2015年03月

2015年03月31日

 霊感商法で得た収入を少なく申告するなどし、所得税計約9600万円を免れたとして、東京地検特捜部は30日、所得税法違反罪で、通信販売会社(東京都港区)の田中了(りょ)緒(お)雅(が)社長(35)=足立区=と、無職の男(77)=横浜市鶴見区=を在宅起訴した。田中被告は東京・日本橋を清掃するキャラクター「満月マン」として活動していた。

 起訴状などによると、田中被告は「悪霊を取り除く」などとして顧客から得た「除霊代」などの収入を少なく申告するなどの手口で、平成23、24年の個人所得計約1億6500万円を隠した。男は霊能力者として活動し、田中被告から受け取った除霊代など22〜24年の所得計約1億700万円を隠し、それぞれ脱税したとしている。

 特捜部によると、田中被告は隠した所得を不動産購入費などに充てたという。田中被告らをめぐっては霊感商法で計約830万円をだまし取られたとして元顧客6人が東京地裁へ損害賠償を求め提訴している。

 満月マン側は、別の男性実業家が正体だと公表しているが、産経新聞が昨年9月に取材した際、満月マン自身が田中被告の氏名を名乗っていた。

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2015年03月30日

◇元プラネタリウム解説員の男性、ヒマラヤに出発

 「宇宙に一番近い場所から星空を眺めたい」。東京都日野市の団体役員、村山孝一さん(47)が4月9日、世界最高峰のエベレスト(8848メートル)登頂を目指してヒマラヤに出発する。元プラネタリウム解説員の村山さんが狙うのは、誰も撮ったことがないとされるエベレスト山頂付近の本格的な「星景写真」の撮影だ。

 公立の社会教育施設の分館長を務める村山さんは、3年前まで約20年間、首都圏各地のプラネタリウムで解説員をしていた。登山は10代からの趣味で、2013年9月には、初めて8000メートルを超えるヒマラヤのマナスル(8163メートル)に挑んだ。

 死と隣り合わせの高所では、荷物はできるだけ軽くするのが鉄則。夜間に不用意に出歩いたり、登山中に立ち止まったりするのも非常識とされるが、村山さんは同行の仲間に迷惑のかからない範囲で一眼レフを構え、星や月を撮った。標高6350メートルの第2キャンプでは、通常は寝袋の中で抱えて温めておくブーツを三脚代わりに雪で固定し、その上にカメラを乗せて撮影した。

 高所の星空の見え方は、平地とまるで違った。空気が薄く、乾燥した山の上では、光が屈折しないため星がキラキラ瞬かない。また、下界の「光害」が全くない暗闇に慣れると、色を感じる視細胞が働かず、空全体がグレーに見えるという。「不思議な光景で、怖くも感じた」

 マナスルでは山頂に立ったが、第2キャンプより上で星空にカメラを向ける機会がなかった。今回は好天の日の午前1時に7900メートル地点から山頂へのアタックを始める予定で「無理はしないつもりだが、シャッターチャンスは多いはず」という。しかも、登頂予定の5月7日未明は、みずがめ座イータ流星群の最大活動日に当たり「幻想的な風景が見られるはず」と目を輝かせる。

 帰国予定は5月28日。「ヒマラヤにいると、天空が宇宙空間そのものだと実感する。元解説員としての知識も活用して、子どもたちに星空の魅力を伝えたい」と意気込む。

selvas2 at 16:24コメント(0) 
テーマパークでのショーや、子供向け人形劇には欠かせないのが着ぐるみ。
特にここ数年のゆるキャラブームで「中に入ってみたい」という人も増加している。いわゆる“着ぐるみアクター”を育てるスクールでは、どんなことを教えているのだろうか?

 都内にあるレッスンスタジオ。「自分が演じるキャラクターのイメージを膨らませて」「壁にぶつかってはね返された時の動きは、そういう感じにならないでしょ。どうなるの?」。生徒たちにアドバイスを繰り返す大平長子(ちょうこ)さんの大きな声が響いた。

 この日は19〜50歳の男女5人が参加。レッスンの後半は、洋服で確認した童話「3匹のこぶた」を、着ぐるみを着て演じてみることになった。大平の指示で5人はネコ、オオカミ、パンダなどに大変身!着替えればそれっぽく見えるが、スタジオ内を少し動いただけで正面が分からなくなったり、仲間同士でぶつかってしまう場面も。いざ動くとなると“人”の時とは随分勝手が異なるよう。

 その中でも最も苦労するのは視界の悪さだ。「頭を着けると足元はほとんど見えなくなる。子供たちから握手を求められても、手すら握るのも難しい。着ぐるみの中に入るには、五感をフル稼働させて空間を認識する力が必要なんです」。大平さんは断言した。

 大平さんはNHKの幼児番組「おかあさんといっしょ」の「にこにこぷん」で、ネズミのぽろり役を演じていた。着ぐるみとの出合いは20代前半。パペット系だと思って門を叩いた人形劇団は、着ぐるみの名門「こぐま座」だった。劇団の看板俳優として毎日違う場所で地方公演、違うキャラクターを演じ大勢のスタッフで全国を回る生活は楽しかったが、11年間続けた舞台からテレビの世界へ。

 誰もが知っている花形キャラクターの人気は絶大で「自分は全国放送に出ているんだなぁ」と実感できた。85年には劇団から独立し、着ぐるみアクターの事務所を仲間と設立。役者としては脂が乗る一方で、母親になれるリミットは刻々と近づき、30代後半に第一線から退いた。

 派遣業を続けながらも、教室の必要性は常に感じていた。子供が成長し、手が離れたタイミングで05年に着ぐるみスクールを開校。スタッフを増やし、事務所をつくり、大きなレッスン場を確保…経営者としてやらなければいけないことは多かったが、ゆるキャラブームが起こる前のこと。融資を願い出ても着ぐるみ自体への理解度はまだ低かったため「お金の工面には苦労しましたね」と振り返る。

 このところのゆるキャラブームをどう感じているのか。大平さんの元には地方自治体からレッスンに来てほしいとの依頼も徐々に増えてきており、着ぐるみへの興味は年々増していることを実感しているという。スクール経営も順調そう。「もうかるところまではいっていないんですよ」。主な収入源は派遣によるもの。しかも「毎日仕事の依頼があるわけではないから難しい。会社全体は何とか回っているという感じかしら」。屈託なく笑った。

 日本だけにとどまらず、くまモンやふなっしーは海外進出を果たすなど、着ぐるみがアニメに続く“日本のエンターテインメント”として注目される可能性もある。着ぐるみアクターを育てるという仕事は、日本の文化を継承することではないのか。そう指摘すると、しばらく考えてからこう切り出した。

 「そうね。ちゃんとした技術を後世に伝えていかないといけないわね」。

selvas2 at 12:20コメント(0) 

2015年03月29日

 29日の中京11Rで行われた第45回高松宮記念(4歳上オープン、GI、芝1200メートル、18頭立て、1着賞金=9500万円、グローバルスプリントチャレンジ第3戦)は、ザカリー・パートン騎手騎乗の4番人気エアロヴェロシティ(セン7歳、香港=ポール・オサリバン厩舎)がゴール前3頭の争いから抜け出してV。同レース史上初の外国馬制覇を成し遂げた。タイムは1分8秒5(稍重)。

 短距離王国の底力をまざまざと見せつけた。昨年暮れの香港スプリントを制したエアロヴェロシティが、先行して抜け出したハクサンムーンと、外から迫るミッキーアイルの間からグイッと抜け出して快勝。ドバイで他馬の打診を受けながら断って来日を決断した名手・パートンが何度も何度もガッツポーズを掲げて、喜びを爆発させた。

 レースは出ムチを入れてアンバルブライベンが先行策。外からハクサンムーンが2番手につけて、エアロヴェロシティは3番手のイン。4コーナーでは内ラチ沿いに進むアンバルブライベンと対照的にハクサンムーンが馬場のいい外に持ち出してリードを取る。外から好位につけていたミッキーアイルとともに、インから外に持ち出したエアロヴェロシティも接近。3頭が後続を離しての争いとなったが、最後は1/2馬身抜け出してエアロヴェロシティが制した。2着はハクサンムーン。ハナ差3着がミッキーアイルだった。

 エアロヴェロシティは、父Pins、母Exodus、母の父Kaapstadという血統のニュージーランド産馬で、ンガイ・ヨン氏の所有馬。通算成績は17戦9勝。国際GIは香港スプリント(2014年)に次いで2勝目。ポール・オサリバン調教師、ザカリー・パートン騎手ともに高松宮記念初勝利。

 なお、04年にニュージーランドから香港に移籍したオサリバン調教師は、父と共同管理という形で臨んだ1989年のジャパンC(ホーリックス)以来、日本で2度目のGI制覇となった。

 ウイニングランでもファンに大きなアクションでアピールしたパートン騎手は「本当に、馬の勝とうとする信念が強かった。残り350メートルあたりでは苦しんでいたが、ビッグなハートを持っている。雨も初めての経験だったので、そのあたりはどうかと思っていたし、それもあって苦しんだのかと思うが、非常に勇気ある馬で、いい勝ち方ができた。私は日本の競馬が大好きで、そこでGIを勝てたのは非常に感動的だし、うれしく思っている。オーナーからは、ここを勝ったら秋のスプリンターズSに挑戦するプランも聞いているので、秋にまたいいレースをお見せしたい」と秋の再来日を予告していた。

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2015年03月28日

日本中央競馬会の熊沢重文騎手(47)=栗東・フリー=は28日、中京競馬第5レースでスマートリバティーに騎乗して1着となり、史上4人目の障害レース通算200勝をマークした。平地レースでは791勝を挙げており、史上初めて障害と両方で200勝を記録した。 

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2015年03月27日

桜の開花の便りとともに、いよいよ春のGIが始まる。その第1弾は中京競馬場の高松宮記念。
中京競馬場は2012年に新しいコースに生まれ替わったが、改造後の3年間のデータを見るかぎり、
それまでと同様、前走指数の上位馬が強いという傾向に大きな変化はなかった。

 今年の前走指数の上位馬たちは、アンバルブライベン、ミッキーアイル、ダイワマッジョーレ、サクラゴスペル、ローブティサージュなど。他に、過去の指数や平均指数でコパノリチャード、ハクサンムーン、サドンストームなども名前が挙がってくる。

 スローペースのない芝1200メートルの短距離戦で、指数の高さはそのまま能力の高さに直結するが、
今年の出走メンバーで、近5走内に90以上の指数を示しているのはダイワマッジョーレとコパノリチャードだけ。指数上はかなり低調なメンバーのGI戦といえそうだ。
できれば、地の利のある日本馬から買いたいとは思うが、ここは香港馬エアロヴェロシティにも大いにチャンスがあるのではないか。
エアロヴェロシティは昨年12月の香港スプリント(GI)を逃げ切って勝った。これまで1200メートル戦は(7211)と短距離のスペシャリストだ。
同じレースにストレイトガール、リトルゲルダも出走していたが、3着、14着に負けている。
シャティン競馬場でのエアロヴェロシティの走破タイムを見る限り、中京の馬場に合うスピードとスタミナも備えているようで、あっさり勝たれてしまっても、不思議はないだろう。

 日本馬で好調なのは、前走、不良馬場の阪急杯を後方から鋭い差し脚を使って勝ったダイワマッジョーレだ。前走の勝利は1年10カ月ぶりの勝ち星だったが、2走前の阪神C3着の差し脚も合わせて考えると、近走は上がりの脚に鋭さがでてきて、完全に復調したと見て良いのではないか。馬券の組み立ての中心になる馬だろう。

 実績からは昨年の覇者コパノリチャードも有力。前走、阪急杯は早めに先頭に立ったものの差されて6着だったが、距離が1200に戻れば巻き返しもあるはず。他では、控えるレースができるようになったミッキーアイルと、ストレイトガールの鋭い差し脚が気になるところ。


 中山の日経賞は芝の2500メートル戦。

 全体として指数上位馬たちが好走しているレースだ。今年は指数差のないメンバー構成で、どの馬にもチャンスがありそうだ。

 2500の距離はスローペースが基本だが、一瞬の鋭い差し脚より、最後まで長く使える差し脚が問われる。
差し脚で見所があるのはアドマイヤデウス、フラガラッハ、ウインバリアシオン、フェノーメノなどだが、
4歳馬の勢いも含めてアドマイヤデウスを中心に推したい。前走の日経新春杯はダービー7着以来、7カ月振りのレースだったが、中段の内で脚をため、直線は最内を鋭く伸びて完勝。好素質をみせた。

 もう1頭の4歳馬、サウンズオブアースも素質が高い。ダービーは11着だったが、神戸新聞杯で2着、続く菊花賞も2着に好走。差し脚の鋭さには少し欠けるようだが、スタミナ十分で距離も合うだろう。


 マーチSはダートのハンデ戦。過去10年1番人気馬は1勝、3着1回があるだけで、波乱になりやすいレースだ。

 指数上は平均指数の上位馬が直近6年連続で勝っており、連対率も高く連軸の中心になっている。

 今年の平均指数の上位馬はランフォルセ、マスクトヒーロー、イッシンドウタイ、ヴォーグトルネードなど。他に前走指数の上位馬としてソロル、マイネルクロップ、サンバビーン、ロイヤルクレストなども上がってくる。

 ダート戦とはいえ、スローペース気味の流れになりそうで、先行でき差し脚もあるイッシンドウタイ、サンバビーン、ストロングサウザー、マスクトヒーローなどに展開が向きそうだ。中山ダートが得意なイッシンドウタイ、マスクトヒーローなどに期待したい。

 昨年末から3連勝で一気にオープンまで駆け上がってきたベルゲンクライも有力馬の1頭だ。前走、オープンクラスで4着に好走しており、クラスの壁はない。長く良い脚を使えそうで勝機もありそう。


 3歳馬の重賞・毎日杯は、当然、前走指数上位馬が中心。

 今年はアンビシャス、ミュゼエイリアン、ルナプロスペクター、ソールインパクト、グリュイエール、マサハヤドリーム、ナヴィオンなどが指数の上位馬。

 なかでも、前走、共同通信杯を先行して3着に粘ったアンビシャスの指数が最も高く、最有力馬だろう。共同通信杯の1着馬はその後スプリングSでも2着に好走しており、レースのレベルも高かった。そのレースで差のない3着は価値が高いはず。

 この毎日杯では控えて差し脚に懸ける作戦のようだが、阪神の外回りコースでスローペースは必至、あまり後ろ過ぎないことを祈りたい。

selvas2 at 17:08コメント(0) 
29日に中京競馬場で行われる、第45回高松宮記念(4歳上・GI・芝1200m・1着賞金9500万円)の枠順が、27日確定しました。

GI初制覇を狙うストレイトガール(牝6、栗東・藤原英昭厩舎)は8枠18番からのスタートとなりました。
また、香港から参戦のエアロヴェロシティ(セ7、香港・P.オサリバン厩舎)は2枠4番、
連覇を目指すコパノリチャード(牡5、栗東・宮徹厩舎)は8枠17番に入りました。
昨年の3歳マイル王ミッキーアイル(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)は8枠16番、
阪急杯を勝ったダイワマッジョーレ(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)は7枠13番、
シルクロードSを制したアンバルブライベン(牝6、栗東・福島信晴厩舎)は4枠8番となっております。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 リトルゲルダ(牝6、丸田恭介・鮫島一歩)
1-2 オリービン(牡6、菱田裕二・橋口弘次郎)
2-3 ローブティサージュ(牝5、池添謙一・須貝尚介)
2-4 エアロヴェロシティ(セ7、Z.パートン・P.オサリバン)
3-5 ワキノブレイブ(牡5、松岡正海・清水久詞)
3-6 サドンストーム(牡6、国分優作・西浦勝一)
4-7 マジンプロスパー(牡8、北村友一・中尾秀正)
4-8 アンバルブライベン(牝6、田中健・福島信晴)
5-9 レッドオーヴァル(牝5、戸崎圭太・安田隆行)
5-10 アフォード(牡7、村田一誠・北出成人)
6-11 ショウナンアチーヴ(牡4、吉田隼人・国枝栄)
6-12 サクラゴスペル(牡7、藤岡康太・尾関知人)
7-13 ダイワマッジョーレ(牡6、M.デムーロ・矢作芳人)
7-14 トーホウアマポーラ(牝6、福永祐一・高橋亮)
7-15 ハクサンムーン(牡6、酒井学・西園正都)
8-16 ミッキーアイル(牡4、浜中俊・音無秀孝)
8-17 コパノリチャード(牡5、武豊・宮徹)
8-18 ストレイトガール(牝6、岩田康誠・藤原英昭)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 10:06コメント(0) 
マーチSは、中山競馬場のダート1800mを舞台とする古馬のハンデキャップレース。1994年に行われた第1回から数えて今年で22回目を迎えるが、東日本大震災の影響により阪神競馬場のダート1800mで4月に行われた2011年の第18回を除けば、開催時期、舞台設定、負担重量は創設以来ほとんど変わっていない。過去10年を振り返ると、1番人気の支持に応え優勝した馬は、2009年のエスポワールシチー1頭のみで、6番人気以下の伏兵が5頭優勝するなど、波乱含みの重賞となっている。今年の本レースで優勝を飾り、飛躍を遂げるのはどの馬か? 東西からダート巧者が集結する争いの行方に注目が集まる。

マスクトヒーロー(牡7・新開幸一)は、前走となった昨年暮れのオープン特別・師走S(中山・ダート1800m)を快勝し、今回、勇躍重賞に初挑戦する。前走時は、縦長の展開の中、離れた3番手を手応え十分に追走。鞍上の横山典弘騎手がゴーサインを出すと機敏な反応を示して抜け出す、鮮やかな勝利だった。これで中山・ダートコースでは〔4・1・0・1〕と、相性は抜群。今回は放牧でひと息入れた後の実戦になるが、帰厩後は入念な乗り込みを行い、動きもひと追いごとに良化している。今回も好仕上がりが期待できるだけに、ステークスウイナーの仲間入りを果たすシーンが見られるかもしれない。

ソロル(牡5・中竹和也)は、昨年のマーチSの優勝馬で、今年は連覇を目指しての登場となる。昨年の本レースでは、スタートがひと息で後方からの追走になったが、向正面から徐々に進出を開始。4コーナーで3番手に押し上げた際は鞍上の蛯名正義騎手の手が激しく動いていたが、最後の直線に向いてからもパワフルな末脚を発揮し、重賞初制覇を飾った。その後は不本意なレースが多かったが、3走前のみやこS(9着)後の放牧休養が功を奏し、今年に入ってから、前々走の東海S5着→前走のオープン特別・アルデバランS(京都・1900m)3着と、上昇カーブを描いての今回の参戦。中山・ダート1800mという舞台設定は、昨年のマーチS優勝を含めて4戦3勝と最適なだけに、連覇も難しくはないはずだ。

グレープブランデー(牡7・安田隆行)は、2011年のJpnI・ジャパンダートダービー(大井・ダート2000m)、2013年のフェブラリーSと、ビッグタイトルを2つ保持。実績では今回のメンバーの中でも最上位と言える存在だ。前走となった2015年のフェブラリーSでも、好位のインからしぶとい伸び脚を見せて4着と健闘。年齢的には7歳とベテランの域に入ったものの、大きく衰えた印象はない。特別登録の時点では、4月8日に行われるJpnIII・東京スプリント(大井・ダート1200m)との両にらみで調整されているが、このマーチSに参戦となれば、軽くは扱えないだろう。

マイネルクロップ(牡5・飯田雄三)は、以前は少し決め手に欠ける面が見られたが、3走前となった今年初戦の1600万下・初夢S(京都・ダート1800m)では、メンバー中最速となる上がり3ハロン35秒6(推定)の鋭い伸び脚を披露してV。瞬発力に磨きがかかってきたうえに、勝負根性も出てきた。前走のJpnIII・佐賀記念(佐賀・ダート2000m)では、ソリタリーキング(2着)との激しい競り合いを制し、地方交流重賞初勝利を達成。この中間は、佐賀へ遠征して激戦を経験した疲れも見せず、依然として張りのある好馬体をキープ。今回は、JRA重賞初制覇の期待がかかる一戦となった。

ベルゲンクライ(牡5・高橋文雅)は、昨年暮れにダートのレースへ矛先を転じると、500万下(中京・ダート1800m)→1000万下・初日の出賞→1600万下・アレキサンドライトS(ともに中山・ダート1800m)と破竹の3連勝をマーク。4連勝を狙った前走のオープン特別・総武S(中山・ダート1800m)は、レースの1000m通過タイムが1分04秒8というかなりのスローペースになったこともあり、追い上げ届かず5着に敗れたが、マークした上がり3ハロン36秒7(推定)はメンバー中最速の数字。自身の能力の高さは示した一戦だった。後方待機策が多いため、レースの展開に左右される面はあるが、確実に伸びてくる末脚は魅力十分。今回の登録馬は逃げ・先行タイプのメンバーが目立ち、流れが本馬に向きそうなだけに、磨きをかけた末脚がさく裂するシーンが見られるかもしれない。

ノースショアビーチ(牡4・田中剛)は、3歳時の昨年に、500万下(中山・ダート1800m)→オープン特別の青竜S(東京・ダート1600m)を連勝した後、JpnI・ジャパンダートダービー(大井・ダート2000m)に挑戦し、優勝馬のカゼノコから0秒1差の4着に健闘した実績が光る。昨年暮れのオープン特別・師走Sでは、大逃げを打って、勝ち馬のマスクトヒーローと0秒2差の2着に好走。また、前走のオープン特別・総武Sでも、勝ち馬のフィールザスマートとクビ差の2着に好走しているように、着実に地力を強化している。これまでは逃げたうえでの好走例が目立ったが、前走は3番手追走から末脚を伸ばしての連対。脚質に幅が出てきた点は強調材料と言えるだろう。今回の中山・ダート1800mは、先行力が活きる最適な舞台。重賞初制覇を達成して、飛躍を遂げたいところだ。

ドコフクカゼ(牡5・友道康夫)は、昨年のマーチSで3着に好走。この時は、1コーナーで少し進路が狭くなってポジションを下げ、中団からの追走になったが、最後の直線で外に持ち出されると豪快な末脚を発揮して追い上げた。2着馬のジェベルムーサとの着差はわずかにハナで、本馬の高い能力を示した一戦と言えるだろう。近走を見ると、馬体重がプラス24キロ(534キロ)と大きく増えていた前々走のオープン特別・ベテルギウスS(阪神・ダート2000m、9着)を除き、昨年10月以降すべて連対をマークしているように、地力強化がうかがえる。前走のオープン特別・仁川S(阪神・ダート2000m)は、一旦は先頭に立って粘り込みを図り、勝ち馬のマルカプレジオとクビ差の2着に好走する、負けて強しのレース内容。初の重賞タイトル奪取に向けて機は熟している印象だ。

レッドグランザ(牡6・昆貢)は、前々走の1000万下・大津特別(京都・ダート1900m)→前走の1600万下・上総S(中山・ダート1800m)と2連勝中の上がり馬。前走の勝ちタイム1分52秒3(重)は、その1週前に行われた同じ舞台のオープン特別・総武Sの勝ちタイム(1分54秒0、やや重)を大幅に上回るものだった。馬場状態やレース前半のペースが違うため一概には比較できないが、余力たっぷりに勝利を飾った本馬の能力は、オープンクラスでも十分に通用するものと判断して問題ないだろう。6歳馬だが、まだレースキャリアは14戦と浅く、これからの成長も望める器。今回、3連勝での重賞初制覇を成し遂げても決して驚けない。

イッシンドウタイ(牡6・伊藤圭三)は、今年初戦となった3走前のオープン特別・ポルックスS(中山・ダート1800m)を鮮やかに差し切って優勝し、地力強化を示した。前走のオープン特別・総武Sはラストの伸び脚をひと息欠いて5着に敗れたが、スローペースで流れが向かなかったことに加え、出走馬の中で1頭だけ最も重い57キロの別定重量を負担していた点も考慮すれば、悪い内容ではなかったはず。中山・ダート1800mは3勝をマークしている得意の舞台であり、今回、重賞初制覇のシーンが見られても不思議ではない。

キクノソル(牡5・北出成人)は、ここまでの通算成績が20戦5勝2着4回3着6回で、掲示板(5着以内)を外したレースは4回だけと、堅実性がセールスポイント。前々走の1600万下・北山S(京都・ダート1800m)で鮮やかな逃げ切り勝ちを収めてオープンクラス入りを果たすと、前走のオープン特別・総武Sでも粘り強いレースを見せ、3着に善戦した。逃げる競馬も好位から差す競馬もできるタイプで、レース展開に注文がつかない点は魅力。また、どんな相手でも大きく着順を落とすことのない馬だけに、重賞初挑戦となる今回も上位進出が期待できるだろう。

ランフォルセ(牡9・萩原清)は、2011年のエルムS優勝馬で、他にも地方交流重賞3勝をマークしている実績の持ち主。9歳馬とはいえ、馬体に大きく衰えた印象はない。前走のJpnIII・佐賀記念は、勝ち馬のマイネルクロップから3秒0も離された5着に敗退。しかし、レース後は疲れを見せず、中間の調教の動きは良化している。中山・ダートコースはこれまで〔2・1・1・2〕と相性が悪くないだけに、古豪健在ぶりを示すチャンスかもしれない。

その他にも、抜群の瞬発力を持ち味として、昨年にオープン特別2連勝をマークしたヴォーグトルネード(牡6・五十嵐忠男)、3走前のオープン特別・オータムリーフS(京都・ダート1400m)を5馬身差で圧勝したサトノプリンシパル(牡5・矢作芳人)、GI 経験も豊富で最近はダート中距離で健闘している古豪ダノンカモン(牡9・池江泰寿)、昨夏に函館でオープン特別を2連勝し本格化を遂げたロイヤルクレスト(牡7・鈴木伸尋)など伏兵勢も多士済々。上位進出を狙っている。

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2015年03月26日

3/29(日)  
第45回高松宮記念(GI)  
中京競馬場・芝1,200m

6ハロンに夢を映す最速の覇権、本能の赴くままに風を切る。


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グランプリ・有馬記念と同じ中山・芝2500mを舞台に行われる日経賞は、阪神・芝3000mで行われる阪神大賞典、阪神・芝2000mで行われる産経大阪杯とともに、天皇賞(春)に向けての前哨戦となる伝統のGII。例年、4歳以上の芝・中長距離部門で頂点を目指す逸材が集結して、激しいV争いを繰り広げている。今年の登録メンバーを見ると、ハイレベルな戦績を誇る実績馬と、前走で重賞を勝っている2頭をはじめとした、勢いのある馬たちとの対決ムードが漂う。実力馬が格の違いを見せつけるのか、それとも新興勢力の勢いが勝るのか。春のGI 戦線を占ううえで、絶対に見逃せない一戦だ。

今年の登録メンバーの中で実績最上位は、2013年と2014年の天皇賞(春)を連覇しているフェノーメノ(牡6・戸田博文)だ。他にも、3歳時の2012年に日本ダービーと天皇賞(秋)でともに2着に入るなど、GI での好走例は多い。昨年の春シーズンまでに見せたパフォーマンスは、文句なしに現役トップクラスだった。秋シーズンは、3走前の天皇賞(秋)14着→前々走のジャパンカップ8着→前走の有馬記念10着と敗戦が続いたが、有馬記念では、優勝したジェンティルドンナと0秒4差での入線と、着順ほど大きくは負けておらず、衰えたと判断するのは早計だろう。今回は、3か月ぶりの実戦となるが、中間の調教では順調に乗り込まれており、一昨年に続く2度目の日経賞Vに向けて着々と態勢を整えている。

GI タイトルこそ獲得していないものの、ウインバリアシオン(牡7・松永昌博)も、ハイレベルな戦績を誇っている。重賞タイトルは2011年の青葉賞、2014年の日経賞の2つだけだが、GI では、2011年の日本ダービー、菊花賞、2013年の有馬記念、2014年の天皇賞(春)と、2着を4回記録している。2012年6月から2013年11月にかけて屈腱炎による約1年5か月もの長期の戦線離脱を経験したが、復帰後も休養前とまったく遜色のない走りを見せてきた。しかし、3走前となった2014年の宝塚記念(7着)後に屈腱炎が再発し、約5か月の休養。その後、昨年暮れは前々走の金鯱賞15着、前走の有馬記念12着と二桁着順の大敗が続いた。前走後は放牧に出されリフレッシュ。3か月の休養明けで迎える今回は、復調を感じさせる力強い動きを調教で見せている。本レース連覇のチャンスは十分にあるだろう。

この大物2頭に挑む上昇馬の代表格は、昨秋以降の充実ぶりが目立つクリールカイザー(牡6・相沢郁)だろう。4走前の産経賞オールカマー(新潟・芝2200mで開催)3着→3走前のアルゼンチン共和国杯2着→前々走のステイヤーズS3着とGII で安定して上位争いを演じ、前走のアメリカジョッキークラブCで待望の重賞初制覇。ようやく素質が開花した、遅咲きのステイヤーと言えよう。前走後は短期放牧でひと息入れたが、本レースを目標に調整は順調そのもの。3月18日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、さらなる上昇をアピールする強烈な伸び脚を披露した。この日経賞でGII 連勝を飾ることができれば、次はGI のビッグタイトル獲得が視界に入ってくる。

今年は明け4歳勢からも、高い素質を持つ馬がエントリー。サウンズオブアース(牡4・藤岡健一)は、昨年の3歳春シーズンに、京都新聞杯2着から挑んだ日本ダービーでは11着と敗れたが、ひと夏を越して大幅にパワーアップ。前々走の神戸新聞杯2着をステップに臨んだ前走の菊花賞で、優勝馬のトーホウジャッカルと0秒1差の2着という接戦を演じた。まだ重賞の勝ち鞍こそないが、4歳を迎えた今年、大いに飛躍が期待される一頭だ。前走後は放牧で激戦の疲れを癒やし、ゆっくりと成長を促したうえで栗東トレーニング・センターに帰厩。3月18日にCWコースで行われた1週前追い切りでは鋭い伸び脚を見せており、約5か月ぶりの実戦となる今回も、楽しみは大きい。

アドマイヤデウス(牡4・橋田満)は、昨年3月に皐月賞トライアルの若葉S(阪神・芝2000m)を快勝。皐月賞は9着、日本ダービーも7着と好結果を残すことはできなかったが、春のクラシックを大いににぎわせた。日本ダービー後に骨折が判明して秋シーズンは全休したが、約7か月半ぶりに戦列へ復帰した前走の日経新春杯で鮮やかな差し切り勝ちを収め、重賞ウイナーの仲間入りを果たした。レース後は短期放牧を挟み、今回は約2か月半ぶりの実戦になるが、18日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、自己最速となる4ハロン50秒8の好タイムをマーク。臨戦態勢をきっちりと整えてきており、重賞連勝の期待は高まる。

ホッコーブレーヴ(牡7・松永康利)は、初勝利までに7戦を要するなどデビュー当時は目立たない存在だったものの、実戦を使われながら着実にステップアップし、5歳時の一昨年10月に1600万下のオクトーバーS(東京・芝2400m)を制してオープンクラス入り。6歳を迎えた昨年の春シーズンは、始動戦となった日経賞で2着と重賞で初めて連対を果たし、続く天皇賞(春)でも18頭立ての12番人気という低評価を覆して3着に好走した。秋シーズンは、1番人気の支持を受けた前々走のアルゼンチン共和国杯で14着と思わぬ大敗を喫したが、前走のステイヤーズSでは5着とレースぶりが良化。昨年の本レース2着で高い適性を実証している中山・芝2500mに舞台が替わる今回、好勝負は十分に可能だろう。

ラブイズブーシェ(牡6・村山明)は、4歳時の一昨年に急激な本格化を遂げ、2月〜7月の間に5勝を積み重ねてオープンクラス入り。5歳時の昨年はさらに力をつけ、6月の目黒記念で2着に好走すると、7月には函館記念で重賞初制覇。その後も、現役トップレベルの強豪がそろった札幌記念と天皇賞(秋)で連続4着と、中身の濃い競馬を披露した。しかし、6歳を迎えた今年は、始動戦となった前々走の中山金杯が14着、前走のダイヤモンドSが1着馬フェイムゲームから5秒5も離された15着と、精彩を欠く大敗が続いている。ややリズムを崩している印象があり、今回、どこまで変わってくるか、レースぶりに注目したい。

ステラウインド(牡6・尾関知人)は、4歳時の一昨年にキズナの帯同馬としてフランス遠征を経験。当時はまだ1600万下クラスの身だったが、国際G2・フォワ賞(ロンシャン・芝2400m)では5着と健闘した。帰国後は徐々に実力をアップさせて、昨年6月に1600万下のジューンS(東京・芝2000m)を制してオープンクラス入りを果たし、続く函館記念でも3着に好走。今年初戦となった前々走の万葉S(京都・芝3000m)でオープンクラス初勝利をマーク。前走のダイヤモンドSは4着だったが、重賞でもコンスタントに上位争いできるところまで力をつけており、強敵がそろう今回のレースでも、軽視は禁物だろう。

タマモベストプレイ(牡5・南井克巳)は、2013年のきさらぎ賞優勝馬。続くスプリングSでも2着に好走し、皐月賞5着、日本ダービーと菊花賞でともに8着と、3歳クラシック三冠すべてに出走した。きさらぎの後は長く勝ち星から遠ざかっていたが、昨年9月のオープン特別・丹頂S(札幌・芝2600m)で久々に先頭ゴールイン。続く京都大賞典でも1着馬のラストインパクトとクビ差の2着と優勝争いを演じた。7着に敗れた前走の日経新春杯は、スローペースからの瞬発力比べで切れ味負けした印象。セールスポイントである先行してのしぶとさが活きる展開に持ち込めれば、上位食い込みも十分に可能だろう。

フラガラッハ(牡8・松永幹夫)は、父デュランダル譲りの強烈な末脚を武器に、2012年と2013年の中京記念を連覇したベテランホース。以前は芝1600m以下の距離を中心に使われていたが、2013年秋以降は芝2000m前後の中距離にシフトし、2014年の鳴尾記念3着、産経賞オールカマー4着など重賞で上位争いを演じている。今回の芝2500mは初めて走る距離になるが、近走のレースぶりを見る限りは問題なく対応できそう。末脚を活かせるハイペースの展開になれば、大駆けがあるかもしれない。

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毎日杯は、皐月賞への優先出走権が与えられるトライアルレースではないものの、皐月賞参戦に向けて収得賞金を一気に加算できる機会としては事実上最後となるレース。その位置付け自体は変わらないが、直線の長い阪神・芝の外回りコースが新設され、2007年以降の本レースは、皐月賞だけでなく、日本ダービーを見据えて出走するケースが増加している。2008年の優勝馬ディープスカイは、NHKマイルC→日本ダービーとGI 連勝を達成し、2013年の優勝馬キズナは、京都新聞杯→日本ダービーと連勝して同世代の頂点に駆け上がった。好メンバーがそろった今年も、ここからダービー馬が誕生する可能性は十分。今後を占う意味でも必見のレースと言えるだろう。

前走の共同通信杯で勝ち馬のリアルスティールから0秒3差の3着に好走し、世代上位の能力を証明したアンビシャス(牡3・音無秀孝)は、当初、皐月賞トライアル・若葉S(阪神・芝2000m)で皐月賞への優先出走権を狙う予定だった。しかし、陣営は、オープン特別優勝による収得賞金の加算では日本ダービーまでの出走が確実なものにならないと判断。より賞金が高い重賞の毎日杯に矛先を転じた経緯がある。それだけに、今回へ向けての意気込みはかなり強いと考えていいだろう。本馬は、追い切りの動きが常に目立たないタイプ。しかし、18日に栗東坂路で行われた1週前追い切りではしっかりと動いていただけに、力は出せる状態にあると判断できる。

アンビシャスを送り出す音無秀孝厩舎からはもう1頭、ダノンリバティ(牡3)も出走予定。1勝馬だけに、自己条件である500万下のレースに出走することも可能だが、陣営があえて重賞を選択したあたりに、本馬に対する期待の高さをうかがい知ることができる。調教ではアンビシャスよりもはるかにいい動きを見せる馬で、18日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロン51秒6という好時計を馬なりでマーク。高松宮記念に出走予定のGI 馬ミッキーアイルと併せ馬を敢行し、互角の動きを披露した。今回、重賞初制覇の可能性を十分に感じる素質馬だ。

ミュゼエイリアン(牡3・黒岩陽一)は、ハイレベルなメンバーが集まった前走の共同通信杯で4着と善戦。まだ1勝馬ではあるものの、実力は世代上位のものがあると判断していい。約2か月半の放牧休養明けで挑んだ前走時は、レース週の最終追い切りで併走馬に遅れたが、今回の1週前追い切りとなる18日の美浦南Wコースでの調教は、5ハロン69秒1をマークして併走馬(古馬500万下)に先着。動きがずいぶんとシャープになってきた印象を受ける。実戦を1度使われた上積みが十分に感じられるだけに、今回は勝ち負けに加わってくるはずだ。

アッシュゴールド(牡3・池江泰寿)は、勝ち鞍こそ昨年10月の未勝利(京都・芝1600m)の1勝だけだが、デイリー杯2歳Sで2着に好走したことで、現在の収得賞金は1100万円。前走のきさらぎ賞では3着と収得賞金を加算できなかっただけに、皐月賞に出走するためには、今回のレースで2着以内に入りたいところだ。18日に行われた1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン52秒3、ラスト1ハロン12秒8をマーク。古馬1000万下クラスの併走馬を子供扱いする絶好の動きを見せた。気配は前走時よりもはるかに良く、どんなレースを見せるか楽しみだ。

昨秋のオープン特別・ききょうS(阪神・芝1400m)を制したナヴィオン(牡3・橋口弘次郎)は、現在の収得賞金が1200万円。前々走のシンザン記念3着→前走のアーリントンC4着と、収得賞金を加算できなかったため、本馬も現段階では皐月賞出走は難しい状況と言える。今回、何としても2着までに入りたいレースとなるが、18日に栗東坂路で行われた1週前追い切りは、併走馬に先着を許す内容だった。今週の最終追い切りでどこまで上昇を見せるか、その動きに注目したい。

シュヴァルグラン(牡3・友道康夫)は、1月24日のオープン特別・若駒S(京都・芝2000m)を右肩跛行のため出走取消。その後に放牧を挟んだうえでの今回のレースとなるだけに、順調さという点では他の有力馬との比較で見劣りするが、栗東トレーニング・センターへ帰厩後は、調教で迫力満点の動きを見せている。18日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、終い重点の内容とはいえ、ラスト1ハロン12秒3という数字以上に鋭さのある走りを披露した。前々走のラジオNIKKEI杯京都2歳Sで勝ち馬のベルラップから0秒1差の3着に好走した実績があるだけに、今回のメンバーの中に入っても、能力は互角と考えていいだろう。

前走のシンザン記念で勝ち馬のグァンチャーレとアタマ差の2着に好走したロードフェリーチェ(牡3・昆貢)。前走後は放牧に出され、約2か月半ぶりの出走となる本レースで収得賞金の加算を狙う。気難しい面を残している馬ではあるが、11日に行われた2週前追い切りでは、栗東CWコースで6ハロン77秒4の好時計をマーク。同坂路で行われた18日の1週前追い切りでも、4ハロン52秒1とシャープな動きを見せた。仕上がりに不安なしと判断しても良さそうだ。

グリュイエール(牡3・藤原英昭)は、前走のきさらぎ賞で勝ち馬のルージュバックから0秒5差の4着と健闘。3着馬のアッシュゴールドとはクビ差の接戦で、今回のメンバーに入っても通用するだけの能力を持っている一頭と考えていいだろう。前走は、折り合い面の課題を克服したうえで馬群の後ろで脚をためる形の競馬ができたという点からも、収穫の大きいレース内容だったと言える。京都・芝の外回りコースよりもさらに直線が長い阪神・芝の外回りコースに替わる今回は、さらなる前進が見込めるはずだ。

アルバートドック(牡3・松田博資)は、約3か月の休み明けで臨んだ前走の500万下・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m)を優勝して2勝目をマーク。今回は、中1週のローテーションで重賞の毎日杯に挑戦してくる。今回と同じ阪神・芝1800mで行われた前々走の500万下・シクラメン賞で、勝ち馬のポルトドートウィユから0秒2差の2着に好走しているだけに、この舞台への適性は高いはず。今回は、前走から一気に600mの距離短縮となるが、心配はいらないだろう。

約2か月半の休養明けで臨んだ前走の500万下・アルメリア賞(阪神・芝1800m)を優勝したマサハヤドリーム(牡3・今野貞一)は、末脚が切れるタイプの馬ではないものの、しぶとい走りが持ち味で、混戦になった時に強さを発揮しそうな一頭。適度に上がりのかかるタフな展開になれば、大きく浮上してきそうだ。

その他にも、重賞で何度も差のない競馬を見せているソールインパクト(牡3・戸田博文)、前々走の未勝利(東京・芝1600m)→前走の500万下・若竹賞(中山・芝1800m)と連勝して勢いに乗るルナプロスペクター(牡3・金成貴史)、18日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りが抜群の動きだったペガサスボス(牡3・矢作芳人)など、一発を狙う馬たちも多い。かなりの激戦になりそうだ。


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2015年03月25日

スプリングS時点の評価は関係ない

 北島三郎オーナーの所有する伏兵キタサンブラック(父ブラックタイド)が好位から抜け出して3戦3勝となり、候補の1頭に浮上した。

 確かに流れに恵まれたのは事実だが、無敗でクラシックにリーチをかけた新星を軽くみてはいけない。遠くシンザンの時代から現在に至るまで、スプリングSの歴史64回。無敗でこのレースを制した馬の皐月賞成績は、【6-2-0-1】。ものすごい成績である。このうち、60年の2冠馬コダマも、92年の2冠馬ミホノブルボンもスプリングSは1番人気ではなく、日本の生んだ不世出の名馬とされる1964年の3冠馬シンザンなど、ハデに騒がれていた馬ではなかったから、4戦4勝だったのに6番人気にとどまり、単勝配当は1050円だった記録がある。スプリングSの時点で評価が低いのは、このあとのクラシックとは関係ない。

 父ブラックタイドは2004年のスプリングSの勝ち馬。こちらが1歳上の全兄だから、ディープインパクトのジェネリックではない。母方は19世紀にイギリスからアルゼンチンに渡り、20世紀のチリで発展し、やがてアメリカに輸入され、さらに「逆巻く波を乗り越えて…」日本にきた牝系である。ヤワではない。筋金入りのファミリーである。

 これで、弥生賞のサトノクラウン、このスプリングS組からはリアルスティールが一歩抜け出した形の勢力図が描かれることになるが、この世代、簡単に「候補ランキング」に収まるような素直で、理解しやすいキャラクターは極端に少ない。

 昨年夏の「函館2歳S」から「スプリングS」まで、牝馬限定戦以外の重賞は計「19R」行われたが、勝ち馬は「4、3、5、15、4、11、5、4、6、1、2、2、3、1、3、9、2、14、5」番人気だった。そういう世代である。1番人気で勝ったのは朝日杯FSのダノンプラチナと、もう1頭はきさらぎ賞の牝馬ルージュバックである。

 21日(土)のトライアル「若葉S」で、8頭立て8番人気のレッドソロモンと、7番人気のワンダーアツレッタが晴れて皐月賞の優先出走権を得たことにより、年が明けたころは候補最上位にも近かった人気の御三家「アヴニールマルシェ、ドゥラメンテ、ポルトドートウィユ」。これら獲得賞金1650万円組は、皐月賞に出走可能なフルゲート18頭の「ボーダーライン」の下にはじきだされてしまった。上位18頭がみんなそろって出走するとは限らないが、今週の「毎日杯」の結果によっては、賞金獲得額1650万円を上回る馬がまだ2頭加わる可能性がある。

 2着に負けたリアルスティール(父ディープインパクト)は、ここが3戦目。2戦目に共同通信杯(東京)をあっさり勝っているくらいだから、初めての中山など気にしないが、落ち着き払っているというより、まだ主電源は入っていても、肝心の始動スイッチは入っていないのではないか、と思えるほどのんびり映った。コーナー4回のコースも、ゴール直前の急坂も平気だった。

 死角があるとすれば、18頭立ての内枠を引くことか。本番だからといって、ダッシュを利かせてムリな先行策は取りたくないだろう。大跳びなので重馬場も歓迎ではない。だが、今回の快走でほとんどの課題は克服した。サトノクラウンと「2強」の図式になったと思える。

 3着ダノンプラチナ(父ディープインパクト)は、好スタート。「前半1000m通過62秒6-後半46秒5-34秒5-11秒5」のスローに行きたがるところもなく、道中、鞍上の蛯名正義騎手は前方にはいないリアルスティールの位置を股間から探すと、すぐ直後にいた。ペースアップした全体の流れに合わせて先頭集団との間合いを詰め、4コーナーを回ってスパート。

 直線、外から併せてきたリアルスティール(上がり33秒6)に並ぶまもなく坂上から約1馬身差された。今回のメンバーの中ではもっとも正攻法に近い好位差しの形をとって、あとからきたリアルスティールに差されたのは、こちらは休み明けではあっても、器の違いを感じさせた印象は否定できない。丸みを帯びた素晴らしいバネを感じさせる馬体だが、4コーナーですでに射程に入れたキタサンブラックとの差は、怖い相手だと考えていなかっただろうが、直線、最後までほとんど詰まることはなかったのが気になる。

 典型的なマイラー体型にみえるのは、こと皐月賞の2000mではさして気にならないが、スローの最後の切れ味勝負はダノンプラチナの望むところである。それで伏兵キタサンブラックに追いすがれずの3着は、距離延長がプラスとは思えないだけに、皐月賞では2番手グループ評価か。

 ベルーフ(父ハービンジャー)は、コース取り、スパートのタイミングともに申し分なかったと思える。しかし、あまり惜しくない4着。これはあくまで個人的な見方になるが、典型的な欧州タイプの良さを秘めるハービンジャー産駒は、惰性がついていればともかく、「11秒2-11秒5」の直線でディープインパクト(ブラックタイド)産駒がスパートして切れ味を爆発させる形になるようなレースでは、抗する切れで明らかに見劣る。これは、ここまで壁にあたっている多くの産駒が示している死角であり、お利口さんのレース運びは、ことハービンジャー産駒にとってはすこしもありがたくない好騎乗だろう。

 武豊騎手が「サンデー乗り」を最初に切り開いて大成功したように、たとえば、もっと強引にまくって出るとか、先行するとか、底力の競馬に持ち込む「ハービンジャー乗り」にでも挑戦しないと、日本の競馬では欧州タイプはめったに成功しない歴史を、また今度も再確認するだけにとどまってしまう。別の視点でいうと、それは、育成や鍛え方や、馬場や血統のことではなく、凱旋門賞やキングジョージに何回も何頭も挑戦しても、結局、惜しい惜しいで終わる歴史は変わらないのではないか、という物足りなさに通じるように思える。

 7カ月ぶりだったミュゼスルタン(父キングカメハメハ)は、骨折休養明けの今回は、最初からムリすることなくレースの感覚を取り戻すことが最大のテーマだったろう。最後方でムリせずに追走すれば、最後はそれなりの脚は使えるのは当たり前といわれるが、それはバテた馬はかわせるという意味であり、ミュゼスルタンの上がり3ハロンは2着リアルスティールと同じ「33秒6」だった。秘める資質は示したところに注意したい。

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エルメネジルド 牡 中内田充正厩舎
父 エンパイアメーカー
母 ハローレイチェル
母の父 サンデーサイレンス
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Mr.Prospector4×3がほぼ系列ぐるみとなり、これにBuckpasser5×4(中間断絶)、Nearctic5×5の系列ぐるみが続く近親度の強い配合形態。安定味に欠けることは予想されるが、好調期のダート戦で意外性発揮は可能。米系スピードに父内El Gran Senorのスタミナがアシストされ、距離適応範囲は広いタイプ。

ピアシングステア 牡 牧光二厩舎
父 バトルプラン
母 プレシャスエルフ
母の父 コロナドズクエスト
評価ランク= C
距離適性 短〜中 芝適性 □ ダ適性 ○
 Mr.Prospector4・5×4、Northern Dancer5・5×5、Buckpasser5・6・7×6はいずれも中間断絶で、全体をリードするのはBold Ruler6・7×5・6の系列ぐるみ。シンプルさに欠けることは否めないが、全体バランスは整っており、開花後を果たせばダートの中堅級で安定した走りが期待できる配合馬。

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2015年03月24日

2000年以降3月に時期を移して開催されるようになり、今年で16年目。
高松宮記念は、春のスプリント王決定戦としての地位を確立している。
2001年から国際競走として開催されているが、同じ芝1200mのGI である秋のスプリンターズSとは異なり、
外国馬の出走が極めて少なく、2003年にアメリカから2頭の参戦があっただけだ(13着ディスタービングザピース、17着エコーエディ)。しかし、今年は海外から大物がエントリー。迎え撃つ日本勢も多士済々の顔ぶれで、各世代を代表するスピード馬が一堂に集結した印象だ。日本か、世界か、スプリントレースの行方に注目が集まる。

大物との呼び声が高い外国馬が、香港から遠征してくるエアロヴェロシティ(せん7・P.オサリバン)だ。知名度こそ、2005年のスプリンターズSを制した香港馬・サイレントウィットネスには及ばないが、昨年の国際G1・香港スプリント(シャティン・芝1200m)を優勝しているチャンピオンスプリンター。今年3月に発表されたロンジンワールドベストレースホースランキング(2015年1月1日〜3月8日)では118ポンドを獲得し、世界12位タイ(スプリント部門3位)にランクされているほどの実力馬だ。慣れない環境の中での調整や左回りコースを克服できるかどうかなど未知の要素も多いが、今回の登録馬の中では断然の実績を誇る。高松宮記念の歴史にその名を刻むレースを見せても不思議はないだろう。

ミッキーアイル(牡4・音無秀孝)は、昨年のNHKマイルCを制してGI 初制覇を達成。今年からは、スピードを活かせるスプリント路線に本格的に参入するようで、新世代のスプリント王候補として期待されている一頭だ。前走の阪急杯では、好位に控える競馬で、勝ち馬のダイワマッジョーレとハナ差の2着に好走。さらなる先行激化が予想される高松宮記念に向け、収穫の多い前哨戦となった。芝1200mの距離への出走は今回が初めてとなるが、むしろこの距離でこそ本馬のスピードが活きると陣営は判断しているようで、どんなレースを見せるか楽しみだ。

ダイワマッジョーレ(牡6・矢作芳人)は、前走の阪急杯でミッキーアイル(2着)にハナ差先着し、2013年5月の京王杯スプリングC以来約1年10か月ぶりとなる久々の重賞制覇を果たした。決して得意とは言えないはずの不良馬場での勝利は、目下の状態の良さを示すものだろう。芝1200mの距離は今回が初めて。ミッキーアイルのようなダッシュ力やスピードがあるタイプではないため、おそらくは、中京・芝コースの長い直線を活かした末脚勝負に持ち込みたいはず。良馬場での出走がかなえば、身上とする末脚を存分に発揮できるだろう。

コパノリチャード(牡5・宮徹)は、昨年の高松宮記念でスノードラゴン(2着)に3馬身差をつけて快勝し、GI 馬の仲間入りを果たした。今年は本レース連覇を狙っての参戦となる。前走の阪急杯は、1番人気の支持を受けたものの6着に敗退。パワーを要する不良馬場自体は、昨年の高松宮記念を勝っているようにこなせるものの、不良馬場に加えて芝1400mの距離で、ハイペースになった展開が応えたようだ。芝1200mの距離に替わる今回は、前走のようなことはないはず。近走は、好位を追走して足をためる競馬を続けており、スピードのある他の馬が先手を主張する展開になっても、問題なく対応できる可能性が高い。

昨年の高松宮記念では1番人気に支持されたものの3着と涙をのんだストレイトガール(牝6・藤原英昭)は、同年秋のスプリンターズS(新潟・芝1200mで開催)でも2着を確保と、GI 初制覇にあと一歩というところまできている。初の海外遠征となった前走の国際G1・香港スプリントは、勝ち馬のエアロヴェロシティから0秒2差の3着。ホームの利がある今回は、逆転まで狙えるはずだ。香港からの帰国後は放牧に出され、今回は約3か月半ぶりの実戦となる。休み明けは苦にしないタイプではあるが、今週の最終追い切りの動きはしっかりとチェックしたいところだ。

ハクサンムーン(牡6・西園正都)は、前走のオーシャンSで勝ち馬のサクラゴスペルから0秒1差の2着。ゴール前で勝ち馬には交わされたものの、芝1200mの距離で積極的に先手を奪うレースは久しぶりで、本馬らしい走りを見せたと言えるだろう。不良馬場でのレースとなった昨年の高松宮記念(5着)と、良馬場発表ながらも小雨が降る中で行われた同年のスプリンターズS(13着)は、力を要する馬場コンディションが向かなかったという印象。今回、スピードを活かせる良馬場での出走がかなえば、GI 初制覇のチャンスは大きく広がるだろう。

サクラゴスペル(牡7・尾関知人)は、前走となった今年のオーシャンSでハクサンムーン(2着)をゴール前で差し切り、一昨年のオーシャンS以来となる約2年ぶりの勝利を挙げた。前々走となった昨年12月のオープン特別・ラピスラズリS(中山・芝1200m)が484キロの馬体重で2着。今回の前哨戦となった前走では、プラス10キロの494キロと、少し余裕のある馬体重で優勝しており、4年連続となる高松宮記念挑戦の中でも、臨戦過程としては今年が一番いい。それだけに、GI 初制覇を果たしても不思議はない。

3走前となった昨年の京阪杯と、前走となった今年のシルクロードSで、ともに逃げ切り勝ちを収めたアンバルブライベン(牝6・福島信晴)は、この高松宮記念がGI 初挑戦となる。今回は、同型馬との兼ね合いと、これまで好走実績のない左回りコースの克服が鍵になりそうだ。とはいえ、本馬自身が急速に力をつけていることは近走の戦績を見れば明らかで、一貫したペースで先行して押し切った前走は内容も濃い。今回も、マイペースの逃げがかなえば、後続馬を完封するシーンがありそうだ。

リトルゲルダ(牝6・鮫島一歩)は、昨年の北九州記念を優勝し、重賞初制覇を達成。続くセントウルSも制して重賞連勝を飾り、同年の『サマースプリントシリーズ』で見事チャンピオンに輝いた。前々走の国際G1・香港スプリント(14着)では海外遠征も経験。前走のオーシャンS(6着)をステップに臨む今回、昨年の重賞連勝時に見せた走りを再現することができるか、注目したい。

その他にも、約3か月の休み明けでの出走となった前走の阪急杯で、勝ち馬のダイワマッジョーレとタイム差なしの3着に好走したローブティサージュ(牝5・須貝尚介)、前々走の京阪杯と前走の阪急杯はともに9着に敗れたものの、一昨年の桜花賞2着馬で、昨秋のスプリンターズSでも3着とGI での好走実績があるレッドオーヴァル(牝5・安田隆行)、重賞勝ちこそないが、常に直線で鋭い末脚を繰り出すサドンストーム(牡6・西浦勝一)なども有力馬に数えられる混戦模様。直線の長い中京・芝コースだけに、ゴール前で様相が一変する可能性もありそうだ。

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2015年03月23日

◆第63回阪神大賞典・G2(22日・芝3000メートル、阪神競馬場、良)

 第63回阪神大賞典・G2(22日、阪神・芝3000メートル)は、ゴールドシップがレース史上初の3連覇を達成した。

 数々の大舞台で培ってきた底力が、白い馬体を自然と反応させた。ラスト1ハロン手前。直線入り口で早めに先頭へ立ったゴールドシップに、4コーナーからピタリとマークしていたデニムアンドルビーが襲いかかる。しかし、抜かせない。馬体が並びかけた瞬間、岩田の左ステッキに反応して、内ラチ沿いで再加速。ねじ伏せるようにデニムを突き放し、今年もトップでゴール板を駆け抜けた。

 「本当に強かったです。(最後は)頭が上がったかなと思ったけど、もうひと伸びしてくれました」と岩田がホッとした表情を浮かべる。その横で須貝調教師は「ヒヤヒヤした。ファンの声援が届いたね」と苦笑いだ。レース史上初、グレード制導入後(84年以降)でも5度目の同一平地重賞3連覇を達成。さらにディープインパクトなどに肩を並べる歴代4位タイのJRA重賞10勝目だ。

 区切りの勝利は難産の末に生まれた。昨年の宝塚記念以降は勝ち星なし。復活を期したレース前、須貝調教師は岩田に一言だけ伝えた。「怒らせてくれ」。最も重要な闘争心を引き出すように依頼。岩田が発馬直後、向正面と、積極的に手綱を押して迎えた直線では、調教師席から「シップ! シップ!」と何度も叫んだ。3連覇より本来の力を証明できたことがうれしかった。

 近日中に栗東トレセン近くの吉沢ステーブルWESTへ放牧。春は同じく3連覇を狙う宝塚記念(6月28日、阪神)が大目標となるが、天皇賞・春(5月3日、京都)出走は、まだ流動的だ。「レース後もすぐに息が入ったと聞いた。まだまだ本気を出していませんね」。あらためてG15勝馬の底力を感じ取った岩田。強い芦毛の怪物が戻ってきた。(山本 武志)

 ◆ゴールドシップ 牡6歳の芦毛。父ステイゴールド、母ポイントフラッグ(父メジロマックイーン)。戦績24戦12勝(うち海外1戦0勝)。総収得賞金12億4415万5000円。主な勝ち鞍・12年皐月賞、菊花賞、有馬記念、13、14年宝塚記念など重賞10勝。生産者・北海道日高町の出口牧場。馬主・合同会社小林英一ホールディングス。栗東・須貝尚介厩舎所属。

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2015年03月22日

 サブちゃん愛馬、無敗でクラシックへ。皐月賞トライアル「第64回スプリングS」が22日、中山競馬場で行われた。歌手の北島三郎(78)が所有(名義は大野商事)するキタサンブラックがデビュー戦から無傷の3連勝で重賞初V。2着リアルスティール、3着ダノンプラチナまでが皐月賞(4月19日、中山)の優先出走権を獲得した。

 演歌の大御所の愛馬が、レッドならぬ中山のグリーンカーペットで、胸のすくような勝ちっぷりだ。好スタートを決めたキタサンブラック。1角で先手を主張したタケデンタイガーにハナを譲ると、難なく2番手を確保した。直線入り口で先頭に立つと、北村宏の右ステッキに反応して後続を突き放す。ゴール前では同じく無敗だったリアルスティールが外から強襲したが、首差で振り切って無傷の3連勝を決めた。

 満面の笑みで殊勲の愛馬を迎えた北島オーナー。ウイナーズサークル周辺に集まったファンから「サブちゃん!おめでとう!!」の声が飛ぶ。表彰式を終え、北村宏とがっちり握手を交わすと「最高です。本当に気持ちがいい」と第一声。芸歴50年を超える大御所が「人さまの前であがることはないんだけど、きょうは凄く緊張している。興奮して(馬主席から)どうやって階段を下りてきたか覚えてないよ」と報道陣を笑わせた。

 3戦無敗でクラシック舞台へ。もう話題先行とは言わせない。「スムーズにリズムを崩さず走ることができた。直線はコース上の鳩に驚いて物見をしていたくらい。まだ緩いところがあるし、もっと強くなる」。北村宏が確信めいた表情で振り返る。「強い馬を負かしたので自信を持って皐月賞に行ける。普段からイレ込まないし、輸送も苦にしない。大した馬です」とは清水久師。馬体の成長を促すため無理せず年明け1月までデビューを遅らせたのも奏功した。「次からはもっと厳しい競馬になるけどプレッシャーを楽しみたい」と1カ月後の大舞台に思いをはせる。

 北島自身が北海道の牧場に赴き「顔つきにほれた」と購入を決めたブラック。「芝で走ってほしいと思って買ったが、3連勝するとは考えてもいなかった」と目を丸くする。皐月賞はもちろん、賞金面でダービーも当確。「皐月賞もダービーも当日のスケジュールを空けておきます。次はうれしくて、皆さんの前で歌ってしまうよ。練習しておかないとね」と本番を待ち切れない様子。堂々無敗の主役が春の「祭り」を盛り上げる。

 ◆キタサンブラック 父ブラックタイド 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)牡3歳 栗東・清水久厩舎所属 馬主・大野商事 生産者・北海道日高町ヤナガワ牧場 戦績3戦3勝 総獲得賞金6604万円。

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【フラワーC】アルビアーノ逃走V3!直線坂下で再加速
無傷の3連勝でフラワーCを制したアルビアーノ
◆第29回フラワーC・G3(21日・芝1800メートル、中山競馬場、良)

 第29回フラワーC・G3は21日、中山競馬場で行われ、1番人気のアルビアーノ(柴山騎乗)が積極的なレース運びで完勝。デビューから無傷の3連勝で重賞初制覇を飾った。2着は12番人気のアースライズ、3着はディアマイダーリンが入り、出遅れた3番人気のローデッドは5着に終わった。

 スピードが違った。快調に逃げたアルビアーノは、直線坂下で再加速。後続を突き放してセーフティーリードに持ち込んだ。最後まで影を踏ませず、1馬身半差で逃げ切り。無傷の3連勝で重賞初制覇を飾った。

 「行く馬がいれば控えるつもりだったけど、何しろ速かった。リズムを崩したくなかったので、そのまま行きました。初めての1800メートルで半信半疑でしたけど、遊び遊び走っていたし、大丈夫でしたね。僕自身、久々の重賞勝ちなのでうれしい」。09年の札幌記念(ヤマニンキングリー)以来、約5年半ぶりの重賞制覇となった柴山は笑みをこぼした。

 木村調教師は初の重賞勝ち。「うれしいけど、僕は世界一失敗している調教師。これくらいで満足してはいられない」と気を引き締めた。「馬は期待以上に頑張ってくれた。器がでかいから余裕がありますね。今日も落ち着いていた」と管理馬の素質をたたえた。

 関東から、また一頭、有力3歳牝馬の誕生。桜花賞(4月12日、阪神)へ期待が高まるが、木村師は「間隔的にどうか。様子を見て決めたい」と言うにとどめた。能力的にはもちろん、展開面からも桜花賞のカギを握る。その動向に注目が集まる。

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2015年03月21日

 第29回ファルコンステークス(21日、中京11R、GIII、3歳オープン国際(指)、別定、芝1400メートル、1着本賞金3700万円 =出走18頭)14番人気のタガノアザガルが好位から伸び、ゴール前の大接戦を制して重賞初制覇。デビュー19年目で36歳の松田大作騎手と厩舎開業5年目の千田輝彦調教師も、待望のJRA重賞初勝利となった。タイム1分22秒9(稍重)。松田騎手は人目をはばからず涙をこぼし「19年やってきて、自分が重賞を勝てるとは思っていませんでした。いろいろな思いがこみ上げてきました」と感無量の表情だった。2着は4番人気アクティブミノルで、1番人気フミノムーンは4着。

■タガノアザガル

 父バゴ、母ライアメロディー、母の父アドマイヤベガ。黒鹿毛の牡3歳。栗東・千田輝彦厩舎所属。北海道新冠町・有限会社新冠タガノファームの生産馬。馬主は八木良司氏。戦績8戦3勝。獲得賞金5699万6000円。重賞初勝利。ファルコンSは千田輝彦調教師、松田大作騎手ともに初勝利。馬名の意味は「冠名+人名」。

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2015年03月20日

阪神大賞典は、過去10年のうち9年で連対している前走指数の上位馬や平均指数上位馬たちが中心を担っている。
過去10年、指数上ランク外の馬が勝ったのは2頭だけで、勝ち馬は指数上位馬から取るのがセオリーだろう。1番人気馬は過去10年で3勝、2着4回。連軸としての役割は果たしており、比較的堅いレースだ。

今年は、スズカデヴィアス、ラブリーデイ、フーラブライド、カレンミロティック、ゴールドシップ、ラストインパクト、デニムアンドルビーなどが指数の上位馬だ。

宝塚記念を2勝、有馬記念、菊花賞、皐月賞も勝って、GIは5勝。実績ではゴールドシップが断然の存在だ。
しかし、近走は期待を裏切るレースが続いて、前走AJCCも圧倒的な支持を受けながら7着に大敗した。
ただ、もともとスタミナ上位の馬で、瞬発力勝負になりがちなスローの2000前後の距離には適性がないはず。3000メートル戦は(3000)と3戦3勝の距離で、加えて、阪神は(5100)と一番の得意コースだ。
昨年の阪神大賞典も道中2番手から、直線、早々と抜け出して他を圧倒する勝利をあげた。
今年も昨年のように先行して押し切るレースを想定しているようで、ゴールドシップのスタミナを生かすうえではベストの選択に思える。ここはゴールドシップの距離、コース適性を最上位に評価したい。

相手の筆頭はM・デムーロのカレンミロティック。他にラブリーデイ、スズカデヴィアス、フーラブライド、ラストインパクト、デニムアンドルビーなど。

皐月賞を目指すスプリングS。今年はリアルスティール、ダノンプラチナ、ミュゼスルタン、キタサンブラック、ブラックバゴ、ベルーフ、フォワードカフェ、タケデンタイガーなどが指数上位馬たちだ。
なかでも、中心はリアルスティール、ダノンプラチナの2頭だろう。
リアルスティールは1800メートル戦で2戦2勝。前走は共同通信杯を勝った。
ダノンプラチナは4戦3勝、2着1回。前走はGI朝日杯フューチュリティSを勝って、最優秀2歳牡馬にも選ばれた。

ダノンプラチナは1600メートルまでの距離しか経験がないものの、長く良い脚を使えるから、距離が伸びても十分にやっていけるだろう。
スプリングSもペースは落ち着くはずで、あまり距離適性を意識しすぎない方が良いかもしれないが、
現実的に1800メートルで2戦2勝しているリアルスティールのほうが上がりの脚がしっかりとしており、
より適性が高いのではないか。

いずれにしても、この2頭は強いが、他にもミュゼスルタン、キタサンブラック、ベルーフなども能力十分でチャンスはあるはず。要注意だ。


3歳牝馬のフラワーCの指数上位は、ロッカフラベイビー、アルビアーノ、ティーエスクライ、ホワイトエレガンス、ローデッド、ノットフォーマルなど。
重賞を勝っているのは、前走フェアリーSを勝ったノットフォーマルだけで、全体に小粒なメンバー構成だ。
スローペース必至とすると、先行できて差し脚のある馬たちが有力。アルビアーノ、ノットフォーマル、ディアマイダーリン、ホワイトエレガンスなどが連軸向きだが、なかでも逃げて2戦2勝のアルビアーノ、連勝中のディアマイダーリンが有力だろう。

中京競馬場の3歳重賞ファルコンSは、今年で4年目。アポロノシンザン、フミノムーン、ブラッククローバー、マジックシャトル、ペイシャオブロー、レンイングランド、セカンドテーブル、アクティブミノル、ビヨンジオールなどが指数の上位馬たちだ。
タフな中京コースに適性がありそうなフミノムーン、アポロノシンザン、セカンドテーブル、レンイングランドなどに期待したい。ペースは速くなりそうで差し馬に有利な展開になりそう。順当なら差し脚のあるフミノムーンやワキノヒビキ、セカンドテーブルなどに向く流れだが、ダート戦で2勝しているライドオンウインドも芝の適性はありそうで、要注意だ。

selvas2 at 17:13コメント(0) 
天皇賞(春)→宝塚記念を頂点とする古馬の芝・中長距離路線の王道は、この阪神大賞典から本格的にスタートすると言っていいだろう。同路線を歩むほとんどの有力馬が、阪神大賞典→日経賞→産経大阪杯と3週連続で組まれている古馬GII 3レースのうちのどれかへの出走を予定している。特にこの阪神大賞典は、芝3000mという距離設定もあり、天皇賞(春)を目指す馬がほとんど。過去10年を振り返ると、2006年にディープインパクト、2008年にアドマイヤジュピタが、阪神大賞典→天皇賞(春)を連勝、2012年に阪神大賞典で10着に敗れたビートブラックは次走で見事巻き返して天皇賞(春)を制した。また、同じ阪神・芝の内回りコースで行われる宝塚記念の勝ち馬は、2006年のディープインパクトのほか、2012年のオルフェーヴル、2013年・2014年のゴールドシップと、ここ3年連続で本レースの出走馬から出ている。先々を占う意味でも注目の一戦だ。

一昨年・昨年と2年連続で阪神大賞典を制しているゴールドシップ(牡6・須貝尚介)は、同じく2年連続で宝塚記念も制しており、阪神・芝コースへの適性の高さは歴代でも屈指と言える馬だ。同コースではすべて重賞に出走して〔5・1・0・0〕と連対率100%の圧倒的な実績を誇っており、今回は、1番人気で7着に敗退した前走のアメリカジョッキークラブCのようなことはないだろう。前走後は短期放牧を挟んでの調整で、11日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン51秒4の速い時計をマーク。この時点では馬体に少し余裕が感じられたが、今週の最終追い切りで締まってくるはず。今回は人気に応える走りを見せてくれそうだ。

トーホウジャッカル(牡4・谷潔)は、昨年の菊花賞馬。昨年5月にデビューしてから僅か約5か月の間に世代のトップへと上り詰めた新星の今年初戦は、大きな注目を集めるのではないだろうか。11日に行われた1週前追い切りは、栗東CWコースで6ハロン82秒8、ラスト1ハロン12秒4をマーク。前走の菊花賞から約5か月と間隔があいていることもあり、追い切りの動きに同レースを勝った時ほどのすごみはないものの、長めからしっかりと追われたことで状態が大きく上向いてきそうなムードはある。今週の最終追い切りの動きをしっかりとチェックしたい。

ラブリーデイ(牡5・池江泰寿)は、前々走の中山金杯→前走の京都記念と、ともに強敵を打ち破っての重賞連勝。今年に入ってから充実一途の状況だけに、未知数と言える芝3000mの距離に挑戦する今回も、注目が必要だ。追い切りで見せる動きもまた秀逸で、11日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロン52秒5、ラスト1ハロン12秒4という時計以上に鋭い反応を示していた。連勝を果たし本馬自体に自信が出てきた印象すらある。今回、重賞3連勝をマークするようなら、一気にトップホースの仲間入りと考えていいだろう。

最近の充実ぶりなら、昨年に小倉大賞典、京都大賞典、金鯱賞と重賞3勝をマークしたラストインパクト(牡5・松田博資)も負けていない。今回は前走の有馬記念(7着)以来約3か月ぶりの実戦になるが、追い切りで見せる動きは、放牧明けを感じさせないほどシャープなもの。栗東CWコースで6ハロン79秒7の好時計をマークした11日の1週前追い切りでは、国際G1・ドバイシーマクラシック(メイダン・芝2410m)に遠征予定のハープスターをあおる動きを見せたほどだ。本馬も、今回のレース次第で一気にトップホースの座をうかがうことができる一頭だろう。

カレンミロティック(せん7・平田修)は、前々走となった昨年の宝塚記念で2着に好走し、前走となった暮れの国際G1・香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)でも、勝ち馬から大きくは離されていない5着に健闘した実力馬だ。帰国後は放牧でリフレッシュし、今回は、約3か月ぶりの実戦となる。11日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、離れた後方から併走馬を追走し、追われてからの粘りに欠けるような面も見せたが、元来が休み明けでも力を発揮できるタイプの馬。このひと追いで大きく上向いてくるはずだ。

デニムアンドルビー(牝5・角居勝彦)は、昨年の宝塚記念(5着)以降、3走前の天皇賞(秋)(7着)、前々走のジャパンカップ(11着)、前走の有馬記念(9着)と、牝馬限定路線ではなく、牡馬相手の芝・中長距離路線を歩んだうえで、今回、初経験となる芝3000mの距離の本レースにあえて挑んでくる。本馬は、比較的コンパクトな馬体の牝馬としては珍しく、レースを使われながら良化するタイプ。しかし、今回は約3か月ぶりの実戦でも、中間の調教ではこれまでの休み明けよりもシャープな動きを見せている。本馬が得意とする瞬発力勝負の展開になれば、このメンバーが相手でも引けは取らないはずだ。

スズカデヴィアス(牡4・橋田満)は、約2か月半ぶりの実戦となった前走の京都記念で勝ち馬のラブリーデイとハナ差の2着に好走。レース後はこの阪神大賞典を目標に調整され、11日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン51秒7、ラスト1ハロン12秒2の好時計をマークするなど、休み明けを1度使われた上昇度はかなりのものだ。今回は、前走から一気に800m距離が長くなるが、距離延長はプラス材料のはず。このメンバーを相手に重賞初制覇を果たすことができれば、本番の天皇賞(春)でも注目の存在となりそう。

メイショウカドマツ(牡6・藤岡健一)は、4歳時の2013年4月から6歳時の2015年1月まで約1年9か月にも及ぶ長期休養を経験。その影響が大きく、休み明け2戦目となった前走の1600万下・早春S(東京・芝2400m)で同クラスを勝ち上がったばかりと少し出世は遅れたが、もともとは、3歳時の2012年に皐月賞(8着)などクラシック戦線を歩んだ素質馬。また、2013年のダイヤモンドSでは勝ち馬のアドマイヤラクティから0秒4差の3着に好走したように、長距離への適性の高さも示している。今回のレースで見せる走りによっては、今後の選択肢も増えてくるはずだ。

フーラブライド(牝6・木原一良)は、牡馬が相手となった前走の日経新春杯で2着に好走し、長距離への適性の高さをあらためて示した。初参戦となる芝3000mの距離をこなせるだけのスタミナを持っている馬と見ていいだろう。ハンデキャップ競走だった前走(55キロ)から別定重量(54キロ)に替わる今回、GI 勝ちのあるトップホースを相手にどれだけ戦えるか、注目したい。

selvas2 at 09:30コメント(0) 
スプリングSは、3着までの馬にクラシック三冠の第1弾・皐月賞への優先出走権が与えられるトライアルレース。過去10年の優勝馬からは、2006年のメイショウサムソン(皐月賞、日本ダービー)、2009年のアンライバルド(皐月賞)、2011年(阪神・芝1800mで開催)のオルフェーヴル(三冠を達成)、2013年のロゴタイプ(皐月賞)と、4頭のクラシックホースが誕生。弥生賞とともに、本番に直結する重要な一戦となっている。毎年世代トップクラスの素質馬たちが集結するこのスプリングSで好結果を残せば、将来への展望は大きく開けるだけに、各陣営の仕上げにもより一層熱が入っている。春色も濃くなった中山競馬場で繰り広げられる熱戦に注目が集まる。

ダノンプラチナ(牡3・国枝栄)は、9月6日のメイクデビュー札幌(芝1500m)こそ2着に敗れたが、その後は、3走前の未勝利→前々走の500万下・ベゴニア賞(ともに東京・芝1600m)→前走の朝日杯フューチュリティSと3連勝を記録。2014年のJRA賞最優秀2歳牡馬に選出された。前走では、道中うまく折り合いがついて抜群の手応えで追走。最後の直線で追い出されると、弾けるように伸びて先頭でゴールインした。上がり3ハロン35秒4(推定)は出走メンバー中最速で、瞬発力は世代屈指と判断してもいいだろう。今回は3か月の休養明けだけに仕上がりがポイントになるが、2月中旬から美浦南Wコースを中心に熱心な乗り込みを消化しており、出走態勢は着々と整ってきた印象を受ける。2歳ナンバー1ホースが満を持して迎える3歳の初戦。順当に皐月賞への扉を開くことができるか、熱い視線が集まる。

リアルスティール(牡3・矢作芳人)は、12月27日のメイクデビュー阪神(芝1800m)で、単勝オッズ1.2倍という圧倒的な1番人気の支持に応えて、2着馬に3馬身1/2差をつける快勝劇を演じた。本馬に騎乗した福永祐一騎手からレース後に「モノが違いました」という賞賛のコメントが出たほどで、大物感を漂わせるレースぶりだった。2戦目となった前走は重賞の共同通信杯に登場。好位でうまく流れに乗り、最後の直線では狭いスペースを割って抜け出すと、ゴール前でドゥラメンテ(2着)に1/2馬身差をつけて優勝。一躍クラシックの有力候補に踊り出た。今回は初の中山・芝コース出走となるが、抜群のレースセンスの持ち主だけに問題なく対応できるだろう。ここまで2戦2勝。無傷の3連勝で皐月賞に王手をかけられるか、大きな注目を集めて登場する。

ベルーフ(牡3・池江泰寿)は、伯父にステイゴールドを持つ厩舎期待の良血馬だ。初の重賞挑戦となった前走の京成杯では大外強襲の派手な勝ち方で優勝。通算4戦3勝2着1回とし、高い能力と豊かな将来性を強烈にアピールした。関西馬ながらも、すでに関東圏への長距離輸送を2度経験しており、中山・芝コースで優勝した実績も大きなアドバンテージになるだろう。前走後は放牧でリフレッシュし、今回は約2か月ぶりと少しレース間隔があいたが、栗東トレーニング・センターに帰厩後の調整はすこぶる順調に進んでいる。迫力満点の末脚を今回も発揮できれば、重賞連勝のシーンも大いに期待できそうだ。

ミュゼスルタン(牡3・大江原哲)は、8月10日のメイクデビュー新潟(芝1600m)で初勝利をマーク。パドックや返し馬では幼さを見せていたものの、実戦では抜群のレースセンスを披露。中団追走から、最後の直線でインから鋭く伸びて楽に抜け出した。2戦目となった前走の新潟2歳Sでは、後方追走から最後の直線で持続力のある末脚を見せて豪快なV。重賞初制覇を達成して将来への展望を大きく開いたが、その後に骨折が判明して休養に入った。帰厩後は、2月4日から美浦南Wコースを中心に入念な乗り込みを消化。3月11日に行われた1週前追い切りでは、5ハロン67秒台、3ハロン38秒台の時計をマークし、仕上がりは上々。約6か月半ぶりの実戦となる今回のレースで好発進を遂げて、本番につなげたいところだ。

ブラックバゴ(牡3・斎藤誠)は、重賞初挑戦となった前々走のホープフルSで、勝ち馬のシャイニングレイから0秒2差の3着に好走。豊かな才能と非凡な切れ味をアピールした。1番人気の支持を集めた前走の京成杯でも、最後の直線ではパワフルな末脚を発揮。大外を強襲したベルーフ(1着)にゴール寸前でハナ差交わされたが、本馬も勝ちに等しいと言える内容を残した。今回は短期放牧で英気を養っての出走。帰厩してからの日数は浅いものの、調教では本来の動きを見せており、ひと回り成長した姿が見られそうだ。すでに中山・芝コースへの適性を示していることは大きなアドバンテージになる。今回、重賞初制覇を達成して、勢いに乗ったまま本番に向かいたいところだ。

キタサンブラック(牡3・清水久詞)は、これまで2戦2勝と勢いに乗っての重賞エントリー。まだ底を見せていない存在だ。前々走となった1月31日のメイクデビュー東京(芝1800m)では、道中は中団を追走し、最後の直線で外から豪快な末脚を発揮して初勝利。2勝目を挙げた前走の500万下(東京・芝2000m)では、2番手追走から直線で抜け出す器用さを披露。まったく異なる戦法での連勝だけに価値は高い。500キロを超える大型馬で、まだまだ成長を見込めるはず。今回は、相手強化に加え、初参戦の中山・芝コースと越えるべきハードルは低くはないが、素質は不足なし。3連勝で重賞初制覇を達成するシーンも決して夢ではない。

フォワードカフェ(牡3・小島太)は、ここまですでに7戦を消化と豊富なキャリアを誇る。前走の500万下・水仙賞(中山・芝2200m)では、1着から8着までの馬が0秒4差以内に入る大混戦の一戦を制して勝負強さをアピールした。この時は2番手追走から直線で抜け出してのV。それまでの後方待機から末脚を活かす競馬とは違うレースぶりだったことを考慮すれば、中身の濃い内容だった。もともと、昨年の札幌2歳S(5着)で2番人気に支持された素質の持ち主でもある。前走の勝利で勢いに乗った今なら、重賞でも互角以上の戦いが期待できるはずだ。

ダノンメジャー(牡3・橋口弘次郎)は、前走の共同通信杯(12着)のゴール後に、騎乗した横山典弘騎手が下馬。脚の状態が心配されたが、大事には至らず3月1日から栗東坂路で乗り込みを開始している。11日に栗東Eコースで行われた1週前追い切りでは、5ハロン58秒台の好タイムを計時。何も不安のない状態で出走できそうだ。デビュー2連勝をマークし、ラジオNIKKEI杯京都2歳Sでも2着に好走した素質馬。今回、持ち味であるパワフルな末脚を繰り出して再び上昇気流に乗りたいところだ。

マイネルシュバリエ(牡3・和田正道)は、昨年の札幌2歳Sで勝ち馬のブライトエンブレムから0秒2差の2着に好走。早い段階から能力の高さを示した一頭だ。その後は案外な成績が続いているが、他の馬と接触して折り合いを欠くシーンがあった前走の京成杯(14着)は度外視できるだけに、今回、すんなり先行する形がかなえば侮れない。

タケデンタイガー(牡3・武市康男)は、昨年の函館2歳Sで、中団追走から最後の直線で目を引く伸び脚を見せて2着に好走。センスの良さと切れ味を備えた素質馬だ。前々走のJpnII・兵庫ジュニアグランプリ(園田・ダート1400m、5着)→前走のJpnI・全日本2歳優駿(川崎・ダート1600m、6着)と、ここ2戦は地方交流重賞に出走してひと息の成績。前走から約3か月とレース間隔はあいたが、中間の調教では軽快な動きを披露しており、仕上がりは上々。芝のレースに戻る今回、巻き返しがあるかもしれない。

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2015年03月19日

ビシッ−。昨年11月30日、テレビの競馬中継でムチの音が響き渡った。馬をスタート位置へと誘導していた日本中央競馬会(JRA)の発走委員が振るったムチだった。あれから約3カ月。ムチを振るわれて以降、レースから遠ざかっていた競走馬「ローブティサージュ」(牝5歳)が3月1日、レースに復帰し、3着に食い込む力走を見せた。だが、発走委員のムチが適切だったのか、中継を見た視聴者から疑問の声が上がったほか、馬主の「シルクレーシング」(東京都港区)も会報誌で「不必要と思われるムチの使用により精神的なダメージを受けたと言わざるを得ない」との異例の見解を出すなど、波紋を呼んでいる。

■騎手が下馬した後もムチ、テレビにも音拾われ

 ローブティサージュは、平成22年1月28日生まれ。24年にGIレースを制するなど輝かしい経歴を持つ。

 シルクレーシングへの取材と会報誌によると、一連の経緯は次の通りだ。

 昨年11月30日、京都競馬場で行われた「京阪杯」(GIII)で、ゲート入りを嫌がったローブティサージュが後ろ脚を大きく蹴り上げた際、発走委員の右手に当たった。発走委員は転倒し、腕時計も破損したという。

 白い枠入れテープを使ってゲートに誘導しようともしたが、ローブティサージュはなおも後ろ脚を蹴り上げて抵抗した。騎乗していた三浦皇成騎手(25)が「目隠しをすればすっと入ります」と、発走委員に進言したが、「手順がある」と却下されたという。

 待避所付近へ連れて行きバックでゲートに入れようともしたが、ローブティサージュはそれも嫌がったため、発走委員が数回、後ろ脚付近にムチを振るった。この時のムチの音がテレビで響き渡った。

 その後、待避所で目隠しをすることにし、三浦騎手が下馬した。だが、その直後、発走委員が何かを叫びながら脇腹の付近にムチを入れた。その時の様子もテレビに映っている。

 目隠しされたローブティサージュは、ようやくゲートに入ったが、目隠しを取ると、目は血走っており、明らかに興奮した状態だったという。4番人気だったが、結果は18頭中14着と惨敗だった。

 三浦騎手はシルクレーシングの会報誌に寄せたコメントで、「(ローブティサージュに)蹴られたことに怒ったのか、発走委員は余計にムチを打ってきた。もっと早く目隠しをしていればこんなこともなかったと思うし、もう少し馬に合ったやり方をしてほしかった」と振り返っている。

■JRAは「痛みは伴わない」との見解

 JRA広報部によると、発走委員によるゲート入りの誘導方法は、馬の後ろから声を掛け、手を広げて促すのが第1段階。尾を持ったり、ムチを使用して促す方法が第2段階。それでも抵抗する場合は、騎手が馬から下りて枠入れ▽入りやすくするためゲートの前を開ける▽目隠しをする−などの手段を用いるという。

 今回の場合、ゲートに入る様子を見せないローブティサージュに対し、ムチはこれ以上後退してはいけないという合図だったという。また、ムチは大きな音を出すが、ナイロン製で痛みを伴うものではないと説明する。また、目隠しは、馬がびっくりして暴れることもあるため、最終手段とするケースが多いという。

 JRA広報部は「発走委員は馬術の指導者ら馬のプロが担当しており、ゲート入りのトレーニングに立ち会ったり、調教師らと協議したりしながら、それぞれの馬に合わせた最適な方法を模索している」と説明。「ムチの使用を含め、適切な手順を踏んだ処置であったと考えております」とコメントした。

■調教師は「馬は繊細な生き物だからね」

 シルクレーシングによると、ローブティサージュにはこのレース後、ゲート入りができるかどうかをみるゲート試験を行ったが、ゲートに近づくことに対し拒否反応を示して不合格になったといい、レースに出場することができなかった。2月5日の再試験では、最初から目隠しをしてゲート入りをできるように申請して臨んだところ、無事、合格することができたという。

 3月1日に阪神競馬場で行われた「阪急杯」(GIII)では、最初から目隠しした状態でゲート入り。抵抗したり暴れたりすることはなくスムーズにゲートに入ったローブティサージュは、9番人気に甘んじたものの、16頭中3着に食い込む力走を見せ、周囲の人をほっとさせた。

 競馬ではレース中、騎手がムチを使用する。ただ、そのムチと今回のゲート入りの際のムチは別物だ。競馬担当記者によると、誘導の際は、ムチは見せるだけのことが多く、脚に当たることがあっても脇腹に当てることはないという。ムチは全速力で走る合図でもあるので、レース前に必要以上に興奮させてしまう恐れもあると指摘する。

 また、レース中のムチに対しても、国際競馬統括機関連盟(IFHA)が2010年にガイドラインを制定、以下の項目でムチの使用を禁止している。

 馬がけがをするほど(過度に強く)使用する▽使用者が肩より上に腕を上げて振り下ろす▽反応(脚勢)のない馬に対して必要以上に使用する▽明らかに着順の大勢が決した後に必要以上に使用する▽ゴール後に使用する▽ひばら(脇腹)へ使用する▽過度に頻発して使用する▽頭部もしくはその付近に対して使用する▽原則として鞍より前方に逆(さか)ムチ(先端を上方に向けた握り方)で使用する−の9項目だ。

 JRAも平成23年1月、ガイドラインに沿った新ルールを導入している。

 ローブティサージュを管理する須貝尚介調教師は「追いムチをしてゲート入りを促すというのは手順としてある。ただ、ローブに限らず、馬は繊細な生き物だからね」と語り、「馬を管理する側、レースを施行する側がお互いに協力してよりよい競馬ができるようにしていきたい」話した。ローブティサージュに対しては「デビュー前から難しいところがある馬だったけど、牧場や厩舎(きゅうしゃ)スタッフが試行錯誤を重ねてやってきた。がんばってほしい」と期待を込めた。

selvas2 at 16:49コメント(0) 
ファルコンSは、中京競馬場がリニューアルオープンした2012年以降は芝1400mを舞台として行われている、3歳馬によるGIII。2013年の優勝馬インパルスヒーローは、次走のNHKマイルCで2着に好走し、2014年の優勝馬タガノグランパは、のちに日本ダービー4着、菊花賞4着とクラシックで善戦、同年の5着馬タガノブルグは、のちにNHKマイルCで2着に好走している。このように、直線が長く坂もある中京・芝1400mが舞台のファルコンSで好勝負を演じることができれば、3歳GI でも活躍が見込めるだけに、今後のGI 戦線を占ううえでも重要な一戦と言えるだろう。春本番も近い中京競馬場のターフに注目が集まる。

アクティブミノル(牡3・北出成人)は、7月12日のメイクデビュー函館(芝1200m)で2着馬に5馬身差をつける鮮やかな逃げ切り勝ちを収め、連闘で臨んだ函館2歳Sも見事に逃げ切って優勝。重賞初制覇を達成した。前々走の京王杯2歳S(6着)を挟んで出走した前走の朝日杯フューチュリティSは、初経験の芝1600mのためか18頭立ての9番人気と事前の評価こそ低かったものの、レースでは身上のスピードを存分に発揮して、勝ち馬のダノンプラチナから0秒4差の5着に健闘。距離延長にも対応できたことで、今後の選択肢は大きく広がったはずだ。前走で先着を許した上位4頭はいずれも中団から後方で末脚を温存していた馬。速い流れで逃げて掲示板(5着以内)を確保した本馬には着順以上の評価が必要だろう。世代屈指の快速馬が、今回、2度目の重賞制覇に挑む。

セカンドテーブル(牡3・崎山博樹)は、8月23日のメイクデビュー小倉(芝1200m)で2着馬に5馬身差をつける圧勝劇を演じ、豊かなスピードと高い将来性をアピールした。2戦目の小倉2歳Sでは流れに乗れず7着に敗れたが、前々走の京王杯2歳Sを逃げ切って優勝し、初の重賞制覇を達成した。東京・芝コースの長い直線を逃げ粘ったレース内容は立派なもので、今後も芝1200m〜芝1400mの距離で活躍が期待できそうだ。初の芝1600m出走となった前走の朝日杯フューチュリティS(14着)では、道中で力んだ分直線は失速したが、今回は身上のスピードが活きる芝1400mに戻る。この中間の動きは目立つものではないが、今週の最終追い切りで本来のフットワークが見られるようならば、大きく巻き返してくるだろう。

フミノムーン(牡3・西浦勝一)は、今回のファルコンSと同じ中京・芝1400mの舞台で行われた前走の500万下・なずな賞を差し切り勝ち。待望の2勝目をマークして重賞に駒を進めてきた。芝1600mのメイクデビュー京都を勝った後、距離を400m延ばした3走前の500万下・黄菊賞(京都・芝2000m、4着)と前々走の500万下・千両賞(阪神・芝1600m、6着)では着順を落としたが、芝1400mに距離を短縮した前走で好結果を残し、この距離への適性をアピール。今回、相手は強くなるが、本馬は重賞でも十分に通用する瞬発力を持っており、同じ舞台で優勝しているアドバンテージを活かせば連勝も難しくはないだろう。

レンイングランド(牡3・矢作芳人)は、500万下クラス3戦目となった3走前の寒椿賞(中京・ダート1400m)→前々走のオープン特別・クリスマスローズS(中山・芝1200m)を連勝し、一気に軌道に乗った。初の重賞エントリーとなった前走のシンザン記念では、果敢にハナを奪いゴール寸前まで粘って、勝ち馬のグァンチャーレから0秒1差の5着に健闘。重賞でも通用する見通しを立てた。前走で芝1600mの距離にも対応できることを示したが、母の父がサクラバクシンオーという血統背景と、スピードを身上としている本馬のレースぶりから考えると、今回、200mの距離短縮となる点はプラス材料になりそう。前走の経験を糧として、初の重賞タイトル奪取にチャレンジする。

ブリクスト(牡3・吉田直弘)は、前々走の500万下・こうやまき賞(中京・芝1600m)を優勝。2着馬ダッシングブレイズとの激しい追い比べをハナ差制しての勝利で、非凡な能力を示した一戦だった。今年初戦となった前走のオープン特別・クロッカスS(東京・芝1400m)では、勝ち馬のニシノラッシュから0秒1差の2着に好走。末脚に磨きがかかってきた印象だ。この中間はリフレッシュを図るため放牧に出され、帰厩後の調教では活気に満ちたフットワークを見せており、上々の仕上がりで出走できそう。今回、持ち味の末脚を活かせるハイペースの展開になれば、チャンスはさらに大きくなるだろう。

アポロノシンザン(牡3・堀井雅広)は、ここまで8戦して2勝2着1回3着3回という成績で、まだ掲示板(5着以内)を外したことがない堅実性がセールスポイントだ。その中には重賞の京王杯2歳S(5着)やオープン特別のクロッカスS(3着)も含まれており、中身は濃い。前走の500万下(中山・芝1200m)では、最後の直線で抜け出した後に抑える余裕を見せて快勝。今後に向けて弾みがついた印象だ。今回、中京・芝コースへは初めての出走となるが、左回りコースは新潟と東京で経験済み。スッと好位につけられる脚質には安定感があり、芝1400mの距離も守備範囲。重賞で相手が強化される今回も、上位進出は可能だろう。

ビヨンジオール(牡3・的場均)は、前々走の未勝利→前走の500万下・朱竹賞(ともに中山・芝1200m)と2戦続けて、後方追走から直線一気の勝ち方で連勝。今回は約2か月半ぶりの実戦となるが、11日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは5ハロン69秒台をマークする軽快な動きを見せており、仕上がりは良好な印象を受ける。初の重賞エントリーに加えて、距離も200m延長となるだけに楽観はできないが、切れ味は文句なく一級品。直線での強襲劇に期待が高まる。

ペイシャオブロー(牡3・菅原泰夫)は、昨夏のオープン特別・すずらん賞(札幌・芝1200m)で2勝目を挙げ、オープン特別のカンナS(新潟・芝1200m、7着)を挟んで3走前のオープン特別・福島2歳S(福島・芝1200m)も優勝。2歳時に3勝を記録して、成長の早さを印象付けた。オープンクラスでの勝利はともに芝1200mの距離でマークしたものだが、未勝利(札幌)は芝1800mでのV。距離の守備範囲は広いタイプだ。前々走の朝日杯フューチュリティS(16着)後は放牧でひと息入れてリフレッシュ。前走のオープン特別・クロッカスSは、スタートで出遅れてまったく流れに乗れず11着と敗退したが、今回あらためて巻き返しに注目したい。

ケツァルテナンゴ(牡3・笹田和秀)は、6月7日のメイクデビュー阪神(芝1600m)→オープン特別・中京2歳S(中京・芝1600m)とデビュー2連勝を果たした素質馬。その後の重賞では上位に進出できていないが、前走のアーリントンCは勝ち馬のヤングマンパワーから0秒4差の7着で、着順ほど大きくは負けていない。中京・芝コースで勝ち星を挙げている相性の良さも考慮すれば、上位進出の可能性は十分にあると言えるだろう。

ワキノヒビキ(牡3・清水久詞)は、昨夏に未勝利(阪神・芝1400m)→オープン特別のダリア賞(新潟・芝1400m)を連勝し、早い時期から活躍している一頭だ。前走の朝日杯フューチュリティSは直線での伸び脚を欠いて12着と大敗を喫したが、今回は、過去2勝をマークしている芝1400mに距離が替わるだけに、巻き返しの可能性は十分にあるだろう。前走後は放牧でリフレッシュ。休養の効果も期待できるだけに、楽しみな今年の始動戦だ。

他にも、前走のアーリントンCで勝ち馬のヤングマンパワーから0秒2差の6着だったヤマカツエース(牡3・池添兼雄)、前走の500万下・くすのき賞(小倉・ダート1700m)を勝ったライドオンウインド(牡3・木原一良)など、伏兵陣も虎視眈々と上位進出を狙っている。

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2015年03月18日

地方競馬全国協会は17日、南関のトップ騎手である御神本訓史(33=大井)が同日に開催された免許試験委員会で不合格となり、5月31日をもって騎手免許が失効すると発表した。不合格の理由は個人情報保護の観点から公表できないとしている。大井で同様のケースは07年熊野勲男元騎手以来8人目。

 同騎手は13年2月21日から14年11月13日までの間に14回、資格のない者を大井競馬場騎手調整ルームに「施術師である」と虚偽の申告をして入室させたことで2日から4月10日まで、実効30日間の騎乗停止中だが、これが不合格の決定打になったとみられる。同騎手はこれまでレース以外の要因で騎乗停止となったのが今回を含めて5度もあったが、ついに厳しい処分が下った形だ。

 同協会は引き続き南関東所属であれば、来年4月1日付免許の試験に合格した場合、再交付が可能としている。また、同協会による騎手免許試験は年3回行われ、8月1日免許(兵庫など)、12月1日免許(北海道など)もあり、これに合格すれば早めの再取得となるが、各地域の騎手会には「厩務員を○年務めてから」などの内規があり、御神本がいきなり受験しての合格は難しい。御神本自身の今後の方針は明らかになっていないが、来年4月付免許を再受験するのが現実的とみられる。

 ◆御神本 訓史(みかもと・のりふみ) 1981年(昭56)島根県生まれの33歳。99年4月、益田競馬(島根)で初騎乗、翌00年はリーディングジョッキー。益田の廃止に伴い02年に大井へ移籍。13年には初の南関東勝ち鞍1位。地方通算1万2316戦1952勝、中央223戦6勝(ともに17日現在)。重賞は07年G1・JBCスプリント(フジノウェーブ)など34勝。

 ▼三坂盛雄師(御神本の所属厩舎調教師) 本人(現在、都内の病院でリハビリ中)と電話で話したが、意外と冷静だった。リーディングを獲って甘えもあったのだろうが、自覚が足りなかったと反省し、責任を取らなければいけない。再度、連絡を取って(今後に向けての)本人の意思を確認したい。

 ▼大井競馬場・斉藤弘開催執務委員長 所属競馬場といたしましても重く受け止めております。南関東を代表する騎手であり、再起に期待したいと思います。

selvas2 at 11:09コメント(0) 
フラワーCは、3月の中山開催を彩る重賞レースとして定着している3歳牝馬限定のGIII(2011年は阪神・芝1800mで開催)。過去10年の優勝馬には、2005年のシーザリオ(オークス、アメリカンオークス)、2006年のキストゥヘヴン(桜花賞)、2008年のブラックエンブレム(秋華賞)と、その後に国内外の3歳牝馬GI を制したビッグネームが並ぶ。世代の好素質馬が集結する傾向がある、注目度の高い重賞と言えよう。今年も豊かな将来性を感じさせる素質馬が多数エントリー。3歳牝馬クラシックの行方を占ううえでも、見逃せない一戦だ。

今回の登録馬の中で唯一、すでに重賞タイトルを保持している馬が、ノットフォーマル(牝3・中野栄治)だ。7月6日のメイクデビュー函館(芝1800m)は6着に敗れたが、2戦目の未勝利(札幌・芝1200m)で勝ち上がり、3戦目のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500m)でも2着に好走。その後、なかなか2勝目を挙げられずにいたが、前走のフェアリーSで鮮やかに逃げ切り勝ちを収め、重賞タイトルホルダーの仲間入りを果たした。前走後は放牧でひと息入れ、今回は約2か月半ぶりの実戦になるが、3月11日に美浦南Cコース(ニューポリトラック)で行われた1週前追い切りでは素軽い動きを披露。重賞連勝に向けて上々の仕上がりを見せている。

ローデッド(牝3・荒川義之)は、1番人気の支持を集めたメイクデビュー京都(芝1600m)が6着、続く未勝利(京都・芝1800m)も7着と、デビュー2戦は完敗を喫したが、前々走の未勝利(中京・芝2000m)で走りが一変。好位追走から抜け出し、2分02秒2の2歳コースレコードをマークして初勝利を飾った。さらに、重賞初挑戦で一気に相手が強化された前走のフェアリーSでも、勝ち馬のノットフォーマルから0秒1差の2着に好走。今回は、ノットフォーマルと同様、本馬も放牧を挟んで約2か月半ぶりの実戦になるが、こちらも順調に調教を消化しており仕上がりは良好。重賞初制覇のチャンスは十分だろう。

デビューから2戦2勝と能力の底を見せていない米国産馬アルビアーノ(牝3・木村哲也)も、間違いなく有力候補の一頭と言えよう。初陣となった1月5日のメイクデビュー中山(芝1600m)では、2着馬に3馬身1/2差をつけて楽々と逃げ切り勝ち。距離が200m短縮された2戦目の500万下(東京・芝1400m)でも、好ダッシュからスッと先手を奪うと、後続を寄せつけずに危なげなく押し切り、勝利を収めた。今回は、初経験となる芝1800mの距離を克服できるかがポイントになるが、スピード能力の高さは一級品。無傷の3連勝で重賞初制覇を飾ることができれば、さらに大きなタイトルが視界に入ってくる。

ディアマイダーリン(牝3・菊沢隆徳)は、7月27日のメイクデビュー札幌が6着、2戦目の未勝利(ともに札幌・芝1800m)が3着と、札幌競馬場で出走した2戦は勝つことができなかったが、東京・芝コースに替わった前々走の未勝利(芝1800m)を中団から鮮やかに差し切って初勝利。前走の500万下・赤松賞(東京・芝1600m)も連勝し、一気に軌道に乗った。3歳を迎えた今年は2月のクイーンCで復帰するプランもあったが、陣営は慎重に体調を見極めてこのフラワーCまで待機。12日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、ブランクを感じさせないパワフルな動きを見せている。約4か月ぶりの実戦となる今回も、楽しみは大きい。

ティーエスクライ(牝3・岩元市三)も、現時点ですでに2勝を挙げている馬だ。9月20日のメイクデビュー阪神(芝1600m)→未勝利(京都・芝1600m)と2着惜敗が続いたが、3戦目の未勝利(京都・芝1600m)で1番人気の支持に応えて初勝利。同コースで行われた500万下・白菊賞は5着と敗れたが、中京・芝1400mに舞台が替わった3走前の500万下・つわぶき賞では、後方待機から豪快な追い込みを見せて2勝目を飾った。その後は前々走のオープン特別・エルフィンS(京都・芝1600m)6着、前走のチューリップ賞8着とひと息の競馬が続いているが、芝で2勝している馬が本馬も含めて4頭だけという今回のメンバーなら、上位進出も十分に可能だろう。

ロッカフラベイビー(牝3・鹿戸雄一)は、11月24日に行われたメイクデビュー東京(芝1600m)を快勝。その後は、前々走の500万下・ひいらぎ賞(中山・芝1600m)で勝ち馬から0秒3差の3着、前走のクイーンCで0秒4差の7着という戦績だが、この2戦をともに制したキャットコインは3戦無敗で桜花賞の有力候補に数えられている大物。本馬も、十分に重賞タイトルを狙える素質を秘めていると言える。今年に入ってから勢いが目立っているキングカメハメハの産駒で、まだまだ成長も見込めるだけに、今回も期待は大きい。

2月22日のメイクデビュー京都(芝1600m)を勝ち上がったばかりのサトノフラリッシュ(牝3・南井克巳)も、未知の魅力にあふれた素質馬だ。その初戦では、スピードの違いで楽に先手を奪うと、最後の直線に入っても脚色はまったく衰えず、2着馬に3馬身差をつけて悠々と逃げ切り勝ち。鞍上の川島信二騎手が制御に苦労するなどまだ粗削りな面は残しているものの、スピード能力の高さは相当なものがある。今回はキャリア僅か1戦での重賞初挑戦とあって克服すべき課題は多いが、どんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。

ホワイトエレガンス(牝3・国枝栄)は、6月14日のメイクデビュー東京(芝1400m)で初陣勝ち。2戦目のオープン特別・ダリア賞(新潟・芝1400m)で6着に敗れ、その後も500万下クラスで9着→5着→12着→5着と優勝争いに加われないレースが続いた。しかし、初の芝1800m出走となった前走の500万下(中山)で9番人気の低評価を覆して2着に好走し、同じ舞台で行われるこのフラワーCに駒を進めてきた。重賞とはいえ、牝馬限定レースで大半が1勝馬というメンバー構成。コース適性を実証している強みを活かし、上位進出を狙う。

デビュー4戦目で初めて芝のレースに出走するホワイトフーガ(牝3・高木登)も、注目の一頭だ。12月6日のメイクデビュー中山を2着馬に7馬身差をつけて圧勝。続く500万下の黒竹賞(ともに中山・ダート1800m)は2着に惜敗したものの、3戦目となった前走の500万下(東京・ダート1400m)を1番人気の支持に応えて優勝し、勇躍、芝の重賞に初挑戦する。芝の適性はまったくの未知数だが、ダートで披露してきたパフォーマンスは確かな能力を感じさせるもの。クロフネ産駒には芝・ダートを問わないタイプも多いだけに、本馬も侮れない存在だ。

エヴァンジル(牝3・菊川正達)は、今回のフラワーCと同じ中山・芝1800mで行われた前々走の未勝利を優勝。前走のフェアリーSはスタートでの出遅れが響いて9着に敗れたが、最後方追走から長くいい伸び脚を見せており、優勝したノットフォーマルとのタイム差が0秒6なら、着順ほど内容は悪くなかったと言える。メイクデビュー東京(芝1600m、2着)でも出走メンバー中最速の上がり3ハロンタイム(34秒3、推定)をマークしているように、末脚は実に堅実なタイプ。今回、初勝利を飾った時と同じ舞台でスムーズな競馬ができれば、十分に出番はあるはずだ。

selvas2 at 08:33コメント(0) 

2015年03月17日

センチュリオン 牡 田村康仁厩舎
父 キングカメハメハ
母 ハンドレッドスコア
母の父 ホワイトマズル
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Northern Dancer5・5・7×5・5(中間断絶)を呼び水として、バランス良くまとめられた血統構成の持ち主。主導の明確性や欧米系の連動はいまひとつで、硬い馬場でのスピード・瞬発力勝負への対応はやや割引きが必要だが、全体バランスは良く、ダートや時計を要す芝中距離で開花後の安定した走りが可能。

ネオヴァシュラン 牝 須貝尚介厩舎
父 エンパイアメーカー
母 ピサノキャニオン
母の父 サンデーサイレンス
評価ランク= B
距離適性 短〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Northern Dancer4×5(中間断絶)を呼び水として、Almahmoud6×5・7の系列ぐるみにより全体をリード。Bold RulerやNative Dancerなど米系スピードのアシストを受け、開花を果たせば中堅クラスで安定した走りが期待できるバランスが保たれている。適性はダートや少し時計を要す芝のマイル前後。

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20キロ減ながらも完勝
 みんなが驚いたのは、1番人気のクイーンズリング(父マンハッタンカフェ)の馬体重が、前走の中山の菜の花賞から「20キロ減」の444キロと発表された時だった。

 春の3歳牝馬が前走比いきなり20キロ減と知れば、だれだってびっくりする。もっとも体調変化の大きい季節である。まして、この牝馬はマンハッタンカフェ産駒である。

 父のマンハッタンカフェは、2001年の春、2戦目の新馬を快勝したとき492キロ。ところが、3戦目に皐月賞の出走権をかけて弥生賞のパドックに登場すると、「20キロ減」の472キロだった。3戦目で激減は、数字までそっくり同じだった。父の弥生賞は4着。

 そのあと、(素晴らしい素質を秘めることは分かっているから)クラシック挑戦をあきらめきれないマンハッタンカフェは、4月の阪神に遠征して、力尽きる。今度は「16キロ減」の456キロだった。1月末の新馬初戦デビューが498キロだから、わずか2カ月ちょっとのあいだに「498→456」キロ。42キロ減である。

「このままでは死んでしまう…」とまで心配されたマンハッタンカフェは、立て直しの休養に入った。4月の阪神から4ヶ月後、8月の富良野特別2600m(札幌の500万条件)に再登場した同馬の馬体重は「502キロ」。なんと、プラス46キロである。身体がもどって楽々と連勝したマンハッタンカフェは、秋には菊花賞馬となり、4歳春になると天皇賞・春を勝った。

 パドックの状態をみるまでなんともいえない。阪神のパドックから送られてきたクイーンズリングの映像は、20キロ減が発表されているから、たしかに少し仕上がり過ぎのように映った。しかし、変にイレたり、落ち着きを欠いているわけではない。細くてギリギリという状態でもない。

 みんなに心配されながら、実際のレースは完勝だった。

 レースのあとになって思ったのは、「遠征した関東の中山では460キロ台だったのに、地元の関西で20キロ減はおかしい」と感じるのはその通りだが、中山へ遠征してきたクイーンズリングはその日がレースではない。まして3歳牝馬の遠征競馬だから、余裕のある馬体作りで遠征する。

 中山に着いて、輸送の疲れをとりつつリラックスしたこの牝馬は、実はカイ食いの不安などあまりないのだろう。一夜明けるともう輸送減りした身体はほとんど戻っていた。

 ところが、地元の阪神の1戦とはいえ、今回は当日輸送のレースである。桜花賞出走をかけてこれまでよりキチッと仕上げた(6-8キロ絞った)ところに、当日の輸送減り(阪神への初輸送だから10キロくらい)が重なって「20キロ減」だったのではないか。確かに、これまでより少し細くなった印象はあるが、クイーンズリングの大幅な馬体重減は、父マンハッタンカフェのそれとは理由が異なり、今回の体重減はそれほど心配するにはあたらないのではないか、だった。

 出負け気味のスタートから後方馬群の外につけたクイーンズリング(M.デムーロ騎手)は、まったく慌てることなくそのまま進み、4コーナー手前で気合をつけて間合いを詰めると、直線は1番外へ。内回りの短い直線を真一文字に伸びた。パトロールフィルムで確認すると、少しも内のライバルの方へ寄ることなどなく差し切った。

 勝ち時計は1分22秒5。レース上がり35秒8のところを、1頭だけ34秒9。2着ペルフィカ(父ゼンノロブロイ)との差は4分の3馬身差だが、今回のメンバーの中では明らかにワンランク上であることを示す完勝だった。

 フィリーズレビュー組は、最近20年間では「2008年レジネッタ(FR3着)、2005年ラインクラフト(FR1着)、1997年キョウエイマーチ(4歳牝特1着)」の3頭しか本番の桜花賞を勝っていないことが知られ、11頭の勝ち馬を送るチューリップ賞組に大きく見劣るが、今年は候補No.1のルージュバック(父マンハッタンカフェ)も2月8日の「きさらぎ賞」以来、ちょうど2カ月ぶりの出走となる。2カ月ぶりの出走で桜花賞を制したのは、最近20年間では2011年のマルセリーナ(2月5日のエルフィンS1着)だけである。

 ルージュバックにもローテーションの死角なしとはいえないから、同じマンハッタンカフェ産駒のクイーンズリングにもステップレースうんぬんの不利は少ないだろう。20キロ減がカイ食い不安や、体調の変動によるものではなく、かつ、反動が出ないことが条件にはなるが……。

 父マンハッタンカフェは2001年の菊花賞を制しているが、最近20年、セントライト記念を直前のステップに菊花賞を勝ったのはマンハッタンカフェ1頭である。

 外から一気に伸びたクイーンズリングには負けたが、3コーナーではほぼ同じ位置にいた若い菱田裕二騎手(22)のペルフィカのレース運びは巧みだった。さっと内回りコースのインぴったりにもぐり込み、まったくロスのないレースである。通ったコースを考慮すると勝ち馬との力量差は0秒1にはとどまらないが、上がり35秒0はNo.2である。これでコンビの成績【1-2-0-0】。日本ダービーなどの牡馬クラシックがどちらかといえばベテラン騎手向きというなら、牝馬クラシックは若い騎手向きである。角田調教師を筆頭に、佐々木晶三調教師、音無調教師、熊沢騎手など、桜花賞やオークスを勝って名を挙げた騎手はいくらでもいる。

「前半34秒7-(12秒0)-後半35秒8」のペースを考えると、楽に先行しながら3着にとどまったムーンエクスプレス(父アドマイヤムーン)は、追っての味もう一歩だった物足りなさは残るが、時計やペース以上に差し=追い込み型向きの展開だったともいえる。こちらは若い松山弘平騎手(25)と、7月のデビュー戦からずっとコンビで【2-1-2-2】。今回は12月の阪神JF以来3カ月ぶりだった。小柄でも使って良化型に近い。希望はつながった。

 以下、7着レオパルディナ、11着エフェクト、13着クールホタルビ、15着オーミアリス、17着ウィッシュハピネスの5頭は獲得賞金額から桜花賞出走可能なラインに達しているが、今回の敗戦で大きく後退したとしていいだろう。

selvas2 at 11:35コメント(0) 

2015年03月16日

長崎県総合水産試験場(長崎市)は13日、東京海洋大、東京大との共同研究でトラフグの雄だけが生まれてくる技術の開発に成功したと発表した。

 雄は白子(精巣)があるため高値で取引されており、同試験場は養殖業者らの経営安定につながると期待している。

 トラフグはXとYの性染色体の組み合わせで雌雄が決まる。XXは雌で、一つでもYがあれば雄となる。共同研究ではこの点に着目。XYの雄から精巣細胞を取り出し、トラフグよりも成長が早いクサフグの雌の稚魚に移植したところ、この雌の卵子はXYになることを確認した。

 このクサフグの雌とXYのトラフグの雄を交配させ、YYの「超雄(ちょうおす)」と呼ばれるトラフグの雄の生産に成功。この結果、超雄とトラフグの雌を交配させれば、必ずXYの雄が生まれるという。同試験場は「養殖業者らにこの技術を利用してもらい、出荷量の増加や経営安定につなげたい」としている。

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2014年11月10日の当ブログの記事

トラフグの未来

冬の味覚の王様トラフグは、高級魚として珍重されておりますが、
そのゲノムの特徴から遺伝子研究においても注目されております。
トラフグのゲノムサイズはヒトの1/8と、脊椎動物の中でも非常に小さいですが、
存在する遺伝子数はヒトとほぼ同等で、脊椎動物のゲノム解析に有用であるとされております。
また、近年の研究により、トラフグの雌雄の決定はたった1塩基の違いによることが明らかにされました。
この発見は将来的に養殖技術の発展に役立つかもしれません。
トラフグの優良遺伝子形質を特定し、これを効率の良い養殖技術展開に活用することに期待をしますと、
筋発生や成長の面から、高成長系トラフグの形質に関連する遺伝子を同定したり、
可食部である筋肉の成長機構の解明をしたりすることで、人間にとっての優良品種の選抜が可能となります。
また、性統御の面からは市場価値の高い白子をもつ雄の選択的生産などが可能となります。

雌雄の決定は、性決定遺伝子に依存する種から環境要因による種まで知られており、
性決定機構には不明な点が多いとされております。
脊椎動物においては、1991年にほとんどの哺乳類の性を決定している遺伝子が同定されましたが、哺乳類以外の種にはあてはまりませんでした。
2002年に脊椎動物としては2番目となる性決定遺伝子がメダカで同定されましたが、
この遺伝子はメダカの近縁種以外では存在しないことがしめされており、魚類を含む多くの動物の性決定遺伝子は不明のままなのです。


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◆第33回中山牝馬S・G3(15日・芝1800メートル、中山競馬場、良)

 4歳以上の牝馬によるハンデ重賞は14頭が出走(スイートサルサは出走取り消し)し、3番人気のバウンスシャッセ(田辺)が、直線先に抜け出した4番人気のアイスフォーリスを首差かわして、1分47秒5のタイムで、昨年のフラワーC以来となる重賞2勝目を飾った。


 3着は5番人気のパワースポット。1番人気のシャトーブランシュは5着に終わった。

 ◆バウンスシャッセ 4歳牝馬、父ゼンノロブロイ、母リッチダンサー。北海道安平町のノーザンファーム生産、馬主はキャロットファーム。戦績は12戦4勝、重賞2勝。獲得賞金は1億1528万3000円。

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2015年03月15日

◆第49回報知杯フィリーズレビュー・G2(15日・芝1400メートル、阪神競馬場、良)

 M・デムーロ騎乗の1番人気、クイーンズリングが、直線大外から先行馬を差し切り、1分22秒5のタイムで重賞初制覇。通算成績を3戦3勝とした。

 2着は7番人気のペルフィカ、3着の2番人気、ムーンエクスプレスまでの3頭に桜花賞・G1(4月12日、阪神)の優先出走権が与えられた。

 ◆クイーンズリング 3歳牝馬、父マンハッタンカフェ、母アクアリング。北海道千歳市の社台ファーム生産、馬主は吉田哲哉氏。戦績は3戦3勝、重賞初勝利、獲得賞金は6867万3000円。

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2015年03月14日

 14日の中京11Rで行われた第51回中日新聞杯(4歳上オープン、GIII、芝2000メートル、18頭立て、1着賞金=4000万円)は、四位洋文騎手騎乗の5番人気ディサイファ(牡6歳、美浦・小島太厩舎)が直線で抜け出して重賞2勝目を飾った。タイムは2分1秒2(良)。

 GIIIならば譲れない。GI、GIIで一線級相手に戦い続けてきたディサイファが、イン追走から直線きっちり抜け出して快勝。2度目の重賞Vを勝ち取った。

 レースはマイネルミラノが積極的に先行。パッションダンスが2番手につけ、3番手には内キングズオブザサン、外ゲシュタルトと続く。人気のダノンジェラートは中団からレースを進めた。マイネルミラノはマイペースに持ち込み、直線に向いてもリードを保って逃げ込みを図る。しかし、好位のインにいたディサイファがグイグイと伸び、間をついて伸びてきたデウスウルトも接近した。3頭の争いから最後に抜け出したのはディサイファで、力強い末脚を駆使して差し切り勝ち。1馬身1/4差の2着が2番人気のデウスウルトで、さらに1/2馬身差の3着には6番人気のマイネルミラノが粘り込んでいる。

 ディサイファは、父ディープインパクト、母ミズナ、母の父Dubai Millenniumという血統。北海道日高町ダーレー・ジャパン・ファームの生産馬で、H.H.シェイク・モハメドの所有馬。通算成績は27戦7勝。重賞はGIIIエプソムC(2014年)に次いで2勝目。小島太調教師、四位洋文騎手ともに中日新聞杯は初勝利。

 四位騎手は「1番枠は去年のエプソムCで勝っていて縁起がいいなと思っていたんです。開幕週だったのでレースのイメージはできていたし、馬混みでも落ち着いていたので、思った通りに運ぶことができました。最後は2着馬が迫ってきていたのでヒヤッとしましたが、よくしのいでくれました」と会心のVを振り返っていた。

selvas2 at 20:04コメント(0) 

2015年03月13日

フィリーズレビューは3着までに桜花賞の優先出走権が与えられる。
3歳牝馬の重賞戦だけに、全体的に指数上位馬が強いものの、前走指数上位馬は3勝どまりで、少し低調だ。かわって、過去の指数の高い馬が6勝、8連対と、中心を担っている。ただ、ランク外の馬も多く活躍しており、指数が低い馬にも注意がいる。

今年はムーンエクスプレス、ダノングラシアス、スマートグレイス、スマートプラネットなどが前走指数の上位馬。他に過去の指数でラッフォルツァート、クールホタルビ、レオパルディナ、オーミアリス、ノーブルヴィーナスなどが上位だ。

安定した指数の高さではムーンエクスプレスが上位だ。前走は阪神ジュベナイルフィリーズを大外枠から先行して4着に粘っている。勝ったショウナンアデラなど上位馬たちは、中団より後ろから差し脚を使った馬たちで、先行馬の中でもっとも好成績だった。18番という大外枠から先行するために、前半から相当エネルギーを消耗したはずで、もう少し内枠だったらと思わせるレースだった。

阪神の内回りコースの芝1400メートルは、極端なスローペースはないはず。平均ペースを先行できて、直線でも崩れない差し脚がある馬に向く。その点からもムーンエクスプレスが連軸向きといえそう。ただ、切れる鋭い脚はない。直線、鋭い差し脚のある馬たちに交わされることも考えられる。

差し脚の鋭さで筆頭はクイーンズリングだろう。目下2戦2勝。前走の中山のマイル戦では、不利な外枠からさっと中団につけ、直線にむくともう先頭に立っている。そのまま後続馬を寄せ付けず完勝のレースだった。自在性のあるそつのないレース運びもできるクレバーな馬のようで、勝利に最も近い馬ではないか。

他に上がりの脚ではレオパルディナ、ラッフォルツァート、ノーブルヴィーナス、エフェクトなどが鋭い。


中山牝馬Sは波乱続きのハンデ戦。もともと、あてにしにくい牝馬戦に加えて、ハンデ戦となれば荒れない方がおかしい。1番人気馬は10年で3勝、3着1回だけ。トップハンデも2勝。指数上位馬も苦戦の傾向がみえる。
牝馬戦だけに、スローペースで差し脚比べが常道。
安定した差し脚ではパワースポットが最上位だ。前走の京都牝馬Sでは中団の後方から、一気の脚で3着にまで浮上してきた。差し脚は相変わらず健在。多少手薄なメンバー構成だけに、重賞初制覇も狙えるのではないか。
他では、スイートサルサ、アイスフォーリス、ケイティバローズなどの差し脚が鋭い。
後方から上がりの脚のある馬ばかりになったが、こういうレースでは得てして軽量ハンデの先行馬が残るケースもありそう。先行力のあるフレイムコード、マイネグレヴィルには要注意だ。

春の開催に変わって今年で4年目になる中日新聞杯もハンデ戦。

今年の指数の上位馬は、デウスウルト、サンレイレーザー、ユールシンギング、ネオブラックダイヤ、ミトラ、パッションダンス、サングレアル、メイショウカンパクなど。
スタミナのいる中京の芝コースに合いそうなのは、逃げるネオブラックダイヤ、先行できるマイネルミラノ、ミトラ、アンコイルドなど。ハンデが楽なのは54キロのネオブラックダイヤと55キロのマイネルミラノだろう。前が止まるようなら、差し脚のあるフレージャパン、デウスウルトなどの後方一気もありそう。



selvas2 at 17:12コメント(0) 
上半期における4歳以上牝馬の頂上決戦は、5月に東京・芝1600mの舞台で行われるGI・ヴィクトリアマイル。そこに向けてのレースとして、京都牝馬S→中山牝馬S→阪神牝馬S→福島牝馬Sと、各競馬場の名称を冠した4つの牝馬限定重賞が整備されている。中山・芝1800mを舞台とするこの中山牝馬Sは、前述の4重賞の中で唯一のハンデキャップ競走ということもあり、例年、多彩なメンバーが集結してスリリングな優勝争いを繰り広げている。今年は、前走で好走している好調馬たちと、近走は不振ながらも高レベルな戦績を誇る実力派たちが激突する構図。本番を占う意味でも、その争いの行方に注目したい。

今年の出走メンバーの中で直近の内容が最も優秀な馬は、前走の京都牝馬Sに続く重賞連勝を狙うケイアイエレガント(牝6・尾形充弘)だ。キャリアを積みながら徐々に力をつけてきた馬。5歳時の昨年2月に1600万下の節分S(東京・芝1600m)を制し、23戦目でオープンクラス入りを果たすと、重賞初挑戦となった中山牝馬Sでいきなり2着(同着)に好走。続く福島牝馬Sでは見事に先頭ゴールインし、一気にタイトルホルダーの仲間入りを果たした。昇級初戦で迎えた昨年の本レースは53キロのハンデで2着だったが、重賞2勝馬として臨む今年は56キロのトップハンデを負担する。しかし、昨年よりもパワーアップしているのは明らかなだけに、好勝負の期待が高まる。

パワースポット(牝7・菊沢隆徳)も、7歳と年齢的にはベテランの域に入っているが、近走では今こそが充実期と感じさせる走りを見せている。デビュー当初は12戦続けてダートのレースを使われ4勝をマーク。その後に芝のレース中心に路線変更をしてから勝てない時期が続いたが、6歳時の昨年11月に1600万下の紅葉S(東京・芝1600m)を制してオープンクラス入りを果たすと、前々走の愛知杯5着→前走の京都牝馬S3着と牝馬限定重賞で2戦続けて上位争いを演じている。追い込み脚質で展開に左右される面はあるが、決め手の鋭さは今回のメンバーの中でも上位。初タイトル奪取のチャンスも十分だろう。

スイートサルサ(牝5・菊川正達)は、3歳時の2013年にクイーンCで2着に入るなど、早い段階からハイレベルな走りを披露してきたデュランダル産駒。2013年11月から4歳時の2014年6月まで約7か月の長期休養を挟みながらも、父譲りの強烈な末脚を武器にこれまで4勝をマークしており、重賞でも再三の好走歴がある。前走の愛知杯(3着)後は放牧でひと息入れ、今回は約3か月ぶりの実戦になるが、5日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、主戦の田中勝春騎手を背に素軽い動きを披露している。上々の仕上がりでレースを迎えられそうなだけに、今回もV候補の一頭と言えよう。

アイスフォーリス(牝6・相沢郁)は、2012年のオークスで3着に入った実力馬。翌2013年夏のクラス再編成後は1000万下クラスで勝ちきれないレースが続いたが、2014年5月の秩父特別(東京・芝2000m)1着で同クラスを卒業すると、その後はマーメイドS4着→クイーンS4着→府中牝馬S5着と、牝馬限定重賞に格上挑戦し、3戦続けて善戦。自己条件の1600万下に戻った3走前のノベンバーS(東京・芝2000m)を制してオープンクラス復帰を決めた。前々走の愛知杯は10着と敗れたが、前走の中山金杯では牡馬の強豪を相手に5着と中身の濃い競馬を披露した。今回の中山牝馬Sを最後に現役を引退する予定となっており、有終の美を飾ることができるか注目したい。

明け4歳勢からも素質馬が複数エントリーしている。ブランネージュ(牝4・藤岡健一)は、初勝利を挙げるまでに6戦と少し時間を要したが、9戦目のフローラS2着で優先出走権を獲得して臨んだオークスで5着に善戦。夏場の休養を挟んでさらに成長し、3歳秋にはローズSと秋華賞でともに4着と上位争いを演じた。初めて他世代の強豪に挑戦した前走のエリザベス女王杯では13着と大敗を喫したが、現4歳世代の牝馬の中でトップクラスの実力を持つことは間違いない。放牧でリフレッシュしたうえで、牝馬限定のGIII 出走となる今回は、4か月ぶりの実戦でも主役級の評価が必要だろう。

バウンスシャッセ(牝4・藤沢和雄)は、中山牝馬Sと同じ中山・芝1800mの舞台で行われた昨年のフラワーCの優勝馬。その後は桜花賞に向かわず、牡馬が相手となる皐月賞に挑戦して11着(同着)に敗れたが、牝馬路線に戻り、オークスでは1着馬ヌーヴォレコルトと0秒1差の3着という接戦に持ち込んだ。約2か月の休養を挟んで出走した函館記念で16着に大敗した後は、ひと息の着順が続いているが、前々走の秋華賞では、息の入らない厳しいレースになった先行馬の中では最先着の7着。約3か月の休養明けでも調教で上々の気配を見せている今回、3歳春シーズンのハイレベルな走りを見直す必要がある。

マイネグレヴィル(牝4・和田正道)は、勝ち鞍こそ2013年7月のメイクデビュー福島(芝1800m)の1勝だけだが、同年の札幌2歳S(函館・芝1800mで開催)、2014年のフラワーCと2度の重賞2着がある。先行しての粘り腰をセールスポイントにしており、強豪相手に差のない競馬に持ち込んだレースは多い。牡馬の実力馬がそろった前走のオープン特別・白富士S(東京・芝2000m)でも、2番手追走から最後の直線でしぶとく粘って5着に善戦。今回、フラワーC2着(同着)と同じ中山・芝1800mが舞台の牝馬限定GIII なら、上位に食い込むチャンスは十分にあるだろう。

前走となった牝馬限定のJpnIII・TCK女王盃(大井・ダート1800m)3着から臨むソーミラキュラス(牝5・鹿戸雄一)は、未知の魅力にあふれた一頭と言えよう。地方競馬所属時の3勝を含めてダートで通算6勝という戦績の持ち主だが、芝でも2014年5月の500万下(新潟・芝1600m)を鮮やかに差し切っており、1戦1勝。芝では底を見せていないという見方も可能なだけに、今回、大駆けがあっても驚けない。

エバーブロッサム(牝5・堀宣行)は、3歳時の2013年に、フラワーC→フローラS→オークスと重賞で3戦連続2着に入り、牝馬クラシック戦線を大いににぎわせた実力馬。特にオークスは、メイショウマンボ(1着)と並ぶ出走馬中最速タイの上がり3ハロンタイム(34秒6、推定)をマークし、その後に同年のジャパンカップで2着に好走するデニムアンドルビー(3着)を2馬身突き放すという、中身の濃いパフォーマンスを披露した。ただ、3歳の秋シーズン以降は長く低迷しており、6戦連続で2桁着順の大敗。今回、一変して復活を遂げることができるか、注目したい。

そのエバーブロッサムと同じ堀宣行厩舎所属のオメガハートロック(牝4)は、2013年11月のメイクデビュー東京(芝1600m)優勝に続いてフェアリーSも制して連勝と、華々しいデビューを飾った。その後に骨折が判明して3歳春の牝馬クラシックを断念し、秋シーズンに戦列へ復帰した後は秋華賞11着→エリザベス女王杯17着と大敗が続いたが、高い能力を持った素質馬であることは疑いようがない。4か月のレース間隔をあけて臨む今回、デビュー当時の走りをどこまで取り戻すことができるか。こちらも復調が期待される逸材だ。

selvas2 at 09:30コメント(0) 
阪神競馬場の馬場改造工事(2006年12月竣工)により芝の外回りコースが新設され、芝の外回りコースと内回りコースでは求められる適性に差が出ている。外回りは、スピード、瞬発力に加えてスタミナも要求されるタフなコース。一方の内回りは、タイトなコーナーでも加速できるスピードと器用さが求められるコースと言える。フィリーズレビューは、3着までの馬に桜花賞への優先出走権が付与されるトライアルレースで、阪神・内回りの芝1400mを舞台に争われる。近年は、本レースをステップに3歳牝馬三冠路線を目指す馬に加えて、前述の内回りコースへの適性を持ったスプリンタータイプの馬の活躍も目立っている。今年も、本番への優先出走権争いをかけた熱戦に注目するとともに、各馬のコース適性の差にも気を配りたいところだ。

マイラータイプながら、スピードと器用さが求められる阪神・内回りの芝1400mのフィリーズレビューにあえてエントリーしてきた馬が、2戦2勝のマンハッタンカフェ産駒・クイーンズリング(牝3・吉村圭司)だ。芝1800mで行われたメイクデビュー中山で初陣を飾り、続く前走の500万下・菜の花賞(中山・芝1600m)も制して連勝を果たした。今回は、前走からさらに200m距離が短縮されるだけに、芝1400mの速い流れに対応できるかどうかがポイントになるだろう。4日に行われた1週前追い切りは、栗東CWコースで6ハロン82秒9、ラスト1ハロン11秒8の時計をマーク。短距離向きの走りとは言えないながらも、ばねの利いたフットワークはなかなか力強かった。今回、土つかずの3戦3勝で重賞初制覇を達成できれば、本番の桜花賞でも注目を集める存在となりそうだ。

アドマイヤムーン産駒のムーンエクスプレス(牝3・鈴木孝志)は、前走の阪神ジュベナイルフィリーズで勝ち馬のショウナンアデラから0秒3差の4着に健闘した実績が光る。その後は放牧に出され、2月下旬に栗東トレーニング・センターへ帰厩した後は、このフィリーズレビューを目標に調整されている。3月4日に行われた1週前追い切りでは、坂路で4ハロン53秒7、ラスト1ハロン12秒5をマーク。今回は3か月ぶりのレースになるが、馬体はほぼ仕上がっていると見て良さそうだ。2走前の500万下・秋明菊賞(京都・芝1400m)優勝時に1分20秒5の2歳コースレコードをマークしたスピードは、今回の舞台となる阪神・芝1400mにも向いているはず。ここはきっちりと好結果を出したいところだ。

ハーツクライ産駒のコートシャルマン(牝3・松永幹夫)は、前走のフェアリーSで勝ち馬のノットフォーマルから0秒2差の4着に入り、能力の高さを示した。その後は短期放牧でリフレッシュし、今回は約2か月ぶりのレースとなる。4日に行われた1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン53秒9、ラスト1ハロン12秒6を馬なりでマーク。調教駆けするタイプとはいえ、スピード感あふれる走りには好感が持てた。7月6日のメイクデビュー新潟→500万下・りんどう賞(京都)と、デビュー2連勝をともに芝1400mで挙げているだけに、この馬も、前走から200mの距離短縮を味方にできる一頭だ。

500万下のレースを勝ち上がった勢いに乗って重賞初制覇を狙う馬からも目を離せない。2戦2勝のヤマニンセラフィム産駒・スマートグレイス(牝3・河内洋)は、重賞のメンバーが相手になる今回でも、テンの速さはナンバー1ではないだろうか。前走の500万下(阪神・芝1200m)を優勝した後は放牧でリフレッシュし、今回は約3か月ぶりのレースとなるが、4日に行われた1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン52秒1、ラスト1ハロン12秒5と、文句なしの動きを披露。調教で見せる走りはいつものことながら力強い。本馬にとって今回の最大のポイントは、前走から200mの距離延長に対応できるかどうかだろう。

前走の500万下・こぶし賞(京都・芝1600m)を制して2勝目をマークしたゼンノロブロイ産駒のペルフィカ(牝3・岡田稲男)は、鋭い末脚を武器にしている馬。今回も最後の直線で切れ味を活かすレースになりそうだが、今の本馬からは持ち味を十分に発揮できるだけの状態の良さを感じる。4日に栗東坂路で行われた1週前追い切りは、4ハロン56秒6、ラスト1ハロン12秒5と、ラストを伸ばした程度の内容だったが、フットワークはかなり素軽かった。

グラスワンダー産駒のラッフォルツァート(牝3・西園正都)も、前走の500万下(京都・芝1400m)を優勝して2勝目をマーク。前々走のオープン特別・紅梅S(京都・芝1400m)でも、勝ち馬のコンテッサトゥーレとクビ差の2着と、差のない競馬をしている馬で、重賞のメンバーが相手になる今回でもそれほど力量差は感じられない。前走後は調教で速い時計を出していないが、コンスタントにレースを使われてきたうえに、前走から中2週とローテーションも詰まっている。今週の最終追い切りを消化すれば、出走態勢は整うはずだ。

スニッツェル産駒のレオパルディナ(牝3・高橋康之)は、前走の阪神ジュベナイルフィリーズで勝ち馬のショウナンアデラから0秒9差の7着に敗退。初経験となった芝1600mの距離は本馬にとって微妙に長かったようで、阪神・芝1400mが舞台となる今回のレースで巻き返しを図りたいところだ。4日に行われた1週前追い切りでは、栗東Dコース(ニューポリトラック)で6ハロン79秒3の時計をマーク。仕上がりが早いタイプだけに、ほぼ万全の状態で出走できるだろう。

すでに芝の重賞を勝っている実績馬が、小倉2歳Sの優勝馬でホワイトマズル産駒のオーミアリス(牝3・藤沢則雄)と、ファンタジーSの優勝馬でマツリダゴッホ産駒のクールホタルビ(牝3・清水久詞)。ともに重賞勝ちを収めた後のレースでは大敗を喫しているだけに、今回のレースでの巻き返しなるか、注目したい。

マンハッタンカフェ産駒のダノングラシアス(牝3・矢作芳人)は、前走のクイーンCで果敢に逃げる競馬をして11着と大敗。今回は多少評価を落としそうだが、3走前のファンタジーSで2着に好走した実績があり、この舞台でも互角以上に戦える力は持っている。脚をためる形の競馬で見直したい一頭だ。

ケイムホーム産駒のノーブルヴィーナス(牝3・牧浦充徳)は、ダート1200mの距離で2勝を挙げているが、中山・芝1600mで行われた前走のオープン特別・ジュニアCでは、牡馬を相手に勝ち馬から0秒3差の5着に健闘。牝馬限定競走なら、重賞初挑戦となる今回も差のない競馬ができそうだ。

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2015年03月12日

2012年に中京競馬場がリニューアルオープンして以降、中日新聞杯は3月開催の開幕週に行われている。2014年の優勝馬マーティンボロは、同年夏に小倉記念2着→新潟記念優勝の戦績をマークし『サマー2000シリーズ』のチャンピオンに輝いた。また、2着馬のラキシスが同年秋にエリザベス女王杯を制覇してGI ホースになったことは記憶に新しい。さらに、3着馬のラブリーデイは、2015年の中山金杯を1分57秒8のコースレコードで優勝し、続く京都記念も制して重賞連勝を達成。このように、上位に好走した3頭がいずれものちにかなりの活躍を収めており、中日新聞杯は芝・中距離路線を占う意味で重要な一戦と言えるだろう。今年も、ハンデキャップ競走らしい手に汗握る大接戦が予想される本レースから、目を離せない。

ミトラ(せん7・萩原清)は、これまでに芝とダートで合計21戦して8勝2着2回3着4回を記録している堅実派だ。芝のレースに矛先を転じてからは、1600m以下の距離でスピードを活かし活躍していたが、初の芝2000m出走となった前々走の福島記念を制して待望の重賞初制覇を達成。この時は好位でうまく流れに乗り、最後の直線で後続の末脚を封じ込んだ。前走のアメリカジョッキークラブCでも、先行策からよく粘り、勝ち馬のクリールカイザーから0秒2差の2着に好走。トップホースのゴールドシップ(7着)に先着を果たしており、収穫の大きな一戦だった。これで、芝2000m以上の距離では2戦して1勝2着1回となり、今後の選択肢も大きく広がった。今回の舞台となる中京・芝コースには初参戦となるが、東京・芝コースで3勝を挙げているように、左回りコースは得意なタイプ。重賞2勝目に向けて視界は明るい。

デウスウルト(せん7・平田修)は、3走前の1600万下・大原S(京都・芝2000m)を優勝し、待望のオープンクラス入り。重賞初挑戦となった前々走のチャレンジCでも勝ち馬のトーセンスターダムとクビ差の2着(同着)に好走し、急激な進境を示している一頭だ。今年初戦となった前走の中山金杯でも3着と善戦。勝ち馬のラブリーデイが次走で京都記念V、2着馬のロゴタイプも2走後に中山記念2着と、上位2頭のその後の成績を考えれば、この3着は価値があるものと言える。今回は放牧でひと息入れて約2か月半ぶりのレースになるが、帰厩後は栗東坂路で入念に乗り込まれており、4日に行われた1週前追い切りでは4ハロン53秒2、ラスト1ハロン12秒6を馬なりで計時。引き続き好調をキープしているだけに、重賞初制覇の大きなチャンスだ。

ダノンジェラート(牡6・萩原清)は、前走の1600万下・アメジストS(東京・芝2000m)を制して、待望のオープンクラス入りを果たした。これまでに14戦5勝2着5回3着3回と安定した成績で、4着以下に敗れたのは3歳秋に挑戦した2012年の菊花賞(7着)だけ。また、芝1800m〜芝2000mの距離では7戦して5勝2着2回、連対率100%という素晴らしい数字を残している。今年で6歳を迎えたが、芝・中距離重賞で活躍が期待される一頭だ。左回りコースはこれまで〔3・3・1・0〕と得意にしており、初参戦となる中京・芝コースにも問題なく対応できるだろう。以前は、最後の直線で大外から末脚を伸ばすレースが多かったが、前走はインコースの狭いスペースを上手にさばいてのV。切れ味に加えて勝負根性にも磨きがかかってきた印象だ。2012年のセントライト記念で3着に好走した素質馬が、地力強化しての参戦。今回、重賞初制覇に向けて機は熟した。

ディサイファ(牡6・小島太)は、昨年のエプソムCを優勝して重賞初制覇を達成。その後は、3走前の天皇賞(秋)が12着、前々走のジャパンカップが15着と、GI の2戦は大敗を喫したが、4走前の毎日王冠(4着)と前走のアメリカジョッキークラブC(5着)ではともに掲示板(5着以内)を確保。GII 制覇の手ごたえはつかんでいる馬だ。これまで芝2200m以上の距離では3戦してすべて4着以下と好結果が出ていないが、芝2000mでは2勝2着4回をマークしており、今回、前走から200m距離が短縮される点は歓迎材料。前走後はこの中日新聞杯を目標に調整を進めており、状態の良さも目を引くだけに、2度目の重賞制覇のチャンスだ。

パッションダンス(牡7・友道康夫)は、一昨年の新潟大賞典を優勝して重賞初制覇を達成。この時は好位でうまく流れに乗って、上がり3ハロン34秒3(推定)の末脚で抜け出し、アドマイヤタイシ(2着)との激しい追い比べを制した。着差はハナと僅かだったが、レースセンスの良さと卓越した勝負根性をアピールする内容だった。続く鳴尾記念で6着に敗れた後、脚部不安により約1年半に及ぶ長期休養を余儀なくされたが、復帰2戦目となった前々走の中山金杯では、1分57秒8のコースレコードをマークした勝ち馬のラブリーデイから0秒5差の4着に健闘。本馬の走破タイム(1分58秒3)も優秀なだけに、あらためて高い能力を示したと言える。前走のアメリカジョッキークラブCは8着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒5と内容は悪くなかった。長期休養明け4戦目となる今回は、首位争いまで期待できそうだ。

サングレアル(牝4・松田博資)は、昨年のエリザベス女王杯(14着)以来4か月ぶりの実戦となる。今回は仕上がり面がポイントになりそうだが、2月上旬から乗り込みを始め、3月4日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、6ハロンから追われて85秒台をマーク。ラスト1ハロンは12秒0の瞬発力を披露しただけに、出走態勢は十分に整ってきた印象。また、休養前よりも馬体をふっくらと見せており、今回は心身ともにひと回り成長した姿でレースに臨めそうだ。昨年は、キャリア2戦で重賞に挑んだフローラSを素晴らしい末脚で優勝しており、能力は文句なく一級品と言える。母がGI ホースで兄や姉にも活躍馬がずらりと並ぶ極めつけの良血馬。4歳の始動戦となる今回の走りに注目が集まる。

ヒットザターゲット(牡7・加藤敬二)は、2012年に新潟大賞典を制し、2013年には小倉大賞典と京都大賞典を優勝。また、2014年の宝塚記念4着、天皇賞(秋)5着とGI で掲示板(5着以内)を確保したこともある実績馬だ。前走となった2015年の小倉大賞典では、雨が降って力の要る馬場(重馬場)になったことで、身上とする切れ味を発揮できず12着に敗れたが、敗因は明らかなだけに悲観する材料にはならないはずだ。今回と同じ芝2000mの距離ではこれまで5勝をマークしているように適性が非常に高いうえに、ここまで強豪を相手に戦ってきた豊富な経験もセールスポイント。今回、良馬場での出走がかなうようなら、4度目の重賞制覇が見られるかもしれない。

ユールシンギング(牡5・勢司和浩)は、3歳時の2013年にセントライト記念を制し、4歳時の2014年には新潟大賞典を優勝。その後の成績はひと息だが、今回のメンバーに入っても実績では上位にランクされる一頭だ。前走の中山金杯で17着と大敗を喫し、この中間は短期放牧でリフレッシュ。今週の最終追い切りで本来のフットワークを披露できれば、大きく浮上してきそうだ。

アドマイヤフライト(牡6・橋田満)は、前々走の日経新春杯で、好位追走から最後の直線で力強い末脚を発揮して3着に好走。重賞のタイトルに手の届くところまできている一頭だ。芝2000m〜芝2400mの距離で好成績を挙げている馬だけに、今回、前走のダイヤモンドS(11着)から1400mの大幅な距離短縮となる点はプラス材料。ここは巻き返しが期待されるところだ。

サンレイレーザー(牡6・高橋義忠)は、まだ重賞の勝ち鞍こそないが、昨年の春にオープン特別の谷川岳S(新潟・芝1600m)を優勝し、秋には、前々走の毎日王冠で意表をつく逃げを打って、ゴール寸前まで粘り2着に好走。次走で天皇賞(秋)を優勝するスピルバーグ(3着)を抑えてのものだけに価値は高い。今回は、前走のマイルチャンピオンシップ(16着)から400mの距離延長が鍵となるが、自在性を増した今なら難なく対応しても不思議ではない。

その他にも、重賞で再三好走している実力馬アンコイルド(牡6・矢作芳人)、昨年9月の1600万下・レインボーS(新潟・芝2000m、1着)以降、逃げの戦法に活路を見出したネオブラックダイヤ(牡7・鹿戸雄一)、前走の小倉大賞典で5着に健闘し、重賞でも通用する見通しを立てたマイネルミラノ(牡5・相沢郁)など、伏兵陣も虎視眈々と上位を狙っている。

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2015年03月11日

弥生賞としても標準以上の中身
 
クラシックを前に、最重要のトライアルとなる皐月賞と同じ中山2000mのこのレースには、重賞勝ち馬が7頭も含まれていた。

前日の7日(土)に行われた牝馬の重要なトライアル「チューリップ賞」では、ココロノアイ(父ステイゴールド)が快勝し、この3歳世代で初めてJRA重賞2勝目を記録したばかり。

ここで重賞未勝利馬が接戦を切り抜け、さらに牡馬クラシック路線が難解になるのも悪くない。逆に、一段と強い勝ち方を示す候補が現れ、牡馬陣初の重賞2勝目を飾り、候補ランキングのトップに立つのも悪くはない。大きな注目を集めた中山の2000m(稍重)を鮮やかに抜け出したのは、これで3戦3勝。11月の東京スポーツ杯2歳Sにつづいて重賞2勝目となったサトノクラウン(父マルジュ)だった。

勝ちタイムの2000m2分01秒8(レースの前後半61秒3-60秒5)は、直後の古馬1000万条件の1600mが1分35秒5(前後半47秒7-47秒8)で決着した内容から推測すると、馬場差はマイル戦で少なくとも1秒0はあるので、推定「2分00秒5」前後の中身に相当すると考えられる。少しも遅くはない。弥生賞としても、さらには例年の皐月賞2000mと比較しても、標準以上の中身と判断していいだろう。

サトノクラウンの今回の課題は、2連勝してきた東京の1800mではともに上がり33秒台の切れを発揮し、とくに東スポ杯では坂上から50-100mの間に瞬間移動を思わせる瞬発力をムーア騎手で爆発させたが、中山の急坂であの切れが繰り出せるのか。自在性はあるのか、だった。

中団につけ、前に馬がいないのに十分に折り合い、4コーナーからスパートすると楽に抜け出してきた。文句なしに合格である。上品すぎるのではないか、と思える馬体も482キロになり、稍重馬場も平気、不安のあったゲートの不安もまったく問題なかった。

血統図は、まるでエルコンドルパサーを思わせるようなクロスパズルで、5代血統図の中だけでも、ノーザンダンサー、ミスタープロスペクター、バックパサー、サーアイヴァーがクロスする。父マルジュ(その父は日本にきたラストタイクーン)は、ジェネラスの勝った1991年の英ダービー2着馬であり、代表産駒には、M.デムーロ騎手を主戦に仏G1を勝ったマルバイユがいる。輸入されたマルバイユは、桜花賞馬マルセリーナと、皐月賞1番人気のスピード型の大物グランデッツァの母である。輸入種牡馬ジェネラスの弟には、オースミタイクーン(父ラストタイクーン)がいる。ラストタイクーンの血は、だいたい入り組みながら日本で枝を伸ばしている。

サトノクラウンの場合、母ジョコンダII(父ロッシーニ)のファミリーは中距離向きのスタミナも秘めている。シャープで伸びのある体型からみて、2400mくらいまでなら距離うんぬんは問われないだろう。ただ、このあとの騎手は、どの馬も乗り代わりなど日常茶飯事で、だれが主戦ということもないケースが多いうえ、福永祐一騎手はリアルスティール(スプリングS予定)ではないかと思えるから、まだよく分からない。短期免許の外国人騎手までありえる。

2着に突っ込んできたのは、札幌2歳Sの勝ち馬ブライトエンブレム(父ネオユニヴァース)。

道中はひかえて後方に位置し、4コーナーでは外に回ってよれたグァンチャーレのさらに外へ。あれだけ強引にスパートして、それも大外に回って、坂で失速するどころか抜け出したサトノクラウンを追い詰めるように1馬身半差(0秒2差)。上がり3ハロン35秒2は断然だった。

札幌2歳Sとは相手が異なるから届かなかったが、3着以下には2馬身半の差をつけている。通ったコースを考えれば、勝ったサトノクラウンと同じくらいの総合力があるだろう。

ただ、あの形で良さが生きるとすると、11頭立ての今回でさえコースロスが大きかった気がするから、18頭立ての皐月賞は、正直、ちょっと心配である。今回は渋り気味でタイムを要した芝コンディションも明らかにプラス要素だった。まさか本番で一転、好位追走も、イン狙いもないだろう。大外から届くのだろうか。

ロジユニヴァースと同じネオユニヴァース産駒。スタミナに不安はないはずだから、陣営がもらしたように「皐月賞のころはもっと全体に荒れた芝になるだろう…」。皐月賞は、Bコースとなる。たしかに春の天気は難しく、また、内寄りの芝がいいということはない。

パドックでは大きなスケールの好馬体を誇り、最初は落ち着き払っているようにみえた1番人気のシャイニングレイ(父ディープインパクト)は、本馬場に入ってしばらくたち、ちょっと目を離した瞬間に川田騎手が下馬していた。暴れかけたので飛び降りたのか。いれ込みというより、急に機嫌が悪くなり、鞍上の指示もなにも聞きたくなくなったように映った。いかにも不機嫌そうにスタート地点近くのポケットに行ったものの、「あれではレースが大変だろう」と心配された通り、こころここにあらず、だった。少々行きたがるのは前回も同じで、単にかかっての失速ではない。まだ2戦だけの若駒だからなんともいえないが、「いやだ、といっているだろう…」、そういう首の振り方だった。

「ひとまず馬の状態を確認して、次に向かいます(高野調教師)」となったが、ここまで候補No.1馬に生じた突然の異変である。注目馬が連勝のスタートを飾り、さあこれからと期待がたかまったところで、次に「あれっ、どうして…」という凡走になったのは、ティルナノーグを筆頭に、今回のクラリティスカイもほぼ同じ。休み明けだったとはいえベルラップも。前日チューリップ賞のクルミナル、コンテッサトゥーレ、先週のネオルミエール…など、今年はそんな馬が異常に多い気がする。シャイニングレイも、ほかの注目馬も、何ごともなかったように立ち直って欲しいが、クラシックはサバイバル路線とはいえ、明らかに不完全燃焼で妙な大敗を喫する馬が、この世代はどうしてこんなに多いのだろう。なにかが、変である。

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2015年03月10日

ハッピーサークル 牝 田島俊明厩舎
父 キンシャサノキセキ
母 ハナマル
母の父 アフリート
評価ランク= C
距離適性 短〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Nasrullah、Alibhaiなどが比較的強い影響力を示すが、主導の明確性に欠けることは否めず、ここが硬い馬場のスピード・瞬発力勝負における割引き材料。長所はAlibhai、Djebel、Pharisなどのスタミナを押さえたことで、仕上がった際にはタフで息の長い活躍を見せる可能性を秘める。ダート、時計を要す芝はOK。

ゴマスリオトコ 牡 音無秀孝厩舎
父 オレハマッテルゼ
母 アッチッチ
母の父 アフリート
評価ランク= C
距離適性 短〜マ 芝適性 □ ダ適性 ○
 Northern Dancer5×5(中間断絶)を呼び水として、Almahmoud、Native Dancer、Bold Rulerなどのスピードを傘下に収め、バランス良くまとめられた形態。これぞという上質なスタミナの核を欠き、成長力・底力はいまひとつだが、仕上げやすさを備え、早期のダート短距離〜マイル路線への適性が備わる。

アオイオンリーワン 牡 古賀慎明厩舎
父 ネオユニヴァース
母 シンディ
母の父 A.P.Indy
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 ○
 シンプルな異系交配のもと、良質な血で構成された祖母Dance Design(愛オークス)の特徴を捉えたことや、強調された父の父方Haloへの血の集合力を備えたことは、当馬の配合の見どころ。上位を狙うには少し迫力に欠ける内容だが、開花を果たせばダートや時計を要す芝の中距離・中堅級でしぶとい走りは可能。


selvas2 at 20:00コメント(0) 
水銀による環境汚染や健康被害を防ぐ「水俣条約」締結に向け、政府は10日、水銀使用製品の製造を原則禁止する水銀汚染防止法案と、大気中への水銀排出を規制する大気汚染防止法改正案を閣議決定した。今国会に提出し、成立する見通し。環境省は年内締結を目指し、政省令改正を急ぐ。

 水銀汚染防止法案は、蛍光灯や電池など水銀が含まれる9品種の製造と輸出入を原則禁止。さらに、それらの分別・回収を促進するため、国と自治体、事業者の責務を明確化する。

 大気汚染防止法改正案は、石炭火力発電所など水銀の大気排出量の多い5種類の施設を対象に排出濃度の基準を設ける。また、対象外の鉄鋼製造施設についても自主的な排出抑制の取り組みを求める。

 水俣条約は2013年10月に熊本県で開かれた国連環境計画(UNEP)の国際会議で採択された。既に米国など10カ国が締結済み。締結国が50カ国に達してから90日後に発効する。

selvas2 at 18:10コメント(0) 
昭和電工株式会社(社長:市川 秀夫)の連結子会社である昭和アルミニウム缶株式会社(社長:遠藤 政宏、東京都品川区、以下、昭和アルミニウム缶)は、同社の小山工場(栃木県小山市)に、コーヒー向け2ピースアルミニウム缶(以下、アルミ缶)の製造設備を新設し、飲料メーカーへの製品供給を開始しました。

 国内コーヒー缶市場は、年間100億缶程度の規模がありますが、現在、そのほとんどがスチール缶を使用しています。従来、2ピースアルミ缶の採用はブラックコーヒーのみに限られていましたが、2014年8月の業界ガイドラインの変更により、ミルク入り製品においても採用が認められました。アルミ缶はスチール缶に比べ軽量であり、また、リサイクル性も高いことから、環境に優しい缶として今後さらに普及していくことが期待できます。昭和アルミニウム缶では以前からブラックコーヒー向けのアルミ缶を製造していましたが、さらなる需要が期待されることから、今回、コーヒー缶専用の生産工程を新設したものです。

 昭和アルミニウム缶は、1971年に日本で初めてビール用アルミ缶を製造販売して以降、ビール缶を中心に年間30億缶前後を安定して国内に製造販売しています。また、昨年5月にはベトナムの製缶メーカーを買収し、アジア地域での事業拡大を図っています。昭和電工グループは、現在推進中の中期経営計画「PEGASUS Phase供廚砲いてアルミニウム缶事業を「成長」事業のひとつに掲げており、今後は同社が培ってきた先進的な生産技術と品質管理体制をより強固なものとし、製品の競争力を高めていくようです。


selvas2 at 17:17コメント(0) 
今年1月30日、大手化学メーカーの昭和電工が、栃木県下の子会社の工場にコーヒー向けアルミニウム缶の製造設備をひっそりと新設した。昭和電工は顧客について固く口を閉ざすが、業界では、これが日本コカ・コーラ向けの設備であることは周知の事実である。

 実はこれまで、国内のミルク入り缶コーヒーの容器はほとんどがスチール缶だった。業界団体が約30年にわたり、ミルク入り缶飲料でのアルミ缶の使用を自粛するよう要請してきたからだ。

 ミルク入りの缶飲料は致死率の高いボツリヌス菌が繁殖する可能性があるが、アルミ缶では、それを発見しにくいというのである。

 軟らかいアルミの飲料缶は一般的に、薄くても強度を保てるようにするため、中にガスを入れて内圧を高めている。つまり、もともと缶が膨れているため、菌が増殖したことによる缶の膨張を消費者が察知できない恐れがある。

 製造工場では缶の底をたたき、音の振動で内部の圧力を測る「打検」で菌が増殖していないか確認している。ただ、打検はスチール缶のように底が平らでないと難しく、ドーム型にへこんだアルミ缶では確認が困難だとされる。

● アルミ缶導入の効用

 そんな状況に一石を投じたのが日本コカ・コーラだ。

 もっとも、昨年8月には工場の衛生管理の進化を踏まえて業界団体の「申し合わせ事項」が変更され、ミルク入り缶飲料にアルミ缶を使うことが認められやすくなった。しかし、日本コカ・コーラは“アルミ缶解禁”に先んじ、昨年4月ごろからアルミ缶コーヒーの販売を始めているのだ。
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 そこには日本コカ・コーラのアルミ缶化への強いこだわりが見えるが、なぜなのか──。理由の一つにアルミ缶のコストパフォーマンスの良さがあるとみられている。

 現状、190ミリリットルのコーヒー缶の重さは、スチール缶約30グラムに対し、アルミ缶は約10グラム。確かに今、アルミの地金価格は高止まりしているが、1缶当たりに使われる素材の量が少ない分、アルミ缶の方が安くなりやすいというわけだ。もちろん、缶が軽いほど輸送時の二酸化炭素の排出量も削減できる。

 また、「アルミは材料の相場がオープンになっているため、素材調達の透明性が高い」(素材メーカー関係者)こともアルミ缶化を後押しした可能性が高い。

 飲料メーカーにはアルミ缶という選択肢を持つこと自体もメリットだ。調達先の候補を増やせる上、アルミとスチールをてんびんに掛けた価格交渉もできる。

 今年1月末時点で日本コカ・コーラは、缶コーヒー「ジョージア」の18製品を含む20製品をアルミ缶に切り替えている。この動きが飲料業界全体に広がれば、アルミ缶のみを製造する昭和電工のような缶メーカーには間違いなく追い風となる。


selvas2 at 17:11コメント(0) 

2015年03月09日

偉大な記録に場内は大歓声に包まれた。
8日の中山8Rをローズマンブリッジで制し、武豊騎手(45)=栗東・フリー=が前人未到のJRA通算3700勝(うちG1・69勝を含む重賞297勝)を達成した。
レース後、ウイナーズサークルで表彰され「28年かかりましたが、素直にうれしく思います」とファンに笑顔で応えた。

 1987年3月にデビュー。通算1万8958戦目での大台到達となった。
「記録はひとつひとつの積み重ね。これで満足はしていない。これからも立派なジョッキーになれるように頑張っていきます。未熟者ですから」とほほ笑んだ。
2月には今年初のJRA・G1となったフェブラリーSをコパノリッキーで制覇。
競馬界の至宝はさらなる高みを目指す。

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2015年03月08日

 8日の中山11Rで行われた第52回弥生賞(3歳オープン、GII、芝2000メートル、11頭立て、1着賞金=5200万円、3着までに皐月賞の優先出走権)は、福永祐一騎手騎乗の2番人気サトノクラウン(牡、美浦・堀宣行厩舎)が中団から鮮やかに差し切ってV。無傷の3連勝でクラシックに王手をかけた。タイムは2分1秒8(稍重)。2着ブライトエンブレム、3着タガノエスプレッソの3頭が皐月賞(4月19日、中山、GI、芝2000メートル)の優先出走権を獲得した。

 追い風が吹く関東から、今度は期待の牡馬が無傷の3連勝を飾った。3カ月半ぶりの実戦も何のその。サトノクラウンが力強い末脚で差し切り、重賞ウイナー7頭がそろった前哨戦を完勝した。無敗の3連勝で弥生賞を制したのは、アグネスタキオン、ディープインパクトに続く史上3頭目の快挙だ。

 レースは予想通りジャストフォーユーの逃げで幕を開け、人気のシャイニングレイが2番手、コメートが3番手で流れた。さらにベルラップ、クラリティスカイと続き、流れはスロー。しかし、4コーナーでは後続も一気に差を詰めて馬群は密集して、サトノクラウン、トーセンバジル、ブライトエンブレムなども外から勢いに乗って進出した。シャイニングレイが伸びを欠き、代わって先頭に立ったのはサトノクラウン。中団をリズム良く追走して、直線は抜群の手応えから差し脚を伸ばし、1馬身1/2差をつけて快勝した。2着は4番人気のブライトエンブレム。さらに2馬身1/2差の3着にはインを突いて伸びた10番人気のタガノエスプレッソが入っている。シャイニングレイは直線失速して7着に敗れた。

 サトノクラウンは、父Marju、母ジョコンダII、母の父Rossiniという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、里見治氏の所有馬。通算成績は3戦3勝。重賞はGIII東京スポーツ杯2歳S(2014年)に次いで2勝目。堀宣行調教師は弥生賞初勝利。福永祐一騎手は03年エイシンチャンプに次いで2勝目。

 福永騎手は「強かったです。(心がけたのは)スタートだけでした。前走、スタートでトラブルがあったので、厩舎でも同じトラブルを起こさないように訓練を積んでいたし、ボクも1週前に美浦に乗りに行きましたが、ゲートは素直で矯正されていました。ただ、レースに行くとテンションが上がりますし、普段やらないことをやってしまうこともあるので、気を付けていました。折り合いは心配していなかったですし、いいポジションで競馬ができると思っていたので、イメージ通りの競馬ができました。非常に完成度の高い馬で、何より操作性が高いです。上手な競馬ができるので、大きいレースでも乗りやすさ、素直さでコンスタントにいい結果を出せると思います。いい競馬で次に向かえますし、チャンスはあると思います」と堂々たる無傷の3連勝を冷静に振り返っていた。

selvas2 at 20:48コメント(0) 

2015年03月07日

 7日、阪神競馬場で行われた桜花賞トライアル第1弾・GIII第22回チューリップ賞(芝外1600メートル)は、5番人気の関東馬ココロノアイが優勝。

 ファン注目の白毛馬ブチコは6番人気に支持されたが、14着。道中は2番手から競馬を進めたものの、直線で失速。白毛馬初のクラシック出走(権獲得)はならなかった。

 勝ち時計は1分37秒7(重馬場)。2着はアンドリエッテ、3着はレッツゴードンキで、上位3頭は4・11桜花賞の優先出走権を獲得した。

 ブチコ・武豊騎手の話=「思い通りのレースはできたと思う。道中はいい形で運べたしね。最後は止まっちゃったけど、この馬なりに頑張っていますよ」

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2015年03月06日

上位3頭に皐月賞の優先出走権が与えられる弥生賞が今週のメインレース。
3歳馬たちのクラシックを目指す戦いも、いよいよ本番だ。
ディープインパクトがこのレースを勝ったのは05年、ちょうど10年前だが、当日の中山の様子もはっきりと思い出す。今更ながら感慨深い。

過去10年、弥生賞の連対馬は、前走指数の高い馬や、過去の指数が高い馬、平均指数の上位馬など、何らかの指数ランクがある馬が連軸の中心になっている。勝ち馬はランク馬が8勝をあげているが、そのうち7勝は前走指数上位の馬が占めている。

今年の指数上位馬は、トーセンバジル、クラリティスカイ、シャイニングレイ、コメート、グァンチャーレなどだ。

弥生賞は中山の2000メートル戦。この時期の中山の芝コースはオーバーシートでスタミナが求められる。
加えて、エアレーションで一層、柔らかい馬場になっており、先行してスタミナのある差し馬に向くだろう。

指数上位馬で、先行力があり、差し脚もあるのはシャイニングレイ、クラリティスカイ、コメートなどだ。
距離の経験を考えると、連軸向きは2000メートル戦を2戦2勝しているディープインパクト産駒のシャイニングレイだろう。
前走、中山のホープフルSでは楽に3、4番手の好位につけて、直線で早々と突き放して完勝しており、距離経験のアドバンテージは大きいはず。

弥生賞はジャストフォーユーが逃げて、2番手にコメート、ベルラップ、そのすぐ後ろにシャイニングレイ、トーセンバジルなどが続くだろう。ペースはスローに違いない。差し脚のある先行馬が揃っており、後方一気の馬には苦しい展開になりそうで、先週の馬場状態からみても、ここは先行できるシャイニングレイを中心にとりたい。


牝馬のチューリップ賞は、3着までに桜花賞の優先出走権が与えられる。

今年は、レッツゴードンキ、ロカ、アンドリエッテ、ココロノアイ、マイティティー、ウインソワレなどが指数上位だ。

チューリップ賞は阪神の芝1600戦。12月の阪神ジュベナイルフィリーズと同じコース、同じ距離のレースだけに、阪神ジュベナイルフィリーズで上位の馬が活躍する傾向が強い。今年、阪神ジュベナイルフィリーズに出走していたのは、2着のレッツゴードンキ、3着のココロノアイ、8着のロカの3頭。スローペース必至の外回りコースのマイル戦で、鋭い差し脚は必須条件だ。

マイルの瞬発力ならレッツゴードンキが最上位だろう。
レッツゴードンキは新馬戦を勝っただけでまだ1勝馬だが、新馬戦を勝った後、札幌2歳S3着、アルテミスS2着、阪神ジュベナイルフィリーズ2着と、世代トップクラスの馬が集まる重賞で、安定した好成績を残している。指数上も上位にあり、差し脚からも中心に推せる有力馬だろう。

他では、阪神ジュベナイルフィリーズ3着のココロノアイ、前走クイーンC3着のロカ、同4着のアンドリエッテなどが指数の高さだけでなく、マイルの鋭い瞬発力もあり、連軸候補になりそう。


芝1200のオーシャンSは、過去9年のうち、8年で連対している前走指数の上位馬が連軸の中心になりそう。
今年は、アフォード、サクラゴスペル、リトルゲルダ、プリンセスメモリーなどが前走指数の上位馬。
他にダッシャーゴーゴー、ハクサンムーン、へニーハウンド、ベステゲシェンク、ワキノブレイブも指数上位のランク馬だ。

ただ、荒れる傾向が強く、過去9年、3連単で100万超馬券が3回、他に10万超える配当も4回でている。
1番人気馬は1勝、2着1回、3着2回と低調。重賞に出走して10着以下に大敗していた馬たちが波乱をもたらしており要注意だ。

馬場状態から、スタミナ優位の先行馬の前残りを想定すると、ハクサンムーン、サクラゴスペル、プリンセスメモリー、バクシンテイオーなどが連軸候補にあがってくる。好調が続くサクラゴスペルから入るか、ハナを奪って逃げるとしぶといハクサンムーンの押し切りもありそうだし、8歳牝馬の大駆けもあるのか。

差し脚が生きる展開ならアフォード、ダッシャーゴーゴー、インプレスウィナー、へニーハウンド、ベステゲシェンクなどにもチャンスはあるが、いずれにしても、今年も難しいレースだ。


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中山・芝2000mを舞台に行われる弥生賞は、クラシック三冠の初戦となる皐月賞への優先出走権が3着までの馬に付与されるトライアルレース。
皐月賞トライアルは、他にもスプリングS、オープン特別の若葉S(阪神・芝2000m)と2レース組まれているが、本番と同じ中山・芝2000mが舞台となるレースはこの弥生賞だけとあって、
毎年、世代屈指の素質馬が集結する傾向にある。
本レースの歴代優勝馬はもちろん、2着以下に敗れた馬の中にも、その後にビッグタイトルを手に入れた馬が多数存在する。
クラシックのみならず、将来を占ううえでも極めて重要なレースと言えよう。
今年は、特別登録をした11頭中、すでに重賞タイトルを獲得している馬が7頭もいる豪華メンバー。
レース内容も含めて、注目度MAXの一戦だ。

今回の豪華メンバーの中でも、まったく底を見せていないのが、2戦2勝の重賞ウイナー2頭だ。シャイニングレイ(牡3・高野友和)は、11月9日のメイクデビュー京都(芝2000m)を2着馬に3馬身1/2差をつけて完勝。前走となった2戦目には、今回と同じ中山・芝2000mの舞台で行われたホープフルSを選択し、2着馬コメートに1馬身1/4差の快勝を飾った。今回の登録メンバーの中では唯一のディープインパクト産駒で、母シェルズレイは2006年のチューリップ賞とローズSでともに2着、桜花賞と秋華賞でともに5着と善戦した活躍馬。本馬は血統的にも魅力にあふれる一頭と言えよう。この弥生賞で無傷の3連勝を飾ることができれば、本番となる皐月賞の主役に浮上する。

もう一頭の2戦2勝の重賞ウイナーは、サトノクラウン(牡3・堀宣行)。10月25日のメイクデビュー東京(芝1800m)で初陣を飾ると、中3週で東京スポーツ杯2歳Sに出走。前評判こそ4番人気にとどまったが、レースではゴール前で素晴らしい瞬発力を披露して鮮やかな差し切り勝ちを収めた。本馬は、日本では馴染みの薄いMarju産駒。2011年の国際G1・チヴァリーパークS(ニューマーケット・芝約1200m)を制したLightening Pearlの全弟にあたる良血で、2013年のセレクトセール1歳馬セッションにおいて5800万円(消費税別)という高額で落札された期待馬だ。前走後は放牧に出され、今回は約3か月半ぶりの実戦になるが、本レースを目標に調整は順調そのもの。初参戦となる中山・芝コースでどんな走りを見せるか楽しみだ。

クロフネ産駒のクラリティスカイ(牡3・友道康夫)は、7月5日のメイクデビュー中京(芝1400m)が4着、連闘で臨んだ2戦目の未勝利(中京・芝1600m)が2着と勝ちきれなかったが、2か月半の休養を挟んで出走した3戦目の未勝利(阪神・芝1800m)で初勝利。続くいちょうSを1分33秒5の2歳コースレコードで連勝し、重賞のタイトルを獲得した。2歳王者決定戦である前走の朝日杯フューチュリティSは3着に敗れたが、GI の大舞台を経験したことは、前述した2戦2勝の2頭にはない強みと言えよう。今回は、約2か月半ぶりの実戦になるが、栗東CWコースで意欲的な追い切りを重ねており、上々の仕上がりでレースを迎えられそう。初経験となる芝2000mの距離への対応が鍵になるが、期待は大きい。

ベルラップ(牡3・須貝尚介)は、今回の登録メンバーでは唯一3勝を挙げているハーツクライ産駒。デビュー2戦目の未勝利(阪神・芝1600m)で初勝利を飾り、続くオープン特別の野路菊S(阪神・芝1800m)は5着に敗れたものの、前々走の500万下・黄菊賞(京都・芝2000m)→前走のラジオNIKKEI杯京都2歳Sを連勝した。前走後に放牧でひと息入れ、今回は約3か月ぶりのレースとなるが、栗東トレーニング・センターへ帰厩後は坂路でコンスタントに時計を出しており、臨戦態勢を着々と整えてきている。素質馬ぞろいとなるここでも好結果を残すことができれば、ビッグタイトルが視界に入ってくる。

ブライトエンブレム(牡3・小島茂之)は、6月28日のメイクデビュー東京(芝1600m)において、スタートで出遅れながらも最後の直線で一気に差し切るという派手な勝ちっぷりを披露したネオユニヴァース産駒。約2か月の休養を挟んで出走した2戦目の札幌2歳Sでも、後方からの追い込みを決めて優勝し、初重賞タイトルを獲得した。3戦目となった前走の朝日杯フューチュリティSでは7着と初黒星を喫したが、デビュー2戦で披露したパフォーマンスはインパクト十分。世代トップクラスの実力を持っていることは間違いない。同じ小島茂之厩舎所属で現役時代に2008年の秋華賞を制した母ブラックエンブレムに続いてのビッグレース制覇に向け、今回は好結果を出しておきたい一戦だろう。

トーセンバジル(牡3・藤原英昭)は、初年度から勝ち馬を多数輩出している新種牡馬ハービンジャーの産駒。6月29日のメイクデビュー阪神(芝1800m)は2着に惜敗したが、続く未勝利(札幌・芝1800m)では1番人気に応えて順当に初勝利をマーク。500万下クラスも紫菊賞(京都・芝2000m)2着→葉牡丹賞(中山・芝2000m)1着と、2戦で勝ち上がった。ここまで〔2・2・0・0〕と一度も連対を外しておらず、2着に敗れた2戦も、ともに1着馬ティルナノーグとタイム差なしの接戦。まだ能力の底を見せていない印象があるうえに、レース内容も一戦ごとに着実に前進しているだけに、重賞初挑戦でメンバーが格段に強化される今回も、楽しみは大きい。

グァンチャーレ(牡3・北出成人)は、今回の登録メンバーの中では最多となる6戦のキャリアを持つスクリーンヒーロー産駒。2戦目の未勝利(小倉・芝1800m)で勝ち上がった後は善戦止まりのレースが3戦続いたが、前走のシンザン記念ではゴール前の激しい競り合いを制して見事に先頭ゴールイン。待望の重賞初制覇を達成した。今回の相手は、いちょうS(6着)の優勝馬クラリティスカイや東京スポーツ杯2歳S(7着)の優勝馬サトノクラウンなど強敵ぞろいだが、本馬も一戦ごとに競馬の内容が良くなっており、成長力を感じさせる一頭。初参戦となる中山・芝コースに加え、芝2000mの距離も初経験と未知の要素は多いが、軽視は禁物だろう。

今年の弥生賞では唯一、複数の産駒をエントリーさせてきた種牡馬がブラックタイドだ。そのうちの1頭・タガノエスプレッソ(牡3・五十嵐忠男)は、デビュー3戦目の未勝利(京都・芝1800m)で初勝利。続くデイリー杯2歳Sは、9頭立ての5番人気という前評判だったが、好位追走から早めに抜け出し、2・3着馬の追撃を封じて重賞初制覇を達成した。前走の朝日杯フューチュリティSでは6着に敗れたが、勝ち馬のダノンプラチナとは0秒5差と大きくは負けておらず、この一戦で底を見せたと判断するのは早計と言える。今回は、約2か月半ぶりの実戦になるが、調教では上々の動きを見せているだけに、侮れない存在だろう。

もう1頭のブラックタイド産駒は、これまでの2勝を福島・芝1800mで挙げているコメート(牡3・土田稔)。前々走の500万下・きんもくせい特別を制して臨んだ前走のホープフルSでは、8番人気の低評価を覆して2着に好走。ほぼ同じ位置取りから1馬身1/4突き抜けたシャイニングレイ(1着)には完敗したものの、次走の京成杯で2着に好走するブラックバゴ(3着)の追撃をハナ差抑えて連対を確保した。今回の舞台となる中山・芝2000mの適性を前走で実証している点は大きな強み。さらなる相手強化となる今回も、上位に食い込むチャンスは十分だろう。

タケルラムセス(牡3・田村康仁)は、11月30日のメイクデビュー東京(芝2000m)→500万下の寒竹賞(中山・芝2000m)と2連勝を飾ったキングカメハメハ産駒。3戦目となった前走の京成杯は9着に敗れたが、後方追走から最後の直線ではじわじわと末脚を伸ばしており、優勝馬ベルーフとは0秒4差。着順ほど内容は悪くなかった。勝ち星を挙げたレースでも勝負どころでの反応が鈍く、少しエンジンの掛かりが遅い印象はあるが、潜在能力は重賞でも十分に通用するレベル。今回、巻き返す余地は残されている。

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2012年のジェンティルドンナ(4着→1着)、
2013年のアユサン(3着→1着)、
2014年のハープスター(1着→1着)と、
ここ3年連続で、チューリップ賞に出走していた馬が、次走で3歳牝馬クラシック一冠目の桜花賞を制覇。
本番と同じ阪神・外回りの芝1600mを舞台に行われることもあり、桜花賞の最重要トライアルと誰もが認めるレースが、このチューリップ賞だ。
例年であれば、本レースで好勝負をした馬が、続く桜花賞での1番人気最有力候補となるところだが、
今年の3歳牝馬はレベルが高く、状況が異なる。昨年の阪神ジュベナイルフィリーズを制してJRA賞最優秀2歳牝馬に輝いたショウナンアデラは桜花賞直行を予定。
その他にも、デビューから3連勝で牡馬相手にきさらぎ賞を制したルージュバック、
同じくデビューから3連勝でクイーンC優勝を果たしたキャットコインといった無敗の重賞勝ち馬が同世代の牝馬トップクラスに顔を並べている。
現時点では、この3頭への挑戦権をかけた一戦というのが今年のチューリップ賞の認識だが、
さすがに桜花賞の最重要トライアルと目されるレースであり、登録してきた馬のレベルはかなり高い。
今回のパフォーマンス次第では、本番の主役候補となる馬も登場してくるはずだ。

マルセリーナ、ジェンティルドンナ、アユサン、ハープスターと、初年度産駒から4年連続で桜花賞馬を輩出しているディープインパクトを父に持つ馬に注目が集まる。その真打ちとも言えるのが、11月24日のメイクデビュー京都→前走のオープン特別・紅梅S(ともに京都・芝1400m)を連勝して2戦2勝、そこから中6週の間隔を取ってチューリップ賞に参戦するコンテッサトゥーレ(牝3・安田隆行)だ。2008年の皐月賞馬キャプテントゥーレ(父アグネスタキオン)を半兄に持つ良血馬。本馬は440キロ台と馬体こそコンパクトだが、走るフォームはなかなかダイナミック。2月25日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロン53秒0、ラスト1ハロン12秒3と鋭い伸び脚を見せた。今回のレースで好結果を残せるようなら、本番の桜花賞でも主役候補の一頭になるはず。

前走のオープン特別・エルフィンS(京都・芝1600m)を制して2戦2勝のクルミナル(牝3・須貝尚介)もディープインパクト産駒だが、こちらは馬体重が490キロ台と牝馬にしては大型の馬。追われてからの鋭い末脚をセールスポイントにしており、本馬と同様にディープインパクト産駒の大型馬だった2013年の桜花賞馬アユサンに通じるものがある。2月20日に行われた2週前追い切りでは栗東坂路で4ハロン51秒3の速い時計をマークしており、25日に行われた1週前追い切りでも同52秒9と、中間の調整過程は順調そのもの。本馬も、桜花賞本番で主役になる可能性を持った一頭と言えるだろう。

阪神ジュベナイルフィリーズの2・3着馬も、このチューリップ賞から始動する。同2着馬でキングカメハメハ産駒のレッツゴードンキ(牝3・梅田智之)は、2月初旬から栗東坂路での乗り込みを開始。追い切りではとにかくよく動くタイプで、レースに行って道中での我慢ができるかどうかが鍵となる。2月26日に栗東CWコース行われた1週前追い切りでは、7ハロンの長めから追われて、6ハロン76秒8という速い時計をマーク。この数字は、本馬の能力の高さをあらためて示すものだが、折り合い面の不安が解消されたかどうかは判断がつきづらい。今週の最終追い切りの動きに特に注目したい一頭だ。

阪神ジュベナイルフィリーズ3着馬のココロノアイ(牝3・尾関知人)は、同レースから約3か月の休み明けで今年初戦を迎えるステイゴールド産駒。2月26日に行われた1週前追い切りでは、美浦南Wコースで6ハロン83秒4としっかり追われており、久々でも力を出せる仕上がりと考えていい。レース当日のテンションが鍵となるタイプだけに、阪神競馬場への長距離輸送を前走で経験していることはプラス材料になるだろう。

話題性の高さなら、キングカメハメハ産駒のブチコ(牝3・音無秀孝)が一番だろう。毛色は「白毛」での登録だが、実際の見た目はまだら模様で犬のダルメシアンにも似たルックス。すでに多くのファンを獲得している新たなアイドルホースだ。前々走の未勝利→前走の500万下(ともに京都・ダート1800m)と2連勝を果たしたうえで、勢いに乗っての今回の重賞初挑戦。鞍上には武豊騎手を迎える予定。2月25日に行われた1週前追い切りでは、同騎手を背に栗東坂路で4ハロン50秒7という抜群の好時計をマークしており、今回、3連勝での重賞初制覇を達成しても不思議のないムードだ。

ロカ(牝3・今野貞一)は、1番人気で迎えた11月2日のメイクデビュー京都(芝1800m)を桁違いの瞬発力で快勝し、ハービンジャー産駒の大物として、続く阪神ジュベナイルフィリーズ(8着)でも1番人気の支持を集めたほどの素質馬。前走のクイーンCでも1番人気でレースを迎えたものの3着と敗退し、収得賞金を加算することができなかっただけに、桜花賞へ出走するためには、今回のレースで3着以内に入って優先出走権を獲得する必要がある。前々走・前走ともにスタートで出遅れ、後方から追い込んで届かない結果が続いているだけに、まずはスタートを五分に切ってスムーズな競馬がしたいところだ。

タッチングスピーチ(牝3・石坂正)は、デビュー前から評判を集めていたディープインパクト産駒。前走の未勝利(阪神・芝2000m)を制して以来約3か月ぶりの実戦となるが、この中間の追い切りでは2週連続して併走馬に先着しているように、仕上がりは上々。今回は1勝馬の身での重賞初挑戦となるが、そのパフォーマンスに注目したい素質馬だ。

アンドリエッテ(牝3・牧田和弥)も、タッチングスピーチと同じくディープインパクト産駒で1勝馬の身だが、こちらは前走のクイーンCで勝ち馬のキャットコインから0秒1差の4着と、重賞で上位争いを演じた実績がある。この時は3〜4コーナーで馬場の外めを回る展開。コース取りの差があったことを考慮すれば、今回のメンバーに入っても互角に戦えるものと見ていい。

アスカビレン(牝3・中尾秀正)は、前走のオープン特別・エルフィンSでは好位からの競馬をして9着と結果を残すことができなかった。前々走の500万下・白菊賞(京都・芝1600m)優勝時のように末脚勝負に徹する形のほうが合うタイプなのかもしれない。9月20日のメイクデビュー阪神(芝1600m)を制した舞台である、直線の長い阪神・芝の外回りコースに替わる今回、あらためて実力を見直したい一頭だ。

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2015年03月05日

重賞に昇格してから今年で10回目を迎えるオーシャンSは、春のスプリント王決定戦・高松宮記念の重要な前哨戦で、2014年からは1着馬に高松宮記念への優先出走権が付与されている。
2010年の本レース優勝馬で2011年も2着に入ったキンシャサノキセキは、両年とも次走で高松宮記念を制し連覇の偉業を達成。
また、2012年は、カレンチャンが本レース4着を経て高松宮記念Vを成し遂げた。
さらに、2014年の本レース2着馬スノードラゴンは、続く高松宮記念でも2着に入ったうえ、秋にはスプリンターズS(新潟・芝1200mで開催)優勝の好成績を収め、同年のJRA賞最優秀短距離馬に選出された。
このように、近年のオーシャンSで上位に名を連ねた馬たちは、その後に大きな飛躍を遂げるケースが目立つ。早春の中山競馬場で輝きを放ち、本番への優先出走権をゲットするのはどの馬か? 
電撃のレースから目を離せない。

リトルゲルダ(牝6・鮫島一歩)は、昨年の『サマースプリントシリーズ』のチャンピオンで、今年はGI 制覇の期待がかかる現役屈指の短距離ホースだ。昨年は、3走前となった北九州記念を1分07秒5の好タイムで優勝し、重賞初制覇を達成。前々走のセントウルSでも、ハクサンムーン(2着)、エピセアローム(3着)といった強敵を相手に優勝し、重賞連勝を果たした。初の海外遠征となった前走の国際G1・香港スプリント(シャティン・芝1200m)では14着と大敗を喫したが、放牧でリフレッシュして登場する今回は本来の走りが期待されるところだ。一昨年に、約2か月半の休養明けで臨んだ1000万下・知多特別(中京・芝1200m)を快勝しているように、気性的にも鉄砲使いは利くタイプだ。

スマートオリオン(牡5・鹿戸雄一)は、昨年のオーシャンSの優勝馬。この時は1600万下・アクアマリンS(中山・芝1200m)1着からの連闘だったが、道中は好位で流れに乗って最後の直線で鮮やかに抜け出す強い内容で初の重賞タイトル奪取に成功した。その後はオープン特別のUHB賞(札幌・芝1200m)2着が目立つ程度で、不本意な成績が続いているが、前走のオープン特別・ラピスラズリS(中山・芝1200m、7着)の敗戦は、最後の直線で前が壁になるシーンがあってのもの。道中の走りそのものは悪くなかっただけに、悲観する内容ではないはずだ。今回は放牧で立て直したうえでのエントリー。約3か月と少し間隔はあいたが、本番の高松宮記念に向かうためにも、本レース連覇を達成して弾みをつけたいところだ。

ハクサンムーン(牡6・西園正都)は、これまでに2012年の京阪杯、2013年のアイビスサマーダッシュ、セントウルSと重賞3勝をマーク。GI でも2013年の高松宮記念で3着、同年のスプリンターズSで2着と好走しており、今回のメンバーに入っても実績では上位にランクされる一頭だ。期待された昨年は勝ち鞍こそ挙げられなかったものの、3走前のセントウルSでは57キロの別定重量を背負って2着に好走。勝ち馬のリトルゲルダが54キロだったことを考えれば、まだまだ能力に衰えはないはず。前走の阪神Cは18着と大敗したが、芝1400mの距離はこの馬にとって1ハロン長い印象で、参考外の一戦と見ていい。今回はベストと言える芝1200mの距離に戻るうえに、調教の動きから状態面の上積みも感じられる。開幕2週目でまだ良好な芝コンディションが予想されるだけに、自慢のスピードが存分に活きるシーンが見られるかもしれない。

サクラゴスペル(牡7・尾関知人)は、一昨年のオーシャンSの優勝馬。この時はスムーズに流れに乗って抜群の手応えで好位を追走。最後はダッシャーゴーゴー(2着)の追撃を1/2馬身封じての見事な勝利だった。続く高松宮記念でも、歴史的名馬ロードカナロア(1着)から0秒3差の4着に善戦し、スプリンターとしての豊かな才能をアピールした。昨年は休養が多く、なかなか順調にレースを使うことができなかったが、前走のオープン特別・ラピスラズリSでは勝ち馬のプリンセスメモリーとクビ差の2着に好走。復調を示して一年を終えた。今年で7歳となったが、まだ馬体は若々しく、張りも十分。調教で見せる動きも目立っており、今回、約3か月の休み明けでも力を出せる状態にある。

アフォード(牡7・北出成人)は、前走のオープン特別・ラピスラズリSで勝ち馬のプリンセスメモリーとタイム差なしの4着に健闘。別定重量の58キロを背負いながらの接戦だけに中身は濃かった。また、昨秋のスプリンターズSでもゴール前で目を引く伸び脚を見せて6着まで追い上げており、ここへきての地力強化は明らか。今年で7歳を迎えたが、まだ馬体の張りは素晴らしく、衰えはまったく感じられない。2月25日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン51秒3をマークしており、仕上がりは良好。今回、重賞初制覇を飾るチャンスは十分にあるだろう。

プリンセスメモリー(牝8・高橋義博)は、右前肢フレグモーネのためシルクロードSを枠順発表前に出走取消。今回は仕切り直しの一戦になるが、中間は美浦坂路を中心に入念な乗り込みを続けており、状態面に不安はない。今回と同じ中山・芝1200mの舞台で行われた前走のオープン特別・ラピスラズリSでは、中団後ろのインコース追走から最後の直線で末脚を伸ばして勝ち星を挙げており、コース適性も高い馬。同じ別定重量でも、ラピスラズリS(55キロ)の時よりも1キロ軽い54キロで出走できる今回、連勝での重賞初制覇が期待される。

ベステゲシェンク(牡5・古賀慎明)は、芝1600mの距離で4勝をマークしているが、スプリント路線に矛先を転じてからさらに良さが出てきた一頭だ。前々走の1600万下・クロフネC(中京・芝1200m)を直線一気の末脚で快勝し、待望のオープンクラス入り。この時は上がり3ハロン33秒4(推定)という切れ味を見せた。初の重賞挑戦となった前走のシルクロードSでも、後方待機策から最後の直線で目を引く伸び脚を見せて4着に健闘。重賞でも通用する見通しを立てた。芝1200mの距離ではまだ上を目指せる馬だけに、2度目の重賞挑戦となる今回、大きな前進も可能だろう。

ショウナンアチーヴ(牡4・国枝栄)は、2歳時の一昨年に朝日杯フューチュリティSで2着に好走。3歳時の昨年にはニュージーランドTを優勝しているように、芝1600mでの実績が目立つ一頭だ。期待された昨年の下半期は、関屋記念6着、京成杯オータムH(新潟・芝1600mで開催)11着と案外な成績だったが、まだまだ成長が見込めるだけに、見限るわけにはいかない。今回は約6か月の休み明けのうえに、芝1200mの距離も約1年5か月ぶりの参戦となるが、同距離でもこれまで1勝3着1回と適性は十分。ここで好結果を残して新境地を開きたいところだ。

ヘニーハウンド(牡7・吉村圭司)は、2011年のファルコンS(阪神・芝1200mで開催)優勝後にやや伸び悩んだ印象もあったが、2014年10月のオープン特別・オパールS(京都・芝1200m)では、最後の直線でインを強襲する鮮やかな競馬で優勝。勝ちタイムの1分06秒7はコースレコードで、復調をアピールするには十分の内容だった。前走のシルクロードSは好位追走から直線で伸び脚を欠き7着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒5。着順ほど大きくは負けていないだけに悲観する内容ではないだろう。テンのスピードが速い快速馬がそろいハイペースが予想される今回は、本馬の末脚に注目する必要がある。

この他にも、2011年の本レース優勝を含め重賞3勝の実績があるダッシャーゴーゴー(牡8・安田隆行)、昨年の6月から8月にかけて一気に4連勝を飾り、オープンクラスまで駆け上がったフギン(牝5・森秀行)、2012年の北九州記念優勝馬でキャリア豊富なスギノエンデバー(牡7・浅見秀一)、前走の1600万下・山城S(京都・芝1200m)で逃げ切り勝ちを収め、勢いに乗るシゲルカガ(牡4・谷潔)、前々走のオープン特別・タンザナイトS(阪神・芝1400m)3着→前走のシルクロードS5着と地力アップが目立つバクシンテイオー(牡6・堀宣行)など、伏兵陣も虎視眈々と上位進出を狙っている。

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マルターズアポジー 牡 堀井雅広厩舎
父 ゴスホークケン
母 マルターズヒート
母の父 Old Trieste
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Roberto5×4がほぼ系列ぐるみとなり全体をリード。これにSecretariatのスピードをアシスト。硬い馬場での瞬発力勝負は割引きが必要だが、Round TableやGraustark、Buckpasserなどがクロスとなり、父母のイメージよりスタミナ面に良さがある。平均ペースのレースでしぶとい先行力発揮が期待できるタイプ。

ベストミックス 牡 松永幹夫厩舎
父 マンハッタンカフェ
母 ディアチャンス
母の父 タイキシャトル
評価ランク= B
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Halo3×4は、その父Hail to Reasonが世代ズレを生じたが、呼び水として効果を発揮。全体をリードするのはAlmahmoudの系列ぐるみ。バランス面はいまひとつで安定味に欠けるが、Khaledのアシストなど血の流れは良く、父の母系のドイツ系も押さえられた。芝・ダートを問わず、好調期の意外性発揮が可能。

キングアンドクイン 牝 牧浦充徳厩舎
父 キングカメハメハ
母 エレガンスクイーン
母の父 スペシャルウィーク
評価ランク= C
距離適性 マ〜中 芝適性 ○ ダ適性 ○
 Nashua5×6の系列ぐるみ、Northern Dancerクロスを伴うNijinsky6×5により全体をリード。血の統一性に欠け、硬い馬場への対応力はいまひとつだが、ダートや時計を要す芝はOK。ダ1200m戦での勝ち上がりだが、BuckpasserやDjebelなどのスタミナの影響から、距離はもう少しあったほうが良いタイプ。

エアルシアン 牝 笹田和秀厩舎
父 ジャングルポケット
母 スロージンフィズ
母の父 フジキセキ
評価ランク= B
距離適性 中距離 芝適性 ○ ダ適性 □
 Northern Dancer4×5・6(中間断絶)を呼び水として、これにSpecial4×5(単一)が加わり、父の母方Nureyevを強調。そのNureyevのもつスピード・スタミナキーホースがきめ細かく押さえられたことは当馬の配合の見どころ。血の集合力も備わっており、比較的早期の完成が見込める芝中距離型の配合馬。

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2015年03月04日

葛西臨海水族園は3月3日、昨年末から連続死が続き、残り2匹となった展示水槽「大洋の航海者:マグロ」について、外部研究機関に依頼している病理検査状況を発表した。それによると、依然として原因は不明。

 日本大学に依頼した3検体(クロマグロ1、スマ1)については、すべてからウイルスが検出されたが、後日に海産魚に被害を及ぼすマダイイリドウイルスや、ウイルス性神経壊死症を発症するウイルスではないことが判明。独立行政法人水産総合研究センターや東京海洋大学に提出した計25検体(クロマグロ14、スマ5、ハガツオ6)については、特に検出されていない。引き続き、ウイルスの有無といった病理検査と解析を進めるとしている。

 同園では昨年11月1日より「大洋の航海者:マグロ」としてクロマグロ69匹、スマ52匹、ハガツオ38匹の計159匹を展示していたが、12月上旬ごろから数が減少しはじめ、1月中旬にスマ、1月下旬にはハガツオが全滅。現在はクロマグロ2匹のみの展示となっている。

※マダイイリドウイルス:養殖場でマダイのみならず多くの海産養殖魚に被害を及ぼす。感染した魚は運動が不活発となり、極度の貧血症状、鰓の点状出血および脾臓の肥大を呈す

※ウイルス性神経壊死症:海産魚の種苗生産の現場で、現在最も恐れられているウイルス病のひとつ。感染した魚は遊泳異常を示し、くるくると回転して泳ぐようになり、ほとんどの場合死亡する

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「神の産物」の走りに大注目だ。7日阪神で桜花賞トライアル(TR)のチューリップ賞(G3、芝1600メートル、3着までに優先出走権)が行われる。珍しい斑(ぶち)毛で人気の白毛馬ブチコ(牝、音無)が武豊騎手(45)とのコンビで出走。競走馬の遺伝子研究の第一人者である戸崎晃明博士(45=競走馬理化学研究所遺伝子分析室専門役)がメカニズムを分析した。

 ブチコの特徴である明瞭な黒っぽい茶のぶちは、競走馬の遺伝子研究の第一人者である戸崎博士をして「神の産物」と言わしめた。

 白毛以外の毛色の遺伝メカニズムは、科学的におおむね解明されている。白毛に関しても解明が進み、ブチコが属するシラユキヒメ一族は、KITと呼ばれる遺伝子のDNA変異によって白毛になることが分かっている。ただ白毛全般については未解明の部分も多く、加えてぶちの出現には現在のところ「偶然」という言葉でしか表せない。戸崎博士は「偶然に、色素細胞の一部が表皮に出たものと思われます。メカニズムがあるかもしれませんが、まだ明らかとなっていません」と話す。

 ブチコの姉マーブルケーキや1歳の弟(いずれも白毛)にもぶちが見られ、こちらは薄茶色だ。ブチコはアニメ映画「101匹わんちゃん」で知られるダルメシアンに似た、黒ぶちの印象が強烈だ。異なるぶちの色は「本来個体がもっている色の違いが原因」という。白毛馬は色素細胞が表皮に到達できないため、生まれつき毛が白いが、潜在的に色素を産生する能力はもっている。その色は黄色メラニンと黒色メラニンの多少によって分類され、鹿毛や栗毛、黒鹿毛などと呼ばれる。ブチコの原毛色は黒色メラニンが強く、マーブルケーキは黄色メラニンが強いため、これらが偶発的に表皮に出現し、異なる色のぶちが出たというわけだ。

 桜花賞を目指すブチコは重賞3勝した一族の出世頭ユキチャンを超える活躍が期待されるが、引退後には母として後継を残す仕事が待っている。ぶちは子供に遺伝するのだろうか。

 戸崎博士は「ぶちは偶然何かの拍子に現れたものであるため、基本は白毛だと思います」と予測する。犬などではさまざまな模様を人間が意識的に作ってきた。しかし競走能力向上に特化してきたサラブレッドで、ブチコのような個性的な模様は希少である。今後、彼女はどのような展開で驚かせてくれるのか、競馬ファンのみならず、科学者も注目している。【岡山俊明】

 ◆ブチコ 2012年4月27日、北海道安平町生まれ(生産者ノーザンファーム)。父キングカメハメハ、母シラユキヒメ(サンデーサイレンス)。栗東・音無秀孝厩舎所属、馬主は金子真人HD。昨年10月25日デビュー。5戦2勝。総収得賞金1565万円。

 ◆戸崎晃明(とざき・てるあき)1969年(昭44)10月29日、栃木県宇都宮市生まれ。競走馬理化学研究所遺伝子分析室専門役。博士(薬学、農学)。ウマのゲノム解読、競走能力(距離適性)、遺伝子ドーピング問題などを研究。日本ウマ科学会学会賞受賞。遺伝学の視点から、サラブレッド種の競走能力解明に挑む。

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