2015年05月

2015年05月31日

31日の東京10Rで行われた第82回日本ダービー(東京優駿、3歳オープン、GI、芝2400メートル、18頭立て、1着賞金=2億円)は、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の1番人気ドゥラメンテ(牡、美浦・堀宣行厩舎)が優勝。皐月賞に続く、史上23頭目の牡馬クラシック2冠を達成した。タイムは2分23秒2(良)。

 皐月賞のイメージを覆す中団からの競馬。それでも強さは何も変わらなかった。ドゥラメンテが2分23秒2のダービーレコードで優勝。キングカメハメハ、ディープインパクトのタイムを塗り替えて、堂々たる春2冠を成し遂げた。

 レースは中からミュゼエイリアンが出ムチを入れてハナを切る意外な展開。2番手にキタサンブラックがつけ、ややダッシュが鈍かったスピリッツミノルも押して押して3番手に取り付く。人気のドゥラメンテは8番手の外。先に行く7頭を見る位置からレースを進めた。ミュゼエイリアンはペースを落とさずにレースを引っ張り、4コーナーを回る。ドゥラメンテは早くも前を射程圏にとらえて、直線に入ってゴーサイン。先行して粘る馬たちをかわすと、後続の追撃を振り切って歓喜の2冠を達成した。ミルコ・デムーロ騎手は、JRA騎手免許を取得して1年目でのダービー制覇。2003年のネオユニヴァース以来、2度目のダービージョッキーに、JRAの騎手として輝いた。1馬身3/4差の2着は5番人気のサトノラーゼン。ハナ差3着には2番人気のサトノクラウンが入った。2番人気のリアルスティールは3着から2馬身差の4着に終わっている。

 ドゥラメンテは、父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は6戦4勝。重賞はGI皐月賞(2015年)に次いで2勝目。堀宣行調教師は日本ダービー初勝利。ミルコ・デムーロ騎手は03年ネオユニヴァースに次いで2勝目。

 涙を流し、大きなガッツポーズで感情を爆発させたミルコ・デムーロ騎手は「すごい感動した。夢みたい。初めてJRAのジョッキーとしてダービーを勝てて、すごいうれしいです。ダービーは大事な競走。1番人気はすごいプレッシャーだった。超うれしいです。追い切りは良かったけど、返し馬やスタンド前ではちょっとテンションが高かった。スタートして1、2コーナーまでは、初めての2400メートルでちょっとかかって危なかった。でも、ポジションがよかったし、(手応えは)ずっと楽。直線で手前が替わってからは最後まですごい脚だった。ネオユニヴァースよりもっと強いみたいな感じ。すごい走るね。秋も頑張ります。応援ありがとう」と着実に上達しつつある日本語で12年ぶりのダービー制覇を喜んだ。

selvas2 at 16:52コメント(0) 

2015年05月30日

桜花賞とオークスは、大きく距離が異なるので、同じ角度からの視点には一線を画す場合もあるが、牡馬の春の2冠はほぼ同じ距離区分。したがって、皐月賞のゴール直後、「日本ダービーでは(も)、あの馬を買いなさい」とささやいてきた自分の声を大切にするのが最強の馬券作戦。

 自分の素直な感覚が思い出せなかったり、あるいは、それに従って連続して日本ダービーが外れるようだと、抱える問題は大きい。打開策も、治療薬もない危険がある。

 皐月賞では2番人気にとどまったが、今回は文句なしの1番人気になるドゥラメンテ(父キングカメハメハ)は、皐月賞の直後、多くの人びとが、「いやはや、あんなレース運びで圧勝してしまうとは…。日本ダービーもほぼ決まりだな」と、自分にいい聞かせたに違いない。最初から控えて進み、4コーナー手前でインからぶっ飛んで外まで進路を変えると、勝ったと見えたリアルスティールを瞬時に1馬身半も差し切ったのである。

 最後の2ハロンのレースラップは「11秒4-11秒6」。4コーナーでは少なくとも先頭から6〜7馬身はあったから、上がり34秒5で抜け出したリアルスティールは少しもバテていないのに、ドゥラメンテの最後は推定「11秒1-11秒1」に近い。それで上がり3ハロンは33秒9の計算になるが、感覚とすればもっと爆発した印象さえあった。勝ち時計は史上2位の1分58秒2。レース全体バランスは「59秒2-59秒0」であり、はまったもなにもない。ただ、ただ圧勝というしかない。

 当然、あっけに取られたが、皐月賞で期待したリアルスティールが凡走したわけではない。負けはしたが見事な内容である。日本ダービーも合わせて展望しつつ本命にし、よほどでなければ本命は変えないと宣言した手前(あまりにも変更の失敗が多いので)、リアルスティールを誉めることにする。ドゥラメンテは気性の激しい一族から誕生した天才型。日本ダービーも皐月賞と同じように爆発するとは限らない、という小さな理由をつけて。

 まだ身体全体が緩いような印象がありながら、バランスの良さと、レースセンスで皐月賞を2着したリアルスティールは、この1ヶ月半で大きく成長した。身体に芯が入った気がする。追い出してのストライドがふわふわしなくなった。お利口さんすぎる正直な内容で皐月賞は2着でも、日本ダービーで同じようなレースを展開するとは限らない。控えて進めば、もっと切れる可能性がある。もとより、折り合い自在のレース巧者。中団に控える手がある。ドゥラメンテほど爆発はしないが、速い脚はおそらく長続きする。メリハリをつけて、流れしだいではロングスパートに出てもいい。ドゥラメンテは、度胸あふれるデムーロ騎手だから、好位追走とかには出ないだろう。福永祐一騎手が皐月賞で完敗したドゥラメンテのことなど忘れて、リアルスティールのダービーに徹するとき、幸運を味方にできそうに思える。

 まだみんなが若いダービーとは、そういうレースなのである。

selvas2 at 23:00コメント(0) 

2015年05月29日

 いよいよダービー。2015年、3歳馬の頂点に立つのはどの馬か。

 2001年以降の過去14年間、ダービーを勝ったのはすべてスピード指数の上位馬たちだった。
とくに前走指数の上位馬は過去14年で11勝をあげ、栄光のダービー馬に最も近い存在だ。
前走指数上位馬以外では、過去の指数が最も高い馬が3勝をあげているだけで、他の馬にチャンスは少ない。指数が公表された1992年以降、23年間で指数のランク外の馬でダービーを勝ったのは1996年のフサイチコンコルドと、2000年のアグネスフライトの2頭だけで、その年の2着は前走指数の上位馬だった。
ダービーはスピード指数の上位馬が圧倒的に強い傾向がはっきりとしており、ダービーの連軸候補は、前走指数の上位馬か、過去の指数が高い馬しかないだろう。

 今年はドゥラメンテ、リアルスティール、キタサンブラック、サトノクラウンがダービー馬に最も近い前走指数の上位馬たちだ。
他に、過去の指数などで、スピリッツミノル、サトノラーゼンもランク馬としてあがってくるが、皐月賞の上位馬たちが前走指数上位を占めている。

 今年の皐月賞は、直線なかば、キタサンブラックとの叩き合いを制したリアルスティールが先頭に立ち、そのまま押し切りそうにみえたが、大外から一瞬のうちにリアルスティールを交し去ったのがドゥラメンテだった。
ドゥラメンテは4コーナーで内から外に大きく斜行する致命的とも思える不利がありながら、体勢を立て直し33秒9の上がりタイムで差し切って勝ったわけで、そのパフォーマンスには驚くしかない。4コーナーの不利がありながら、ドゥラメンテの指数は90の大台を示しており、過去の皐月賞馬と比べても遜色ないレベルの指数の高さだった。皐月賞の結果からは、ドゥラメンテの能力の高さは抜けているように思える。

 これまでのレースを見ると、スタートはやや遅いようで、ダービーでも後方からのレースになると想像しているが、東京コースなら、後方からでもじっくり構えられるだろう。2400メートル戦とはいえ、ダービーなら極端なスローペースはないはずで、飛ぶような差し脚が再び見られることを期待したい。

 ドゥラメンテの相手は、皐月賞2着のリアルスティールが筆頭だろう。
共同通信杯ではドゥラメンテを内から差して勝った実績もある。安定した先行力があり、流れに乗って差し脚が生かせるはずで、平均ペースの流れも向くのではないか。ドゥラメンテの差し脚が不調なら逆転があるかもしれない。同じく先行力があり直線の粘りが身上のキタサンブラックも有力馬の1頭だ。皐月賞は離されての3着だったが、スプリングSではリアルスティールの追撃を抑えて勝ったこともあり、力の差はないだろう。他に連下候補としてミュゼエイリアン、アダムスブリッジ、サトノクラウン、サトノラーゼン、レーヴミストラルなどに注目したい。


 目黒記念は過去10年、トップハンデ馬は1勝、2着1回だけ。苦戦が続く。

 今年の指数上位馬は、トウシンモンステラ、アドマイヤスピカ、ステラウインド、ファタモルガーナ、ムスカテール、ヒットザターゲットなど。

 重ハンデ馬の前残りがないとはいえないが、基本は恵ハンデ馬の差し脚にかけるレースだろう。上がりの脚があるアドマイヤスピカ、トウシンモンステラ、ヴァーゲンザイル、レコンダイト、ダービーフィズなどにもチャンスがあるはずだ。前走2400メートルの準オープン戦の松籟Sを快勝したアドマイヤスピカ、強豪相手の京都記念で直線不利がありながら6着のトウシンモンステラなどに期待したい。


selvas2 at 17:09コメント(0) 

2015年05月28日

31日に東京競馬場で行われる、第82回日本ダービー(3歳・牡牝・GI・芝2400m・1着賞金2億円)の枠順が、
28日確定しました。
桁違いの末脚で皐月賞を制したドゥラメンテ(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は7枠14番からのスタートとなりました。
また、皐月賞2着のリアルスティール(牡3、栗東・矢作芳人厩舎)は7枠13番、
皐月賞6着(1番人気)からの巻き返しを狙うサトノクラウン(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は6枠11番に入りました。

青葉賞を制したレーヴミストラル(牡3、栗東・松田博資厩舎)は4枠7番、
皐月賞3着のキタサンブラック(牡3、栗東・清水久詞厩舎)は8枠17番、
重賞2着2回のポルトドートウィユ(牡3、栗東・高野友和厩舎)は3枠6番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 サトノラーゼン(牡3、岩田康誠・池江泰寿)
1-2 タンタアレグリア(牡3、蛯名正義・国枝栄)
2-3 コメート(牡3、嘉藤貴行・土田稔)
2-4 グァンチャーレ(牡3、松岡正海・北出成人)
3-5 ダノンメジャー(牡3、小牧太・橋口弘次郎)
3-6 ポルトドートウィユ(牡3、武豊・高野友和)
4-7 レーヴミストラル(牡3、川田将雅・松田博資)
4-8 ベルラップ(牡3、三浦皇成・須貝尚介)
5-9 コスモナインボール(牡3、柴田大知・和田雄二)
5-10 ミュゼエイリアン(牡3、横山典弘・黒岩陽一)
6-11 サトノクラウン(牡3、C.ルメール・堀宣行)
6-12 アダムスブリッジ(牡3、和田竜二・石坂正)
7-13 リアルスティール(牡3、福永祐一・矢作芳人)
7-14 ドゥラメンテ(牡3、M.デムーロ・堀宣行)
7-15 ミュゼスルタン(牡3、柴田善臣・大江原哲)
8-16 スピリッツミノル(牡3、酒井学・本田優)
8-17 キタサンブラック(牡3、北村宏司・清水久詞)
8-18 タガノエスプレッソ(牡3、菱田裕二・五十嵐忠男)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 16:06コメント(0) 
5/31(日)  
東京優駿(GI)〔第82回日本ダービー〕  
東京競馬場・芝2,400m

すべての夢の頂点、この日この時が永遠の輝きに変わる。


selvas2 at 11:12コメント(0) 

2015年05月27日

今週は日本ダービーが行われます。
日本ダービーは、東京競馬場・芝コース2400mを舞台に3歳馬の頂点を決める競馬の祭典です。
このレースを制することは日本のホースマン最高の栄誉とされ、歴代の優勝馬には名馬の名前が並んでおります。
農林水産省が管轄するJRAはなぜ毎週毎週競馬をやっているのでしょうか。
それは競走に勝った優秀な馬を種牡馬や繁殖牝馬にするためにほかなりません。
ダービーや天皇賞、有馬記念など大きなレースを勝った馬の遺伝子を残し、さらに優秀な競走馬を作っていくということであります。
「ダービー馬はダービー馬から」
古い格言ですが、ウインズ錦糸町の裏、通称ダービー通りの飲み屋街では未だに耳にいたします。
シンボリルドルフは無敗のままダービーを勝ち、皇帝と呼ばれました。その仔トウカイテイオーがやはり無敗のままダービーを制し、帝王の名に恥じない素晴らしいオーラを見せてくれました。
タニノギムレットがダービーを勝った5年後、その娘ウオッカが牝馬としてダービー制覇の偉業を成し遂げます。
皐月賞とダービーの2冠を制したネオユニヴァースから6年後、その仔ロジユニヴァースが皐月賞大敗から巻き返し優勝。
圧倒的支持を受けてダービーを楽勝したディープインパクトは父となり、ディープブリランテ、キズナ、2頭のダービー馬の父となっております。
今年のダービー登録馬で父がダービー馬であるのは、
アルバートドック(父ディープインパクト)
サトノラーゼン(父ディープインパクト)
ティルナノーグ(父ディープインパクト)
ポルトドートウィユ(父ディープインパクト)
リアルスティール(父ディープインパクト)
スピリッツミノル(父ディープスカイ)
ドゥラメンテ(父キングカメハメハ)
ミュゼスルタン(父キングカメハメハ)
レーヴミストラル(父キングカメハメハ)
マサハヤドリーム(父メイショウサムソン)
であります。
ディープインパクトとキングカメハメハは種牡馬ランキングでも首位を争っており、血の勢いを感じるところであります。
さて、当日の人気は
皐月賞馬ドゥラメンテ、
皐月賞2着でドゥラメンテと1勝1敗のリアルスティール、
皐月賞で1番人気、不利があって敗れたサトノクラウン、
3連勝で青葉賞を勝ったレーヴミストラル、
北島三郎さんがオーナーのキタサンブラック
らが上位と思われます。
皐月賞、4コーナーで外に斜行したものの圧巻の切れ味を見せたのがドゥラメンテです。
ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴは武豊騎手を背にエリザベス女王杯を連覇した名牝です。
アドマイヤグルーヴの母エアグルーヴも武豊騎手を背にオークス、秋の天皇賞を勝った女傑です。
エアグルーヴの母ダイナカールは1着から5着まで同タイム、ハナ・アタマ・ハナ・アタマという大激戦のオークスを岡部騎手で勝った名牝です。
親仔4代にわたってG1レースを勝ったファミリー、父はダービー馬キングカメハメハ。
なんとも華やかな血統です。
さて、ポルトドートウィユという馬もダービー制覇を目指し出走します。この馬の母ポルトフィーノの母、これもエアグルーヴなのです。
エアグルーヴが2000年に産んだ牝馬がアドマイヤグルーヴ、2005年に産んだ牝馬がポルトフィーノになります。(エアグルーヴのすごいところはフォゲッタブルやルーラーシップも産んだところです。)
競馬って親族一同の運動会なの?と意見をする人もいることでしょう。
同じ血統でも牡馬に生まれるか、牝馬に生まれるか、450キロなのか500キロなのか、どんなトレーニングをされたのかなど、競争成績を左右する要素があるのが競馬なのです。
今年のダービーにはハーツクライを父に持つ馬、ゼンノロブロイを父に持つ馬も出走を予定しています。ダービーで2着、涙をのんだ父を超えようとするのもサラブレッドの宿命です。
馬券はドゥラメンテとリアルスティールを軸にした3連複と3連単を思案中です。
穴馬探しも競馬の醍醐味のひとつであります。


selvas2 at 09:03コメント(0) 

2015年05月26日

史上2番目の好時計
 自身満々に後方にひかえて進んだ3番人気のミッキークイーン(父ディープインパクト)が、史上2番目の好時計2分25秒0で快勝した。

 レース全体は前後半の1200m「1分13秒9-1分11秒1」=2分25秒0。かなりゆったりしたバランスで展開したが、好時計になる下地はあった。直前の古馬1600万条件の芝1400mは「前半35秒3-47秒0→」の超スローにもかかわらず、後半にハロン10秒台も含む「33秒4」の高速ラップが記録され「1分20秒4」。スピードと、鋭い切れがフルに発揮できる芝コンディションだった。

 前半は後方5-6番手で脚をためたミッキークイーン(浜中俊騎手)は、人気のルージュバック、レッツゴードンキを射程に入れながら、3コーナーで中団まで押し上げると、早めにスパートしたクルミナル、ルージュバックを目がけて、自身の後半1000mは推定「57秒5-45秒6-34秒0-11秒6」。あざやかな差し切り勝ちだった。

 初遠征となった2月の「クイーンC」では、調教強化と初の輸送競馬が重なり、いきなり444→424キロの馬体減。それもあって2着にとどまり、桜花賞出走当確の賞金加算に失敗したが、そのあと陣営の苦心の調整が見事だった。桜花賞を除外されて快勝した「忘れな草賞」快勝が426キロ。今回の馬体重は430キロ。細身でも、ギリギリに映ったクイーンC当時の線の細さは消えていた。

 レース前の落ち着き払った気配から、絶好の仕上がりを確信した浜中俊騎手は、ミッキークイーンの最大の持ち味である父ディープインパクトゆずりの切れを存分に生かす騎乗ができた。当面のライバルを終始射程内に入れて追走できたから、落ち着いた流れはミッキークイーンにとっては歓迎だったと思える。

「忘れな草賞」をステップにオークスを制したのは、1994年チョウカイキャロル、1998年エリモエクセル、2011年エリンコートに続いて4頭目。秋には、当時は3歳限定だったエリザベス女王杯でヒシアマゾンと「ハナ差」の接戦に持ち込んだチョウカイキャロル。のちに重賞を3つも制したエリモエクセルと同じように、夏を経てまたさらにパワーアップして欲しい。アメリカ→フランス→日本と移ってきた牝系ファミリーに、日本で知られる近親馬はいないが、母は仏G2ドラール賞(1950m)の勝ち馬。その4代母の孫に、ダイユウサクの父として知られる輸入種牡馬ノノアルコ、同じく弟のストラダビンスキーがいる。

 桜花賞に続いて1番人気になったルージュバック(父マンハッタンカフェ)は、今回は桜花賞とは違って最初から好位追走。外枠のためか心もち気負ったような追走になり、「負けられない」立場とあってスパートも早かったかもしれないが、同じように抜け出しかかったクルミナルとは半馬身差の接戦であり、これは仕方がない。早めのスパートになるのはクラシックの1番人気馬の定めのようなもので、脚を余して負けるわけにはいかない。ミッキークイーンに、自分と互角か、あるいはそれ以上の能力(切れ味)が秘められていたことを、少なくとも今回は受け入れるしかない。

 自身の上がり3ハロンを34秒5でまとめて、2分25秒1。あのままミッキークイーンがこなければ史上2位の走破タイムで勝っていた。少しも評価が下がる内容ではない。

 クルミナル(父ディープインパクト)は、ゲート入りに大きく時間を要し、6月14日まで出走停止(発走調教再審査)。先にゲート入りしていた馬に大きな負担を強いてしまった。自身も大きなロスがあったはずだが、外枠17番から果敢に先行して0秒2差の3着は、桜花賞でも苦しい位置から2着に突っ込んだ地力を改めて示した。今年デビューして今回が5戦目。秋には大きく成長するだろう。ただ、ゲート入りを嫌がって他馬に迷惑をかけるのは、3歳牝馬でもあり仕方がないが、これはみんなにとって大事なクラシック。気が抜けて出負けした馬もいた。3着を悔しがる前に、ファンと他陣営にお詫びのひと言でもあったらもっと好走が光ったろう。

 各馬ともに追走の楽な流れだった。とくにスタミナ能力を問われたわけではないが、3頭の攻防から2馬身以上の差が生じてしまった4着以下の各馬は、ゴール寸前になって突っ込んできたアースライズ、アンドリエッテを含め、現時点では総合力もう一歩だったか。「上がりの速いレースになったから届かなかった」という敗因は成立しにくく、2400mのレースが後半1000m「58秒6」になっても、やっぱり問われたのはスタミナであり、総合能力だった。

 2番人気の桜花賞馬レッツゴードンキ(父キングカメハメハ)は、この枠だから下げる手はなく好位のイン追走となったが、残念ながら流れの落ち着いたところですぐかかってしまった。気分良く自分がハナを切った桜花賞とは別のレースになったとはいえ、もともと主導権をにぎることはなかった馬であり、レース前は落ち着いていた。スタンド前の発走で気負ったのかもしれない。あれだけ行きたがっては2400mはもたない。ただ、距離に死角があったのは事実でも、今回はスタミナ不足で伸びを欠いたという以前の自滅だった。「1番枠を引いた馬は勝てない」「桜花賞勝ちが単勝オッズ10倍以上だった2冠馬はいない」という、半世紀以上も続くオークスの2つのジンクスに魅入られてしまった。

 ココロノアイ(父ステイゴールド)は、いかにもステイゴールド産駒らしく、落ち着いているように見せながら急にいらつき返し馬でカーッとなりかけたり、逆にレースではおとなしくなり過ぎたリ、本物になるにはもっと時間が必要なのだろう。切れ味負けとは違うように思えた。

 コンテッサトゥーレ(父ディープインパクト)、クイーンズリング(父マンハッタンカフェ)は、前者はルメール騎手、後者はデムーロ騎手のコメントにもあったが、少なくとも現時点では距離2400mが長すぎた印象が強い。

selvas2 at 09:27コメント(0) 

2015年05月25日

クラシック三冠の2戦目となる日本ダービーは、東京・芝2400mを舞台に3歳馬の頂点を決める“競馬の祭典”。
このレースを制することは日本のホースマン最高の栄誉とされ、歴代の優勝馬には名馬の名前が並んでいる。
過去10年を振り返ると、2005年のディープインパクトと2011年のオルフェーヴルが皐月賞に続いて本レースを優勝し、秋には菊花賞も制して見事に“三冠馬”の栄誉を獲得。
日本競馬史上にさんぜんと輝く足跡を残した。
今年も緑のじゅうたんを思わせる東京のターフに精鋭たちが集結。
皐月賞馬ドゥラメンテの二冠成るか、それとも新たなスターホースが誕生するのか? 
大観衆が見守る中で栄光への扉が開かれる。

今年の皐月賞を制覇して三冠馬への資格を得たのは、ドゥラメンテ(牡3・堀宣行)。その皐月賞は、課題とされていた折り合いがつき、後方のインでスタミナを温存。4コーナーで外に大きく膨れるシーンがあったが、直線で鞍上のM・デムーロ騎手がゴーサインを出すと瞬時に反応。素晴らしい瞬発力を発揮して前の馬を交わし、リアルスティール(2着)に1馬身1/2差をつけてクラシック一冠目を制覇した。まだ荒削りな面を抱えながらも、ここまで5戦して3勝2着2回。連対率100%と、完璧に近い成績を残している。今回は前走から400m距離が延長されるだけに、より一層折り合いが重要になるだろうが、直線の長い東京・芝コースは歓迎のタイプ。父キングカメハメハに続く日本ダービー優勝に向けて、視界は明るい。

リアルスティール(牡3・矢作芳人)は、メイクデビュー阪神(芝1800m)→共同通信杯を連勝。キャリア2戦にして一気にエリートコースに乗った素質馬だ。前々走のスプリングSで2着に入り、優先出走権を獲得して臨んだ前走の皐月賞では、ドゥラメンテ(1着)の切れ味に屈したものの、好位追走から最後の直線で早めに抜け出す正攻法の競馬で2着に好走。あらためて能力の高さとセンスの良さをアピールした。スタートを決め、難なく好位につけて流れに乗れるレースセンスの良さは強調材料で、今回、重賞勝ちのある東京・芝コースに替わることも歓迎だろう。1歳年上の全兄ラングレーは、東京・芝2400mで2勝を挙げるなど芝・中長距離路線で活躍中。血統的にも距離延長は問題ないはずだ。ここで皐月賞の雪辱を果たし、最高の栄誉を勝ち取りたい。

サトノクラウン(牡3・堀宣行)は、自身のほかに重賞勝ち馬が6頭出走していた前々走の弥生賞を快勝。デビューから無傷の3連勝を飾り、前走の皐月賞では1番人気に支持された。その皐月賞は、4コーナーで外に振られるアクシデントを受けて、6着まで追い上げるのが精一杯だったが、ロスがあっただけに着順だけで評価を下げる必要はないだろう。今回の舞台となる東京・芝コースは、昨年の東京スポーツ杯2歳S優勝を含む2戦2勝と得意にしており、中山からのコース替わりはプラス材料。また、世代屈指の完成度の高さを誇る馬で、400mの距離延長にも対応可能だろう。不完全燃焼だった皐月賞のうっぷんを晴らし、先頭で栄光のゴール板を駆け抜けたい。

キタサンブラック(牡3・清水久詞)は、デビュー戦から前々走のスプリングSまで無傷の3連勝をマーク。一戦ごとに地力を強化してステークスウイナーの仲間入りを果たした。前走の皐月賞は3着に敗れ連勝はストップしたが、スッと好位を取ったスピードは目を引いた。また、レースの1000m通過タイムが59秒2という緩みのない流れの中、最後まで粘った勝負根性にも、高い評価が必要だ。今回は、前走から400mの距離延長となるが、折り合い面に不安のないタイプで、問題なく対応できる公算が大きい。東京・芝コースも2戦2勝と適性は十分。すんなりと先行できれば、ビッグタイトル奪取も夢ではない。

レーヴミストラル(牡3・松田博資)は、前走のダービートライアル・青葉賞を優勝し、優先出走権を獲得した。道中は中団でスタミナを温存していたが、勝負どころから徐々に進出。最後の直線でも力強い末脚を発揮して、タンタアレグリア(2着)、ヴェラヴァルスター(3着)との追い比べを制した。勝ちタイムの2分26秒9は平凡な数字だが、本馬は外を回る形で上がり3ハロン33秒7(推定)をマーク。1/2馬身という着差以上に強い内容と見ていいだろう。半兄アプレザンレーヴ(父シンボリクリスエス)に続く青葉賞制覇を成し遂げたキングカメハメハ産駒の良血馬が、勢いに乗って頂点を目指す。

サトノラーゼン(牡3・池江泰寿)は、前走の京都新聞杯を優勝。収得賞金の加算に成功して、晴れの舞台に駒を進めてきた。前走は、好位追走から、4コーナーで外めに持ち出されるとシャープな反応を示し、最後の直線で力強く抜け出した。勝ちタイムの2分11秒3も優秀な数字と言える。レースセンスの良さに加えて、瞬発力も秀でたものがあり、GI 初挑戦となる今回も楽しみな存在だ。2013年には、キズナが京都新聞杯を制して日本ダービーに臨みV。本馬にも大きな期待がかかる。

タンタアレグリア(牡3・国枝栄)は、左回りコースにこれまで5回出走して2勝2着3回と、連対率100%を記録。また、今回と同じ舞台の東京・芝2400mを2回経験して、ともに2着と高いコース適性を示しているだけに、今回も魅力ある存在と言えるだろう。前走の青葉賞は絶好の手応えで中団を追走し、直線に向いて追い出されると力強い伸び脚を発揮。最後はレーヴミストラル(1着)の末脚に屈したが、本馬のレースぶりも見どころ十分だった。本番を勝って同世代の頂点に立つシーンがあっても驚けない。

ポルトドートウィユ(牡3・高野友和)は、父ディープインパクト、祖母が名牝エアグルーヴという良血馬だ。3走前のきさらぎ賞と前走の京都新聞杯でともに2着に好走。収得賞金の加算に成功し、日本ダービーへ出走してくる。前々走の皐月賞トライアル・若葉S(阪神・芝2000m)は、良馬場発表ながらも少し力の要る馬場コンディションで切れ味を生かせず4着に敗れたが、前走で見せた走りからも、パンパンの良馬場なら身上とする瞬発力を存分に発揮できるはずだ。父が2005年の日本ダービーを、祖母(1996年)、そして曽祖母のダイナカール(1983年)がオークスを制した東京・芝2400mの舞台で、戴冠を狙う。

ミュゼエイリアン(牡3・黒岩陽一)は、父が2008年のジャパンカップ優勝馬スクリーンヒーロー、叔母に2011年のオークス優勝馬エリンコートがいる血統背景から、東京・芝2400mの舞台に向いていると思える馬だ。前々走の毎日杯を優勝して臨んだ前走の皐月賞は、勝ち馬のドゥラメンテから0秒8差の7着に敗れたが、最後の直線では見せ場を作っており、地力強化を感じさせる内容だった。今回、巻き返しに期待したい。

アダムスブリッジ(牡3・石坂正)は、ここまで3戦2勝。今回は、前走の皐月賞トライアル・若葉S(3着)以来約2か月半ぶりの実戦となるが、13日に栗東坂路で行われた2週前追い切りでは上々の動きを披露しており、出走態勢は整いそうだ。前々走のオープン特別・若駒S(京都・芝2000m)を上がり3ハロン33秒3(推定)の末脚を繰り出して優勝したように、能力は非凡なものがある。今回、キャリアの浅さを跳ね返してダービー馬となれるのか、注目したい。

ミュゼスルタン(牡3・大江原哲)は、前走のNHKマイルCで3着。骨折休養を経て約7か月ぶりの実戦となった前々走のスプリングSは7着に敗れたが、休養明け2戦目の前走で変わり身を見せた。今回は前走から800mの距離延長が鍵となるが、父にキングカメハメハを持つ血統背景から、こなせても不思議ではない。道中でうまくスタミナを温存できれば、自慢の末脚がさく裂するかもしれない。

タガノエスプレッソ(牡3・五十嵐忠男)は、昨秋にデイリー杯2歳Sを優勝。前々走の弥生賞で3着に入り、優先出走権を獲得して臨んだ前走の皐月賞では、4コーナーで進路が狭くなるシーンがあって13着に敗れた。今回、スムーズな競馬ができれば、巻き返しがあっても不思議はない。

スピリッツミノル(牡3・本田優)は、初勝利まで8戦と少し時間を要したが、初勝利をきっかけに3連勝を達成。勝ち鞍全てが逃げ切りで、自分の形を持っている点が本馬のセールスポイントと言える。ここ2戦はラストで失速して敗れているが、うまくマイペースの展開に持ち込むことができれば、上位進出のチャンスはあるだろう。

ベルラップ(牡3・須貝尚介)は、昨年のラジオNIKKEI杯京都2歳Sの優勝馬。その後の2戦は、前々走の弥生賞が9着、前走の皐月賞が14着と大敗しており、今回は伏兵的な存在となるが、夢のステージで上位進出を狙っている。

selvas2 at 08:27コメント(0) 

2015年05月24日

 24日の東京11Rで行われた第76回オークス(優駿牝馬、3歳牝馬オープン、GI、芝2400メートル、17頭立て、1着賞金=9700万円)は、浜中俊騎手騎乗の3番人気ミッキークイーン(栗東・池江泰寿厩舎)がゴール前で差し切り、重賞初制覇をこの大舞台で果たした。タイムは2分25秒0(良)。

 同じ牧場で生まれた3頭の牝馬たち。手に汗握るゴール前の争いから最後に抜け出したのは、3番人気のミッキークイーンだった。力強い末脚で外から差し切って快勝。その名の通り、女王の座に就いた。

 レースはクルミナルがゲート入りを嫌がって発走が遅れたものの、スタートはほぼ五分。内からシングウィズジョイが行きかけるが、これを制して外から一気にノットフォーマルがハナを切る。ローデッドが2番手につけて、シングウィズジョイは控えて好位のイン。さらに外からディアマイダーリンがこれに続き、1番人気のルージュバックも先行馬を見る位置で好位を追走した。桜花賞馬レッツゴードンキはインでやや行きたがり、鞍上が懸命になだめる形。馬群はほぼ一団のまま流れて、直線勝負となった。ルージュバックが満を持して抜け出しを図るところにクルミナルも外から襲いかかったが、さらにその外から2頭を一気にかわし去ったのがミッキークイーン。道中は中団のやや後ろにつけていたが、直線で末脚を爆発させて3歳牝馬の頂点に立った。3/4馬身差の2着は1番人気のルージュバック。さらに1/2馬身差の3着が6番人気のクルミナルだった。

 池江泰寿調教師、浜中俊騎手ともに牝馬クラシックは初勝利。セレクトセールで1億500万円(税込み)で落札された素質馬が、桜花賞抽選除外の無念を晴らす結果となった。

 ミッキークイーンは、父ディープインパクト、母ミュージカルウェイ、母の父Gold Awayという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、野田みづき氏の所有馬。通算成績は5戦3勝。重賞初勝利。池江泰寿調教師、浜中俊騎手ともにオークス初勝利。

 デビューからコンビを組み続けてきた浜中騎手は「この馬の実力を証明することができて非常にうれしく思います。いつも上手ではないので、スタートだけ集中していました。道中は折り合いをつけて、直線にかけようと。手応えはあったし、追えばしっかり伸びてくれる馬なので、“何とかかわしてくれ”と思いながら追っていました。初めて乗せていただいたときから、この馬でクラシックに…という思いが常にありましたし、桜花賞(賞金不足で除外)に出られなかったのも自分に責任があると思っていましたから、このオークスでしっかり結果を出したいという気持ちは強かったです。GIホースになったので、秋はさらにいい結果を残して期待に応えられるように頑張りたいと思います」とさらなる飛躍を誓っていた。

selvas2 at 16:31コメント(0) 

2015年05月23日

 かつて、波乱の代名詞にも近かったこの3歳牝馬の2400mは、毎年のように難解で乱戦必至だった。しかし、近年の勝ち馬には、シーザリオ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナが名を連ねている。さらには、後年、予備知識なしに歴代の東京優駿勝ち馬一覧を見たファンは、2007日本ダービーを圧勝したウオッカを、負担重量を見るまで牝馬だとは思わないかもしれない。そういう牝馬の時代である。もうオークスは乱戦の時代でもない。

 ただ、レベルはとくに関係しないものの、「桜花賞が波乱だった年は、オークスも荒れる」というパターンができているのも事実である。前出のような、抜けた能力を持った牝馬がいない組み合わせの可能性が高いから、一転、波乱含みは納得である。

 今年の桜花賞は「5-7-8番人気」の決着だった。オークスには、グレード制が成立して31年、桜花賞を1番人気で負けたのに、またオークスで1番人気に支持された馬は【1-0-0-4】という記録がある。また、過去50年さかのぼっても、桜花賞を単勝オッズ10倍以上で勝ったような伏兵は、オークスは勝っていない記録もある。今年、ルージュバックも、レッツゴードンキも、少なくとも信頼できる人気馬ではないのである。

 この2400mになってこそ真価発揮が望めるココロノアイ(父ステイゴールド)に期待したい。頭角を現した東京1600mのアルテミスSは、3コーナー手前から行きたがって、2歳牝馬の東京マイルとすると、非常に厳しい脚の使い方だった。それでも直線早めに先頭に立つと、最後までバテることなく1分34秒4。時計は速いが、スピード能力というより、底力とスタミナで押し切った内容だった。

 桜花賞は出負けしたうえ、あの超スロー「50秒0-46秒0」とあって、最初からリズムが崩れ、まったく競馬をしていないに等しい。

 スピードだけでなく、総合力が求められた阪神JF3着、チューリップ賞1着の内容を見直したい。

 幻の馬トキノミノル、グリーングラス、フジマドンナ、ゼンマツなどがファミリーの代表馬になる芦毛のタイランツクヰーン(父ファラリス、母の父ザテトラーク)を出発点とする名牝系の主流に属し、ココロノアイの3代母は1987年の桜花賞を8馬身差で独走。オークスも2馬身半差で完勝したマックスビューティ。

 その産駒でただ1頭の牝馬になる祖母マックスジョリーは、桜花賞、オークスをともにベガ(ハープスターの祖母)の3着にとどまったのち繁殖に上がると、ココロノアイの母になる牝馬ビューティソング1頭を産んだだけで急死している。マックスジョリーは、同じ酒井牧場の送った代表馬ホクトべガ(16勝)と同期生であり、ドバイで客死したホクトべガの主戦だった横山典弘騎手にとって、この世代の酒井牧場の牝馬には、忘れられない想いが関係する。

 この枠順なら、ワンアンドオンリーの日本ダービーや、2週前のNHKマイルCのクラリティスカイと同じようなレース運びも可能だろう。正攻法の好位差しの形になれば、2400mこそ歓迎の総合スピード能力がフルに生かし切れる。

 素晴らしい動きを取り戻したルージュバックと、桜花賞を完勝して自信をつけたレッツゴードンキ、切れるアンドリエッテの3頭が相手本線。

selvas2 at 23:53コメント(0) 

2015年05月22日

オークスの過去10年の連対馬の傾向をみると、前走指数の高い馬や平均指数の上位馬が好走しており、全体として指数上位馬が中心を担っているが、スローペースのため高い指数のない馬にも注意がいる。

 今年の前走指数上位馬は、レッツゴードンキ、トーセンナチュラル、ミッキークイーン、クルミナルなどだ。
他に、過去の指数などでキャットコイン、アンドリエッテ、ココロノアイ、ローデッドなども上がってくる。

 中心勢力は過去10年で8勝をあげている桜花賞組。桜花賞組以外ではフローラS、スイートピーS、忘れな草賞組がそれぞれ1勝をあげているが、すべてそのレースを勝った馬たちだ。

 今年の桜花賞はレッツゴードンキの逃げ切り勝ちだったが、ペースは超スローペースだった。当然、軒並み33秒台の上がりタイムを示すことになったが、逃げ切ったレッツゴードンキの上がりタイムが33秒5では、後方からいくら追っても、全く勝負にはならなかった。後塵を拝した馬たちは、ペースが変われば、もっと前につけていればと、考えることもできるが、ただ、レッツゴードンキの逃げ切りは、展開の利だけで勝ち取ったものではない。

 レッツゴードンキは2走前のチューリップ賞も途中から押し出すように先頭に立ち、ペースを上げて逃げ粘っての3着。勝ったのは中段から差し脚を使ったココロノアイ、2着に後方から伸びたアンドリエッテだったが、レッツゴードンキは先行馬で唯一上位に残った馬だ。チューリップ賞のペースは、この時期の牝馬のレースとしてはかなり厳しいペースで、そのペースを自ら作って3着に粘れたことが、次の桜花賞につながったのではないか。かなりスタミナの豊富な馬のようで、桜花賞の勝利がフロックではないことを裏付けるレースとしてあらためて評価したい。

 オークスはどの馬にとっても未知の2400メートル戦。当然、スローペースになりがちで、東京の長い直線で、どれだけ長く良い脚を使えるかが問われる。控えて直線に懸ける馬が多いなか、スタミナがあり差し脚もしっかりとしたレッツゴードンキが、逃げないまでも、先行すれば、オークスでも中心になるのではないか。

 レッツゴードンキの相手は差し脚上位の馬たち。ミッキークイーン、アンドリエッテ、クルミナル、キャットコイン、コンテッサトゥーレ、ルージュバック、クイーンズリング、ココロノアイなどが有力馬候補だが、今年の出走メンバーで唯一重賞を2勝しているココロノアイが一歩リード。次いでルージュバック、クイーンズリング、アンドリエッテ、ミッキークイーンなどが続く。


 京都のダート重賞・平安Sは、一昨年から開催時期が1月から5月に、距離も1800から1900メートルに変更になった。

 今年はナムラビクター、クリノスターオー、アジアエクスプレス、グランドシチー、ローマンレジェンドなどが指数の上位馬だ。

 出走馬の多くは前走、アンタレスSを戦った馬たちで、ここは再戦模様のレースだ。そのアンタレスSを勝ったのは2番手から差し切ったクリノスターオー、2着に逃げ粘ったアジアエクスプレス、中段から差し脚を伸ばしたナムラビクターが3着だった。

 勝負強いクリノスターオーが重賞3勝目をあげ、最有力候補といえそう。ダートで完全復活をみせた4歳馬アジアエクスプレス、差し脚を生かせる流れでナムラビクターにもチャンスはある。3頭とも安定して指数が高く、どこからでも入れそうだが、ここは前走、スタートで出負けして先行できず、直線、差し脚を伸ばして惜しい3着だったナムラビクターの巻き返しに懸けようかと思っている。他路線組ではフェブラリーS2着以来のレースになる休み明けのインカンテーション。


selvas2 at 17:10コメント(0) 

2015年05月21日

24日に東京競馬場で行われる、第76回オークス(3歳・牝・GI・芝2400m・1着賞金9700万円)の枠順が、21日確定しました。

桜花賞を4馬身差で圧勝したレッツゴードンキ(牝3、栗東・梅田智之厩舎)は1枠1番からのスタートとなっりました。
また、桜花賞9着からの巻き返しを狙うルージュバック(牝3、美浦・大竹正博厩舎)は7枠14番、
桜花賞2着のクルミナル(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)は8枠17番に入りました。

忘れな草賞を勝ったミッキークイーン(牝3、栗東・池江泰寿厩舎)は5枠10番、
重賞2勝のココロノアイ(牝3、美浦・尾関知人厩舎)は2枠4番、
桜花賞4着のクイーンズリング(牝3、栗東・吉村圭司厩舎)は3枠6番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 レッツゴードンキ(牝3、岩田康誠・梅田智之)
1-2 マキシマムドパリ(牝3、武豊・松元茂樹)
2-3 トーセンナチュラル(牝3、吉田豊・古賀史生)
2-4 ココロノアイ(牝3、横山典弘・尾関知人)
3-5 シングウィズジョイ(牝3、内田博幸・友道康夫)
3-6 クイーンズリング(牝3、M.デムーロ・吉村圭司)
4-7 キャットコイン(牝3、柴田善臣・二ノ宮敬宇)
4-8 ローデッド(牝3、柴山雄一・荒川義之)
5-9 コンテッサトゥーレ(牝3、C.ルメール・安田隆行)
5-10 ミッキークイーン(牝3、浜中俊・池江泰寿)
6-11 ペルフィカ(牝3、菱田裕二・岡田稲男)
6-12 アースライズ(牝3、三浦皇成・矢作芳人)
7-13 アンドリエッテ(牝3、川田将雅・牧田和弥)
7-14 ルージュバック(牝3、戸崎圭太・大竹正博)
7-15 トーセンラーク(牝3、江田照男・菅原泰夫)
8-16 ノットフォーマル(牝3、黛弘人・中野栄治)
8-17 クルミナル(牝3、池添謙一・須貝尚介)
8-18 ディアマイダーリン(牝3、福永祐一・菊沢隆徳)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 15:41コメント(0) 
5/24(日)  
優駿牝馬(GI)〔第76回オークス〕  
東京競馬場・芝2,400m

瑞々しい情熱で語る夢、強くて美しい天使が舞い降りる。


selvas2 at 10:23コメント(0) 

2015年05月20日

今年で22回目を迎える平安Sは、2013年に開催時期が1月から5月に、距離がダート1800mからダート1900mにそれぞれ変更された。
収得賞金を十分確保している馬はJpnI・帝王賞(大井・ダート2000m)を見据えて、
思い通りのローテーションを組めるだけの収得賞金をまだ獲得していない馬は、収得賞金の加算を狙う。
本レースへ向けての陣営の思惑は様々だが、上位争いを演じて先につなげたいという思いは共通しているところだろう。今年も、豊富な実績を持つ強豪馬たちが顔をそろえた。直線が平坦の京都・ダートコースでも、1900mの距離はスピードだけでは押し切ることが難しい。ゴール前の攻防は激しくなりそうだ。

インカンテーション(牡5・羽月友彦)は、今年のフェブラリーSの2着馬。レース後は放牧に出され、3か月の休養を取ってリフレッシュ。この平安Sから、GI 勝利を目指す戦いがあらためて始まる。6日に行われた2週前追い切りでは、栗東CWコースで併走馬に力強く先着し、13日に行われた1週前追い切りでは、同坂路で4ハロン51秒7の好時計をマーク。これまで2か月以上の休み明けは〔0・0・2・1〕とあまり得意にしていないが、今回の仕上がりなら優勝争いに加われるはずだ。

クリノスターオー(牡5・高橋義忠)は、昨年の平安Sの優勝馬で、今年は連覇を目指しての登場となる。京都・ダート1900mへの適性の高さはすでに証明済みで、約4か月半の休み明けとなった前走のアンタレスSを制覇して重賞3勝目をマークと、勢いにも乗っている。13日に行われた1週前追い切りでは、栗東坂路で4ハロン51秒6−ラスト1ハロン12秒5の好タイムをマーク。実戦を1度使われた上積みも感じさせる内容だった。今回のメンバーを相手に重賞連勝を飾ることができれば、GI のタイトルが視界に入ってくる。

アジアエクスプレス(牡4・手塚貴久)は、骨折休養明け2戦目となった前走のアンタレスSで勝ち馬のクリノスターオーから0秒1差の2着。勝ち切ることこそできなかったが、収得賞金の上積みには成功した。長距離輸送に精神面での不安があるタイプだが、前々走のJpnIII・名古屋大賞典(名古屋・ダート1900m、2着)と前走で好結果を出していることから、引き続き関西圏の競馬場に出走する今回も、それほど心配する必要はなさそうだ。夏のクラス再編成で収得賞金が半分になる4歳馬だけに、本レースを勝ってさらなる賞金加算を果たしたいところだろう。

ナムラビクター(牡6・福島信晴)は、約3か月の休み明けで臨んだ前走のアンタレスSで3着。得意としている阪神・ダートコースだっただけに重賞タイトルを獲得したかったところだが、勝ち馬との差は0秒1とわずかで、能力は示した一戦と言えるだろう。13日に栗東坂路で行われた1週前追い切りは4ハロン54秒5と平凡な時計だったが、追い切りではあまりいい動きを見せない実戦タイプ。休み明けを1度使われたことで状態面の上積みが見込めるだけに、今回も優勝争いに加わってくるだろう。

ダノンバトゥーラ(牡4・角居勝彦)は、初めて重賞に挑戦した前走のアンタレスSで4着。相手が一気に強化された中での善戦は高い評価が必要で、重賞でも好勝負できる見通しを立てた一戦だった。13日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、軽く仕掛けた程度でラスト1ハロン11秒8をマーク。充実一途の動きを披露しており、今回は、前走以上の走りを期待していいだろう。

ローマンレジェンド(牡7・藤原英昭)は、前走のアンタレスSで6着。重賞4勝という本馬の実績を考慮すると物足りない結果に見えるが、これは3コーナーで下がってきた馬を避けるために外へ大きく膨らんだことが影響したもの。敗因がはっきりしているだけに、参考外の一戦と見ていいだろう。今年で7歳と年齢的にはベテランの域に入ったが、若々しい馬体をキープしている。2012年のみやこSをはじめ4勝をマークしている得意の京都・ダートコースで巻き返しを狙う。

マイネルクロップ(牡5・飯田雄三)は、前々走のJpnIII・佐賀記念(佐賀・ダート2000m)に続き、前走のマーチSも制して重賞2連勝を達成。5歳春を迎えて本格化を果たした。京都・ダートコースで4勝をマークしているコース巧者で、強敵が相手となる今回も好勝負できるようなら、この先がさらに楽しみになる。

ニホンピロアワーズ(牡8・大橋勇樹)は、前走の東海Sで13着と大敗を喫し、今回は約4か月ぶりのレース。2012年のジャパンカップダートを勝った時のような迫力こそないものの、13日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは復調を感じさせるいい動きを見せていた。持っている能力は上位なので、一変があっても驚けない。

ベルゲンクライ(牡5・高橋文雅)は、前走のマーチSで5着。展開に左右される面はあるものの、昨年暮れから今年の1月にかけて鋭い追い込みで3連勝を飾っているように、一気に突き抜けるだけの決め手を持っている。今回もこの馬に向くペースになるかどうかが鍵になるが、侮ることはできないだろう。

ドコフクカゼ(牡5・友道康夫)は、前走のブリリアントS(東京・ダート2100m)を制してオープン特別初勝利を飾った。前走を含め、ダートではこれまで〔6・5・1・9〕という成績が示すように、相手なりに走るタイプ。今回は、昨年の平安S(8着)以来の重賞挑戦となるが、差のないレースを見せても不思議ではない。

エノラブエナ(牡4・宮本博)は、3走前の500万下(中京・ダート1800m)→前々走の1000万下(阪神・ダート1800m)→前走の1600万下・上賀茂S(京都・ダート1800m)と3連勝を達成し、オープンクラス入りを果たした。重賞初挑戦となる今回は一気に相手が強化されるが、目下の勢いは侮れない。

バンズーム(牡4・久保田貴士)は、前々走の1000万下→前走の1600万下・下総S(ともに中山・ダート1800m)を連勝してオープンクラス入りを決めた。もともと、3歳時の昨年にユニコーンSで3着に入った実績がある馬。このレースの結果次第では、今後の活躍が楽しみになってくる。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月19日

6歳にしてレース内容を高めているストレイトガール
 勝った6歳ストレイトガール(戸崎圭太騎手)も、あと一歩のところで大魚を逸した6歳ケイアイエレガント(吉田豊騎手)も見事だったが、オークス、日本ダービーを直前に、みんなに喝を入れるかのように激走した江田照男騎手のミナレットが、今年のヴィクトリアマイルを盛り上げた最高の立役者だった。

 前日のG2京王杯スプリングC1400mは、懸念された通り「前半36秒0-(11秒9)-後半33秒7」=1分21秒6。超のつくスローペース。直線ではインに馬群が密集し、前がふさがり追うのを断念。レースをやめた馬が何頭もいた。これを見ていた江田照男騎手(43)には、期するところがあった。こんなレースを続けていてはファンにすまない。恥ずかしい。

 歴史的なペースの桜花賞のあと、一転して皐月賞を「59秒2-59秒0」=1分58秒2の、しかるべき内容のG1に修正したのが横山典弘のクラリティスカイであるように、江田照男騎手には、自分の乗るミナレットの好走を策すだけでなく、失望のため息を、歓声に変えなければならない。ベテランジョッキーの担うべき役目と誇りがあった。

 18番人気のミナレット(父スズカマンボ)の飛ばしたペースは「前半34秒3-45秒5-56秒9→」。たしかに少し速いが、暴ペースではない。事実、ミナレット自身は「後半46秒7-35秒3」と鈍ったものの、1分32秒2で乗り切っている。18番人気の伏兵とすれば、自身が最高の内容だったと同時に、G1ヴィクトリアマイルを、古馬牝馬の頂点のG1にふさわしい内容にしてみせたのである。勝ち時計1分31秒9は、2011年、アパパネ=ブエナビスタの年のレースレコードとタイ記録であり、ミナレット自身の1分32秒2こそ、なんと、最近5年間のヴィクトリアマイルの平均勝ち時計である。江田照男は、ジョッキーの面子を保った。

 万馬券を出した穴馬は、忘れたころにまた穴を出す。そんなことはだれだって知っているが、ミナレットにはかなわない。2012年、新潟の夏の新馬戦でデビュー戦を勝ったミナレットは17頭立て14番人気。3連単は、2着同着の2983万円(1票)と、1491万円(2票)の2通り。票数から推測するに、2着同着でなければ6000万円近かったろう。

 当時、(単勝か馬単かをゲットし)、隣りで騒ぎまくっていたM記者も、今回は印が回らず、さすがに「買えなかった」らしい。18頭立て18番人気で、賞金順位18番目のミナレットは、やっぱりすごい。この5歳牝馬はこれで【5-3-3-23】。これまで馬券に関係したこと計11回。順に、「14、5、2、4、8、8、4、5、6、9、18番人気」である。だいたい、500万下で2番人気が1度あるだけで、1番人気になったことなど1度もない。

 最初から厳しいレースだった。連対した2頭は過去9回、1度も連対したことがなかった6歳馬である。昨年のこのGIを小差3着していたストレイトガール(父フジキセキ)は、これが1600m初勝利。G1【1-1-3-1】。戸崎騎手も冴えわたっている。陣営は昨年3着にとどまった香港スプリント(12月)に、今年も挑戦したいらしい。ストレイトガールは元気いっぱい、自身のレース内容を高めているのはすごいことである。

 ヴィクトリアマイルが創設されての最大の功績は、ウオッカや、ブエナビスタが快勝するレースになったと同時に、活躍の場が限られていた他のベテラン牝馬にも目ざすべきG1が生まれ、物足りないまま引退せざるをえない馬が少なくなったことだとされる。その意味でも、6歳馬のワン・ツーは、レースの中身からして、このG1にとってもっとも意味のある結果だった。

 ケイアイエレガント(父キングカメハメハ)は素晴らしかった。ネンザで中山牝馬Sを回避したあとの今回は、必ずしも好調とは思えない中間の気配だったが、果敢に先行し、もたつく4歳馬の追走を許さず、直線先頭。これは「勝った…」とみえた瞬間もあった。昨年のヴィクトリアマイルで記録した1分32秒6を大きく短縮して、勝ち馬とアタマ差の1分31秒9。フロックでもたまたまでもない。強気に先行してがんばり抜いた自身の能力の証明である。

 ストレイトガール、ケイアイエレガント、ミナレットの快走・激走を前にするとき、1番人気で6着にとどまったヌーヴォレコルト(父ハーツクライ)には、ここは「仕方がない」と慰めを贈るしかない。決して凡走でも、能力を出し切れなかった結果でもない。ここまで決して崩れなかった4歳ヌーヴォレコルトは、「あくまで現時点」のことであるが、東京1600mを「1分32秒前後」で走破するスピード能力は持っていなかったのである。この時計では走れない。

 桜花賞3着で記録した1分33秒4のマイル戦での記録を、今回は「約1秒」も短縮して1分32秒5で乗り切った。それよりなにより、距離を問わずペースを問わず、自身の上がり3ハロン「33秒5」は、これまでで最高のフィニッシュである。不発だったのではなく、懸命に伸びて、ストレイトガール、カフェブリリアントに差し比べで見劣った。総合力がモノをいう東京1600mだから、オークス馬の底力で勝ち負けに持ち込めると期待されたのは、追走の楽なペースと思えたからである。まだまだ広がる可能性を多くの人びとが期待したが、ヌーヴォレコルトは高速のマイル戦向きではなかった。ベストは目ざしている宝塚記念の2200m前後だろう。

 中山1800mで、皐月賞馬ロゴタイプ、イスラボニータを封じた勝負強さと、男馬をしのぐパンチ力はみんなが認める。ただし、それは1800m1分50秒3(自身の上がり35秒6)のレースだった。おまけにロゴタイプも、イスラボニータも、必ずしもかつての力通りだったとはいえない面があったろう。ヌーヴォレコルトは、まだ4歳春。来年のヴィクトリアマイルを迎えるころには、ストレイトガールや、ケイアイエレガント、ミナレットと並ぶくらいの内容は示せるかもしれない。ただ、現時点では、ウオッカやブエナビスタ級ではなかった。付け加えるなら、ビシビシ追った今回、当日の動きが硬い印象もあった。

 期待した2番人気のディアデラマドレ(父キングカメハメハ)は、スタート一歩。といって最後方にいたのではレースにならないから、4コーナーまでに少し順位を上げつつ、上がりは「32秒8」。今回も最速だった。だが、いつもより行こうとしながらも自身の前半1000m通過は「59秒7」であり、先頭のミナレットのそれは56秒9だから、その差「2秒8」。作戦や脚質ではなく、マイル戦向きの全体スピードが足りないというしかない。スローで一団に近いような形なら、もう少し勝ち馬との差は詰まったかもしれないが、自身の最高時計を0秒5短縮して「1分32秒5」。これが精いっぱいだった。ヌーヴォレコルトと同様、ディアデラマドレもこの時計では走れない。残念ながら、ヴィクトリアマイルが1600mのG1らしい内容で決着した結果、人気の2頭は「お互い通用しなかった」、ということである。

 同じ4歳馬では、4着したレッドリヴェールは、自身「58秒7-33秒7」=1分32秒4。完敗ではあるが、これまでよりずっと早めに動けた。同じような位置にいたストレイトガールには追いすがれなかったものの、ヌーヴォレコルト、ディアデラマドレよりマイル適性が高いことを改めて示した。同様の位置取りから5着した5歳の上がり馬カフェブリリアント(父ブライアンズタイム)とともに、今回は着差以上の完敗でも、やっと日本ダービー挑戦の後遺症が残っていたかのようなここ1年のスランプを脱してきた。

 厳しい中身のあるレースが展開され、レースが破綻したわけではないのに歴史的な好配当となった。これだとオークスも、日本ダービーも検討しがいがある。盛り上がるだろう。

selvas2 at 08:31コメント(0) 

2015年05月18日

東京・芝2400mを舞台に争われるオークスは、4月12日に行われた桜花賞に続く、3歳牝馬三冠の第2戦。
スピードが特に重視される桜花賞とは求められる適性が異なり、スピードだけでなくスタミナも兼ね備えていなければその栄冠をつかむことはできず、3歳牝馬の頂点を決めるレースと言える。
2009年ブエナビスタ、2010年のアパパネ(1着同着)、
2012年ジェンティルドンナなどの名牝も優勝馬にその名を刻むオークスは、今後を占う意味でも見逃せない一戦だ。今年も“樫の女王”の座を目指して、しれつな戦いが繰り広げられるだろう。

ルージュバック(牝3・大竹正博)は、3戦3勝と無敗のまま前走の桜花賞に駒を進め、好メンバーが顔をそろえる中で単勝オッズ1.6倍という圧倒的な1番人気に支持された。結果は道中でスムーズさを欠き9着に敗れたが、それまでのレースで見せていたパフォーマンスから、高いポテンシャルを秘めていることは明白と言える。昨秋の500万下・百日草特別(東京・芝2000m、1着)で2分00秒8の2歳コースレコードを記録したことに加え、芝・長距離のGI 3勝を挙げたマンハッタンカフェを父に持つ血統背景からも、東京・芝へのコース替わりと前走から800mの距離延長は歓迎だろう。桜花賞の敗戦を糧にオークスを制し、クラシックホースとなれるか、注目したい。

前走で見事桜花賞馬の栄冠に輝いたレッツゴードンキ(牝3・梅田智之)。その桜花賞は、レースの800m通過タイムが50秒0というスローペース。他馬の動向や自身の折り合い面を考えて、逃げの手に出た鞍上の岩田康誠騎手の好騎乗も光ったが、上がり3ハロンを33秒5でまとめて後続を4馬身突き放した脚力は、本馬の高い能力を示すものだった。今回は800mの距離延長が鍵になるが、前走のように折り合ってレースを運ぶことができれば、十分に克服可能だろう。唯一、“三冠牝馬”の称号を手にする権利を持っている馬だけに、そのレースぶりから目が離せない。

前走の桜花賞で2着に追い込んだクルミナル(牝3・須貝尚介)も、素質は引けを取らない。前走は、スタートで後手を踏んだものの最後の直線では外から猛然と末脚を伸ばし、2着争いを制した。スローペースで逃げたレッツゴードンキ(1着)には4馬身離されたが、緩みのないペースになれば逆転も可能だろう。今回は前走から800mの距離延長となるが、折り合い面には不安がないタイプなので十分に対応できそうだ。初めてとなる関東圏への長距離輸送に少し不安はあるものの、脚質を考えれば直線の長い東京・芝コースに替わることはプラス材料と言える。父ディープインパクトから受け継いだ能力をフルに発揮できれば、“樫の女王”の座を射止めてもおかしくない。

桜花賞3着のコンテッサトゥーレ(牝3・安田隆行)も、ディープインパクト産駒の良血馬だ。前走の桜花賞は、最内枠(1枠1番)を生かして距離ロスのない内めを追走。スローペースで馬群が密集していたため、4コーナーで思うようにポジションを上げられなかったが、それでも、最後の直線で盛り返すようにじわじわ伸びて3着に食い込んだ。母エアトゥーレは現役時の戦績こそ短距離指向だったが、母としては、2008年の皐月賞馬のキャプテントゥーレ(父アグネスタキオン)など、父の良さを引き出して距離の融通が利く馬を送り出している。芝2400mという距離を理由に本馬の評価を下げる必要はなさそうだ。まだ成長の余地を残している馬だけに、今回、逆転劇があっても驚けない。

前述のルージュバックと同じく、3戦3勝で桜花賞に臨んだクイーンズリング(牝3・吉村圭司)。スタートで少し遅れたうえに、スローペースで前へ行く馬に展開が向き、さらに、当日の3R時は稍重発表だった少し力の要る馬場コンディション(桜花賞時は良馬場)で切れ味を削がれ4着に敗れたが、2着のクルミナルと0秒1差なら内容は悪くない。父マンハッタンカフェという血統背景から、東京・芝2400mの舞台に替わる点はプラス材料と見ていいだろう。デビュー時に460キロあった馬体重が前走では442キロまで減っており、今回は馬体の維持も課題になるが、関東圏への長距離輸送はデビュー2戦で経験済み。巻き返しは十分に可能なはずだ。

前走の桜花賞で10着に敗れたココロノアイ(牝3・尾関知人)も、巻き返しを狙う一頭。前走は、スローペースに加えて、7枠15番からのスタートで終始外を回る展開になったことがこたえた。敗因がはっきりしているだけに、悲観する内容ではないと言える。今回、前走から800mの距離延長となるが、2歳時の昨年と比べて折り合い面に進境を見せていることに加えて、父にステイゴールドを持ち、1987年のオークス馬・マックスビューティにさかのぼる母系の血統背景からも、問題なく対応できそうだ。重賞2勝の実績は世代トップクラスの実力を証明するもので、今回、GI 初制覇なるか注目したい。

桜花賞とは別路線の組で注目したいのがミッキークイーン(牝3・池江泰寿)。前走のオープン特別・忘れな草賞(阪神・芝2000m)は、レースの1000m通過タイムが1分03秒6というスローペースで最後の直線での瞬発力勝負になったが、あっさりと先頭に立ち、最後はロカ(2着)の追撃を振り切って勝利を収めた。父ディープインパクト譲りの切れ味を武器に、オークス馬の栄冠を目指す。

シングウィズジョイ(牝3・友道康夫)も、別路線の組で注目したい一頭だ。前走のオークストライアル・フローラSは、レースの1000m通過タイム1分02秒6というスローペースの展開の中、2番手追走から最後の直線で長くいい脚を使って重賞初制覇を達成した。芝2400mは未経験だが、距離を延ばして頭角を現してきた本馬なら、対応可能と見ていいだろう。相手が強化される今回も、軽視は禁物だ。

前走の桜花賞で7着に敗れたキャットコイン(牝3・二ノ宮敬宇)は、デビューから3連勝でクイーンCを制した実力馬。前走時は早めに栗東トレーニング・センターへ入厩したにも関わらず、マイナス12キロ(428キロ)と馬体を大きく減らしていたことから、今回、長距離輸送のない東京競馬場へ舞台が替わることはプラス材料と言える。父がステイゴールド、叔父にゼンノロブロイがいるスケールの大きな血統背景の持ち主で、800mの距離延長も歓迎できる。桜花賞の敗戦だけで見限るのは早計だろう。

アンドリエッテ(牝3・牧田和弥)は、前走の桜花賞で6着に敗れたが、出走メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒2(推定)をマーク。父ディープインパクト譲りの瞬発力は相当なものと言える。前々走のチューリップ賞では、渋った馬場(重)の中、4コーナー15番手から2着まで追い上げたように、優れた勝負根性も併せ持っている。今回の舞台となる芝2400mの距離適性は未知数だが、末脚が生きる展開になれば、上位進出は可能だろう。

selvas2 at 08:20コメント(0) 

2015年05月17日

 17日の東京11Rで行われた第10回ヴィクトリアマイル(4歳上牝馬オープン、GI、芝1600メートル、18頭立て、1着賞金=9000万円)は、戸崎圭太騎手騎乗の5番人気ストレイトガール(6歳、栗東・藤原英昭厩舎)がゴール寸前で差し切り、GI初制覇を成し遂げた。タイムは1分31秒9(良)。

 牡馬相手のGIや海外の強豪にもまれてきた経験が、6歳の春になってついに花開いた。ゴール寸前で末脚を爆発させたのは5番人気のストレイトガール。6度目のGI挑戦で、ついに頂点に立った。

 レースは大外からミナレットが気合をつけて先行。離れた2番手にケイアイエレガントがつけて、その後ろにリトルゲルダ、レッドリヴェールと続く。人気のヌーヴォレコルトは中団の前で外めを追走した。しんがり人気の伏兵ミナレットが大逃げを打って、かなりのリードを保ったまま直線へ。伏兵中の伏兵が大いに見せ場を作って場内がどよめく中、徐々にケイアイエレガントとストレイトガールが接近する。ゴール間際になってミナレットの脚いろが鈍ったところを2頭がかわすと、最後は外からストレイトガールがグイッとひと伸び。初コンビの戸崎騎手を背に、待望のGI制覇を果たした。アタマ差2着は12番人気のケイアイエレガントで、2着から1馬身3/4差の3着が18番人気のミナレット。3連単は2070万5810円台という大波乱の決着となった。

 ストレイトガールは、父フジキセキ、母ネヴァーピリオド、母の父タイキシャトルという血統。北海道浦河町・岡本牧場の生産馬で、廣崎利洋氏の所有馬。通算成績は26戦9勝(うち海外1戦0勝)。重賞はGIIIシルクロードS(2014年)に次いで2勝目。藤原英昭調教師は08年エイジアンウインズに次いでヴィクトリアマイル2勝目、戸崎圭太騎手は初勝利。

 戸崎騎手は「(今年に入って)たくさんGIでいい馬に乗せていただきながら結果が出ていなかったので、きょうはよかったです。(スタートは)一番出たかな、というくらいのいい出方をしてくれました。ペースが少し流れると思っていたので、いい位置でタメをきかせれば、しまいは伸びると思っていました。なかなか前がしぶとく粘っていたのですが、本当にいい切れ味を見せてくれて、馬に助けられましたね。センスがある馬で乗りやすいですし、強い競馬をしてくれました」と流れる汗をぬぐいながら、初コンビのパートナーを称えていた。

selvas2 at 17:00コメント(0) 

2015年05月16日

 どの馬が先導することになっても速くはなりそうもない組み合わせになった。GI馬、GI級の対戦する東京のマイル戦だから、総合力の勝負になるのは当然のこと。まだ歴史は10年に満たないが、ウオッカ、ブエナビスタ、ホエールキャプチャ、ヴィルシーナが2年連続して連対している。

 だが、最近の東京1400m〜1600mに多発する「前半スロー」で展開すると、牝馬特有の切れ味優先の直線勝負が予測される。

 展開(ペース)推理は、だいたいみんなが同じように考えると、逆になることが珍しくないが、最近のマイル戦を見ていると、東京だけに「ハイペース」に転じる可能性は低いだろう。

総合力というなら、GI【1-2-1-0】のヌーヴォレコルトが一歩リードは衆目一致だが、あえて死角を探すと、岩田騎手の得意とするイン衝き作戦が取りにくいと思える15番枠を引いたこと。

 もう一つは、ここまで10戦、距離やペースを問わず、自身の最高上がり3ハロンが「33秒6」にとどまっていることか。決してジリでも、パワー優先型でもないが、スピード系のマイラーとは言いにくい一面はある。

 まったく別タイプになりそうな、切れ味のディアデラマドレを候補の筆頭としたい。

 前回マイラーズCの上がり「31秒9」は、超スローのため大半の馬が「32秒台」で上がっているくらいだから、後方差詰めのたいした記録ではないが、この馬、本物になり始めた3歳秋以降の10戦中、7回がメンバー中の最高上がり3ハロンである。

 3走前のエリザベス女王杯では、ヌーヴォレコルトに0秒2差の3着にとどまったが、上がり33秒1はヌーヴォレコルトを「0秒5」も上回っていた。4走前の府中牝馬Sでは、上がり33秒2。切れ味自慢のスマートレイアーとほぼ同じ地点からスパートして、半馬身差で勝っている。

 これまで、上がり「33秒3」以内で鋭く伸びたこと計6回。この鋭く伸びる末脚でヌーヴォレコルト逆転が果たせそうなのは、予測される今回のような緩いペースからの、瞬発力勝負しかないかもしれない。

 自在型のヌーヴォレコルトに、道中で離されてはダメだが、3馬身差くらいの位置につけられればチャンスが訪れるはずである。東京でただひとつのGIと、ただひとつのGIIを制している藤岡康太騎手(ほかにGIIIは10勝)の思い切りのいい、かつ、最有力馬ヌーヴォレコルトを見据えて射程に入れたレースを期待したい。スローで直線の馬群は固まっているだろう。うまく前が開けるとか、絶好のスペースが見つかるとか、幸運が味方して欲しい。スローの18頭立ての差し馬に期待するのだから、仕方がない。

 今回はスランプ脱出の気配があるレッドリヴェールと、ヌーヴォレコルトが最大の強敵。注目したい穴馬は、タガノエトワールか。秋華賞3着馬であり、ディアデラマドレと同様に、1600-2000mがベストだろう。

selvas2 at 21:05コメント(0) 

2015年05月15日

牝馬のGIヴィクトリアマイルは今年で10回目。
これまでウオッカ、ブエナビスタ、アパパネなど、時代を彩る名牝が活躍してきた舞台だ。
牝馬のレースで、前哨戦などにスローペースが多いせいか、GIとはいえ、必ずしも指数上位馬が圧倒する状況ではない。

 今年の前走指数上位は、ケイアイエレガント、カフェブリリアント、ベルルミエール、スマートレイア−、バウンスシャッセなど。他に、過去の指数や平均指数で、ヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラ、スイートサルサ、ディアデラマドレ、レッドリヴェールなどが上がってくる。

 GIを3勝しているメイショウマンボ、昨年のオークス馬ヌーヴォレコルト、秋華賞馬ショウナンパンドラ、阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬レッドリヴェール、オーストラリアのGIを勝ったハナズゴールなどのGI勝ち馬に加え、スプリンターズS2着のストレイトガール、秋華賞3着タガノエトワール、エリザベス女王杯3着のディアデラマドレ、オークス3着バウンスシャッセなどもGI戦で好走した実績が光る馬たちだ。

 牝馬のGI戦だけに、若さの勢いが優るようで、勝ち馬だけでなく、2着馬についても4、5歳馬が独占している。6歳馬は3着が2回あるだけだ。

 東京のマイル戦は長く使える差し脚が求められる。差し脚の上位はディアデラマドレ、カフェブリリアント、ウエスタンメルシー、スイートサルサ、メイショウマンボ、スマートレイアーなどだ。
なかでも差し脚が鋭いのは5歳馬ディアデラマドレだ。前走のマイラーズCは出遅れて最後方からのレースだったが、直線大外一気に駆け上がり、31秒9という京都芝コースの上がり最速タイムを記録。スローペースで、前を行く馬たちも32秒台の上がりタイムを示しており、31秒台の上がりタイムでも結果は7着だったとはいえ、上がり指数は+21。重馬場だった2走前の愛知杯の上がり指数も+23を示しており、良馬場でも、重馬場でも、鋭く確実な上がりの脚が魅力の馬だ。

 オークスを勝ち、秋華賞2着、エリザベス女王杯も2着、前走の中山記念では牡馬の一線級を相手に勝利した4歳馬ヌーヴォレコルトが圧倒的な人気を集めると思うが、ヌーヴォレコルトにとってマイルがベストとは思えない。
牝馬相手ならそれでも圧勝する力はあるかもしれないが、上がりの脚の鋭さで抜けた存在でもない。
東京コース向きの鋭い上がりの脚はディアデラマドレのほうが断然上位のはずで、ディアデラマドレに優る馬はいないだろう。GI戦線ではエリザベス女王杯3着が最高順位でまだ勝利はないが、東京は昨秋、GIIの府中牝馬Sを制したコースでもあり、自慢の差し脚を生かすうえで最もふさわしい舞台になるだろう。


 京王杯スプリングCは波乱の多いレースだ。1番人気馬は過去10年で1勝、3着1回と苦戦が続いている。
指数上は平均指数上位馬の連対率が高いものの、ランク外の馬が5勝をあげており、一筋縄ではいかないレースに見える。

 今年の指数上位馬は、ダンスディレクター、サトノルパン、クラリティシチー、プリンセスメモリー、ダンスアミーガ、ダイワマッジョーレ、サクラゴスペル、アフォードなどだ。

 注目は、休み明けだが、目下4連勝中の6歳馬ヴァンセンヌだろう。
指数上はランク外の馬だが、前走、GIIIの東京新聞杯を早め先頭でギリギリ押し切って勝っており、
GIIの京王杯スプリングCでも力は足りるはず。1400メートルは初距離だが、差し脚を生かしたいタイプだけに、ペースが速くなる分、距離短縮は好材料に思える。ただ、人気を集めるようなら、あえて他の馬からの組み立てもありそうだ。

 軸馬候補なら、4歳馬のサトノルパン、クラリティシチー、6歳馬ブレイズアトレイルなどのしぶとい差し脚が有力だろう。1400メートルの瞬発力が鋭いダンスディレクターにもチャンスがある。

selvas2 at 17:04コメント(0) 
17日に東京競馬場で行われる、第10回ヴィクトリアマイル(4歳上・牝・GI・芝1600m・1着賞金9000万円)の枠順が、15日確定しました。

GI・2勝目を狙う昨年のオークス馬ヌーヴォレコルト(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は7枠15番からのスタートとなりました。
また、牝馬重賞3勝のディアデラマドレ(牝5、栗東・角居勝彦厩舎)は3枠6番、
昨年の秋華賞馬ショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野友和厩舎)は8枠17番に入りました。

3連勝中のカフェブリリアント(牝5、美浦・堀宣行厩舎)は1枠2番、
復活を狙うレッドリヴェール(牝4、栗東・須貝尚介厩舎)は2枠4番、
メイショウマンボ(牝5、栗東・飯田祐史厩舎)は7枠13番となっていおります。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 タガノエトワール(牝4、川田将雅・松田博資)
1-2 カフェブリリアント(牝5、福永祐一・堀宣行)
2-3 スイートサルサ(牝5、田中勝春・菊川正達)
2-4 レッドリヴェール(牝4、C.ルメール・須貝尚介)
3-5 ストレイトガール(牝6、戸崎圭太・藤原英昭)
3-6 ディアデラマドレ(牝5、藤岡康太・角居勝彦)
4-7 ケイアイエレガント(牝6、吉田豊・尾形充弘)
4-8 バウンスシャッセ(牝4、北村宏司・藤沢和雄)
5-9 ベルルミエール(牝4、川島信二・高橋亮)
5-10 ハナズゴール(牝6、丸田恭介・加藤和宏)
6-11 スマートレイアー(牝5、武豊・大久保龍志)
6-12 アルマディヴァン(牝5、勝浦正樹・高橋文雅)
7-13 メイショウマンボ(牝5、武幸四郎・飯田祐史)
7-14 ウエスタンメルシー(牝4、内田博幸・奥村武)
7-15 ヌーヴォレコルト(牝4、岩田康誠・斎藤誠)
8-16 リトルゲルダ(牝6、M.デムーロ・鮫島一歩)
8-17 ショウナンパンドラ(牝4、浜中俊・高野友和)
8-18 ミナレット(牝5、江田照男・大和田成)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 10:16コメント(0) 
5/17(日)  
第10回ヴィクトリアマイル(GI)  
東京競馬場・芝1,600m

戦い続けてきた美しき女神、最高の笑顔の瞬間を迎えたい。


selvas2 at 08:43コメント(0) 

2015年05月14日

京王杯スプリングCは、上半期の芝・マイル王を決める安田記念の前哨戦。
2014年から、1着馬に安田記念への優先出走権が与えられることになり、前哨戦としての位置付けがより明確になった。
ただし、東京・芝1400mで行われる本レースには、マイルを主戦場とする馬に加えて、芝1200m前後の距離を得意とするスプリンタータイプが出走してくることも多い。
過去10年で1番人気の支持に応えて優勝した馬が、2013年のダイワマッジョーレ1頭のみとなっていることからも、レース傾向としては波乱含みだ。
今年はGI 馬の出走こそないものの、勢いのある好調馬がそろい、混戦の様相を呈している。このレースを制して、マイル王候補に名乗りを挙げるのは果たしてどの馬か? 目が離せない一戦になりそうだ。

今回のメンバーの中で、最も勢いを感じさせる馬はヴァンセンヌ(牡6・松永幹夫)だろう。5歳時の昨秋に、500万下の小峰城特別(福島・芝1800m)→1000万下の2014エクセレントジョッキーズT(東京・芝1600m)→1600万下の元町S(阪神・芝1600m)と3連勝でオープンクラス入り。さらに、今年初戦の東京新聞杯も制して連勝を「4」に伸ばすとともに重賞ウイナーの仲間入りを果たした。父ディープインパクト、母に1996年の高松宮杯(現在の高松宮記念)とスプリンターズSを優勝したフラワーパークを持つ良血馬が、6歳にして本格化ムード。この京王杯スプリングCも勝って連勝記録を「5」に伸ばすことができれば、安田記念の主役候補に浮上することになる。

今回のメンバーの中で実績最上位の馬はダイワマッジョーレ(牡6・矢作芳人)だ。一昨年の京王杯スプリングC、今年の阪急杯と芝1400mの重賞2勝をマーク。2013年のマイルチャンピオンシップでも、優勝馬のトーセンラーから0秒2差の2着に好走しているように、芝・マイル路線における現役トップクラスの一頭と言えるだろう。初めて芝1200mに出走した前走の高松宮記念は、スタートで出遅れて6着に敗退。今回は短期放牧を挟んでのレースとなるが、帰厩後は順調に調整が進められている。一昨年の優勝馬として、主役級の評価が必要になりそうだ。

クラリティシチー(牡4・上原博之)は、3歳時の昨年に、スプリングS3着から皐月賞(8着)へ駒を進め、7月のラジオNIKKEI賞では勝ち馬から0秒2差の2着に好走した。秋初戦のセントライト記念(新潟・芝2200mで開催)で11着(同着)に大敗した後は、芝・マイル路線に転向。今年初戦となった前々走のオープン特別・東風S(中山・芝1600m)を勝つと、前走のダービー卿チャレンジTでも2着と、ハイレベルな走りを披露している。半弟のクラリティスカイ(父クロフネ)は、先週のNHKマイルCを制し、兄よりひと足先にビッグタイトルを獲得。キングカメハメハ産駒の本馬も、まだまだ強くなりそうなムードが漂う。

サクラゴスペル(牡7・尾関知人)は、2013年と2015年のオーシャンS優勝馬。重賞タイトルはともに芝1200mでのものだが、芝1400mでも4勝を挙げているだけに、距離は十分に守備範囲だ。5歳時の2013年秋から6歳時の2014年秋にかけてはやや精彩を欠いていたが、前々走のオーシャンSで2年ぶりの重賞制覇を果たし、完全復活をアピール。今年で7歳を迎えたが、衰えは感じられないだけに、今回、重賞3勝目のチャンスを迎えたと言えるだろう。

昨年3月のファルコンSで2着に入るなど、3歳の早い段階から素質の片りんを見せていたサトノルパン(牡4・村山明)。その後のGI では好結果を残すことができなかったが、夏場を休養に充てて10月に復帰すると、ポートアイランドS(阪神・芝1600m)4着→オーロC(東京・芝1400m)3着→タンザナイトS(阪神・芝1400m)1着→六甲S(阪神・芝1600m)2着と、オープン特別で堅実に上位争いを続けている。半兄のクラレント(父ダンスインザダーク)、レッドアリオン(父アグネスタキオン)は、ともに芝・マイルの重賞で現在も活躍中。父がディープインパクトに替わった本馬も、まだまだ奥がありそうだ。

ダンスディレクター(牡5・笹田和秀)は、3歳の6月と遅いデビューだったものの、初陣の未勝利(阪神・芝1400m)→500万下(京都・芝1600m)と連勝を達成した。3戦目の1000万下(京都・芝1400m)で2着に敗れたが、その後は実戦を重ねながら着実に地力を強化。前走の1600万下・斑鳩S(京都・芝1400m)では、出走メンバー中最速の上がり3ハロン33秒1(推定)の鮮やかな末脚を繰り出して快勝。満を持してオープンクラス入りを果たした。今回は重賞初挑戦となるが、不安よりも楽しみの方が大きい。

ブレイズアトレイル(牡6・藤岡健一)は、一昨年の夏から秋にかけて3連勝を飾ってオープンクラス入り。その後はあと一歩足りないレースが続いていたが、昨年9月の京成杯オータムH(新潟・芝1600mで開催)で重賞初連対を果たした。前走のダービー卿チャレンジTは5着に敗れたものの、2着のクラリティシチーとは0秒2差だった。今回は、初めて出走する芝1400mの流れに対応できるかどうかが鍵になるが、侮ることはできない。

レッドファルクス(牡4・尾関知人)は、芝とダートでともに2勝ずつ挙げている兼用タイプ。前走の1600万下・トリトンS(中京・芝1200m)で鮮やかな差し切り勝ちを決めて、デビュー10戦目にしてオープンクラス入りを果たした。これまでの4勝全てを左回りコースでマークしているサウスポー。今回、重賞初挑戦で相手は一気に強化されるが、未知の魅力にあふれた存在だ。

プリンセスメモリー(牝8・高橋義博)は、2歳時から息の長い活躍を見せている馬で、重賞勝ちこそないものの、3歳時の2010年にはクイーンCで2着に好走。オープン特別では3勝を挙げている。今回の舞台となる東京・芝1400mは〔2・1・0・2〕と好相性。セールスポイントである末脚が生きる展開になれば、牡馬相手のGII でも上位進出のチャンスはありそうだ。

タガノブルグ(牡4・鮫島一歩)は、昨春に、オープン特別・橘S(京都・芝1400m)を制して臨んだNHKマイルCで、18頭立ての17番人気という低評価を覆して勝ち馬のミッキーアイルからクビ差の2着に好走した。その後は二桁着順の大敗が続いているが、休養明け3戦目となる今回、好調時の走りを取り戻すことができるか、注目したい。

ショウナンアチーヴ(牡4・国枝栄)は、2歳時の一昨年に朝日杯フューチュリティSで2着と好走し、3歳時の昨年はニュージーランドTで重賞初制覇を達成。続くNHKマイルCは6着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差はわずかに0秒1だった。近走は不振が続いているが、本レースで復活のきっかけをつかみ、大舞台に駒を進めたいところだろう。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月13日

美浦トレセンのウッドチップ(W)コースで、逆周回(左回り)の試乗会が12日に開かれた。小島茂、鹿戸、和田雄ら5厩舎の所属馬13頭に10人の騎手と3人の調教師が騎乗し、一斉に馬場入り。左回りの感触を確かめた。

 ミュゼエイリアンに騎乗した横山典や馬場保全委員の田中勝、北村宏、丸田ら騎手は「左回りだと直線が下り勾配になるため、追い切りをかけるのは難しい」と報告。馬場保全委員長を務める藤沢和師ら調教師の多くは「現状のWコースは混雑して危ない」と指摘し、左回りのWコース新設を熱望した。

 美浦の調教施設の中で最も多く利用されているWコースは、直線400メートルに1%の上り坂が設けてある右回り専用。東京、新潟競馬場など左回りのコーナーで外に膨らむ2歳馬が多いことから、左回りでの調教を熱望する声が激増していた。栗東のWコースでは左回り調教も実施しているだけに、JRAには美浦の施設改善が早急に求められる。

selvas2 at 12:25コメント(0) 
珍しく嬉しさを全身で表現した横山典弘騎手
 予測されたように、やっぱりペースは速くならなかった。内から飛び出したレンイングランドを行かせてアルビアーノが2番手につけると、好スタートのクラリティスカイはたちまちインの3-4番手につけた。2歳10月の「いちょうS」を、1分33秒5の2歳コースレコードで完勝したときとほとんど同一のレース運びである。

 いちょうSと、NHKマイルCのレース全体のペースは少々異なり、

▽いちょうS「前半46秒3-後半47秒2」=1分33秒5
▽NHKマイルC「前半47秒2-後半46秒3」=1分33秒5

 前後半が逆ではあるが、クラリティスカイ自身の刻んだ前後半のバランスは、

▽いちょうS推定「前半47秒2-後半46秒3」であり、
▽NHKマイルCは、推定「前半47秒5-後半46秒0」だった。

 勝ちタイムがまったく同じだったことも驚きだが、クラリティスカイ自身のレースの中身は、相手も、馬場状態も、レース全体のペースも異なるのに、道中のラップバランスはコンマ2-3の差だけで、ほとんど同一である。

 ベテラン横山典弘騎手(47)は、ゴール直後から珍しく嬉しさを全身で表現した。これは、相手との力関係や、レースの流れがほとんど考えていた通りであり、それをまったくスキなしの思い描いていたレース運びで、思った通りのスパートで勝つことができた。痛快だったのではないか、と想像したい。

 ゴールドシップの天皇賞・春は、イメージしたレース運びを、スタートから再三修正しつつの苦しいレースだった。それで勝ったうれしさも最高だが、東京のマイルG1を思い描いた内容そのままに快勝した楽しさは、また格別なのかもしれない。これでNHKマイルCは、17回乗って【2-5-2-8】である。

 クラリティスカイは、2001年に勝った父クロフネと父子制覇達成であると同時に、祖母タイキダイヤの半兄にあたるタイキフォーチュン(第1回の勝ち馬)につづいての勝利である。7代ほどさかのぼると同じ牝祖に辿りつく2003年のウインクリューガー(ディープインパクトといとこ同士)も合わせ、エリザベス女王の好む牝系ファミリーのNHKマイルC3勝目でもある。

 クラリティスカイは、3歳馬にしては大事なところで冷静さを失わない、いい意味での心身の完成度が高い。したがって、陣営が強気に展望する「安田記念」への挑戦は歓迎したい。挑戦しなければ始まらない。ただし、公平にみて昨年のミッキーアイル(16着)ではないが、相当苦しいレースになることは避けられないだろう。相手をねじ伏せる迫力が欲しい。

 2番手から抜けだしたアルビアーノ(父ハーランズホリデイは、ストームキャットの孫世代)は、牝馬ながらまた一段と体を大きく見せていた。まだまだボテッと見せるあたり、完成度はクラリティスカイに及ばないが、楽な流れで先行馬ペースに乗ったとはいえ、これで【3-1-0-0】。人気のグランシルク、ミュゼスルタンを封じたから立派なものである。もっと厳しい流れだったら苦戦だったのかと想像すると、そうとも思えない。厳しいペースなら、逆に差し馬勢も上がり33秒台で伸びるような脚は使えないから、もっといい勝負だったかもしれない。

 みんなスローに近い流れになりそうなことは百も承知だった。ハイペースが当たり前の中山のニュージーランドT1600mでさえ「前後半47秒2-47秒6」。前半1000m通過59秒0の緩い流れになったのがこの世代である。さすがにどの陣営も「もっと流れてくれれば…」とかの敗因は直接は口にできなかったが、東京の1600mのG1で「流れは味方しなかった」のトーンをにじませては、キャラクターがはっきり確立してしまった古馬なら仕方がないが、レース内容を高めたい成長期の3歳同士では、少々つらいところがある。

 1番人気のグランシルク(父ステイゴールド)は、出負けして大きく置かれたニュージーランドTを、猛然と追い込んで小差2着だった。時計は1分34秒9(自身の上がり33秒7)。500万条件快勝がやっぱり中山の1600mで1分34秒4。コースも流れも異なるが、今回は1分33秒9(自身の上がり34秒1)。走破タイムは毎回ほとんど大差がない。ニュージーランドT激走の疲れはなかったと思えるから、完敗である。

 母ルシルク(父ダイナフォーマー)は、共同通信杯を勝ったブレイクランアウト(父スマートストライク)の半姉。力強さあふれる好馬体だが、どちらかといえばマイラー型の少ないステイゴールド産駒。1分33秒台前半になってはもっと苦しいのではないかと思わせてしまったあたり、現時点での1600m挑戦は悪くはないが、目ざすはマイラーの道ではないだろうと感じた。少なくとも快速タイプではない。また、これは自分の反省もこめてだが、中山で猛然と追い込んだ馬は、案外、東京は合っていないことが多い。

 ミュゼスルタン(父キングカメハメハ)は、中間、陣営が超強気だったように素晴らしい状態だった。坂上から猛然とスパートして粘るアルビアーノに迫ったが、クビ差及ばず3着。ミュゼスルタンの上がりは「33秒8」。勝ったクラリティスカイの上がり33秒9と5分だった。

 今季の東京の1600mは、新潟の直線だけの決着とは求められるものが異なる。そうは切れない。ミュゼスルタンは快勝した新潟2歳Sが「1分33秒4」の2歳コースレコードだった。豊かなスピード能力を秘めているのは間違いないのに、今回も2歳Sとほとんど同じ「1分33秒7」である。この先をにらんでの控える作戦は納得だが、今回はこのペースだから、強気(積極的)にクラリティスカイのようなレースでも良かったのではないかと思えた。

 アヴニールマルシェ(父ディープインパクト)もミュゼスルタンと同様に、ゴール前はまだいくらでも脚はあったように映った。陣営が表明したわけではないが、アヴニールマルシェは祖母のキョウエイマーチ(桜花賞馬)に似た体型はたしかに心配でも、日本ダービーに出走意志を示しそうに思える。条件賞金獲得1650万円。順番をつけると危ないが、皐月賞が15頭立てだったくらいだから、出走できる可能性はかなりある。エンジンがかかったのは坂上からであり、今年はまだ2戦しただけ。活力は十分に保たれている。

 決して崩れなかったアルマワイオリ(父マツリダゴッホ)は、今回は6番人気で9着。道中とくに行きたがっていたわけでもないが、再三もまれて、スローの多頭数でスムーズに展開しなかったのが敗因か。それなりの時計の求められるレース向きではない印象も残った。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月12日

現役を引退した昨年の桜花賞馬ハープスター(牝4歳、栗東・松田博)が、10日にキングカメハメハと交配したことが明らかになった。
同馬は3月のドバイ遠征後に右前繋靱帯炎、種子骨靱帯炎を発症し、繁殖牝馬に転身することが先日発表されたばかり。
今後、受胎し、無事に来年出産となれば、18年にも産駒がデビューすることになる。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月11日

今年で10回目を迎えるヴィクトリアマイルは、上半期における4歳以上牝馬の頂上決戦。
歴史はまだ浅いが、過去の優勝馬には、ウオッカ(2009年)、ブエナビスタ(2010年)、アパパネ(2011年)など、名牝の名前がずらりと並んでいる。
近年は、世界的に牝馬の活躍が目立っており、今年の日本の競馬シーンでも、ヌーヴォレコルトが牡馬のGI ホースを相手に中山記念を勝利。
また、ラキシスが産経大阪杯でダービー馬のキズナ(2着)を退けて優勝と、牝馬が好結果を残している。
今年のヴィクトリアマイルも、好メンバーが集結して手に汗握る熱戦が繰り広げられそうだ。
緑も鮮やかな東京競馬場で輝きを放つのはどの馬か? 華麗なる競演に注目したい。

ヌーヴォレコルト(牝4・斎藤誠)は、昨年の3歳牝馬三冠レース全てに出走。桜花賞3着、オークス優勝、秋華賞2着の成績を残し、さらに、古馬相手のエリザベス女王杯でも2着に好走した。コースや距離を問わず常に上位争いに加わった能力は、現役牝馬の中でもトップクラスと言える。今年初戦となった前走の中山記念では、牡馬のクラシックホース2頭(ロゴタイプ・2着、イスラボニータ・5着)を相手に優勝。3度目の重賞制覇を成し遂げ、好発進を決めた。前走後は放牧に出されリフレッシュ。帰厩後はこのヴィクトリアマイルを目標に調整が進められている。今回、GI タイトルを増やす絶好のチャンスを迎えた。

ディアデラマドレ(牝5・角居勝彦)は、4歳時の昨年に、マーメイドS、府中牝馬S、愛知杯と、鋭い末脚を武器に重賞3勝を挙げた。今年初戦となった前走の読売マイラーズCは7着に敗れたが、上がり3ハロンのタイムは31秒9(推定)と、究極とも言える数字を記録。約4か月の休養明けに加えて牡馬の強豪が相手で、さらに、スローペースになり末脚勝負を身上とする本馬に展開が向かなかったことも考慮すれば、本番につながる内容は残せたと考えていいだろう。牝馬限定レースに替わる今回は大きく浮上してくるはずで、初のGI タイトル奪取に挑む。

ショウナンパンドラ(牝4・高野友和)は、昨年の秋華賞優勝馬。昨春は馬体の線の細さが解消せず軌道に乗れなかったが、夏の新潟遠征を機に本格化を遂げ、500万下の糸魚川特別を優勝した後、秋華賞トライアル・紫苑S(ともに新潟・芝2000m)2着で優先出走権を獲得。続く秋華賞を見事に制してGI ホースの仲間入りを果たした。今年初戦となった前走の産経大阪杯は9着に敗れたが、約4か月半ぶりのレースに加えて、かなりパワーを要する馬場コンディション(不良)だっただけに、大きく評価を落とす必要はないだろう。休養明けを1度使われて状態面の上積みが見込める今回、大きな変わり身を見せて優勝する可能性は十分にあるはずだ。

カフェブリリアント(牝5・堀宣行)は、3走前の1000万下・中京日経賞(中京・芝1600m)→前々走の1600万下・節分S(東京・芝1600m)を連勝して臨んだ前走の阪神牝馬Sも制し、重賞初挑戦・初制覇を成し遂げた。休養を挟みながらレースを使われてきたため出世までに少し時間を要したが、ここにきて一戦ごとにパワーアップ。新興勢力の代表的な存在としてGI の舞台に登場する。今回は相手がさらに強化され試金石の一戦となるが、まだ能力の底を見せていない点は魅力。V4でのGI 制覇も決して夢ではない。

バウンスシャッセ(牝4・藤沢和雄)は、今年初戦となった前走の中山牝馬Sを優勝。昨年3月のフラワーC以来となる2度目の重賞制覇を達成した。全4勝中3勝を中山の芝1800〜2000mで挙げているが、昨年のオークスでは、ヌーヴォレコルト(1着)やハープスター(2着)と接戦を演じ、0秒1差の3着に好走している。広くて直線の長い東京・芝コースにも対応可能と言える。今回は、前走から約2か月とレース間隔を十分に取って調整が進められており、調教で見せる動きも抜群。絶好の仕上がりで出走できそうだ。

ストレイトガール(牝6・藤原英昭)は、昨年のヴィクトリアマイルで3着。最後の直線でなかなか進路が見つからず若干脚を余した感もあったが、勝ち馬のヴィルシーナから0秒1差まで追い上げた。これまでの全8勝を芝1200mで記録しているスプリンタータイプだが、芝1600mのGI でも通用することを示した一戦と言えるだろう。前走の高松宮記念は13着と大敗を喫したが、雨の影響でパワーを要するコンディションになっていた馬場(稍重)が合わなかったのかもしれない。今回、良馬場での出走がかなえば、戴冠の可能性は十分にありそうだ。

スマートレイアー(牝5・大久保龍志)は、昨年のヴィクトリアマイルで1番人気の支持を集めた馬。結果は、最後の直線で狭くなるシーンがあって8着に敗れたが、勝ち馬のヴィルシーナとのタイム差は0秒4と、大きくは負けていない。GI のタイトルに手の届く能力があることは間違いなく、今回は昨年の雪辱を果たしたいところだろう。前走の阪神牝馬Sは4着に敗れたが、上位3頭よりも1キロ重い55キロの別定重量を負担しながらも、上がり3ハロン34秒5(推定)の末脚を発揮。本番につながる内容を残しているだけに、レースを1度使われた上積みが見込める今回は、本領発揮が期待される。

ケイアイエレガント(牝6・尾形充弘)は、出走を予定していた中山牝馬Sを回避したものの、4月中旬には調教が再開されており、本レースへ向けての調整は順調に進んできているようだ。昨年は、福島牝馬Sで重賞初制覇を飾ると、続くヴィクトリアマイルでも勝ち馬から0秒3差の6着に健闘。6歳となった今年も、前走の京都牝馬Sを逃げ切って重賞2勝目をマークした。今回、マイペースの展開に持ち込むことができれば、大仕事を成し遂げても不思議ではない。

スイートサルサ(牝5・菊川正達)は、前走の福島牝馬Sを優勝。待望の重賞初制覇を達成し、上昇気流に乗ってGI のステージに登場する。前走は、いつもより前めのポジションでうまく流れに乗り、直線では切れ味鋭い末脚を発揮して差し切り勝ちを収めた。今回は、本馬が〔2・1・1・1〕と得意にしている東京・芝1600mが舞台。勢いに乗って頂点に立つ可能性は十分にあるだろう。

メイショウマンボ(牝5・飯田祐史)は、2013年に、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯を優勝し、同年のJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞。今回のメンバーの中でも、実績では最上位と言える馬だ。昨年のヴィクトリアマイル2着以降は二桁着順の大敗が続いているが、侮ることはできない。

その他にも、前走の阪神牝馬Sで2着に好走したベルルミエール(牝4・高橋亮)、昨年に、オーストラリアの国際G1・オールエイジドS(ロイヤルランドウィック・芝1400m)を制したハナズゴール(牝6・加藤和宏)など、伏兵陣も虎視眈々と上位進出を狙っている。

selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月10日

 10日の東京11Rで行われた第20回NHKマイルカップ(3歳オープン、GI、芝1600メートル、18頭立て、1着賞金=9200万円)は、横山典弘騎手騎乗の3番人気クラリティスカイ(牡、栗東・友道康夫厩舎)がゴール前で抜け出してV。GI初制覇を果たした。タイムは1分33秒5(良)。

 今週も、ベテランの手綱がさえわたった。大混戦の3歳マイル王決定戦を制したのはクラリティスカイ。皐月賞5着後、マイル路線に転じたクロフネ産駒が、横山典弘騎手のエスコートで見事に父子制覇を果たした。

 レースはレンイングランドが先行。アルビアーノが2番手につけて、内にタガノアザガル、外にマテンロウハピネス、さらにダノンメジャーなども好位に続く。人気のグランシルクは中団のインからレースを進めた。直線に入るとアルビアーノが早めに先頭に立って押し切りを図るが、好位のインで懸命になだめながら脚をためていたクラリティスカイが坂を上がってから一気の伸び。ゴール前で見事に差し切り、NHKマイルC史上初の父子制覇を成し遂げた。また、皐月賞からの臨戦でこのレースを制したのも初めて。1馬身差の2着には4番人気馬アルビアーノが粘り込み、さらにクビ差の3着が外から脚を伸ばした2番人気のミュゼスルタンだった。

 クラリティスカイは、父クロフネ、母タイキクラリティ、母の父スペシャルウィークという血統。北海道新冠町・パカパカファームの生産馬で、杉山忠国氏の所有馬。通算成績は8戦3勝。重賞はいちょうSに次いで2勝目。友道康夫調教師はNHKマイルC初勝利。横山典弘騎手は1999年シンボリインディに次いで2勝目。

 天皇賞・春(ゴールドシップ)に続く2週連続GI制覇となった横山典騎手は「道中はずいぶん引っかかってしんどかったのですが、馬が最後までよく頑張ってくれました。4コーナー手前までペースもかなり遅くて、我慢するのにひと苦労でした。位置取りは狙った通りです。レコード勝ちもある馬ですし、具合さえよければ…と思っていたのですが、弥生賞、皐月賞とも決して(具合は)悪くなかったのですが、どこかピンと来ないところがあったんです。でも、今回はスタッフの皆さんがきっちり仕上げてくれて、返し馬の感触で『これなら真っ向勝負にいける』と感じました。それで強気に乗ったぶん、かかってしまいましたが、馬が頑張ってくれました。スタッフと馬に感謝です。まだまだ若い馬で、良くなる余地を残しながらこういう競馬をしてくれましたから、これで楽をさせてあげれば、もっと良くなると思います」とさらなる成長の余地を見込んでいた。

selvas2 at 17:31コメント(0) 

2015年05月09日


 9日の京都11Rで行われた第63回京都新聞杯(3歳オープン、GII、芝2200メートル、16頭立て、1着賞金=5200万円)は、川田将雅騎手騎乗の2番人気サトノラーゼン(牡、栗東・池江泰寿厩舎)が好位追走から抜け出して重賞初V。タイムは2分11秒2(良)。

 良血馬がズラリと顔をそろえた東上最終便。ゴール前は接戦となったが、早めに抜け出したサトノラーゼンが何とかしのぎ切り、ダービーにつながる大きな勝ち星を手に入れた。

 レースは予想通りスピリッツミノルが先行策。タイセイアプローズ、ダノンリバティが続き、さらにサトノラーゼン、スワーヴジョージも好位を追走する。人気のポルトドートウィユは中団のインからレースを進めた。よどみない流れで、スピリッツミノルが馬群をリードしたまま勝負どころを迎え、馬群は徐々に凝縮。ほぼ一団となって直線に向かう。好位を追走していたサトノラーゼンがスッと外に出して先頭に立つと先行馬は苦しくなり、ゴール前は外から3頭の差し馬が鋭い末脚で急追。東上切符をかけた激戦は迫力ある追い比べとなったが、早めに抜けたサトノラーゼンがわずかに先着。デビューから9戦すべて3着以内という堅実派が待望の重賞初Vを飾り、ダービーへの出走を確実なものとした。1/2馬身差の2着がポルトドートウィユ。さらにハナ差の3着が6番人気のアルバートドックだった。

 なお、今回騎乗した川田騎手は、青葉賞を制したレーヴミストラルとのコンビでダービーに臨む予定。陣営では早めに本番の騎乗者を確保する意向だ。

 サトノラーゼンは、父ディープインパクト、母トゥーピー、母の父Intikhabという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、里見治氏の所有馬。通算成績は9戦3勝。重賞初勝利。池江泰寿調教師は2012年トーセンホマレボシに次いで京都新聞杯2勝目、川田将雅騎手は初勝利。

 川田騎手は「非常にスムーズに競馬をこなしてくれたと思います。前の馬たちが止まりかけてきたので、早めに進路を探さないといけなくなったのですが、スムーズに進路を作ることができましたし、あとは後ろとの距離を確認しながら…。内からダノンリバティも来ていましたから、そのあたりも加味しながら追い出しました。賞金を加算できましたから、これでダービーに出走かと…。無事にその舞台に送ることができて、よかったと思います。前走も今回も、本当にいい内容で勝っていますし、もとから素質が高い馬と思っていたので、ダービーに間に合ってよかったなと思います。これだけ上手に競馬してくれますから、ダービーでもいい競馬をしてくれるんじゃないかと思います」と重責を果たした一戦を振り返っていた。


selvas2 at 21:21コメント(0) 

2015年05月08日

NHKマイルカップは荒れる傾向が強い。
皐月賞からダービーへと向かう馬たちとは違うマイル路線に活路を見いだそうとする馬たちの戦いだけに、
意外な馬にマイルの適性があったりするためだろうか。
過去10年、3連単の配当が10万円以下だったのは3度だけだ。
 
3歳のG1戦で、指数上は前走指数上位馬や、過去の指数上位馬などが有力だが、
他の3歳G1と比べると、ランク外の馬が上位を占める割合が少し高いようにみえる。
1番人気馬は過去10年で5勝、2着1回。この5年に限れば1番人気が4勝をあげている。

今年は、クラリティスカイ、フミノムーン、マテンロウハピネス、グァンチャーレ、グランシルク、レンイングランド、ヤマカツエースなどが指数の上位馬だ。
過去の連対馬の前走は、ニュージーランドT組が5勝2着2回と安定した成績を残しており、
次いで桜花賞と毎日杯組がともに2勝2着1回。皐月賞組は意外と苦戦しており、2着が2回あるだけだ。皐月賞は2000メートル戦、毎日杯は1800メートル戦で、成績の良いニュージーランドTと桜花賞はともにマイル戦。NHKマイルカップはマイルの距離適性を重視すべきレースのように思える。
 
今年はニュージーランドTを勝ったヤマカツエース、2着グランシルク、3着アルマワイオリなどが出走しており、過去のデータから連軸の最有力候補になるだろう。
ヤマカツエースは7番人気と伏兵扱いながら、中団から差し脚を伸ばして初重賞勝ちで3勝目を上げた。
ただ全成績が(3114)と、同世代相手に3着以下が4回あるのはどうだろうか。
ニュージーランドTで、負けて強しと思わせたのはヤマカツエースに4分の3馬身差の2着に迫ったグランシルクだ。ニュージーランドTでは1番人気に支持されたが、スタートで大きく遅れて最後方から。
直線、鋭く追い上げたが惜しくも2着までだった。
とはいえ、その大外一気のスピードあふれる走りは圧巻。出遅れがなかったら、勝っていたと思わせるレース内容で、直線の長い東京コースで一層引き立つ脚だろう。
この2戦はマイルで水準以上の指数の高さを示しており、距離適性に不安もない。
ここまでは(2210)の成績。勝ち上がるのに3戦を要し、まだ重賞勝ちもないが、東京コースで大仕事ができる器ではないか。
 
他では、東京のマイル戦で好指数勝ちがあるクラリティスカイ。
皐月賞は逃げて5着に粘ったが、2000メートルは少し長い印象だ。
また、牝馬で負けなし3戦3勝をあげているアルビアーノにもチャンスがありそう。
ここもマイペースで逃げることになりそうだが、長く良い脚を使っており、粘り込みがあるかもしれない。
グァンチャーレ、アルマワイオリ、マテンロウハピネス、ミュゼスルタンにも要注意。

 
ダービーを目指す3歳馬の戦い京都新聞杯は、前走指数上位馬や平均指数の上位馬が強い傾向にある。
今年の指数上位馬は、ダノンリバティ、スピリッツミノル、トーセンバジル、アルバートドック、レントラーなど。
指数上位馬たちは、前走、皐月賞、毎日杯、弥生賞などの重賞を戦ってきた馬たちだが、
ここは超スローペースもあるメンバー構成。指数上位馬も差し脚がなければ勝負にならないのではないか。
指数上位馬のなかでスローペースに対応でき、長く良い脚を使えるのはアルバートドックとダノンリバティだろう。
指数が低くても差し脚の鋭いスワーヴジョージ、ポルトドートウィユ、リベレーター、シュヴァルグラン、サトノラーゼンなどにもチャンスがあるレースだ。
500万条件を勝ったばかりだが、前々でレースができるサトノラーゼンからの手もありそうだ。

新潟はハンデ戦の新潟大賞典がメイン。ハンデ戦とはいえ、指数上は前走指数の上位馬の連対率が高い。
今年はマイネルディーン、ダコール、パッションダンス、デウスウルト、ダノンヨーヨーなどが前走指数の上位馬だ。
トップハンデ馬は苦戦が続いている。
今年は、ダコール、ナカヤマナイト、ユールシンギング、ヒットザターゲットが57キロのトップハンデを背負うが、トップハンデ馬が勝ったのは過去10年でハンデ56キロの1頭だけ。
ここは恵ハンデ馬からの組み立てが狙い目だ。
 
恵ハンデで差し脚が鋭いのは、54キロのマイネルディーンだろう。
前走の福島民報杯は後方からダコールと共に伸びて3着に好走。
そのダコールがここで57キロのハンデを課せられたことと比較すると、まだオープンでの勝利がないとはいえ、マイネルディーンの54キロのハンデはいかにも恵量だろう。


selvas2 at 18:00コメント(0) 
9歳馬の偉業

快勝したのは、大ベテランの9歳馬ワンダーアキュート(父カリズマティック)だった。
ベテランホースが快走することも珍しくないダート重賞とはいえ、GI(格)を9歳馬が勝ったのは、ダートの統一グレード制が敷かれて以降、JRA・公営を通じ初めてのことである。

JRA所属の9歳牡馬ワンダーアキュートは、これで44戦【13-10-6-15】。
昨14年の帝王賞ダート2000m(GI格)、12年のJBCクラシックダート2100m(GI格)、11年の東海Sダート1900m(GII)など、ダート重賞7勝目となった。
長丁場向きのように思われるが、1600mではGIフェブラリーSで【0-0-2-2】の実績。13年のフェブラリーSではグレープブランデーと0秒2差の「1分35秒3」の記録もあるから、マイル以上なら距離を問わないタフガイなのである。

かしわ記念は、2007年に7歳ブルーコンコルド、11年に7歳フリオーソ、12年にも7歳エスポワールシチーが勝っている。そのブルーコンコルド、フリオーソ、エスポワールシチーは8歳になった翌年にもみんな2着するなど、きわめてリピーターの強い重賞であり、過去10年の連対馬20頭のうち9頭までが「7-8歳馬」だから、タフなベテラン向きの1600m重賞として知られている。しかし、昨年の3着馬とはいえ、さすがに9歳ワンダーアキュートは苦しいのではないかと見られて単勝「18.4倍」の4番人気にとどまったが、人気の5歳ベストウォーリア、クリソライト、6歳牝馬サンビスタを完封したのはちょっと驚きである。

父カリズマティック(その父サマースコール)は、1999年のケンタッキーダービー、プリークネスSを制しながら、人気になったベルモントSで、ケンタッキーダービー9着のレモンドロップキッド(父キングマンボ)に逆転負けして3着。良くある惜しい二冠馬の典型だった。

アメリカで3年間供用されたあと日本に輸入され、2003年の春から種牡馬スタート。ここまで、もう11世代の産駒が競走年齢に達し、計124頭の勝ち馬を送っているが、GI(格)のレースを勝ったのはアメリカ時代を合わせこのワンダーアキュートだけである。
すでに19歳。近年は交配数も限られているから、おそらく成功した種牡馬とはいえないままだろうが、ワンダーアキュートは9歳になっても元気いっぱいに走りつづけ、GI(格)を3勝もしてみせた。「カリズマティックの代表産駒だからである」。

このあとは昨年勝った帝王賞連覇を目指すだけでなく、和田騎手をはじめ陣営は悲願のJRA・GI制覇を展望している。昨14年のGIチャンピオンズCは、ホッコータルマエの0秒5差の5着(5番人気)。1分51秒5だった。ちょっと時計がかかるコンディションなら、不可能ではないかもしれない。現に、今春のフェブラリーSを小差3着のベストウォーリアを、今回はねじ伏せて勝ったのである。

レースの中身は、前後半「48秒2−49秒2」=1分37秒4。乾いた馬場だと時計がかかることが多い船橋だから、決して遅くはない。昨14年のコパノリッキーは「1分39秒2」であり、13年のホッコータルマエは「1分37秒8」だった。
最後の1ハロン「13秒6」にまで落ち込んだタフなコンディションが、途中から先頭に立ちながら最後にワンダーアキュートに屈した1番人気のベストウォーリア、さらには見せ場を作れなかったサンビスタ、クリソライトの敗因だった。若いグループは、タフで、したたかなベテランホース向きのかしわ記念向きではなかったということか。

selvas2 at 12:00コメント(0) 
10日に東京競馬場で行われる、第20回NHKマイルC(3歳・牡牝・GI・芝1600m・1着賞金9200万円)の枠順が、8日確定しました。

新馬、500万下、フラワーCと無傷の3連勝中のアルビアーノ(牝3、美浦・木村哲也厩舎)は5枠9番からのスタートとなりました。
また、ニュージーランドTで大きく出遅れながら2着に入ったグランシルク(牡3、美浦・戸田博文厩舎)は1枠2番、
重賞で2着2回のアヴニールマルシェ(牡3、美浦・藤沢和雄厩舎)は1枠1番に入りました。

朝日杯FSで2着のアルマワイオリ(牡3、栗東・西浦勝一厩舎)は5枠10番、
同条件のいちょうSを制したクラリティスカイ(牡3、栗東・友道康夫厩舎)は4枠7番、
骨折明けを叩いたミュゼスルタン(牡3、美浦・大江原哲厩舎)は6枠12番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 アヴニールマルシェ(牡3、北村宏司・藤沢和雄)
1-2 グランシルク(牡3、戸崎圭太・戸田博文)
2-3 クールホタルビ(牝3、吉田豊・清水久詞)
2-4 グァンチャーレ(牡3、蛯名正義・北出成人)
3-5 タガノアザガル(牡3、松田大作・千田輝彦)
3-6 レンイングランド(牡3、内田博幸・矢作芳人)
4-7 クラリティスカイ(牡3、横山典弘・友道康夫)
4-8 ナイトフォックス(牡3、田中勝春・大竹正博)
5-9 アルビアーノ(牝3、柴山雄一・木村哲也)
5-10 アルマワイオリ(牡3、勝浦正樹・西浦勝一)
6-11 ヤマカツエース(牡3、池添謙一・池添兼雄)
6-12 ミュゼスルタン(牡3、柴田善臣・大江原哲)
7-13 コスモナインボール(牡3、柴田大知・和田雄二)
7-14 ヤングマンパワー(牡3、松岡正海・手塚貴久)
7-15 フミノムーン(牡3、幸英明・西浦勝一)
8-16 ダノンメジャー(牡3、武豊・橋口弘次郎)
8-17 ニシノラッシュ(牡3、田辺裕信・田村康仁)
8-18 マテンロウハピネス(牡3、浜中俊・昆貢)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 11:41コメント(0) 
東京・芝1600mを舞台に争われるNHKマイルCは、1996年に新設され、今年で節目の第20回を迎える。これまでの本レース出走馬を振り返ると、シーキングザパール(1997年1着)、エルコンドルパサー(1998年1着)、クロフネ(2001年1着)といった名馬が本レースでGI 初制覇を達成。また、タニノギムレット(2002年3着)、キングカメハメハ(2004年1着)、ディープスカイ(2008年1着)が次走で日本ダービーを優勝し、同世代の頂点に上り詰めた。このNHKマイルCは、3歳マイル路線のチャンピオンを決める一戦であるとともに、将来を占う意味でも非常に重要なレースとなっている。今年も各路線から素質馬が集結。手に汗握る熱戦が期待できそうだ。

クラシック三冠初戦・皐月賞(5着)から臨むクラリティスカイ(牡3・友道康夫)。皐月賞は、ハイレベルなメンバーがそろった中で、1コーナーから先頭に立つ積極的なレースぶり。1000m通過タイムが59秒2という緩みのないペースで逃げ、ゴール前こそ失速したものの、勝ち馬のドゥラメンテから0秒7差にしぶとく粘り、見せ場は十分だった。父がクロフネで、近親にタイキフォーチュン(1996年1着)がいるNHKマイルCに縁の深い血統。昨秋には東京・芝1600mが舞台のいちょうSを快勝しているように、東京へのコース替わりと前走から400mの距離短縮もプラス材料だろう。今回、GI 初制覇の大きなチャンスを迎えている。

これまで3戦3勝と底を見せていないアルビアーノ(牝3・木村哲也)。前走のフラワーCは1000m通過タイムが1分01秒7という落ち着いた流れ。先手を取った本馬に展開が向いたことは確かだが、初参戦となった芝1800mの距離をものともせず、直線の入り口で後続を突き放して、鮮やかな逃げ切り勝ちを決めた。フラワーCの優勝馬がNHKマイルCを制したケースは前述のシーキングザパールまでさかのぼるが、前走後に、牝馬同士の桜花賞ではなく本レースへの出走を選択したことは、勝算があってのことだろう。展開の鍵を握る一頭でもあり、目が離せない存在だ。

前走でトライアルのニュージーランドTに出走していた馬からは、過去10年で5頭のNHKマイルC優勝馬が誕生している。ヤマカツエース(牡3・池添兼雄)は、前走でニュージーランドTを優勝。レースの前半800mのタイムが47秒2−後半800mのタイムが47秒6という終始緩みのないペースとなり、中団で脚をためた本馬にとって絶好の流れではあったが、これまで好結果を出せていなかった芝1600mでの勝利は、収穫の大きいものだった。脚質的に直線の長い東京・芝コースは歓迎できる。豊富なキャリアで培ってきた末脚を武器に、栄冠をつかみたいところだ。

グランシルク(牡3・戸田博文)は、前走のニュージーランドTで2着に好走。ゲート内で立ち上がり大きく出遅れたが、道中はあわてずに最後方を追走。4コーナーで外に持ち出すと、レースの上がり3ハロンタイム(35秒8)を2秒1も上回る、同33秒7(推定)の目の覚めるような末脚で2着まで追い上げた。デビュー2戦はともに芝1800mの距離で勝ち星を挙げられなかったが、芝1600mに矛先を向けてからは2勝2着1回の好成績を収めている。今回は、東京・芝コースに舞台が替わるが、非凡な瞬発力はむしろ東京向きと思わせる。互角のスタートを決めてスムーズな競馬ができれば、優勝争いに加わってくるだろう。

前走のニュージーランドTで3着のアルマワイオリ(牡3・西浦勝一)も、軽視できない一頭だ。前走は、道中で行きたがる面を見せていた分、最後の直線でもうひと押しが利かなかった印象だが、それでも勝ち馬のヤマカツエースとはわずか0秒1差。折り合い面にまだ課題を残すものの、瞬発力は今回のメンバーに入っても決して引けを取らない。直線勝負の脚質だけに、東京・芝へのコース替わりも歓迎材料だろう。ニュージーランドT3着馬は、過去10年で本レース3勝(2006年ロジック、2009年ジョーカプチーノ、2011年グランプリボス)をマーク。本番での逆転も夢ではない。

前走のニュージーランドT8着からの巻き返しを図るヤングマンパワー(牡3・手塚貴久)。前走は、大外枠(8枠16番)に加えて、先行馬に厳しい流れで早めに仕掛けた本馬には展開が向かず、さらに、最後の直線で他の馬に寄られるシーンもあった。スムーズさを欠くレースだっただけに、悲観する内容ではないだろう。心身ともにまだ幼さが残っているものの、非凡な潜在能力を秘め、レースを経験するごとに成長している。今回、初参戦となる東京・芝コースへの適性は未知数だが、大型馬で器用さに欠けるタイプだけに、むしろ、合っているかもしれない。

前々走となった昨年の新潟2歳Sで、1分33秒4の2歳コースレコードをマークして勝利を収めたミュゼスルタン(牡3・大江原哲)。骨折休養明けで約7か月ぶりのレースとなった前走のスプリングSは7着に敗れたが、勝ち馬のキタサンブラックとは0秒5差と大きくは負けておらず、また、出走メンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒6(推定)をマークしていたことからも、素質の片りんをあらためて示した一戦と言えるだろう。実戦を1度使われた上積みが見込める今回、持っている能力の高さを考えれば、あっさり勝っても不思議ではない。

ディープインパクト産駒のアヴニールマルシェ(牡3・藤沢和雄)は、祖母に1997年の桜花賞馬キョウエイマーチを持つ良血馬。前走の共同通信杯は5着に敗れたが、ドゥラメンテ(2着)やリアルスティール(1着)など、のちの皐月賞1・2着馬を筆頭に好メンバーが顔をそろえていたことを踏まえれば、及第点と言える。今回は約3か月ぶりの実戦となるが、軽視は禁物だろう。

鮮やかな差し切りで前々走のシンザン記念を優勝したグァンチャーレ(牡3・北出成人)。重賞ウイナー7頭という豪華メンバーがそろった前走の弥生賞でも、11頭立ての7番人気という低評価を覆して4着に健闘した。出走を予定していた皐月賞を挫跖のため回避し、本レースに目標を切り替えた経緯があるだけに、今回は仕上がり具合が鍵になるが、強敵相手に戦ってきた経験を生かすことができれば、上位争いに加われるはずだ。

フミノムーン(牡3・西浦勝一)は、前走のオープン特別・マーガレットS(阪神・芝1400m)を優勝。道中は中団のインを追走から、4コーナーで外に持ち出すと、パワーを要する馬場(不良)をものともせず力強く抜け出した。芝1400mがベストの印象もあるが、折り合い面に進境を見せている今なら、200mの距離延長にも対応可能だろう。初めてとなる関東圏への長距離輸送に少し不安を残すものの、近況の充実ぶりなら克服できるはずだ。

前々走のニュージーランドTで3番人気に支持されたものの12着に大敗したマテンロウハピネス(牡3・昆貢)。前走のオープン特別・橘S(京都・芝1400m)では、ゴール前の大接戦を制し、1分20秒2の好タイムで優勝。デビューから3戦は逃げていたが、ここ2走は控える競馬を試みており、脚質に幅が出てきた。前走で時計の速い決着に対応できたことも収穫だろう。今回、中1週が続くローテーションは少し気がかりだが、勢いは侮れない。

テンダリーヴォイス(牝3・萩原清)は、前々走の桜花賞トライアル・アネモネS(中山・芝1600m)で、最後の直線で鮮やかな末脚を繰り出し、1番人気の支持に応えて勝利を飾った。阪神競馬場への長距離輸送を経て臨んだ前走の桜花賞(12着)は、これまでの最低馬体重(408キロ)での出走だっただけに、今回は馬体の回復が鍵になるが、鋭い末脚を武器に上位進出をうかがう。


selvas2 at 09:00コメント(0) 

2015年05月07日


5/10(日)  
第20回NHKマイルカップ(GI)  東京競馬場・芝1,600m

自分らしさを貫く新星の頂点、力の限りを尽くし快哉を叫べ。



selvas2 at 19:11コメント(0) 
23日(土曜)の東京競馬場にモンゴルのツァヒャー・エルベグドルジ大統領が来場する。

これに伴い、メーンのメイSのレース名はモンゴル大統領賞に変更される。

selvas2 at 18:17コメント(0) 
新潟・芝の外回りコースの直線の長さは658.7m。東京・芝コースの525.9mを上回り国内最長距離を誇る。この外回りコースを使用して行われる新潟大賞典は、春の新潟開催の名物レースとしてファンの注目を浴びている。今年も、絶好のコンディションで開幕した新潟の芝を舞台に、今後の芝・中距離路線で頂点を目指す馬たちが集結。春の新潟競馬場で輝きを放ち、飛躍を遂げるのはどの馬か? 最後の直線では、白熱した追い比べが期待できそうだ。

デウスウルト(せん7・平田修)は、昨年10月に1600万下の大原S(京都・芝2000m)を優勝し、待望のオープンクラス入りを果たした。重賞初挑戦となった続くチャレンジCでも、勝ち馬のトーセンスターダムからクビ差の2着(同着)に好走。さらに、3走前の中山金杯で3着、前々走の中日新聞杯でも2着と、重賞のタイトル獲得は目前まで迫っている。豪華メンバーがそろった前走の産経大阪杯は6着に敗れたが、先着を許した5頭のうち4頭はGI ホース(1着馬ラキシス、2着馬キズナ、4着馬スピルバーグ、5着馬ロゴタイプ)で、着順ほどレース内容は悪くなかった。今回のレースで重賞初制覇を飾り、さらなる飛躍を遂げたいところだ。

パッションダンス(牡7・友道康夫)は、一昨年の新潟大賞典の優勝馬。そのレースでは、好位を絶好の手応えで追走し、直線では早めに抜け出して、アドマイヤタイシ(2着)の追い上げをハナ差退け重賞初制覇を達成した。次走の鳴尾記念(6着)後に、脚部不安により約1年半に及ぶ長期休養を余儀なくされたが、昨年12月にカムバック。復帰初戦の金鯱賞こそ14着に大敗したが、続く中山金杯では4着に入り、復調をアピールした。前走の中日新聞杯でも2番手追走から粘って4着に善戦しているように、復帰後は脚元の不安もなく、順調にローテーションを消化している。今回、重賞初制覇を果たした思い出の地で、2年ぶりの勝利の美酒を味わいたいところだろう。

ヒットザターゲット(牡7・加藤敬二)は、これまで重賞3勝(2012年新潟大賞典、2013年小倉大賞典・京都大賞典)を挙げており、今回のメンバーの中でも実績は上位の存在だ。2014年の天皇賞(秋)では、最後の直線で猛追し、勝ち馬のスピルバーグから0秒2差の5着に好走している。2015年の2戦は、前々走の小倉大賞典12着→前走の中日新聞杯9着とひと息の成績だが、末脚の生きる展開になれば大きく浮上してきそうだ。今回、3年ぶりの新潟大賞典制覇に挑む。

ダコール(牡7・中竹和也)は、昨秋のオープン特別・アンドロメダS(京都・芝2000m)を1分58秒2の好時計で優勝し、2012年8月の1600万下・釜山S(小倉・芝2000m)以来、約2年3か月ぶりの勝利を挙げた。その後も安定感十分のレースを続け、前走のオープン特別・福島民報杯(福島・芝2000m)では、58キロの別定重量を背負いながらも、メンバー中最速の上がり3ハロン35秒0(推定)をマークして2着に好走。勝ち馬のマイネルフロストが57キロ、3着馬のマイネルディーンが56キロの斤量だったことを考えれば、内容の濃いレースと言えるだろう。今回、念願の重賞タイトル獲得の大きなチャンスを迎えた。

ダノンジェラート(牡6・萩原清)は、ここまで15戦して〔5・5・3・2〕と安定した成績を残している。1番人気の支持を受けた前走の中日新聞杯は、身上とする豪快な末脚が見られず7着に敗れたが、勝ち馬のディサイファとのタイム差は0秒8。3歳秋に出走した2012年の菊花賞(7着)以来の重賞挑戦であったことを考慮すれば、悲観する内容ではない。前走後は本レースに向けて調整を続けており、調教では引き続き軽快なフットワークを見せている。新潟・芝コースは勝ち鞍こそないものの、昨年9月の1600万下・長岡S(芝1600m)で3着に入った実績がある。直線の長いコースは本馬にとってぴったりと言えるだけに、ここは巻き返しが期待される。

ラングレー(牡4・矢作芳人)は、今年の皐月賞2着馬リアルスティールの全兄。ここまで11戦とレースキャリアは浅いが、4勝を記録しており、潜在能力の高さは折り紙付きだ。1番人気の支持を受けた前走の小倉大賞典は、渋った馬場(重)が合わず7着に敗れたが、この一戦だけで評価を下げるのは早計だろう。絶好のコンディションで開幕した新潟・芝コースで能力を全開することができれば、弟に続く重賞ウイナーとなることも難しくはないはずだ。

マテンロウボス(牡4・昆貢)は、昨年11月から今年の1月にかけて、500万下(東京・芝2400m)→1000万下の名古屋日刊スポーツ杯(中京・芝2200m)→1600万下の寿S(京都・芝2000m)と3連勝をマーク。前走のオープン特別・大阪−ハンブルクC(阪神・芝2400m)は4着に敗れたが、勝ち馬とは0秒4差。約3か月の休養明けだったことを考慮すれば、及第点と言える内容だった。実戦を1度使われて体調面の上積みが見込める今回、身上としている持続力のある末脚を発揮できれば、重賞のタイトルを手中に収めることも可能だろう。

アルフレード(牡6・手塚貴久)は、2011年の朝日杯フューチュリティSの優勝馬。また、2012年のNHKマイルCで2着に入るなど、マイラーとしての能力は非常に高いものを持っている。これまで再三の休養期間があり、しばらく勝利の美酒を味わっていないが、前走の東京新聞杯では勝ち馬のヴァンセンヌとクビ差の2着に好走し、復調気配をうかがわせた。今回は約3か月ぶりの実戦になるが、4月29日に美浦南Wコースで行われた1週前追い切りでは、6ハロン81秒台、5ハロン66秒台を軽快なフットワークでマークしており、出走態勢は整ってきている。芝2000mの距離に対応できれば、前走に続いての上位進出も可能だろう。

ハギノハイブリッド(牡4・松田国英)は、昨年の京都新聞杯を優勝して以降、勝ち星を挙げられていないが、前走のオープン特別・大阪−ハンブルクCでは3着に好走。上昇ムードがうかがえるだけに、今回、2度目の重賞制覇を果たしても不思議ではない。新潟・芝コースは初参戦となるが、持続力のある末脚が持ち味なだけに、直線の長いコースは合いそうだ。

この他にも、重賞3勝の実績を誇るナカヤマナイト(牡7・二ノ宮敬宇)、昨年の新潟大賞典優勝馬で連覇を狙うユールシンギング(牡5・勢司和浩)、昨年の新潟記念2着馬クランモンタナ(牡6・音無秀孝)などがスタンバイ。熱い戦いから目が離せない。

selvas2 at 09:00コメント(0) 
京都新聞杯は、1999年まで菊花賞トライアルとして秋開催に行われていたが、2000年に5月の京都競馬へと開催時期が移され、日本ダービーの前哨戦として生まれ変わった。それ以降、本レースの優勝馬から、2000年(京都・芝2000mのGIII で開催)のアグネスフライト、2013年のキズナと2頭のダービー馬が誕生。また、日本ダービー2着馬を2頭(2004年のハーツクライ・2005年のインティライミ)、同3着馬を1頭(2012年のトーセンホマレボシ)送り出している。この京都新聞杯はトライアルレースではないが、本番を占ううえでも重要な一戦と言える。今年も好メンバーがエントリー。熱いレースが期待できそうだ。

ポルトドートウィユ(牡3・高野友和)は、父にディープインパクト、祖母に名牝エアグルーヴを持つ良血馬だ。同じくエアグルーヴを祖母に持つドゥラメンテがクラシック三冠初戦の皐月賞を快勝。今、最も勢いのある血統背景を生かして、この京都新聞杯で自身の重賞初制覇を目指す。前走の皐月賞トライアル・若葉S(阪神・芝2000m)は4着に敗れたが、本レースに向けての調整は順調で、4月29日に行われた1週前追い切りでは、武豊騎手が騎乗し、栗東坂路で4ハロン54秒9をマーク。軽快な動きを披露している。今回、きっちりと勝利を飾り、弾みをつけて日本ダービーへ向かいたい。

ダノンリバティ(牡3・音無秀孝)は、前々走の毎日杯(2着)から中2週で挑んだ前走の皐月賞で8着。現在の収得賞金(1150万円)では日本ダービーに出走できるかどうか微妙ということもあり、前走に続いて中2週でこの京都新聞杯にエントリーしてきた。前走後の初時計は5月3日に栗東坂路でマークした4ハロン55秒2。中間は軽めの調整だが、詰まった日程による疲れは感じない。日本ダービーに勢いを付けて臨むためにも、ここで初の重賞タイトルを獲得したいところだ。

アルバートドック(牡3・松田博資)は、前々走の500万下・ゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m、1着)から中1週のローテーションで挑んだ前走の毎日杯で、勝ち馬のミュゼエイリアンから0秒1差の4着に健闘。重賞でも通用することを証明した。4月29日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、同厩舎のレーヴミストラル(先週の青葉賞優勝)と併せ馬を敢行。ラストは1馬身ほど遅れたが、手応えではこちらのほうが優勢に見えたほどで、いい動きだった。好仕上がりでレースに臨むことができそうだ。

サトノラーゼン(牡3・池江泰寿)は、前走の500万下・はなみずき賞(阪神・芝2000m)で2着馬に2馬身差を付ける快勝劇を演じて2勝目をマーク。これまで8戦して〔2・3・3・0〕と3着以内を外したことがない堅実な成績を残しており、重賞のメンバーに入っても互角の走りを見せてくれそうだ。今回は、前走から中2週とやや間隔が詰まっているため中間の調整は軽めだが、きびきびとした動きを披露しており引き続き気配は良好。状態面に不安はなく、優勝争いに加わる可能性は十分にあるだろう。

トーセンバジル(牡3・藤原英昭)は、前走の弥生賞で5着に敗れたため皐月賞の優先出走権を獲得することができず、その後は本レースを目標に調整を進めている。今回は2か月ぶりの実戦となるが、毎週のように併せ馬を消化しており、態勢はほぼ万全と見ていいだろう。4月29日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは併走馬に遅れたが、6ハロン82秒4のタイムなら十分に合格点を出せる調教内容だった。この馬の力は出し切れるはずだ。

シュヴァルグラン(牡3・友道康夫)は、まだ1勝馬ではあるものの、3走前のラジオNIKKEI杯京都2歳Sで3着に入った実績がある。前走の毎日杯では、勝ち馬のミュゼエイリアンから0秒3差の5着に敗れて収得賞金の加算ができなかったが、その後はレースを挟まずに、この京都新聞杯で日本ダービー出走を狙うことを選択。中間の調教ではいい動きを見せているだけに、期待が持てそうだ。

スピリッツミノル(牡3・本田優)は、前走の皐月賞で、この馬が得意とする逃げる形を取れず9着に敗退。しかし、上位2頭には離されたものの3着馬からは0秒5差に粘っており、決して悪い内容ではなかった。初勝利を挙げるまでに少し時間を要したが、デビュー8戦目の未勝利(中京・芝2000m)→500万下の梅花賞(京都・芝2400m)→オープン特別・すみれS(阪神・芝2200m)と、3連勝をマーク。今回のメンバーの中では実績上位と言えるだけに、巻き返しは十分可能だろう。

フォワードカフェ(牡3・小島太)は、前々走の500万下・水仙賞(中山・芝2200m)を優勝して臨んだ前走のスプリングSで8着に敗退。前走後は、この京都新聞杯に向けて調整が進められ、4月29日に美浦坂路で行われた1週前追い切りでは、4ハロン53秒7をマーク。状態は上向きのようだ。依然として良好な馬場コンディションが見込める京都・芝コースは合いそうで、今回、前走とは一変した走りを見せるかもしれない。

バイガエシ(牡3・作田誠二)は、3月1日のオープン特別・すみれSを感冒のため出走取消(馬番決定前)。今回は、1月4日の500万下・福寿草特別(京都・芝2000m、1着)以来、約4か月ぶりのレースとなる。これまで4戦して、6着に敗れたメイクデビュー函館(芝1800m)以外は全て3着以内と、安定してレベルの高い走りを披露している。今回のメンバーに入っても好勝負できるだけの能力は持っていると見ていいだろう。

スワーヴジョージ(牡3・庄野靖志)は、前走・ゆりかもめ賞(東京・芝2400m)で3着に敗れ、500万下クラスを勝ち上がることができなかった。しかし、前々走の東京スポーツ杯2歳Sでは勝ち馬のサトノクラウンから0秒3差の6着に入っており、重賞で通用する力はあると言えるだろう。今回は3か月ぶりの実戦となるだけに、最終追い切りの動きとレース当日の気配には注目したい。

デビュー戦となった4月11日の未勝利(阪神・芝2000m)で、既走馬を相手に初勝利を挙げたロードクロムウェル(牡3・安田隆行)。今回は、キャリア2戦目でいきなりの重賞挑戦と、越えるべきハードルは決して低くないが、まだまだ奥がありそうな素質馬で、そのパフォーマンスに注目したい。

selvas2 at 08:30コメント(0) 

2015年05月06日

 5日、船橋競馬場で行われた春のダートマイル王決定戦・かしわ記念(ダート1600メートル)は、4番人気のJRAワンダーアキュート(牡9・佐藤正)が直線抜け出して快勝。昨年6月の帝王賞以来の優勝で、3つ目のGI(JpnI)タイトルを手に入れた。勝ち時計は1分37秒4(良)。

 道中は6番手。4角で前を行くベストウォーリア、ハッピースプリントを射程圏に入れると、鞍上のムチの連打にこたえて鮮やかに抜け出した。「馬の間に入った時に脚色が違っていたので、この2頭には負けないと思った。年齢的なものは感じないし、悲願の中央GI制覇を狙いたい」と和田竜は古豪復活に手応えをつかんだ。

 1番人気で3着に敗れた昨年の借りを返した歴戦の雄。次のターゲットは連覇がかかるJpnI帝王賞(6月24日=大井・2000メートル)になる。


★2着=ベストウォーリア・福永騎手「3番手の馬(ハッピースプリント)に早めに来られるプレッシャーがきつかったが、最後は差し返して2着を確保してくれた」
★3着=ハッピースプリント・宮崎光騎手「1600メートルだから、ゲート裏からテンションを上げて強引に前に行った。思った以上に善戦してくれた」
★4着=クリソライト・武豊騎手「マイルだと先行できないし、思った以上に砂をかぶって嫌がっていた。1800メートル以上は欲しい」
★5着=サンビスタ・岩田康騎手「パサパサの馬場で滑っている感じ。走りづらそうでエンジンがかからなかった」
★8着=セイントメモリー・本橋孝騎手「折り合った時に来られたのが厳しかった」

selvas2 at 08:48コメント(0) 

2015年05月05日

宝塚記念でゴールドシップは信頼できるか

 さんざんゲート入りをいやがり、いざスタートするとダッシュつかず。2000m通過地点から果敢にスパートして先団に追いついたものの、まくり切るまでには至らず、苦しいところで脚を使っている。4コーナー先頭のステイヤー必勝の形にならなかったゴールドシップ(父ステイゴールド)は、レース前からもう「今回はダメかも…」と思わせたうえ、スタートしてから何度も何回も、「やっぱり今回はだめだ」と思わせながら、とうとうしのぎ切って天皇賞・春を勝った。

 過去、天皇賞・春に何回も出走した馬は数多くいるが、3回目の挑戦で初勝利を挙げたのは、このゴールドシップが史上初である。過去2年は、5着、7着の凡走にとどまっていたゴールドシップは、よほど気分良くレースの流れに乗ってツボにはまらないと、高速馬場の京都では、3歳同士だった「菊花賞」の再現はむずかしいのではないかと思われた。

 最大の勝因は、なんとか勝って欲しいが、でも、本当はダメかもしれないことを知りつつ2番人気に支持したファンの後押しだった気がする。ゴールドシップから始まったファンもいれば、父ステイゴールドの産駒だからひいきの1頭になった人びとも、芦毛を伝える母の父メジロマックイーンの面影をゴールドシップに見つけたファンもいる。

 横山典弘騎手のファンも、須貝尚介調教師のファンも、オーナーや、生産した出口牧場を知る人びとも、いろんな経緯でコンビを解消された内田博幸騎手のファンだって、べつにゴールドシップは嫌いではない。「馬があきらめないで走った(横山典弘騎手)」。ゴールドシップがいやにならずに最後までがんばったのは、直接は、素晴らしい状態に仕上げた須貝調教師以下の厩舎スタッフであり、最初のスタンド前から、最後方に下がりながらも1番外を回り、スキあらば途中スパートに出てもいい気分に持っていった横山典弘の腕だろうが、ゴールドシップを後押ししたのは、「あきらめないでがんばれ!」。やっぱり、声援しつづけたファンだった。

 父ステイゴールドは、ずっと勝てないでいた競走時代、いつか人びとのこころを分かる馬になっていた。そこで、最後に国際G1を勝つことによって声援に応えた。種牡馬になったステイゴールドは、少し活力を失いかけている必ずしも著名ではない種牡馬の血をひく牝馬にばかりに、喜んで味方した。ゴールドシップは、いろいろな乗り替わりを経験し、凱旋門賞14着の大恥をかいたりしているうちに、いつか父と同じように人びとのこころを察する馬になっていたかもしれない。

 ゲート入りを嫌がり、先に入っていた奇数番の馬たちを困らせながら、ゴールドシップ自身は血走った目つきになるどころか、つぶらなままである。レースが終わってクールダウンしながら、尻についたゴミでも振り払うように尻っぱねするゴールドシップは、勝ち誇った素振りも、疲れた様子もみせない。相変わらずキラキラの瞳でカメラを見たりしている。

 3連覇のかかる宝塚記念で、ゴールドシップは信頼できるか。「もう大丈夫だ」、などと思ったら甘い。横山典弘騎手は、今回は道中から再三ムチを入れ、ゲキをとばしたが、レース前はゴールドシップに気分を損ねることなくちゃんと走ってくれるよう、「お願いする」立場だった。でも、もうコンビの横山典弘は、さすがにゴールドシップと理解し合う関係になったのか。横山典弘騎手が分かったのは、あいつとは手を取り合って喜ぶような関係にはなりえない、という結論だったかもしれない。おまけに、ゴールドシップも同じように思ったかもしれない。

 ゴールドシップは人びとの想い察知をできるようになっている。「悪いと思ったから、天皇賞・春はちゃんとがんばったでしょ」「今度は、また宝塚記念ですか。もう2度も勝ってるんで…」となって少しも不思議はない。だいたいゴールドシップは、他人に自分のこころまで読まれるのは大嫌いである。天皇賞・春で、「ゴールドシップは売ってないよ」。そう思って嫌った人びとも、やっぱり今度は買ったほうがいいかな、となりそうな宝塚記念で、ゴールドシップがどんなレースを展開するか、けだし見ものである。阪神芝は【6-1-0-0】。たぶん1番人気である。

 レースは、高速の京都にしては4等分して「48秒6-49秒9-49秒2-47秒0」。

 二分すると「1分38秒5-1分36秒2」=3分14秒7。近年のレースの中では、決して高速でも、すごい中身でもなかった。だから、ゴール前は大接戦である。

7着キズナの印象

 注目のキズナ(父ディープインパクト)はどうしたのだろう。ステイヤーでなければ乗り切れない3200mではなかった。骨折休養明けを2戦し、陣営の懸命の立て直しでだいぶ良くなったように映ったが、パドックのキズナは平凡だった。日本を代表するエースらしい存在感を失っていた。頂点のG1で人気を集める古馬のかもしだす威圧の気配がなかった。

 3分15秒2の走破タイムは奇しくも昨年とまったく同じだが、内容ははるかに悪いだろう。たしかに距離適性ということはある。でも敗因はそのことではなく、また体調でもない。レース前に一応は高まりは示していたものの、キズナらしい鋭い気力の充実はなかった。休養明けの京都記念は、届くと思えたゴール寸前、あと一歩の伸びを欠いた。あれは仕方がない。だが、前回の大阪杯は確勝のレースだった。実際、完勝と思えた体勢から、ちょっと苦しくなったら止まって2馬身も負けた。今回はスパートして争覇圏に進出しかけたものの、もうそこから気力が続かなかった。

 陣営は「精神的なものだったらイヤだな…(佐々木晶三調教師)」ともらしたと伝えられるが、勝とう、相手をねじ伏せようという気迫が見られなかった印象が強い。どの時代も、どの世代でも、日本ダービー馬のその後がもっとも難しいことは知られるが、キズナもいま、なにかを失いつつあるのだろうか。条件馬ならたちまちなついて友だちになれるが、ゴールドシップもそうであるように、頂点に立つサラブレッドのこころの奥はだれも分からない。

 アドマイヤデウス(父アドマイヤドン)は、素晴らしい状態だった。外枠ながら巧みな位置取りに成功し、ポツンとうまく中団のポケットに入ったと見えたが、緩い流れを察知したか、スタンド前で外に回ったのが(結果として)良くなかったのだろう。かかり気味になり、もっとも息を入れたいところで力んでしまった。直線に向くころにはすでに終わっていた。

 2着フェイムゲーム(父ハーツクライ)は、こういうペースだから仕方がないが、ちょっと残念だったろう。たしかに器用に立ち回れないタイプではあるが、ゴール前、まだ十分に脚は残っていたように見えた。騎乗停止が2回もつづいたあとだから、北村宏司騎手はのびのび立ち回れなかったかもしれない。騎乗停止のペナルティーは仕方がないが、なにやら犯罪者を取り締まるかのように走り始めたJRAの姿勢(再度は重罪)には、責務を逸脱の独善があるように思える。

selvas2 at 07:41コメント(0) 

2015年05月04日

 4日、名古屋競馬場で第17回かきつばた記念(GIII・4歳上・ダ1400m・1着賞金2100万円)が行われ、先手を取った松山弘平騎手騎乗の1番人気コーリンベリー(牝4、栗東・柴田政見厩舎)が、そのまま先頭を譲らずゴールまで駆け抜け、2着の3番人気レーザーバレット(牡7、美浦・萩原清厩舎)に1.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分25秒1(重)。

 さらに1.1/2馬身差の3着に2番人気メイショウコロンボ(牡6、栗東・角田晃一厩舎)が入った。

 勝ったコーリンベリーは、父サウスヴィグラス、母コーリンラヴィアン、その父ミシックトライブという血統。デビューから通算13戦目で初めての重賞制覇を果たした。

【勝ち馬プロフィール】
◆コーリンベリー(牝4)
騎手:松山弘平
厩舎:栗東・柴田政見
父:サウスヴィグラス
母:コーリンラヴィアン
母父:ミシックトライブ
馬主:伊藤恵子
生産者:今井牧場
通算成績:13戦6勝(重賞1勝)

selvas2 at 23:36コメント(0) 

2015年05月03日

 3日の京都11Rで行われた第151回天皇賞・春(4歳上オープン、GI、芝3200メートル、17頭立て、1着賞金=1億5000万円)は、横山典弘騎手騎乗の2番人気ゴールドシップ(牡6歳、栗東・須貝尚介厩舎)が優勝。6度目のGI制覇を成し遂げた。タイムは3分14秒7(良)。

 千両役者の独壇場だ。もう、京都はダメだなんて言わせない。ゲート入りをゴネたのもご愛敬。無尽蔵のスタミナを見せつけたゴールドシップが、苦手といわれた京都の高速馬場を克服して6度目のGI制覇を果たした。レース前からレース中盤、ゴール前までファンの視線を独り占め。父ステイゴールド譲りともいえる稀代の個性派が、またひとつ伝説を残した。

 レースはクリールカイザーが気合をつけて先行策。カレンミロティックとスズカデヴィアスが2番手を併走して、その後ろにラブリーデイ、タマモベストプレイと続く。ゲート入りを長くゴネていたゴールドシップはダッシュが鈍く最後方となり、その前にキズナが追走した。レースの流れが落ち着いた2周目の向こう正面に入ってゴールドシップの横山典騎手がゴーサイン。一気に馬群の外からまくり上げていき、4コーナーでは好位の外まで進出する。直線に向くと、カレンミロティックが先頭に立って後続とのリードを広げるが、ゴールドシップは鞍上のアクションに応じてバテずにグイグイと伸び、先頭に立つ。ゴール前ではフェイムゲームが猛追してきたが、クビ差しのいでV。4年連続、6度目のGI制覇を果たし、悲願の天皇賞初制覇となった。2着は7番人気のフェイムゲーム。2着と3/4馬身差の3着に10番人気のカレンミロティックが粘り込んでいる。1番人気のキズナは0秒5差の7着だった。

 ゴールドシップは、父ステイゴールド、母ポイントフラッグ、母の父メジロマックイーンという血統。北海道日高町・出口牧場の生産馬で、合同会社小林英一ホールディングスの所有馬。通算成績は25戦13勝(うち海外1戦0勝)。重賞はGIII共同通信杯、GI皐月賞、GII神戸新聞杯、GI菊花賞、GI有馬記念(2012年)、GII阪神大賞典、GI宝塚記念(13年)、GII阪神大賞典、GI宝塚記念(14年)、GII阪神大賞典(15年)に次いで11勝目。須貝尚介調教師は13年秋ジャスタウェイに次いで天皇賞2勝目、横山典弘騎手は96年春サクラローレル、04年春イングランディーレ、09年秋カンパニーに次いで4勝目。

 昨秋の凱旋門賞以来の騎乗で勝利に導いた横山典騎手は「最高ですね。もしスタートで出てくれたらハナに行ってもいいと思っていたのですが、スタートはやっぱり遅いので、馬の機嫌を損ねない程度にぼちぼちとついて行きました。(直線は)ああなるとなかなかしぶとい馬なので、最後まで馬が頑張ってくれました。(京都は苦手と言われていたが?)何回もレースを見させてもらったし、乗せてもらってもいるし、コースが合わないというよりも不器用な面があると思っていたので、そこを僕が補えば走ってくれると思っていました。きょうは皆さんの応援のおかげで、最後までまじめに一生懸命に走ってくれました。僕やスタッフの力だけでなく、皆さんの応援があって勝てたと思います。ありがとうございました」と両手を合わせてファンの大歓声に応えていた。

selvas2 at 22:07コメント(0) 

2015年05月02日

川田騎乗のレーヴミストラルが青葉賞V! 3連勝でダービー切符を手にした

 競馬の祭典・日本ダービーへの出走権をかけたトライアルレース、第22回GII青葉賞が2日、本番と同じ東京競馬場2400メートル芝を舞台に行われ、川田将雅騎乗の1番人気レーヴミストラル(牡3=栗東・松田博厩舎、父キングカメハメハ)が優勝。中団後ろから直線の差し比べを制し、皐月賞馬ドゥラメンテらが待つダービーへと名乗りを挙げた。良馬場の勝ちタイムは2分26秒09。

 勝ったレーヴミストラルは今回の勝利でJRA通算5戦3勝、重賞は初勝利。この青葉賞は半兄のアプレザンレーヴ(09年)に続く兄弟制覇となった。また、騎乗した川田は08年アドマイヤコマンド以来の青葉賞2勝目、同馬を管理する松田博資調教師は00年カーネギーダイアン以来の同レース2勝目となった。

 半馬身差の2着は蛯名正義騎乗の4番人気タンタアレグリア(牡3=美浦・国枝厩舎)が入り、この上位2頭がダービーへの優先出走権を獲得。2着から半馬身差の3着には、田辺裕信騎乗の5番人気ヴェラヴァルスター(牡3=美浦・木村厩舎)が入った。

「本当に長くいい脚を使ってくれる」

 ゴール前3頭の叩き合い。インから盛り返すタンタアレグリア、ヴェラヴァルスターの関東馬2頭を、外から関西の刺客・レーヴミストラルがねじ伏せた。これで3連勝。ダービーが楽しみになる馬がまた1頭、登場した。

「競馬では初めて騎乗させていただいたんですが、本当に長くいい脚を使ってくれます。体的にももっと良くなるでしょうし、これからどんどん良くなっていくでしょうね」

 テン乗りで重賞制覇に導いた川田もレーヴミストラルの素質に太鼓判。特にジョッキーを感心させたのは、コメントにもあった通り、その息の長い末脚だ。「早く抜け出すとフワッとするところがあるので、(他の馬を)待ちながら追い出しました」と振り返ったように、気性的にもまだまだ幼さが残るのだが、かえってそれが大きな将来性を期待させる。

 その将来性をさらに裏付けているのが血統背景だ。まず、父キングカメハメハの産駒は今年、桜花賞レッツゴードンキ、皐月賞ドゥラメンテと、ここ数年クラシックを席巻しているディープインパクト産駒を上回る活躍ぶり。そのキンカメ産駒からまた1頭新星が飛び出した。

 そして、母はレーヴドスカーだ。血統に熱心なファンならすぐにお分かりかと思うが、先述したアプレザンレーヴのほか、10年GI阪神ジュベナイルフィリーズを制し最優秀2歳牝馬に輝いたレーヴディソールをはじめ、07年GI阪神JF2着レーヴダムール、10年GIIIきさらぎ賞2着レーヴドリアンなど活躍場を数多く輩出。特にレーヴディソール、レーヴドリアンなどは松田博厩舎育ちであり、厩舎にもゆかりが深い牝系なのである。
厩舎ゆかりの血統で最後のダービー
 それだけに松田博調教師の喜びもひとしお。「まあ、もうちょい丈夫になればなぁ」と注文を付けつつも、その表情はホクホク顔だった。そして、名伯楽を喜ばせたことがもう1つある。川田が言う。

「松田先生の最後のダービーに運ぶことができて、すごくホッとしています」

 来年2月いっぱいで定年を迎える松田博調教師にとって、今年が最後のダービーとなる。いくら東西を代表する名調教師といえども、18頭しか枠が用意されていないダービーに毎年出走させることは容易なことではない。だが、この勝利で最後のダービー晴れ舞台に立つことが叶ったのだ。

「まあ、ここに間に合っただけでもこの馬はたいしたもんだよ」

 そう多くは語らなかったトレーナーだが、その心中には燃えるものがあるだろう。まだ手にしていないホースマンすべての憧れであるダービーのタイトルを、ラストチャンスで、そして厩舎ゆかりの血統で――となれば、これほどドラマチックなことはない。そのためにも、レーヴミストラルには4週後のレース本番である5月31日までに、皐月賞組を飲み込んでしまうくらいの成長を期待したい。

selvas2 at 21:25コメント(0) 

2015年05月01日

今週は春の天皇賞。

 2000年以降、過去15年のうち13年で連対している平均指数上位馬が連軸の中心。
また、過去の指数上位馬は11年で連対し、前走指数上位馬も10年で連対している。

 今年の前走指数上位馬は、ゴールドシップ、デニムアンドルビー、ラストインパクト、キズナなど。
他に、過去の指数や平均指数で、ラブリーデイ、ウインバリアシオン、ホッコーブレーヴなどの名前が上がってくる。

 距離の適性では3000メートル以上の距離で(4002)のゴールドシップが断然の実績を誇る。
ただ、3200メートルの春の天皇賞に限ると、2戦して5着、7着と大苦戦している。
京都コースが合わないのか、ただ具合が悪かっただけなのか。わずか200メートルの違いとはいえ、3200メートルの距離が微妙に合わないのか。あるいは騎手の違いだったのだろうか。しかし、それだけの理由ではないのかもしれない。

 4勝をあげている3000メートルでは、3コーナーですべて4番手以内、4コーナーでは3番手以内につけ、そのまま押し切るレースで4勝を手にした。しかし、負けた春の天皇賞では一昨年が3コーナー6番手、4コーナー4番手。昨年は15番手、14番手と十分に先行できていない。そうすると、春の天皇賞での2度の敗北の要因が3、4コーナーの位置取りにあったとも考えられるのではないか。

 もともとゴールドシップは、差し脚が断然に鋭いわけではない。もちろんスローペースなら能力の高さだけで、33秒台の脚も使える。距離によっては後方一気の選択もあるだろう。しかし、長距離戦ではそうはいかない。スローペースなら前が楽だし、平均ペースでは前も苦しいが、苦しいのは後ろも同じ。結局、脚色が同じになってしまって後ろからでは届かない。いずれにしても長距離戦では最後方一気はリスクが高い。とくに差し脚がそれほど鋭くないゴールドシップだけに、ある程度先行して押し切るレースの方が脚質にあっているのではないか。

 今年の出走馬の中で差し脚が最も鋭いのはキズナだ。その後にラストインパクト、デニムアンドルビーが続く。ゴールドシップはその後、3、4番手グループでしかない。後方から上がりの脚比べになったとしたら、どうしても分が悪いのではないか。

 ゴールドシップは最内の1番枠になった。1番枠では中途半端な位置取りはできないだろう。前に行くか、後方まで下げか。横山典騎手なら、最内枠を生かして悪くても2、3番手につけるのではないか。横山典騎手とゴールドシップは(1101)。宝塚記念は先行して勝ち、札幌記念は後方から攻めて2着。凱旋門賞では最後方から14着に大敗している。反省も含め、いろいろ作戦は考えているはずだが、是非、先行して活路を見いだしてもらいたい。

 横山典騎手は過去4年間、2600メートル以上のレースで(6119)と長距離レースにめっぽう強い。その点も含め、ここはゴールドシップと横山典騎手に懸けたいと思うが、圧勝はあっても2、3着はないかもしれない。

 逆転候補はキズナ。先に述べたとおり、差し脚はナンバー1。後方一気に追い込んで決めきる力があるのはキズナだけだろう。他ではデニムアンドルビー、ラストインパクト、カレンミロティック、ウインバリアシオン、ホッコーブレーヴなどが連下候補。

 青葉賞はダービーの優先出走権争うレースだが、この何年間、スローペースで上がりの良い馬の台頭が著しく、指数上位馬が苦戦している。

 今年の前走指数上位はマサハヤドリーム、ストレンジクォーク、スモークフリー、タンタアレグリア。他に過去の指数などで、カカドゥ、ブラックバゴ、レーヴミストラル、マイネルサクセサーなども指数上位馬だ。

スローペース必至の東京の2400戦で、長く良い脚を使えるレーヴミストラル、カカドゥ、ブラックバゴなどが連軸の中心になりそうだ。なかでも前走スローの2400メートル戦を最後方から差し切ったレーヴミストラルが有力。


selvas2 at 17:37コメント(0) 

5/3(祝・日)  
第151回天皇賞(春)(GI)   京都競馬場・芝3,200m

強靭さを語り継ぐ古都の伝統、揺るがぬ自信に魂が進化する。



selvas2 at 09:00コメント(0) 
Archives
記事検索