュレン(牡6、川島信二・村山明)
7-15 スピルバーグ(牡5、北村宏司・藤沢和雄)
8-16 フェノーメノ(牡5、岩田康誠・戸田博文)
8-17 アンコイルド(牡5、戸崎圭太・矢作芳人)
8-18 トレーディングレザー(牡4、K.マニング・J.ボルジャー)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 18:47コメント(0) 

2014年11月26日

直線のコース取りはまさに岩田騎手の真価

 高速の芝コンディションのなか、内枠からスイッチの入ってしまった3歳ホウライアキコが引っ張り、1分31秒5(45秒3−46秒2)のレースレコードの決着となった。

 勝ったダノンシャーク(父ディープインパクト)は、1分33秒3で6着だった4歳時(6番人気。浜中騎手)、1分32秒7で3着の5歳時(1番人気。福永騎手)につづき、今回が3度目の出走であり、8番人気の今年は一転、挑戦者の立場だった。

 早めに正攻法でスパートするとゴール前が甘くなるので、大久保龍志調教師から「先にだけは行かないで欲しい」という注文のついたテン乗りだったと伝えられるが、これは陣営の、そして岩田康誠騎手のファインプレイである。前2年に比べれば気楽な立場はたしかだが、外枠12番ながらいつのまにか内に入り、中団より後方から追走。直線のコース取りはまさに岩田騎手の真価。コーナーを回ってしばらく、あっというまに最内に突っ込んでみせた。

 一連のレース内容からダノンシャークがいまになって急に強くなったわけもなく、もうマイルCSには最後の挑戦となるかもしれないと考えた陣営の、これまで以上の猛調教がダノンシャークを目覚めさせたのかもしれない。陣営の読みに、岩田騎手の好騎乗が見事に重なったGI初勝利だった。

 2着フィエロ(父ディープインパクト)は、完全に勝った競馬だったが、ダノンシャークに150点くらいのレースをされてしまった。今回は仕方がないと、称えたい。5歳馬とはいえ、休み休みで今回がまだ12戦目。このハナ差負けは苦しいレースを重ねた経験の差だったろう。福永騎手にしてみれば、ダノンシャークは前回、自分が乗っていた馬であり、その馬にインから差されたのは痛恨だが、フィエロのレースの中身は勝ち馬に一歩も見劣るものではなかった。

 GIで6回も連続して重賞未勝利馬が勝つことになってしまうではないか。フィエロが勝つとWIN5が1票だけ的中してしまうというではないか。勝利の女神がちょっといじわるしたようなゴール寸前の逆転だった。

 苦しいレースをした経験がないといえば、その弱みが露呈してしまったのは1番人気の3歳馬ミッキーアイル(父ディープインパクト)。自身のレース結果の中身は「前半1000m通過56秒7−上がり3ハロン36秒1」=1分32秒8である。超高速馬場だから時計の比などほとんど意味はないが、3歳馬としてマイルCSを制した2000年のアグネスデジタル(GI6勝)こそ1分32秒6だったが、馬場コンディションはまるで異なるとはいえ、タイキシャトルは1分33秒台、サッカーボーイは1分35秒台であり、究極の総合スピード勝負になるマイルCSを、3歳馬が1分32秒台で乗り切って古馬に競り勝つのは、歴史のなかでもありえないこと。アグネスデジタルは別名、ミラクルホースだった。

 ダノンシャーク(昨年1番人気)の例を持ち出すまでもなく、もし、ミッキーアイルのスピード能力と、もっと広がる可能性を信じるなら、来年もまた買わなければならない。

 トーセンラー(父ディープインパクト)は、昨年はいきなり1分32秒4(上がり33秒3)。初の1600m出走でありながら鮮やかにこのGIを制したように、高いマイル適性も秘めるが、3200mの天皇賞・春も3分14秒4で乗り切っている万能タイプ。同じディープインパクト産駒のなかでは、ダノンシャークや、フィエロのように、ことマイルなら1分31秒台で乗り切ることもできる本質マイラーとはちょっと色合いが異なるのだろう。「時計が速すぎた(武豊騎手)」というしかない。ダノンシャーク、フィエロは3200mを3分14秒台では乗り切れない。

 人気の1頭ワールドエース(父ディープインパクト)は痛恨の出遅れ。春のマイラーズCで対戦したフィエロ、エキストラエンド(父ディープインパクト)に大きく逆転されてしまった。毎回乗り変わっている馬だから、P.ブドー騎手(21)でのプラスもありえたが、チャンス十分のGIとあって気が入りすぎたのだろう。テン乗りの若いブドー騎手は責められない。


最後の40-50mだけで勝負を決めたR.ムーア騎手のサトノクラウンはすごすぎる

「東京スポーツ杯2歳S」は、スローになったため、坂上の残り1ハロンで10頭近くがほとんど横一戦に並ぶ2歳戦とは思えないシーンが展開した。「突き抜けたと思った」「うまくはまって差し切ったと思った」というレース後のコメントが複数の惜敗した陣営からもれたが、そのことが逆に、勝ったサトノクラウン(父マルジュ)、勝ったにも等しいアヴニールマルシェ(父ディープインパクト)の能力の高さを裏付ける証言になるだろう。

 行き場を探し、猛然と馬群を切り抜けたアヴニールマルシェも見事だったが、最後の40-50mだけで勝負を決めたのではないかと見えたR.ムーア騎手のサトノクラウンはすごすぎる。

 あまりにも整った美しい馬で、上品すぎるゆえ、陣営でさえ乱戦に持ちこまれ、たくましさが求められるはげしいクラシック向きではないかも知れない、との評価もあったというが、瞬間移動のごとき爆発力は候補のそろったここでも1頭だけ抜けていた。スピード色は濃いが、2000m−2400mなら平気と思える。美少年の候補誕生である。ムーア騎手の動きにドンピシャはまりすぎていたから、この次に乗るジョッキーは大変である。新馬戦と同じで、スローペース追走だから猛然と切れたのだろうか。春の中山でも大丈夫だろうか。

 注目されたハービンジャー産駒は、こういう上がりだけの競馬はまったく不向き。候補の多いハービンジャー産駒に乗る騎手は、今後の路線では作戦を考えないと切れ味負けするだろう。自らスパートして相手に脚を使わせないと、本当の良さは生きないと思えた。

selvas2 at 12:06コメント(0) 
フィールザプリティ 牝 岩戸孝樹厩舎
父 ブラックタイド
母 フィールザビュウ
母の父 Distant View
評価ランク= C
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Hail to Reason、Almahmoudは世代ズレを生じ、主導の明確性や血の統一性はいまひとつで、ここが芝スピード対応面でのマイナス要素となる。そのかわり、Lyphard4×5(中間断絶)呼び水のもと、強調された父内Alzaoが生きて、これに母内Mr.Prospectorなど米系の血がアシストされ、ダート適性は備わる。

ショコラブラン 牡 浅見秀一厩舎
父 クロフネ
母 アグネスショコラ
母の父 サンデーサイレンス
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Northern Dancer5×4の系列ぐるみが主導。これにAlmahmoud、Bold Ruler、Nearcticを通じてHaloやロイヤルスキー、Icecapadeのスピードをアシスト。クロス馬の種類「70」と血の統一性に欠けるため、硬い芝での素軽さは不足。そのかわり、ダート路線ならば中堅級で通用可能な内容は確保されている。

カプリチオーソ 牡 南井克巳厩舎
父 チチカステナンゴ
母 ミラクルロンド
母の父 フジキセキ
評価ランク= C
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancer4・5×6(中間断絶)を呼び水として、Turn-toクロスを伴うSir Gaylord5×6やAlmahmoudの系列ぐるみにより全体をリード。欧米系の血の連動にスムーズさを欠くことは、瞬発力勝負への対応という点で不安材料となるが、平均ペースや少し時計を要す芝の中距離戦でしぶとさ発揮は可能。

マーセラス 牡 久保田貴士厩舎
父 キンシャサノキセキ
母 カーリーパッション
母の父 トニービン
評価ランク= C
距離適性 短〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 父の世代が少し新しく、全体のバランスはいまひとつ。とはいえ、Lady Angelaクロスを伴うNorthern Dancer5×4を呼び水として、母のもつHyperion〜Gainsborough系の流れが押さえられた点は長所。ややムラだが、仕上げやすい形態を示し、好調期にマイル前後の距離で差し脚発揮は可能。ダートもOK。

ノンコノユメ 牡 加藤征弘厩舎
父 トワイニング
母 ノンコ
母の父 アグネスタキオン
評価ランク= D
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Nasrullah4・6・6×7・8・8の系列ぐるみにより全体をリード。父母間に世代ズレを生じ、クロス効果の確認が難しい配合形態。父のもつ米系スピード・スタミナ要素が最低限押さえられたことは読み取れるが、理論上は信頼度の低く、芝スピード対応力や成長力はいまひとつ。早期やローカル・ダートに向く。

サトノゼファー 牝 松田国英厩舎
父 キングカメハメハ
母 ダイワスピリット
母の父 ダンスインザダーク
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancerクロスを伴うNijinsky6×4により全体をリード。祖母の世代が少し後退しており、安定味はいまひとつだが、父母内のキーホースはほぼ押さえられている。硬い馬場で瞬発力を発揮するというよりも、平均ペースや少し時計を要す芝で、先行・好位差しといった競馬により持ち味の生きるタイプ。

ロッカフラベイビー 牝 鹿戸雄一厩舎
父 キングカメハメハ
母 シーディドアラバイ
母の父 ジャングルポケット
評価ランク= A
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancerクロスを伴うNureyev4×4を前面に配し、Hornbeamのスタミナ、Almahmoudのスピードをアシスト。全体の血の流れや結合に見どころがあり、好調期の反応の良さや瞬発力を秘めている。全体のバランスも整っており、開花を果たせば牝馬同士の上位クラスで通用しても不思議のない配合馬。

カボスチャン 牝 牧光二厩舎
父 タニノギムレット
母 マルカパール
母の父 サンデーサイレンス
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 □
 Hail to Reason4×4(単一)により欧米系の血をまとめ、シンプルにまとめられた配合形態。惜しまれるのは、主導や血の集合の明確性、血の統一性といった点に問題を残すことで、これぞという迫力に欠けることは否めない。とはいえ、開花を果たせば中堅級で安定した走りが可能なバランスは確保されている。

コンテッサトゥーレ 牝 安田隆行厩舎
父 ディープインパクト
母 エアトゥーレ
母の父 トニービン
評価ランク= A
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Lyphard4×3(中間断絶)を呼び水として、Court Martial、Almahmoud、Hyperionの系列ぐるみにより全体をリード。特殊な欧州系スピード・スタミナもかくし味的に押さえられ、仕上がった際のしぶとい末脚発揮が可能。全兄クランモンタナの競走実績が示す通り、生きている血の傾向からすると適性は芝中距離。

マルカウォーレン 牡 今野貞一厩舎
父 マルカシェンク
母 マイワイルドローズ
母の父 Wild Again
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 △ ダ適性 ○
 父母間に世代ズレを生じ、主導の明確性に欠けることは惜しまれる。当馬の見どころは、Buckpasserの系列ぐるみやShenanigans−Native Dancerを前面でクロスさせ、母内の米系スピード・スタミナを再現したこと。父のイメージとは異なる馬力型配合で、芝対応は割引きだが、ダート路線での意外性は秘めている。

selvas2 at 11:51コメント(0) 

2014年11月25日

日本競馬の国際化を図る目的で1981年に新設され、今年で34回目を迎えるジャパンカップ。
創設当初は海外からの遠征馬の強さが目立ったが、近年は日本馬が圧倒的な好成績を収めており、
現在8年連続して栄冠に輝いている。
今年は外国馬が3頭来日してきたが、3頭ともG1 を制している強豪馬。
さらに、日本馬は登録を行った16頭中、実に10頭がGI ホースという超豪華メンバー。
ジャパンカップ史上最高の顔ぶれと言っても過言ではないだろう。
JRAのGI レースの中では最高額となる2億5000万円の1着賞金を巡り、
晩秋を迎えた東京競馬場で現役屈指の大物たちが覇を競う。

目移りする好メンバーの中でも、実績とコース適性の高さで他の馬を一歩リードしているのがジェンティルドンナ(牝5・石坂正)だ。これまでに積み重ねてきたGI タイトルは6つ。3歳時に、桜花賞、オークス、秋華賞の“3歳牝馬三冠”を達成したうえ、このジャパンカップも制して、JRA賞年度代表馬と最優秀3歳牝馬のタイトルを獲得。4歳時の昨年は、ジャパンカップ連覇という史上初の快挙を達成した。5歳を迎えた今年は、UAEの国際G1・ドバイシーマクラシック(メイダン・芝2410m)で初の海外ビッグタイトルを手に入れた。帰国初戦となった前々走の宝塚記念は9着に大敗したが、約4か月の休養を経て出走した前走の天皇賞(秋)では2着と地力健在を示す走りを披露。今年も堂々の主役として、ジャパンカップ3連覇の大偉業に挑む。

そのジェンティルドンナに続き、新たに名牝への道を歩み始めているのが、ハープスター(牝3・松田博資)だ。GI タイトルは桜花賞のひとつのみだが、昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(ハナ差)と今年のオークス(クビ差)はともに僅差の2着。国内で敗れたのはこの2戦のみと、ほぼパーフェクトな戦績を誇っている。初の海外遠征となった前走の国際G1・凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)は6着に敗れてデビュー以来初めて連対を果たせなかったが、遠征した日本馬3頭(ジャスタウェイ8着、ゴールドシップ14着)の中では最先着。3歳秋の現時点にして、国内では牡馬を含めた現役最強クラスの一頭と言えよう。このジャパンカップを制し、名実ともに頂点へ立つことができるのか。大いに注目したい一戦だ。

もう一頭、凱旋門賞(8着)からの帰国初戦となるジャスタウェイ(牡5・須貝尚介)は、4歳時の昨年秋に大ブレーク。天皇賞(秋)で2着馬ジェンティルドンナに4馬身差をつける圧巻の走りを見せて、GI ウイナーの仲間入りを果たした。5歳を迎えた今年は、初戦の中山記念を快勝したあと、初の海外遠征となったUAEの国際G1・ドバイデューティフリー(メイダン・芝1800m)で2着馬VERCINGETORIXに6馬身1/4差をつける圧勝劇を演じた。このレースの勝利を高く評価され、「ロンジンワールドベストレースホースランキング」で日本馬として初の単独トップの快挙となる130ポンドを獲得した。芝2200m以上の距離では〔0・0・0・3〕と良績がないが、凱旋門賞以外の2戦は本格化前のもの。充実著しい今なら、今回の芝2400mは克服可能だろう。

このジャパンカップで最も活躍が目立つ前哨戦と言えるのは、天皇賞(秋)だ。今年、同レースを制したスピルバーグ(牡5・藤沢和雄)は、当然ながら有力候補の一頭に挙げられる。3歳時に、共同通信杯3着、毎日杯3着に加えて、ダービートライアル・プリンシパルS(東京・芝2000m)を優勝。早い段階から素質の片りんを見せていたが、次走の日本ダービー(14着)後に1年以上の長期休養を経験した。4歳時の昨年8月に復帰し、休み明け2戦目となった1000万下・神奈川新聞杯、次走の1600万下・ノベンバーS、今年初戦のオープン特別・メイS(いずれも東京・芝1800m)と、休養を挟みながらも3連勝を決めて、素質を開花させた。約4か月半の休養明けで臨んだ前々走の毎日王冠3着を経て挑戦した前走の天皇賞(秋)では、直線で大外から豪快に差し切り、重賞初制覇をGI の大舞台で達成。5歳でもキャリアは13戦と少なく、まだまだ伸びしろがありそう。さらなる相手強化となる今回も期待は大きい。

今年は3歳世代から、クラシックウイナーの牡馬2頭もエントリーしてきた。皐月賞馬のイスラボニータ(牡3・栗田博憲)は、これまで〔6・2・1・0〕とほぼパーフェクトな戦績を誇っている。2着で惜しくも二冠を逃した3走前の日本ダービー、3着とデビュー以来初めて連対を果たせなかった前走の天皇賞(秋)にしても、ともに優勝馬とは僅かに0秒1差の接戦を演じている。安定感という面で、極めて高い評価を与えられる一頭だ。クラシック三冠の最終戦となる菊花賞へ向かわずに臨んだ前走の天皇賞(秋)での好走で、他世代のトップクラスが相手でも十分に通用する能力があることは実証済み。日本ダービーでのレースぶりを見る限り、東京・芝2400mの舞台に不安はまったくない。

皐月賞馬イスラボニータを日本ダービーで破ったワンアンドオンリー(牡3・橋口弘次郎)は、初勝利が3戦目と少し時間を要したように、キャリアを積みながら着実にステップアップしてきた実力馬。クラシック三冠の初戦となる皐月賞は4着に敗れたが、続く日本ダービーでは大きくパフォーマンスを上げ、皐月賞のリベンジを果たして最高の栄誉を手に入れた。秋シーズンは前々走の神戸新聞杯を制して上々のスタートを切ったが、二冠制覇を狙った前走の菊花賞では9着と思わぬ大敗を喫した。折り合い面での脆さを露呈してしまった感はあるものの、この一戦だけで大きく評価を下げるのは早計だろう。日本ダービーを制した東京・芝2400mに戻る今回は、その実力を見直す必要がある。

エピファネイア(牡4・角居勝彦)は、2歳時にメイクデビュー京都(芝1800m)→オープン特別の京都2歳S(京都・芝2000m)→ラジオNIKKEI杯2歳Sと無傷の3連勝をマーク。3歳春のクラシックは、皐月賞と日本ダービーでともに2着と惜敗したが、クラシック三冠最終戦の菊花賞で春のうっぷんを晴らす快走を見せ、2着馬サトノノブレスに5馬身差をつける圧巻の競馬を披露、初のGI タイトルを獲得した。4歳を迎えた今年は、3走前の産経大阪杯3着、前々走の国際G1・クイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)4着、前走の天皇賞(秋)6着と、好結果を出していないが、前走は約6か月の休養明けで、優勝馬スピルバーグとのタイム差は0秒2。レースを一度使われた上積みが見込める今回は、大きく巻き返してくるだろう。

昨年と今年の天皇賞(春)を連覇したフェノーメノ(牡5・戸田博文)も、実力は上位にランクされる一頭だ。GI 2勝はともに前述の芝3200mで行われた天皇賞(春)で挙げたものだが、3歳時の日本ダービーと天皇賞(秋)で2着に好走しており、GII は3歳時の青葉賞、セントライト記念、昨年の日経賞と3勝をマーク。芝2000〜2500mの距離でもハイレベルな実績を持っている。3度目の天皇賞制覇を狙った前走の天皇賞(秋)は3番人気で14着と大敗を喫してしまったが、当時は天皇賞(春)以来で約6か月の長期休養明け。優勝馬スピルバーグとのタイム差は0秒7なら、着順ほど大きくは負けていない。前走から400mの距離延長はプラスに働く公算が大きく、軽視は禁物だろう。

デニムアンドルビー(牝4・角居勝彦)は、デビューが3歳2月と遅れたが、3戦目の牝馬限定の未勝利(阪神・芝2000m)で勝ち上がると、続くオークストライアル・フローラSも連勝。デビューから3か月半でオークス(3着)まで駒を進めた。秋シーズンは、秋華賞4着、エリザベス女王杯5着とGI で好結果を出せなかったが、その後に出走したジャパンカップでは後方待機から直線で素晴らしい追い込みを見せ、勝ち馬のジェンティルドンナとハナ差(2着)の大接戦を演じた。昨年9月のローズS以来勝ち星から遠ざかっているものの、前走の天皇賞(秋)は7着でも優勝馬スピルバーグとは僅かに0秒2差。今回のメンバーに入っても実力はまったく見劣りせず、上位進出は十分に期待できるだろう。

トーセンジョーダン(牡8・池江泰寿)は、2011年の天皇賞(秋)優勝馬。この一戦では1分56秒1という驚異的なJRAレコードをマークし、次走のジャパンカップでも優勝馬ブエナビスタとクビ差の2着と接戦を演じている。当時のパフォーマンスは文句なしに現役最強レベルだった。今年で8歳とベテランの域に入っており、戦績的には衰えた感が否めない現状だが、7歳時の昨年は天皇賞(秋)11着から臨んだジャパンカップで11番人気の低評価を覆して3着に善戦。東京・芝2400mの舞台は〔0・1・1・1〕と好相性で、天皇賞(秋)17着からの臨戦となる今年も、大きな変わり身があるかもしれない。

トレーディングレザー TRADING LEATHER (アイルランド)
牡4歳 鹿毛 (2010年生まれ アイルランド産)  通算15戦4勝

ヨーロッパ主要国のダービー馬としては、ハイライズ(英ダービー)、モンジュー(仏ダービー、愛ダービー)、ボルジア(独ダービー)の3頭が出走した1999年以来のGI ジャパンカップ参戦となるのが、昨年のG1 愛ダービー(芝約2400m)の勝ち馬であるトレーディングレザー(牡4・J.ボルジャー)だ。同馬は、G1 ナショナルSやG1 デューハーストS(ともに芝約1400m)を含む5戦無敗で欧州最優秀2歳牡馬に選ばれたTeofiloの産駒。近親にはG1 英1000ギニー(芝約1600m)やG1 英チャンピオンS(芝約2000m)を勝った名牝Hatoofがいる。

トレーディングレザーは、2歳(2012年)10月のG3 オータムS(芝約1600m)で重賞初制覇を達成。3歳6月のG1 愛ダービーでは、G1 英ダービー(芝約2400m)の1〜3着馬(Ruler Of The World、Libertarian、Galileo Rock)を負かして優勝。G1 初制覇を果たすとともに、クラシックタイトルをつかんだ。

その後は、昨年のG1 キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝約2400m)とG1 英インターナショナルS(芝約2080m)、そして、今年7月のG1 エクリプスS(芝約2000m)で2着に入るなど、ヨーロッパを代表するG1 レースで上位に健闘。今年に入ってからは昨年より少しパフォーマンスを落としている印象もあるが、それでも実力はヨーロッパのトップクラスと評価できる。

脚質は先行が基本。ただし、昨年の英インターナショナルSやG1 愛チャンピオンS(芝約2000m、3着)では逃げの戦法に出ており、ペース次第で自在に対応できる。末脚が切れるタイプではないが、ゴールまでばてないスピードの持続力が身上だ。ジャパンカップを占う意味で強調したいのは、スピードが活きる馬場に対する適性の高さだ。愛ダービーでは、St.Jovite(1992年、2分25秒6)、Galileo(2001年、2分27秒10)に次ぐ歴代3番目の好タイム(2分27秒17)で優勝しているほか、2着に敗れた昨年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは、コースレコードを2秒以上も更新する2分24秒6の好タイムで優勝したNovellistとは5馬身差だったことから、この馬も従来の記録を更新していた計算になる。明らかに良馬場を得意とする馬で、今回のジャパンカップ参戦もその点が考慮されてのものだと思われる。


アイヴァンホウ IVANHOWE (ドイツ)
牡4歳 鹿毛 (2010年生まれ ドイツ産)  通算9戦5勝

今年に入って、バーデン大賞(芝2400m)、バイエルン大賞(芝2400m)と、G1 2勝をマーク。ドイツの最強馬としてジャパンカップに参戦するのがアイヴァンホウ(牡4・J.カルヴァロ)だ。同馬は、G1 バイエリシェスツフトレネン2回、G1 ローマ賞2回と芝2000mのG1 で4勝を挙げたSoldier Hollowの産駒で、母はG1 独オークス(芝2200m)で3着に入ったIndigo Girlという血統。ドイツきっての名門シュレンダーハン牧場の手によるオーナーブリーディングホースである。

3歳時(2013年)にG2 オッペンハイムウニオンレネン(芝2200m)を2馬身1/2差で快勝して、続くG1 独ダービー(芝2400m)でも1番人気(8着)に推されるなどドイツ国内では世代のトップホースと見られていたが、世界にその名を知らしめたのは4歳になった今年。9月に行われたドイツのナンバー1決定戦であるG1 バーデン大賞で、今年のG1 独ダービーを11馬身差で圧勝したひとつ下の世代の最強馬Sea The Moonを豪快に差し切り、そこからさらに3馬身突き放したのだ。一気にドイツの最強馬へと駆け上がった。

その後、日本馬も3頭参戦した10月のG1 凱旋門賞(芝2400m)では18着に大敗したが、ドイツに帰国して仕切り直しの一戦となった11月のG1 バイエルン大賞では再び見事な差し切り勝ちを披露。上昇気流に乗っての日本遠征となる。ジャパンカップが行われる左回りの芝2400mでは2戦2勝(ともにG1)をマーク。この馬にはベストの条件だろう。

ただし、速いタイムが出やすい日本の馬場に対する適性には疑問符がつくところ。G1 制覇を飾った2つのレースのそれぞれの勝ちタイムは、良馬場で行われたバーデン大賞が2分36秒3、重馬場で行われたバイエルン大賞が2分38秒3。スピード決着に対応できる裏付けはない。20頭立ての18着と大敗を喫した凱旋門賞は、2分26秒0という速いタイムで決着しており、良馬場での瞬発力比べで見劣った印象がある。この馬はパワータイプであり、馬場は渋ったほうが持ち味を発揮できるだろう。

アップウィズザバーズ UP WITH THE BIRDS (カナダ)
牡4歳 鹿毛 (2010年生まれ カナダ産)  通算14戦7勝

昨年のカナダ年度代表馬というタイトルを引っさげてのジャパンカップ参戦となるのが、アップウィズザバーズ(牡4・M.ピアース)だ。オーナーのサムソンファームは、1998年のGI ジャパンカップに前年のカナダ年度代表馬であるチーフベアハートを出走させ、勝ち馬のエルコンドルパサーから0秒8差の4着に敗れており、今回はその雪辱戦という意味合いもあるだろう。なお、同馬は、サムソンファームが生産所有し、G1 スピンスターSを含む重賞5勝を挙げたトップ牝馬Wilderness Songの孫。父Stormy Atlanticは、重賞勝ちを果たすことなく現役を終えたが、種牡馬としてはこれまでにアップウィズザバーズを含めて4頭のG1 馬を輩出するなど成功を収めている。

アップウィズザバーズの最大の武器は、末脚の鋭さだ。昨年10月のG1 ジャマイカH(芝約1800m)では、中団待機から直線で鋭く伸びて先行馬を交わすと、後方から追い込んできたG1 セクレタリアトSの勝ち馬Admiral Kittenの追撃を抑えてG1 初制覇を達成。2つ目の重賞勝ちとなった今年7月のG2 ニジンスキーS(芝約1800m)でも最後方追走から直線で楽々と他馬を捕らえると、最後は流す余裕を見せながら4馬身差の圧勝劇を演じた。鋭い末脚の持ち主で、それを活かすことができる良馬場が向くタイプ。日本の軽い馬場にも合いそうだ。また、“差し、追い込み”を得意とするだけに、直線が長い東京競馬場の芝コースにも向くはずだ。

ただし、問題は距離だろう。3歳時にはカナダ三冠最終戦のブリーダーズS(芝約2400m)を制してはいるが、あくまでカナダ産馬限定競走であり、レースレベルもあまり高くはなかった。今年8月に出走した芝約2000mのG1 アーリントンミリオンではいつもの末脚が見られず4着に敗れており、トップレベルでのレースでは芝1800mがベストの距離という印象を受ける。

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2014年11月24日


 24日の京都12Rでファーガソンが最後の直線で急に内側に逃避して内柵に激突。同馬は転倒して競走を中止した。ファーガソンに騎乗していたクリストフ・ルメール騎手(35)=フランス=はバランスを崩して放り出される形になり、右脛骨骨折、右第5指骨折の疑い・切創、右上腕擦過傷と診断されて京都市内の病院に搬送された。当面の戦線離脱は避けられず、ジャパンC(30日、東京、GI、芝2400メートル)で騎乗する予定だったフェノーメノは乗り替わりとなる。




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2014年11月23日

23日の京都11Rで行われた第31回マイルチャンピオンシップ(3歳上オープン、GI、芝1600メートル、17頭立て、1着賞金=1億円)は、岩田康誠騎手騎乗の8番人気ダノンシャーク(牡6歳、栗東・大久保龍志厩舎)がフィエロとの激しい叩き合いを制してGI初制覇を果たした。タイムは1分31秒5(良)。

 ディープインパクト産駒同士による、火の出るような叩き合いを制したのは、何度も悔し涙を味わってきた6歳馬。ダノンシャークが秋のマイル王に輝き、ついにGIのタイトルを射止めた。

 レースは最内のホウライアキコがじわっと先行。1番人気のミッキーアイルは無理なく外めの2番手からレースを進めた。さらにグランデッツァ、サンレイレーザーなどが続き、ダイワマッジョーレ、クラレントも好位集団を形成する。直線に入ってミッキーアイルが先頭に立とうとしたのもつかの間、中団のインをロスなく運んだフィエロが絶好の手応えで抜け出し、そこに最内を突いたダノンシャークが襲いかかる。3番手以下はやや離れ、ゴール前は完全に2頭のマッチレース。岩田康誠騎手と福永祐一騎手の激しい叩き合いでフィニッシュを迎え、決着は写真判定に持ち込まれた。その結果は、わずかにハナ差、内のダノンシャークが先着。5度目のGI挑戦で、悲願の初Vを果たした。2着は3番人気のフィエロで、2着から1馬身1/2差の3着には9番人気のグランデッツァが入っている。

 ダノンシャークは、父ディープインパクト、母カーラパワー、母の父Caerleonという血統。北海道日高町・下河辺牧場の生産馬で、(株)ダノックスの所有馬。通算成績は29戦7勝。重賞はGIII京都金杯、GIII富士S(2013年)に次いで3勝目。大久保龍志調教師はマイルCS初勝利。岩田康誠騎手は10年エーシンフォワードに次いで2勝目。

 初コンビで栄冠に導いた岩田騎手は「前にフィエロがいたので、いい目標になりました。道中は折り合いもついて、すごくいいレースができたと思います。追い出しを待てたのと、内があいてくれたことで、いいレースができました。先生(大久保龍調教師)からは“壁をつくって中団から”という指示があったので、その通りに乗れたと思いますし、馬自身が(坂の)下りで一生懸命にならず走ってくれたおかげで、直線はじけたと思います。1頭分あるかないかのスペースがあったので、(そこから抜け出した)馬に感謝したいです。すばらしいひと脚を持っている馬で、それをどこで生かせるかなのですが、本当にすごい脚を持っています。馬はこれまで悔しい思いをしてきたので、タイトルを獲らせてあげることができてよかったです」と6歳馬の頑張りを称賛していた。

selvas2 at 16:34コメント(0) 

2014年11月22日

 マイルチャンピオンSのレコードは、10年エイシンフォワードの1分31秒8。あまりハイペースにはなりにくい京都1600mとすれば、かなり高レベルのレコード記録と思えた。ところが、ここ2〜3年の京都芝コースの高速コンディションはすごい。他場がさまざまな整備方法を模索しつつ、必要以上の高速コンディションを避けようとするなか、京都だけは一段と時計が速くなっている。下級条件だろうが、3歳戦だろうが、マイル戦を1分32秒台など珍しくないシーズンもある。

 3歳ミッキーアイルの2歳11月の1分32秒3の快レコードが、果たしてどのくらいのレベルを指し示すものなのか。あるいは、3歳牝馬ホウライアキコの、ほぼ同時期10月の1分33秒2の高速記録が、果たして本当の、当時のスピード能力の指針になるのか。あまりに高速コンディションだったため、他馬との比較の際に、単なる馬場差だけでは埋め切れないところがあるから難しい。

 今春4月のマイラーズC(京都外回り1600m)は、道中はそんなに速いタイムが生まれるような厳しいハイペースとは映らなかったが、ゴールすると、勝ったワールドエースの時計は、1分31秒4のコースレコードだった。速いと見えなかったのも当然、レース全体は「前半4ハロン46秒6−後半44秒8」であり、マイルで大変なレコードが樹立されたのに、前半4ハロンの方が、後半より「1秒8」も遅いのである。

 京都や阪神の1200mでは、コース形態もあって前半3ハロンの方が遅いバランスは出現するが、レコードの記録された1600mで、前半の方が1秒8も緩い流れは、未聞である。

 もっと驚くのは、ワールドエースはドイツのシュタルケ騎乗だったから、いつもより早めに動いて出たのに、ワールドエース自身の前後半バランスは、前半を少し速く見積もってさえ、推定「47秒0ー44秒4」=1分31秒4であり、前半4ハロンの方が実に「2秒6」も遅いのである。3000m級のレコードならこういうアンバランスもあり得るだろうが、レコードの樹立されたマイル戦である。

 ワールドエースは、あのとき逃げたレッドアリオンがバテずに頑張っているうえ、2着したフィエロも、3着だったエキストラエンドも伸びてきたから、後半は真剣、必死の1分31秒4ではあるが、でも、本当に能力を出し尽くすことによって快記録で勝ったのだろうか。前半の方が2秒6も楽なペースであの時計が記録できたのだから、もうちょっとだけ前半のピッチを上げていたなら、あのときの芝なら、もっと高速記録が生まれたのではないか。そう考えたくなる不思議なレコードの中身だった。

 芝状態も、流れも、相手も異なるから、時計自体は大きな注目ではないが、あのマイラーズCが示すより、もっと高い能力があるのではないか。秘めている可能性はもっと高いレベルに違いない、と期待したい。ドイツ血統に、ディープインパクトの組み合わせ。同じディープインパクト産駒のなかでは、とくに総合能力に注目していい。重い血統背景ではない。逆に、GIが心配になるような軽いタイプでもあり得ない。若いP.ブドー騎手(21)は、下げてしまうような弱気な騎乗はない。シュタルケ騎手と同じように自力で進出するレース運びに期待したい。

 相手本線は、定見のない騎手変更に多くのファンも戸惑いを隠せないが、今度はルメール騎手のロゴタイプと、やっぱり連続の騎手変更にいったいオーナーサイドはどうしたのだろう、の??はあるが、立ち直ったところでビュイック騎手が乗るエキストラエンド。明らかにここを目標にしたフィエロの3頭。穴馬なら、京都に戻ったグランデッツァか。

selvas2 at 22:04コメント(0) 

2014年11月21日

京都のマイルチャンピオンシップは、前走指数上位馬や、過去に高い指数のある馬の連対率が比較的高い。
1番人気馬も過去10年で4勝、2着3回と安定している。

 今年は、タガノグランパ、サンレイレーザー、トーセンラー、ミッキーアイル、ロゴタイプなどの前走指数が高い。他に過去の指数や平均指数では、グランデッツァ、ダノンシャーク、クラレント、グランプリボス、ダイワマッジョーレなどが上位だ。

 過去の勝ち馬や連対馬を検証すると、マイル戦とはいえ、近走、マイルより長い距離で先行してなお、好走していた馬の方が成績がよい傾向が見える。
昨年の勝ち馬トーセンラーをはじめ、サダムパテック、エイシンアポロン、カンパニー、ダイワメジャーなどの勝ち馬たちは、近走でマイルよりも長い距離を使ってきた馬たちだった。

 下級条件のマイル戦とは違い、力のある馬たちが揃うG1戦では、素軽いスピードだけでは押し切れず、タフなスタミナも問われるのではないか。

 今年の出走馬たちを、その視点で見直すと、ロゴタイプ、トーセンラー、グランデッツァなどが浮上してくる。なかでも注目馬はロゴタイプだ。ロゴタイプは2歳時にG1朝日杯を勝っており、マイル戦は2戦2勝。2000メートルの皐月賞を勝ち、G1を2勝して、世代トップ馬としてダービーに向かったが、願いが届かず5着だった。その後は1800、2000メートル戦で戦ってきた。前走の毎日王冠は内枠の馬たちが上位を占め、外枠から伸びたのはロゴタイプだけで、6着とはいえ、内容は悪くなかった。しかし、皐月賞勝ちの後も堅実な走りが続いているとはいえ、勝ち星にはつながっていないのも事実だ。敗因は、先行しても最後の鋭い差し脚に欠ける点にありそうだが、逆にいうと、もう少し距離が短くなれば、もっとやれるはずだと想像できる。今回、久々のマイル戦で一変の可能性があると期待している。

 逆転候補はマイル重賞を連勝しているクラレント、昨年の勝ち馬トーセンラーなどが有力だろう。他にグランデッツァ、サンレイレーザー、タガノグランパ、ミッキーアイル、ワールドエース、レッドアリオン、グランプリボス、フィエロ、ダイワマッジョーレなどに注意。気になる馬も多く、波乱含みの様相だ。


 東京スポーツ杯2歳Sはスローペースになりがちな芝1800メートル戦とはいえ、前走指数上位馬が中心のレースだ。今年の前走指数上位はアヴニールマルシェ、スワーヴジョージ、クラージュシチー、グリュイエールなど。

 新潟2歳Sで、後方から追い込み、勝ち馬と差のない2着のアヴニールマルシェが有力だろう。
他ではクラージュシチーも長く使える差し脚が魅力だ。スローペースで指数が低く、ランク外になったが、サトノクラウンの上がりの脚も鋭い。

selvas2 at 18:00コメント(0) 
23日に京都競馬場で行われる、第31回マイルチャンピオンシップ(3歳上・GI・芝1600m・1着賞金1億円)の枠順が、21日確定しました。

昨年の覇者トーセンラー(牡6、栗東・藤原英昭厩舎)は7枠13番からのスタートとなりました。

また、3歳マイル王ミッキーアイル(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)は8枠15番、
春の安田記念2着のグランプリボス(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)は7枠14番に入りました。

重賞連勝中のクラレント(牡5、栗東・橋口弘次郎厩舎)は6枠11番、
重賞初勝利&GI初制覇を狙うフィエロ(牡5、栗東・藤原英昭厩舎)は4枠8番、
京都で巻き返しを期すワールドエース(牡5、栗東・池江泰寿厩舎)は5枠9番となっております。

なお、サンライズメジャー(牡5、栗東・浜田多実雄厩舎)は感冒のため出走を取り消した。
このため、レースは17頭立てとなります。発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 ホウライアキコ(牝3、和田竜二・南井克巳)
1-2 エクセラントカーヴ(牝5、R.ムーア・堀宣行)
2-3 グランデッツァ(牡5、秋山真一郎・平田修)
2-4 サダムパテック(牡6、田中勝春・西園正都)
3-5 レッドアリオン(牡4、小牧太・橋口弘次郎)
3-6 ダイワマッジョーレ(牡5、蛯名正義・矢作芳人)
4-7 エキストラエンド(牡5、W.ビュイック・角居勝彦)
4-8 フィエロ(牡5、福永祐一・藤原英昭)
5-9 ワールドエース(牡5、P.ブドー・池江泰寿)
5-10 ロゴタイプ(牡4、C.ルメール・田中剛)
6-11 クラレント(牡5、田辺裕信・橋口弘次郎)
6-12 ダノンシャーク(牡6、岩田康誠・大久保龍志)
7-13 トーセンラー(牡6、武豊・藤原英昭)
7-14 グランプリボス(牡6、三浦皇成・矢作芳人)
8-15 ミッキーアイル(牡3、浜中俊・音無秀孝)
8-16 タガノグランパ(牡3、菱田裕二・松田博資)
8-17 サンレイレーザー(牡5、川田将雅・高橋義忠)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 11:13コメント(0) 

11/23(祝・日)  
第31回マイルチャンピオンシップ(GI)  
京都競馬場・芝1,600m

強靭な風の軌跡、時を越え語り継がれる覇者がいる。



selvas2 at 06:24コメント(0) 

2014年11月20日

アジアンテースト 牡 手塚貴久厩舎
父 Into Mischief
母 Touch Me Bebe
母の父 E Dubai
評価ランク= B
距離適性 マ〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Raise a Native6×4がほぼ系列ぐるみとなり全体をリード。これにNearctic、Nasrullahのスピードをアシスト。欧米系の連動が弱いことは残念で、ここが芝スピード対応面での不安要素となるが、Princequillo、Djeddah、Alibhaiなどスタミナ系もしっかりとアシストされ、ダート・マイル前後でしぶとい走りが可能。

エイムハイ 牡 安田隆行厩舎
父 ディープインパクト
母 サンドリオン
母の父 コマンダーインチーフ
評価ランク= A
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancerクロスを伴うLyphard4×4により全体をリード。Haloの影響も同等に強いことや、祖母内に少し世代の後退した部分が見られるため、調整の難しさを伴うかもしれない。とはいえ、父母のスピード・スタミナキーホースはきめ細かく押さえられ、平均ペースの芝中距離で息の長い末脚発揮が可能。

レガッタ 牡 昆貢厩舎
父 ディープインパクト
母 スイープトウショウ
母の父 エンドスウィープ
評価ランク= A
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancerクロスを伴うLyphard4×4により全体をリード。強調された父内Alzao、祖母内ダンシングブレーヴの血がしっかりと再現され、スピード・スタミナのバランスが良く、距離適応範囲は広いタイプ。Lyphard強調型としては日本の硬い馬場への対応力も備わり、好調期の決め手発揮が期待できる。

アグネスユーリヤ 牡 長浜博之厩舎
父 チチカステナンゴ
母 アグネスナチュラル
母の父 サクラバクシンオー
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancer4・5×5(中間断絶)を呼び水として、比較的シンプルにまとめられた形態。母の血がしっかりと活用されており、同父産駒としてはスピード対応力を秘めている。ただし、スプリント路線のスペシャリストといった内容ではなく、上位クラスの短距離戦ではツメの甘さを見せることが予想される。

ヴァージナル 牡 尾形和幸厩舎
父 クロフネ
母 ベビーグランド
母の父 トニービン
評価ランク= B
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Northern Dancer5×4の系列ぐるみを主導として祖母内Nureyevを強調。Nearcticを通じてノノアルコやIcecapadeのスピードをアシスト。母の父内5代目に配されたHyperionの位置に問題を残すが、Nureyevへの血の集合は見られ、比較的仕上げやすい。全体バランスも良く、芝・ダート兼用のマイル〜中距離型。

シンラバンショウ 牡 新開幸一厩舎
父 サクラバクシンオー
母 ミスティフォレスト
母の父 ジャングルポケット
評価ランク= C
距離適性 短〜マ 芝適性 ○ ダ適性 ○
 父と母の父ジャングルポケット、そして祖母内サンデーサイレンスがGainsboroughを核とした流れをもち、血の結合は良好。早期の短距離〜マイル戦で反応の良い走りが期待できるタイプ。ただし、母の父内に不備を生じたことは、成長力の面での不安要素となる。近親グランプリボスとの比較では少し劣る内容。

ロードユアソング 牡 池江泰寿厩舎
父 ディープインパクト
母 レディバラード
母の父 Unbridled
評価ランク= A
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 父の母方の影響度「0」が示す通り、バランスが少し崩れており、安定味はいまひとつ。そのかわり、Halo3×3(中間断絶)呼び水のもと、父と祖母の間でAlmahmoud−Mahmoudの流れが保たれたことは長所で、好調期の差し脚に良さのあるタイプ。母の父内Le Fabuleuxのスタミナを得て、適性は芝中距離。

アンビシャス 牡 音無秀孝厩舎
父 ディープインパクト
母 カーニバルソング
母の父 エルコンドルパサー
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 母の父内に世代後退が見られ、Hail to Reasonクロスがズレを生じたことは、上位クラスに入った際の不安要素となる。とはいえ、Crepello、Hyperion、Wild Riskなど質の高い欧州系スタミナが生きたことは、この配合の見どころ。一瞬の切れよりも、持続力のある末脚を武器とするタイプで、芝中距離に適性を示す。

スマートグレイス 牝 河内洋厩舎
父 ヤマニンセラフィム
母 チーキーガールズ
母の父 トワイニング
評価ランク= B
距離適性 短〜マ 芝適性 □ ダ適性 ○
 Courtly Dee4×3が系列ぐるみとなって全体をリードする珍しい形態。Northern Dancer4×5、Raise a Native5×5も派生し、近親度が強いため、安定味や芝での器用さはいまひとつ。とはいえ、Coutly Dee内に欧米系の血をまとめており、好調期のダート短距離で意外なスピードを発揮する可能性を秘めた配合馬。


selvas2 at 18:17コメント(0) 

2014年11月19日

東京競馬場の芝1800mを舞台に行われている東京スポーツ杯2歳Sは、過去に多数の名馬が好勝負を演じて飛躍の舞台にした出世レースだ。
過去10年の優勝馬のうち、2005年のフサイチリシャール、2009年のローズキングダムは、次走で朝日杯フューチュリティSを優勝し、JRA賞最優秀2歳牡馬に選出された。
また、2011年のディープブリランテは翌年の日本ダービーを制覇、世代の頂点に立っている。
さらに、昨年の優勝馬イスラボニータは、3歳の今年に皐月賞を制覇、日本ダービー2着と、春のクラシック戦線で活躍を見せた。
この東京スポーツ杯2歳Sは、暮れの朝日杯フューチュリティSや翌年のクラシックを占う意味でも重要な一戦と言えるだろう。
今年も東西から2歳の素質馬たちが東京・芝コースに集結。輝く未来を目指して、熱戦を繰り広げる。

ディープインパクト産駒のアヴニールマルシェ(牡2・藤沢和雄)は、祖母に1997年の桜花賞馬で重賞5勝を記録した名牝キョウエイマーチを持つ厩舎期待の良血馬。6月15日のメイクデビュー東京(芝1800m)をクビ差で優勝。後方待機策から直線で馬群の大外に進路を取ると、またたく間に先行集団を交わし、最後はロジチャリス(2着)との激しい追い比べを制し、見事に初陣を飾っている。そして、2戦目となった前走の新潟2歳Sでは素質馬がそろった中で1番人気の支持を受けて出走。初戦と同様に、後方追走から直線で豪快な末脚を披露してハナ差の2着と勝ち負けを演じた。この中間はひと息入れてリフレッシュも完了。十分な乗り込みを積んだだけに、ここを飛躍のステージにしたいところである。

ジャストドゥイング(牡2・中竹和也)は、ゼンノロブロイ産駒で馬体重が520キロ前後と雄大な馬格を持つ厩舎期待の素質馬。東京競馬場に遠征して臨んだ6月28日のメイクデビュー東京(芝1600m)は0秒2差の2着に敗れたが、続く前々走の未勝利(福島・芝1800m)では先行して直線で楽に抜け出す強い内容を披露、初勝利をマークした。前走のオープン特別・芙蓉S(新潟・芝1800m)では、上がり3ハロン32秒0(推定)という究極の末脚を発揮して差し切り、2連勝を飾っている。まだ折り合い面で課題があるものの、長く良い脚を使えるうえに、レースぶりに幅があるタイプ。すでに芝1800mを2回経験して、ともに勝利している点はアドバンテージになるはず。また、東京、福島、新潟競馬場への長距離輸送も経験して好成績を挙げている点も強調できる材料だ。

スワーヴジョージ(牡2・庄野靖志)は、ハービンジャー産駒の素質馬。7月20日のメイクデビュー函館(芝1800m)では豪快な末脚を発揮して、初勝利を挙げた。3番人気に支持された前々走の札幌2歳S(10着)では、4コーナー手前と直線で他の馬に寄られるアクシデントがあって不完全燃焼の一戦になったが、前走のオープン特別・アイビーS(東京・芝1800m)では身上とするパワフルな末脚を駆使して、勝ち馬のコスモナインボールからアタマ差の2着に好走。勝ち馬と同じ1分47秒1の走破タイムは優秀だ。今回は前走に続いての東京遠征になるが、12日の1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン83秒台、5ハロン66秒台、ラスト3ハロンは38秒台を計時しており、疲れはまったく見られない。500キロ台の雄大な馬体から繰り出す力感あふれる末脚は広い東京・芝コース向きと言えるだけに、ここは有力な優勝候補に挙げられる。

バトルプラン産駒のマイネルシュバリエ(牡2・和田正道)は7月27日のメイクデビュー福島(芝1800m)で押し出されるように逃げたが、2コーナー手前で外からクリアスカイ(15着)が来ると2番手に控え、勝負どころからふたたび先頭を奪うと、直線で最内を通って加速。ラスト2ハロンを11秒9→11秒5でまとめ、優秀な内容で1番人気に応えて初戦を飾った。そして、2戦目は北海道遠征で札幌2歳Sにエントリー。道中は3番手を追走し、ゴール前でブライトエンブレム(1着)の豪脚に屈した形で0秒2差の2着に敗れたものの、3着馬レッツゴードンキ(次走でアルテミスS2着)には追い比べで抜かせない勝負根性を見せており、豊かな将来性をアピール。今回は約2か月半ぶりの実戦になるが、順調に乗り込みを消化。好仕上がりで臨めそうだ。抜群のレースセンスと卓越した勝負根性を武器に重賞初制覇を目指す。

ディープインパクト産駒で近親にクロフネがいるグリュイエール(牡2・藤原英昭)は、デビュー前から大きな注目を集めていた素質馬だ。単勝オッズ1.8倍の1番人気に推された10月14日のメイクデビュー京都は勝ち馬のベルーフからクビ差の2着に惜敗したが、この馬が計時した上がり3ハロン33秒2(推定)はメンバー中最速タイム。初戦から非凡な瞬発力を披露している。そして、真価を発揮したのが2戦目の未勝利(ともに京都・芝2000m)だ。中団追走から直線で鮮やかに抜け出す強い内容で勝利を飾ったが、勝ちタイム2分00秒3は2歳コースレコード。同じ日に行われた古馬1000万下の北野特別が2分02秒7であったことを考えれば、この馬の能力の高さがわかるはずだ。キャリアがまだ2戦と浅く、関東圏への長距離輸送も初めてだけに、今回は試金石の一戦になりそうだが、潜在能力の高さは2歳トップクラスの一頭。V2での重賞初制覇も十分に可能だろう。

ハービンジャー産駒のクラージュシチー(牡2・高橋義忠)は9月20日のメイクデビュー新潟(芝1600m)でクビ差の2着に惜敗したあと、阪神・芝2000mの未勝利に出走。2着馬に10馬身差をつける圧倒的なパフォーマンスを演じて、初勝利を挙げた。道中は中団追走から徐々に進出して4コーナーでは楽な手応えで2番手に上がり、直線で余力を持って逃げた馬を交わすと、あとは後続馬を引き離す一方の大楽勝を演じている。デビュー戦で接戦を演じた勝ち馬のネオルミエールが、次走の新設重賞・いちょうSで2着に好走していることからも、この馬の能力が重賞級であると言えるだろう。未勝利を勝ち上がったばかりで、いきなりの重賞エントリーとなるが、前走で見せた大物感十分の勝ちっぷりから、2連勝で重賞初制覇を飾るシーンも十分にありそうだ。

Marju産駒のサトノクラウン(牡2・堀宣行)は、10月25日のメイクデビュー東京(芝1800m)を快勝。好発進を遂げている。1000m通過タイムが63秒8とスローな流れで瞬発力勝負の競馬になったが、中団追走から直線で一気に抜け出したこの馬のレース内容は素晴らしいもの。手綱を取っていた福永祐一騎手も「現時点では、何も注文をつけるところがありません」と絶賛しており、将来が楽しみな存在である。1戦1勝の身での重賞挑戦となる今回は一気に相手が強化されるが、完成度の高さでは見劣りせず、切れ味も一級品。前走と同じ東京・芝1800mが舞台で慣れが見込めるだけに、さらに高いパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。

ディープインパクト産駒のソールインパクト(牡2・戸田博文)は、ここまで3回出走して2着、2着、1着の好成績をマーク。3戦すべてで上がり3ハロン33秒台(推定)の鋭い末脚を発揮、安定したレースを続けている。8月10日のメイクデビュー新潟(芝1600m)は、1馬身1/4先着を許した勝ち馬のミュゼスルタンが次走の新潟2歳Sを2歳コースレコード(1分33秒4)で制しただけに、相手が強かった印象だ。2戦目の未勝利(新潟・芝1600m)も勝ち馬のダイワエキスパートとハナ差の接戦で、中身の濃いレース内容だった。デビュー3戦目の未勝利(東京・芝1600m)でようやく勝ち上がったが、重賞のメンバーに入っても、素質は互角以上と思える存在だ。

ネオユニヴァース産駒のエミネスク(牡2・牧光二)は、8月9日のメイクデビュー新潟(芝1800m)こそ3着に敗れたが、そのあとの放牧が功を奏し、前走の未勝利(東京・芝1800m)では馬体がひと回り成長して、14キロ増の馬体重488キロで出走。4コーナーを抜群の手応えで回ると、直線で鞍上の田中勝春騎手が手綱を抑えたまま先頭に立ち、軽く追われただけで2着馬に4馬身という大きな差をつけてゴールインした。上がり3ハロン34秒6(推定)は出走馬中最速タイムで、まさに圧巻の勝利だった。この中間も美浦坂路で軽快な動きを見せており、体調はさらに上向いてきた印象。相手強化のここでも侮れない存在になりそうだ。

ペガサスボス(牡2・矢作芳人)は、父にディープインパクト、母に1996年の桜花賞馬ファイトガリバーを持つ良血馬だ。7月6日のメイクデビュー中京を勝ち上がったあと、オープン特別の中京2歳S(ともに中京・芝1600m)に挑戦。1番人気に支持されたものの、勝ち馬のケツァルテナンゴから0秒7差の4着に完敗した。しかし、スタートで大きく出遅れたうえに、稍重発表で力を要する馬場コンディションが合わなかったのかもしれない。今回は約4か月ぶりのレースになるが、ここでの復帰に向けて、調整は順調。リフレッシュの効果で馬体の雰囲気は休養前よりも良化しており、ここにきて馬体も絞れてきた。課題であるスタートをスムーズに出て、うまくレースの流れに乗ることができれば、上位進出のチャンスはあるだろう。


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2014年11月18日

角居厩舎の「厩舎力」

 4歳ラキシス(父ディープインパクト)がゴール寸前、先に抜けた3歳ヌーヴォレコルト(父ハーツクライ)をクビ差とらえ、見事に昨年2着の雪辱を果たした。

 角居勝彦厩舎は、今回のエリザベス女王杯に出走させた3頭(ラキシス、ディアデラマドレ、キャトルフィーユ)のほかに、4歳デニムアンドルビー(ジャパンC出走予定)などのエース級の牝馬を擁するが、このエリザベス女王杯に挑戦した3頭は、順に「1着(3番人気)、3着(6番人気)、5着(8番人気)」だから、すごいというしかない。
今回の3頭、ステップはそれぞれみんな異なるが、目標のGIだから、中間から入念に、ハードに追って仕上げながら、順にプラス2キロ、プラス6キロ、プラスマイナス0。みんな素晴らしい状態だった。これこそ厩舎力である。

 4歳ラキシスは、これで特殊な距離にも近い2200m【3-2-0-2】となった。牡馬相手の京都記念4着(0秒3差)、オールカマー2着(0秒1差)を含めての成績は、適距離を見きわめ、この2200mのGIに狙いを定めたローテーションそのものである。

「騎乗するジョッキー選択は、オーナーサイドの意向に沿います」と公言し、それを優先させながら、乗り代わりなど日常茶飯事のなか、ラキシスは川田将雅騎手と【4-3-0-2】であり、ディアデラマドレは藤岡康太騎手とのコンビ【4-1-1-2】。これも厩舎力である。

 知られるように、この秋のGIはスプリンターズSのスノードラゴンから、エリザベス女王杯まで、5戦連続すべて重賞未勝利馬が勝ちつづけている。勝ち馬は順に「13,3,3,5,3」番人気である。トップと伏兵も、実際の能力差はほとんど紙一重ということか。

 今週のGI「マイルCS」にも、伏兵フィエロ、サンレイレーザーなど、重賞未勝利馬がいる。「そんなジンクスめいたものは、言いだしたら途切れる」のがふつうだが、もうみんな気がついていた菊花賞も、天皇賞・秋も、エリザベス女王杯も、この流れはつづいたから不思議。

 同時進行の2歳の中央重賞路線は、最初の函館2歳Sから、デイリー杯2歳Sまで、勝ちつづけているのは「4,3,5,15,4,9,14,11,5」番人気馬である。1番人気、2番人気に支持された馬は勝ったことがない。この秋は、なにか変なのである。


ヌーヴォレコルトは勝ち馬と同じように称えたい

 3歳ヌーヴォレコルトは、秋華賞につづいてクビ差2着に負けはしたが、どの角度からみても勝ったラキシスに少しも見劣るものではない。勝ち馬と同じように称えたい。桜花賞を小差3着、オークスをクビ差で制し、秋のGIは勝ったにも等しい連続2着。通算9戦【4-3-1-1】。

 今回は短期間に再度の関西遠征となったが、この馬、実際には関西圏のレースのほうがずっと多く、遠征レースは【2-3-1-0】。全然、へこたれたりしないのである。今回も目標になる立場を受け入れての正攻法。先に抜け出し、結果はマークしてきたラキシスとクビ差。相手は歴戦の4歳馬。こちらは必ずしも予定どおりではないGI挑戦だった。互角でいいだろう。

 3着にとどまったディアデラマドレ(父キングカメハメハ)は、前述のように素晴らしい状態で充実の秋を迎えた角居勢。インコースから決して動かず、巧みに脚をつかえた馬が上位を独占した芝コンディションのなか、外枠から勝ち負けに持ち込んだのはこの馬だけ。「もうワンテンポ待ちたかったが、動かざるをえない形になり、そのぶんゴール寸前で脚が上がった(藤岡康太騎手)」。それでも上がり3ハロン「33秒1」はメンバー中の最速タイである。

 脚を余したらもっと切なくなるのがGI。素晴らしい好騎乗だった。京都の外回りの差し比べ大歓迎だが、ディアデラマドレには2200mがちょっと長かったのだろう。

 人気上位馬では、10着にとどまった4歳スマートレイアー(父ディープインパクト)は、牝系の影響もあって、大跳びであまり器用な脚の使えないタイプ。外枠からインに入ろうとする選択肢はなく、「ずっと力んでしまった(武豊騎手)」のは誤算でも、外を回る道中のロスは仕方がない。内回りの秋華賞2000mは3歳同士でもあり2着に突っ込んだが、この2200mは守備範囲より少し長かった。といって、高速決着の1600mではまた苦しい印象があり、1800-2000mの適鞍を探したい。

 秋華賞馬の3歳ショウナンパンドラ(父ディープインパクト)は、今回は枠順の差が出てライバルのヌーヴォレコルトと道中の位置が逆になった。内にもぐり込めない苦しい展開になってヌーヴォレコルトと0秒4差。今回は理想の形にならなかったからやむをえない。

 パドックでは、不振を脱し前回とは一変の好気配とみえた4歳メイショウマンボ(父スズカマンボ)は、スローにも近い流れ「前半1000m60秒3-(12秒8)-後半1000m59秒2」=2分12秒3の好位追走だから、まったくムリはない理想の展開にみえた。一時期、ちょっと体型のバランスが崩れていたようにも映ったが、今回はそんな印象はなく、使って2戦目で調子が上がっていたのは間違いない。GI3勝のチャンピオン牝馬ゆえ、失いかけた自信を取り戻すのが難しいのだろうか。まだ4歳馬である。ゆっくり立て直す時間は十分にありそうに思える。

 3歳サングレアル、レッドリヴェールの2頭は、きわめて小柄な牝馬。そのこと自体はべつに死角でもなんでもなく、体を大きくすればいいというものでもないが、体をいま以上に細身にしないために、鍛えるという調教は取り入れにくいのだろう。日程の決まっている3歳戦では苦戦したが、今後は消耗を避けつつ、マトを絞ったレースを選ぶことになる。

 レース選択といえば、6歳ホエールキャプチャはこれでエリザベス女王杯「4、10、6、15」着。5歳ヴィルシーナは「2、10、11」着。距離をこなせないわけではないが、ほかに出走可能なレースといっても……。陣営にしてもつらい出走とみえた。

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2014年11月17日

秋の最強マイラー決定戦・マイルチャンピオンシップは、今年で31回目を迎える。
直線で馬群がばらけやすい京都・外回りの芝1600mで行われるこのレースは、
華麗な逃げ切りあり、先行抜け出しあり、豪快な追い込みありと、実に多彩な決まり手が見られる。
競馬の醍醐味が集約されている一戦と言えるだろう。
これだけの歴史を積み重ねてきたGI だけに、勝ち馬には名馬も数多く名を連ねているが、
マイルチャンピオンシップ連覇を果たした馬は過去に5頭のみ。
1984・1985年のニホンピロウイナー、
1991・1992年のダイタクヘリオス、
1997・1998年のタイキシャトル、
2003・2004年のデュランダル、
2006・2007年のダイワメジャーがその該当馬で、
いずれも一時代を築いた歴史に残るスピードホースばかりだ。

今年、マイルチャンピオンシップ連覇の偉業に挑むのがトーセンラー(牡6・藤原英昭)。今秋の始動戦に選んだ京都大賞典は3着だったが、昨秋にマイルチャンピオンシップで待望のGI初制覇を飾った時と同じ臨戦過程で着順も同じ。芝2400mでは末脚の切れ味が少し鈍る印象だったレース内容も昨年に近いとあれば、連覇への期待はおのずと高まる。京都・芝の外回りコースでは〔4・2・3・1〕と抜群の安定感を誇り、勝ち鞍のすべてをこの舞台で挙げている。歴史に残る“京都・外回り巧者”と言えるだろう。昨年と同様に、今年も上位争いを期待して良さそうだ。

目下の充実ぶりが目立つクラレント(牡5・橋口弘次郎)も注目の存在だろう。前々走の関屋記念に続き、前走の京成杯オータムH(新潟・芝1600mで開催)を制して今年の『サマーマイルシリーズ』のチャンピオンに輝いた。前走の勝利で重賞は6勝目となり、そのうち5勝がマイル重賞で、現役を代表するマイル巧者と言える。この馬に足りないのはGI タイトルだけ。京都・外回りの芝1600mは、2011年にデビュー2戦目のデイリー杯2歳Sで重賞初制覇を飾った舞台だが、その後は2013年の読売マイラーズCが8着、マイルチャンピオンシップが11着と、古馬になってから好結果を残せていないのは気になる材料だ。しかし、目下重賞2連勝中と今回の出走メンバーの中でも勢いはナンバー1と言えるだけに、ここはGI 奪取の最大のチャンスだ。

前哨戦のスワンSを制したミッキーアイル(牡3・音無秀孝)は、今年のNHKマイルCを制した3歳のチャンピオンマイラー。古馬相手のスワンSでは、2012年マイルチャンピオンシップの覇者サダムパテック(10着)と2頭だけ別定重量で57キロの斤量を背負って出走した。本馬は7枠11番からのスタートで二の脚を利かせて外から先行し、向正面から先頭に立つと、直線でも軽快な逃げ脚で差を広げ、ゴール前で外から急追してきたサンライズメジャー(2着)を1/2馬身退けて優勝。厳しい条件をあっさりと克服したことで、その評価はさらに高まっている。不良馬場で行われた前々走の安田記念では16着と大敗しているように、自慢のスピードをそがれるタフな馬場は大の苦手。良馬場なら、2つ目のGI タイトル獲得のチャンスはさらに広がるだろう。

今春に行われた読売マイラーズCで1分31秒4のコースレコードをマークして重賞2勝目を挙げたワールドエース(牡5・池江泰寿)。1番人気に支持された前走の毎日王冠は13着と大敗を喫したが、約4か月の休み明けに加えて、東京・芝コースも合わなかった印象。これまでに左回りコースは4戦して〔0・0・0・4〕と好結果が出ていないのに対して、右回りコースでは〔4・2・0・0〕と連対率100%の好成績を誇る。2012年のきさらぎ賞、前述の読売マイラーズCと、重賞で2戦2勝と負けなしの京都・芝の外回りコースなら、巻き返しは可能なはずだ。

グランプリボス(牡6・矢作芳人)は、2歳暮れの朝日杯フューチュリティS、3歳春のNHKマイルCとマイルGI・2勝を挙げている強豪で、古馬になってからも2012年の安田記念2着、マイルチャンピオンシップ2着、今年の安田記念2着と、GI の舞台で勝ち負けを続けている。今回のメンバーの中でも実績は最上位にランクされる存在だ。京都・芝の外回りコースでは、一昨年のスワンS、昨年の読売マイラーズCと重賞を2勝しており、相性もいい。過去3年のマイルチャンピオンシップは、2011年13着、2012年2着、2013年9着という戦績で、4度目の挑戦となる今回、マイルGI のタイトルを積み重ねることができるか注目したい。

フィエロ(牡5・藤原英昭)は、好メンバーがそろった前走のスワンSで重賞未勝利ながら2番人気の高い支持を受けて3着に敗れたが、勝ち馬のミッキーアイルとは僅か0秒1差。上がり3ハロンは33秒2(推定)と出走馬中最速タイムをマークしたものの、逃げたミッキーアイル、中団から直線で外に持ち出して伸びたサンライズメジャー(2着)を捕えることができなかった。スローな流れで瞬発力勝負の展開になったうえに、1分20秒3という速い時計で決着した芝1400mのレースがこの馬には少し忙しかったようだ。4勝をマークしている芝1600mへの距離延長はプラス材料と言える。GI の舞台でも互角に戦える能力は持っているはず。

ダノンシャーク(牡6・大久保龍志)は、前走の富士Sで7着に敗退したが、勝ち馬とのタイム差は0秒3と僅かで、早めに先頭に立って後続馬の目標になった展開も響いた印象。この一戦だけで評価を下げるのは早計だろう。2013年の安田記念では、12番人気の低評価を覆して、優勝馬ロードカナロア、2着馬ショウナンマイティから0秒1差の3着に健闘。同年秋は、富士Sで重賞2勝目を飾った勢いに乗ってマイルチャンピオンシップに挑み1番人気の支持を受けた。中団待機から直線で馬群を割って伸びてきたところをさらに外からトーセンラー(1着)に一気に交わされたものの、3着を確保。このほかにもGI で幾度も上位争いを演じてきた実力は、今回のメンバーの中でも上位のものがある。

マイル路線に参入してくる昨年の皐月賞馬ロゴタイプ(牡4・田中剛)も話題を集めそうな一頭だ。芝2000mの皐月賞でエピファネイア(のちに菊花賞制覇)を1/2馬身差の2着に退けて1分58秒0のコースレコードでクラシック制覇を成し遂げた実績が光るが、芝1600mは2012年のGI・朝日杯フューチュリティSも含めて2戦2勝の好成績。今回の芝1600mこそがベストの距離という可能性は十分にある。初の関西遠征でどんな競馬を見せてくれるか注目したい。

グランデッツァ(牡5・平田修)は、2番人気の高い支持を受けた前走の毎日王冠で5着に敗れたが、勝ち馬のエアソミュールとのタイム差は0秒3。約2か月半の休み明けながら、馬体重(498キロ)はマイナス12キロと大幅な減少が響いた印象だ。2歳秋に札幌2歳Sを制し、3歳春のスプリングSも快勝して、クラシック三冠の第一弾・皐月賞では1番人気の支持を受けた馬で、潜在能力の高さは今回のメンバーの中でも引けを取らない。今春のオープン特別・都大路S(京都・芝1800m、1着)では、1分43秒9というJRAレコードを樹立した実績も光る。スピード能力は非凡なだけに、良馬場で速い時計での決着になれば、勝ち負けに加わってくるはずだ。

今年の中京記念で58キロのトップハンデを背負いながらも馬場の大外から直線一気の競馬で差し切り、重賞5勝目を挙げたサダムパテック(牡6・西園正都)は、一昨年のマイルチャンピオンシップの覇者でもあるGI 馬。前走のスワンSでは10着に敗退したが、スローな流れで瞬発力勝負の展開が合わず、芝1400mのスピード勝負も少し忙しい印象を受けた。展開の紛れが少なく、実力馬が力を発揮しやすい京都・外回りの芝1600mが舞台なら、巻き返しのチャンスは十分あるはず。

サンライズメジャー(牡5・浜田多実雄)は、条件クラスで幾度も勝ち負けを演じながら力を付けてきた馬で、3度目の重賞挑戦となった前走のスワンSで2着に好走。今回はGI 初挑戦となるが、充実期に入った現在なら、一線級のメンバーが相手でも差のない競馬ができそうだ。

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2014年11月16日

第39回エリザベス女王杯、GI。いよいよ各馬が本馬場に入場してまいりました。
京都競馬場 芝2,200m に18頭が集結しております。

美しきアスリートの時代、女王は颯爽と笑顔で駈け抜ける。
世代を超えた日本最強牝馬決定戦、第39回エリザベス女王杯。
G1ホース6頭を含む18頭、大歓声の中に姿を現しました。


1番、昨年は大外18番から2着、今日は最内からのスタート、 ラキシス 川田将雅

2番、デビューから初勝利までに1年、その経験が実を結ぶ時 フーラブライド 菊花賞ジョッキー酒井学

3番、札幌夏の女王再び、四つ葉のクローバーは幸運の証し キャトルフィーユ クリストフ・ルメール

4番、同じ勝負服の優駿牝馬を、隣に見ながら逆転を誓う オメガハートロック 小牧太

5番、最強の座は誰にも渡さない、第75代優駿牝馬 ヌーヴォレコルト 岩田康誠

6番、1年ぶりの勝利へそして史上4頭目の2連覇へ、前年の女王として若い乙女たちの壁となる メイショウマンボ 嬉し涙をもう1度武幸四郎

7番、現在18番人気ですが、休まず走り続けたキャリアは侮れません 日の当たる場所を目指して走れ サンシャイン 藤岡佑介

8番、2連勝の余勢をかって、晩秋の京都に大輪の花を咲かせるか グレイスフラワー 柴田善臣

9番、4年連続挑戦、芦毛のマイル女王戴冠式なるか ホエールキャプチャ 蛯名正義

10番、史上初のヴィクトリアマイル連覇、昨年1番人気10着のリベンジ ヴィルシーナ 復活の内田博幸

11番、このまま終われるわけがない、奮い立て真紅のジュベナイルクイーン レッドリヴェール 福永祐一

12番、レコード制覇の秋華賞、速さ・強さ・そして美しさ、天は二物も三物も与えたか ショウナンパンドラ 浜中俊

13番、6歳牝馬、デビュー35戦目にして初のG1ステージに立つ コウエイオトメ 北村友一

14番、その体に流れる王家の血脈、G2ウィナーからG1レディーへ サングレアル リーディングジョッキー戸崎圭太

15番、孝行娘が京都から 今日、母におくるプレゼント ディアデラマドレ 藤岡康太

16番、1年ぶりの京都コース、磨き続けた末脚を武器に スマートレイアー 武豊

17番、常に掲示板を外すことなく、人気以上の結果を残す ブランネージュ 秋山真一郎

18番、未だ重賞未勝利が信じられない、昨年の銅メダリスト アロマティコ 三浦皇成

以上18頭の本馬場入場です。

芝はBコース、直線部4メートル、曲線部3メートル外に内柵が設置されております。
野芝10〜12センチ、洋芝12〜16センチで調整されております。
向こう正面に多少の傷みが出始めていますが馬場状態はおおむね良好です。

さあファンファーレです。

どーーーーーっという大歓声が秋晴れ京都競馬場の上空に吸い込まれていきました。
第39回エリザベス女王杯、
3歳から6歳までずらり揃った18頭フルゲート、
芝外回り2200mを舞台に今年の牝馬ナンバー1の座をかけて争います。
正面スタンド前、ゲート入りは順調に進んでいます。
過去18回の3歳馬と古馬との直接対決では3歳馬が7勝、古馬は11勝。
連覇を達成したのはメジロドーベル、アドマイヤグルーヴ、スノーフェアリーの3頭です。
メイショウマンボには4頭目の連覇がかかっています。
枠入りは最後に18番のアロマティコが誘導を受けます。
ジャパンオータムインターナショナル初戦、女王の称号はどの馬に授けられるのか第39回エリザベス女王杯!

ゲートが開きました!ヌーヴォレコルトまずまずのスタート!
さあ今日も行きますヴィルシーナ!内田博幸先行策を取りました!2番手ホエールキャプチャ、サンシャインが併走していく、内から3番のキャトルフィーユ、
ヌーヴォレコルト5番手好位置につけました岩田康誠、内を通ってラキシス、2番のフーラブライド、メイショウマンボとショウナンパンドラ並んで中団を進みます、
外を通ってブランネージュ、15番のディアデラマドレ、1コーナーを右にカーブを切っていく、
青い帽子グレイスフラワー、外を通ってスマートレイアーと武豊、13番のコウエイオトメ、レッドリヴェール後方4番手、内を通ってオメガハートロック、あと2頭後ろにいますがサングレアル、殿は18番のアロマティコ、こんな展開で2コーナーのカーブにさしかかります。

それではエリザベス女王杯、18頭の位置取りをみていきましょう、ヴィルシーナが先頭です一昨年のこのレースの2着馬、2番手7番のサンシャイン、並んでいるのはホエールキャプチャ、58秒後半から59秒で1000mを通過、ちょっと前は速いか、
4番手キャトルフィーユ、今年の優駿牝馬ヌーヴォレコルト、そして去年の優駿牝馬メイショウマンボ、新旧樫の女王が並んでいます、1番のラキシス、その後ろフーラブライド、秋華賞馬ショウナンパンドラは中団、ピンクの帽子ブランネージュ、3コーナー坂の頂上から下り、15番のディアデラマドレ、外から行ったスマートレイアーと武豊、8番のグレイスフラワー、その後ろオメガハートロック、2歳女王レッドリヴェールは依然後方4番手、コウエイオトメは後退気味、14番のサングレアル、依然として殿はアロマティコ、しかし18頭がぎゅっと固まった、
18頭が固まって植え込みを通って第4コーナー!逃げるヴィルシーナのリードがなくなってきた、ヌーヴォレコルト押して2番手に上がってくる!

さあ第4コーナーをカーブして直線!
ヴィルシーナ!ヌーヴォレコルト並ぶ!さらにメイショウマンボ!内からラキシス突っ込んでくる!
ヌーヴォレコルト出た!!
200を通過!!ヌーヴォレコルト!あいだからショウナンパンドラ!外からブランネージューーーっ!
ヌーヴォレコルト!ショウナンパンドラ!外からブランネージュ!さらにはサングレアル突っ込んできた!
先頭ヌーヴォレコルト!並びかけるショウナンパンドラ!
外からブランネージューーーっ!いっしょにサングレアル!
大激戦!上位はみんな3歳馬!
一団となったままゴールイン!
大激戦のゴール前、4頭の争いです!時計2分11秒2!


selvas2 at 10:05コメント(0) 

2014年11月15日

 GIホース6頭を筆頭に軽視できない候補が揃っているところへ、この秋のGIはスプリンターズSからここまでの4戦、すべて重賞未勝利馬が勝ち続ける流れも重なり、人気はかなり割れている。人気の分散は、大波乱の可能性は少なくなるが、どの馬から入ってもそれなりの好配当を約束する。中心に据えたい馬を決定できたら、こういう大混戦のなか、もしその馬が馬券圏内に快走してくれたとき、どういう種類でもいい。なんとか的中に結びつけたい。せっかく狙いの馬が快走したのに、その組み合わせはない。それだけはダメ、という後悔のレース後は避けることにしたい。丸外れなら、反省するのみ。後悔はない。

スローに近い流れが予測される。行く馬は少ない。ならば…という人馬は出現するだろうが、みんなチャンスありと考えているから、飛ばす策は取りにくいだろう。

 4歳の今年は、重馬場の内枠でもまれ、8番人気で9着(0秒6差)に終わった3歳時の昨年より大幅に総合力アップは間違いないディアデラマドレ(父キングカメハメハ)を狙いたい。

 6月のマーメイドSの快勝は、スローのなか、早めに3コーナーからスパート態勢に入った好騎乗と、53キロの軽ハンデが勝因とみえた。1600万下の条件馬として勝ったあたりは、明らかに地力アップだったが。

 だが、前回のGII府中牝馬Sの快勝は中身が濃い。高速馬場での上がりだけの勝負で好走した府中牝馬S組は信用できないことが多いが、前半1000m通過59秒2、レース上がり34秒2、勝ち時計1分45秒7なら東京1800mらしい総合力勝負だろう。昨年、府中牝馬Sから本番で惜しい3着だったアロマティコは、上がり32秒4でも、超スローで1分49秒1が府中牝馬Sの中身だった。

 4コーナーで大外に回った1番人気のスマートレイアーの横に並びかけながら伸びたディアデラマドレは、上がり33秒2で差し切り勝ちしたというより、外のスマートレイアーに最後は持続する末脚で競り勝ち、半馬身抜けたように映った。

 明らかにパワーアップし、切れ味だけのディアデラマドレではなくなっている。06年、4歳だった母ディアデラノビアは府中牝馬Sを1分47秒5で3着し、本番の女王杯は2分11秒6の好時計でクビ、クビ差の惜しい3着だったが、印象は総合力で母に追いつき、上回ったのではないかと思えた。

 充実を示すディアデラマドレは、これで全5勝のうち4勝が、秋の9〜11月に集中する。昨年のこの時期も状態は良かったが、今年はさらにデキがいいと思える。今年、先週までにJRAですでに44勝(重賞3勝)の藤岡康太騎手は、初めて騎手ランキング上位20位以内に躍進するほど自信をつけている。スローからの差し比べになるとき、前回の府中牝馬Sで確信したはずの持続する切れ味をフルに爆発させてくれるはずだ。

 まず、GIだから単、複。これなら相手が抜けても、それは仕方がない。

 昨年、悔しい3着だったアロマティコ、オールカマー2着のラキシス本線に、連勝は少し手広くいきたい。人気上位でないところでは、フーラブライド、キャトルフィーユは買いたい。

selvas2 at 22:41コメント(0) 

2014年11月14日

エリザベス女王杯は、前走指数の上位馬たちが連軸の中心になっている。
特徴的なのは負担重量で2キロ軽い3歳馬が過去10年で5勝をあげていることだろう。
牝馬戦では往々にして若さが勝ち馬の条件になることが多いが、エリザベス女王杯も過去10年、
勝ち馬はすべて5歳までの馬たちだった。
1番人気は10年で2勝、2着2回。2番人気馬は3勝、2着3回。
1、2番人気馬がそろって連を外したのは10年で1度だけだ。

今年はショウナンパンドラ、ヌーヴォレコルト、ブランネージュ、サングレアルが前走指数の上位馬で、
過去の指数でアロマティコ、スマートレイアー、キャトルフィーユなどがピックアップされる。

過去のデータからも連軸の有力馬は前走指数の上位馬たちだが、
その有力候補は今年の秋華賞の出走馬たち。ショウナンパンドラ、ヌーヴォレコルト、ブランネージュ、サングレアルなど、勝利に最も近い「若い3歳馬」が占めている。

今年の秋華賞は例年のようなスローペースにはならず、上位馬たちは高レベルの決着になった。
勝ったショウナンパンドラは道中、中団の前に位置取り、直線は内に入れて開いたスペースを生かして差し切りを決めた。
2着のヌーヴォレコルトは道中ショウナンパンドラの後ろ。直線は外に持ち出して鋭い脚を見せたが、
先に抜け出していたショウナンパンドラには、わずかにクビ差、届かなかった。
4着のブランネージュも指数上に大きな差はないし、このレースで上がりの脚が最も良かった5着のサングレアルも力のある指数の高さを示した。

上位2頭、ショウナンパンドラとヌーヴォレコルトに指数上の差はなく、ともに連軸としても遜色のない馬だが、
内に入れたショウナンパンドラは前がうまく開いたことも有利に働いたはずで、個人的には外を回ったヌーヴォレコルトに巻き返しの期待をかけたい気がする。

古馬陣ではヴィルシーナ、キャトルフィーユ、ホエールキャプチャなどの先行馬を上位に評価したい。


ダートの重賞、武蔵野Sは、前走指数上位馬たちが連軸向きだ。

今年はエアハリファ、ロイヤルクレスト、ワイドバッハ、ゴールスキーなどの前走指数が高い。
過去の指数などではアドマイヤロイヤル、タールタン、グレープブランデー、キョウワダッフィー、ダノンカモンなどが上位だ。

指数上位馬で先行力があるのはロイヤルクレスト、エアハリファ、ダノンカモン、キョウワダッフィーなどだが、
東京のダート1600戦は(2100)と、コース、距離適性の高いエアハリファが連軸向きだろう。
ダート戦で、逃げるか、3角4角先頭なら(4100)と、しぶといロイヤルクレストからの手もある。


波乱含みのハンデ戦、福島記念は10年のうち8年で連対している前走指数上位馬が中心になりそう。

今年は、コスモバルバラ、フィロパトール、ウインマーレライ、アロマカフェ、トーセンジャガーなどが前走指数の上位馬たちで、
メイショウナルト、サクラアルディート、フラアンジェリコ、ナカヤマナイトなどが過去の指数、平均指数などの上位馬だ。

2000メートル以上の距離で、鋭い瞬発力があるのはアロマカフェ、トーセンジャガー、マジェスティハーツ、ダイワファルコン、サクラアルディートなど。
安定した指数の高さと差し脚で好感が持てるアロマカフェが連軸向きだろうか。
3歳馬としてはハンデ54キロは少し厳しいが、ウインマーレライにもチャンスはあるだろう。


デイリー杯2歳Sは、アルマワイオリ、ナヴィオン、アッシュゴールド、タガノエスプレッソなどが前走指数の上位馬。

先行するアルマワイオリがどこまで粘れるか。差し脚を使いたいナヴィオン、アッシュゴールド、タガノエスプレッソがどこまでせまれるか、という戦いだろう。切れる上がりの脚ではナヴィオンが最上位だ。


selvas2 at 17:10コメント(0) 
16日に京都競馬場で行われる、第39回エリザベス女王杯(3歳上・牝・GI・芝2200m・1着賞金9000万円)の枠順が、14日確定しました。

今年のオークス馬ヌーヴォレコルト(牝3、美浦・斎藤誠厩舎)は3枠5番からのスタートとなりました。

また、昨年の覇者メイショウマンボ(牝4、栗東・飯田祐史厩舎)は3枠6番、
秋華賞でヌーヴォレコルトを破ったショウナンパンドラ(牝3、栗東・高野友和厩舎)は6枠12番に入りました。

府中牝馬Sを制したディアデラマドレ(牝4、栗東・角居勝彦厩舎)は7枠15番、
ヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ(牝5、栗東・友道康夫厩舎)は5枠10番、
初GI制覇を狙うスマートレイアー(牝4、栗東・大久保龍志厩舎)は8枠16番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 ラキシス(牝4、川田将雅・角居勝彦)
1-2 フーラブライド(牝5、酒井学・木原一良)
2-3 キャトルフィーユ(牝5、C.ルメール・角居勝彦)
2-4 オメガハートロック(牝3、小牧太・堀宣行)
3-5 ヌーヴォレコルト(牝3、岩田康誠・斎藤誠)
3-6 メイショウマンボ(牝4、武幸四郎・飯田祐史)
4-7 サンシャイン(牝5、藤岡佑介・藤岡健一)
4-8 グレイスフラワー(牝5、柴田善臣・宗像義忠)
5-9 ホエールキャプチャ(牝6、蛯名正義・田中清隆)
5-10 ヴィルシーナ(牝5、内田博幸・友道康夫)
6-11 レッドリヴェール(牝3、福永祐一・須貝尚介)
6-12 ショウナンパンドラ(牝3、浜中俊・高野友和)
7-13 コウエイオトメ(牝6、北村友一・松元茂樹)
7-14 サングレアル(牝3、戸崎圭太・松田博資)
7-15 ディアデラマドレ(牝4、藤岡康太・角居勝彦)
8-16 スマートレイアー(牝4、武豊・大久保龍志)
8-17 ブランネージュ(牝3、秋山真一郎・藤岡健一)
8-18 アロマティコ(牝5、三浦皇成・佐々木晶三)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 10:52コメント(0) 
11/16(日)  
第39回エリザベス女王杯(GI)  
京都競馬場・芝2,200m

美しきアスリートの時代、女王は颯爽と笑顔で駈け抜ける。


selvas2 at 09:25コメント(0) 

2014年11月13日

秋の福島開催のフィナーレを飾る重賞としてすっかりファンの間にも定着した福島記念には、
毎年個性豊かな馬たちが登場。
芝2000mを舞台にハンデキャップ競走らしい熱戦を繰り広げている。
昨年の2着馬マイネルラクリマは、今年の産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)を優勝。
3着馬ラブイズブーシェは、次走の有馬記念で4着に健闘し、今年の函館記念で重賞初制覇を達成している。
また、4着馬ディサイファも今年のエプソムCを制して初の重賞タイトルを獲得。
このように、福島記念で上位争いを演じた馬たちはその後も活躍が目立っている現状だ。今年も晩秋の福島競馬場に飛躍を期す馬たちがスタンバイ。白熱の攻防を見逃せない。

ダイワファルコン(牡7・上原博之)は、2012年と2013年の福島記念を連覇。今年は同一重賞3連覇を狙っての登場となる。2012年のこのレースでは大混戦となった2着争い(ハナ+ハナ差)を尻目に2馬身差をつけてゴールイン。待望の重賞初制覇を飾っている。そして、昨年は福島・芝2000mのコースレコード1分57秒3を記録し、逃げ込みを図るステイブルメイトのマイネルラクリマを1/2差の2着に退けて優勝。57.5キロのハンデも克服し、あらためてコース適性の高さをアピールしたことは記憶に新しい。その後は勝ち星から遠ざかっており、前走の毎日王冠は15頭立ての10着に敗れたが、3か月の休養明けで、実績のない左回りコースに加えて、3着馬スピルバーグは次走の天皇賞(秋)を優勝と、相手も強力なメンバーがそろっていたことを考えれば、勝ち馬から0秒5差なら及第点と言えるだろう。休み明けを一度使われて状態もアップした今回は、巻き返しが期待できる。

メイショウナルト(せん6・武田博)は、今年の七夕賞の優勝馬。好スタートから先手を奪うと、軽快な逃げ脚を披露。3コーナー過ぎから後続馬との差を開き始め、最後の直線でも余力は十分。そのまま押し切って、昨年の小倉記念に次ぐ2度目の重賞制覇を達成した。そして、続く前々走の小倉記念では57.5キロのトップハンデを背負いながらも先手を奪い、勝ち馬サトノノブレスから0秒6差の3着を確保。好調時の姿を取り戻した印象だ。今回は前走の新潟記念(10着)以来約2か月半ぶりの実戦になるが、調教では夏場と遜色のないフットワークを披露。仕上がりの良さをアピールしている。直線の長い新潟・芝の外回りコースから重賞勝ちの実績がある福島・芝コースに舞台が替わるのは大きなプラス材料となるはず。

ウインマーレライ(牡3・高木登)は、福島・芝コースで2戦2勝をマークしている相性の良さが魅力だ。3歳の今年は、京成杯(12着)→スプリングS(8着)→青葉賞(8着)と重賞で強敵を相手に経験を積み、着々と地力を強化。折り合い面にも進境を見せて前々走のラジオNIKKEI賞を優勝し、重賞初制覇を達成した。約3か月の休養を挟んで臨んだ前走の毎日王冠は、初の古馬相手で11着に敗退したが、道中は2番手追走と積極的な競馬を見せて、直線で残り200m地点までしぶとく粘り、勝ち馬のエアソミュールから0秒6差と着順ほど大きくは負けていない。今後に向けて貴重な経験となったはずだ。休み明けを一度使われた今回は、体調面での上積みが見込めるうえに、福島・芝コースに舞台が替わるのも大きなプラス材料となるはず。うまく一瞬の脚を活かすレースができれば、2度目の重賞Vも難しくないはずだ。

アロマカフェ(牡7・小島太)は、今年も順調にレースを使われて、オープン特別のメイS(東京・芝1800m)と福島テレビオープン(福島・芝1800m)でいずれも2着に好走したあと、前々走の新潟記念では最後の直線で他の馬に寄られる不利を受けながらも0秒2差の5着まで追い上げている。条件さえ整えば、再び重賞でも上位争いが可能なことを証明した。2010年7月のラジオNIKKEI賞制覇から4年以上の歳月が流れたが、まだまだ馬体の張りは良く、年齢的な衰えはまったく見られない。〔1・1・0・1〕と好相性の福島・芝コースで久々の重賞Vに挑む。

アンコイルド(牡5・矢作芳人)は、2012年11月から2013年1月にかけて4連勝をマーク。一気に素質開花した逸材だ。そして、昨年は函館記念で勝ち馬のトウケイヘイローから0秒3差の2着に好走すると、続く札幌記念(函館・芝2000mで開催)でも3着に健闘。さらには、京都大賞典で勝ち馬のヒットザターゲットとクビ差2着の接戦を演じ、トーセンラー(3着)、アドマイヤラクティ(4着)、ゴールドシップ(5着)といった強豪に先着を果たしている。飛躍が期待された5歳の今年は初戦の京都記念3着以外は目立った成績を挙げていないが、前走のエルムS(13着)は初めてのダート参戦が響いた印象。レース後は、放牧で立て直しを図られた。5日の1週前追い切りは栗東CWコースで古馬オープンクラスのサトノプリンシパルと併せて、6ハロン81秒台、5ハロン65秒台をマーク。絶好の動きを見せており、体調面の良化が目を引く。芝の適距離に戻る今回は、一変したレースも可能だろう。

ミトラ(せん6・萩原清)は、今年6月のオープン特別・パラダイスS(東京・芝1400m)で約1年4か月ぶりにカムバック。復帰初戦をいきなり勝利で飾り、能力の高さを示した。そのあとも順調にレースを使われて、関屋記念こそ勝ち馬のクラレントから1秒も離された10着に大敗したが、続く前々走の京成杯オータムH(新潟・芝1600mで開催)では、重賞連勝を果たして『サマーマイルシリーズ』のチャンピオンに輝いたクラレントから0秒1差の3着に好走、重賞でも通用する見通しを立てた。キャリアを重ねて、パワーアップを果たしている印象だ。今回は初めて経験する2000mの距離克服がポイントになりそうだが、父シンボリクリスエス、母の父サンデーサイレンスという血統背景から、対応は十分に可能だろう。ここで新境地を開拓すれば、今後の選択肢も増えるだけに、大事な一戦となった。

ナカヤマナイト(牡6・二ノ宮敬宇)は、重賞3勝(2011年共同通信杯、2012年産経賞オールカマー、2013年中山記念)を記録している強豪。個性派がそろった今回のメンバーに入っても実績では上位にランクされる存在である。最近は持ち味である力強い末脚が影を潜めているが、前走の産経賞オールカマーは18頭立てで4コーナー5番手から0秒4差の8着に踏みとどまり、復調へのきっかけをつかんだ印象だ。この中間は福島記念に照準を合わせて丹念な乗り込みを消化。GI 経験も豊富な実力馬が、晩秋の福島競馬場で完全復活を期す。

ムーンリットレイク(牡6・加藤征弘)は、前走の札幌記念(12着)以来約2か月半ぶりのレースになるが、福島記念を目標に定めて順調に乗り込まれており、出走態勢は整ってきた。5日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、同じ加藤征弘厩舎のアーデント(古馬オープン)と併せて意欲的な調教を消化。これでレース週にもう1本追い切れば、馬体も締まってくるはずだ。前々走の福島テレビオープン(福島・芝1800m)では2番手追走と積極的な競馬で4コーナー手前から先頭に立ち、最後はアロマカフェ(2着)の追撃をクビ差封じて優勝。重賞制覇に明るい見通しを立てており、福島・芝コースも2戦して1勝2着1回と相性は上々だ。前走の敗戦だけで見限るのは早計だろう。

リルダヴァル(牡7・池江泰寿)は重賞の勝ち鞍こそないが、2009年野路菊S(阪神・芝1800m)、2012年カシオペアS、2013年都大路S(ともに京都・芝1800m)とオープン特別を3勝。また、3歳の春にはGI のNHKマイルCで3着の記録もあり、このメンバーに入っても、実績では見劣りしない存在だ。週末に雨が降って得意の時計が掛かる馬場コンディションになれば、より一層チャンスは広がるはずだ。

マジェスティハーツ(牡4・松永昌博)は、昨秋の神戸新聞杯で勝ち馬のエピファネイアから0秒4差の2着に好走。そして、4歳の今年も新潟大賞典2着、中京記念3着の実績を残し、鋭い追い込みに定評のある一頭だ。速い流れで末脚の活きる展開になれば、有力馬たちをまとめて負かせるだけの末脚の破壊力をこの馬は持っている。

フィロパトール(牝5・武藤善則)は、1600万下クラスの身ながら今春の福島開催で福島牝馬Sに格上挑戦してケイアイエレガント(1着)、キャトルフィーユ(2着、2走後のクイーンSを優勝)に次ぐ3着に健闘。重賞でも互角の戦いが可能なことを実証した。夏の福島開催では1600万下の天の川S(芝1800m)を優勝。2013年ラジオNIKKEI賞の優勝馬ケイアイチョウサンを1馬身1/4差の2着に退けての勝利で、価値ある一戦となった。今回は52キロの軽ハンデで出走できるだけに、牡馬が相手の重賞でも侮れない存在だ。

そのほかにも、今年のアメリカジョッキークラブC2着の実績があるサクラアルディート(牡6・岡田稲男)、前走のオープン特別・アイルランドT(東京・芝2000m)2着で上昇ムードのエックスマーク(牡5・角居勝彦)など、伏兵陣も虎視眈々と上位進出を狙っており、ハンデキャップ競走らしい激戦が予想される。

selvas2 at 09:03コメント(0) 
JRAのダート競走体系における下半期の頂上決戦は、今年からレース名と開催場所が変更されたGI のチャンピオンズC(中京・ダート1800m。昨年までは阪神・ダート1800mでジャパンカップダートとして開催)。
その前哨戦となるGIII 競走が、東京競馬場のダート1600mを舞台に行われているこの武蔵野Sで、
今年から優勝馬にチャンピオンズCの優先出走権が与えられることになった。
過去には、2着馬に9馬身差という衝撃的な勝ちっぷりを披露したクロフネ(2001年)をはじめ、
名だたるダート巧者たちがハイレベルな戦いを繰り広げてきた一戦。
今年は様々な路線からバラエティーに富んだ顔ぶれがエントリーしており、混戦ムードが漂っている。

今年の出走メンバーの中で、前走内容を最も高く評価できるのはエアハリファ(牡5・角居勝彦)だろう。この武蔵野Sと同じ東京・ダート1600mで6月に行われたオープン特別のアハルテケSを、1分34秒6の好タイムで鮮やかに差し切り勝ち。2着馬ベストウォーリアが、その後にGIII・プロキオンS→JpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡・ダート1600m)を連勝しただけに、非常に価値ある勝利と言えよう。レース後は休養に入り、今回は5か月ぶりの戦列復帰となるが、これまでに2か月以上の休み明けで出走したレースでは〔3・2・1・1〕の好成績を残している。調教の動きもひと追いごとに力強さを増してきているだけに、久々の実戦でも好勝負の期待が高まる。

今年は、3歳世代からも主役級の評価が可能な逸材がエントリー。武蔵野Sと同じ舞台で6月に行われたユニコーンSを優勝したレッドアルヴィス(牡3・安田隆行)だ。芝のデビュー2戦は2着→5着と善戦止まりだったが、初めてダートのレースに出走したデビュー3戦目の未勝利(中京・ダート1800m)を2馬身1/2差で快勝。その後はダート路線に専念し、前々走のユニコーンSで初の重賞タイトルを獲得した。続く前走のレパードSではスタート直後につまずいたのが響いて4着に敗退したものの、現3歳世代のダート部門でトップクラスの実力を持っているのは間違いない。今回は約3か月の休養明けになるが、この武蔵野Sに向けて順調に調教を積まれており、上々の仕上がりでレースを迎えられそうだ。

ワイドバッハ(牡5・庄野靖志)は、2歳11月のメイクデビュー京都(ダート1200m)を2馬身1/2差で快勝し、3歳6月のユニコーンSで13番人気ながら勝ち馬のストローハットから0秒4差の5着に食い込むなど、早い段階から高いダート適性を示していた一頭。その後は惜敗続きで伸び悩んだ時期もあったが、昨年8月に500万下(小倉・ダート1700m)を勝ち上がったあたりから頭角を現してきた。今年1月に1600万下の羅生門S(京都・ダート1400m)を制してオープンクラスに復帰したあとも上位争いを続け、前走のエルコンドルパサーメモリアル(東京・ダート1400m)で初のオープン特別Vを飾った。現在、9戦連続してダート1400mの距離を使われているだけに、今回は2戦して5着、6着と勝ち星のないダート1600mを克服できるかがポイントになってくる。

前走のオープン特別・エルコンドルパサーメモリアルで1番人気の支持を受けて、勝ち馬のワイドバッハから0秒3差の2着を確保したタールタン(牡6・吉村圭司)も、有力候補の一頭に挙げられる。この馬は5歳時の昨秋から戦績が急上昇。今年2月に1600万下の銀蹄S(東京・ダート1400m)を制してオープンクラス入りを果たすと、その後はオアシスS(ダート1600m)3着→欅S(ダート1400m)1着→エルコンドルパサーメモリアル2着と、東京・ダートのオープン特別でコンスタントにV争いを演じている。前走のエルコンドルパサーメモリアルが約4か月半の休養明けを克服しての連対確保で、今回は実戦を一度使われた上積みを見込めるだけに、初の重賞挑戦でも楽しみは大きい。

ダートでは通算〔7・5・4・0〕と、3着内率100%を誇るキョウワダッフィー(牡6・笹田和秀)の安定感も魅力にあふれている。一歩ずつ階段を上がるように戦績を積み上げ、昨年12月の1600万下・御影S(阪神・ダート1400m)を優勝し、オープンクラス入りを果たした。昇級初戦のオープン特別・大和S(京都・ダート1400m)は2着に惜敗したものの、続くポラリスS(阪神・ダート1400m)→栗東S(京都・ダート1400m)とオープン特別を連勝し、重賞初挑戦となった前走のプロキオンSでも勝ち馬のベストウォーリアとクビ差の2着と連対を確保してみせた。ダートでの全16戦が1400m以下とあって、今回初めて経験するダート1600mの距離適性はまったくの未知数だが、ダートではまだ底を見せていないのも確か。不安より楽しみのほうが断然大きい。

底を見せていないという意味では、フィールザスマート(牡3・新開幸一)も特筆するべき一頭と言えよう。昨年11月のメイクデビュー東京(ダート1600m)は1着馬エスメラルディーナから2秒1も離された6着に完敗したものの、その後は7戦して4勝3着3回と安定感抜群の成績をマーク。前々走のJpnI・ジャパンダートダービー(大井・ダート2000m)では、優勝馬カゼノコと0秒1差の3着という接戦を演じている。デビュー戦を除けば、今回の舞台となる東京・ダート1600mで3戦3勝と、コース適性の高さは明らかだ。前走の1600万下・ウオッカC(東京・ダート1600m、1着)から中1週での臨戦となるが、疲れもなく元気いっぱい。初の重賞タイトル奪取のチャンスは十分だろう。

ゴールスキー(牡7・池江泰寿)は、デビューから昨年の春までは芝のレースばかりを使われ、2010年のマイルチャンピオンシップ3着などマイル重賞路線で活躍。昨年6月から転向したダート路線でも、ダートのGI を計4勝したゴールドアリュール(父サンデーサイレンス)の半弟らしく、父がネオユニヴァースに替わった本馬もダートに高い適性を示す走りを披露。今年2月の根岸Sで待望の重賞初制覇を達成した。その後は勝ち星から遠ざかっているが、3か月ぶりの実戦となった前走のオープン特別・エルコンドルパサーメモリアルでは、別定重量の59キロという重い斤量を背負って、優勝馬ワイドバッハから0秒3差の3着に善戦。7歳でもまだまだ地力は健在で、軽視は禁物だろう。

アドマイヤロイヤル(牡7・橋田満)は、昨年のプロキオンSの優勝馬。重賞タイトルはこのひとつのみだが、2012年と今年のJpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡・ダート1600m)で3着に食い込んでおり、ダートのマイル部門でトップクラスの実力を持つ一頭と言えよう。この武蔵野Sには4年連続での出走となるが、過去3年は3着→4着→2着とすべて好勝負を演じている。7歳を迎えた今年も、前走のマイルチャンピオンシップ南部杯の走りを見る限り能力が衰えた印象はなく、上位争いに加わってくる公算が大きい。

ロイヤルクレスト(牡6・鈴木伸尋)は、今夏の函館遠征で大沼S→マリーンSとダート1700mのオープン特別を連勝。いずれも向正面から早めにスパートして先頭に立ち、そのまま押し切るという強い競馬を披露した。その後に疲れが出たためにひと息入れて今回は約4か月ぶりの実戦となるが、11月5日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは上々の動きを披露。臨戦態勢をきっちりと整えてきている。東京・ダート1600mの舞台も1戦1勝と良績があるだけに、持ち前であるスピードの持続力を活かせる展開になれば、3連勝での重賞初制覇も決して夢ではないだろう。

ダノンカモン(牡8・池江泰寿)は、ダートの短〜中距離路線で息の長い活躍を見せているベテランホース。2011年のJpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯(東京・ダート1600mで開催)2着などハイレベルな走りを見せながらも、なかなか重賞タイトルには手が届かずにいたが、今年3月のJpnIII・名古屋大賞典(ダート1900m)で待望の重賞初制覇を達成した。前走のJpnII・日本テレビ盃(船橋・ダート1800m)でも2着を確保しており、能力に陰りは見られない。この武蔵野Sには4〜6歳時に3回出走して、2着、2着、3着と、好成績を残している。8歳と高齢になった今年も、侮れない存在だ。

selvas2 at 09:01コメント(0) 
競走体系のさらなる充実およびローテーションを整備する観点から、重賞の新設や開催場・開催時期が変更された今年の2歳戦線。秋の京都開催で10月に行われてきたデイリー杯2歳Sが、今年から11月に時期を繰り下げて行われることになった。
秋の京都競馬もすでに2開催目を迎えており、芝コースは4回京都のAコースから5回京都の前4日はBコースに替わっている。京都の芝コースは速い時計が出やすい状態が続いているが、開幕直後の芝のコンディションから少なからず状況が違ってきている印象で、昨年までとはレース傾向が変わってくるケースも十分考えられる。昨年までよりも差し馬が台頭する可能性が高いと言えるだろう。

前走のオープン特別・ききょうS(阪神・芝1400m)で2勝目をマークしたナヴィオン(牡2・橋口弘次郎)の最大の魅力は、末脚の切れ。8月3日に行われたメイクデビュー新潟(芝1600m)では、メンバー中最速となる上がり3ハロン32秒7(推定)の豪脚を発揮して初勝利をマークしている。デイリー杯2歳Sの開催時期変更を最も歓迎しているのはこの馬かもしれない。前走後の調整も順調そのもので、前走から手綱を取っている福永祐一騎手が騎乗して11月6日に行われた1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロンから51秒5−37秒7−24秒8−12秒5の好時計を楽々とマーク。併走馬をあっさりと3馬身ほど突き放している。重賞初制覇に向けて、視界は良好と言えそうだ。

注目度という点では、オルフェーヴルの全弟にあたるアッシュゴールド(牡2・池江泰寿)が文句なしでナンバー1だ。1番人気の支持を集めた7月26日のメイクデビュー中京(芝1600m)こそ6着に敗れたが、3か月の休養で成長を促して臨んだ前走の未勝利(京都・芝1600m)を優勝。馬体重は6キロ増の432キロで、休養前よりもはるかに馬体は良化していた。今回は未勝利勝ち直後の重賞挑戦とハードルは高いが、潜在能力はこの舞台でも十分に通用するはず。

京都・外回りの芝1400mで行われた前走のオープン特別・もみじSを鮮やかに差し切って2勝目を挙げたアルマワイオリ(牡2・西浦勝一)は、重賞を勝てる能力を秘めた厩舎期待のマツリダゴッホ産駒。8月23日に行われた3走前のメイクデビュー札幌(芝1500m)では、直前追い切りの動きを評価されて1番人気の支持を受けているように、調教でもしっかりと動くタイプ。11月5日に栗東坂路で行われた1週前追い切りは、4ハロンから54秒3−40秒0−26秒4−13秒5をマーク。古馬と併せ馬を敢行して同入したが、手応えはこの馬が上回っていた。前走時の好調をキープした状態で出走できそうだ。

6月7日のメイクデビュー阪神(芝1600m)を勝ち上がり、続く前走のオープン特別・中京2歳S(中京・芝1600m)も制して2連勝をマークしたケツァルテナンゴ(牡2・笹田和秀)。今回は約3か月半ぶりの実戦となるが、テンションの高さが目立った前走を考慮すれば、この休養は吉と出る可能性が高いと考えてもいいだろう。栗東トレーニング・センターに帰厩後の乗り込みも十分で、11月5日の1週前追い切りは坂路で4ハロンから54秒0−39秒4−25秒3−12秒4を計時し、そのあと9日にもCWコースで馬なりながら5ハロン69秒台のタイムをマークしている。今週の最終追い切りで出走態勢はほぼ整うはずだ。チチカステナンゴ産駒として初の重賞制覇も十分にありそう。

タガノエスプレッソ(牡2・五十嵐忠男)は、8月23日のメイクデビュー新潟(芝1400m)3着→9月21日の未勝利(阪神・芝1600m)2着→10月11日の未勝利(京都・芝1800m)1着と、月1走のペースでコンスタントに出走して徐々に着順を上げ、3戦目で初勝利をマーク。勢いに乗って重賞のここに挑戦してきた。11月5日の1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン80秒8の意欲的な内容を消化しているように、疲れは感じさせない。むしろ、1・2戦目での後方〜中団に控える競馬から3戦目は好位追走と、実戦を経験したことでレース内容に幅が出てきた点は好材料。重賞のここでも差のない競馬に持ち込めるだろう。

フミノムーン(牡2・西浦勝一)は、10月25日に行われた前走のメイクデビュー京都(芝1600m)で初勝利をマーク。9番人気と評価は低かったが、レース内容はなかなか秀逸だった。道中は中団でうまく折り合って脚をため、直線で追い出されると目の覚めるような鋭い末脚を発揮して、1馬身1/4抜け出した。勝ちっぷりの良さから、高い素質を秘めているのは間違いないだろう。実戦を一度経験したことで、デビュー前よりも調教で動くようになっており、11月5日に行われた1週前追い切りは栗東坂路で4ハロン56秒5とタイムこそ平凡だったが、併走馬に先着と好調キープをアピールしていた。1戦1勝の身での重賞挑戦となるが、ここでも好勝負になりそうな雰囲気を漂わせている。

ジュヒョウ(牡2・高野友和)は、7月20日のメイクデビュー中京(芝1400m)で8着と敗退したものの、次走の未勝利(小倉・芝1800m)で直線一気の差し切り勝ちを披露し、大きな変わり身を見せた。続く前走の500万下・紫菊賞(京都・芝2000m)では4着に敗れたが、7頭立ての少頭数でスローペースになり、瞬発力勝負が合わなかった印象だ。11月5日の1週前追い切りは、栗東坂路で4ハロン52秒6とハードなメニューを消化。実戦を一度使われた上積みが感じられるだけに、末脚を活かせる展開になれば、上位争いに加わってくるシーンが見られるかもしれない。

10月14日のメイクデビュー京都(芝1600m)で5番手追走から直線に入り力強い末脚を繰り出して快勝したグレイスフルワード(牝2・牧田和弥)。陣営は2戦目に牝馬限定のファンタジーSではなく、牡馬が相手になるデイリー杯2歳Sを選択した。中長距離に適性を示す傾向があるハーツクライ産駒だけに、芝1400mよりも芝1600mの距離のほうが、この馬の力をより発揮しやすいと考慮されたのだろう。11月5日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロン54秒5をマーク。併走馬に遅れたが、これは追走してのもので、気にする必要はなさそうだ。

ベルラップ(牡2・須貝尚介)は、6月15日に行われたメイクデビュー東京(芝1800m)ではスローな流れで末脚を活かせず5着に敗退したが、次走の未勝利(阪神・芝1600m)では5番手追走からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン35秒8(推定)の末脚で鮮やかに抜け出して快勝。デビュー3戦目となった前走のオープン特別・野路菊S(阪神・芝1800m)は瞬発力勝負で伸び負けした印象で5着に敗れた。野路菊Sのような上がりの速い決着よりも、一貫して速いペースで流れる展開のほうが合いそうなタイプだ。前走から200mの距離短縮でハイペースの展開になれば、上位に食い込むチャンスもあるだろう。

キョウエイインドラ(牡2・矢作芳人)は、10月26日にダート1600mで行われた前走のメイクデビュー東京を7馬身差で楽勝した素質馬。初めて参戦する芝のレースがいきなり重賞で通用するかどうかがポイントになるが、高い潜在能力を秘めているのは間違いない。11月7日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロンから55秒6−40秒7−26秒1−12秒8をマーク。タイムは平凡だが、今回は中2週のローテーションで体調維持を配慮されてのものだけに、問題ないはず。ここでどんな走りを見せるのか、注目したい。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2014年11月12日

吉田隼人騎手(30)=美浦・フリー=が、7月30日に札幌市内で知人に暴力を振るったことにより、11月10日に札幌簡易裁判所で罰金刑に処されたことをJRAが発表した。

 このことはJRAの騎手として重大な非行があったと認められたため、日本中央競馬会施行規定第148条4項(※下部参照)により、11月12日から裁定委員会の議定があるまで、同騎手は騎乗停止となった。

 吉田隼騎手はデビュー11年目。今年はGIII新潟大賞典をユールシンギングで勝つなどJRA49勝をマークして、関東リーディング8位につけている。JRA通算580勝(9日現在)。吉田豊騎手は実兄。

※施行規定第148条4項…「裁決委員は、必要があると認めるときは、裁定委員会の議定すべき事項の関係者に対し、その議定のあるまで、馬の調教、騎乗若しくは馬の出走を停止し、又はその議定のあるまで、その者に係る賞状、賞品若しくは賞金の授与若しくは支払を停止することができる」

selvas2 at 18:33コメント(0) 
ダッシングブレイズ 牡 吉村圭司厩舎
父 Kitten's Joy
母 Blazing Bliss
母の父 Honour and Glory
評価ランク= B
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Tom Foolクロスを伴うBuckpasser5×5で全体をリード。この主導はNearco系やMahmoud、Djeddahといった系統との連動がやや弱く、また血の統一性に欠ける面もあり、このあたりが上位クラスに入った際にツメの甘さを見せる要因となりそう。芝・ダート兼用型で、先行・好位差しといった競馬で持ち味発揮。

レレマーマ 牡 国枝栄厩舎
父 カネヒキリ
母 ウィキウィキ
母の父 フレンチデピュティ
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Deputy Minister3×3は単一に近い形態だが、欧米系の血をまとめる上で効果を発揮。Halo4×5(中間断絶)やBold Ruler、Raise a Nativeなど、主に米系スピード要素を傘下に収めている。芝での素軽さ・切れといった点に不安を残すが、ダート巧者タイプの配合形態を示し、好調期の意外性は十分に秘めている。

クリノダイスーシー 牡 高橋義忠厩舎
父 スターリングローズ
母 オーチャードグラス
母の父 ブライアンズタイム
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Danzig3×3(中間断絶)を呼び水とした近親度の強い配合形態で、Nearctic、Nashuaの系列ぐるみにより全体をリード。生きている血の内容からすると、基本的にはダートのスピードタイプだが、ブライアンズタイムやBuckpasserのスタミナアシストを受け、距離延長や時計を要す芝への対応も可能と推測される。

エイシンカラット 牝 今野貞一厩舎
父 Tale of Ekati
母 Ellie's Moment
母の父 Kris S.
評価ランク= B
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 父の世代がやや新しく、その良さを再現することはできなかったが、Nashuaの系列ぐるみ主導のもと、「35」と少ないクロス馬により良質な血で構成された母(ブライアンズタイムの半妹)のスピード・スタミナを押さえた点に妙味がある。安定味や成長力はいまひとつだが、早期レースでの意外性を秘めた配合馬。

マズイマズイウマイ 牡 音無秀孝厩舎
父 サクラバクシンオー
母 モットヒカリヲ
母の父 アフリート
評価ランク= C
距離適性 短〜マ 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Lady Angelaクロスを伴うNorthern Dancer4×5により父内ノーザンテーストを強調。Nasrullahを通じてテスコボーイのスピードがアシストされ、同父産駒として典型的な配合形態を示す。Precipitation、Bull Leaなどのスタミナがアシストされ、中堅級の短距離戦ならば、好調期のしぶとい先行力発揮が可能。

スモーダリング 牝 高柳瑞樹厩舎
父 パイロ
母 アクアリスト
母の父 コロナドズクエスト
評価ランク= C
距離適性 短〜マ 芝適性 □ ダ適性 ○
 Mr.Prospector4×4の系列ぐるみを主導として、Shenanigans、Northern Dancer、Bold Rulerのスピード・スタミナをアシスト。近親度が強いわりに影響度バランスは整っているが、芝での素軽さに通じる要素は不足。とはいえ、ダート巧者的な内容を示し、早期の短距離〜マイルで有利に戦える可能性を秘める。

シャインアロー セ 浅野洋一郎厩舎
父 サムライハート
母 インフレッタ
母の父 エンドスウィープ
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Northern Dancer5×5・6・6(中間断絶)を呼び水として、Almahmoudの系列ぐるみにより全体をリード。主導の明確性には欠けるが、Lady Angela、Khaled、Grey Sovereignなどのスピードがアシストされ、仕上げやすさや日本の芝への適性を備えたことが読み取れる。大きな不備を生じず、全体バランスも整っているので、開花後の安定した走りが可能。

エクストラファイン 牝 矢野英一厩舎
父 シンボリクリスエス
母 ダノンスペシャル
母の父 スペシャルウィーク
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 □
 Hail to Reason4×5(中間断絶)を呼び水として、Royal Charger、NasrullahなどNearco系により全体をリード。Bull Lea、Tom Foolのスピード・スタミナをアシスト。これぞという個性・迫力に欠ける配合形態だが、同父産駒としては仕上げやすいタイプ。課題はクラスが上がった際の瞬発力勝負への対応。

コルボノワール 牝 小崎憲厩舎
父 マンハッタンカフェ
母 エールドクラージュ
母の父 シンボリクリスエス
評価ランク= C
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Hail to Reason4×5、Boldnesian5×7は中間断絶のため影響力はやや弱く、Almahmoud5×7の系列ぐるみにより全体をリード。Prince Roseクロスを伴うPrincequilloも5代目でクロスしており、主導の明確性はいまひとつ。平均ペースや少し時計を要す芝中距離に向き、開花後のしぶとさやタフさ発揮は可能。

シャイニングレイ 牡 高野友和厩舎
父 ディープインパクト
母 シェルズレイ
母の父 クロフネ
評価ランク= C
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Hail to Reason、Almahmoudが世代ズレを生じ、全体をリードするのはNorthern Dancer5×6・7の系列ぐるみ。この配合の見どころは、「45」と比較的少ないクロス馬により、父の母ウンインドインハーヘアの欧州系の血を押さえたこと。ややムラだが、早期の芝中距離路線ならば有利に戦える可能性を秘める。

selvas2 at 11:52コメント(0) 

2014年11月11日

フェイムゲームはこれからの上昇に大きく期待

 芝2500mのハンデ戦「アルゼンチン共和国杯」は、18頭のうち4頭しか出走していなかった4歳フェイムゲーム(父ハーツクライ)の快勝だった。ラブリーデイ(父キングカメハメハ)も5着にがんばっている。ともに57キロを背負っていた。

 ハンデ戦ではあっても、この東京2500mのG2で快走すると、10年のトーセンジョーダン、09年2着馬アーネストリー、08年スクリーンヒーロー、ジャガーメイル、07年アドマイヤジュピタなどを筆頭に、たちまちG1レースの主役級に躍り出ることが珍しくない。

 フェイムゲームは、勢いに乗るハーツクライ産駒であると同時に、祖母ベルベットサッシュ(父ディクタス)は、ステイゴールドの母ゴールデンサッシュと全姉妹という血統背景がある。このあとのジャパンC出走は、今年、ダイヤモンドS、AR共和国杯を勝っていても、もっと高額賞金を持っているジェンティルドンナ以下の出走希望馬が多いから出走大丈夫ともいえないが、これからの上昇に大きく期待していい。北村宏司騎手は今年も100勝に達し、頼りになるトップジョッキーとなった。


インカンテーションは本番の展望が開けた

 レース内容への注目は、ダート1800mの「みやこS」も重要である。今年が重賞に昇格してまだ5回目。ここまで4年は、1分48-49秒台の決着が連続してきたから、1分50秒2「前半1000m通過61秒3、レース上がり48秒9-36秒7」はちょっと平凡に映る。

 この日、8Rの1000万平場が1分51秒3「前半1000m通過62秒7のスローで、レース上がり48秒6-36秒1」である。レース全体の流れを考慮すると、同じような上がりで1000万平場と1秒1差の決着ではたしかに物足りないが、1-2着したのが「4歳-3歳馬」というところに価値はありそうだ。

 4歳インカンテーション(父シニスターミニスター)は、3歳の昨年の「みやこS」が好位追走から上がり36秒2で伸びて1分49秒2の2着だった。今年は、前半1000m通過61秒3の落ち着いてしまった流れを、珍しく後方追走になって自身の上がりは36秒0。これまでとはイメージを変える直線の強襲を決めている。ダート左回り1800mでは、レパードS、BSN賞など【5-0-1-0】。一方、今回と同じ右回りダート1700-1800mは、この1勝を加えても【2-1-1-4】にとどまる。

 チャンピオンズCの行われる中京ダート1800mでは、3歳時の昨年夏、出遅れてほぼ最後方から上がり「35秒1」で突っ込んでいる。今回の数字は物足りなかったが、人気のクリノスターオー、ニホンピロアワーズ、ナムラビクターなどを差し切っているから、コースが変わっての本番に展望が開けた。

 チャンピオンズCには、11月3日の盛岡で行われた「JBCクラシック」の上位組も出走してくるが、2000m・2分00秒8の快レコード決着であり、快勝したコパノリッキー(父ゴールドアリュール。春のフェブラリーS勝ち馬)も、2着したクリソライト(父ゴールドアリュール。母はジャパンCダート勝ち馬アロンダイトの全姉)も、4歳馬だった。

 ダートの交流重賞を中心とするビッグレースは、ベテランのダート巧者が上位にがんばり続けるイメージが強いが、どんどんレベルの高いダート巧者が誕生する近年は、ジャパンCダートやフェブラリーSでも、若いグループの活躍が珍しくない。とくに昨年から今年にかけては、世代交代の波が芝と同じように早く押し寄せ、4歳馬の台頭が目立っている。

 すでに結果を出しているコパノリッキーはもちろんだが、インカンテーションは4歳馬の層を一段と厚くしただろう。世界中のダートのビッグレースで名前の登場する種牡馬マキャベリアンを母の父に持ち、父はA.P.インディの孫にあたる世代のシニスターミニスター。北村宏司騎手がスピルバーグの北村なら、こちらはスノードラゴンの大野拓弥騎手である。

 2着に突っ込んだのは3歳馬ランウェイワルツ。なんとこの馬もゴールドアリュール産駒であり、もう少しスムーズに前にスペースがあったら、2着にとどまらなかったかもしれない。チャンピオンズCも出走を予定している馬が多いから、今回の2着賞金加算で出走可能かはちょっと不明だが、古馬と対戦するようになってから、2,2,2着。春シーズンとは見違えるようにたくましく成長しつつある。やがてはチャンピオン級に育つだろう。

 一方、人気の4歳馬クリノスターオー(父アドマイヤボス)は、2番手追走の積極策(正攻法)で楽な流れに乗りながら、直線の追い比べで5着に沈んでしまった。ここ3走の内容、とくに3頭が並んだシリウスSの勝ち方から、もう外から並ばれても平気と思えたが、今回のように複数の馬に外から並ばれてしまうと、もまれ弱さと、勝負どころで自分から気を抜いてしまうもろい一面が出てしまうのだろう。もちろん、巻き返すが、すんなりした流れが条件になるのはそう簡単には治らない危険がある。チャンピオンズCの左回りの経験が1戦だけ(中京で凡走)なのも気になる。

 7歳ニホンピロアワーズ(父ホワイトマズル)は、ポン駆けの利くタイプだが、今回は体が立派に映りすぎた。使って変わるだろうが、世代交代の波も押し返さないといけない。

 5歳ナムラビクター(父ゼンノロブロイ)は、のびのび見せる好気配だったが、追い比べでがんばり切れず小差3着。失速したわけではないが、これでダート通算【7-2-3-4】。勝つときは強いが、期待が高まると3-4着にとどまってしまう成績から抜け出せない。スパートのタイミングが難しい馬であり、本番ではコンビの小牧太騎手の仕掛けどころがカギになる。

 休み明けでは行きたがる危険が大きかったブライトライン(父フジキセキ)は、なだめて追走するには絶好の内枠だったが、あれだけ行きたがっては苦しかった。

selvas2 at 08:28コメント(0) 

2014年11月10日

2日の天皇賞・秋で14着に終わったフェノーメノ(牡5、美浦・戸田博文厩舎)が、クリストフ・ルメール騎手とのコンビでジャパンCへ向かうことがわかった。

3歳時の青葉賞以降手綱を取ってきた蛯名正義騎手がイスラボニータ(牡3、美浦・栗田博憲厩舎)に騎乗するため、今回の新コンビが決定した。
天皇賞・秋ではフェノーメノに蛯名騎手、イスラボニータにルメール騎手が騎乗しており、鞍上が入れ替わる形となる。

selvas2 at 16:30コメント(0) 
冬の味覚の王様トラフグは、高級魚として珍重されておりますが、
そのゲノムの特徴から遺伝子研究においても注目されております。
トラフグのゲノムサイズはヒトの1/8と、脊椎動物の中でも非常に小さいですが、
存在する遺伝子数はヒトとほぼ同等で、脊椎動物のゲノム解析に有用であるとされております。
また、近年の研究により、トラフグの雌雄の決定はたった1塩基の違いによることが明らかにされました。
この発見は将来的に養殖技術の発展に役立つかもしれません。
トラフグの優良遺伝子形質を特定し、これを効率の良い養殖技術展開に活用することに期待をしますと、
筋発生や成長の面から、高成長系トラフグの形質に関連する遺伝子を同定したり、
可食部である筋肉の成長機構の解明をしたりすることで、人間にとっての優良品種の選抜が可能となります。
また、性統御の面からは市場価値の高い白子をもつ雄の選択的生産などが可能となります。

雌雄の決定は、性決定遺伝子に依存する種から環境要因による種まで知られており、
性決定機構には不明な点が多いとされております。
脊椎動物においては、1991年にほとんどの哺乳類の性を決定している遺伝子が同定されましたが、哺乳類以外の種にはあてはまりませんでした。
2002年に脊椎動物としては2番目となる性決定遺伝子がメダカで同定されましたが、
この遺伝子はメダカの近縁種以外では存在しないことがしめされており、魚類を含む多くの動物の性決定遺伝子は不明のままなのです。


selvas2 at 16:13コメント(0) 
今年で39回目を迎えるエリザベス女王杯は、3歳以上牝馬による秋の頂上決戦。
牝馬三冠戦線を戦ってきた3歳馬のほとんどが古馬の一線級と初めて激突する舞台で、
世代を超えた対決がエリザベス女王杯の大きな見どころと言えるだろう。
過去10年の優勝馬の世代比較では、3歳馬が5勝、古馬が5勝(4歳馬3勝、5歳馬2勝)とまったく五分の成績。今年も各世代の能力比較が話題の中心になるだろう。

3歳馬の代表格は、ヌーヴォレコルト(牝3・斎藤誠)だろう。一時はジャパンカップ出走も選択肢のひとつに挙げられていたが、陣営はあらためてエリザベス女王杯への出走を表明。単勝オッズ1.5倍の圧倒的な1番人気に支持された前走の秋華賞では惜しくも2着に敗れたが、勝負どころでのコース取りの差が明暗を分けた印象で、決して力負けではないはず。4コーナー手前から外に持ち出されると、直線に向いて先行勢の外から力強い末脚を発揮して、勝ち馬のショウナンパンドラにクビ差まで詰め寄り、オークス馬の底力を示した。桜花賞3着、オークス優勝、秋華賞2着の成績は、世代最強牝馬と評されるハープスター(桜花賞優勝、オークス2着)との比較でも見劣らないもの。JRA賞最優秀3歳牝馬のタイトル獲得に向けて、ここは負けられないレースになる。

3歳牝馬三冠戦線の最後の一冠となった前走の秋華賞を制覇し、同世代のトップを争う一角に浮上したのがショウナンパンドラ(牝3・高野友和)。デビューからの4戦で騎乗していた浜中俊騎手と再びコンビを組んで臨んだ秋華賞では、3枠6番からのスタートで道中は先行グループから離れた中団グループの前につけてじっくりと脚を温存。勝負どころからインを通って進出すると、直線でも最内を突いて一気に抜け出し、見事GI 初勝利を飾った。浜中騎手の好騎乗が大きな勝因になったのは確かだが、それに応える走りを見せることができたのは、陣営が中間の調教でかつてないほどの負荷を掛け、過去最高の仕上がりで同馬をレースに送り出したからだろう。勢いは、今回の出走馬の中でもナンバー1。直線が短い京都・内回りの芝2000mよりも、直線が長い京都・外回りの芝2200mのほうが、武器としている末脚を活かしやすいはずだ。

3歳時の昨年にオークス、秋華賞、エリザベス女王杯とGI・3勝を挙げたメイショウマンボ(牝4・飯田祐史)が、本来なら古馬の筆頭格になるはずだが、今年は4戦して〔0・1・0・3〕と本来の実力を発揮できていない印象だ。その中で連対を果たしたのは、3走前のヴィクトリアマイル(2着)のみ。前々走の宝塚記念は11着、前走の京都大賞典は10着と、牡馬相手の重賞では見せ場を作ることができずに大敗を喫している。今回は、実績を残している牝馬限定レースに戻る。この条件で大きな変わり身を見せて、実力馬復活をアピールすることができるか、注目したい。

昨年のエリザベス女王杯で勝ち馬のメイショウマンボから0秒2差の2着に好走したラキシス(牝4・角居勝彦)。その後は休養に入り、疲れを癒やされた。約3か月の休み明けで臨んだ今年初戦の京都記念で勝ち馬のデスペラードから0秒3差の4着、続く中日新聞杯で勝ち馬のマーティンボロとハナ差2着の大接戦を演じたあと、前々走のヴィクトリアマイルでGI 初制覇に挑戦。しかし、スローペースの展開に加えて、マイナス12キロと馬体重が大幅に減少していたことで、本来の力を発揮できず15着と大敗を喫した。夏場は休養で立て直しを図られ、陣営が秋の始動戦に選んだのが、エリザベス女王杯と同じ2200mの距離、直線が平坦というコース設定で行われた、牡馬が相手の産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)。重賞ウイナーが多数参戦した一戦で2着に好走したことから、エリザベス女王杯制覇への期待が一気に高まった。今年もチャンスは十分だろう。

角居勝彦厩舎からは、前述のラキシスのほかにも有力馬がエントリー。ディアデラマドレ(牝4)は、強力なメンバーがそろっていた前走の府中牝馬Sを豪快に差し切り、エリザベス女王杯の優先出走権を獲得した。スタートは互角に出たが、鞍上の藤岡康太騎手は後方に控えて脚を温存する戦法を選択。直線で外から伸びてきたスマートレイアー(2着)と激しい追い比べを演じた末に、最後は1/2馬身差をつけてゴールイン。6月のマーメイドSに次ぐ重賞2勝目をマークした。直線での爆発力は、GI のメンバーが相手でも引けを取らないはずだ。1600万下クラスの身で格上挑戦した昨年のエリザベス女王杯では、GI の壁にはね返された格好で9着に敗退したが、大幅な地力強化を果たしたうえで臨む今年は、上位争いを演じてもおかしくないだろう。

同じく角居勝彦厩舎のデニムアンドルビー(牝4)は、昨年の秋華賞(4着)以降海外のレースを含めてすべてGI に出走。どんな強豪を相手にしても、ゴール前で確実に追い込んでくる鋭い末脚が魅力の馬だ。3歳時の昨年にフローラS、ローズSと重賞2勝をマーク。そのあとは1年以上勝ち星から遠ざかっているが、昨年のジャパンカップで勝ち馬のジェンティルドンナと同タイムのハナ差まで詰め寄り2着に入ったパフォーマンスをはじめとして、能力の高さは折り紙付き。牝馬限定レースのここに出走してくれば、トップクラスの有力馬として注目したい一頭だ。

角居勝彦厩舎のもう一頭、キャトルフィーユ(牝5)は、昨年の暮れから今年の春にかけて愛知杯2着→中山牝馬S2着(同着)→福島牝馬S2着と牝馬重賞戦線で好勝負を演じたように、相手なりの競馬ができるタイプ。先行力を活かす競馬を得意にしており、厳しいペースでもスピードを持続して押し切るレースで好成績を収めてきた。札幌・芝1800mで1分45秒7のコースレコードをマークして重賞初勝利を飾った前々走のクイーンSは、その典型とも言えるレースだった。2か月半ぶりの実戦となった前走の府中牝馬Sは4着に敗れたが、後方から追い込んだ馬が1・2着を占める結果となったように、この馬が苦手とする瞬発力勝負の展開だっただけに、悲観する内容ではない。今回は、上がりのかかるレース展開になるようなら、上位進出のチャンスは十分あるだろう。

前哨戦の府中牝馬Sで1番人気の支持を受け、後方待機から直線で豪快な末脚を発揮して、勝ち馬のディアデラマドレから0秒1差の2着に追い込んだスマートレイアー(牝4・大久保龍志)。デビューからの11戦で1番人気が9回、それ以外の2戦も2番人気と常に高い支持を集めてきた馬で、潜在能力の高さは今回のメンバーの中でも上位にランクされる存在と言える。今年4月の阪神牝馬Sでは、直線が短い阪神・芝の内回りコースで大きく出遅れるロスを背負いながらも、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒3(以下推定)の末脚を繰り出し、直線一気の競馬で重賞初制覇を飾っている。また、前走の府中牝馬Sでも上がり3ハロンのタイムは出走馬中最速タイの33秒2をマークしており、直線が長い京都・芝の外回りコースはいかにも合うイメージだ。

前走の府中牝馬Sで2番人気の支持を受けて3着を確保したホエールキャプチャ(牝6・田中清隆)は、GI のヴィクトリアマイル(2012年)を含む重賞5勝をマーク。現役を代表する名牝の一頭だ。今回で4年連続の挑戦になるエリザベス女王杯では3歳時の4着が最高で、4歳時は10着、5歳時は6着と、ほかの牝馬限定GI で安定した成績を挙げている同馬にしては物足りない結果となっている。京都・外回りの芝2200mをどう攻略するかが最大の鍵と言えるだろう。

ヴィルシーナ(牝5・友道康夫)は、今年のヴィクトリアマイルで11番人気の低評価を覆し、メイショウマンボ(2着)の追撃を1/2馬身しのいで逃げ切り、昨年に続く連覇を達成。次走の宝塚記念でも12頭立ての8番人気と評価は低かったが、3着と好走してみせた。今回のメンバーの中では上位の実績と能力を持つ馬だ。今回は、宝塚記念以来約4か月半ぶりの実戦となるが、古馬になってから2か月以上の休み明けでは〔0・0・0・3〕と好結果を出せていないだけに、仕上がり具合がポイントとなる。直前の追い切りの動きとレース当日の気配に最も注目したい一頭だ。

昨年の2歳女王レッドリヴェール(牝3・須貝尚介)は、3歳を迎えた今年、約4か月の休み明けで臨んだ桜花賞で勝ち馬のハープスターとクビ差2着の接戦を演じたあと、牡馬相手の日本ダービーに挑戦したが、馬体重が410キロと8キロ減少したのが響いたのか、12着と大敗を喫した。夏場は休養に充てて馬体の回復を図られ、約3か月半ぶりの実戦となった前々走のローズSは、馬体重こそプラス10キロの420キロと回復したものの6着に敗退。前走の秋華賞も6着に敗れたが、トリッキーな京都・内回りの芝2000mが舞台で末脚を活かすことが出来ず、4コーナーで外に持ち出す距離ロスも影響した印象で、度外視できる。一瞬の決め手は今回のメンバーの中でも上位のものを持っており、直線の長い京都・外回りの芝2200mに舞台が替わるのは歓迎材料。前3戦の結果だけで伏兵馬扱いをしてしまうのは早計だろう。

selvas2 at 08:55コメント(0) 

2014年11月09日

9日の東京11Rで行われた第52回アルゼンチン共和国杯(3歳上オープン、GII、芝2500メートル、18頭立て、1着賞金=5500万円)は、
北村宏司騎手騎乗の2番人気フェイムゲーム(牡4歳、美浦・宗像義忠厩舎)が直線で差し切り重賞2勝目をマークした。タイムは2分30秒5(良)。

 今週も東京競馬場で北村宏司騎手が躍動した。2番人気のフェイムゲームに重賞2勝目をもたらし、自身はこのレースでJRA年間100勝を達成。伝統のハンデGIIは、人馬の充実ぶりが際立つ結果となった。

 レースはデスペラードが先手を取り、大逃げを打つ形。離れた2番手にクリールカイザーがつけて、ラブリーデイ、スマートギア、サイレントメロディと続く。縦長の展開になり、人気のホッコーブレーヴは後方の外めからレースを進めた。デスペラードは速いペースで飛ばしたせいか、4コーナーで早くも後続につかまり、クリールカイザーが先頭に躍り出る。そのまま押し切るかと思われたが、道中でインにいたフェイムゲームが直線で外に持ち出すとグイグイと力強い伸び脚を披露。勢いに乗って差し切り、重賞2勝目を飾った。2馬身1/2差の2着は4番人気のクリールカイザー。さらに3/4馬身差の3着には3番人気のスーパームーンが入っている。

 フェイムゲームは、父ハーツクライ、母ホールオブフェーム、母の父アレミロードという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は13戦4勝。重賞はGIIIダイヤモンドS(2014年)に次いで2勝目。宗像義忠調教師、北村宏司騎手ともにアルゼンチン共和国杯は初勝利。

 北村宏騎手は「ゲートの出は悪くなかったのですが、二の脚がもともと速くなくて、思ったより後方の位置になりました。そのあとは上手に走ってくれましたが、勝負どころでなかなか進路がなく、四苦八苦して申し訳なかったです。目標がいた方がいい馬なので、直線は前の馬(クリールカイザー)を目標に追いました。なかなか気持ちが前に向かなくて苦労していた馬なのですが、きょうは一生懸命走ってくれました。(年間100勝は)たくさんいい馬に乗せてもらっているので、もっと早く決めないといけませんね」と2週連続のメーン制覇にも喜びは控えめで、しっかりと気を引き締めていた。

selvas2 at 17:20コメント(0) 

2014年11月08日

8日の福島5R2歳新馬(芝1200メートル)は、松若風馬騎手騎乗の3番人気マズイマズイウマイ(牡、栗東・音無秀孝厩舎)が好スタートから逃げ切って快勝した。タイムは1分10秒4(良)。

 抜群のスタートを切ったマズイマズイウマイがハナを切り、フラワーフェスタが2番手。その後ろにアクイーユがつけて、人気のテイエムシャンパンは中団のインからレースを進めた。軽快に飛ばすマズイマズイウマイは後続とのリードを保って直線へ。3番手のアクイーユがじりじりと差を詰めたものの、マズイマズイウマイは最後まで粘り通し、クビ差で初陣を飾った。2着は4番人気のアクイーユ。さらに2馬身差の3着にテイエムシャンパンが入っている。

 マズイマズイウマイは、父サクラバクシンオー、母モットヒカリヲ、母の父アフリートという血統。兄イヤダイヤダはGIIニュージーランドTの2着馬。おばワナはGIII新潟2歳Sの勝ち馬。

 松若騎手は「けいこに乗ってゲートが速いのは分かっていたので、実戦でも速かったら逃げようと思っていました。いい形で運べたし、怖がりな面があって直線でフワフワしましたが、後ろから馬が来たらもうひと伸びする余裕がありました」とクビ差という着差以上の強さを強調していた。


selvas2 at 22:09コメント(0) 
東京競馬5R新馬戦(芝1600メートル)でダッシングブレイズ(牡、吉村、父キトゥンズジョイ)が1番人気に応えて勝った。

 勝ちタイムは1分36秒3で、上がり33秒2はメンバー最速。2着に3馬身半差の快勝に、ブドー騎手は「とにかく乗りやすい。馬の後ろにつけられたことで、引っかからずに進められました。まだ8割くらいしか力を出していない感じだし、先も楽しみです」と高評価した。

 同馬は高須クリニック高須克弥院長の命名騒動で話題になった馬。同院長はレース後ツイッターで「馬には罪はない。よく頑張った!イエスタカス」とエールを送った。

selvas2 at 22:04コメント(0) 

2014年11月07日

秋競馬真っ盛り。今週はジャンプ重賞を除いても、重賞が4レース組まれて、賑やかな週だ。

東京のアルゼンチン共和国杯はハンデ戦らしくというか、指数上のランク馬たちが苦戦する傾向がみえる。
1番人気馬は過去10年で2勝、2着1回。2番人気馬は3勝、2着3回と、2番人気のほうが成績がよい。
トップハンデ馬は2勝、2着3回。

今年の指数上位はアドマイヤケルソ、スーパームーン、ホッコーブレーヴ、デスペラード、クリールカイザー、フェイムゲーム、コスモロビン、セイクリッドバレーなど。
トップハンデ馬は58キロのデスペラードだ。

2500という距離を考えると、ホッコーブレーヴ、デスペラード、セイクリッドバレー、フェイムゲームなど、
距離適性が高い馬たちに分がありそうだが、距離適性が生きるかどうかはペース次第だろう。
しかしながら、逃げ馬不在の今年のメンバー構成では、ペースが上がって、距離適性が問われるような流れにはならないのではないか。スローペースの流れなら、距離が合わないと思われる馬でも、先行して差し脚を使えれば勝負になるだろう。

先行力の点から考えると、デスペラード、ホッコーブレーヴ、フェイムゲーム、スーパームーン、ラブリーデイなどが有力馬として上がってくる。常識的には春の天皇賞や宝塚記念で好走しているホッコーブレーヴやフェイムゲームなどが連軸向きなのかもしれないが、人気やハンデを考えると素直に飛びつく気になれない。

先行して差し脚を使える恵ハンデ馬としてなら55キロのスーパームーンが面白い存在だろう。
東京の芝は(3522)だが、すべて5着までに入っており、コースの適性は高い。
先行できれば、アドマイヤケルソの52キロのハンデも魅力的に映る。

今年で5年目のダート重賞みやこS。これまでは、平均指数の上位馬が連軸の中心になっており、
今年はニホンピロアワーズ、ナムラビクター、インカンテーション、クリノスターオー、ヴォーグトルネードなどが、平均指数上位の有力馬として浮上してくる。

なかでも、順調にこの夏を使って、好成績をあげてきたクリノスターオー、ナムラビクター、インカンテーションなどが中心だろう。近走、ダート重賞戦線で2勝2着1回と、安定した成績が光るクリノスターオーの充実度に期待したい。

京王杯2歳Sは、オープンザウェイ、ニシノラッシュ、アポロノシンザン、マイネルグルマン、ロンバルディア、サフィロス、アクティブミノルなどが指数の上位馬たち。

上がりの脚はオープンザウェイを筆頭に、ロンバルディア、ニシノフラッシュ、マイネルグルマン、ワキノヒビキなどが上位にあり、連軸の中心になりそう。


このところ波乱の続く2歳牝馬のファンタジーSは、
レオパルディナ、ウインソワレ、シゲルチャグチャグ、オールオブユー、ムーンエクスプレス、ペルフィカなどが指数の上位馬たち。
2歳戦ながらペースは速くなりそうで、そのペースでも粘りきるスタミナも必要になりそう。
ならば、先行して差し脚があるシゲルチャグチャグ、ウインソワレ、シンフォニアが有力だろう。


selvas2 at 17:08コメント(0) 
黒田官兵衛に続き2015年は吉田松陰の妹 文(ふみ)、2016年は真田幸村と2年先までNHK大河ドラマの主人公が決定しています。
「次はぜひわが地元の人物を!」と官民一体の誘致活動がさかんなようです。

◆経済効果100億円超を期待して30以上の自治体が参戦◆
大河ドラマの経済波及効果は100億円以上あるとされ、人気を博した坂本龍馬は500億円超を記録。観光収入増を期待する多くの自治体が名乗りを上げているようです。

年/ タイトル/ 主人公/ 県/ 経済波及効果(億円)を並べてみます。
2007年 風林火山 山本勘助 長野  109
2008年 篤姫   天璋院  鹿児島 262
2009年 天地人  直江兼続 新潟  204
2010年 龍馬伝  坂本龍馬 高知  535
               長崎  182
2011年 江-姫たちの戦国- 江 滋賀  162
2012年 平清盛  平清盛  兵庫  150
2013年 八重の桜 新島八重 福島  113
2014年 軍師官兵衛 黒田官兵衛 兵庫 ?
2015年 花燃ゆ  杉 文  山口   ?
2016年 真田丸  真田幸村 長野   ?

財政破綻の備中松山藩を再建した先覚者山田方谷を推薦する岡山県高梁市の場合は、知名度が低い方谷の事績をPRしつつ「全国100万人署名運動」のオンライン署名サイトを開設。すでに53万人超の署名を集めたといいます。
これに負けじと明智光秀を推す京都府内の市町では、ゆるキャラやイメージソングをつくって誘致リレーイベント等を展開。
活発なPR活動は以下の人物に見られます。
徳川光圀
塚原卜伝
伊能忠敬
本田忠勝・忠朝
里見氏
三浦按針
北条早雲
保科正之
徳川宗春
木曽義仲と巴
朝倉氏
藤堂高虎
明智光秀
山田方谷
ジョン万次郎
高杉晋作
大友宗麟 

小田原城「北条氏五代」の歴史のまとめはこちら。
http://matome.naver.jp/odai/2141001168587547001


selvas2 at 14:19コメント(0) 
 8月31日の新潟競馬で落馬し、左手尺骨遠位骨折の重傷を負って休養していた
内田博幸騎手(44)=美・フリー=が、今週の東京競馬で復帰する。
2重賞をはじめ13鞍に騎乗。復帰初日から重賞制覇の可能性も十分だ。

 5日の調教に騎乗するため美浦トレセンに姿をみせた内田騎手は「もう少し早く復帰したかったが、完全に不安がなくならないと。もう問題はありません」と全快宣言だ。

 2011年にも落馬で頸椎歯突起を骨折し、約8カ月休養したことがある内田騎手だが、「あの時はけがの箇所が箇所だったから、復帰の準備にも時間がかかった。今回は休んでいる間も馬に乗る体は作っていたから」と、約2カ月半ぶりの騎乗にも心配ないことを強調した。

 復帰週から重賞で有力馬に騎乗。土曜の京王杯2歳Sはコウソクコーナー(美・畠山吉、牡2)、日曜のアルゼンチン共和国杯にはスーパームーン(美・藤沢和、牡5)でいきなりVに挑む。内田騎手は「復帰からいい馬に乗らせてもらえてありがたいです。コウソクコーナーはリラックスして走らせられるかどうか。スーパームーンは周りに合わせて走ると消耗してしまうので、マイペースでこの馬の爆発力を引き出したいですね」と気合が入っている。

 来週のエリザベス女王杯ではヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ(栗・友道、牝5)でGI制覇を狙っている。


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2014年11月06日

ラブミーテンダー 牝 高野友和厩舎
父 ゼンノロブロイ
母 フォーチュンワード
母の父 デヒア
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 主導はやや不明確だが、Almahmoud、Nearctic、Nasrullah、Native Dancerなどスピード系の血を前面に配し、バランス良くまとめられたことは見どころ。マイナスは祖母内エリシオの母方に不備を生じたことで、瞬発力勝負となるとツメの甘さを見せることが予想される。芝・ダート兼用型で、堅実な走りは可能。

ダイワミランダ 牝 国枝栄厩舎
父 ハービンジャー
母 ダイワスカーレット
母の父 アグネスタキオン
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Lady Angelaクロスを伴うNorthern Dancer5・5・6・7×4の系列ぐるみを主導として、祖母内ノーザンテーストを強調。この配合の見どころは、主導の明確性・血の集合力を備えたことや、Donatello、Djebelなどのスタミナ要素を押さえたこと。同父産駒としては仕上げやすく、距離適応範囲も広いタイプ。

アドマイヤスター 牡 友道康夫厩舎
父 ディープインパクト
母 アドマイヤマリリン
母の父 クロフネ
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 母は米系の血が主体のため、父との相性は万全とはいえない。また、母内に世代後退が見られることもマイナスとなり、芝スピード対応や安定味、成長力といった点での信頼度はいまひとつ。とはいえ、Northern Dancerの系列ぐるみ主導のもと、母内米系スピード要素は無難に押さえられ、早期ダート適性は備わる。

ベルウッドクラルテ 牡 坂口正則厩舎
父 ゼンノロブロイ
母 エフィシェントフロンティア
母の父 Mt. Livermore
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Almahmoud、Nearctic、Nasrullahが5代目で系列ぐるみを形成しており、主導や血の集合の明確性はいまひとつ。そのため、クラスが上がった際にはツメの甘さを見せるタイプと推測される。とはいえ、Royal Charger、Menowなどのアシストを受け、スピード面は良好。芝・ダート兼用のマイル〜中距離タイプ。

グローリアスヴォレ 牝 土田稔厩舎
父 サウスヴィグラス
母 エアヘイリー
母の父 エアジハード
評価ランク= D
距離適性 短〜マ 芝適性 □ ダ適性 ○
 Bold Ruler5×6の系列ぐるみにより全体をリード。これにAlmahmoud、Nashuaのスピードをアシスト。影響度数値はきΝきと整い、クロス馬の種類も「46」と少ないが、そのわりにクロス馬の位置や血の統一性はいまひとつ。とはいえ、ダート短距離の条件級で安定した走りが見込める形態は確保されている。

コンテナ 牡 牧浦充徳厩舎
父 サクラバクシンオー
母 ベルグラーノ
母の父 サンデーサイレンス
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancer、Lady Angelaのクロスはなく、Almahmoud、Hyperionの系列ぐるみ主導。同父産駒としてはシンプルな形態を示す。この配合の見どころは、Precipitation−Hurry Onのスタミナ、Tetratemaのスピードなど、欧州系の血をうまく再現したこと。しぶとい末脚発揮や距離延長への対応が期待できる。

ウェルブレッド 牡 加藤征弘厩舎
父 ディープインパクト
母 アドアード
母の父 Galileo
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancer5×4中間断絶で、Turn-toクロスを伴うHail to Reason4×6とAlmahmoudの系列ぐるみによりHaloを強調。祖母の世代後退により安定味はいまひとつだが、父内のキーホースはうまく押さえられ、芝中距離型としてスピード・スタミナのバランスは整う。好調期にしぶとい差し脚発揮が可能。

スマートアヴァアロン 牡 西園正都厩舎
父 サウスヴィグラス
母 スズカブルーム
母の父 スキャターザゴールド
評価ランク= C
距離適性 短〜マ 芝適性 □ ダ適性 ○
 Mr.Prospector4×3(中間断絶)を呼び水として、Native Dancer、War Admiralにより全体をリード。祖母内パークリージェント、トウショウボーイなどの傾向が異なり、血の統一性はいまひとつ。長所は強調された母の父のスピード・スタミナを再現したこと。開花は早く、ダート中堅級で通用可能な内容を示す。

ロカ 牝 今野貞一厩舎
父 ハービンジャー
母 ランズエッジ
母の父 ダンスインザダーク
評価ランク= B
距離適性 中〜長 芝適性 ○ ダ適性 □
 Lyphard5×4、次いでNijinsky6×4の系列ぐるみにより全体をリード。近親度が強く、調整は難しいタイプかもしれないが、Crepello、Sir Ivorなど良質な血がアシストされ、祖母ウインドインハーヘアの生かし方には妙味十分。上位クラスでも好調期の決め手発揮が期待でき、オークスの距離2400mの克服も可能。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2014年11月05日

【AFP=時事】
豪メルボルン(Melbourne)で行われた競馬のG1レース、メルボルンカップ(Melbourne Cup)で本命馬だったアドマイヤラクティ(Admire Rakti、牡6)の死因が、急性心不全だったことが初期検視の結果で明らかとなり、むちの使用禁止を求める声が再燃している。

 アドマイヤラクティは4日に行われた同レースの最終ストレートで大きく遅れ、その後馬房で倒れて死んだ。

 競走馬保護連合(Coalition for the Protection of Racehorses)は、競走馬は無理強いをさせられすぎているとし、騎手によるむちの使用禁止を求めている。同連合は、オーストラリアの競馬場では昨年8月1日から今年7月31日の間に125頭が死んでいると発表している。

 同連合は、「われわれは、むちを使用することによって馬を肉体の限界に追い込んでいると考えている。そして、2歳で調教下に置かれることが、なぜ競馬場で馬たちが故障するのかという点の重要因子だ。競馬界にはむち無しでのレースを始めることと、2歳馬の競走を段階的に取りやめることを求める」とする声明を発表している。

 一方で、レーシング・ビクトリア(Racing Victoria)の主任獣医師を務めるブライアン・スチュワート(Brian Stewart)氏は、過度のむち打ちがアドマイヤラクティの死因ではないと明かした。

 オーストラリア放送協会(Australian Broadcasting Corporation、ABC)のラジオに対しスチュワート氏は、「騎手は苦痛を和らげるためすぐさまむちを離し、馬上で力を抜いた。むちが関わっているという疑問は、この件に関してはない」とコメントしている。

 またスチュワート氏は、SENラジオ(Sports Entertainment Network)に対し、メルボルン大学(University of Melbourne)で行われた初期検視の結果、アドマイヤラクティの死因は心不全だったと語っている。

 検視結果の全容は来週にも発表される予定となっている。

selvas2 at 18:47コメント(0) 
みやこSは2010年に新設された重賞レースで、京都競馬場のダート1800mを舞台に行われている。
昨年まで阪神・ダート1800mで行われていたジャパンカップダートが、
今年から中京・ダート1800mに舞台を移したうえに、名称も新たに“チャンピオンズC”として生まれ変わった。
しかし、このみやこSは暮れのダートチャンピオン決定戦の前哨戦として位置付けられることに変わりはない。
なお、このレースの1着馬にはチャンピオンズCの優先出走権が付与される。
過去のみやこS優勝馬には、
トランセンド(2010年)、
エスポワールシチー(2011年)、
ローマンレジェンド(2012年)と、豪華な顔ぶれが並んでいる。
このみやこSを制して、飛躍を遂げるのはどの馬か? 
紅葉前線の到来も近い京都競馬場でダート巧者たちが繰り広げる熱戦から目を離せない。

ニホンピロアワーズ(牡7・大橋勇樹)は、通算32戦13勝をマーク。
勝ち鞍の中には、2012年ジャパンカップダートを筆頭に、2013年平安S、2014年東海SとJRA重賞3勝が含まれているほか、地方交流重賞を4勝。2012年度のJRA賞最優秀ダートホースに選出された、現役を代表するダート巧者である。今回は6月のJpnI・帝王賞(大井・ダート2000m、4着)以来4か月半ぶりの実戦になるが、9月下旬から熱心な乗り込みを続け、10月29日の1週前追い切りでは、栗東CWコースで6ハロン82秒台、5ハロン66秒台、ラスト3ハロン38秒台を計時。ひと追いごとに良化中で、順調な仕上がりを示している。ここまで京都・ダートコースでは10戦して4勝2着4回3着2回と3着内率100%の素晴らしい成績を残しており、今回はまさに最適の舞台と言えるだろう。別定重賞で斤量は他の馬たちよりも重い58キロを背負うが、ここはGI ホースの貫録を示す走りが期待される。

クリノスターオー(牡4・高橋義忠)は、昨秋に3連勝を飾って一気にオープンクラス入りを果たした上がり馬だが、本格化を示したのは4歳の今年を迎えてから。5月の平安Sで2番手追走から鮮やかに抜け出して重賞初制覇を飾ると、夏の札幌遠征でエルムSに出走。優勝馬ローマンレジェンド(2012年のGI・東京大賞典制覇)と激しいデッドヒートを演じてアタマ差の2着に好走、地力アップを強烈にアピールした。この時は3着馬インカンテーション(その後にオープン特別を連勝)に5馬身の大きな差をつけており、内容は非常に濃いものがあった。そして、秋の始動戦となった前走のシリウスSでは、ナムラビクター(2着)をねじ伏せるようにして優勝。見事に1番人気の支持に応えて、2度目の重賞Vを飾った。京都・ダート1800mでは4戦3勝を記録しているように、今回の舞台はぴったり。待望のGI 制覇に向けて、ここで弾みをつけたいところだ。

2013年レパードSの優勝馬インカンテーション(牡4・羽月友彦)は、晩夏から初秋の新潟開催でBSN賞→ラジオ日本賞(ともにダート1800m)と、オープン特別を連勝。勢いに乗って、2度目の重賞制覇を目指すダート巧者だ。昨年のみやこSでは、勝ち馬のブライトラインと激しい追い比べの末にハナ差の2着と大接戦を演じた実績がある。GI 初挑戦となった次走のジャパンカップダート(14着)のあとは放牧で立て直しを図られ、今年は夏の札幌開催でカムバック。約8か月ぶりの実戦となったエルムSでいきなり3着に好走して復調をアピールしたあと、前記の連勝につなげており、まさに今が充実期という印象を与えている。ダート1800mで全6勝をマークしているように、今回の距離は最適。ここで連勝を「3」に伸ばして、GI の舞台に進みたいところである。

ナムラビクター(牡5・福島信晴)は、ダートのレースで15戦7勝。勝率46.7%を記録している強豪だ。今年4月のアンタレスSでは、GI ホースのニホンピロアワーズと直線でデッドヒートを繰り広げた末に、アタマ+アタマ差の3着に退けて重賞初制覇を達成した。秋の初戦となった前走のシリウスSでも勝ち馬のクリノスターオーと激しい追い比べを演じて0秒1差の2着に好走。道中は好位を追走し、3コーナー手前から先頭の馬を捕らえに行く積極的なレースぶりは好感が持てるものだった。ここへきての安定感は目を見張るものがある。シリウスSは約4か月半の休養明けに加えて、他の馬たちよりも重いトップハンデの58キロを負担していたことを考慮すれば、中身の濃い2着と言えるだろう。休み明け2戦目となる今回は、体調面での上積みも期待できるはず。〔4・1・2・1〕と抜群の安定感を誇るダート1800mなら、有力な優勝候補に挙げられそうだ。

ランウェイワルツ(牡3・音無秀孝)は、2歳時のホッカイドウ競馬所属時に2戦1勝2着1回の成績を挙げたあと、11月にJRAへ転入。移籍初戦となった同年12月の500万下・ポインセチア賞(阪神・ダート1400m)で13番人気の低評価を覆して優勝した。3歳の今年もオープン特別の伏竜S(中山・ダート1800m)1着、JpnII・兵庫チャンピオンシップ(園田・ダート1870m)2着、JpnI・ジャパンダートダービー(大井・ダート2000m)5着と、安定感のあるレースを続けて着々と地力を強化。そして、3走前のレパードSでは、クライスマイル(2着)とクビ差の接戦を演じて3着に善戦した。その後も、前々走のBSN賞(新潟・ダート1800m)と前走のブラジルC(東京・ダート2100m)でともに2着と、古馬を相手にオープン特別で上位争いを演じている。今回は中1週のローテーションで体調面がポイントになりそうだが、張りのある馬体をキープ。ここは重賞初制覇のチャンスだ。

ブライトライン(牡5・鮫島一歩)は、前走のエルムSで10着に大敗したあと、放牧で立て直しを図られてエントリー。約3か月半ぶりの実戦となる今回のみやこSは復活を懸けた大事な一戦になる。昨年のみやこSでは、好位追走から勝負どころで早目に先頭に立つと、そのまま押し切る横綱相撲を披露して優勝。その時に負かした相手(2着馬インカンテーション、3着馬ローマンレジェンド)も強力だった。この馬自身も、次走のジャパンカップダートで4着、今年2戦目のフェブラリーSで5着と、GI のステージで健闘している。それだけに前走が案外な結果だったが、今回は重賞勝ちの実績がある京都・ダート1800mに舞台が替わる。前哨戦で好結果を出して、再び頂上決戦に挑みたいところだ。

ソロル(牡4・中竹和也)は、今年初戦のオープン特別・ポルックスS(中山・ダート1800m)をクビ差で制したあと、GI に初挑戦したフェブラリーSは12着と大敗を喫したものの、次走のマーチSで重賞初制覇を達成した。その後も、アンタレスS(12着)を挟んで平安Sで勝ち馬のクリノスターオーから1/2馬身差の2着に好走している。秋の始動戦となった前走のシリウスSは10着と敗退したように、まだ安定感には欠けるが、展開がはまったときの末脚は一級品。得意とする脚抜きの良い馬場コンディション(ダートの重馬場で2戦2勝、稍重馬場で1戦1勝)になれば、チャンスは大きく広がってくるだろう。

サトノプリンシパル(牡4・矢作芳人)は、昨年のレパードSで2着に好走。その後も軽快なスピードを武器にダートの中距離戦線で活躍している。前走のシリウスSでは、先手を奪って4着に善戦。最後は脚色が鈍ったが、これは2000mの距離が少し長かったためだろう。全4勝を挙げている最適のダート1800mに戻る今回は、最後の直線で粘りが増すはず。マイペースの逃げに持ち込めれば、活路は開けそうだ。前走のあとも入念に乗り込まれており、引き続き状態は良好だ。

グランドシチー(牡7・相沢郁)は、ダートで8勝を挙げている実力馬で、勝ち鞍の中には2013年のマーチSも含まれる。今年で7歳を迎えたが、1月の東海Sでは勝ち馬のニホンピロアワーズから0秒3差の2着に好走しており、まだまだ能力面での衰えは見られない。最も相性が良いのは4勝をマークしている中山・ダートコースだが、京都・ダートコースでも2勝をマークしており、舞台に不安はない。約4か月半の休み明けで臨んだ前走のシリウスSでは好位追走から直線で伸び脚を欠いて6着に敗れたが、実戦を一度使われて上積みが見込める今回は、大きな変わり身を見せても驚けない。

今年1月の東海Sで8番人気ながら3着に善戦したマイネルバイカ(牡5・白井寿昭)。前走のオープン特別・ブラジルCでは2番手追走から鮮やかに抜け出して快勝し、通算6勝目をマーク。休み明け4戦目で大きな進境を示した。スローな流れで展開の利があったとはいえ、末脚自慢のランウェイワルツ(2着)、ヴォーグトルネード(3着)を封じたレースぶりは復調を印象付けるのに十分な内容だった。ダート1800mでは3勝をマーク。前走から300mの距離短縮に不安はない。

selvas2 at 08:36コメント(0) 
アルゼンチン共和国杯は、芝の中長距離路線でトップを目指す馬たちにとって飛躍の起点となるケースが多い。2007年の1着馬アドマイヤジュピタは翌年に天皇賞(春)を優勝、
2008年の1着馬スクリーンヒーローは次走でジャパンカップを優勝、
2010年の1着馬トーセンジョーダンは翌年に天皇賞(秋)を優勝と、
アルゼンチン共和国杯で重賞初勝利を挙げた馬が、のちにGI レースで頂点に輝いている。
また、昨年の2着馬アドマイヤラクティは今年の10月18日にオーストラリアで行われた国際G1・コーフィールドC(コーフィールド・芝2400m)を見事に優勝し、GI ホースの仲間入りを果たした。
近年ますます重要性を増してきたアルゼンチン共和国杯は、JRA重賞の中で数少ないGII のハンデキャップレース。今年も、飛躍を期す馬たちが紅葉も鮮やかな東京競馬場に集い、手に汗握る追い比べを繰り広げる。

フェイムゲーム(牡4・宗像義忠)は、3歳時の昨年1月に京成杯を制し、4歳時の今年はダイヤモンドSを優勝。まだ12戦という少ないキャリアながら、すでに重賞2勝を記録している高い能力の持ち主だ。前走の産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)は、直線で外から末脚を伸ばし、勝ち馬のマイネルラクリマから0秒2差の6着でゴールイン。着順以上に内容の濃いレースで、今秋の飛躍を予感させた。東京・芝コースでは2戦して5着と1着。広いコースが合うタイプで、新潟・内回りの芝2200mから東京・芝2500mに替わるのは確実にプラスだろう。半兄バランスオブゲーム(父フサイチコンコルド)は重賞7勝のうち芝1800m〜2200mで6勝をマークしたミドルディスタンスホースだったが、父がハーツクライに替わった本馬はスタミナ豊富で距離の守備範囲も広い。重賞3勝目に向けて視界は良好だ。

ホッコーブレーヴ(牡6・松永康利)は、今年の天皇賞(春)で12番人気と低評価ながら最後の直線で鋭い末脚を発揮して3着に好走。優勝馬フェノーメノとはクビ+ハナ差の接戦で、マークした上がり3ハロン34秒0(推定)は、昨年のダービー馬・キズナ(4着)と並んでメンバー中最速タイム。長距離レースで発揮する能力は、現役馬の中でも上位にランクされる存在だ。昨年のアルゼンチン共和国杯は5着に敗れたが、当時よりもひと回り成長しているのは間違いないだろう。今回は、前走の宝塚記念(8着)以来約4か月半ぶりの実戦になるだけに、仕上がり面がポイントだが、9月中旬から入念な乗り込みを消化。1週前追い切りの段階では若干馬体に余裕が感じられたが、レース週の調教で出走態勢は整うはず。東京・芝コースでは2勝2着3回をマークしているうえに、全5勝中4勝を左回りコースで挙げており、今回の条件はこの馬に合っている。ここで重賞初制覇を飾り、GI の舞台に駒を進めたいところだ。

マイネルメダリスト(牡6・田中清隆)は、今年の目黒記念の優勝馬。デビューから36戦目でのうれしい重賞初制覇だった。以前は、堅実な反面、少し勝ち味に遅い印象だったが、今年初戦の1600万下・迎春S(中山・芝2500m、6着)からブリンカーを着用すると、以降は毎回着用し、2勝をマーク。最後まで集中して走れるようになり、完全に本格化を示している。前走の産経賞オールカマーは18着と大敗したが、スタートが今ひとつでリズムに乗れなかったうえに、最後の直線で前が壁になり十分に追えなかったことが敗因で、大きく評価を下げるレース内容ではない。芝2500mは〔3・2・2・2〕と最も得意にしている距離。今回は条件が好転したと判断しても良いだろう。遅咲きの実力馬が、目黒記念と同じ東京・芝2500mの舞台で2度目の重賞制覇に挑む。

ラブリーデイ(牡4・池江泰寿)は、重賞の勝利こそまだないが、2着は、2012年の京王杯2歳S、昨年の小倉記念、金鯱賞と3回を記録。重賞ウイナーになるのも時間の問題と思える実力の持ち主だ。そのほかにも今年の中日新聞杯3着、オープン特別・メトロポリタンS(東京・芝2400m)優勝など、オープンクラスで再三好成績を挙げており、安定感も十分。今回は、前走の七夕賞(6着)以来約4か月ぶりのレースになるが、10月22日に行われた2週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン84秒台、5ハロン68秒台を計時。ラストの1ハロンは12秒2をマークし、仕上がりの良さをアピールしている。今回と同じ舞台で行われた前々走の目黒記念は、1番人気で5着に敗れたが、勝ち馬マイネルメダリストとのタイム差はわずかに0秒2。掲示板に載った5頭の中では一番重い57キロのハンデを負担していたことを考えれば、内容は濃かったはずだ。気性的に休み明けも苦にしないタイプ。リフレッシュされた今回は、いきなりのVが期待される。

デスペラード(牡6・安達昭夫)は、昨年の11月にステイヤーズSを優勝して重賞初制覇を飾ると、暮れの有馬記念7着を挟み、今年初戦の京都記念も優勝。すでに重賞2勝の実績は、今回のメンバーに入っても上位の存在だ。約5か月半の休み明けでの出走となった前走の京都大賞典は、ラストの伸び脚を欠いて8着に敗れたが、休養明けのレースでは高いパフォーマンスを見せないことが多いタイプだけに、悲観する内容ではなかったはずだ。昨年も、約4か月半の休み明けで出走した京都大賞典10着の後、アルゼンチン共和国杯6着→ステイヤーズS1着と、レースを使われながら大きく上昇カーブを描いた馬。実戦を一度使われて良化が見込める今回は、前走以上の走りが期待される。末脚を活かした直線一気の競馬も逃げる競馬も両方こなせる自在性がセールスポイント。展開の鍵を握る一頭でもあり、大いに注目が必要だ。

スーパームーン(牡5・藤沢和雄)は、東京・芝コースで通算〔3・5・2・2〕。連対率66.7%、3着内率83.3%という好成績を記録している東京巧者である。昨年10月から休養していたが、今年7月の札幌開催でカムバック。約9か月半ぶりの実戦となった1600万下・札幌競馬場グランドオープン記念(芝2000m)では、中団追走から直線で鋭い末脚を繰り出して優勝、好発進を遂げた。その勢いに乗って重賞に初挑戦した前々走の札幌記念は、ハープスター(1着)、ゴールドシップ(2着)など豪華メンバーがそろうなか10着と敗れたが、前走のオープン特別・アイルランドT(東京・芝2000m)では、無傷の5連勝を達成した優勝馬エイシンヒカリから0秒6差の3着を確保。オープンクラスでも通用する見通しを立てている。今回は前走よりもメンバーが強化されるが、相手なりに走れる堅実性を備えたタイプだけに、ここでも上位進出が可能だろう。

クリールカイザー(牡5・相沢郁)は、前走の産経賞オールカマーで3着に好走。重賞初制覇に向けて確かな手応えをつかんだ。18頭立ての12番人気という伏兵的な立場だったが、直線で馬群の中を突いて目を引く伸び脚を披露。勝ち馬のマイネルラクリマから0秒1の僅差でゴールインした。また、昨年のステイヤーズSでは、2番手追走から4コーナーで先頭に立つ積極策で5着に健闘しており、スタミナ豊富なところも示している。今年に入ってから6戦連続して掲示板を確保しているように、安定感がある点も魅力のひとつ。どんな流れにも対応できる自在性を武器に、重賞初制覇を狙う。

ネオブラックダイヤ(牡6・鹿戸雄一)は、前走の1600万下・レインボーS(新潟・芝2000m)を優勝し、待望のオープンクラス入りを果たした。11頭立ての10番人気という低評価だったが、意表をつく逃げの戦法で勝利。それまでの末脚勝負のイメージを一新させるレース内容だった。芝2200mで2勝2着3回、芝2400mで2勝2着2回をマークしている中長距離タイプで、2500mの距離も十分に守備範囲と言えるだろう。重賞実績はないものの、前走Vで勢いに乗っているだけに、侮れない一頭となりそうだ。

このほかにも、ダート5勝馬で芝のレースは初出走となるが血統面から期待できるリキサンステルス(牡4・奥平雅士)、雨が降って力を要するコンディションになれば急浮上が考えられるサイモントルナーレ(牡8・田中清隆)、2012年のマーチSの勝ち馬で芝・ダートを問わないサイレントメロディ(牡7・国枝栄)、重賞で再三好走実績のあるセイクリッドバレー(牡8・高橋裕)などがスタンバイ。虎視眈々と上位進出を狙っている。

selvas2 at 08:35コメント(0) 
今年で19回目を迎える2歳牝馬限定のGIII。
2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦に位置付けされており、
アストンマーチャンは、2006年の小倉2歳S優勝→ファンタジーS優勝→阪神ジュベナイルフィリーズ2着と2歳重賞戦線で好成績を収め、3歳春の牝馬クラシック路線ではフィリーズレビュー優勝から挑んだ桜花賞は7着に敗れたものの、秋に入って一線級の古馬を相手にスプリンターズSで見事な逃げ切り勝ちを演じた。
2012年に新設されたアルテミスSが11月1週目に東京・芝1600mで行われるようになって3年目を迎え、
この2つの前哨戦に出走する馬のキャラクターもようやく確立されつつある。
マイル以上の距離を守備範囲とするタイプはアルテミスSに出走し、
スプリントレースでも十分に好勝負可能なスピードタイプがファンタジーSに参戦してくる。
すでにスプリント路線に転向している昨年の優勝馬ベルカントは、その代表例と言えるだろう。
このファンタジーSで好走するタイプもスプリンター色の強い馬が多く、芝1200mの距離で好走した実績を持つ馬は軽く扱えない。

レオパルディナ(牝2・高橋康之)は、小倉2歳S2着馬で、鞍上に武豊騎手、さらにこのレースが2か月の休み明けというローテーションも昨年のベルカントと同じ。今回のレースで主役級の扱いを受けるのも当然と言える存在だろう。6月15日のメイクデビュー阪神(芝1200m)→オープン特別のフェニックス賞(小倉・芝1200m)とデビュー2連勝を飾ったあと、前走の小倉2歳Sでハナ差2着の大接戦を演じている。410キロ台の小柄な馬で、調整に手間取る印象は感じられない。武豊騎手を背に行われた10月29日の1週前追い切りは栗東CWコースで6ハロン80秒4、ラスト1ハロン11秒7の好時計を馬なりでマークし、併走馬(古馬500万下)に大きく先着を果たしている。今回も好仕上がりで臨めそうだ。

ダノングラシアス(牝2・矢作芳人)は、8月23日のメイクデビュー新潟(芝1400m)で好スタートから2番手を追走し、直線で1/2馬身抜け出して優勝。中6週のローテーションで臨んだ前走の500万下・りんどう賞(京都・芝1400m)では、後方のインで脚をためて直線で馬群の大外に持ち出されると、豪快な末脚を繰り出して2着を確保。勝ち馬のコートシャルマンとは僅かクビ差で、能力の高さを示した一戦と言えそうだ。10月29日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから53秒4−38秒9−25秒4−12秒3をマーク。古馬を相手に先着を果たした動きは秀逸だった。中3週で臨む今回は前走からの上積みを見込めそう。

ウインソワレ(牝2・宮本博)は、7月26日のメイクデビュー中京(芝1600m)で2着に好走。4コーナー8番手から力強い末脚で伸びてきた。デビュー戦は10番人気と低評価に甘んじたが、入厩当初から陣営の評価は高かった馬だ。デビュー4戦目となった前走の未勝利(阪神・芝1400m)では好位追走から直線で先頭に躍り出ると、後続馬の追撃を3/4馬身退けて1分21秒4の好時計で優勝し、重賞のファンタジーSに挑戦してきた。この中間の調教では力強い動きを見せており、10月29日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから54秒4−39秒7−25秒7−12秒5を楽々とマーク。スピードが活きる京都・芝コースでどんな走りを見せるか、注目したい。

シンフォニア(牝2・昆貢)は、8月2日のメイクデビュー札幌(芝1200m)で1番人気の支持に応えて、好スタートからハナに立ち4馬身差の圧勝劇を演じた素質馬。同じ舞台で行われた前走のオープン特別・すずらん賞でも1番人気の支持を受けて先手を奪ったものの、直線で失速して5着に敗れた。今回は2か月ぶりの実戦となるが、セーブ気味だった前走時の調教と違い、今回は中間の調教がかなり意欲的。10月29日の1週前追い切りは、栗東CWコースで6ハロン81秒5、ラスト1ハロン12秒5を馬なりでマーク。動きの良さはかなり目立っていた。立て直された効果が見込めそうなだけに、巻き返しのチャンスは十分あるだろう。

エフェクト(牝2・服部利之)は、8月3日のメイクデビュー小倉→オープン特別のひまわり賞と、小倉・芝1200mで行われた九州産馬限定レースを2連勝し、すでに1100万円の収得賞金を獲得している馬。現時点では賞金加算を気にせずローテーションを組める強みがあり、この中間は放牧でリフレッシュを図られ、栗東トレーニング・センターに帰厩後も順調に乗り込みを消化してきた。10月30日の1週前追い切りは、坂路で4ハロンから52秒9−38秒3−24秒7−12秒4をマーク。復帰戦に向けて出走態勢は整いつつある。九州産馬以外の馬と初めて対戦する今回のレースで、同馬の能力が測れるはずだ。

ペルフィカ(牝2・岡田稲男)は、10月11日に行われた前走のメイクデビュー京都(芝1400m)で豪快な差し切り勝ちを決めた馬。5枠8番からややあおり気味のスタートで後方からの競馬となったが、4コーナー10番手から鞍上の武豊騎手が追い出すと、抜群の伸び脚を見せて悠々と抜け出した。デビュー2連勝で重賞初制覇を果たすようなら、一気にスターダムにのし上がることになる。栗東坂路で4ハロン53秒6、ラスト1ハロン12秒6をマークした30日の1週前追い切りは、デビュー戦の追い切りよりも活気のあるもので、実戦を一度使われた上積みを感じさせる動きだった。

タガノヴェルリー(牝2・今野貞一)は、7月19日のメイクデビュー中京(芝1200m)で2着馬に1馬身3/4差をつけて快勝したあと、重賞の小倉2歳Sに挑戦して8着に敗退したが、自己条件に戻った前走の500万下・りんどう賞で3着に好走。1分21秒3の好タイムをマークした上位2頭(同タイム)には決め手で屈したが、タイム差はわずかに0秒1。好位で控える競馬を試みて好結果を出したように、レースセンスは高い馬。相手なりの競馬ができるタイプで、今回も上位争いに加われそうだ。10月29日の1週前追い切りは、栗東坂路で4ハロンから54秒0−39秒1−25秒1−12秒3を計時。併走馬に先着を果たしたように、鋭い伸び脚が目立っていた。

オールオブユー(牝2・浅見秀一)は、7月20日のメイクデビュー中京(芝1400m)で好位追走から0秒1差の2着に敗れたあと、次走の未勝利(小倉・芝1200m)では1枠2番からのスタートで二の脚を利かせてハナを奪うと、直線でも粘り腰を発揮してアタマ差で逃げ切った。中7週のローテーションで臨んだ前走のオープン特別・カンナS(新潟・芝1200m)で2着に好走。プラス20キロと大幅な馬体重の増加に加えて、直線に入ったところで進路を塞がれて大きくバランスを崩すアクシデントがあってのものだけに、価値の高い2着と評価できる。今回は中4週のローテーションとなるが、11月2日の1週前追い切りは栗東坂路で4ハロンから53秒4−38秒6−25秒2−12秒7をマーク。前走を使われた上積みが見込めそうだ。

ニューエディション(牝2・藤原英昭)は、7月27日のメイクデビュー中京(芝1400m)と2戦目の未勝利(京都・芝1600m)でともに1番人気の支持を受けて3着に敗れたが、3戦目の未勝利(京都・芝1400m)で初勝利をマーク。しっかりと脚をためる形の競馬で差し切ったように、なかなか強い内容。今回は京都・芝の内回りコースから外回りコースに替わるが、同じ形の競馬ができれば、重賞のメンバーが相手でも差は感じない。

ユキノカトレア(牝2・坂口正則)は、10月5日のメイクデビュー阪神(芝1400m)を快勝した素質馬。今回と同じ京都・外回りの芝1400mで行われた2戦目のオープン特別・もみじS(4着)では2着馬から4着馬までが同タイムという接戦に加わっている。必勝を期した前走の500万下は京都・内回りの芝1400mに舞台が替わったが、大外から豪快に差し切って2勝目をゲット。連闘でファンタジーSに出走してくるようなら、高い評価が必要になる馬だ。

シゲルチャグチャグ(牝2・武田博)は、ここまで4戦して1勝3着3回と堅実な成績をマーク。8月2日のメイクデビュー小倉3着→未勝利(ともに小倉・芝1200m)1着のあと、前々走のききょうS(阪神・芝1400m)→前走のもみじSと、ここ2戦はともにオープン特別で逃げて3着と上位争いを演じている。マイペースの展開に持ち込むことができれば、重賞の今回も上位進出のチャンスはあるだろう。

ルアンジュ(牝2・笹田和秀)は、7月20日のメイクデビュー中京(芝1400m)を優勝。2着に退けたオールオブユーが次走の未勝利を勝ち上がったあと、オープン特別のカンナSで2着に好走していることから、デビュー戦のレベルは高かったと言える。今回は約3か月半の休み明けに加えて、初の京都・芝コース、重賞のメンバーが相手と厳しい条件がそろったが、ここでどんな戦いぶりを見せるか注目したい。

selvas2 at 08:33コメント(0) 
これまで中山・芝1600mで行われてきた2歳王者決定戦・朝日杯フューチュリティSは、2歳馬の競走体系の改善により、今年から阪神・芝1600mに舞台が変更される。
その前哨戦として位置付けられている京王杯2歳Sは、開催日程こそ1週繰り上げられたが、
コースは変わらず、引き続き東京競馬場の芝1400mで開催される。
2010年の1着馬グランプリボスは、次走で朝日杯フューチュリティSを制覇すると、翌年のNHKマイルCも優勝。同年の2着馬リアルインパクトは翌年の安田記念で優勝。
さらに、2009年の1着馬エイシンアポロンが2011年のマイルチャンピオンシップで優勝しているように、
素質馬が飛躍の足がかりとしてきたレースである。
今年も、豊かな将来性を感じさせる若駒が多数エントリー。東京競馬場の長い直線で激しいV争いを繰り広げる。

出走メンバーの中でただ一頭、今回の舞台となる東京・芝1400mで勝利を飾っているのがニシノラッシュ(牡2・田村康仁)だ。1番人気に支持された7月12日のメイクデビュー福島(芝1200m)で2着馬に4馬身差をつける圧勝。一気に相手が強化された2戦目の新潟2歳Sは6番人気にとどまっていたが、1分33秒4の2歳コースレコードタイムで優勝したミュゼスルタンから0秒2差の3着に善戦した。3戦目となった前走の500万下・くるみ賞(東京・芝1400m)で2勝目を挙げ、今回の京王杯2歳Sで再び重賞に挑戦する。今年の2歳戦での活躍が目立つサクラバクシンオー産駒。前走から中1週のローテーションでも上々の気配を保っており、重賞初制覇のチャンスは十分だろう。

新種牡馬キンシャサノキセキを父に持つサフィロス(牡2・手塚貴久)は、これまでに〔2・1・0・0〕と連対率100%。1番人気に推された6月22日のメイクデビュー函館(芝1200m)では、1着馬マイネルエスパスから0秒6差の2着と完敗を喫したものの、2か月の休み明けで新潟・芝1200mに舞台を移したその後の2戦では強い競馬を披露。未勝利→オープン特別のカンナSと、ともに1番人気に応えて連勝した。南半球産馬の父は7〜8歳時に高松宮記念を連覇するなど晩成型のイメージが強かったが、本馬は既に高い完成度を感じさせている。初経験となる芝1400mの距離でも、好勝負の期待が高まる。

スタチューオブリバティ産駒のアクティブミノル(牡2・北出成人)は、今回のメンバーの中で唯一の重賞勝ち馬。7月12日のメイクデビュー函館(芝1200m)を楽に逃げ切ると、連闘で臨んだ函館2歳Sでも好スタートからハナを奪い、堂々と押し切った。その後は放牧で休養し、今回は約3か月半ぶりの実戦となるが、10月29日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、長めから追われて6ハロン80秒台、ラスト1ハロン12秒台をマークし、上々の動きを披露。当レースに向けて着々と臨戦態勢を整えている。今回は、休み明けに加えて、初距離、初の東京・芝コースと克服するべき課題も多いが、2戦2勝と能力の底を見せていないだけに、楽しみは大きい。

ヤマニンマンドール(牡2・浅見秀一)は、14頭立ての7番人気と前評判が決して高くなかった9月14日のメイクデビュー阪神(芝1600m)で、後方から長くいい脚を使って3着に善戦。同じ舞台で行われた前走の未勝利でも力強い末脚を繰り出し、初戦より1秒8も速い1分34秒4の好タイムで初勝利を飾った。2002年の国際G1・英チャンピオンS(アスコット・芝約2000m)を制した父ストーミングホームは、2008年から日本で種牡馬として供用されており、現時点での代表産駒が2011年の京王杯2歳Sで2着に好走したサドンストーム。本馬が当レースで重賞初制覇を飾ることができれば、父にとっても産駒初のJRA重賞タイトル奪取となる。

ヨハネスブルグ産駒のオープンザウェイ(牡2・田村康仁)は、デビュー2戦目の未勝利(函館・芝1200m)で1番人気に応えて初勝利。約3か月の休養を挟んで出走した前走のいちょうSでは、12頭立ての10番人気と低評価だったが、2歳コースレコードの1分33秒5をマークした1着馬クラリティスカイから0秒4差の4着と善戦した。今回は中3週での臨戦となるが、10月30日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、実戦を一度使われた上積みを感じさせる素軽い動きを披露。前走以上の走りができるようなら、今回も上位争いに加わってくる公算が大きい。

オンファイア産駒のワキノヒビキ(牡2・清水久詞)は、今回のメンバーでは最多タイとなる5戦のキャリアを持つ。6月7日のメイクデビュー東京(芝1400m)は14着に大敗したが、2戦目の未勝利(阪神・芝1400m)では一変した走りを見せ、見事に先頭でゴールイン。さらに、オープン特別のダリア賞(新潟・芝1400m)も連勝した。前々走の新潟2歳Sは8着に敗れたものの、続く前走のオープン特別・もみじS(京都・芝1400m)では、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で最後方から追い込んで2着と、再びハイレベルな走りを披露。全2勝を挙げている芝1400mの距離なら、重賞でも好勝負になるはずだ。

もう一頭、5戦のキャリアを持つ馬が、サクラバクシンオー産駒のアポロノシンザン(牡2・堀井雅広)。こちらは初勝利を挙げるまでに4戦を要したが、前々走の未勝利(新潟・芝1600m)で待望の初Vを飾ると、昇級戦となった前走の500万下・くるみ賞では、逃げてしぶとく粘り、1着馬ニシノラッシュから0秒1差の3着と好走した。今回は、コンスタントに使い込まれたうえで中1週のローテーションとなるが、引き続き気配は良好。ほかの馬よりも多いレース経験を一日の長として上位進出を狙う。

マンハッタンカフェ産駒のロンバルディア(牡2・畠山吉宏)は、7月27日に行われたメイクデビュー中京(芝1400m)を好位追走から鮮やかに抜け出して優勝。3か月の休養を経て出走した前走の500万下・くるみ賞は4着に敗れたが、スタートで出遅れるロスがあっての0秒2差。ゴール前では目立つ伸び脚を見せており、その末脚は重賞のここでも侮れない。休み明けを一度使われた上積みが見込める今回、互角のスタートからスムーズな競馬ができれば、十分にチャンスはある。

ロンバルディアと同厩舎のコウソクコーナー(牡2・畠山吉宏)は、7月20日のメイクデビュー福島(芝1200m)を1番人気に応えて快勝したサクラバクシンオー産駒。その後はダリア賞→カンナSとオープン特別で続けて4着に敗れているが、前走のカンナSではメンバー中最速の上がり3ハロン35秒0(推定)をマーク。オープンクラスでも十分に通用する瞬発力を見せた。追われてからの末脚がしっかりしているだけに、直線が長い東京・芝コースへの適性も高いはずだ。

新種牡馬アドマイヤオーラ産駒のゴールドペガサス(牡2・佐藤吉勝)は、10月26日のメイクデビュー福島(芝1200m)で1番人気に応えて初陣V。スタートは少し出遅れたものの、二の脚を利かせて好位に取りつくと、最後の直線で素晴らしい伸び脚を見せて楽々と抜け出した。2着馬に2馬身差をつける完勝で、非凡なスピードと競走センスを感じさせる勝ち方だった。今回は、200mの距離延長、コース替わり、一気の相手強化と条件は楽でないが、未知の魅力にあふれた一頭と言えよう。

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2014年11月04日

全兄トーセンラーよりスケールは大きいように映る

 5歳牡馬スピルバーグ(父ディープインパクト)が、初重賞制覇をGI天皇賞・秋で達成した。

 この秋シーズンのGIは、スプリンターズSがスノードラゴン(重賞未勝利)、秋華賞がショウナンパンドラ(重賞未勝利)、菊花賞がトーホウジャッカル(重賞未勝利)。そしてまたまたスピルバーグが続いたことにより、秋になってのGIは4戦すべて、重賞未勝利の新星、あるいは雌伏のときを経た遅咲きタイプが勝ち続けることになった。

 また、現5歳世代は「ジェンティルドンナ、ヴィルシーナ、ジャスタウェイ、ゴールドシップ、フェノーメノ…など」さまざまなチャンピオンを輩出し、その層は厚く、全体レベルも高い世代であることが知られるが、昨秋「4歳=4歳」だったこの天皇賞・秋は、今年は「5歳=5歳」だった。このあと連続するビッグレースでの5歳馬の攻勢を予感させる。

 スピルバーグは、まだ若すぎ、また体調一歩のため後方のまま14着と凡走した日本ダービーを別にすると、これで東京芝コース[6-1-2-0]。すべての良績を東京コースだけで記録している。「このあとはジャパンCを選択すると思います(藤沢和雄調教師)」。ようやく軌道に乗った上がり馬の強みを爆発させるとき、厩舎の先輩シンボリクリスエス、ゼンノロブロイなどがみせた連勝劇の再現があるかもしれない。全兄トーセンラーよりスケールは大きいように映る。

 芝コンディションは午後から良馬場発表に回復したが、同時開催の京都にくらべると最初から高速の芝ではなかったため、Bコースに移った今週も必ずしも内有利ではなかった。前回の毎日王冠では馬群をさばききれず、ちょっと脚を余した印象も残ったスピルバーグ(北村宏司騎手)は、前半はコースロスを避けるために内ラチ沿いをキープし、4コーナー手前からは迷うことなく一番外へ回った。スローペースでレースバランスは「前半60秒7-後半59秒0」。最後に刻まれた「11秒4-11秒3-11秒9」=34秒6の直線にすべてが集約する流れになったが、思い切って外に回ったスピルバーグは、スローで固まった馬群を避け、他馬の動きに関係なく直線3ハロンでエンジン全開となった。今回は、この思い切りの良さが最大の勝因だったと思える。

 直線大外一気は、決して藤沢和雄調教師の好むレースではないが、GI制覇は2006年のヴィクトリアマイル(北村宏司騎手。ダンスインザムード)以来、なんと8年ぶり。北村宏司騎手のGI勝利も、そのダンスインザムードのヴィクトリアマイル以来である。あのあと袂を分かつことになった、最良の弟子で、最大の理解者でもある北村宏司騎手が、いまも藤沢和雄厩舎の所属騎手であったらこういうレースはできなかった気がする。

 トップトレーナーのもとで育った北村宏司騎手は、いま、年間100勝を記録するトップジョッキーの一人となった。調教師と、騎手は、「勝てて良かった。久しぶりのGIです(北村騎手)」。「久しぶりでした。とても嬉しい(藤沢調教師)。まったく同じ勝利コメントになった。

 フリーになったあと、少し時間がたってから、やっぱり藤沢和雄厩舎の主戦騎手であり重要なスタッフにもどった北村宏司騎手のGI勝利は、これだけ勝ちながらGIレースとは長く無縁だった藤沢和雄調教師の、ずっと勝運に見離されていたあとのGI勝利である。スピルバーグの1勝はふつうのGI勝利ではない。まだまだこれから続くことになる一人の調教師と、一人の騎手。二人のコンビの、これまで以上に強い信頼の1勝となるだろう。

 2着ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)は、これで新馬を含め、今回のようにレース間隔が50日以上になると[1-4-1-3]。それより短いと[8-0-0-0]。きわめて特徴的な成績を示すことになった。2000mの最内枠から、好スタート。ごく自然にスローの好位のイン追走となり、直線も外に馬群が固まっていたから、スピルバーグとは逆の意味で馬群を避けるように最内。逃げて失速しかかったカレンブラックヒルの内を衝くことになった。内ラチとカレンブラックヒルの間は1頭分も空いていないシーンもあったが、臆するどころかこじ開けるように伸び、インからイスラボニータを差す形になった。芝コンディションもあって、このスローながらレース上がりが34秒6。ジェンティルドンナはあまり芝状態の良くないインを通ったため、自身の上がりは34秒4止まり。こういう競り合いになってもいいが、近走ではドバイシーマクラシックで爆発させた切れが示すように、タメを利かせて一気に差す形の方がいいかもしれない。でも、戸崎圭太騎手は「すごい馬です。衰えはまったく感じません」と絶賛した。ビシビシ追った今回だが、彼女自身はまだ気迫一歩とみえた。ジャパンC3連覇なるか。トレヴの凱旋門賞3連覇と同じくらいの至難だが、この天皇賞・秋をみると、歴史的な快挙は決して不可能でもないだろう。

 イスラボニータ(父フジキセキ)は、カレンブラックヒルを交わして先頭に立ち、勝ったとみえた瞬間もあったが、自身の最後の1ハロン12秒5。「抜け出したときに遊んでしまった(C.ルメール騎手)」という。そんな印象はなかったが、上がりだけの勝負になって、そうは速い脚の長つづきしない正攻法の優等生のもつ弱みが出たのは事実。「相手をかわすのが好きなようなので、下げて競馬をしてもいいかもしれない(C.ルメール騎手)。そういう見方もあった。負けられない3歳クラシックホースの立場から、今後はもっと強い相手に挑戦する立場に回ることを考えると、貴重な証言だろう。中間も当日の気配も申し分なかったが、返し馬で気の抜けたようなフットワークになったあたりが、ルメール騎手が遊んでしまったと表現した、勝負に臨んでの若さかもしれない。

 全体にタイムを要したうえ、アンバランスなレースの流れで4、5着に好走した伏兵ラブイズブーシェ、ヒットザターゲットは目下の状態の良さを発揮した立派な善戦健闘だった。

 春秋連覇のかかっていたフェノーメノ(父ステイゴールド)は、久しぶりの2000mの流れに乗っての中位追走。ただ、ペースはきつくなかったが、終始馬群の外になって、前半からずっと「気負って走っていた(蛯名正義騎手)」のが最大の敗因か。しかし、14着に失速する力関係ではない。春の天皇賞2連覇も、昨年の天皇賞・秋の2着も、ともにステップレースをひと叩きしての1戦だから、万全の調整ではあったが、リズムがここまでのGIとは違ったということだろう。

 エピファネイア(父シンボリクリスエス)は、春の不振を脱して本来のデキに近づいていたのは確かだが、単走での追い切りが続いたあたり、カァーッとなってしまう気性を抑え込むための陣営のつらさがあった。パドックから発汗がひどく、レースでかからないように馬群の中に入れる苦心の騎乗だったが、伸びもう一歩の0秒2差6着は本来の力量ではない。落ち着きを取り戻したいが、GI日程は待ったなし。菊花賞時の状態に戻れるだろうか。

 道中、ちょっと苦しい位置に入って、毎日王冠のスピルバーグのようなレースになり、ゴールの瞬間はまだまだ脚は残っていたのではないかと思わせたのはデニムアンドルビー(父ディープインパクト)。使った次走は、16日のエリザベス女王杯にも登録はあるが、昨年2着に突っ込んだジャパンCになるかもしれない。

selvas2 at 08:47コメント(0) 

2014年11月03日

中部国際空港(愛知県常滑市)で1日から開催された「ゆるキャラグランプリ2014 in あいちセントレア」の結果が3日発表され、群馬県の「ぐんまちゃん」が悲願の日本一に輝いた。

2012、13年と2年連続3位。午(うま)年の今年、1699体(自治体キャラクター1168体、企業キャラクター531体)の頂点に立った。

「ぐんまちゃん」は付き添いの人を通じて「本当に皆さんのおかげで、グランプリになれました。皆さん、大好きです」と喜びと感謝のコメントを発表。昨年Vの「さのまる」が金メダルを授与した。

前日2日午後1時時点で、暫定1位。100万137ポイントで、2位以下に15万ポイント以上の差をつけていた。

投票方法は今年から一新。従来はインターネット投票のみで選んできたが、今回は決選投票制を採用。ネット投票(9月2日〜10月20日)で上位100体に絞り込み、1日から3日間かけて来場者による直接投票を行っている。1票につきネット投票は1ポイント、直接投票は2ポイント。

過去の日本一は2011年が熊本県「くまモン」、12年が愛媛県「バリィさん」、13年が栃木県「さのまる」。

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2014年11月02日

 2日の東京11Rで行われた第150回天皇賞・秋(3歳上オープン、GI、芝2000メートル、18頭立て、1着賞金=1億3200万円)は、北村宏司騎手騎乗の5番人気スピルバーグ(牡5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が外から一気に差し切ってV。GI初制覇を果たした。タイムは1分59秒7(良)。

 出走18頭の中でただ1頭、重賞を勝っていない馬が、豪快な追い込みで大観衆の度肝を抜いた。大外一気を決めて実績馬をなで切りにしたのは5歳馬スピルバーグ。初の重賞Vが、天皇賞というビッグタイトルになった。

 レースは予想通りカレンブラックヒルが先行。マイネルラクリマが2番手につけて、内ジェンティルドンナ、外イスラボニータという人気の2頭が3番手を併走する。流れはあまり速くならず、馬群が密集した形で直線へ。好位から抜け出すジェンティルドンナとイスラボニータが競り合うところに、外からただ1頭、矢のように伸びてきたのがスピルバーグだった。内で競り合う人気の2頭を差し切って3/4馬身差のV。2着は2番人気のジェンティルドンナで、アタマ差の3着が1番人気のイスラボニータだった。

 騎乗した北村宏司騎手、そして名伯楽・藤沢和雄調教師にとっても、2006年ヴィクトリアマイル(ダンスインザムード)以来、久々のGI制覇。重賞未勝利馬が秋の天皇賞を制したのは、1985年のギャロップダイナ以来だった。

 また、レース後に藤沢和調教師は、次走でジャパンC(11月30日、東京、GI、芝2400メートル)に向かう意向を表明している。

 スピルバーグは、父ディープインパクト、母プリンセスオリビア、母の父Lyciusという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、山本英俊氏の所有馬。通算成績は13戦6勝。重賞初勝利。藤沢和雄調教師は1996年・秋バブルガムフェロー、02年・秋、03年・秋シンボリクリスエス、04年・秋ゼンノロブロイに次いで天皇賞5勝目、北村宏司騎手は初勝利。

 北村宏騎手は「本当に気持ち良かったです。馬が頑張ってくれて、うれしかったです。馬の力を信じて外から行きましたが、きれいに伸びてくれました。スタートはそんなに速い馬ではないので、出たところからコース取りをどうするか…と考えていましたが、向こう正面に入ってからはスムーズに追走できました。(直線は)かなり内も馬群が固まっていたので、手応えを信じて外から行きました。いつもいい脚を使う馬なのですが、この間(毎日王冠3着)はスムーズにいかないところがあったので、きょうは馬を信じて(末脚を)伸ばしていこうと思いました。新馬を使う前から調教に乗せてもらっていた馬で、いつも乗るのが楽しみでした。長い休養もあって休み休み使ってきた馬ですが、だいぶたくましくなっています。これからも無事なら結果が出ると思います」と久々のGI制覇に会心の笑みを浮かべていた。

selvas2 at 17:35コメント(0) 
 雨をもたらす前線の移動は早まり、土曜日の雨の影響は、天皇賞の行われる日曜日の午後には、ほとんどないとされる。良馬場が期待できる。

 当然、人気の中心だが、3歳イスラボニータ(父フジキセキ)の勝機大と考えたい。秋の天皇賞が2000mになり、かつ、3歳馬の出走OKとなったのは1987年から。ここまでの27年間の年齢別の成績は次のようになる。

▽3歳馬【 2- 5- 2- 19】勝率 7% 連対率25%
▽4歳馬【15-11-10-106】勝率11% 連対率18%
▽5歳馬【 8- 9-11-113】勝率 6% 連対率12%
▽6歳上【 2- 2- 4-123】勝率 2% 連対率 3%

 圧倒的な良績を残しているのは、充実の秋を迎えている4歳馬であり、27年間の勝ち馬の半数以上を占めている。出走数も多い。ところが、今年は中心になるはずのその4歳馬が、エピファネイアなど、たった3頭しかいない。どの世代とて、ここに出てくるのは世代のトップ数頭に限られるから、過去の傾向からすると、世代レベルなど関係なくマトは絞れるとするアプローチはあるが、たった3頭は変である。

 理由の一つは、キズナなどが休養しているため。もう一つ大きな理由は、現在の5歳世代がツブぞろいで層が厚いため、重賞路線を中心に勢力を広げている。そのため、すぐ下の4歳世代、さらには3歳世代も押さえ込まれているからである。天皇賞(秋)での4歳世代活躍は、今年は当てはまらない危険はある。

 一方、レベルの高い可能性が非常に大きい5歳世代は、当然、強気になれる。ジャパンカップを2連勝しているジェンティルドンナ、天皇賞(春)を2連勝し、3歳時の一昨年に1番人気で2着のフェノーメノ。やっと本格化してきたスピルバーグなど。

 しかし、ルメール騎手が乗れることが分かったから、ここで蛯名騎手のお手馬がかち合っても大丈夫となり、菊花賞ではなく、最初から距離を考えるなら本線としてきたここに出走した3歳イスラボニータの魅了は大きい。

 少数精鋭の挑戦になる3歳馬は、バブルガムフェロー、シンボリクリスエスが勝っているだけだが、連対率25%が示すように、有力ならまず凡走はない。27年間で、3番人気以内に支持された馬は、オグリキャップから、カレンブラックヒルまで7頭いる。その成績は「2、1、1、3、3、2、5」着である。まして、皐月賞を制しダービー2着のイスラボニータは、バブルガムフェロー、シンボリクリスエスより、この時点でのランクは確実に一枚上である。

 自在性でも上回るから、先行有利の流れになっても大丈夫。スローはむしろ歓迎。外枠は確かに有利ではないが、最初から多くの馬が内に寄りながら進むことのできる古馬のGIは、下級条件とは違う。最近10年間、5頭の勝ち馬が馬番10番より外である。イスラボニータから入る。

selvas2 at 08:12コメント(0) 
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