2015年06月

2015年06月30日

優勝馬も2着馬も称えられなければならないが
 素早く流れに乗り、2番手から抜け出して初G1を制した5歳ラブリーデイ(父キングカメハメハ)は十分に称えられなければならない。また、上がりのかかるだろうレースに対応するため、最後方近くから直線だけの競馬に徹し、あと一歩のクビ差2着に突っ込んだ浜中騎手の5歳牝馬デニムアンドルビー(父ディープインパクト)の好走も、賞賛に値する。

 しかし、上半期の総決算にも相当するファン投票の「ドリームレース=宝塚記念」とすると、みんな振り返りたくないくらい、新しいファンにはあまり見せたくない無惨なレースだった。「馬のレースだからこういうこともある」「これがゴールドシップのキャラクターなのだ」で、少し問題点がささやかれるだけでは、わたしたちの競馬の未来は少しも明るくない。

 今年は「全体に売り上げが微増している」などと胸をなでおろしている関係者もいるが、とりまく社会状況、生活の行き詰まり、人口構成図から考えるに、あと10数年=20年もしたら、1970年代中盤から「世界一の馬券売り上げ額」がささえてきた日本の競馬は、その馬券売り上げ額は半減どころか、3分の1くらいに減少する。ゴールドシップ絡みで投じられた約112億円が、一瞬で消えて、泣き寝入りで済むような時代は過ぎ去った夢物語になる。少しでも良質のレースを展開しながら、望ましい方向を探さないといけない。

 パドックではまるで悟りきったかのように静かだったゴールドシップは、目隠しをされて1番先にゲート入りすると、我慢してずっとおとなしく待っていた。しかし、最後に隣のラブリーデイが入った直後、激変する。「落ち着いていたけど、あとちょっというところで『ウワッー』とうなって、ダメだった(横山典弘騎手)」。「昨年の天皇賞・春でもゲート内でほえて、ジャンプするように出たが、今回は、また怪獣みたいになった(須貝調教師)」。立ち上がってゲートに前脚をかけたあと、ごねながら着地した瞬間、ゲートがあくのと、また立ち上がったのはほとんど同時だった。

「態勢が整ったと判断してゲートを開けた(裁決委員)」と説明報道された。とてもそのようには見えない。大きな問題があって先にゲート入りしていたゴールドシップが、1度大きく立ちあがり、もう尋常ではないのはTVの画面を通してさえ明らかだった。1度着地しながら、裁決委員の説明通りだと、もしかすると(横山騎手がスターターの方を一瞬見た)かもしれないが?「おい、そこでスタートボタンを押すか?」というのが見守ったファンのストレートな感想である。

「各馬の発走態勢が整ったら、速やかに発走合図を送るのが第一」とされるが、ホントに発走態勢が整ったと判断したというなら、このスターターも、馬の後ろで手を挙げて合図を送った発走委員も、ウソつきである。各馬(騎手)の呼吸を見計らうのは、それは大変なことで、チャカチャカし、怪しい素振りをしている馬は18頭立てならほかにもいる。暴れかけると、声を出す騎手だっている。後方でスターターからは見えない各馬の脚元や動きを見守り、タイミングを計って合図を送る発走委員も、最高のタイミングでボタンを押すスターターにも、かかる負担や責任は想像を超えるだろう。まして、頂点のG1宝塚記念である。だが、スタートが切られた瞬間、「下手くそ!」。期せずして、驚きの声が上がった。

 どうしてそんなに焦ったのか。人気馬の動向に合わせるのはフェアではないが、グランプリレースで断然の注目を集めているゴールドシップが尋常な状態でないのは、どの角度から見ても明らかである。いま、スタートボタンを押すと、ゴールドシップが(再び立ち上がる瞬間と合ってしまう)とまでは想像できなくても、いやしくもプロである。まともなスタートなどできようもなく、大きく出遅れることなど百も承知のスタートである。だから、「下手くそ!」だった。

 2-3秒待っても、事態が好転するとは限らない。ゴールドシップはもっとおかしくなるかもしれない。だから(ならば)、着地したその瞬間に「ゲートを開けてしまえ」の見切りスタートだった気がする。この発想は、素晴らしい宝塚記念が行われ、競馬を愛する多くのファンが納得してくれるビッグレースの、大切な発走を担う職員として適切ではないと思えた。発走委員のプライドをかけた誇るべき宝塚記念の役割りは、このスタートで見事に果たせたのだろうか。

 立ちあがって出遅れたゴールドシップは、客観的にいうと自業自得である。しかし、JRAの職員は、多くの馬の、まして宝塚記念に駒を進めてきた馬の味方でなければ変である。発走委員も、裁決委員も、多くの委員もその職務を別にして、心の底は競走馬のファンでなければウソである。これは決して非難ではない。頼みごとである。今回のスタートは、競馬を愛し、素晴らしいレースを見てもらうための(だれより競馬が好きな)職員たちではなかった気がしてしまったのである。ゴールドシップがちょっとどころか、すごく危ない馬であるのはだれよりも知っている。そんな悪ガキに自業自得の「懲罰」を課したかった、性根の良くない裁判官のように思えてしまった。

 ゴールドシップに限らず、ゲート入り(発走)で問題を起こした馬は、オープンクラスでもいっぱいいる。具体的な名前は馬の名誉のために控えるが、すぐできる改善はどんなことだろう。

1、ゲート入りを嫌がる馬、スタート難の馬はいつだっている。競走馬にはストレスも怖がりな気性もある。入念なゲート練習はつらいことだが、デビュー前のゲート練習が少ない厩舎、スタート状況が良くない厩舎は現実に存在する。発走調教は重要な責務であることの徹底が求められる。古馬になってからの発走再調教は、多くのケースで失敗する。

1、発走委員の指導ムチ(長ムチ)は、一切禁止する。最近は減ったが、発走時間を守ろうとするのか、おとなしい馬をいきなり後ろから突っつく発走委員が多く存在した時代が続いた。最近報道された発走委員のムチ乱打事件など、多くのファンには非現実である。

1、ゲートボーイ(補助員)の必要性は以前から指摘されて久しいが、巨大な売り上げがささえる日本の競馬では、公正なレースが行われる重要性はきわめて高い。ゲート入りがスムーズに行われるためにも、ゲートボーイは必要である。費用は山のようにファンが捻出している。ゴールドシップも係員が横でなだめていたら、もうちょっと我慢できたかもしれない。

1、ゲート入りを嫌がる馬をゲートに誘導するのはアルバイトではなく、また発走に携わるのはすべてJRAの教育を受けた「馬を扱える責任ある職員」にする。

1、ゲート入りを目隠しなどの補助具を用いてもどうしても拒否し、規定(3-5分)の発走時間遅延をもたらした場合は、他馬への影響が大きく、すでに公正なレースが不可能なので、その時点で「競走除外」とする。その馬に罰則を科す必要はない。そのレースに限り、馬券返還の競走除外である。JRAは異常に返還を嫌うが、返還された金額はたちまち次の馬券購入資金となるので、少しも問題ない。

selvas2 at 08:34コメント(0) 

2015年06月29日

グランプリ「第56回宝塚記念」が28日、阪神競馬場で行われ、6番人気のラブリーデイが2番手抜け出しから優勝した。断然人気のゴールドシップは気性の悪さを出して、まさかのスタート立ち遅れ。約10馬身遅れでゲートを出たが、時すでに遅し。後方を回ってきただけのブービー15着に沈んだ。ゴールド絡みの馬券約117億余円が一瞬にして泡と消えた。

 大本命馬のまさかの光景に、満員のスタンドがどよめいた。大外のラブリーデイがゲートに収まり、いよいよスタートという瞬間、ゴールドシップが暴れ、そして周囲の馬を威嚇するかのように吠えた。2本足で大きく立ち上がり、1度は両前脚を下ろしたが、落ち着きを取り戻せない。そして2度目に立ち上がったタイミングでゲートが開いた。ゲートに取り残されたゴールドシップは他の15頭から約2秒、10馬身以上遅れての“スタート”だから万事休す。さすがの名手・横山典もなすすべなく、“回ってきただけ”のブービー15着でゴールした。

 横山典は下馬するや須貝師と1分ほど言葉を交わしたが、悔しさを通り越して苦笑い。報道陣に囲まれると「しようがない」とこぼした。

 「落ち着いて入っておとなしくしていたけど、あとちょっとでうなった。応援してくれた人にはすいませんけど、こいつらしい。それも含めて個性と思ってもらえたら。(原因は)彼に聞かなきゃ分からない」

 横山典と一緒に何度もパトロールフィルムを見直した須貝師は、ファンに謝罪した。

 「最後に(ラブリーデイが)入れられた時に吠えた。また怪獣みたいになった。(レースは)あんな感じだし、ノリちゃんも無理しなかったね。申し訳ないけど、こういう馬だと理解してほしい。ごめんなさい」

 今後はいったん放牧に出される予定だが、レースを使うには7月20日以降にゲート駐立の発走調教再審査を受け、合格する必要がある。もちろん次走は未定。

 「右前脚をゲートに乗っけているし、そのあたりがどうもないかを見ないと。こいつだけはホント分からんけど、見捨てずに見守ってやってください」

 須貝師はリベンジを誓ったが、近くに馬が来ることを嫌がる癖は、年を重ねてきつくなっている。再審査に合格しても、次のレースで正常なスタートを切れるかどうかは神のみぞ知るところ。芦毛の怪物が現役生活で最大のピンチに陥ったことは間違いない。

 ≪主な1番人気“崩壊”≫

 ◆73年ダービー 中央移籍4連勝を含めて10戦無敗のハイセイコーはレース史上最高の単勝支持(66・6%)を集めながら3着。直線でいったん先頭に立ったが、失速してタケホープ、イチフジイサミにかわされた。

 ◆91年天皇賞・秋 G1・2勝のメジロマックイーンは単勝1・9倍。6馬身差をつけるブッチギリで1位入線を果たしたが、2角での内斜行で18着に降着。G1初の1着馬降着となった。

 ◆98年天皇賞・秋 6連勝中で単勝1・2倍のサイレンススズカが快調に逃げたが、4角手前で故障を発生して競走中止。

 ◆02年菊花賞 皐月賞馬ノーリーズンが武豊騎乗で単勝2・5倍の支持を集めたが、スタート直後に落馬し競走中止。わずか2秒で“主役”が消えた。

 ◆09年皐月賞 デビュー4戦全勝で1冠目に臨んだロジユニヴァースは単勝1・7倍の圧倒的支持を受けたが、中団から見せ場なく14着。

 ◆12年天皇賞・春 前走・阪神大賞典で逸走しながら2着のオルフェーヴルが単勝1・3倍の断然人気だったが、後方から伸びを欠いて11着同着に惨敗。

selvas2 at 08:21コメント(0) 

2015年06月28日

 28日の阪神11Rで行われた第56回宝塚記念(3歳上オープン、GI、芝2200メートル、16頭立て、1着賞金=1億5000万円)は、川田将雅騎手騎乗の6番人気ラブリーデイ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)が2番手追走から抜け出してGI初制覇を果たした。断然人気に推されたゴールドシップは、ゲート内で立ち上がって大きく出遅れ、後方のまま15着に敗れている。タイムは2分14秒4(良)。

 自分の競馬に徹した先に、栄光が待っていた。春のグランプリを制したのは伏兵ラブリーデイ。ゴールドシップが大きく出遅れて場内に悲鳴とざわめきが残る中、2番手から冷静に抜け出して押し切り、重賞4勝という大活躍の上半期を締めくくった。

 波乱はスタートに待っていた。ゲート内で外枠の各馬がバタつくしぐさを見せ、人気のゴールドシップも駐立が不安定な状態。ちょうどゲートがあくタイミングで大きく立ち上がって致命的な出遅れを喫し、離れた最後方からのレースとなった。場内が大きくどよめく中、先頭に立ったのはレッドデイヴィス。スローペースに落とした逃げを打ち、2番手にラブリーデイがつける。その後ろにトーセンスターダム、オーシャンブルーが続き、ゴールドシップは鞍上が促しても進んでいかず、4コーナーでも後方のまま。早々と圏外に去った。これと対照的にクールなレース運びを見せたのがラブリーデイ。2番手から手応え十分に抜け出すと、ゴール前で猛追してきた同馬主のデニムアンドルビーを退け、歓喜のゴールに飛び込んだ。クビ差2着が10番人気のデニムアンドルビー。さらに1馬身1/4差の3着には11番人気のショウナンパンドラが入り、3連単は52万円台の波乱となった。

 ラブリーデイは、父キングカメハメハ、母ポップコーンジャズ、母の父ダンスインザダークという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、金子真人ホールディングス(株)の所有馬。通算成績は23戦7勝。重賞はGIII中山金杯、GII京都記念、GIII鳴尾記念(2015年)に次いで4勝目。池江泰寿調教師は09年ドリームジャーニー、12年オルフェーヴルに次いで宝塚記念3勝目、川田将雅騎手は初勝利。

 約1年ぶりのコンビで勝利に導いた川田騎手は「この子が力をつけてきて、GIを勝ち切ってくれたことが何よりよかったと思います。ペースが遅く、楽に2番手につけることができたので、あとはリズムだけ気を付けながら乗りました。いい流れでゆったり走れましたし、手応えも良かったです。心配していた馬場もこなしてくれて、心配なく追い出すことができました。同じ勝負服の馬(2着デニムアンドルビー)が迫っていることは分かったので、しのいでくれ…と思っていました。2歳の新馬の頃から乗せていただいて、その後も何度か乗せていただいた馬ですが、重賞を3勝してから乗せていただいて、レースに乗りながら力を付けていることを実感しました。しっかり自分の競馬をしてGIを勝ってくれましたし、これからも応援してあげてください」と成長したパートナーを褒め称えていた。

selvas2 at 18:09コメント(0) 

2015年06月27日

ゴールドシップ(父ステイゴールド)の、歴史的な3連覇がかかっている。取り巻く状況は、条件が揃い過ぎて「かえって危ないのではないか」、と思えるほどゴールドシップ有利に傾いている。

 京都の天皇賞・春を制したとはいえ、レース全体が高速の時計勝負になったり、上がり33秒〜34秒台の切れ味勝負になることは歓迎したくない同馬にとって、中間の雨も、例年通りのタフな芝も大きなプラスである。梅雨時の阪神らしいタフな芝は、2200mの距離以上のパワーや、スタミナを要求する。最近10年のレース上がり平均は「36秒19」であり、最高が35秒0にとどまる。

 前回から再び横山典弘騎手とのコンビが復活したのも大きい。お互いの理解は深まり、ゴールドシップが自分のリズムで、気分良くレースに集中できる可能性が高くなった。

有馬記念とはだいぶ異なり、トリッキーなコース(距離)設定ではないことと、ファン投票のトーンが出て欲しい馬が票を集めがちな方向に向かわないことが関係するかもしれない。投票上位馬は、現在の力関係がストレートに示される。ファン投票1位で、実際のレースでも1番人気に支持された馬は、最近10年の宝塚記念で【3-2-0-0】である。

 スタートダッシュがつかないことの多いゴールドシップは、多頭数で内枠を引くのは歓迎ではない。リズムに乗るのに時間がかかってしまう。でも、外枠なら他馬は関係なくロスは少ない。一昨年は10番(11頭立て)、昨年は11番(12頭立て)だった。今年は15番(16頭立て)である。出来過ぎのような外から2番目に、陣営から「枠順まで文句なし」のコメントが飛び出した。

 人びとの気持ちや、心が読めるのではないか、といわれるステイゴールド産駒の、ファン投票によるグランプリレースの良績は半端ではない。季節や、馬場状態も関係するが、ドリームジャーニー、ナカヤマフェスタなどで「宝塚記念」を5勝。オルフェーヴルなどで「有馬記念」を4勝し、グランプリ【9勝】である。

 これは、サンデーサイレンスの「8勝」、ヒンドスタンの「7勝」を超えて史上最多勝利。ヒンドスタン、サンデーサイレンスは、歴史的なチャンピオンサイアーだが、ステイゴールドは、上位に顔を出してきた2009年以降でも「12→14→6→3→6→10→4」位であり、大種牡馬ではない。でも、有馬記念と、宝塚記念では、サンデーサイレンスさえ上回っている。まだ、今年の2歳を入れて3世代がこれから出走する。ここ数年の産駒は、ステイゴールドの愛した「あまり有名でも、名門の出身でもない牝馬」とのあいだに生まれた産駒ではない。常識的には、まだ、ゴールドシップ、オルフェーヴル級が出現して不思議はない。グランプリレースの勝ち鞍は、今回の宝塚記念で10勝となり、数年後には、12、13、14……と伸びている可能性さえあるのである。

 グランプリレースの勝ち鞍を中心に、自分を「超える産駒」を送るステイゴールドは、不世出の名種牡馬となり、サンデーサイレンス分枝の「ステイゴールド系」を発展させることに、実際に成功しつつある。

 ゴールドシップは、自身の未来のためには当然、父ステイゴールドのためにも、条件の揃ったここは負けたくない。ゴールドシップのグランプリ成績は【3-0-2-0】。暮れには有馬記念もある。古馬中〜長距離のチャンピオン級は駒不足なので、来年も現役ではないかという説(噂)もあったりする。

 切れ味を生かしたい牝馬勢は、早めに動くことはなさそうなので、間違いなく先行するカレンミロティックと、行く気になればハナを切れそうな伏兵ネオブラックダイヤを相手の本線にしたい。

selvas2 at 17:56コメント(0) 

2015年06月26日

いよいよ2015年前半の総決算、宝塚記念。
 
指数上は、前走指数上位と平均指数上位馬のいずれかが、毎年連対している。
なかでも過去10年のうち8年で連対する平均指数上位馬が中心といえそう。
春の天皇賞、目黒記念など、スローペースの長距離戦を使って、指数が低くあらわされる馬も多いようで、
指数ランク馬同士での1、2着決着が少ないという結果につながっている。
 
前走、春の天皇賞組は5勝、2着4回。
天皇賞組が連対できなかったのは10年の内2回だけで、連軸候補は春の天皇賞組から取るのが基本だろう。1番人気馬は3勝、2着3回、3着2回。連対率60パーセント、複勝率は80パーセントだ。

今年は、トーホウジャッカル、ラキシス、ゴールドシップ、カレンミロティック、ラブリーデイ、ワンアンドオンリー、ショウナンパンドラ、ヌーヴォレコルト、ネオブラックダイヤなどが指数の上位馬だ。
 
注目は、宝塚記念を連勝中のゴールドシップが、史上初になるJRA同一G13連覇を達成できるかどうかに集まっている。
ゴールドシップの阪神コースの戦歴は(6100)と、ほぼパーフェクトの実績を誇っている。
前走、苦手といわれた京都の春の天皇賞でも勝利を手にした。
古馬になって一時期は不安定さを抱えてきたゴールドシップだが、この2走は内容がよく、
安定した調子を保っているように見える。
精神的な落ち着きが伴って、いよいよ完成の域に、とも考えられる。
国内G1は(6024)の実績、近走の安定した指数の高さなど、ゴールドシップの持てる能力から考えれば、
連軸の中心馬としての信頼はどの馬より厚いのではないか。ゴールドシップをしのぐ馬を探すのは難しい。
 
それでも競馬だから、何が起こっても不思議ではない。
前走天皇賞に続いて手綱を取る横山典騎手は「その時にならないとわからない馬。ゴーサインを出した時に行くかどうかは彼次第」(6月25日付スポニチ紙面から引用)と彼独特のコメントをしているが、内心はゴールドシップが最も強いと思っているに違いない。
それでいいのではないか。横山典騎手がゴールドシップを信じるように、私も素直にゴールドシップを信じよう。
 
昨年、宝塚記念を勝った時のゴールドシップは横山典騎手を背に4番手で先行。
直線、余力十分な差し脚を見せて完勝している。
今年も同じような位置取りになるかどうかはわからないが、スローペースの後方一気では、取りこぼしがないとはいえない。スタミナに優れた馬だけに、先行策が最も合うのではないか。
 
ゴールドシップの相手は、スローペースか平均ペースなら、トーホウジャッカル、ヌーヴォレコルト、ラブリーデイ、カレンミロティックなどの先行馬の前残りが中心。
ハイペースなら、後方からの差し馬、ラキシス、ディアデラマドレ、トーセンスターダム、ワンアンドオンリー、デニムアンドルビーなどが有力になりそうだ。


selvas2 at 14:49コメント(0) 
梅雨の合い間の日曜日、5万人を超すファンがつめかけた阪神競馬場です
数えて56回目、ファン投票選出馬による春のグランプリ宝塚記念、いよいよ出走各馬が本馬場へと姿を現してまいりました。早くもどーーーーーっという地鳴りのような大歓声があがっております
1番、昨年の秋華賞馬です 今日は池添謙一騎手の手綱 内を捌いてショウナンパンドラ
2番、取引価格2億6250万円 オーストラリアに遠征してG1レースを2着、5着 トーセンスターダムG1に王手 武豊騎手
3番、天皇賞春は16番人気ながら5着と好走 妖しい光を放てネオブラックダイヤ 秋山真一郎騎手
4番、今年大活躍のキングカメハメハ産駒、大金星を狙いますアドマイヤスピカ 幸英明騎手
5番、昨年の宝塚記念2着、前走春の天皇賞も見せ場十分の3着、今度こそカレンミロティック 蛯名正義騎手
6番、13年ジャパンカップ2着、3月の阪神大賞典2着、末脚に磨きをかけて デニムアンドルビー 浜中俊騎手
7番、昨年のダービー馬です 前走ドバイで3着は復調の証し ワンアンドオンリー 鞍上は今年のダービージョッキーミルコ・デムーロ騎手
8番、一気に前を飲み込む上がり31秒台の末脚炸裂なるか 重賞3勝ディアデラマドレ 藤岡康太騎手
9番、この馬もキングカメハメハ産駒です 重賞の壁に挑むトウシンモンステラ 和田竜二騎手
10番、有馬記念でゴールドシップの2着 G1の波を乗りこなせオーシャンブルー 松山弘平騎手
11番、昨年の優駿牝馬、3月の中山記念ではなみいる牡馬を撃破 ヌーヴォレコルト 岩田康誠騎手
12番、オルフェーヴルを破った金星が光ります 7歳になりましたレッドデイヴィス G1初騎乗松若風馬騎手
13番、エリザベス女王杯優勝、大阪杯でキズナ以下5頭のG1ホースを撃破、ファン投票3位 ラキシス クリストフ・ルメール騎手
14番、昨年脅威の高速決着の菊花賞から久々に帰ってきました トーホウジャッカルと酒井学騎手
15番、史上初の同一平地G1競走3連覇、G1競走7勝目を目指して黄金の船出、宝塚記念は3年連続ピンクの帽子 ファン投票1位 ゴールドシップ 鞍上は横山典弘騎手
16番、前走鳴尾記念快勝、今年上半期だけで重賞3勝 得意の距離だラブリーデイ 川田将雅騎手
各馬思い思いの方向へ 返し馬へと移行していきます


selvas2 at 13:11コメント(0) 

2015年06月25日

28日に阪神競馬場で行われる、第56回宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m・1着賞金1億5000万円)の枠順が、25日確定しました。

史上初となる平地同一GI3連覇に挑むゴールドシップ(牡6、栗東・須貝尚介厩舎)は8枠15番からのスタートとなりました。

13年宝塚記念は11頭立ての10番ゲートから優勝、
14年宝塚記念は12頭立ての11番ゲートから優勝、
今年も外から2頭めのゲート、3年連続ピンク帽子となります。

大阪杯を制したラキシス(牝5、栗東・角居勝彦厩舎)は7枠13番、
今年上半期だけで重賞を3勝したラブリーデイ(牡5、栗東・池江泰寿厩舎)は8枠16番に入りました。

距離延長での巻き返しを狙うオークス馬ヌーヴォレコルト(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は6枠11番、
昨年のダービー馬ワンアンドオンリー(牡4、栗東・橋口弘次郎厩舎)は4枠7番、
菊花賞馬トーホウジャッカル(牡4、栗東・谷潔厩舎)は7枠14番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 ショウナンパンドラ(牝4、池添謙一・高野友和)
1-2 トーセンスターダム(牡4、武豊・池江泰寿)
2-3 ネオブラックダイヤ(牡7、秋山真一郎・鹿戸雄一)
2-4 アドマイヤスピカ(牡5、幸英明・松田博資)
3-5 カレンミロティック(セ7、蛯名正義・平田修)
3-6 デニムアンドルビー(牝5、浜中俊・角居勝彦)
4-7 ワンアンドオンリー(牡4、M.デムーロ・橋口弘次郎)
4-8 ディアデラマドレ(牝5、藤岡康太・角居勝彦)
5-9 トウシンモンステラ(牡5、和田竜二・村山明)
5-10 オーシャンブルー(牡7、松山弘平・池江泰寿)
6-11 ヌーヴォレコルト(牝4、岩田康誠・斎藤誠)
6-12 レッドデイヴィス(セ7、松若風馬・音無秀孝)
7-13 ラキシス(牝5、C.ルメール・角居勝彦)
7-14 トーホウジャッカル(牡4、酒井学・谷潔)
8-15 ゴールドシップ(牡6、横山典弘・須貝尚介)
8-16 ラブリーデイ(牡5、川田将雅・池江泰寿)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 18:00コメント(0) 
6/28(日)  
第56回宝塚記念(GI)  
阪神競馬場・芝2,200m

夢を託されたそれぞれの英雄、その名を歴史に刻む伝説を創れ。


selvas2 at 11:12コメント(0) 
◆第38回帝王賞・交流G1(24日・ダート2000メートル、大井競馬場、良)

 第38回帝王賞・交流G1は24日、大井競馬場で12頭(JRA5、南関東4、他地区3)が出走して行われ、1番人気のホッコータルマエ(幸騎乗)が好位から差し切り快勝。ヴァーミリアン、エスポワールシチーと並び、歴代最多となるG1・9勝目を挙げた。2着にクリソライトが続き、JRA勢がワンツー。3着に大井のハッピースプリントが入った。

 これが世界で戦ってきた馬の走りだ。2万人を超す観衆が待ち受ける最後の直線。好位で運んだホッコータルマエは、前を行くクリソライトを捕まえにかかる。相手も粘りを見せるが、底力が違った。最後は余裕たっぷりに3/4馬身。ヴァーミリアン、エスポワールシチーに並ぶ、G1最多タイとなる9勝目のゴールを駆け抜けた。

 「いいポジションでした。最後は早く捕まえにいって気を抜く面がありましたけど、手応えも余力もありました。まだまだ負けるわけにはいかないと思っていたので、ホッとしました」。幸は最高の笑みで歓声に応えた。

 昨年に続きドバイ・ワールドCに挑戦。5着に敗れたが、果敢に先行して見せ場はつくった。そして、ストレス性腸炎で入院までした一年前とは違って、レース後の調整もスムーズ。「ここを目標に時間をかけて仕上げた。いい状態で出せたし、早く走りたいという様子を見せていましたからね」と西浦調教師。それだけに、主戦も「自信を持って乗れました」と信頼関係は万全だ。

 このあとは放牧に出されて休養。秋はJBCクラシック・交流G1(11月3日、大井)からスタートする。「日々、成長を感じる。歴代のG1馬に並んだので、超すことができるよう秋に向けてやっていきたい」とトレーナー。幸は「出るレースは全部勝てるように頑張ります」ときっぱり。充実期の6歳。“ホッコータルマエ時代”はしばらく続きそうだ。

 ◆ホッコータルマエ 父キングカメハメハ、母マダムチェロキー(父チェロキーラン)。栗東・西浦勝一厩舎所属の牡6歳。北海道浦河町・市川フアームの生産。通算戦績31戦16勝(うち地方13戦10勝、海外2戦0勝)。総収得賞金は9億6134万1800円。主な勝ち鞍・13年かしわ記念、同年帝王賞、同年JBCクラシック、13、14年東京大賞典、14、15年川崎記念、14年チャンピオンズC。馬主は矢部道晃氏。

selvas2 at 08:43コメント(0) 
宝塚記念は、スターホースたちが覇を競う上半期のドリームレース。
今回の舞台となる阪神・内回りの芝2200mは、暮れのグランプリ・有馬記念が行われる中山・内回りの芝2500mとコース形態が似ている。
過去には、この2つのレースの両方で好結果を残している馬が多く、
1999年の本レース優勝馬グラスワンダー(1998年・1999年に有馬記念優勝)、
2006年の本レース優勝馬ディープインパクト(同年の有馬記念優勝)、
2009年の本レース優勝馬ドリームジャーニー(同年の有馬記念優勝)、
2012年の本レース優勝馬オルフェーヴル(2011年・2013年に有馬記念優勝)、
2013年と2014年の本レースを連覇しているゴールドシップ(2012年の有馬記念優勝)は、
その代表例と言える。本レースを検討する際には、能力比較や状態面のチェックはもちろん大事だが、
今回のコースへの適性も重要になってくるだろう。今年も、好メンバーが出走予定を予定しており、ゲートインが待ち遠しい。

宝塚記念3連覇に挑むゴールドシップ(牡6・須貝尚介)。前走の天皇賞(春)を制してGI・6勝目を挙げた本馬が最も得意としているのは阪神・芝コースで、これまで7戦して6勝2着1回。勝ち星の内訳も、GI 2勝、GII 4勝と素晴らしいものだ。唯一の敗戦(2着)も2歳時のGIII (ラジオNIKKEI杯2歳S)で、本コースでの成績は、他の馬を圧倒している。前走後は短期放牧でリフレッシュされ、本レースへ向けての調整は順調に進められている。ファン投票1位の支持に応えて大偉業を達成する可能性は、かなり高そうだ。

ファン投票3位の支持を受けたラキシス(牝5・角居勝彦)。GI のタイトルこそ昨年のエリザベス女王杯の1つだけだが、前走の産経大阪杯では、最後の直線で先に抜け出したキズナ(2着)を内から一気に差し切って突き放し優勝。インパクトの大きい競馬を披露した。本馬も、阪神・芝コースで3勝を挙げており、そのすべてが内回りというコース巧者。力の要る馬場コンディション(不良)をものともせず快勝した前走で、馬場が渋っても問題ないことを示したが、良馬場でも上がり3ハロン33秒台の決め手を使える馬。梅雨の時期だけに馬場状態を問わない点は心強い。本レースを制覇する可能性は十分にありそうだ。

昨年のダービー馬ワンアンドオンリー(牡4・橋口弘次郎)は、UAEに遠征した前走の国際G1・ドバイシーマクラシック(メイダン・芝2410m)で3着に好走。最後の直線で一度は後退しかけたが、そこから力強く盛り返した内容は“さすがダービー馬”と思わせるものだった。本馬も、阪神・芝コースで3勝をマーク。内回りコースでも、2歳時の一昨年にラジオNIKKEI杯2歳Sを制して重賞初制覇を達成していることから、このコースへの適性は高いと言える。帰国初戦となる今回のレースで、GI・2勝目を挙げることができるのか、注目したい。

前走で、宝塚記念と同じ阪神・芝の内回りコースで行われた鳴尾記念(芝2000m)を優勝したラブリーデイ(牡5・池江泰寿)。3走前の阪神大賞典が6着、前々走の天皇賞(春)が8着と、芝3000m以上の距離に挑んだ2戦は好結果を残すことができなかったが、芝の中距離へ戻った前走では、2着に2馬身差をつける快勝劇を演じた。今年初戦の中山金杯(中山・内回りの芝2000m)を1分57秒8のコースレコードで優勝していることからも、坂のある小回りコースに強いタイプと見ていいだろう。今回、GI 制覇に向けて、機は熟した。

ヌーヴォレコルト(牝4・斎藤誠)は、1番人気に支持された前走のヴィクトリアマイルで6着に敗退。デビューから11戦目で初めて掲示板(5着以内)を外す結果となったが、昨年の桜花賞(3着)以来となる芝1600mの流れに少し戸惑った面もあったのだろう。これまで阪神・芝コースでは、全て外回りコースながらも〔1・1・1・0〕と好相性を示している。前々走の中山記念では、力の要る馬場コンディション(稍重)をものともせず、牡馬のGI ホースを相手に優勝。渋った馬場に対応できることを示したという意味でも、この一戦の価値は大きく、今回、GI タイトルを増やしても不思議ではない。

昨年の菊花賞で3分01秒0のJRAレコードをマークして勝利を飾ったトーホウジャッカル(牡4・谷潔)。デビューから約5か月でクラシックホースへ上り詰めた本馬の能力の高さは認めるところだが、今回は、その菊花賞以来、約8か月の休み明けとなる。阪神・芝コースの経験は、外回りコースだった神戸新聞杯(3着)の1戦だけと、今回の舞台に対する適性は未知数だが、それでも、まだ能力の底を見せていない馬だけに、優勝争いに加わってきてもおかしくない。

コース実績という意味では、カレンミロティック(せん7・平田修)も、侮れない一頭だ。本馬は、阪神・芝コースを〔3・2・2・4〕と得意にしており、昨年の宝塚記念では12頭立ての9番人気という低評価を覆して勝ち馬のゴールドシップに次ぐ2着に好走している。前走の天皇賞(春)で3着に入って、上昇ムードが漂う今回、昨年を上回るパフォーマンスを披露できれば、ビッグタイトルに手が届くかもしれない。

前述したラキシスを管理する角居勝彦厩舎からは、他にディアデラマドレ(牝5)とデニムアンドルビー(牝5)の牝馬2頭がスタンバイ。2頭共に切れ味のある末脚を武器にしているタイプだが、ディアデラマドレは、阪神・芝コースで3戦全勝と好成績を残しており、内回りでも昨年のマーメイドS(芝2000m)を優勝している。デニムアンドルビーも、阪神の芝は〔2・2・0・1〕というコース巧者だ。今回、決め手勝負の展開になれば、さらにチャンスは大きくなるだろう。

トーセンスターダム(牡4・池江泰寿)は、今春にオーストラリアへ遠征。前々走の国際G1・ランヴェットS(ローズヒルガーデンズ・芝2000m)2着→前走の国際G1・クイーンエリザベスS(ロイヤルランドウィック・芝2000m)5着と、勝ち星こそ挙げられなかったものの、環境が大きく違う海外の地でも高いパフォーマンスを披露した。デビュー前から期待の大きかった良血馬が、ここにきて本格化の気配を見せている。阪神・芝コースは、外回りが舞台の昨年のチャレンジCを優勝しており、直線の坂にも対応できるタイプ。今回は帰国初戦となるが、侮ることはできない。

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2015年06月24日

 21日の阪神11R米子ステークス(3歳上オープン、芝1600メートル)は、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の1番人気スマートレイアー(牝5歳、栗東・大久保龍志厩舎)が直線インを突いて差し切り、1年2カ月ぶりの勝利を挙げた。タイムは1分34秒0(良)。

 好スタートを切ったオリービンが逃げる意外な展開となり、内から人気のスマートレイアーも一瞬、先行態勢を見せるが、タマモトッププレイ、メイショウヤタロウがスピードに乗り、好位集団を形成。スマートレイアーは4番手の内で、外ナリタスーパーワンと併走した。淡々とした流れになり、直線に向いてもオリービンは手応え十分。逃げ込みを図るが、なかなか進路がなかったスマートレイアーが直線半ばからインに進路を取ると一気の伸びを見せて、あっさりと差し切った。1馬身1/4差の2着が5番人気のオリービン。さらに3/4馬身差の3着には7番人気メイショウヤタロウが入っている。

 スマートレイアーは、父ディープインパクト、母スノースタイル、母の父ホワイトマズルという血統。通算成績は16戦6勝となった。

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2015年06月23日

種牡馬トワイ二ングの夢
 2番人気に支持されたノンコノユメ(父トワイ二ング)の切れ味爆発。締まった走りやすい稍重のダートを味方に、上がり35秒5。1分35秒9の好タイムで圧勝した。ユニコーンSが東京ダート1600mで行われたのは今年で16回目になるが、史上4番目の好時計である。

 スローだった2歳秋の新馬ダート1600mを上がり35秒6で差し切ったノンコノユメは、5月の青竜Sを、3歳馬のダート1600mではめったにない上がり34秒7で直線一気を決めるなど、ダート戦とは思えない「切れ」を発揮するジャープなダート巧者。これで東京ダート1600m【3-0-1-0】となった。

 東京ダート1600mといえば、G1「フェブラリーS」だが、ユニコーンSの好走馬では、2003年ユートピア、2005年カネヒキリ、2010年バーディバーディ、2011年グレープブランデー、2013年ベストウォーリア…などが、のちのフェブラリーSでも快走、好走している。ノンコノユメはタイプとするとフェブラリーS向きと思える。

 父トワイ二ング(その父フォーティナイナー)は、1995年にアメリカで種牡馬入りのあと、シャトルも経験しながらやがて日本に輸入されて長く活躍したが、近年は交配数が減少し、今年はもう24歳。これまで多くの重賞勝ち馬を送っているが、記録をみると海外でもG1勝ち馬には恵まれていない。種牡馬として晩年の代表産駒となったノンコノユメは、山田オーナーの夢だけでなく、種牡馬トワイ二ングの夢をかなえてくれるかもしれない。

 母ノンコ(父アグネスタキオン)は、輸入牝馬ビューパーダンスの孫世代になり、種牡馬ハーツクライと「いとこ」の間柄になる。最初、そのシャープな切れ味と馬名から牝馬と間違われることも珍しくなかったノンコノユメは、一段とバネを感じさせる鋭さを身につけ、フットワークが大きくなった気がする。これで鞍上とは【2-0-0-0】。最初「ダート戦の感覚はちょっと難しい」としていたC.ルメール騎手は、ベルシャザール(ルメール騎手とは、JCダートなど日本では3戦3勝)のころから、ダート戦はむしろ得意にする印象もある。

 このあとは、7月のジャパンダートダービー(大井2000m)の予定とされるが、距離2000mの統一重賞で好走し、公営のダートを克服するとき活躍の場は一気に広がる。

 一方、断然の1番人気に支持されたゴールデンバローズ(父タピット)は、中団の外で砂をかぶらない絶好の追走になったが、直線の反応は鈍く、最後は4着止まり。勝ったノンコノユメには(約5馬身、0秒8)もの差をつけられる完敗だった。

 体調そのものには少しも問題はなく、能力を出し切れる状態をみんな確信したが、やはり「海外遠征帰りの、休み明け」が隠れた敗因ということか。まだキャリアの浅い春の3歳馬にとり、海外遠征はさまざまな部分で貴重な経験となり、そのあとの競走生活に大きなプラスをもたらすと考えられている。より強いタフな相手と対戦することは、ゴールデンバローズにとっては大きなプラスを生むと期待された。ドバイのUAEダービー1900mの3着も、わたしたちにとっては決して悲観する結果ではないと映ったが、それまでダート【3-0-0-0】。それもすべて圧勝だったゴールデンバローズにとっては、9馬身(1秒6)もちぎられたUAEダービーの衝撃は大きかったにちがいない。相手にしてもらえなかったからである。

 ドバイ遠征前のヒヤシンスSとの比較でプラス10キロの「518キロ」の馬体は、これは見る側の主観ひとつだが、「あれ、こんなにスッキリ映る体だったかな」。筋肉モリモリとされたが、当日は余裕残しというより、全体に迫力を欠く馬体だった。ゴールデンバローズは、(本当の内面は)元気ではなかったのかもしれない。完成された古馬になり、まして功なり名遂げてからの海外遠征は意味がなく、同じ遠征なら3-4歳馬の挑戦のほうが大きな意義があるのはたしかだが、キズナやハープスターではないが、完敗しすぎると、ときにダメージを被る危険も大きいのではないかと感じた。たまたまかもしれないが、同じドバイ帰りのタップザットは、後方でまったくレースに参加できないまま13着だった。

 ノボバカラ(父アドマイヤオーラ)は、雨で締まった1月の東京ダート1600mを1分36秒2で乗り切っていたように(今回は1分36秒3)、スピード系のダート巧者らしく、今回の馬場コンディションは合っていた。もまれない外枠も有利だったろう。抜け出した直線の中ほどでは、「やったか…」のシーンもあった。ノンコノユメの1分35秒9も、2着ノボバカラの1分36秒3もさして速くないように映るが、直前の古馬1000万下の特別が「1分36秒0」の勝ち時計で、2-3着馬は「-3馬身-3馬身」差だった。勝ったクライスマイルも、2着ノースショアビーチは5月までは古馬オープンであり、3着グランフィデリオは1600万条件だった力量馬。その「青梅特別1000万下」でも2着に相当するノボバカラの時計は、したがって、少しも遅くない。ちょっとずんぐり体型で、適距離は1600m以下とは思えるが、今回のようにスピード能力がフルに生かせる条件がもっとも合っている。

 アルタイル(父カネヒキリ)は、うまくタメを利かせて最後にゴールデンバローズとの3着争いに競り勝った。ハデなタイプではないが、中身が1戦ごとに階段を昇るように良くなっている。不屈のチャンピオン=カネヒキリの一番いいところを受けついだように思える。

 ブチコ(父キングカメハメハ)は、失速の5着とはいえ、男馬のライバル相手に途中からハナに立ち、前半1000mを「58秒9」で飛ばした結果だから、中身は十分すぎる。プラス6キロで戻った馬体は、まだまだ細く映った。これでタメが利き、差す形が取れたなら、もっといい勝負だったろう。ブチコも、ノンコノユメと同じように馬力型のダート巧者ではない。追っての味を生かせるように進化したい。ブチコのような牝馬は、最近では難しいことかもしれない(まして除外の危険大だったから仕方がない)が、手の合う絶妙の騎手を確保したいものである。

 3歳馬にとって、東京ダート1600mの芝からのスタートは鬼門のひとつ。慣れていてもダート巧者には出負けがある設定だから、今回のアキトクレッセントのように出足をつけて行きたいと構える人馬ほど、こういう出遅れがある。行った馬は好走できたから残念だったろう。

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 21日の東京11Rで行われた第20回ユニコーンステークス(3歳オープン、GIII、ダート1600メートル、16頭立て、1着賞金=3400万円)は、クリストフ・ルメール騎手騎乗の2番人気ノンコノユメ(牡、美浦・加藤征弘厩舎)が鮮やかに差し切り、重賞初Vを決めた。タイムは1分35秒9(稍重)。

 デビューから上がり最速をマークし続けてきた末脚が、重賞の舞台でも炸裂した。ドバイ帰りの同期生も、先に抜け出した伏兵も一刀両断。ノンコノユメが見事な決め手を発揮して重賞初制覇を果たした。

 レースは、逃げるとみられていたアキトクレッセントがスタートで大きく立ち遅れるアクシデント。代わってピンストライプが内から先手を取るが、これをかわして白毛馬ブチコがハナを切る。ピンストライプは2番手に控えて、その後ろにノボバカラ。断然人気に推されたゴールデンバローズは中団のやや前で、外をスムーズに追走した。直線に向くと、粘るブチコをかわして3番手からノボバカラが抜け出し、一気に後続を突き放す。期待されたゴールデンバローズはジリジリとしか伸びず、逆にその外から末脚を爆発させたノンコノユメが一気に伸びてくる。勢いに乗ったノンコノユメは、あっという間にノボバカラもかわして、胸のすくような差し切りV。重賞初挑戦で見事な結果を出した。2馬身1/2差の2着には9番人気のノボバカラが粘り、さらに2馬身1/2差の3着には3番人気のアルタイルが入っている。ゴールデンバローズは4着に終わり、ブチコもよく粘って5着と掲示板を確保した。

 ノンコノユメは、父トワイニング、母ノンコ、母の父アグネスタキオンという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、山田和正氏の所有馬。通算成績は7戦4勝。重賞初勝利。加藤征弘調教師、クリストフ・ルメール騎手ともにユニコーンSは初勝利。

 ルメール騎手は「すばらしい。最後に馬がすごい走りました。ちょっとビックリした。いつもスタートはあまり速くないけど、きょうはペースが速かった。だから心配していなかった。これから良くなるし、楽しみ。きょうは簡単だった」と会心の走りを驚きまじりに絶賛していた。

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2015年06月22日

昨年12月からクロマグロが大量死する問題が起きていた葛西臨海水族園(東京都江戸川区)で21日、約80匹のクロマグロが搬入された。22日から一般公開される。3月24日以降、1匹だけになってしまっていたが、別の魚を水槽の中に入れて環境を確認し、この日の“復活”にこぎつけた。久々に群れで泳ぐマグロの姿は、来場者の大きな注目と人気を集めることになりそうだ。

 たった1匹のクロマグロが寂しそうに泳いでいた水槽に、約3か月ぶりに“仲間たち”がやって来た。21日午後5時の閉園後、クロマグロを職員がメインの水槽「アクアシアター」に数度に分けて搬入。午後8時前に作業が終了した。50匹以上のクロマグロが水槽内を回遊するのは、昨年12月27日以来、約半年ぶりとなる。

 新たなマグロは体長が80〜90センチ、体重は10〜13キロほど。高知県の海で養殖されていた。昨年の春ごろに生まれた1歳の個体で、同園は「過去の経験から、時期的にも大きさ的にも最も生存確率が高いものを選びました」と説明した。

 過去にマグロを追加する際には、水槽の中にすでに群れがあったため「先にいるマグロについて泳ぐ形で、比較的早く環境に慣れることができた」(同園関係者)という。だが、今回の場合は年齢の離れた「先輩マグロ」が1匹いるだけ。そのため、作業には細心の注意を払ったという。

 水槽のアクリル板に、外側から幅5センチの黄色いテープを上の方は25センチ四方の格子状に、下部は同じ間隔で縦じまに貼りつけた。マグロに「壁」があることを認識させ、衝突して死ぬことを防ぐためで、マグロを生きたまま船や車で運ぶ際にも、同じような処置を施すことがあるという。また、夜間も照明を点灯し、明暗による環境変化をつけないようにもした。

 来場客側から見ると、マグロが檻(おり)の中に入っているようで、回遊する様子が見にくくなるのは否めない。しかし、同園では「マグロが死ぬのを防ぐためということで、理解していただければ」と話している。

 クロマグロに先立ち水槽に入れられたマグロ類のハガツオは21日現在で16匹、スマは14匹。いずれも搬入時より個体数が減っているが、新たに魚を水槽に入れた際に一定数の個体が死ぬ「初期減耗」の範囲内とみている。最近は、両種とも状態が落ち着き、エサもよく食べているという。また、3〜4月に入れられたアカシュモクザメとタカサゴ類は、一部は既に別の水槽に移動。最終的には、以前同様にマグロ類だけが回遊する形にする予定だ。

 ◆葛西臨海水族園のマグロ大量死の経緯

 ▼2014年12月 回遊魚を展示する水槽内にいたクロマグロ、スマ、ハガツオが相次いで死にはじめる。

 ▼2015年1月19日 スマが全滅。

 ▼26日 ハガツオが全滅。

 ▼3月24日 クロマグロが残り1匹に。

 ▼30日 アカシュモクザメ2匹を搬入。

 ▼4月1日 タカサゴ類約500匹を搬入。

 ▼5月15日 ハガツオ21匹を搬入。

 ▼22日 スマ29匹を搬入。

 ▼6月21日 クロマグロ約80匹を搬入。

selvas2 at 08:43コメント(0) 
 21日の函館11Rで行われた第22回函館スプリントステークス(3歳上オープン、GIII、芝1200メートル、16頭立て、1着賞金=3800万円、サマースプリントシリーズ第1戦)は、国分優作騎手騎乗の4番人気ティーハーフ(牡5歳、栗東・西浦勝一厩舎)が道中最後方から、直線で爆発的な瞬発力を発揮。あっという間に先頭に立って完勝し、重賞初制覇を果たした。タイムは1分8秒3(良)。

 とんでもない強さを見せつけた。遅咲きスプリンターの5歳馬ティーハーフが、まるで“瞬間移動”したかのように道中最後方から直線半ばで先頭に立つ完勝。3連勝で重賞ウイナーの仲間入りを果たしただけでなく、スプリント界の新星誕生を印象付けた。

 レースはフギン、メイショウイザヨイ、アンバルブライベンと内枠の3頭が激しい先行争い。その直後にエーシントップやコパノリチャードもつけて、速いペースで流れる。そんな展開のなか、3コーナーでは単独最後方にいたティーハーフは4コーナー手前で外から一気に進出。圧倒的な脚いろで勢いに乗ると、直線半ばでは早くも先頭に躍り出て、そのまま突き抜ける圧勝劇を演じた。2馬身1/2差の2着は大外から伸びた14番人気のアースソニック。さらにハナ差の3着にも12番人気のレンイングランドが入り、3連単は94万円台の大波乱となっている。

 ティーハーフは、父ストーミングホーム、母ビールジャント、母の父Green Desertという血統。北海道日高町・ダーレー・ジャパン・ファームの生産馬で、H.H.シェイク・モハメドの所有馬。通算成績は20戦6勝。重賞初勝利。西浦勝一調教師は2007年アグネスラズベリに次いで函館スプリントS2勝目、国分優作騎手は初勝利。

 国分優騎手は「いつもはゲートを出る馬が、きょうは思ったよりもダッシュがつきませんでした。ただ、前がやり合っていたぶん、後方で脚をためることができましたね。コーナーで外へ出すと、破格の脚を使ってくれましたよ」と本格化を強烈にアピールしたパートナーを称えていた。

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2015年06月21日

6月24日(水)に大井競馬場で行われる第38回帝王賞(4歳上・GI・ダ2000m・1着賞金6000万円)の枠順が、21日確定しました。

ドバイ遠征以来のレースとなるホッコータルマエ(牡6、栗東・西浦勝一厩舎)は1枠1番、
昨年の覇者ワンダーアキュート(牡9、栗東・佐藤正雄厩舎)は5枠6番となりました。
発走は20時10分。枠順は以下の通りです。

 なお、5月の平安Sを制したインカンテーション(牡5、栗東・羽月友彦厩舎)は、左後肢第1指骨の骨折のため、出走を回避することとなりました(全治3か月程度の見込み)。

 ( )内は性齢、騎手、調教師

1-1 ホッコータルマエ(牡6、幸英明、栗東・西浦勝一)
2-2 トーセンアレス(牡8、今野忠成、浦和・小久保智)
3-3 リワードレブロン(牡7、永森大智、高知・雑賀正光)
4-4 ジョーメテオ(牡9、的場文男、浦和・小久保智)
5-5 クリソライト(牡5、武豊、栗東・音無秀孝)
5-6 ワンダーアキュート(牡9、和田竜二、栗東・佐藤正雄)
6-7 ユーロビート(セ6、吉原寛人、大井・渡辺和雄)
6-8 クリノスターオー(牡5、岩田康誠、栗東・高橋義忠)
7-9 ハッピースプリント(牡4、宮崎光行、大井・森下淳平)
7-10 ニホンピロアワーズ(牡8、酒井学、栗東・大橋勇樹)
8-11 タッチデュール(牝6、佐藤友則、笠松・山中輝久)
8-12 サイモンロード(セ7、丸野勝虎、愛知・角田輝也)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

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2015年06月20日

 まだまだ未知の部分大の3歳同士で、途中から方向転換してきたダート戦績の浅い馬もいるのに、最近10年の連対馬20頭の中には、7番人気の馬が1頭、4番人気の馬が3頭いるだけで、なんと「16頭」は上位1〜3番人気の馬によって独占されている。

 あまり波乱の多い重賞とは思っていなかったが、これほど人気上位馬の好走が多いとは知らなかった。

 3歳戦で人気上位馬が強いのは、「直前の成績がいい馬」が好走することにも通じる。連対馬20頭のうち、「15頭」までが、前走1着馬であり、前走2着馬が「3頭」。それも重賞か、オープン特別の2着馬。残りは、芝の重賞で7着馬と、古馬相手の1000万条件を小差4着していた昨年のレッドアルヴィスである。直前に連対していない馬は、明確な理由がないと苦しいことになる。今年、前走で負け過ぎの馬は少ないが、直前のレース内容にこだわった検討が正解なのだろう。

 ゴールデンバローズ(父タピット)は、前回、ドバイのUAEダービーを3着。大きく離れてしまったから、善戦どまりの内容は物足りないものの、距離が長かった。かかり気味に行ったわりには大バテしていないから、初遠征を考慮すれば合格点か。今回は【3-0-0-0】の東京ダート1600mであり、前々回のヒヤシンスSの中身重視でいいだろう。

 タピット産駒らしく、ただ行って粘るのではなく、追って味があるのが強み。だから位置取りに大きな注文はつかないが、揉まれない外枠を引き当てたのは幸運。昨年の米チャンピオンサイアーに輝いた父タピットは、いまでは伝説のボールドルーラー(1954年産)から、3冠馬シアトルスルーを経て、A・Pインディ、プルピット…と続く北米の「王座」に返り咲いた不滅の父系であり、タピットには父母両系に北米産の名馬があふれるように散りばめられ、サイアーラインのるつぼを思わせるような現代のチャンピオンである。

 日本でも、シニスターミニスター、パイロ、カジノドライヴ、ボストンハーバーなど、蘇ったボールドルーラー系の波が感じられるから、再び主流父系のひとつに返り咲く時代が来るかもしれない。

 牝馬のような切れを持つノンコノユメ(父トワイ二ング)は、今週の走りやすいダートは大歓迎だろう。スローとはいえ、前回の上がりは古馬でも珍しい34秒7。スロー〜平均ペースの方が確実に切れる。

 出負けした前回の凡走で、すっかり評価の下がった牝馬ブチコ(父キングカメハメハ)は案外、怖い。3走前の内容は古馬1600万級であり、差す形を身につければ、大きく出世して不思議ない。この重賞では牝馬は厳しい印象があったが、近年の牝馬はダート界でも侮れない。このレースでも、最近4年間で3回も牝馬の連対した年がある。

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2015年06月19日

3歳のダート重賞・ユニコーンSが東京のメイン。
これからダート戦線で活躍が期待される素質馬たちのレースだ。
過去の連対馬の傾向を見ても、指数上位馬が圧倒的に強く、1、2着馬に限れば2013年の勝ち馬以外は、
すべてランク馬が占めている。前走指数の上位馬、平均指数の上位馬はともに10年連続で連対中だ。
1番人気馬も(6202)と安定しており、堅い配当のレースが多い。

今年は、ノンコノユメ、アキトクレッセント、アルタイル、ゴールデンバローズ、ノボバカラ、ラインルーフなどが指数の上位馬たちだ。

注目は東京のダート1600メートル戦を3連勝して、ドバイのUAEダービーでも3着に好走したゴールデンバローズだ。ゴールデンバローズは3歳1月下旬のダートマイル戦で81の高指数をマークしたが、ダートのマイル戦の指数としては、当時3歳世代の最高指数だった。その後、5月の青竜Sでノンコノユメが84の指数を記録して、3歳世代のダートマイルの最高指数の座は譲ったが、その差はわずか3程度の差しかない。走った時期を比べれば、ゴールデンバローズの示した3歳1月末の81の指数のほうが価値が高いことがわかる。中心にはゴールデンバローズを推したい。

ノンコノユメの前走、青竜Sは後方から鋭い差し脚を使って、前を行くアキトクレッセントとアルタイルを一気にとらえて勝った。その差し脚は際立っており、実際、上がり指数も高レベルで、逆転があるかもしれない。

他ではアキトクレッセント、アルタイル、ノボバカラ、ダイワインパルス、ラインルーフなどが連下候補になりそうだ。


函館の開幕週を飾る函館スプリントS。前走指数の高い馬や平均指数の上位馬、過去の指数が高い馬など、全体的に指数の上位馬が健闘している。

今年はサトノデプロマット、スギノエンデバー、アースソニック、セイコーライコウ、コパノリチャード、ティーハーフなどが指数の上位馬だ。

開幕週のレースだけに、比較的先行馬が好走する傾向が強い。先行して堅実な差し脚が使えそうなのはサトノデプロマット、アンバルブライベン、コパノリチャード、ヒラボクプリンスなどだろう。

重賞の実績からはGI馬コパノリチャード、重賞2勝のアンバルブライベンなどから入るのが常識的だろう。ならばスタミナのあるコパノリチャードを中心にとりたいが、指数上はあまり魅力的に見えない。

思い切って、下級条件馬ながら、ひさびさの芝戦を2戦2勝と快勝、勢いのあるサトノデプロマットや、ダート馬ながら瞬発力に見どころがあるヒラボクプリンス、3歳牝馬で負担重量が50キロと恵まれたクールホタルビなどからの手もあるかもしれない。


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韓国で感染が拡大している中東呼吸器症候群(MERS(マーズ))コロナウイルスに強く結合する抗体を、京都府立大大学院の塚本康浩教授(動物衛生学)のグループが、ダチョウの卵を使って大量精製することに成功した。共同で研究を進めている米国陸軍感染症医学研究所で検証中だが、すでに韓国、米国に配布、スプレー剤として大量生産を開始した。抗体によって覆われたウイルスは人の細胞に侵入できなくなり、感染予防に大きな効果があるという。

 今回、塚本教授らは、カイコの細胞で作製したコロナウイルス(ベータ・コロナウイルス)の表面タンパクの一部を抗原としてダチョウに投与。体内で生成された抗体をダチョウが産んだ卵から取り出し精製した。

 コロナウイルスはこのタンパクによって人の細胞に取り付くが、塚本教授は「この抗体で、人の細胞に侵入しようとするウイルスをマスキング(覆う)することにより、感染を防ぐことが期待できる」と説明する。

 ダチョウは傷の治りが極めて早く、塚本教授はその免疫力に着目。抗体を作る能力も高いことを突き止め、平成20年に卵から大量の抗体を取り出す技術を開発した。

 同年に新型インフルエンザが流行した際に販売した抗体入りマスクが注目を浴び、昨年はエボラウイルスに結合するダチョウ抗体も作製。これに注目した米国のバイオベンチャー会社と同研究所が共同でMERS対策を進め、現在は精製した抗体の効果や副作用などを検証している。

 抗体はMERSの感染が拡大している韓国のほか、米国にも配布。治療薬として認可されていないため人体へ直接投与することはできないが、抗体を使ったスプレー剤はマスクやドアノブ、手などに噴射すれば感染予防になる。すでに大量生産しており、医療従事者や韓国と日本の空港への配布を考えているという。

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2015年06月18日

競馬発祥の地の“高いハードル”は越えられなかった。英G1「プリンスオブウェールズS」(芝2000メートル)が17日(日本時間18日午前0時20分)、ロンドン郊外のアスコット競馬場で行われた。日本から唯一出走した昨秋の天皇賞馬スピルバーグ(牡6=藤沢和)だったが、世界各国から集まった強豪馬の前に6着に敗れた。アイルランドから参戦したフリーイーグルが優勝した。

 4コーナーを7番手で回ったスピルバーグはアスコット名物、三角形トラックの底辺となる503メートルの直線半ばまでは追い比べに加わったものの、最後は愛国G1チャンピオンS優勝ザグレーギャツビー、その愛チャンピオンSをしのぐタイムで当日のG3エンタープライズSを大勝したフリーイーグルの2頭の一騎打ち。スピルバーグは直線で内にヨレて本来の末脚を発揮できず、大きく離された6着に終わった。難易度は凱旋門賞さえしのぐとされる本場・英国の2000メートルのG1タイトルのハードルは高かった。

 300年余の伝統を誇るアスコット競馬場が、モーニングにトップハット姿の観客で埋め尽くされるロイヤルミーティング(5日間の英王室開催)のメーン「プリンスオブウェールズS」。その格式あるレースに挑んだ昨秋の天皇賞馬。管理する藤沢和師は「よくやった!頑張ったな!!」と引き揚げてきた愛馬の頭をなで回した。「スタートは出たし、ペースが遅い分、いつもよりついて行けた。4コーナーでは“来るか?”と思わせたけど、最後はササッてしまった」と振り返った。騎乗したスミヨンは「チャレンジしなかった」と首をひねった。

 英国には特別なこだわりがあった。大卒後の22歳で単身渡英、名門のプリチャード・ゴードン厩舎で厩務員として4年間働いた。言葉が通じず、馬が無二の親友。「下手な英語で話しかけても馬だけは笑わずに理解してくれた。馬の訴えが分かるホースマンでありたい」。集団調教、馬なり調教、3頭併せ馬…後に美浦トレセンで調教革命を起こす“藤沢流”の基礎を身につけた。

 「英国のコースは世界で最もタフだが、だからこそ挑む価値がある。いつか自分の馬と一緒に戻ってきて、勝ちたい」。05年にゼンノロブロイで挑んだ英G1インターナショナルS(2着)以来、10年ぶり2度目の英国遠征。スーパームーン、ルルーシュの帯同馬も用意し周到な計画で挑んだが、98年の仏G1ジャック・ル・マロワ賞(タイキシャトル)以来、17年ぶりの欧州タイトル制覇は成らなかった。

 今後は登録していた英G1エクリプスSは使わず、24日に帰国予定。秋には毎日王冠、天皇賞・秋、ジャパンCのローテーションを歩む予定だ。

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選挙権を与える年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が今国会で成立の見通しとなりました。
これにより
18歳:選挙権、パチンコ、車の免許
20歳:馬券購入、酒・タバコ、親の同意なしの結婚
という図ができました。
選挙権はあるけど勝ち馬投票券を買えない、
車を運転して選挙権もあってけっこう責任は重いけれども親の同意なしに結婚はできない、
自動車税、酒やタバコにかかる税金の問題もありますな。
じゃあタバコ吸いながらウインズ錦糸町で馬券買ってモニターに向かって「差せ〜っ!」って叫んでいる若者は20歳以上ってこと?
もやもやしているのは、早く選挙に行きたいとおもっていた、現在18歳や19歳のひとかな。

以下のような記事も見つけた。
選挙権年齢の引き下げで、高校3年生は選挙権のある18歳と選挙権のない17歳が混在することになる。
18歳以上の生徒は「選挙運動」が認められるが、17歳以下のクラスメートが同じことをすれば公選法に抵触する可能性が出てくる。

 ツイッターやLINE(ライン)など、高校生の間に普及しているスマートフォンなどを用いたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でのやりとりも対象になることから、文部科学省と総務省は啓発のために作成した高校生向け教材に具体的な選挙違反の事例を盛り込み、注意喚起をはかる考えだ。

 想定される具体的な違反事例の一つが、ツイッターで候補者が書き込んだ投稿を自分の投稿に引用する「リツイート(RT)」。選挙運動の一環にあたるため、クラスメートでやりとりをする場合にも、18歳以上の生徒は問題ないが、17歳以下の場合は公選法に触れる可能性がある。LINEでのやりとりも同様だ。メールを使った選挙運動は、候補者本人や政党に限って認められていて、有権者はしてはならない。教材では、こうした事例の紹介を検討している。

 文科省の担当者は「今は関心がないかもしれないが、当事者になるのを前に、何が選挙違反にあたるのか生徒自身にもきちんと理解してもらいたい」と話している。

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2015年06月17日

6月24日(水)に大井競馬場で行われる第38回帝王賞(4歳上・GI・ダ2000m・1着賞金6000万円)の出走予定馬が発表されている。

 JRAからは、ドバイ遠征以来のレースとなる昨年の最優秀ダート馬ホッコータルマエ(牡6、栗東・西浦勝一厩舎)や、5月の平安Sを制したインカンテーション(牡5、栗東・羽月友彦厩舎)、かしわ記念で史上初の9歳馬による平地GI制覇を果たした昨年の覇者ワンダーアキュート(牡9、栗東・佐藤正雄厩舎)などが出走を予定している。枠順確定は6月21日(日)。

■JRA所属馬(出走枠6頭)

インカンテーション(牡5、栗東・羽月友彦厩舎)
クリソライト(牡5、栗東・音無秀孝厩舎)
クリノスターオー(牡5、栗東・高橋義忠厩舎)
ニホンピロアワーズ(牡8、栗東・大橋勇樹厩舎)
ホッコータルマエ(牡6、栗東・西浦勝一厩舎)
ワンダーアキュート(牡9、栗東・佐藤正雄厩舎)

※補欠馬(補欠順位順)

クラシカルノヴァ(牡7、栗東・飯田雄三厩舎)

■南関東地区所属馬(出走枠7頭(原則))

ジョーメテオ(牡9、浦和・小久保智厩舎)
トーセンアレス(牡8、浦和・小久保智厩舎)
トーセンベニザクラ(牝6、浦和・小久保智厩舎)
ハッピースプリント(牡4、大井・森下淳平厩舎)
ユーロビート(セ6、大井・渡辺和雄厩舎)

■地方他地区所属馬(出走枠3頭(原則))

ウルトラカイザー(牡7、北海道・林和弘厩舎)
サイモンロード(セ7、名古屋・角田輝也厩舎)
リワードレブロン(牡7、高知・雑賀正光厩舎)

※補欠馬(補欠順位順)

タッチデュール(牝6、笠松・山中輝久厩舎)

※2015年6月15日時点

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2015年06月16日

1,2着馬の内容を考える
 4歳エイシンヒカリ(父ディープインパクト)が期待通りにマイペースで押し切り、重賞初制覇を達成。通算成績8戦【7-0-0-1】となった。対する同じ4歳牡馬サトノアラジンは、クビ差及ばなかったものの2着に入り、そろって注目の2頭は秋のビッグレースシーズンを待つことになった。

 支持に応えた2頭を高く評価しながら、秋のG1シリーズで抱える課題はどこにあるのか? 強く印象の残っているうちに力量を推し量り、可能性を考えたい。

 勝ったエイシンヒカリは、予測された通り、他陣営に「あの馬と競っても仕方がない」の快速イメージが利いていた。しかし、断然のスピード能力を信頼するならもう少しピッチを上げた気もするが、武豊騎手はスローに近いペースの先導だった。

 ここまで8戦のうち、1800mで速い時計を記録した内容をまとめると(アイルランドT2000mは1800mの通過記録)、

▽未勝利戦…1分45秒7
前半59秒0――上がり46秒7-34秒3-11秒3
▽500万…1分45秒5
前半59秒2――上がり46秒3-34秒5-11秒5
▽アイルT…1分45秒5
(前半58秒2――上がり48秒1-35秒8-12秒8)
▽都大路S…1分45秒7
前半58秒8――上がり46秒9-35秒0-12秒3
▽エプソム…1分45秒4
前半59秒2――上がり46秒2-34秒6-12秒2

 3戦目に超スローで1分47秒8だった三木特別、6戦目の1分46秒8で9着に沈んだチャレンジCを別にすると、1800(2000)mを速い時計で勝ったときのエイシンヒカリは、馬場差もあれば、相手のレベルも異なるが、なんと時計はみんな「1分45秒4-7」である。驚くべきことに、デビュー2戦目の500万圧勝と、今回のエプソムCの中身は同一にも近い。

 この安定した能力は素晴らしい、とはいえる。しかし、少しも強くなってはいないではないか、という物足りなさも見えたのである。今回は、しなやかに重心を沈めた調教の動きなど、これまでよりずっとシャープであり、明らかに進化しているように思えた。

 だから、楽な単騎マイペースに持ち込めた時点で、途中からもっとレベルの高い中身を示してくれると期待したが、正直、案外だった。直前の条件戦の1600mが「1分32秒9(ハロン平均11秒62)」の高速馬場である。期待のエイシンヒカリと、サトノアラジンの対決の1800mが「1分45秒4(ハロン平均11秒71)」では、明らかに平凡であり、11秒台のラップが7回も連続した中間の1400mが1分20秒3と高速なので、息を入れにくかったとはいえ、このペース、この全体時計で、最後の1ハロン「12秒2」の勝ち負けは物足りない。

 ストームキャットを配合するくらいだから母方は名牝系であり、母キャタリナ(USA)の5代血統図には、芦毛を伝えるカロ(その父フォルティノ)を囲むように、ノーザンダンサー、セクレタリアト、クリムズンサタン、プリンスキロ、グレイソヴリン、リボー、シーバード…など、世界の名馬物語が収録されている。ぜいたくすぎ、種牡馬としてはアクの強い名馬まで並べてしまったから、雑草のようなタフな成長力を伝えていないのだろうか。

 もともと「後半のスタミナには自信がもてない」という陣営の心配もあると伝え聞く。いやいや、遅れてデビューし、まだキャリア8戦だけ。本質は決して一本調子型ではない。成長して本物になっていくのは4歳秋を迎えるこれからである。そういう立場をとりたいが、今回のエプソムCにより、エイシンヒカリの未来に霧が出てきたことも否定できない。

 一方、最終的に1番人気の支持を受けたサトノアラジンも、今回は「??」の2着だった。

 他のコーナー(丹下氏との動画)で、サトノアラジンの死角を考えたときに最初に持ち上がったのは、2走前の春興Sで爆発させた後半3ハロン「32秒7」は、中山の1600m以上では史上最速に相当する驚異の切れ味であり、前回の東京1800mを1分44秒7の高速決着で差し切ったのは、こういう快時計には伴うことのない上がり「33秒5」の爆発的な末脚であり、2度も連続して極限の能力を出し切ったサトノアラジンが「疲れていないわけがない」だった。

 間隔が詰まっての中2週とはいえ、明らかに今回の調教は控えめだった。落ち着き払ったパドックのあと、本馬場に出ると、気合の充実しない自分自身にカツを入れるように2-3度ジャンプして見せたサトノアラジンだが、気迫不足というより元気がなかったのだろう。

 ここ2戦で完成した、前半は控えて「最後の爆発力を生かすレース」を今回のC.ルメール騎手がとらなかったのは事実だが、1000m通過59秒2のスローでマイペースのエイシンヒカリから離れて、たとえば3番人気だったフルーキー(父リダウツチョイス)などと同じような位置に控えると、自身の1000m通過は「60秒0」以上の超スローの追走にもなりかねない。それでは勝算は著しく低下する。インを衝きながら繰り出したサトノアラジンの自慢の切れは、「34秒3」止まり。明らかに本調子ではなかったのが原因と思える。

 期待のわりに案外平凡だった2頭、サトノアラジンの平凡な内容の2着は、体調と思えるから実際にはあまり深刻ではない。立て直してパワーアップの再鍛錬しかない。しかし、エイシンヒカリの場合は、スローの競馬が続きすぎるから、久々に出現した快速馬のような印象を与えていたが、実際には競り込むのをためらう快速馬ともいえないことが露呈した危険がある。自身のパワーアップを図りながら、絡んでくる伏兵を振り払うスタミナ強化が求められる。もう一度、「快速エイシンヒカリにケンカを売っても仕方がない」と刷り込まないといけない。

 休み明けのディサイファ(父ディープインパクト)と、安田記念からこちらに回ってきたフルーキーは、上がり最速と2番目の「34秒1と34秒0」。エンジン全開は坂上からだけだった印象があり、脚を余してしまった。ペースを作るのはエイシンヒカリ(武豊)だから、「スローはない」と読んでしまったかもしれない。ヒラボクディープは好位でかかってしまった。

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英国ロイヤルアスコット開催のGIプリンスオブウェールズS(芝1マイル2ハロン)の出走馬と枠順が確定した。レースは10頭立てで行われ、日本から参戦する昨秋の天皇賞馬スピルバーグ(美浦・藤沢和雄厩舎、牡6歳)は、クリストフ・スミヨン騎手とのコンビで5番枠からのスタートとなる。

昨秋の英GIチャンピオンS3着のフリーイーグル、
昨年の仏ダービーと愛チャンピオンSを制したザグレーギャツビー、
凱旋門賞17着以来となるエクトなどが人気上位だが、
アメリカから参戦するカリフォルニアクローム、
オーストラリアから参戦するクライテリオンなども加わり、国際色豊かな顔ぶれとなった。

発走は現地時間の17日午後4時20分(日本時間18日午前0時20分)。

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2015年06月15日

東京都は12日、謎の大量死が起きた葛西臨海水族園(江戸川区)の大型水槽にクロマグロ約80匹を投入し、22日からマグロの群泳展示を再開すると発表した。大量死の原因は不明のままだが、展示の目玉のマグロが1匹まで減った水族園に、約5カ月ぶりに「名物」が復活する。

 投入するのは、生後1年ほどの全長80〜90センチのクロマグロ。高知県から運び、21日の閉園後に水槽に入れ、22日の開園時から見られるようにする。

 同園では3月末からアカシュモクザメやタカサゴ、ハガツオ、スマを順次投入し、音や光に敏感なマグロを投入できる環境か探ってきた。5月22日に29匹を入れたスマが6月8日までに計15匹死んだが、環境の変化になじめずに起きる水槽への衝突死とみられ、病理検査でもウイルスは確認されていないことから、水質や飼育環境に問題はないと判断したという。

 同園の錦織一臣副園長は「原因究明は続けるが、マグロの追加にこぎ着けられたのはうれしい。注意して面倒をみていきたい」と話した。

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 14日の阪神11Rで行われた第20回マーメイドステークス(3歳上牝馬オープン、GIII、芝2000メートル、16頭立て、1着賞金=3500万円)は、藤岡康太騎手騎乗の8番人気シャトーブランシュ(5歳、栗東・高橋義忠厩舎)が豪快に差し切って重賞初制覇。タイムは2分0秒5(良)。

 今年も藤岡康太騎手が魅せた。格上挑戦の伏兵シャトーブランシュを華麗にエスコートして鮮やかな差し切り勝ち。鞍上は昨年に続くVでマーメイドS3勝目となった。

 レースはリラヴァティが先行策。ウインプリメーラがガッチリと2番手を追走して、その後ろにフィロパトール、カノン、アースライズなどが続く。人気のマリアライトは中団の外めからレースを進めた。勝負どころで後続も徐々に差を詰めて、直線へ。2番手から抜け出して粘るウインプリメーラに、マリアライトが迫る。さらにパワースポットもこの争いに加わるが、そのさらに外から一気に伸びてきたのがシャトーブランシュ。ハンデ53キロの8番人気馬が末脚を爆発させて、豪快に差し切った。3/4馬身差の2着がマリアライト。さらにアタマ差の3着が10番人気のパワースポットだった。

 シャトーブランシュは、父キングヘイロー、母ブランシェリー、母の父トニービンという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)シルクレーシングの所有馬。通算成績は22戦4勝。重賞初勝利。高橋義忠調教師はマーメイドS初勝利。藤岡康太騎手は2010年ブライティアパルス、14年ディアデラマドレに次いで3勝目。

 藤岡康騎手は「枠もいいところが当たりましたし、内々をロスなく回って、しまいにかけようと思っていました。手応えはすごく良かったので、あとはどれだけ伸びてくれるかと思っていましたが、期待通りのいい脚でした。賞金も加算できたので、もっと大きな舞台でも活躍してくれると思います」と今後のさらなる飛躍を見込んでいた。

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2015年06月14日

 14日の東京11Rで行われた第32回エプソムカップ(3歳上オープン、GIII、芝1800メートル、13頭立て、1着賞金=4000万円)は、武豊騎手騎乗の2番人気エイシンヒカリ(牡4歳、栗東・坂口正則厩舎)が逃げ切って重賞初制覇を果たした。タイムは1分45秒4(良)。

 今回は結果でファンを沸かせた。ハナを切ったエイシンヒカリが、外に大きくヨレることもなく押し切って快勝。内から迫る1番人気のサトノアラジンを退けて、待望の重賞初制覇だ。

 レースはゲシュタルトが好スタートを切って行く気を見せるが、楽にかわしてエイシンヒカリが先手を奪う。外からフェスティヴタローが2番手に上がり、人気のサトノアラジンも好位のインを追走。あまり速いペースにはならず、エイシンヒカリの直後にフェスティヴタローがマークしたまま4コーナーを迎える。左回りの直線でどんな走りを見せるか注目されたエイシンヒカリだったが、ほんの少し外に進路を取っただけで、あとはまっすぐにゴールへ。内を突いてサトノアラジンが猛追してきたが、エイシンヒカリの脚いろは最後まで衰えず、クビ差でしのぎ切った。武豊騎手は19年ぶりのエプソムC制覇。2着がサトノアラジンで、さらにクビ差の3着には外から末脚を伸ばした昨年の覇者ディサイファ(4番人気)が入っている。

 エイシンヒカリは、父ディープインパクト、母キャタリナ、母の父Storm Catという血統。北海道新ひだか町・木田牧場の生産馬で、(株)栄進堂の所有馬。通算成績は8戦7勝。重賞初勝利。坂口正則調教師はエプソムC初勝利。武豊騎手は1996年マーベラスサンデーに次いで2勝目。

 武豊騎手は「レース前からこの馬にしてはすごく落ち着いていたので、これならいいレースができるかなと思っていました。落ち着いて走ってくれましたね。皆さんの期待を裏切って、優等生の走りをしてしまってすみません(笑)。(コーナリングは)上手に走っていたし、問題なかったですね。まだ1度しか負けていない馬ですし、まだまだ強くなりそうです。秋は大きいところに行きたいですね」と会心の逃げ切り勝ちをジョーク混じりに振り返っていた。

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2015年06月13日

今年の組み合わせは、春の残念会ムードなどまったくない。秋のビッグレースに向けてパワーアップしつつ、少しだけ夏の充電もしたい注目の4歳馬2頭が断然の主役。これに、まだまだ上昇も望める5歳馬が食い込めるか、の候補になり、6-7歳馬が伏兵。全体のレベルはかなり高いはずである。

 ストームキャットの牝馬に、ディープインパクト。ここ数年の注目の「配合型」を持った有力馬が3頭もいる。ストームキャットを配するくらいだから、みんな牝系のレベルは高く、また個性豊かなタイプに育ちつつあるが、中でスピード豊かな先行型として上昇カーブを描くエイシンヒカリに期待したい。

 決して単調な先行スピード型ではないのは、祖母の父に登場するカロ(その父フォルティノ)の影響力も大なのだろう。この馬、真っ黒に見えるから、意外に気がつかれていないが、カロ譲りの芦毛である。

 最近はスローペースが多いから、エイシンヒカリはぶんぶん飛ばす単調な先行一手型のような印象が強いが、1分45秒7で押し切った前回は、「46秒9-(11秒9)-46秒9」。まるでマシーンのようなバランスラップであり、上がり35秒0。直線、外に大きく斜行した3走前の東京2000mにしても、後半かなりのコースロスがありながら、「58秒2-60秒1」=1分58秒3。 斜行しなければ、後半を59秒前後でまとめた可能性があり、バランスは前傾でも、ハイペースというほどではない。楽なペースだった3戦目には、なだめてマイペースに持ち込んだあと、上がりは32秒8。格上がりの1000万特別だから、恵まれての内容でもなかった。再加速も効く自在の先行型が本質なのである。

 ここはマイペース可能。武豊騎手は、後半のラップが落ち込むようなきつい流れにはしないと思える。まだ、成長の途上である。この中間、フットワークのバランスが変わり、重心を沈めながら柔らかい動きで追って伸びた。さらに自在性が加わることを期待したい。

対するサトノアラジンの成長も素晴らしい。距離延長に対応しようとした3歳後半までは、早めのスパートも可能な自在型を目指していたが、1600-1800mにマトを絞ってからは、あえて後半の爆発力を生かす戦法に切り換えてきた。2走前の中山のマイル戦の上がり32秒7など、中山のマイル以上では史上最速にも近い爆発力である。前回の東京1800mでも、スペースを探していたというより、意識的にスパートを遅らせたところがあり、1分44秒7の高速決着で上がり33秒5は驚異的でもあった。先手を奪って0秒3差の1分45秒0で乗り切ったフェスティブタローの上がりは35秒4。4コーナーでは先頭と10馬身以上あった差を、さしてバテてもいない相手を完封して2馬身近い差をつけたことになる。

 ルメール騎手は、人気のエイシンヒカリ(武豊騎手)が最大の敵であることは百も承知。といって、ここ2戦でサトノアラジンの最高の良さが生きそうな手応えが掴めた追い込みを捨て、エイシンヒカリを射程内に入れて進むような形は取らないだろう。ルメール騎手の腕の見せどころである。

 3番手は、一応はフルーキーとするが、穴ならストームキャットにディープインパクトのもう1頭、ヒラボクディープの追い込み。前回の上がりはサトノアラジンと0秒2差の33秒7だった。

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2015年06月12日

東京の重賞はエプソムC。

 過去10年、前走指数上位の馬と、平均指数の上位馬が10年連続で連対中で、連軸の中心になっている。
全体としても指数上位馬が優秀な結果を残している。
1番人気馬は10年で3勝、2着2回。連対率は50パーセントだ。

 今年の前走指数上位は、エイシンヒカリ、ディサイファ、サトノアラジン、ヒラボクディープなど。
過去の指数や平均指数で、ユールシンギング、フルアクセル、ペルーサ、フルーキーなども指数上位馬として上がってくる。

 過去の結果からみると、比較的、好位や中団からの差し馬が活躍しているレースで、ペースの対応力がある差し脚が求められる。

 好位や中団から差し脚を使えるのは、ディサイファ、マイネルホウオウ、アーデントなどだろう。
指数の高さと重賞実績で、昨年の覇者ディサイファが連軸の最有力馬になりそうだ。
前走も中日新聞杯を中団から最速の上りの足を使って快勝して、2つ目の重賞タイトルを手にした。
1800メートル戦は(4202)と最も適性が高い距離だ。

 他に注目は、果敢に逃げる4歳馬エイシンヒカリだろう。これまで7戦して(6001)と断然の勝率を誇り、負けたのは前々走のダービー卿チャレンジTの9着だけ。
過去10年、エプソムCを逃げ切って勝った馬はいないが、前走指数は重賞でも勝負になるレベルにあり、エイシンヒカリなら逃げ切りもありそうだ。

 後方からの差し脚の鋭さで気になるのが4歳馬サトノアラジン。東京コースなら後方一気の脚でも届くかもしれない。


 阪神の重賞はマーメイドS。牝馬限定のハンデ戦だけに波乱度も高い。
ハンデ戦になった過去9年をみると、1番人気馬は2勝3着1回だけ。
トップハンデ馬も1勝2着1回、3着1回。波乱の多いレースだ。

 今年は、リラヴァティ、フィロパトール、パワースポット、マリアライト、グレイスフラワー、メイショウスザンナ、バウンスシャッセ、カノン、ウインプリメーラなどが指数の上位馬。

 トップハンデは56キロのバウンスシャッセだが、他馬が53キロ前後のハンデだけに少し厳しいに違いない。

 スローペースで差し脚比べの流れが想定され、鋭い差し脚は必須条件だろう。差し脚で評価できるのはパワースポット、マリアライト、リラヴァティ、レッドセシリア、ベリーフィールズなどだ。

 なかでも、長くいい脚を使えるのはマリアライトだろう。近走は2500、2400といった距離で連勝しており、スタミナもありそうだ。前走は、直線で前が詰まって、出しどころがないという不利もあったが、残り200メートルで外に持ち出し、鮮やかな差し切り勝ちを収めている。スローペースのレースが多く、指数はまだ低いが、ハンデ戦で差し脚比べなら浮上もあるはず。

 先行馬の前残りが波乱のポイントになっており、カノン、フィロパトール、メイショウスザンナ、リラヴァティなどの先行馬に要注意だ。


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2015年06月11日

マーメイドSは、今年で20回目を迎える牝馬限定のGIII。創設してしばらくは別定重量で開催されており、1997年のエアグルーヴ、1999年のエリモエクセル、2002年のヤマカツスズラン、2004年のアドマイヤグルーヴ、2005年のダイワエルシエーロなど、当時を代表する実力牝馬が力の違いを示して勝利することが多かった。その後、2006年にハンデキャップへと条件が変更。その影響もあってか、高い実績を誇る牝馬が同じ開催の最終週に行われる宝塚記念に出走するケースが増え、マーメイドSも以前とはレースの趣きが変化した。2014年の勝ち馬ディアデラマドレは、その後にエリザベス女王杯で3着に入るなど大きく成長を遂げたが、このレースに挑戦した時は1000万下クラスからの格上挑戦だった。実績馬優勢のレースから新星誕生を期待するレースへ。このマーメイドSは、次のスター候補を見つけ出す一戦と言えるだろう。

今回の出走メンバーの中では唯一の3歳馬となるアースライズ(牝3・矢作芳人)の参戦は、本レースを盛り上げそうだ。重賞のタイトルこそまだ獲得していないが、3走前のフラワーCで2着に好走し、前走のオークスでは勝ち馬のミッキークイーンから0秒5差の4着に健闘。今回、他世代の馬とは初対戦になるが、十分に通用しそうな雰囲気がある。秋に向けて手応えを得るレースができるのか、注目したい。

マリアライト(牝4・久保田貴士)は、前々走の1000万下・潮来特別(中山・芝2500m)→前走の1600万下・緑風S(東京・芝2400m)と、目下2連勝中。今回は、クラス再編成を経て1600万下クラスからの格上挑戦で、さらに、重賞初挑戦となるが、瞬発力は今回のメンバーの中でも上位のものがある。初めての関西圏への長距離輸送、芝2000mへの距離短縮など、越えるべきハードルは決して低くないものの、それ以上の魅力を秘めた一頭と言えるだろう。

バウンスシャッセ(牝4・藤沢和雄)は、昨年のフラワーC、今年の中山牝馬Sと2つの重賞タイトルを獲得している実績馬。一昨年11月のアルテミスS(10着)以来、約1年6か月ぶりの芝1600m出走となった前走のヴィクトリアマイルは、見せ場を作ることができず13着に敗れたが、得意としている芝・中距離のレースに戻る今回は、実力を見直せるはずだ。前走後は美浦坂路で入念な乗り込みを重ねており、巻き返しに燃える陣営の意欲を感じる。優勝争いに加わってくる公算は大きい。

リラヴァティ(牝4・石坂正)は、前走の福島牝馬Sで勝ち馬のスイートサルサとクビ差の2着に好走。昨年のローズSでも3着に好走しているように、スムーズに前に付けた時の走りは実にしぶとい。今回は中6週と少しレース間隔が空いており状態面が気になるが、3日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、しっかりとした動きで4ハロン55秒8秒をマーク。タイム自体は目立つものではなかったが、力を出せる状態と見てよさそうだ。自分の形で競馬ができれば、待望の重賞初制覇の可能性は十分にあるだろう。

ウインプリメーラ(牝5・大久保龍志)は、過去に、2012年のアルテミスS3着や2013年のチューリップ賞2着など、重賞での好走例がある馬。昨年のクラス再編成で1000万下クラスまで降級していたが、前走の1600万下・パールS(京都・芝1800m)を制してオープンクラス復帰を決めた。これまでの全4勝を京都・芝コースでマークしているのに対し、阪神・芝コースは〔0・2・3・3〕と勝ち切れていない。今回は、阪神へのコース替わりが鍵になるが、能力はここでも互角以上のものを持っていると言える馬。その走りに注目したい。

特別登録の時点では、1000万下クラスの馬は出走できない可能性がある。それでも、イサベル(牝4・角居勝彦)は、出走がかなえば有力視できる一頭だ。管理する角居勝彦調教師は、2012年のグルヴェイグ、2014年のディアデラマドレと、過去に本レース2勝をマーク。そのどちらもが条件クラスから格上挑戦での出走だった。本馬も厩舎の先輩に優るとも劣らない高い評価を受けている馬。スター候補の発掘という今回のテーマにぴったりの存在と言えるだろう。

イリュミナンス(牝5・松永幹夫)は、前走の1600万下・パールSで勝ち馬のウインプリメーラから0秒3差の2着に敗れているが、阪神へのコース替わりが鍵となるウインプリメーラに対し、本馬は阪神・芝コースで〔2・0・2・1〕と好相性を示している。今回、52キロのハンデを生かして、上位進出を目指す。

シャトーブランシュ(牝5・高橋義忠)は、1600万下クラスの身でありながら、昨秋の愛知杯で4着に入り、今年の中山牝馬S(5着)でも1番人気の支持を集めた馬。前走の1600万下・パールSは4着に敗れたが、どんな相手でも大きく崩れない堅実性はセールスポイントだ。瞬発力勝負があまり得意ではないタイプで、ラストのもうひと伸びが利かない面はあるものの、今回のメンバーなら上位争いに加わってくるだろう。

パワースポット(牝7・菊沢隆徳)は、昨年の11月の1600万下・紅葉S(東京・芝1600m)を制し、通算31戦目でオープンクラス入りを果たした晩成タイプ。4走前の京都牝馬Sと3走前の中山牝馬Sでは共に3着に好走しており、重賞でも好勝負できるところを示している。後方追走からの直線勝負に懸ける脚質のため今回も展開が鍵になるが、ハイペースの流れになれば、一気の差し切り勝ちがあるかもしれない。

フィロパトール(牝6・武藤善則)は、昨年に福島牝馬Sで3着、福島記念で4着に善戦した実績がある。今回のメンバーに入っても上位争いできるだけの力があると見ていいだろう。 前走となった今年の福島牝馬Sは、約4か月ぶりの実戦だったこともあって8着に敗れているが、勝ち馬のスイートサルサとのタイム差は0秒3と大きくは離されていない。レースを1度使われた上積みが見込める今回は、パフォーマンスを上げてくるはずだ。

アドマイヤギャラン(牝6・中尾秀正)は、昨夏に、1000万下のシンガポールターフクラブ賞(中京)→1600万下の博多S(小倉)と、芝2000mの距離で2連勝した実績がある。6か月半の休み明けで臨んだ前走のオープン特別・都大路S(京都・芝1800m)は13着と大敗。勝ち馬のエイシンヒカリから2秒0も離されていただけに、今回は実戦を1度使われた上積みがどれほどあるかがポイントになる。今週の最終追い切りの動きは、しっかりとチェックしたい。

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2015年06月10日

東京競馬場での5週連続GI (NHKマイルC、ヴィクトリアマイル、オークス、日本ダービー、安田記念)の余韻が残る中で行われるエプソムCは、東京・芝1800mが舞台のGIII。2013年の勝ち馬クラレントは翌2014年に『サマーマイルシリーズ』のチャンピオンとなり、同2着馬ジャスタウェイは同年の天皇賞(秋)を制覇。翌年にはUAEの国際G1・ドバイデューティフリー(メイダン・芝1800m)も優勝して世界の頂点まで駆け上がった。その他にも本レースを飛躍のきっかけとした馬は多く、注目度の高いレースと言えるだろう。今年も今後の活躍を見込める精鋭たちが集結。初夏の風が心地よい東京競馬場で熱戦を繰り広げる。

ディサイファ(牡6・小島太)は、昨年のエプソムCの優勝馬。昨年の本レースでは、最後の直線で先に抜け出したマイネルラクリマ(2着)を力強く差し切って、重賞初制覇を飾った。6歳となった今年も前走の中日新聞杯を快勝。2度目の重賞Vを成し遂げており、今後の活躍が期待される存在だ。今回は3か月ぶりのレースとなるが、中間は放牧に出されリフレッシュ。いい状態でレースに臨めそうだ。ここまでの全7勝中4勝を東京・芝コースで挙げているように、適性は申し分ない。さらに、芝1800mは〔4・2・0・2〕の好成績をマーク。今回の舞台は最適と言えるだけに、本レース連覇も十分に可能だろう。

エイシンヒカリ(牡4・坂口正則)は、デビュー5連勝で昨年10月のオープン特別・アイルランドT(東京・芝2000m)を優勝するなど、ここまで通算7戦6勝。芝・中距離路線のニュースターになれるだけの高い素質を秘めた馬だ。連勝こそ前々走のチャレンジC(9着)でストップしたが、約5か月の休養を経て臨んだ前走のオープン特別・都大路S(京都・芝1800m)では、力の要る馬場コンディション(稍重)の中、1分45秒7の好タイムをマークして逃げ切り勝ちを収めた。圧倒的なスピードで後続を離して逃げるスタイルは、名馬サイレンススズカをほうふつさせる。このエプソムCで重賞タイトルを獲得して、飛躍の足掛かりとしたいところだ。

サトノアラジン(牡4・池江泰寿)は、昨年のエリザベス女王杯優勝馬ラキシスを全姉に持つ良血馬。前々走の1600万下・春興S(中山・芝1600m)で豪快な差し切り勝ちを決めてオープンクラス入りを果たすと、前走のオープン特別・モンゴル大統領賞(東京・芝1800m)も直線一気の末脚で優勝した。もともと、デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳S(5着)、3戦目のラジオNIKKEI杯2歳S(3着)で共に1番人気の支持を集めていたように、期待の高かった馬。懸念されていた折り合い面の課題が徐々に解消したことで、本格化した印象を受ける。前走と同じ舞台ならV3も難しくはないだろう。

フルーキー(牡5・角居勝彦)は、昨秋の1600万下・清水S(京都・芝1600m)を勝ってオープンクラス入り。その後は、チャレンジC2着(同着)→京都金杯4着→東京新聞杯3着→読売マイラーズC5着と、重賞の舞台でも善戦を続けている。3歳時の2013年には芝3000mの菊花賞(6着)でも見せ場を作っているが、ベストの距離はこれまで〔2・1・0・0〕の芝1800mだろう。菊花賞後の2013年10月から2014年9月まで約11か月の休養があり、キャリアは13戦。まだまだ成長が見込めそうだ。登録のあった安田記念を回避しての参戦となる今回、重賞初制覇を目指す。

ダノンジェラート(牡6・萩原清)は、5月23日のオープン特別・モンゴル大統領賞を左肩跛行のため出走取消となったが、29日には美浦南Wコースで調教を開始。スムーズな動きを見せており、出走取消の影響は感じられない。ここまで15戦して5勝2着5回3着3回。4着以下に敗れたのはわずか2回だけという堅実派だ。また、東京・芝コースでは6戦して3勝2着3回とオール連対をマークしており、高い適性を誇っている。今週の最終追い切りの動きは入念にチェックしておきたいが、楽しみの大きい馬だ。

アーデント(牡6・加藤征弘)は、昨年12月にオープン特別のリゲルS(阪神・芝1600m)を優勝して通算5勝目をマーク。その後も、3走前のオープン特別・ニューイヤーS(中山・芝1600m)3着や前走の新潟大賞典4着など見せ場を作っている。特に、新潟大賞典は芝2000mでの善戦で、今後の選択肢も広がったと言えるだろう。稍重馬場で1勝、不良馬場で2勝を挙げているように、馬場状態に注文が付かない点もセールスポイント。梅雨の時季だけに、雨が降って馬場が渋るようなら、さらにチャンスは広がりそうだ。

サンレイレーザー(牡6・高橋義忠)は、今回と同じ東京・芝1800mの舞台で行われた昨年の毎日王冠で2着に好走した実績が光る。この時は、意表をつく逃げの手に出て、ゴール寸前まで先頭をキープ。最後はエアソミュール(1着)に交わされたものの、スピルバーグ〔3着、次走で天皇賞(秋)を優勝〕には先着を果たしており、内容の濃い走りだったと言える。ここ2戦はダートのレースに挑んだものの、前々走のマーチSが9着、前走のアンタレスSが10着とひと息の成績。実績のある舞台に替わる今回、重賞初制覇を狙う。

フェスティヴタロー(牡6・天間昭一)は、前走のオープン特別・モンゴル大統領賞で、レースの1000m通過タイム58秒2という緩みのないペースで逃げ、17頭立ての13番人気という低評価を覆して2着に好走した。流れが向いたわけではないだけに、中身の濃い2着と判断していいだろう。前々走のオープン特別・大阪城S(阪神・芝1800m、15着)後の放牧休養が功を奏し、一時期の不振から立ち直った印象を受ける。今回も前走と同じ東京・芝1800mが舞台。先手を奪って後続に脚を使わせるような展開に持ち込めれば、再度の上位争いも可能だろう。

マイネルホウオウ(牡5・畠山吉宏)は、2013年のNHKマイルカップの優勝馬。続く日本ダービーで15着に敗れ、その後に左前浅屈腱炎を発症。長期休養を余儀なくされた。今年の東京新聞杯(15着)で約1年8か月ぶりに戦列復帰を果たし、2戦目となったオープン特別・東風S(中山・芝1600m)では、勝ち馬のクラリティシチーから0秒5差の6着と復調を示している。前走の読売マイラーズCはスタートで後手を踏み、流れに乗れず18着と大敗を喫したが、今回、スムーズなレースができれば、巻き返しは十分に可能だろう。GI を制した東京競馬場で復活なるか、注目したい。

他にも、2013年のセントライト記念、2014年の新潟大賞典と重賞2勝を挙げている実績馬ユールシンギング(牡5・勢司和浩)、2013年の青葉賞優勝馬で、前走のオープン特別・モンゴル大統領賞で3着に入り復調気配を見せたヒラボクディープ(牡5・国枝栄)など、伏兵馬も虎視眈々と上位進出の機会をうかがっている。

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2015年06月09日

本物の強さを身につけるのはこれから
 数多くの不安を克服して破竹の4連勝を達成した4歳牡馬モーリス(父スクリーンヒーロー)の未来は、また一段と広がることになった。

 初挑戦のG1を制したモーリスは、その父スクリーンヒーローも4歳時の2008年にG1初挑戦となったジャパンCを勝っている。さらにその父グラスワンダーも、1997年の朝日杯3歳S(当時)をG1初挑戦で制している。上昇カーブに乗ると一気にビッグレースまで突き進むのがこの父系の隠れた特徴かもしれない。

 レース検討の際にもちょっと触れたが、現在と同じ「古馬は58キロ(牝馬56)」の定量になって20年、4歳馬としてこの安田記念を勝ったのは、1998年タイキシャトル(年度代表馬)、1999年エアジハード(秋のマイルCSも制覇)、2009年ウオッカ(年度代表馬)に続いて、このモーリスが4頭目である。モーリスはまだ今回が11戦目【6-0-1-4】であり、多くのチャンピオンマイラーと同じように本物の強さを身につけるのはこれからである。

 牝系ファミリーは、牝祖が輸入牝馬デヴォーニア(1925)。4代母メジロボサツ(朝日杯3歳S、桜花賞3着、オークス2着)を経て現代につづく一族であるのは知られる。このモーリスの母方に配されてきた種牡馬は、「カーネギー、モガミ、フィディオン、モンタヴァル、シマタカ、ハクリュウ、ステーツマン」とさかのぼる。少なからず趣味はきつい。

 モーリスのオーナーの吉田和美さんは、わたしがカーネギーダイアン(父カーネギー)を日本ダービーで本命にしたとき、「あなたねえ、カーネギーの仔よ」と笑ったひとである。社台SSの種牡馬なのに…。モーリスの母メジロフランシス(父カーネギー)は、名門メジロ牧場の生産馬であり、やがて日高の戸川牧場に移って繁殖牝馬となった。その産駒のオーナーとなったのが吉田和美さんである。もっとさかのぼると、輸入牝馬デヴォーニアに最初に交配された種牡馬ステーツマン(父ブランドフォード)は、日本ダービーの創設期に、現在の社台グループの出発点にもなる吉田善助氏(和美さんからすると祖父の代にあたる)が輸入した種牡馬である。

 スクリーンヒーロー(社台グループの生産馬)の産駒だからという理由だけで、モーリスをノーザンF代表の吉田勝己さんがセールで落札して夫人に贈ったのではなく、連続してきたファミリーの歴史に魅かれたからではないかと想像したい。

 出遅れるクセのあるモーリスは、堀調教師の対策が功を奏し、「9割方出負けして後方からになるのではないかと思っていた(川田将雅騎手)」予想に反し、好スタートを切ると最初から好位追走になった。ただ、もともと行きたがる気性に加え、今回は気負うくらいの気合を前面に出していたため、前半はかかり気味。レースのあと上がってきたモーリスの口元は、舌を縛っていたうえにかなりかかったせいか、赤く血がにじんでいたように映った。

 猛烈な爆発力で追い込んだダービー卿CTとは一転、初のG1を先行して抜け出したモーリスの能力は、1分32秒0(自身の上がり34秒5)が示す以上に高いレベルを示している。初のG1、負担重量は初の58キロ。それを前半は行きたがるのをなだめながら押し切るなど、東京の安田記念ではありえない勝ち方である。前日の「鳴尾記念」のグランデッツァでは、折り合いを欠いたうえに勝負どころで下げ、脚質転換を意図したにしてもトップジョッキーらしくないレースを展開した川田将雅騎手は、モーリスの高い能力によって助けられた。名誉を回復できた。

 リアルインパクトが先手を奪う形になったレース全体は「前半34秒3-45秒9-(1000m通過57秒3)-後半46秒1-34秒7」=1分32秒0。高速の平均バランスであり、レースの流れによって生じた波乱はない。実力勝負である。

 2着ヴァンセンヌ(父ディープインパクト)は、前回の1400mで上がり32秒7を記録していたから、スピード決着自体に不安はなかったが、それでもここまでマイル戦を6回も経験しながら最高時計が1分35秒3。少なからぬ死角があったが、持ちタイムを2秒3も短縮してモーリスとクビ差の1分32秒0。道中、巧みにコースロスを避けてインにもぐり込み、スルスルと進出してきた。直線の坂上、前がカベになるシーンがあり待って立て直したから、負けたとはいえ、その中身は勝ち馬とほとんど互角だろう。

 母フラワーパークの父ニホンピロウイナー(その父スティールハート)の血は、多くはスプリンター系の馬に登場するが、ある時は天皇賞馬ヤマニンゼファーの父であり、菊花賞3着のメガスターダムの父であるように、その距離適性の幅は広く、成長力もすごい。母フラワーパークを通してその真価を受けた印象のあるヴァンセンヌは、6歳馬ながらまだ13戦【6-3-0-4】である。モーリスとともにマイル戦を中心にまだまだパンチアップだろう。

 3着クラレント(父ダンスインザダーク)は、グランプリボス、アサクサデンエンなどに代表される安田記念の伏兵の典型。「58キロの4歳馬が経験不足で苦戦」が定説の1つならば、逆に「渋いベテランの古馬が怖い」のもこのG1に良くあるパターン。ほぼ同じ観点で、苦しい流れを5着に粘った6歳牝馬ケイアイエレガントの快走も素晴らしかった。やっぱり東京のマイル戦に実績のある古馬は侮れない。

 フィエロ(父ディープインパクト)は、絶好位追走となり直線の中ほどまでは勝ち負けに加わってきそうだったが、最後の伸び脚が不発。「京都コースの方がいいのかもしれない(藤原英昭調教師)」のコメントがあったが、たしかに東京のマイル戦はちょっと距離が長いのかもしれない。

 ミッキーアイル(父ディープインパクト)はカリカリしていたのに、タイミングが合って抜群のスタート。予定通りそこから下げたが、馬自身は行く気になりすぎていた。脚質転換の過程だから仕方がないが、同馬にスピードをもたらすベースは母の父ロックオブジブラルタル(その父デインヒル)ではないか、という見方があり、だとするとパワーの平均ペース型の特徴をもつ公算大であり、抜け出す形ならいいが、差す形になっては鋭さが加わることはないのではないか、という心配がある。

 またまたインを引いた岩田康誠騎手のダノンシャークは、侮りがたい伏兵5番人気。デキは良さそうに見えたが、ローテーションの狂ったベテラン7歳馬は、休み明けで中身ができていなかったということか。伸びかけたのは一瞬だけだった。

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2015年06月08日

水槽環境では、水温が高くなればなるほど、そこに溶け込める酸素の量は少なくなります。
夏場は水温上昇対策とともにエアレーションの重要性が説かれるのはこのためです。

私はエアストーンのかわりに水作エイトやテトラ社のビリーフィルターやブリラントフィルターを使っています。
エアレーションするなら同時にろ過しましょう、という目的です。
あくまでろ過はサブですから、水作エイトやテトラスポンジフィルターは清潔に保つことが重要です。

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2015年06月07日

 7日の東京11Rで行われた第65回安田記念(3歳上オープン、GI、芝1600メートル、17頭立て、1着賞金=1億円)は、川田将雅騎手騎乗の1番人気モーリス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)が好位追走から抜け出してV。4連勝でGI初制覇を成し遂げた。タイムは1分32秒0(良)。

 それまでのイメージを一新する好位からの競馬。いつもと違う形でも、58キロを背負っても、モーリスの強さは変わらなかった。ヴァンセンヌの追撃を退けて、4連勝でのGI制覇。堀宣行調教師は日本ダービー(ドゥラメンテ)に次ぐ2週連続のGI勝ちとなった。

 レースは好スタートを切ったミッキーアイルを制して、リアルインパクトが先行策。ケイアイエレガントが外から2番手に上がり、レッドアリオンが続く。そして人気のモーリスはこの大一番で絶好のスタートを決め、好位からの競馬。その位置取りがビジョンに映し出されると、場内はややどよめいた。

 平均的なペースで流れ、モーリスは持ったままの手応えで4コーナーを迎える。2番手から抜け出して粘るケイアイエレガントを目標にじっくりと我慢。満を持して仕掛けると、あっさりと抜け出して先頭へ。馬群をさばいて伸びてきたヴァンセンヌがゴール前で猛追してきたが、最後まで踏ん張ったモーリスがクビ差しのぎきってマイル王に輝いた。2着は3番人気のヴァンセンヌ。1馬身1/4差の3着が12番人気のクラレントだった。

 父はジャパンCを制したスクリーンヒーローで、産駒としてはGI初制覇。また、父と同じく、GI初挑戦での勝利となった。

 モーリスは、父スクリーンヒーロー、母メジロフランシス、母の父カーネギーという血統。北海道日高町・戸川牧場の生産馬で、吉田和美氏の所有馬。通算成績は11戦6勝。重賞はGIIIダービー卿チャレンジトロフィー(2015年)に次いで2勝目。堀宣行調教師は11年リアルインパクト、12年ストロングリターンに次いで安田記念3勝目、川田将雅騎手は初勝利。

 昨春の京都新聞杯以来、久々のコンビで結果を出した川田騎手は「きょうはゲートを出てくれましたね。(ゲートの)中ではいい体勢ではなかったのですが、たまたまなのか出てくれたので、あとはリズムだけ…と思っていました。行きたい馬が先に行って、スムーズに隊列が決まりましたし、少し行きたがる形になりましたが、よく我慢してくれて、いい流れだなと思っていました。ケイアイエレガントが粘っていたので、それを相手にしながら、待ってから追い出しました。直線の半ばでは楽勝できるかと思っていましたが、ヴァンセンヌが飛んできたので“何とか残ってくれ”と思いながら追いました。2歳の頃から乗せていただいていますが、たくましく成長しています。いろいろと出来上がってきたようで、強気に乗ることができました」と好位からの競馬で制した一戦を穏やかに微笑みながら振り返っていた。

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2015年06月06日

 前回のダービー卿CTで、他を圧倒する勝ち方を見せたモーリス(父スクリーンヒーロー)のさらに広がる可能性に期待したい。ただし、死角は山のようにある。

 まず、負担重量が現在の定量「4歳以上の牡馬は58キロ(牝馬は56キロ)」になったのが、1996年からのこと。

 それまで「57(55)キロ」だった84年からの12年間では、4歳の勝ち馬はちょうど半数の「6頭」もいた。ところが、負担重量が増えた96年からは、過去19年間で「3頭」しか勝っていないのである。

 その3頭は、98年タイキシャトル(GIを5勝した年度代表馬)、99年エアジハード(秋のマイルCSも快勝。10年の勝ち馬ショウワモダンの父)、08年のウオッカ(GIを7勝した年度代表馬)である。

 同じ4歳のミッキーアイルは、NHKマイルCの勝ち馬であり、58キロをこなした経験もある。しかし、モーリスは58キロも初めてなら、トップクラスが集結するGI挑戦さえ初めてである。

 東京コースの経験はあるが、出負けしたうえ折り合いを欠いて凡走。コースOKとはいい切れない。 川田騎手は過去乗ったことはあるものの、3戦1勝。乗り替わりがプラスとはいい切れない。

まだ折り合い面に心配があるから、好走追走などは考えられず、後方に控えて進むしかない。

 頂点のGI挑戦に、これほど多くの死角を抱える人気馬は、そうそういるものではない。果たして、大丈夫なのだろうか?

 でも、魅力は大きい。今春の中山では、衝撃的な勝ち方を見せた馬が、めったにないことに3頭もいた。

 皐月賞を横っ飛びしながら猛然と差し切ったドゥラメンテは、日本ダービーも完勝してみせた。中山1600mでは史上最速とされる上がり32秒7の末脚を爆発させたサトノアラジンは、続く格上がりの東京1800mのオープン特別を、1分44秒7の快時計で楽勝している。そして、もう1頭が中山1600mで上がり3ハロン33秒0を記録したモーリスである。上がりの数字はサトノアラジンには及ばなかったものの、ペースが異なるから全体時計で2秒0も上回る1分32秒2を記録しながらの、究極の爆発力である。決してレベルの低くない相手のダービー卿CTを、4コーナー手前まで最後方近くに控えると、そこから外に回ってスパート開始。届くかもしれないと思わせた瞬間にはもう先頭集団を射程にいれ、あっというまに差し切ると、2着馬を3馬身半も突き離していた。急坂を含めた最後の2ハロンを推定「10秒8-10秒8」でまとめている。サトノアラジンとほとんど同じ最終2ハロンであり、こちらは重賞レースを3馬身半差である。

 今年の安田記念は、ミッキーアイルが控えて進むことを公言し、武豊騎手のカレンブラックヒルが主導権を握ると思えるが、カレンブラックヒルは快速系というより、パワー兼備の平均ペース型。飛ばしはしないだろう。これは初GIのモーリスには好都合。追走に苦労することはない。緩い流れは先行タイプに有利であると同時に、切れ味にこそ活路を見い出したい爆発力型にも有利である。この相手に馬群をさばこうとするには、経験不足のモーリスには無理があるから、大胆に大外一気で挑戦するしかないが、前回の切れ味を再現できるなら、そのほうがいいだろう。

 58キロは不安だが、ここを勝って前述のトップホースに追いすがり、少しでも近づくためには、こなすしかない。前回は55キロだが、前々回は57キロで豪快に追い込んでいるから、500キロ台の大型馬、自身がとくに苦にすることはないと思える。

 父スクリーンヒーローのファミリーは、ダイナアクトレスが代表する名牝系。母方はメジロボサツ(テンポイントの母ワカクモのライバル)から発展するファミリー。モーリスに、底力と成長力を伝えているはずである。

 自在型フィエロと、緩い流れの上がり勝負でこそ切れるサトノギャラントが相手本線。

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 東京11RヴィクトリアRC賞(1600万、ダート1600メートル)は、2番人気ベルウッドテラス(牡5、二ノ宮)に騎乗予定だった柴山雄一騎手(37)が発走直前にゲート内で足を挟まれ、左足のくるぶしを負傷したため乗り替わりとなった。

 不測の事態に関係者は大あわて。代打に指名されたリサ・オールプレス騎手が検量をやり直し、ゲート裏では二ノ宮師が鞍を着用し直すなど、当初の午後3時45分から15分遅れた午後4時発走となった。柴山騎手は最終12Rも乗り替わったが、「左足関節部、足部挫創」との診断で骨には異常はない。安田記念のサトノギャラントなど日曜7鞍の騎乗は、当日朝の様子を見て判断される。

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2015年06月05日

春のマイル王を決める安田記念が今週のGI。東京で続いた6週連続GIの最後を飾るレースだ。

 指数上は10年の内8年で連対している前走指数の上位馬や平均指数の上位馬たちが安定した好成績をあげている。1番人気は3勝をあげているが、2、3着はなく、加えて10番人気以下の人気薄馬の激走もあって、波乱度の高いレースだ。3連単は過去10年のうち7年で10万を超す高配当になっている。

 今年の前走指数上位は、ケイアイエレガント、リアルインパクト、ミッキーアイル、モーリスなど。平均指数や過去の指数で、エキストラエンド、フィエロ、ダノンシャーク、カレンブラックヒルなどもピックアップされる。

 昨年のジャスタウェイ、一昨年のロードカナロア、あるいは09年のウオッカといったような信頼に足る有力馬が今年は不在で、メンバーも小粒な印象、少々難しいレースになった。

 近年の安田記念は、上がり指数で+15以上を示している馬が中心になっており、スタミナや先行力より、鋭い差し脚が問われる傾向が強い。今年、その鋭い差し脚で上位に評価されるのは、モーリス、サトノギャラント、ヴァンセンヌなど。3頭に次ぐのがメイショウマンボ、レッドアリオン、サンライズメジャーなどだ。

 なかでも、鋭い上がりの脚からは4歳馬モーリスが最有力に見える。関東に転籍した1月以降、3戦3勝と勢いに乗る。近走は特に、後方一気の鋭い差し脚が見事に決まって、目下3連勝中だ。前走は古馬相手のマイル重賞も、最後方から断然の差し脚で結果、3馬身半の差をつけて快勝している。前走指数は83のレベルだったが、3歳春にはすでに87という高指数を示したこともあり、余力十分な勝利だったのではないか。マイルは3戦2勝。距離の適性も高そうで、マイルの新星として期待できるだろう。

 サトノギャラントは前走、まだ条件戦を勝ったばかりで、いきなりGIで勝ち負けとなると、少し苦しいだろう。ヴァンセンヌは4連勝の後、前走の京王杯でも2着に好走しているが、指数で80以上を記録したことがなく、底力の点で評価を下げた。

 上がりの脚がある馬で信頼できるのはモーリスだけのようで、波乱をよぶのは逃げ、先行馬ということになりそう。このところ逃げ馬や先行馬は不振が続いているが、先行して粘れる力があるミッキーアイル、ケイアイエレガントには注意がいるだろう。他にも中団から脚を使えるフィエロやダノンシャークに加え、リアルインパクト、カレンブラックヒルの前残りが気になる。


 鳴尾記念は、3週後の宝塚記念の前哨戦として、2012年から距離が2000メートルに変更され、この時期の開催になった。

 今年の指数上位は、レッドデイヴィス、ラブリーデイ、グランデッツァ、エアソミュール、トウケイヘイローなど。

 中心はラブリーデイだろう。近走、阪神大賞典、春の天皇賞で6着、8着と、いまいちの結果だったが、敗因は距離が長すぎたためだ。本来は2000メートル前後に適性があり、平均ペースなら、先行差し切りが濃厚だ。
年明けから使ってきていての疲労がどうか、追い切りを見極めたい。

 逆転候補は昨年の勝ち馬エアソミュール。ペースがゆるむようなら、鋭い差し脚が生きるだろう。


selvas2 at 17:37コメント(0) 
7日に東京競馬場で行われる、第65回安田記念(3歳上・GI・芝1600m・1着賞金1億円)の枠順が、5日確定しました。
ダービー卿CTを圧勝したモーリス(牡4、美浦・堀宣行厩舎)は3枠6番からのスタートとなりました。
また、GI・2勝目を狙うミッキーアイル(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)は3枠5番、
昨年のマイルCSを制したダノンシャーク(牡7、栗東・大久保龍志厩舎)は1枠2番に入りました。
マイルCS2着のフィエロ(牡6、栗東・藤原英昭厩舎)は5枠10番、
マイル戦では3連勝中のヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹夫厩舎)は7枠13番、
豪遠征帰りのリアルインパクト(牡7、美浦・堀宣行厩舎)は5枠9番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 サンライズメジャー(牡6、池添謙一・浜田多実雄)
1-2 ダノンシャーク(牡7、岩田康誠・大久保龍志)
2-3 ダイワマッジョーレ(牡6、M.デムーロ・矢作芳人)
2-4 メイショウマンボ(牝5、武幸四郎・飯田祐史)
3-5 ミッキーアイル(牡4、浜中俊・音無秀孝)
3-6 モーリス(牡4、川田将雅・堀宣行)
4-7 サクラゴスペル(牡7、横山典弘・尾関知人)
4-8 レッドアリオン(牡5、川須栄彦・橋口弘次郎)
5-9 リアルインパクト(牡7、内田博幸・堀宣行)
5-10 フィエロ(牡6、戸崎圭太・藤原英昭)
6-11 ブレイズアトレイル(牡6、C.ルメール・藤岡健一)
6-12 クラレント(牡6、田辺裕信・橋口弘次郎)
7-13 ヴァンセンヌ(牡6、福永祐一・松永幹夫)
7-14 サトノギャラント(牡6、柴山雄一・藤沢和雄)
8-15 ケイアイエレガント(牝6、吉田豊・尾形充弘)
8-16 カレンブラックヒル(牡6、武豊・平田修)
8-17 エキストラエンド(牡6、蛯名正義・角居勝彦)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 09:28コメント(0) 

2015年06月04日

6/7(日)  
第65回安田記念(GI)  
東京競馬場・芝1,600m

速さで魅了、強さで圧倒、風を従え光を放つ猛者がいる。


selvas2 at 12:26コメント(0) 
6月3日(水)の大井競馬11R、第61回東京ダービー(SI、サラ3歳、定量、ダート2000メートル、16頭立て、1着賞金=4200万円)は、今野忠成騎手騎乗で9番人気のラッキープリンス(牡、浦和・小久保智厩舎)が4番手から、直線で抜け出して快勝。タイムは2分7秒5(稍重)。
パーティメーカー(6番人気)騎乗で、58歳にして初のダービー制覇に燃える的場文男騎手は渾身のムチで追い上げたが、3/4馬身及ばず2着。
浦和所属馬の東京ダービー制覇は1990年のアウトランセイコー以来25年ぶり3度目で、小久保厩舎はワンツーフィニッシュを飾った。

 さらに半馬身差の3着にヴェスヴィオ(10番人気)が入線。1番人気のオウマタイムは6着、2番人気のストゥディウムは7着に敗れた。

 東京ダービーの勝ち馬ラッキープリンスは、父サイレントディール、母ウォータートスカ、母の父オペラハウスという血統。北海道浦河町・畔高牧場の生産馬で、国田正忠氏の所有馬。通算成績は12戦6勝。重賞は2015年ニューイヤーカップに次いで2勝目。小久保智調教師、今野忠成騎手ともに東京ダービーは初優勝。

 ダービートレーナーとなった小久保智調教師は「ラッキープリンスはあそこまでいったらへこたれない強い子なので、心配はしていませんでした。でも外から的場さんが来ていたのでマトバ、マトバと吠えてしまった自分がいるんですけど…。今回の勝利に関してはいろいろなことに感謝しています。次走はもちろんジャパンダートダービーへ向かいます」と初の東京ダービー制覇にも浮つくことなく、さらなる高みを見据えていた。

selvas2 at 08:46コメント(0) 

2015年06月03日

鳴尾記念は、2012年に開催時期が12月から6月へ、舞台が阪神・外回りの芝1800mから阪神・内回りの2000mにそれぞれ変更され、宝塚記念の前哨戦として位置付けられた。本レースは、過去に優勝した重賞のグレードに応じて負担重量が増える別定重量のため、収得賞金の多い実績馬も参戦しやすく、また、宝塚記念を目標とする馬が出走してくることからも、注目度の高い重賞となっている。梅雨の時期ということもあり、雨が降った際には渋った馬場の巧拙も考慮しなくてはいけないが、基本的には、紛れが少なく、実力馬がきっちり能力を発揮するレースと言っていいだろう。

エアソミュール(牡6・角居勝彦)は、昨年の鳴尾記念の優勝馬で、今年は連覇を狙っての登場となる。昨秋には、天皇賞(秋)の前哨戦である毎日王冠を勝利。天皇賞(秋)は、中2週の間隔で再度の関東圏への長距離輸送となるのを避け出走を見送ったが、GI のタイトルを狙えるところまで近づいている印象を受けた。今回は、宝塚記念に向けた一戦で、毎日王冠時と同様に本番へは中2週のローテーションとなるが、長距離輸送のない関西圏での競馬なら十分に対応できると陣営は考えているようだ。1週前追い切りの段階では少し馬体に余裕が感じられたが、課題とされている折り合い面はスムーズだった。今週の最終追い切りをしっかりとこなして態勢が整えば、連覇の可能性は十分にあるだろう。

グランデッツァ(牡6・平田修)は、昨年のマイルチャンピオンシップで3着に好走。昨年5月のオープン特別・都大路S(京都・芝1800m、1着)で1分43秒9のJRAレコードをマークしたことからも、京都・芝の外回りコースへの適性の高さは知られるところだが、今回の舞台である阪神・芝コースへの出走は、2歳時の2011年ラジオNIKKEI杯2歳S(3着)以来約3年半ぶりとなる。約4か月半ぶりの実戦となった今年のオープン特別・都大路S(京都・芝1800m、2着)を使われた上積みが見込める今回、重賞制覇のチャンスを迎えた。

年明けの中山金杯、続く京都記念と、今年に入って重賞2勝をマークしているラブリーデイ(牡5・池江泰寿)も注目の一頭だ。前々走の阪神大賞典が6着、前走の天皇賞(春)は8着に敗れたが、芝3000m以上の長距離レースへの適性が低かったようで、阪神・芝2000mに舞台が替わる今回に対しては参考外と見ていいだろう。中間は短期放牧を挟み、この鳴尾記念を目標に調整が進められており、5月28日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、しっかりとした動きで併走馬のダノンカモン(古馬オープン)に先着を果たしている。次走に予定されている宝塚記念に向けて、手応えのあるレースをしたいところだ。

トウケイヘイロー(牡6・清水久詞)は、昨年の札幌記念(11着)のレース後に左前脚の屈腱炎が判明。長期休養を余儀なくされた。約9か月半ぶりの実戦となる今回、レース勘という面では多少の割り引きが必要だろうが、栗東トレーニング・センターへ帰厩した後の調教では、好調時に近い動きを見せている。5月27日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでも、6ハロン79秒7秒の好時計をマーク。今回、休み明け初戦から好走しても不思議ではない。

アズマシャトル(牡4・加用正)は、約3か月半の休み明けで臨んだ前走の新潟大賞典で12着と大敗したが、実戦を1度使われて、調教で見せる動きに力強さが出てきた今回は、この馬本来の力を発揮できるはずだ。本馬は、まだまだ成長を見込める4歳馬。今週にクラス再編成が行われたことで、1600万下クラスからの格上挑戦になるが、一昨年のラジオNIKKEI杯2歳S2着や、今年のオープン特別・白富士S(東京・芝2000m)優勝など、オープンクラスでの実績は十分に残している馬だけに、上位争いを演じてもおかしくはない。

クランモンタナ(牡6・音無秀孝)も、前走の新潟大賞典で9着に敗退。約3か月半の休み明けで、プラス2キロ(486キロ)という数字以上に馬体に緩さが残っていた点が敗因のひとつと言えるだろう。今回の舞台となる阪神・芝コースは〔1・4・1・1〕と相性が良く、レースを1度使われた上積みも見込めるだけに、前走とは一変した走りを見せても不思議ではない。半兄に2008年の皐月賞馬キャプテントゥーレ(父アグネスタキオン)を持つディープインパクト産駒の良血馬が、重賞初制覇を目指す。

メイショウナルト(せん7・武田博)は、逃げの戦法で昨年の七夕賞を優勝し、小倉記念と福島記念でも、共に3着に好走した。しかし、前々走の中山金杯は逃げることができずに8着、前走の小倉大賞典では向正面でカレンブラックヒル(1着)に先頭を奪われる展開で15着と、今年に入ってからの2戦は今ひとつの成績。今回もスムーズに逃げられるかどうかが鍵になるだろう。前述の七夕賞を勝った後は5戦連続でハンデキャップレースに出走し、57.5キロの斤量を負担していただけに、今回、別定重量の56キロに替わる点は、大きなプラス材料だ。

レッドデイヴィス(せん7・音無秀孝)は、キズナ(3着)、ハープスター(5着)など好メンバーがそろっていた前走の京都記念で、勝ち馬のラブリーデイから0秒2差の4着に健闘した。今回は約4か月ぶりのレースになるが、3歳時の2011年に、シンザン記念、毎日杯、鳴尾記念と重賞を3勝している実績馬が、復活を遂げて優勝する場面が見られるかもしれない。


マジェスティハーツ(牡5・松永昌博)は、前走のオープン特別・都大路Sで4着に善戦。エイシンヒカリ(1着)、グランデッツァ(2着)、コスモソーンパーク(3着)と、先行した馬が上位を占める中、本馬は中団追走から最後の直線でもいい伸び脚を見せて追い上げており、内容は悪くなかった。今回、先行馬に厳しいハイペースの展開になるようなら、鋭い差し脚で上位争いに加わってくるだろう。

ダノンジェラート(牡6・萩原清)は、5月23日のオープン特別・モンゴル大統領賞(東京・芝1800m)を左肩跛行のため出走取消。その後は来週のエプソムCと両にらみで調整されており、特別登録の段階で本レースへの出否は未定だが、前走の中日新聞杯(7着)では1番人気の支持を受けていた馬だけに、出走してくるようならここでも上位の評価が必要になるだろう。


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2015年06月02日

皐月賞から一転、優等生の正攻法
 皐月賞を圧勝した素晴らしい能力が評価され、断然の支持を受けたドゥラメンテ(父キングカメハメハ。母アドマイヤグルーヴ)が、期待に応え「2分23秒2」の日本ダービーレコードで快勝した。

 激しい闘志を秘めた気性から、皐月賞と同じようになだめて進むのではないかと予測されたが、平常心だったという装鞍所から、パドック、本馬場入場、そしてレース内容まで、ドゥラメンテは古馬のように落ち着いていた。みなぎる気迫を全身に示すときより、一見、ピーク過ぎを思わせるように「落ち着き払い、枯れてみせるくらいのときに全能力が出せる」という例えがあるが、まさに今回のドゥラメンテがそうだった。

 堀調教師以下、スタッフの快心の仕上げであり、M.デムーロ騎手は作戦を用いる必要がなかった。ゆっくりスタートしたと見えたのに、首を上げている隣りのリアルスティールをスッーと交わして1コーナー過ぎには7-8番手。皐月賞とは一転、優等生の正攻法である。

 高速馬場を意識し、また皐月賞を1分58秒2で楽々と乗り切った今年のメンバーの全能力を発揮するためには、「俺がレースを作ってやる」。そんな横山典弘騎手がペースメーカーとなって、前半1000m通過「58秒8」。少し速いのではないかとみえたが、終わってみれば前後半「1分11秒3-1分11秒9」=2分23秒2。紛れを許さない厳しい平均バランスの2400mだった。勝ち負けに関係した1着から4着まで、上位5番人気以内に支持された馬だけであり、行って2分24秒6のミュゼエイリアン(10番人気)も、10着に粘っている。

 キングカメハメハ産駒のドゥラメンテは、父の産駒として初の日本ダービー勝ち馬となると同時に、父と、ディープインパクトの持っていた日本ダービーの最速記録を塗り替えた。

 今年のミュゼエイリアンの前半1000m通過は「58秒8」。ディープインパクトの年は「59秒9」。キングカメハメハの年は「57秒6」。先導馬のペースは大きく異なるが、3頭の勝ち馬自身の前後半1200m(推定)は、

  15年ドゥラメンテ…「1分12秒5-1分10秒7」=2分23秒2
  05年ディープインパクト…「1分14秒0-1分09秒3」=2分23秒3
  04年キングカメハメハ…「1分12秒0-1分11秒3」=2分23秒3

 となる。結果的にもっとも前後半のバランスが取れていたのは、縦長の乱ペースになった2004年に中位から差したキングカメハメハである。ひとまくりで独走を決めたディープインパクトの前後半には「4秒7」もの差があり、とてもあれが全力発揮とは思えなかった。秘められた可能性は、のちの菊花賞、レコードの天皇賞・春などで発揮されている。

 3頭の勝ち馬の自身の中身を800mずつに3等分すると、

  15年ドゥラメンテ…「48秒3-48秒9-46秒0」上がり33秒9
  05年ディープインパクト…「49秒4-48秒9-45秒0」上がり33秒4
  04年キングカメハメハ…「47秒9-48秒2-47秒2」上がり35秒4

 尻上がりにスピードを上げる後半スパート型のディープインパクト。全体にバランスを失わない自在型キングカメハメハ。その特徴が、日本ダービーの勝ち方にも良く現れている。今年のドゥラメンテの中身は、レース運びからしても、かなり「父キングカメハメハ」に近い。父と、その代表産駒だから当然か。ついでにいえば、母アドマイヤグルーヴ(父サンデーサイレンス)も、その母エアグルーヴ(父トニービン)も、さらにはその母ダイナカール(父ノーザンテースト)も、さまざまなレースを展開したが、好位、中位からの差し切りが多かった。

 5年くらい前の記録ではあるが、ノーザンF、社台Fなどを合わせた社台グループの、山のような数の多岐にわたる繁殖牝馬の中で、もっとも多いのがこのダイナカール「その母シャダイフェザー(父ガーサント)」から広がるファミリーの牝馬群である。

 秋の目標は、現段階では未定か。凱旋門賞挑戦も、菊花賞(あるいは天皇賞・秋)もある。あくまでドゥラメンテの体調と、完成度、成長余地を熟考しての判断になるだろう。

 岩田康誠騎手のサトノラーゼン(父ディープインパクト)が最内の1番枠を引いた時点で、消してはならない有力馬の1頭に加えたファンが多かったかもしれない。その通り、道中は内ぴったりを回りつつ、直線もインを通ってたたき出してきた。京都新聞杯と同じようなレース巧者ぶりをフルに発揮して、これで通算成績【3-4-3-0】。実にしぶとい。かなりチャカチャカしていたから、落ち着けばさらに良くなるだろう。

 それにしても近年の「1番枠」の好走はすごい。1週前のオークスでは50年も60年も勝ち馬の出現していない1番枠が、日本ダービーでは最近8年で【4-2-0-2】となった。この週からCコースに移って内枠有利はたしかだが、それなら2番も3番も4番も有利なはずで、1番だけは異常である。ビッグレースで必ず生じたり消えたりする不思議のひとつか。

 同じオーナーのラーゼンと写真判定になったサトノクラウン(父マルジュ)がハナ差の3着。後方から外を回る苦しいレースになったが、最速の上がり33秒8で鋭く伸びた。11月の東スポ杯の内容から、速い脚の長つづきするタイプかどうかの心配もあったが、そんな死角はないことを示すと同時に、距離2400mもOKだった。切れ味は中距離でこそ全開すると思えるが、秋はどんな路線を展望するのだろう。2000mの東京の天皇賞・秋向きかもしれない。

 2番人気のリアルスティール(父ディープインパクト)は、中間の動きは陣営でさえ自信のコメントを発したくなるほど素晴らしいものがあった。だが、不思議なもので、当日の全体のかもしだす雰囲気はなぜかあまり目立たず、直後に落ち着き払ったドゥラメンテがいるから、なんとなく物足りない印象さえ与えてしまった。1コーナー手前でクビを上げて行きたがる素振りを見せたリ、追撃に入った最後の直線では舌を出してしまうなど、ロスが大きすぎた。いざ本番になって、思わぬ若さ(幼さ)が出てしまったということか。

 伏兵(単勝234.9倍)としてただ1頭上位5着に食い込んだコメート(父ブラックタイド)は、勝ち負けには加われなかったものの、この健闘は見事。16年目で日本ダービー初騎乗となった嘉藤貴行騎手(33)は、「この馬は絶対に走る」とデビューから8戦ずっとコンビを組んできた。信念通りついにダービー出走を果たした想いが、コメートに全部伝わったようだった。

 キタサンブラック(父ブラックタイド)は、入念に乗ってきたが10キロ増の馬体重が示すように、丈夫で健康ゆえにいまがちょうど体の成長期か。外枠から少々ムリをしてでも行かなければ(勝ちに出なければ)ならない立場とあって、厳しい流れで失速は仕方がない。

 レーヴミストラル(父キングカメハメハ)、タンタアレグリア(父ゼンノロブロイ)の青葉賞組は、ペースが違うとはいえ前回の時計を「2秒4-3秒0」も短縮しての入着止まり。さすがに今回は急に相手が強化しすぎた。

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2015年06月01日

安田記念は、東京・芝1600mで争われる上半期のマイル王決定戦。広々として直線が長く、力勝負になりやすい東京・芝コースが舞台の本レースには、スプリント、マイル路線の一流馬だけでなく、昨年の優勝馬ジャスタウェイのように、中距離路線から参戦してくる馬も少なくない。また、ぐんぐん力をつけている新興勢力のレースぶりも見どころのひとつだ。今年も個性豊かな顔ぶれがエントリー。競馬の祭典・日本ダービーの熱気冷めやらぬ東京競馬場を舞台に、今週も手に汗握る熱戦が期待できそうだ。

昨年のマイルチャンピオンシップを優勝したダノンシャーク(牡7・大久保龍志)。前走の阪急杯は、約3か月の休み明けに加えて、デビュー以来最も重い馬体重(462キロ)での出走。力を要する馬場コンディション(不良)に切れ味を削がれ、直線で伸び脚を欠いたが、勝ち馬のダイワマッジョーレから0秒6差の5着なら及第点の内容と言えるだろう。出走を予定していた前哨戦の読売マイラーズCを回避し、安田記念へ直行するローテーションになったが、昨年の安田記念で、今回と同じ阪急杯からの臨戦で4着に健闘したことを考えれば、大きな懸念材料にはならないはず。本レースを制し、マイル王として確固たる地位を築けるか、注目の一戦だ。

新興勢力の筆頭格と言えるのがモーリス(牡4・堀宣行)だろう。3連勝で重賞初制覇を飾った前走のダービー卿チャレンジTでは、レースの800m通過タイムが46秒7という落ち着いた流れの中、出走メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒0(推定)の末脚で豪快に突き抜け、後続に3馬身1/2差をつけて快勝した。直線に坂のある中山・芝コースで、ラスト1ハロンを10秒台で駆け抜けた切れ味は秀逸。今回は、2013年11月の京王杯2歳S(6着)以来約1年7か月ぶりの東京・芝コースへの出走となるが、本馬の脚質を考えれば、コース替わりがマイナスになることはないだろう。新たなスターホース誕生なるか、目が離せない。

ヴァンセンヌ(牡6・松永幹夫)は、父ディープインパクト、母に1996年の高松宮杯(現:高松宮記念)とスプリンターズSを制したフラワーパークを持つ良血馬。約3か月半の休養明けとなった前走の京王杯スプリングCでは、レースの600m通過タイムが36秒0というスローペースの中、出走メンバー中最速の上がり3ハロン32秒7(推定)の末脚を繰り出し、勝ち馬のサクラゴスベルとアタマ差の2着に好走。後方を追走していた本馬と、中団の前めにいた勝ち馬とは位置取りの差が出た印象で、“負けてなお強し”と言える内容だった。今回は、休み明けを1度使われた上積みが見込めるうえに、前走から距離が200m延長される点も歓迎材料だろう。父や母に続いてのGI 制覇も夢ではない。

3歳時の2011年に安田記念を制したリアルインパクト(牡7・堀宣行)。今年の春はオーストラリアへ遠征し、前々走の国際G1・ジョージライダーS(ローズヒルガーデンズ・芝1500m)を制して海外G1 初制覇を達成すると、前走の国際G1・ドンカスターマイル(ロイヤルランドウィック・芝1600m)では、好位追走から直線で一旦先頭のシーンを作る2着に好走。日本とは環境が大きく違う異国の地で結果を残した。今回は、帰国初戦となるだけに仕上がり具合が鍵だが、調教では軽快な動きを見せており、力を出せる状態で出走できそうだ。2度目の安田記念制覇を達成し、再びマイル王の座に返り咲けるか、注目の一戦だ。

ミッキーアイル(牡4・音無秀孝)は、前走の高松宮記念で、初経験の芝1200mにもすんなりと対応し、パワーを要する馬場コンディション(稍重)をものともせず、見せ場十分の3着に好走した。以前は逃げて好成績を残していたが、近走は好位からの競馬でも勝ち負けを演じている。脚質に幅が出てきたことで、安定感がグンとアップしてきた。全6勝中5勝を芝1600mでマークしている実績から、前走から400mの距離延長もプラス材料だろう。前走後は放牧を挟み、今回、約2か月半ぶりのレースとなるが、帰厩後の調教では申し分のない動きを披露しており、万全の状態で出走できそうだ。3歳時の昨年に挑戦した本レースで16着に敗れた雪辱を果たしたい。

昨年のマイルチャンピオンシップで勝ち馬のダノンシャークとハナ差の2着に好走したフィエロ(牡6・藤原英昭)。前走の読売マイラーズCでは、道中は中団のインで末脚を温存し、最後の直線で内ラチ沿いを突いたが、前が壁になって追い出しを待たされるシーンがあった。それでも、ゴール前は鋭く伸びて勝ち馬のレッドアリオンからクビ+クビ差の3着まで追い上げており、スムーズな競馬ならもっと際どかっただろう。重賞タイトルこそまだ獲得していないが、能力はここでも引けを取らない。休み明けを1度使われたことで状態面の上積みが見込める今回、父ディープインパクト譲りの瞬発力で、マイル路線の頂点に立つシーンが見られるかもしれない。

前走の京王杯スプリングCを制したサクラゴスペル(牡7・尾関知人)。このレースでは、6枠11番からのスタートで終始馬群の外めを回りながらも、直線での追い比べを制して勝利を手にした。芝1200〜1400mに良績が集中しているものの、一昨年の安田記念では勝ち馬のロードカナロアから0秒4差の5着に健闘しており、芝1600mまでなら十分に対応可能だろう。今年に入って重賞2勝をマークしており、7歳を迎えた今が充実期と言えそうだ。目下の勢いは軽視できない。

レッドアリオン(牡5・橋口弘次郎)は、2013年のNHKマイルCで4コーナー最後方から猛然と追い込んで4着に善戦したように、3歳の早い段階から素質の片りんを見せ、その後も息の長い活躍を続けている。5歳となった今年は、前々走のオープン特別・洛陽S(京都・芝1600m)→前走の読売マイラーズCと、2連勝で重賞初制覇を達成。長く懸念材料だったスタートの不安が解消しつつあることからも、本格化の気配が漂っている。今回、悲願のGI 奪取を目指す。

2012年のNHKマイルC優勝馬カレンブラックヒル(牡6・平田修)は、前々走の小倉大賞典で、トップハンデの58キロを背負いながら優勝。近走は芝・中距離路線を主戦場にしており、今回は、昨年の安田記念(9着)以来1年ぶりに芝1600mへ出走するが、過去の実績から距離への不安はない。マイペースで先行できれば、上位進出は可能だろう。

サンライズメジャー(牡6・浜田多実雄)は、前走の読売マイラーズCで、スローペースの逃げに持ち込み、ゴール寸前までしぶとく粘って勝ち馬のレッドアリオンとクビ差の2着に好走。昨年のマイルチャンピオンシップを感冒のため出走取消(馬番決定前)したため、今回がGI 初挑戦となるが、本格化を遂げた今なら強敵相手でも見劣りすることはないはずだ。

selvas2 at 08:25コメント(0) 
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