2017年08月

2017年08月31日

モズスーパーフレア
牝2歳
調教師:音無秀孝(栗東)
父:Speightstown
母:Christies Treasure
母の父:Belong to Me
ここに注目!
均整が取れた好馬体の持ち主。調教でもしっかりと動き、課題と思われたゲートも初戦はスムーズだった。今回は中1週での参戦で馬体重が大きく減っていると不安だが、前走程度の状態で出走できればチャンスが大きい。

ヴァイザー
牡2歳
調教師:高橋亮(栗東)
父:ノヴェリスト
母:ヴァイスハイト
母の父:アドマイヤベガ
ここに注目!
3回阪神開催の開幕週での勝ち上がりで、今回は約3か月ぶりの一戦。ただ、前走時の馬体重が420kgとコンパクトな馬体で、中間の活気ある走りも考慮すれば、仕上がりに時間のかからないタイプと判断していいだろう。力を出せる状態で出走できそうだ。

バーニングペスカ
牡2歳
調教師:松永昌博(栗東)
父:パイロ
母:メイショウガンツ
母の父:ダイワメジャー
ここに注目!
前走のメイクデビュー小倉(芝1200m、1着)で、すでに馬体が仕上がっている印象もあっただけに、上積みがどこまであるかがポイントになるだろう。1週前追い切りでは併せ馬でしっかりと負荷がかけられており、調整過程への不安はなさそうだ。

アサクサゲンキ
牡2歳
調教師:音無秀孝(栗東)
父:Stormy Atlantic
母:Amelia
母の父:Dixieland Band
ここに注目!
もまれた経験がないので、馬群に囲まれた時の課題はあるが、スタートが互角ならスピード負けをすることはなさそうだ。前走の未勝利(小倉・芝1200m)での勝ち時計1分08秒8で走ることができれば、ここでも争覇圏内だろう。

アイアンクロー
牡2歳
調教師:斉藤崇史(栗東)
父:アドマイヤムーン
母:ヤマノアイリー
母の父:グラスワンダー
ここに注目!
前走のオープン特別・フェニックス賞(小倉・芝1200m、3着)では、大外枠から気合をつけられた時に行きたがる面を見せており、内めを鋭く伸びた初戦とはずいぶん違うレースぶりだった。前に壁を作って運べるかどうかが鍵になりそうだ。

シトリカ
牝2歳
調教師:牧浦充徳(栗東)
父:ヨハネスブルグ
母:サチノスイーティー
母の父:カリスタグローリ
ここに注目!
小柄なタイプで、調教の強度がかなり抑えられていた前走のメイクデビュー小倉(芝1200m、1着)でも、太め感のない馬体を見せていた。今回はレースを1度使われた上積みがありそうで、中4週というローテーションも絶好だろう。

スーサンドン
牡2歳
調教師:岩元市三(栗東)
父:フサイチセブン
母:グランジョイ
母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!
前走のメイクデビュー小倉(芝1200m、1着)時の馬体重は464kg。均整の取れた馬体で太め感もほとんどなく、仕上がりは良好だった。ただし、それほど柔らかい繋ぎをしている馬ではないので、極端に瞬発力を求められるレースは向かないかもしれない。

ペイシャルアス
牝2歳
調教師:坂口正則(栗東)
父:ストロングリターン
母:ルアス
母の父:タイキシャトル
ここに注目!
中京でデビューし、小倉開催での出走は今回が3度目。しかも連闘での参戦とあって、当日の馬体重はしっかりとチェックしたい。大幅な馬体重の減少や、脚さばきが硬くなっているのは歓迎材料とは言えないだろう。


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ロックディスタウン
牝2歳
調教師:二ノ宮敬宇(美浦)
父:オルフェーヴル
母:ストレイキャット
母の父:Storm Cat
ここに注目!
父オルフェーヴルは、2011年のクラシック三冠を筆頭にGI6勝を挙げ、フランスの凱旋門賞(G1)で2年連続2着(2012、2013年)に入った、本年度期待の新種牡馬。本馬の栗毛の馬体は父譲りで、デビュー戦の内容からも、高いポテンシャルを秘めていることは明らかだ。

クリノクーニング
牡2歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:オルフェーヴル
母:クリノビスケット
母の父:パラダイスクリーク
ここに注目!
前走のメイクデビュー函館(芝1800m)を、2歳コースレコードとなる1分49秒7のタイムで優勝。2着に退けたカレンシリエージョが次走の未勝利を8馬身差で圧勝したことからも、能力の高さは相当だ。本馬は父同様に気性の激しさがあるが、将来性は高い。

カレンシリエージョ
牝2歳
調教師:鈴木孝志(栗東)
父:ハービンジャー
母:ベルアリュールII
母の父:Numerous
ここに注目!
半姉に、今年のヴィクトリアマイルを制したアドマイヤリード(父ステイゴールド)がいる良血馬。メイクデビュー函館はクリノクーニングに敗れ2着だったが、続く未勝利(共に函館・芝1800m)を圧勝しており、重賞のメンバーに入っても素質は遜色がなさそうだ。

ファストアプローチ
牡2歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:Dawn Approach
母:ジョリージョコンド
母の父:Marju
ここに注目!
母のきょうだいにライトニングパール(2011年チェヴァリーパークS)、サトノクラウン(2016年香港ヴァーズ、2017年宝塚記念)と2頭のGIウイナーがおり、本馬の血統背景は優秀。大型馬で一戦ごとに状態は上向いており、重賞でも素質は引けを取らない。

ロードトレジャー
牡2歳
調教師:小島茂之(美浦)
父:プリサイスエンド
母:マツリダワルツ
母の父:チーフベアハート
ここに注目!
半兄のロードクエスト(父マツリダゴッホ)は、これまで重賞2勝を挙げ、昨年のNHKマイルCでは2着に入った活躍馬。瞬発力型の兄とは違い、本馬はスピードの持続力が持ち味だが、高い素質を秘めていることは確かで、先々まで活躍が期待できる。

シスターフラッグ
牝2歳
調教師:西村真幸(栗東)
父:ルーラーシップ
母:ミラクルフラッグ
母の父:スパイキュール
ここに注目!
前走のメイクデビュー函館(芝1800m)では、叔父ゴールドシップ(GI6勝)をほうふつとさせる末脚で豪快に差し切って快勝。牝馬で490kg台と馬格に恵まれて、見映えのする好馬体。ここは将来を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。

ダブルシャープ
牡2歳
調教師:米川昇(北海道)
父:ベーカバド
母:メジロルーシュバー
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
前走のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500m、1着)でJRA勢を撃破し、芝適性の高さを証明。伯父にメジロブライト(1998年天皇賞・春)、メジロベイリー(2000年朝日杯3歳S)がいる筋の通った血統も魅力で、重賞でも侮れない。

ミスマンマミーア
牝2歳
調教師:松本隆宏(北海道)
父:タニノギムレット
母:サンデーメモリー
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
前走のオープン特別・コスモス賞(札幌・芝1800m)では、7番人気の低評価を覆して勝ち馬とクビ差の2着に好走。今回は相手強化の一戦になるが、これまで6戦という豊富なキャリアを生かせば、再度上位争いに食い込むシーンもありそうだ。


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2017年08月30日

新潟記念は意外と枠順が重要

単勝回収率300%超え!穴の出やすいゾーンはココだ

 今年の新潟記念はフルゲート18頭に登録17頭。1頭か2頭減るかもしれないが、15頭立てあたりでレースとなりそうだ。

 言うまでもなく新潟記念は新潟の外回りコースで行われる。直線もかなり長いし、枠順の有利不利は無いように感じられる。しかし、過去10年の新潟記念を見ると枠順(馬番)はかなり大きなテーマになりそうだ。

 なんとなく過去10年の枠番成績を見たら3枠が複勝率42.1%、回収率が単395%・複242%とかなり好走している。隣の4枠も複勝回収率が128%と高い。

 そこで今度は馬番別成績という形で見てみると、馬番4番から9番はすべて複勝回収率が100%を超えている。これらの馬番は過去10年に2頭以上馬券に絡んだ馬を出しており、それぞれの馬番は7番人気以下で馬券に絡んだ馬を含んでいる(5番を除く5つの馬番は複数含んでいる)。真ん中あたりからちょい内、が穴の出やすいゾーンなのだ。

 これが偶然でないことは外枠馬も観察してみるとよく分かる。13番から外はすべて複勝回収率が20%台か30%台。ひとつ内の12番も48%で高くない。

 12番より外からは7頭が馬券に絡んでいるが、6頭までは5番人気以内馬。うち5頭は3番人気だ。唯一穴と言える9番人気で3着に入ったロンギングダンサーはこのゾーンでは一番内となる12番枠である。

 今年最終的な出走頭数が伸びなかった場合は上記の話が無駄になってしまうが、外寄りに入った馬は上位人気馬を的中頻度のために押さえる、くらいでいいのかもしれない。勝負は真ん中からやや内、だ。

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「史上最大のスローペース」

 長い直線が約660mもつづく新潟の外回りのマイル戦は、前半はスローで流れ、最後の直線660mの「切れ味勝負」になることで知られる。パターン化していた。

 しかし、スピード勝負のマイル戦なので、いかにスローといっても限度というものがある。あまりに度を超えたスローは、重賞レースでは出現したことがなかった。

 今年の新潟2歳Sは、現在の左回りの長い直線を持つ1600mに移って以降、ついに出現してしまった「歴史的なスロー」だった。スタートして1ハロン過ぎにコーディエライト(父ダイワメジャー)がハナに立ち、これを2番手でフロンティア(父ダイワメジャー)がマーク、直後のインをテンクウ(父ヨハネスブルグ)が確保した流れは、

▽前後半4ハロン「49秒3-後半45秒3」
▽前半1000m通過「61秒6→上がり33秒0」

 現在のコースになって以降、前後半800mの差「4秒0」は文句なしに史上最大だった。2位は2004年と、2011年の2秒8。

 前半1000m通過61秒6は史上もっとも遅く(2位は2006年の61秒3)、逆に、レース上がり33秒0は当然ながら史上最速。同様に超スローだった2011年の記録33秒1を更新した。

 時と場合によるが、スローペースが悪いということもない。キャリアの浅い2歳馬が厳しいペースで展開しては、馬が壊れてしまう危険がある。ゆったりした流れなら、最後だけの勝負になり、異常な高速上がりで腱にムリがかからない限りは壊れない。

 ただ、ここまでの超スローになると、本来が高速の芝の新潟だけに、通常のレースにならない物足りなさが生じてしまった。この上がりで、上位3頭は「3、5、2」番人気の有力候補であり、なおかつ4〜5番手とは道中の間隔があった先行の3頭なので、直線に入ってスパートした3頭の上がりは「32秒9、33秒1、32秒6」。一段とピッチが上がり、ゴールでは4着以下に「4馬身」の差がついていた。

 4着した11番人気のエングローサー(父トランセンド)の木幡巧也騎手のレース後のコメントが、特異なレースを的確に言い当てている。「最後は、一発あるんじゃないかと思った…」と。その通りである。伏兵エングローサーは後方追走から、直線は外に回り上がり「33秒1」で猛然と伸びていた。後方から外に出して上がり33秒1で鋭く伸びるなら、いつもの年なら好勝負なのである。

 ただし、今回はあまりにスローすぎ、また先行した3頭がバテない力量馬で2着コーディエライトの上がりも33秒1。逆転できる道理がなかっただけである。

 新潟では、直前の9R「五頭連峰特別」1600mでも、歴史的なスローの大波乱が生じていた。レースバランスは前後半「49秒8-44秒7」=1分34秒5。JRAの古馬混合の芝のマイル戦で、前半のほうが「5秒1」も遅いレースなど、ちょっと記憶にない。1000m通過は61秒5、上がり3ハロンは33秒0だった。未勝利戦ではなく、元1600万下の馬もいた古馬混合1000万条件である。先行した馬が鈍るわけがない。「7、16、8」番人気馬の行った=行ったの決着。3連複1344倍。3連単680万円だった。

 予定にはなかった新潟2歳Sのリハーサルだったのである。本番で快走した「岩田、津村、北村宏」はみんな騎乗していて、1番人気の岩田騎手のショウナンアンセム(デキもう一歩で外々を回された)は、見せ場なしの13着だった。ペースの読めるトップジョッキーのいないこの日、もうメインの新潟1600mで好スタートを切った岩田、津村、北村宏騎手が下げるわけがない。

 新潟外回りの2歳S1600mは、前半はスローでも変に動く必要はなく、(直線1000mの必殺の極意と同じように)最後の直線660mの爆発力に賭けるレースである。そういうパターンが成立していた。しかし、「前半49秒台→1000m通過61秒台後半」にまでスローが進むと、さすがそれはもう別次元、差しようも追い込みようもなかった。

 2歳戦に圧倒的な良績を残すダイワメジャー産駒は、直線の長い新潟のマイル戦にはあまり結果がでていなかったが、スローだったとはいえ牡馬フロンティア、牝馬コーディエライトのワンツー決着は見事だった。

 フロンティアは、ドリームパスポート(父フジキセキ。クラシック3冠を2、3、2着)の4分の3同血の弟という評価の仕方もあるが、もっとファミリーを大きく考え、ステイゴールド(母の半兄)が代表する一族の出身。そこにもう種牡馬としてのキャリアを重ね、天皇賞・秋を制するなど2000m級まで平気だった種牡馬ダイワメジャーの一番いいところがそろそろ表に出てくるのではないか、と考えたい。

 2着コーディエライトも、そのファミリーは魅力である。種牡馬となってまさに評価を激変させたサウスヴィグラスの半妹が母であり、さらにはブラックホークなどが一族の代表馬に並ぶ。先行スピードを生かし、メジャーエンブレム級の活躍も夢ではない。

 3着テンクウは、半兄イブキ(父ルーラーシップ)と同じように新潟2歳Sを3着惜敗にとどまったが、タイプが違ってこちらには器用さも鋭さもありそうである。単なる早熟系のスピード型にとどまらない成長力を見せたい。

 3頭ともに歴史的なスローの新潟2歳Sの好走馬とあって、このあとの評価は分かれるだろうが、流れに恵まれたわけではない。粘って流れ込んだだけでもない。みんな上がり33秒前後で、後続を4馬身以上も引き離したのである。

 ムスコローソ(父ヘニーヒューズ)、プレトリア(父ヨハネスブルグ)などは、この流れで不発はさすがに仕方がないところがある。上がり32秒5(ハープスターの末脚)を記録したところで、どうにも届かない流れだった。評価はつぎのレースとしたい。

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2017年08月29日

8月27日の新潟11Rで行われた第37回新潟2歳ステークス(2歳オープン、GIII、芝・外1600メートル、馬齢、15頭立て、1着賞金=3100万円)は、岩田康誠騎手騎乗の3番人気フロンティア(牡、栗東・中内田充厩舎)が好位から抜け出して重賞初制覇。タイムは1分34秒6(良)。好スタートを切ったフロンティアは一旦は先頭に立つ形。途中からマイネルサイレーンが、3コーナーではコーディエライトがハナを奪うめまぐるしい展開で直線へ。最内にテンクウ、その外にコーディエライト、さらに外からフロンティアが脚を伸ばして世代初のマイル重賞を制した。

 3/4馬身差の2着には粘り込んだコーディエライト(5番人気)、さらにアタマ差遅れた3着に好位追走から最内を伸びたテンクウ(2番人気)。1番人気のムスコローソは後方追走から伸びを欠き、12着に敗れた。

 新潟2歳Sを勝ったフロンティアは、父ダイワメジャー、母グレースランド、母の父トニービンという血統。半兄のドリームパスポート(父フジキセキ)は2006年神戸新聞杯・GIIの勝ち馬で、その年の皐月賞、菊花賞、ジャパンCで2着。北海道白老町・社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、馬主はサンデーレーシング。通算成績は2戦2勝。重賞初勝利。新潟2歳Sは、中内田充調教師は2016年ヴゼットジョリーに次ぐ2勝目、岩田康誠騎手は2008年セイウンワンダー、2009年シンメイフジに次いで3勝目。

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2017年08月28日

8月27日の札幌11Rで行われたサマースプリントシリーズ(全6戦)の第5戦、第12回キーンランドカップ(3歳以上オープン、GIII、芝1200メートル、別定、13頭立て、1着賞金=4100万円)は、12番人気の9歳馬エポワス(セン、美浦・藤沢和雄厩舎)がクリストフ・ルメール騎手に導かれて重賞初制覇を果たすとともに、スプリンターズS(10月1日、中山、GI、芝1200メートル)の優先出走権を獲得した。タイムは1分9秒0(良)。

 レースはナックビーナスがハナへ。ソルヴェイグ、シュウジ、ネロ、ライトフェアリーなどが続いた。モンドキャンノは8番手。エポワスはヒルノデイバローなどと後方でレースを進めた。ソルヴェイグは4コーナー手前で先頭に立つと、直線では馬場の中ほどを進み、ナックビーナスは内ラチ沿いで粘り腰を見せた。しかし、その両頭の間から一気に伸びてきたのがエポワスで、2着ソルヴェイグ(2番人気)にクビ差をつけてゴールを駆け抜けた。さらに1/2馬身離れた3着はナックビーナス(5番人気)。1番人気モンドキャンノは6着、3番人気シュウジは13着に終わった。

 エポワスは、父ファルブラヴ、母マニックサンデー、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は多田信尊氏。通算成績は29戦7勝。キーンランドCは藤沢和雄調教師、クリストフ・ルメール騎手ともに初勝利。

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2017年08月27日

前回の内容から失速はないと考えたい

 2011年の2着馬ジャスタウェイが、やがて天皇賞秋、ドバイデューティフリーなどを制してトップホースとなり、2013年の1〜2着馬ハープスター、イスラボニータが翌年のクラシック=桜花賞、皐月賞などを制しているから、新潟の外回りの長い直線をもつ1600mは初期の2歳重賞の中では重要度は高い。

 ただ、最後に3ハロンを超す長い直線があるため、近年になるほど後方からの「直線一気型」の好走ばかりが目立つようになった。上がり33秒台前半の切れ味は印象に残るが、直線一気を決めて勝ち、のちにビッグレースを制したのは近年ではハープスターくらい。外回りの直線約660mだけの勝負になってしまうと、それは新潟の直線1000mのレースで示される能力と同じような部分が大きくなりすぎ、直線だけの切れ味決着は評価が難しくなる。そのときは高い評価を受けても、のちの総合力が問われるレースでは、かなり切ない立場に立つことが多い。

 みんな未完の時期なので、消耗につながるような厳しいレースは避けたいが、といって前半の1000m通過60秒0前後の超スロー(上がりだけ33秒台)のレースが連続しても、のちにはつながらないからレースの中身は乏しくなる。

 どの馬に上がり33秒台前半に集約される切れが秘められているのかの推理も重要だが、今年は先行力も備えた自在型の台頭に注目したい。

 2戦目に坂のある中京1400mを押し切ったコーディエライト(父ダイワメジャー)に注目したい、勝ちタイムの1分22秒2は際だって速いものではなく、上がり34秒8も表面上は光らないが、2ハロン目から6ハロン連続して「11秒3〜11秒8」のラップが続く流れを作り出し、坂でスパートすると2着に差を詰めてきたレピアーウィットを6馬身(1秒0)も突き放してみせた。上位馬が苦しくなったところで、最後も11秒3-11秒8とラップを落とさずに独走に持ち込んだ2段加速に近い勝ちっぷりは、総合力を示している可能性が高い。

 2着レピアーウィットは、6月の東京1400mの新馬戦で、新潟2歳Sに人気の1頭として出走するプレトリアと0秒1差の2着馬である。

 母ダークサファイア(父アウトオブプレイス)は、いまや名種牡馬になったサウスヴィグラス(父エンドスウィープ)の半妹であると同時に、安田記念などを制した名マイラーのブラックホーク、さらにホークスターなどが近親に名を連ねる一族の出身。パワフルなマイル適性をもつ可能性が高い。

 ここ2戦ともに先行しているだけに、一転、下げてレースをするとは思えず、ハナを切るかはともかく、まず先行策だろう。前回の内容から失速はないと考えたい。また、今年のメンバーは必ずしもレベルが高いとはいえず、控えて後半33秒台で一気に突っ込んでくるライバルは少ないだろう。フロンティア、テンクウ、ムスコローソ本線に、少し手を広げたい。

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2017年08月26日

伏兵を主力に手広く

 距離が1800mになったのは2012年から。ハンデ戦のわりにそう大波乱の結果はないが、2015年から「ワールドオールスタージョッキーズ」と日程が重なった。

 ふつう、オープン馬のレースはそう著しい「乗り替わり」はないが、15年は14頭中の「11頭」が、昨16年は14頭中の「12頭」が前回とジョッキーが異なっていた。トップ騎手は札幌に移動しているからでもある。

 今年はフルゲート15頭のうち、実に「13頭」が乗り替わりであり、そのうち「11頭」がテン乗りとなった。なおかつ「6頭」が初コースである。

 日曜の「新潟2歳S」も同様の傾向が生じている。新馬や2戦目の未勝利戦を勝ち将来に大きな期待の生じた注目の2歳馬は、新潟のマイル戦は大きな魅力でも、コンビの騎手や望みの騎手が確保できればともかく、トップ騎手のいない中での乗り替わりを嫌って、新潟2歳Sへの出走に二の足を踏む陣営も出てきた…などともいわれる。オーナーの気持ちを察すれば、せっかく期待が高まったところで、「お目当ての騎手がいないので、まあ一応、今回は…」というトーンの乗り替わりは、およそ歓迎ではないだろう。大事に育てたい2歳馬である。

 BSN賞は古馬のオープン馬で、ここが大目標などというレースではないから、乗り替わりは当然の成り行きではあるが、「初コース、テン乗り、ハンデ」。難しい3点セットが揃っては、波乱の可能性(危険性)大だろう。

 6歳になって再びオープンに巻き返してきたタガノゴールド(父ゴールドアリュール)から、伏兵を絡めて波乱の結果を期待したい。

 3代母はパシフィカス。トニービン産駒の祖母はナリタブライアン(父ブライアンズタイム)の半妹で、母の父は一族の主力種牡馬ブライアンズタイム、そこにゴールドアリュール。しばらく伸び悩んでいたが、再びオープンに復活は遅咲きだからか。タメて進むようにしたこともあるが、ここ3戦連続して上がりは最速「36秒3、35秒3、35秒6」であり、勝ちみの遅さはなくなった。オープン馬になったからには、賞金を加算しないことには希望のレースに出走できない。準オープン時代とは目ざすところが違ってきたのである。

 追い込み馬向きのコースではないが、ズブいわけではないから、ようやく本物になったパワー(切れ味)を少し早めのスパートでも発揮できるはずである。8歳にしてようやくオープンになったスリータイタン、強気に行く一手のマスクゾロ、横山典弘騎手を配してきたトップディーヴォなど、伏兵を主力に手広くいきたい。

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2017年08月25日

 8月もすでに最後の週末。札幌はキーンランドCがメインだ。
 指数上は、前走指数の高い馬が、過去10年のうち8年で連対している。
 1番人気馬は1勝、2着4回、3着3回と、勝率は低いものの馬券の対象にはなっている。他に、牝馬が過去10年で7勝をあげていることが特徴的だろう。

 今年は、ヒルノデイバロー、イッテツ、モンドキャンノ、ノボバカラ、ネロ、エポワスなどが指数の上位馬たちだ。

 札幌の芝は、比較的力のいる馬場状態で、先行して差し脚を使えるスタミナのある馬たちに向く。指数上位馬で先行力に特徴があるのはヒルノデイバローとイッテツだろう。

 ヒルノデイバローは公営でデビュー。2勝して中央に所属を移し、ダート戦で(4231)と好成績をあげてきた。昨年から芝短距離路線に戦いの場を移したが、12戦してまだ未勝利。ただ、近走の3戦は、それまでの後方から追い込む戦法を一変。先行して6、4、2着と好成績につなげてきた。

 前走の札幌UHB賞も3番手で先行。速めに先頭に立ったイッテツを追って、クビ差の2着に迫った。イッテツとの負担重量差を考えれば、勝利に等しい内容だったといえるだろう。ダートで鍛えられたスタミナをベースに、先行力を生かす自分のスタイルが確立できれば、勝機もあるのではないか。

 UHB賞を勝ったイッテツも先行してしぶとく、札幌芝は(3120)と大得意コースだけに、連勝もあるかもしれない。

 過去10年で7勝をあげている牝馬では、ソルヴェイグ、ナックビーナス、ブランボヌールなどにもチャンスがありそうだ。

 新潟2歳Sは、スピード指数の高さより、スローペースで長くいい脚を使ってきた馬たちが中心のレースだ。この時期の新馬戦や2歳未勝利戦はスローペースが基本。とくに直線の長い新潟コースはその傾向が強く、上がりだけの勝負になりがちだ。

 今年は、テンクウ、ムスコローソ、プレトリア、フロンティアなどが上がり指数の上位馬たちで、勝利に近く、連軸の中心になる馬たちだろう。

 とりわけ、6月中旬の新馬戦を快勝したムスコローソが最有力だろう。新馬戦は中団から。直線は空いた内に入れて、残り400メートル地点から追い出しにかかり、ゴールまで長くいい脚を見せ、余力も十分な5馬身差の快勝劇だった。新馬戦からほぼ2カ月間を開けたスケジュールも、成長を促す期間になるはずだ。

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モンドキャンノ
牡3歳
調教師:安田隆行(栗東)
父:キンシャサノキセキ
母:レイズアンドコール
母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!
父キンシャサノキセキ、母の父サクラバクシンオーというスピード色の強い配合で、折り合い面を考えれば距離は1400m以下がベストだろう。今回は他世代の馬と初対戦になるが、53kgの別定重量なら主役候補の一頭だ。

シュウジ
牡4歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:キンシャサノキセキ
母:カストリア
母の父:Kingmambo
ここに注目!
気性面の難しさがあって今年の成績はひと息だが、一昨年の小倉2歳S、昨年の阪神Cを制した現役屈指のスプリンター。今回、レース当日の気配が鍵になるが、本来のパフォーマンスを発揮できれば、巻き返しが濃厚だ。

ソルヴェイグ
牝4歳
調教師:鮫島一歩(栗東)
父:ダイワメジャー
母:アスドゥクール
母の父:ジャングルポケット
ここに注目!
昨年にフィリーズレビュー、函館スプリントSと重賞2勝を挙げ、秋のスプリンターズSでは勝ち馬と同タイムの3着に入ったスピード馬。今回は3か月半の休み明けになるが、7月下旬から函館競馬場で入念な乗り込みを消化しており、力を出せる態勢が整っていそうだ。

ブランボヌール
牝4歳
調教師:中竹和也(栗東)
父:ディープインパクト
母:ルシュクル
母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!
今年初戦のシルクロードSが13着、約4か月半の休み明けだった前走の函館スプリントSが9着と成績はひと息だが、一昨年の函館2歳S、昨年のキーンランドCを制した実力馬。全3勝を洋芝(函館2勝、札幌1勝)で挙げており、コース適性は高い。

イッテツ
牡5歳
調教師:斎藤誠(美浦)
父:Invincible Spirit
母:Temple Street
母の父:Machiavellian
ここに注目!
前走のオープン特別・UHB賞(札幌・芝1200m)優勝を筆頭に、洋芝の函館・札幌では掲示板(5着以内)を外したことがなく、抜群の安定感を誇っている。今回もスムーズに先行するレースができれば、重賞タイトルに手が届いても不思議はない。

エポワス
せん9歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:ファルブラヴ
母:マニックサンデー
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
今年初年度産駒がデビューした三冠馬オルフェーヴルと同期の9歳馬。ただ、本馬はここまで合計で4年以上の休養期間があり、年齢的な衰えは感じられない。ここも展開がかみ合えば、上位進出が可能だろう。

ナックビーナス
牝4歳
調教師:杉浦宏昭(美浦)
父:ダイワメジャー
母:レディトゥプリーズ
母の父:More Than Ready
ここに注目!
GI初挑戦となった前走の高松宮記念(8着)は、相手が強かったうえに、昨夏からコンスタントに使われての年明け4戦目で、連戦の疲れもあったのだろう。約5か月の休養で立て直された今回は、本領発揮が期待される。

ネロ
牡6歳
調教師:森秀行(栗東)
父:ヨハネスブルグ
母:ニシノタカラヅカ
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
前走のアイビスサマーダッシュ(10着)は、6か月の休み明けに加え、58kgの斤量もあって本来の行きっぷりが見られなかったが、実戦を1度使われて状態面は上向き。今回は初めての札幌・芝コースになるが、先行型の脚質から小回りコースは合いそうだ。


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2017年08月24日

ムスコローソ
牡2歳
調教師:手塚貴久(美浦)
父:ヘニーヒューズ
母:ルナレガーロ
母の父:アドマイヤムーン
ここに注目!
エアグルーヴ、ドゥラメンテなど数々のスターホースを輩出している牝系の出身で、本馬も血統面で大きな魅力を持つ一頭だ。前走のメイクデビュー東京(芝1400m、1着)で2着馬に5馬身差をつけた走りは圧倒的で、連勝の期待が高まる。

コーディエライト
牝2歳
調教師:佐々木晶三(栗東)
父:ダイワメジャー
母:ダークサファイア
母の父:Out of Place
ここに注目!
前々走のメイクデビュー阪神(芝1200m)は3着だったが、前走の未勝利(中京・芝1400m)では、後続に6馬身差をつけて圧勝。初戦で見せた他の馬を怖がる面は感じさせず、精神面の成長も確かだ。今回、前走と同じ左回りコースなら楽しみが広がる。

フロンティア
牡2歳
調教師:中内田充正(栗東)
父:ダイワメジャー
母:グレースランド
母の父:トニービン
ここに注目!
半兄に、重賞2勝を挙げ、2006年の皐月賞、菊花賞、ジャパンカップで2着の実績を残したドリームパスポートがいる、厩舎期待の良血馬。前走のメイクデビュー中京(芝1600m、1着)ですでに左回りのマイル戦を経験している点は強調材料で、V2も十分に可能だろう。

シンデレラメイク
牝2歳
調教師:鮫島一歩(栗東)
父:ディープブリランテ
母:プリンセスメイク
母の父:キャプテンスティーヴ
ここに注目!
前走のメイクデビュー中京(芝1400m)を5馬身差で圧勝し、豊かな将来性を示している。この時は中団追走から勝負どころでインを突いて先頭との距離を縮めると、追われてからの末脚も実にしっかりしていた。この中間も体調の良さを感じさせる動きを見せており、注目度は高い。

テンクウ
牡2歳
調教師:奥村武(美浦)
父:ヨハネスブルグ
母:ピサノドヌーヴ
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
前走のメイクデビュー東京(芝1600m、1着)から約2か月半レース間隔が空いたが、調教では軽快なフットワークを披露しており、仕上がりは良好なようだ。初戦では好位追走から最後の直線で抜け出す内容で勝っており、センスの良さが魅力。重賞でも侮れない。

ダンツセイケイ
牡2歳
調教師:山内研二(栗東)
父:ダイワメジャー
母:オスカルフランソワ
母の父:ワイルドラッシュ
ここに注目!
調教の動きは目立たないが、実戦にいってセンスの良さを見せるタイプ。メイクデビュー中京(芝1600m)3着→未勝利(新潟・芝1600m)1着と、レースぶりも着実に良化している。今回と同じ舞台を経験している点はプラス材料で、ここも有力候補だろう。

プレトリア
牡2歳
調教師:中川公成(美浦)
父:ヨハネスブルグ
母:ダイワエタニティー
母の父:ジャングルポケット
ここに注目!
前走のメイクデビュー東京(芝1400m)では、後方追走から最後の直線で大外に持ち出されると、豪快な末脚を発揮して差し切り初陣勝ちを飾った。いかにも新潟・芝1600mが向きそう走りで、ここでも有力なV候補と言えるだろう。

オーデットエール
牡2歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:ハーツクライ
母:スカイアライアンス
母の父:Sky Classic
ここに注目!
前走のメイクデビュー新潟(芝1600m)を、単勝オッズ1.7倍の1番人気に応えて優勝。この時は持続力のある末脚を披露しており、完成度の高さがセールスポイントだ。すでに今回と同じ舞台を経験しているだけに、ここは楽しみな一戦になる。


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2017年08月23日

◆サクラアンプルールは時計優先の軽快なレース向きか

 この10年間だけでも、2016年モーリス、2015年トーホウジャッカル、2014年ゴールドシップ、2013年ロゴタイプ、2012年ヒルノダムール、2011年レッドディザイア、2009年ブエナビスタ、2008年マツリダゴッホ…など、1〜2番人気に支持されたGIホースが、簡単に負けてしまうのが夏の札幌記念である。

 トップホースにとっては、秋のビッグレースシーズンに向けた始動のレースであり、札幌記念を勝つために北海道に遠征したわけではない。充電のオーバーホールを終え、展望の広がるレースができれば札幌記念の敗戦は、むしろ秋への糧となる。昨年のモーリスなどまさにその典型例だった。

 ただ、GI馬のいなかった今年のメンバーは、同じ始動の1戦とはいえ、掲げるテーマが別だった。秋のビッグレースに向け、とくに「4〜5歳馬」にはこの秋こそは…の手応えがほしかった。この夏のパワーアップと、ひと回りの成長を自信にしてほしかった。

 4歳の伏兵ロードヴァンドール(父ダイワメジャー)が内から先手を主張し、これに外から7歳マイネルミラノ(父ステイゴールド)が2番手におさまったレースは「60秒7-59秒7」=2分00秒4。レース上がりは「47秒6-35秒7-12秒0」。どの馬も能力を発揮しやすいスローに近い平均ペースで、良馬場にしては勝ちタイムも、上がりも平凡。凡走は受け入れたくなくなるレースであり、厳しくない2000mだった。

 勝ったのはこれが初重賞制覇となる6歳サクラアンプルール(父キングカメハメハ)。猛然と2着に突っ込んできたのは、ダートを中心にここまでOPクラス【0-0-2-7】の8歳馬ナリタハリケーン(父キングカメハメハ)である。

 6歳サクラアンプルールは、早くから活躍し6歳時にも金鯱賞を勝つなど重賞を4勝もしたサクラメガワンダー【7-4-4-14】の半弟で、一度公営に転じてJRAに戻ってきた出世の遅れた期待馬。これで20戦【6-3-1-10】。遅まきながら、これから本物になる期待がもてるが、迫力、底力というタイプではないので、時計優先の軽快なレース向きか。

 8歳とはいえ、久しぶりだった芝の巴賞で0秒1差の3着に突っ込んでいたナリタハリケーン(祖母ファビラスラフイン)は、それは侮れない伏兵だったのは確かだが、これからの重賞路線で高い評価を受けるランキングとはならないだろう。サクラアンプルールにひとまくりをかけられての完敗はともかく、定量57キロのナリタハリケーンの追い込みに軽くひねられた感のある「4〜5歳」勢は強気になれない。

 1番人気だった5歳ヤマカツエース(父キングカメハメハ)は、函館記念3着→札幌記念4着だった3歳時、宝塚記念13着→札幌記念5着の4歳時とは日程が異なり、今年は4月のGI大阪杯から、それこそ周到に秋を見据えてのローテーションだった。もう重賞は5つも制している。有馬記念を小差4着。春の大阪杯は0秒2差の3着。秋に向けてのひと叩きというより、GIを狙える位置にあることを自他ともに認める立場に立ちたい。そういう仕上げにみえたが、完成を目ざした5歳秋の始動とすると、非常に物足りない内容だった。あまりポン駆けしないタイプではあるが、相手が相手だけに、GIに向けて自信を深めようとしたここで完敗はショックだろう。

 4着だった6歳サウンズオブアース(父ネオユニヴァース)は、再三GIでの快走がある実力馬。今回のメンバーの中では、始動の一戦で負けることの方が多いGI馬と同じように考えたいが、いいところまで押し上げながらあと一歩が足りないこれまでのレースぶりとまったく同じ。さすがにさらなる上昇は苦しいのではないか、と思わせた。

 まったく物足りなかったのは期待の「4歳勢」。気性の難しいところが解消し、改めて中距離路線の2000mに…。C.ルメール騎手を配して臨んだエアスピネル(父キングカメハメハ)は、着差こそ大きくないものの進境を感じさせない5着に終わった。身体つきに変化がなく、クラシック3冠を「4、4、3着」した実力馬だが、当時のほうがむしろ迫力やスケールを感じさせた印象がある。ルメール騎手に、「一生懸命走ってくれたが、スタミナが…」と首をひねられるようでは、前途は明るくない。この程度のペースの2000mを乗り切るスタミナがないわけではないことなど、ルメールは百も知っている。

 J.モレイラ騎手を配したので、3番人気に支持されたマウントロブソン(父ディープインパクト)は、芦毛だからそう映るのかもしれないが、馬体の線に鋭さを欠き、まだ実が入っていない印象があった。勝った前回の福島テレビOPもやっとだった感があり、今回はかならずしも道中がスムーズではない不利があったとはいえ、ビッグレースで通用するにはまだ時間が必要ではないかと思わせた。必殺のモレイラで8着は厳しい。

 ロードヴァンドールも前半1000m通過「60秒7」で6着まで沈んでは、まだパワー不足ということだろう。

 もちろん、始動の一戦だった馬が多く、このあと秋に向けて変わってくるはずだが、重要な位置にある定量のGIIとすると、今年はちょっと期待外れの4〜5歳馬が多すぎた。

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2017年08月22日

8月20日の札幌11Rで行われたサマー2000シリーズ(全5戦)の第4戦、第53回札幌記念(3歳以上オープン、GII、芝2000メートル、定量、13頭立て、1着賞金=7000万円)は、蛯名正義騎手騎乗の6番人気サクラアンプルール(牡6歳、美浦・金成貴史厩舎)が初重賞制覇。タイムは2分0秒4(良)。ロードヴァンドールが引っ張る平均ペースをサクラアンプルールは中団で追走。直線ではエアスピネル、ヤマカツエースの人気どころが前をうかがうが、大外から一頭だけ違う脚いろでサクラアンプルールが突き抜け、さらに外から追い込んできたナリタハリケーン(12番人気)の追撃をクビ差押さえて初タイトルを手にした。2着からさらに1馬身半差遅れた3着にはヤマカツエース(1番人気)。

 札幌記念を勝ったサクラアンプルールは、父キングカメハメハ、母サクラメガ、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道新ひだか町・谷岡スタットの生産馬で、馬主は(株)さくらコマース。通算成績は20戦6勝。重賞初制覇。札幌記念は金成貴史調教師は初優勝、蛯名正義騎手は2001年エアエミネムに次いで2勝目。

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2017年08月21日

8月20日の小倉11Rで行われたサマースプリントシリーズ(全6戦)の第4戦、第52回北九州記念(3歳以上オープン、GIII、芝1200メートル、ハンデ、18頭立て、1着賞金=3900万円)は、武豊騎手騎乗の3番人気ダイアナヘイロー(牝4歳、栗東・福島信晴厩舎)が先行策から抜け出して重賞初制覇。タイムは1分7秒5(良)。逃げたアクティブミノルの外の2、3番手を追走し、直線は馬場の3分どころを伸びた。ダイアナヘイローは、3歳春にはエルフィンSで2着するなどオープンでも好走していたが、気難しさが解消した4歳夏に一気にブレイク。6月の戎橋特別(500万下)を皮切りに、1000万下→準オープン、そしてGIIIと破竹の4連勝で夏の小倉の短距離女王に輝いた。

 3/4馬身差の2着には中団を追走して直線外から伸びたナリタスターワン(14番人気)、さらに半馬身差離れた3着に好位追走のラインスピリット(15番人気)。

 北九州記念を勝ったダイアナヘイローは、父キングヘイロー、母ヤマカツセイレーン、母の父グラスワンダーという血統。北海道浦河町・大西ファームの生産馬で、馬主は(株)駒秀。通算成績は16戦6勝。重賞初制覇。北九州記念は、福島信晴調教師は1997年ダンディコマンドに次いで2勝目、武豊騎手は1991年ムービースター、1997年ダンディコマンド、2003年ミレニアムバイオ、2005年メイショウカイドウ、2015年ベルカントに次いで6勝目。

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2017年08月20日

飛ばしたい馬は見当たらずペースは落ち着くはず

 秋のビッグレースに展望をかかげたいトップクラスの登場する定量GIIだが、GIで連対記録(2歳戦は別)があるのは、6歳サウンズオブアース(菊花賞2着、有馬記念2着、ジャパンC2着)のみ。5歳ヤマカツエースの重賞5勝が光るものの、ビッグネームの出走はなかった。

 マイル路線に転向していた4歳エアスピネルが、気性の成長も見られるということで、C.ルメール騎手との初コンビで再び2000mへ。ベテランとなった6歳サウンズオブアースは横山典弘騎手との初コンビ。マウントロブソンの鞍上はJ.モレイラ騎手。注目のGIIとあって見どころは多いが、GI馬のいないこの組み合わせなら…という伏兵にもチャンスがありそうである。

 58キロのトップハンデだった函館記念(4番人気、重馬場)で11着に沈んだため、一気に人気落ちの7歳マイネルミラノ(父ステイゴールド)に魅力がある。

 昨年、6歳にして初重賞制覇となったが(函館記念、3番人気)、父ステイゴールドの初重賞も6歳時だった。7歳の今春57.5キロで福島民報杯2000mを1分58秒5で快勝しているから、陰りが出たり衰えたりしているわけではない。

 7歳になってから、GI香港ヴァーズなど重賞を3つも勝った父ステイゴールドの伝える最大の長所は、タフな活力と遅咲きの産駒が珍しくないこと。代表産駒のオルフェーヴルは5歳末の有馬記念を制したが、8馬身差の独走となった引退レースが一番強かったくらいである。

 速いペースで飛ばしそうな馬は見当たらず、有力どころは秋の展望を広げたいここで積極策を取ってくる可能性は低い。楽に2番手追走か、1分59秒0「60秒0-59秒0」で逃げ切り勝ちした昨年の函館記念と同様の単騎逃げもある。

 気楽な立場の伏兵であり、次の目標のために折り合って大事に…などという状況ではない。強気に先行するしかない。マイネルミラノを目標に早めにつぶしにスパートしてくる有力馬はいないはずである。丹内騎手とは5歳夏からコンビが成立し、ここまで【3-0-0-6】。勝つか、凡走か、はっきりしている。

 1着固定の3連単、馬単。連は崩れない5歳ヤマカツエース本線。

 ベテランに注目したついでに、新潟のNST賞は、8歳カジキを買う。もまれる内枠は歓迎ではなかったが、ベテラン柴田善臣騎手とは【1-1-2-2】。凡走の多い馬なのになぜかウマが合う。

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2017年08月19日

この馬とすれば明らかに有利なハンデ

 新潟の「日本海S」は例によって少頭数で馬券の魅力はきわめて乏しいので、パス。

 小倉の「TVQ杯」は、逆にほとんど各馬に差がないハンデ戦。除外馬が6頭もいたフルゲート16頭立て。人気が集中する組み合わせではなく、どこから入っても好配当になるだろう。今季の2着、2着を中心に、この1000万条件のダート戦に【0-3-4-5】の成績を残す5歳牝馬ビスカリア(父ヴァーミリアン)から入り、伏兵に流したい。

 ふつうはこういう詰めの甘いタイプで人気になるのは、お客さんになるケースが多いが、タフなヴァーミリアン(父エルコンドルパサー。8歳までダートのエース格で、フェブラリーSなどG1格9勝を中心に34戦15勝)の産駒らしく、まず崩れなくなった。

 3歳時は420〜430キロ台だった馬体が、5歳の今期は470キロ台にたくましくなり、これでクラス突破がかなえば、父と同じように交流レースに挑戦できそうなところまで成長してきたから、この1000万下で入着を目ざしているほど志が低いわけではない。

 この夏は55キロで「2、2着」と絶好調なところに、牡馬の安定株が出走してきたから、この馬とすれば明らかに有利な「54キロ」で出走が可能になった。クラス脱出の絶好のチャンスだろう。追い比べになっても、ここ4戦中3戦はメンバー中NO.1の上がりを示しているから見劣ることはない。

 もまれない外を引いたMデムーロのシーリーヴェール(父マンハッタンカフェ)と、人気はないが、ただ1頭1600万から移動してきた4歳ヴェゼール(父パイロ)が相手本線。大穴はひさしぶりに動きが良くなったサンライズワールドの台頭。

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2017年08月18日

例年、レベルの高い有力馬が集まるG2札幌記念が今週のメインレース。
 1番人気馬は過去10年で2勝、2着5回。連対率は70パーセントとまずまずだが、勝率は少し物足りない。
 指数上は、前走指数上位馬の勝率と連対率が高い。

 今年は、ヤマカツエース、エアスピネル、サウンズオブアース、タマモベストプレイ、ディサイファ、マイネルミラノ、マウントロブソンなどが指数の上位馬たちだ。

 今年はG1馬の参戦はないが、今春のG1戦線で好成績を収めてきたヤマカツエース、エアスピネル、サウンズオブアースなどが実績上位馬といえそう。ともに前走指数でも上位にあり、連軸の最有力候補だろう。

 ヤマカツエースは、昨年末の有馬記念の4着馬。サトノダイヤモンド、キタサンブラック、ゴールドアクターなどの人気馬が先行してそのまま上位を占めたが、中団後方から最速の上がりの脚を使ったのがヤマカツエースだった。前には届かなかったが、脚色は目立っていた。

 その後、G2金鯱賞を勝ち、G1大阪杯もキタサンブラックとさほど差のない3着に上がってきた。近走、着実に力をつけてきており、G1の実績では最上位だ。2000メートルの距離にも適性が高く、休み明けの不安を除けば、中心になる力を備えている馬だろう。

 エアスピネルは菊花賞の3着馬。今年の京都金杯を勝って、その後もマイル重賞で3、2着と好走。前走のG1安田記念は2番人気に推されて5着だった。その安田記念は、後方3番手から、直線、内に入れたものの、どこにもスペースがなく、勝負所で完全に詰まってしまった。残り200メートルでわずかに開いたスペースから追い出したが、時すでに遅し。スムーズなレースなら、突き抜けることもできたはずで、脚を余しての悔しい5着だった。2000メートルは久々の距離だが、差し脚の鋭さからは問題なくこなせるように見える。

 サウンズオブアースは、ジャパンC2着の後、前走、ドバイのG1シーマクラシックでは6着だった。これまでは長めの距離を使っており、距離短縮はどうたろうか。

 順調さで、函館記念2着のタマモベストプレイ、4着のアングライフェン、前走、オープンを勝ち上がってきたマウントロブソンなどにも注目したい。

 北九州記念は芝1200のハンデ戦。過去10年で1番人気馬は1勝、2着2回、3着2回。トップハンデ馬は1勝、2着1回、3着1回と苦戦続きだ。牝馬は10年で5勝をあげている。指数上、勝ち馬はランク外の馬も目に付くが、前走指数の上位馬が連軸の中心だ。

 今年の指数上位は、ファインニードル、ツィンクルソード、キングハート、エイシンブルズアイ、ダイシンサンダー、ミッキーラブソングなど。

 注目はファインニードル。前走、降級戦の水無月S(1600万条件)で57.5キロのトップハンデを背負って、レコードと同タイムで快勝した。

 芝1200は(4204)と安定。小倉は初だが、野芝コースだけに、より持ち前のスピードが生かせるだろう。ここは負担重量も55キロに恵まれて、重賞初制覇に期待がかかる。

 他では素軽いスピードが持ち味のアクティブミノル、ラインスピリットの一発に要注意だ。

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2017年08月17日

エアスピネル
牡4歳
調教師:笹田和秀(栗東)
父:キングカメハメハ
母:エアメサイア
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
昨年のクラシック三冠で、皐月賞4着、日本ダービー4着、菊花賞3着と、世代トップクラスの実力馬だ。今回は前走の安田記念(5着)以来2か月半ぶりの実戦となるが、函館競馬場で順調に乗り込みを消化しており、悲願のGI制覇に向けて好発進を切りたい。

サウンズオブアース
牡6歳
調教師:藤岡健一(栗東)
父:ネオユニヴァース
母:ファーストバイオリン
母の父:Dixieland Band
ここに注目!
今回は、前走のドバイシーマクラシック(G1、メイダン・芝2410m、6着)以来約5か月ぶりの実戦になる。7月下旬から函館競馬場で時計を出し始め、ひと追いごとに動きが良くなっており、調整は順調な様子。秋を見据えた仕上げかもしれないが、力を出せる態勢は整っていそうだ。

ヤマカツエース
牡5歳
調教師:池添兼雄(栗東)
父:キングカメハメハ
母:ヤマカツマリリン
母の父:グラスワンダー
ここに注目!
昨年と今年の金鯱賞連覇など、ここまで重賞5勝を挙げている実力馬。昨年暮れの有馬記念で4着、今春の大阪杯では3着に入っており、GIで通用するところまでパワーアップしてきた印象だ。ここも主役候補の一頭に挙げられるはずだ。

マウントロブソン
牡4歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:ディープインパクト
母:ミスパスカリ
母の父:Mr. Greeley
ここに注目!
9か月の休み明けとなった前走のオープン特別・福島テレビオープン(福島・芝1800m)では、プラス18kgの496kgと馬体に余裕はありながらも優勝。今回、実戦を1度使われた上積みは大きそうで、2つ目の重賞タイトル獲得を狙う。

マイネルミラノ
牡7歳
調教師:相沢郁(美浦)
父:ステイゴールド
母:パールバーリー
母の父:Polish Precedent
ここに注目!
前走の函館記念では、58kgのトップハンデに加えて、重馬場のタフな芝コンディションが合わず11着に敗れたが、昨年の函館記念を制したように、夏場に調子を上げるタイプ。すんなりと先行できれば、巻き返しが可能だろう。

サクラアンプルール
牡6歳
調教師:金成貴史(美浦)
父:キングカメハメハ
母:サクラメガ
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
半兄サクラメガワンダー(父グラスワンダー)は重賞4勝馬で、6歳時の2009年には宝塚記念で2着に入るなど優れた成長力を示した。本馬も6歳となった今年の中山記念で2着に好走し、重賞タイトルに手が届くところまで地力を付けてきた印象だ。

ディサイファ
牡8歳
調教師:小島太(美浦)
父:ディープインパクト
母:ミズナ
母の父:Dubai Millennium
ここに注目!
昨年1月のアメリカジョッキークラブCを制した後は勝利から遠ざかっているが、これまで重賞4勝を誇る実績馬だ。8歳馬でもまだ能力が大きく衰えた感じはないだけに、見限るのは早計だろう。

ロードヴァンドール
牡4歳
調教師:昆貢(栗東)
父:ダイワメジャー
母:ジャズキャット
母の父:Storm Cat
ここに注目!
前々走の金鯱賞で2着に好走し、前走の大阪杯では、14着に敗れたとはいえGIの大舞台を経験。デビュー当初と比べて馬体がひと回り成長しており、ここにきての充実ぶりは確かだ。ここも上位争いに食い込む可能性は十分にあるだろう。


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2017年08月16日

キングハート
牡4歳
調教師:星野忍(美浦)
父:オレハマッテルゼ
母:ラブハート
母の父:マイネルラヴ
ここに注目!
現地に滞在した効果も大きかったのだろうが、前走の函館スプリントS(2着)は、デビュー以来最高となる492kgの馬体重で出走していた。今回は、張りが十分にあった前走時の馬体を維持できているかどうかがポイントになるだろう。

ダイアナヘイロー
牝4歳
調教師:福島信晴(栗東)
父:キングヘイロー
母:ヤマカツセイレーン
母の父:グラスワンダー
ここに注目!
前走の1600万下・佐世保S(小倉・芝1200m)を勝った後は、小倉競馬場に滞在して調整されている。これは陣営の青写真通りで、コンスタントに出走してきた馬だけに、ハードな調教は必要ないとの判断もあるのだろう。スピードが生きるこの舞台がベストの一頭だ。

アクティブミノル
牡5歳
調教師:北出成人(栗東)
父:スタチューオブリバティ
母:ピエナアマゾン
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
前走のアイビスサマーダッシュ(4着)の最終追い切りでは、栗東坂路でラスト1ハロン11秒4をマーク。この数字はそう出せるものではなく、脚力はここでも上位と考えていいだろう。小倉・芝コースへの出走は今回が初めてだが、スピードの生きる小回りは合いそうだ。

ミッキーラブソング
牡6歳
調教師:橋口慎介(栗東)
父:キングカメハメハ
母:コイウタ
母の父:フジキセキ
ここに注目!
今回は久々の芝1200mに加えて、約6か月ぶりの休み明けを克服できるかどうかも鍵になる。調教の量は足りているが、びっしりと追われる追い切りは行われておらず、多少の割り引きは必要な状況かもしれない。

バクシンテイオー
牡8歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:サクラバクシンオー
母:アウトオブザウィム
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
昨年の本レースの勝ち時計は1分8秒5。これは6着だった一昨年の走破タイム(1分8秒1)よりも遅かった。差し一手の脚質ということもあり、少し時計のかかるレースになった方がいいタイプだろう。今回も展開が鍵になる。

オーヴィレール
牝4歳
調教師:今野貞一(栗東)
父:シンボリクリスエス
母:シャンパンフルート
母の父:クロフネ
ここに注目!
前走の1600万下・佐世保S(小倉・芝1200m)は9着だったが、勝ったダイアナヘイローとのタイム差は0秒3。10着だった4走前も勝ち馬と0秒2で、離されて負けることはほとんどない。重賞のメンバーに入っても相手なりに走りそうなタイプと言えそうだ。

アルティマブラッド
牝5歳
調教師:音無秀孝(栗東)
父:シンボリクリスエス
母:アルティマトゥーレ
母の父:フジキセキ
ここに注目!
470kg台の馬体重で出走できた時に好走が多い馬。絞りやすい時季だけに、474キロだった前走(CBC賞、13着)からの大幅な馬体増は考えづらいが、太めが残ると切れ味が鈍る点には注意しておきたい。

ファインニードル
牡4歳
調教師:高橋義忠(栗東)
父:アドマイヤムーン
母:ニードルクラフト
母の父:Mark of Esteem
ここに注目!
今回は約2か月間隔が空いての出走。詰まった日程の方が結果を出している印象のある馬だが、10日に栗東坂路で行われた1週前追い切りでは、ラスト1ハロン11秒9のシャープな伸び脚を見せていた。ほぼ仕上がった印象で、力は出せるはずだ。


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2017年08月15日

今回の逃げは相当きびしいものになるだろうと予測されたが…

 快速マルターズアポジー(父ゴスホークケン)の痛快な逃げが決まった。

 これで通算22戦【8-1-3-10】。デビュー以来ハナを譲ったことがない逃げ一手型らしく、勝つか負けるか極端な成績だが、16年福島記念2000m、17年小倉大賞典1800m、そして関屋記念1600m。これで重賞3勝となった。

 福島記念は、前半1000m通過「61秒0」のスローの逃げ切り。小倉大賞典1800mは一転、1000m通過「57秒6」でブンブン飛ばしての逃げ切り。先行タイプのそろった今回の逃げは相当きびしいものになるだろう、と予測された。ところが、優等生のような楽な平均ペースだった。新潟1600mを1分32秒2は、現在のコースになって17年、順番は7位タイの標準タイムにとどまるが、回復の早い新潟とはいえ前日の雨の影響もあり、稍重にも近いところがあったから、史上5回も記録されている「1分31秒8」とほぼ同じ価値があるだろう。

 検討で触れたが、関屋記念の高速勝ちタイム2位タイの1分31秒8(5回も出現)は、「前後半46秒0-45秒8」-「1000通過57秒5-上がり34秒3」。

 これがレースの平均パターンであり、前後半のバランスからしてスローではなく、かといってきびしい流れでもない。高速の新潟を考えれば、他場では速いとされそうな1000m通過「57秒5」も、少しも速くないというモデルである。1000m通過57秒5のあとに残るのは、一直線に伸びる平坦600m。だから、重賞級のオープン馬はだれも止まらない。

 今回、鮮やかな逃げ切りを決めたマルターズアポジーの中身は、「前後半46秒6-45秒6」-「1000m通過57秒9-上がり34秒3」だった。

 他の先行馬も、差し=追い込み馬も、マルターズアポジーが例によって(小倉大賞典と同じように)、飛ばして速い逃げを打っているのではないか…と錯覚した時点で勝利は遠のいた。

 関屋記念としては「スロー」に相当するのが今回の流れであり、現に、後半800mのほうが前半800mより「1秒0」も速い。だから、マイペースのマルターズアポジーは、後半を「45秒6」でまとめることができた。馬場差があったぶん、最後の200mは12秒2と鈍ったが、もうそれは勝負の決したあと。見た目とちがって先行馬ペースだったことを裏付けるように、マルターズアポジーを追い詰めて2着したのは、差し=追い込み馬ではなく、2番手にいたウインガニオンである。

 近年の新潟1600mは、ハイペースはめったにない。でも、スローでも切れ味勝負型は持ち味を発揮できるコースである。ただ、この週の馬場は通常より追い込みの利きにくい芝だった。他にも先行タイプがいる中でのマルターズアポジーの逃げは、最初からきつい流れになると多くの陣営が身構えたら、実際は新潟1600m特有の決して速くないペースになっていたのである。

 父ゴスホークケン(その父バーンスタイン)は、母マルターズヒート(父オールドトリエステ)と同じく、藤田与志男(故人)、在子オーナー夫妻の所有馬だった。朝日杯FSを制したものの、当時の外国産馬にみられたように2歳時は3戦2勝のあと、3歳以降【0-0-0-12】だった。種牡馬にしたものの人気はなく、自身の所有馬への交配がほとんど。初年度からの血統登録馬は「5、3、3、0、4…」頭にすぎない。しかし、ゴスホークケンの初年度産駒マルターズアポジーは、見事な成長力を示したのである。オーナー夫妻の会心の自家生産馬である。

 それにしても、「必ず行く」というのは、ペースひとつで凡走の危険があると同時に、大変な決定力であり、とくにスローペース化が著しい近年では必殺である。

◆負けはしたが前回の中京記念より中身は一段と濃いウインガニオン

 2着ウインガニオン(父ステイゴールド)は、少し離れた2番手追走から「58秒5-33秒9」=1分32秒4。残った記録は新潟1600mとすると平凡だが、マルターズアポジーをみながら、後続のマークを一手に引き受けた苦しい2番手であり、勝ち馬を追い詰めながら、差してきたグループに最後まで交わされなかった。改めて絶好調を示すと同時に、負けはしたが前回の中京記念より中身は一段と濃いことを認めたい。

 3着ダノンリバティ(父キングカメハメハ)は、馬体重こそ同じでも引きしまった身体つきは前回よりずっと良かった。重賞は未勝利ながら、3歳時の毎日杯、レパードS、シリウスS、4歳時の関屋記念。ここまで芝、ダートを問わず2着が4回もあるオープン馬。通算成績【3-6-1-14】が示すようにジリ脚で詰めが甘い死角があり、とくに先行抜け出しを図るようになってから、もう1年半近く未勝利。勝ったマルターズアポジーとはまったくの逆タイプである。

 まだ5歳。いつか「好位につけて行ってくれ」の指示が正解に出ると考えたいが、追い込んでいた当時より一段と勝ちみに遅くなった印象がある。かなりつらいタイプである。

 4着ヤングマンパワー(父スニッツェル)は、さすが昨年の勝ち馬(1分31秒8)というところはみせたが、前走比16キロは、数字ほどではなくてもちょっと重め残りだったか。

 ダノンプラチナ(父ディープインパクト)は、10カ月ぶりながら見せ場のある5着。完全復活の手応え十分だった。ツメの不安が完治し順調になるなら、3歳秋の富士Sでサトノアラジン(ルメール騎乗)を一気に差し切った内容、大きなロスがありながらモーリスと0秒4差の香港マイルからしても、秘める資質はAランクのはずである。復活を期待したい。

 ロードクエスト(父マツリダゴッホ)は、今回の状態は素晴らしかった。いま4歳秋、これからまだ良くなるとも考えられるが、いや、もう底はみせた。そんな心配も大きくなってしまった。坂のない得意のはずの新潟で(新潟2歳Sは独走)、伸びを欠いたのはきびしい。

 最終的に1番人気になったメートルダール(父ゼンノロブロイ)は、キャリアが浅いせいか、力感あふれる力強いフットワークというより、まだ動きが荒っぽくムダが多すぎた。さらに、本物になるのはこういう高速レースのマイラーとしてではないように思えた。

 ブラックムーンは、パドックでどうにも誉め言葉を思いつかなかったが、川田騎手のコメントにあった「暑い時期はよくないのかもしれない」を聞き、あの止まり方はそうなのかと思った。

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2017年08月14日

8月13日の札幌11Rで行われた第22回エルムステークス(3歳以上オープン、GIII、ダート1700メートル、別定、14頭立て、1着賞金=3600万円)は、岩田康誠騎手騎乗の4番人気ロンドンタウン(牡4歳、栗東・牧田和弥厩舎)が差し切って、JRA重賞初制覇を果たした。タイム1分40秒9(重)は、マチカネニホンバレが2009年7月19日のマリーンS(札幌)でマークした1分41秒7を0秒8上回るJRAレコード。単勝1.5倍と断然の支持を集めていたテイエムジンソク(1番人気)は1/2馬身差の2着だった。

 レースは好スタートを切ったドリームキラリがハナを奪い、テイエムジンソク、ロンドンタウン、タマモホルン、モンドクラッセなどと先行集団を形成。コスモカナディアンは6番手を追走し、クリノスターオーは中団の外め、ピオネロはさらにその後ろにつけた。直線に入って、逃げ粘るドリーキラリとテイエムジンソクが競り合う中、外からロンドンタウンが差し切り勝ち。ドリームキラリ(8番人気)は2着テイエムジンソクからハナ差の3着だった。

 ロンドンタウンは、父カネヒキリ、母フェアリーバニヤン、母の父オナーアンドグローリーという血統。北海道新冠町・松浦牧場の生産馬で、馬主は薪浦亨氏。通算成績は19戦6勝(うち地方1戦1勝)。重賞は17年佐賀記念・交流GIIIに次いで2勝目。牧田和弥調教師はエルムS初勝利。岩田康誠騎手は08年フェラーリピサ、12、14年ローマンレジェンド、15年ジェベルムーサに次いで5勝目。

 ◆岩田康誠騎手「枠順がよかったし、スムーズな競馬ができた。直線まで手綱を持ったままだったから、届くと思って必死に追いました。素直でスピードがあって賢い。どんな競馬でもできる馬で、これからも楽しみですね」

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2017年08月13日

 8月13日の新潟11Rで行われたサマーマイルシリーズ(全3戦)の第2戦、第52回関屋記念(3歳以上オープン、GIII、芝・外1600メートル、別定、16頭立て、1着賞金=3900万円)は、武士沢友治騎手騎乗の7番人気マルターズアポジー(牡5歳、美浦・堀井雅広厩舎)が逃げ切った。タイムは1分32秒2(良)。1馬身1/4差の2着はウインガニオン(4番人気)で、さらにクビ差の3着にダノンリバティ(5番人気)が入った。

 好スタートから迷うことなくハナを切ったマルターズアポジーが徐々に後続を離していく。前半の800メートル通過は46秒6。2番手でマークする格好になったウインガニオンも動くに動けず直線に。マルターズアポジーの脚色は衰えることなく、そのままゴールに駆け込んだ。3コーナー過ぎで失速した前走・七夕賞が“逃げ馬の宿命”なら、マイペースに持ち込んだ時の強さは逃げ馬ならではの魅力か。1番人気に支持されたメートルダール(ミルコ・デムーロ騎乗)は12着に終わった。

 マルターズアポジーは、父ゴスホークケン、母マスターズヒート、母の父オールドトリエステという血統。北海道新冠町・山岡牧場の生産馬で、馬主は藤田在子氏。通算成績は22戦8勝。重賞は2016年福島記念・GIII、2017年小倉大賞典・GIIIに次いで3勝目。関屋記念は、堀井雅広調教師、武士沢友治騎手ともに初勝利。

 ◆武士沢友治騎手「同型もいましたが、スタートが早くうまく主導権をとることができました。道中は行き過ぎないようにコントロールできたし、直線ではターフビジョンを見ながら“うしろから来ないでくれ”と祈りました。前走で結果が出なかったので、今回は自分との戦いでしたね。馬がよく頑張ってくれました」

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レコード級のタイムは「前後半のバランスがとれている際に記録される」

 新潟のマイル戦はめったにハイペースになることはないが、レベルが低くない限り、どういう流れでも決着時計は速くなり、最後はスタミナの裏付けのあるスピードの勝負になることがほとんど。

 レコードは12年、ドナウブルーの1分31秒5だが、レースの前後半は「47秒0-44秒5」。バランスはスローに近く、好位から抜け出たドナウブルーの後半3ハロンは「32秒6」だった。ただ、これは馬場状態もあり、やや特殊な記録か。

 現在の新潟コースの2位に相当する1分31秒8は5回ある点に注目。

マグナーテンの2001年は「46秒2-45秒6」
同じくマグナーテンの2002年は「46秒4-45秒4」
オースミコスモの2003年は「46秒0-45秒8」
カンパニーの2007年は「45秒6-46秒2」
ヤングマンパワーの2016年は「45秒7-46秒1」

 この5回の平均は『46秒0-45秒8』=1分31秒8である。レコード級の速い時計は「前後半のバランスがとれている際に記録される」。そんな典型的なパターンであり、ワンターンのコースで、新潟の直線は長く、かつほぼ平坦。こういうバランスになるから、速いタイムになるともいえる。レース上がり平均は「34秒3」、勝ち馬の上がり平均は「33秒6」である。

 今年、マルターズアポジー、マイネルハニーなど、少なくともスローでは行かない逃げ=先行馬が複数いるので、深い根拠はないが、1分31秒8で決着したモデルの5回ときわめて似た結果が生じるように思える。

 先行馬有利とか、差し馬有利とかではなく、この平均と同じような記録のある馬か、あるいは明らかにスローなのに、この平均勝ち時計と同じような走破タイムをもつ馬を狙いたい。

 昨年の勝ち馬ヤングマンパワーは、1分31秒8を上がり「33秒7」で抜け出したので、これは一応合格。カギは体調。2着ダノンリバティは、上がり34秒2だった。最近は先行するが、そうすると案外切れないのが死角。

 狙いは、阪神のコースレコード1分31秒9「レース全体は47秒1-44秒8」を、後方からまとめて差し切ったブラックムーン(父アドマイヤムーン)。

 高速の芝を利したこともあるが、まるでドナウブルーの快レコードと酷似したバランスであり、ブラックムーンの上がりは32秒4だった。流れがバランスのとれた平均ペースになるなら、この馬の時計短縮は少しも不可能ではない。

 ジャパンC、宝塚記念などを制した父アドマイヤムーンに「快速系」の印象は薄いが、エンドスウィープ→フォーティナイナー(母の父トムロルフ)→ミスタープロスペクターとさかのぼる父系は、スピードを失わないまま距離の幅を広げた驚異の発展父系である。マイルの日本レコードは1分30秒7。京成杯AHでこの記録を叩きだしたのはアドマイヤムーン産駒のレオアクティブである。

 母の父がスタミナ色の濃いノーザンダンサー系種牡馬で、母方には総じてスタミナ色が濃く、ノーザンダンサーだけでなく、伝説のリボーのクロスを持つ配合形は、ブラックムーンも、レオアクティブもなぜか似ているのである。

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2017年08月12日

外枠のほうが有利に展開することも珍しくない

 今週は出走希望馬がかなり多く、土日合わせた24レース中、新潟では16R、札幌では12R、小倉では9Rでフルゲートオーバーの除外馬が出た。

「3週+3週」の6週間開催になり、下級条件を中心にできれば3回くらい出走したい馬にとって、番組も関係するが、一番休んでいられないのが3週目ということか。残りは3週。たしかにこのあともう1回、中1週か、中2週で出走できるが、今週は旧盆の交通大渋滞が予想され、人馬ともに移動はやさしくない。

 新潟の芝1400mは特殊なコース。スタンドから見て右手の奥深いポケットからスタートし、ワンターンの3コーナー入り口まで、だいたいレースの半分近く一直線がつづいている。

 フルゲート18頭立てでも、外枠の各馬にコースロスはほとんどなく、むしろ揉まれないだけ外枠のほうが有利に展開することも珍しくない。

 17番ビップライブリー(父ダイワメジャー)から入る。昨年の12月から6戦連続して1400mだけに出走し、成績【2-3-1-0】。

 それも、目下4戦連続して1600万条件であり、成績は「2、2、1、3着」。3着の前回は「鼻、頭」差の同タイムなので、ほとんど崩れていない。中に「1分19秒台」の記録が2回もあり、その19秒台の4走前に首だけ負けたトーセンデュークは、日曜の関屋記念で伏兵中の伏兵とされている。

 上のダノンヨーヨーは38戦【6-4-2-26】のタフなスピード型だった。母フローラルグリーンの半兄はやっぱりタフだった菊花賞馬ナリタトップロード。その2頭の半姉ペイパーレインには、これもしたたかに走り続けた産駒マツリダゴッホがいる。牝系ファミリーの伝える成長力は疑いなし。まだ13戦4勝のビップライブリーはたちまちオープン入りし、さらにパワーアップするはずである。

 2走前に同タイム接戦のネオスターダムと、今回の動きはいつにも増して抜群によかったマリオーロが相手本線。伏兵はなぜか少なく、穴馬なら内のメイショウメイゲツ(江田照男騎手)か。

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2017年08月11日

 今週はサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念がメイン。
 過去10年、1番人気は3勝、2着3回、2番人気馬も2勝、2着2回と、1、2番人気で5勝をあげている。1、2番人気馬がともに連対できなかったのは10年間で1度だけで、比較的上位人気馬の信頼が厚いレースだろう。
 指数上は、平均指数や前走指数の上位馬を中心に、全体として指数上位馬が活躍していおり、連軸は指数上位馬から取りたい。
 今年の指数上位馬は、オールザゴー、ウインガニオン、ブラックムーン、ロードクエスト、メートルダール、マルターズアポジー、クラリティスカイ、トーセンデューク、ウキヨノカゼなど。

 関屋記念がサマーマイルシリーズの第2戦として行われるようになったのは、2012年からだが、それ以降、過去5年間で、シリーズ第1戦の中京記念組が2勝、2着2回と好成績をあげている。今年の出走予定馬で、中京記念で上位だったのは1着のウインガニオン、3着のブラックムーン、5着ダノンリバティ、8着レッドレイヴンなど。他に安田記念組も優秀な成績を残しているが、今年は16着のヤングマンパワーだけで、ここでは少し力が足りないだろう。

 今年の中京記念は、道中2番手から、直線最内からすかさず先頭に立ったウインガニオンが後続に大きな差をつけて完勝。3連勝で初重賞制覇を果たした。ここまで全8勝の内7勝が左回りコースであげており、新潟コースでも2勝している。また、6月から8月で7勝しており、夏に強いところも見せている。マイル戦は5勝している最も得意な距離でもあり、夏の新潟マイル戦は、好走条件がそろったといえそうだ。

 他では、逃げたいマルターズアポジー、前走初のマイル戦で勝利をつかんだメートルダール、中京記念を最速の上がりで3着のブラックムーン、3歳馬オールザゴー、先行できるマイネルハニー、差し脚鋭いトーセンデュークなどにもチャンスはありそうだ。

 札幌のエルムSは、前走指数上位馬たちが強い傾向にある。また、過去10年で4、5歳馬が9勝をあげているのも特徴だろう。
 今年は、テイエムジンソク、ピオネロ、メイショウスミトモ、リッカルド、モンドクラッセなどが指数の上位馬たちだ。

 なかでも、指数上抜けた存在が、目下3連勝中の5歳馬テイエムジンソクだ。重賞は初挑戦になるが、この3走の平均指数は97、前走は100を超す高指数で、すでに重賞勝ちのレベルもクリアしている。ハイペースにも強く、重賞のペースに戸惑うこともないだろう。手綱を取る古川騎手とは3戦3勝と相性も良い。

 連下の相手は、指数上位のピオネロ、メイショウスミトモ、リッカルド、モンドクラッセなどが中心だが、コスモカナディアン、クリノスターオー、リーゼントロックなども連対圏だろう。



selvas2 at 18:30コメント(0) 
テイエムジンソク
牡5歳
調教師:木原一良(栗東)
父:クロフネ
母:マイディスカバリー
母の父:フォーティナイナー
ここに注目!
前々走の大沼Sは4馬身差、前走のマリーンS(共に函館・ダート1700m)では5馬身差をつけ、共に圧倒的な強さでオープン特別を連勝。今回は重賞初挑戦になるが、本格化を遂げた今なら優勝争い必至だ。

クリノスターオー
牡7歳
調教師:高橋義忠(栗東)
父:アドマイヤボス
母:マヤノスターライト
母の父:ジェイドロバリー
ここに注目!
2014年の平安SとシリウスS、2015年のアンタレスSと重賞3勝を挙げており、今回のメンバーの中では実績上位の一頭。前走のマーキュリーC(JpnIII、盛岡・ダート2000m)で3着に入って健在をアピールしており、ここで約2年4か月ぶりの勝利を目指す。

ピオネロ
牡6歳
調教師:松永幹夫(栗東)
父:ネオユニヴァース
母:クルソラ
母の父:Candy Stripes
ここに注目!
ダートに矛先を向けた昨夏に、1600万下・白川郷S(中京・ダート1800m)→オープン特別・BSN賞(新潟・ダート1800m)を連勝。ダートで唯一掲示板(5着以内)を外した今年1月の東海S(6着)も勝ち馬から0秒4差で、抜群の安定感を誇っている。

モンドクラッセ
牡6歳
調教師:清水英克(美浦)
父:アグネスデジタル
母:クッキーキティ
母の父:ラグビーボール
ここに注目!
北海道開催(函館・札幌)のダート1700mで5勝、3着1回の好成績を収め、昨年のオープン特別・大沼S(函館・ダート1700m)では1分41秒7のコースレコードで優勝。ベストの条件と言える本レースで、待望の重賞タイトル獲得を狙う。

コスモカナディアン
牡4歳
調教師:金成貴史(美浦)
父:ロージズインメイ
母:カナディアンアプルーバル
母の父:With Approval
ここに注目!
3走前のオープン特別・仁川S(阪神・ダート2000m、2着)では、勝ったグレイトパール(次走で平安Sを快勝するなどダートで負け知らず)に0秒1差まで迫った。今回は休み明け2戦目で状態面が上向いており、有力候補の一頭と言える。

ロンドンタウン
牡4歳
調教師:牧田和弥(栗東)
父:カネヒキリ
母:フェアリーバニヤン
母の父:Honour and Glory
ここに注目!
前走の平安Sは12着に敗れたが、今年2月の佐賀記念(JpnIII、佐賀・ダート2000m)で重賞初制覇を果たし、前々走のアンタレスSでは2着に入るなど、地力強化は顕著。今回は約3か月の休み明けになるが、熱心に乗り込まれており、力の出せる態勢で出走できそうだ。

リッカルド
せん6歳
調教師:黒岩陽一(美浦)
父:フサイチリシャール
母:キョウエイハツラツ
母の父:オペラハウス
ここに注目!
昨年のエルムSを1分43秒5(良)の好タイムで制した実力馬。近況の成績はひと息だが、調教で見せる動きは能力の衰えを感じさせず、本来のパフォーマンスを発揮できればガラッと変わっても不思議はない。

ショウナンアポロン
牡7歳
調教師:古賀史生(美浦)
父:アドマイヤマックス
母:メジロアルドラ
母の父:アフリート
ここに注目!
昨年のマーチSを勝利し重賞ウイナーの仲間入りを果たした。もまれ弱さがあり成績は安定しないが、今年初戦の東海Sでは勝ち馬と0秒2差の4着に入っており、能力の衰えは見られない。スムーズな競馬ができれば、侮れない存在だ。


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2017年08月10日

ウインガニオン
牡5歳
調教師:西園正都(栗東)
父:ステイゴールド
母:チャンネルワン
母の父:ポリッシュネイビー
ここに注目!
前走の中京記念では、2番手追走から早めに抜け出し、後続の末脚を完封。3連勝を飾ると共に待望の重賞初制覇を達成した。ここまで芝の左回りコースでは10戦して7勝。右回りの11戦1勝とは対照的な数字で、今回、左回りの新潟ならV4も十分に可能だろう。

メートルダール
牡4歳
調教師:戸田博文(美浦)
父:ゼンノロブロイ
母:イグジビットワン
母の父:Silver Hawk
ここに注目!
前走の1600万下・多摩川S(東京・芝1600m)を勝利し、勢いに乗っている一頭だ。今回はオープンクラスへの昇級初戦になるが、ここまでGIIIで3度の3着があり、格下の印象はない。前々走の新潟大賞典(3着)の内容から、新潟・芝コースも問題ない。

ブラックムーン
牡5歳
調教師:西浦勝一(栗東)
父:アドマイヤムーン
母:ロイヤルアタック
母の父:ジェネラス
ここに注目!
前々走のオープン特別・米子S(阪神・芝1600m)を1分31秒9のコースレコードで優勝。今回のメンバーに入っても瞬発力では一二を争う存在だ。1番人気の支持を受けた前走の中京記念は3着に敗れたが、直線の長い新潟・芝の外回りコースであらためて期待したい。

ヤングマンパワー
牡5歳
調教師:手塚貴久(美浦)
父:スニッツェル
母:スナップショット
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
前走の安田記念は16着に敗れたが、昨年の本レースを含むマイル重賞3勝の実績は、今回のメンバーの中でも上位のものがある。この中間はひと息入れて立て直されており、関屋記念連覇の可能性は十分だ。

ロードクエスト
牡4歳
調教師:小島茂之(美浦)
父:マツリダゴッホ
母:マツリダワルツ
母の父:チーフベアハート
ここに注目!
一昨年の新潟2歳S、昨年の京成杯オータムHとここまで重賞2勝。昨春のNHKマイルカップでは2着に入っており、芝マイル路線での活躍が目を引く一頭だ。今回は休養明け2戦目で体調アップが見込めるだけに、優勝候補に挙げられるだろう。

ダノンプラチナ
牡5歳
調教師:国枝栄(美浦)
父:ディープインパクト
母:バディーラ
母の父:Unbridled's Song
ここに注目!
2014年の朝日杯フューチュリティSを豪快に差し切って優勝したGIホース。その後はなかなか順調にレースを使えず、今回も約9か月半の長期休養明けになるが、最終追い切りの動き次第で注目が必要になってくるだろう。

マイネルハニー
牡4歳
調教師:栗田博憲(美浦)
父:マツリダゴッホ
母:ブライアンハニー
母の父:ナリタブライアン
ここに注目!
昨年春にスプリングSで2着に入り、同年秋にはチャレンジCを優勝。今夏もエプソムC3着、オープン特別・福島テレビオープン(福島・芝1800m)2着と、堅実なレースを続けている。少し時計を要す展開が理想だが、軽快な先行力と粘り強さには目が離せない。

ウキヨノカゼ
牝7歳
調教師:菊沢隆徳(美浦)
父:オンファイア
母:アドマイヤダッシュ
母の父:フサイチコンコルド
ここに注目!
前々走の福島牝馬Sでは、最後の直線で大外を伸びて差し切り、自身3度目の重賞制覇を達成。前走のヴィクトリアマイルはスムーズさを欠いて9着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒6で、着順ほど内容は悪くなかった。今回、巻き返しが十分に可能だろう。


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強敵相手と接戦の経験がない死角を突かれたストロングタイタン

 直前の7Rで落馬事故に巻き込まれたMデムーロ騎手が以降のレースに乗れなくなり、だいぶ経って発表されたタツゴウゲキ(父マーベラスサンデー)の騎手変更は「秋山真一郎(38)」への乗り代わりだった。本音はそうではないはずだが、自虐トーンを漂わせることが多く、弱気を装う秋山騎手への乗り代わりなので、5倍台だった単勝オッズは、終わってみたら7倍台だった。

 しかし、前走の「七夕賞」で5着だったフェルメッツァ(今回の小倉記念はテン乗りの北村友一騎手にチェンジ)に乗り、そのとき6着だったタツゴウゲキと対戦していた秋山騎手は、急なテン乗りとはいえタツゴウゲキを理解していた。未勝利時代の小倉芝2000mでも対戦し、そのときも並んで同タイムで入線し、秋山騎手の騎乗馬が5着、タツゴウゲキが6着だった記録がある。

 弱気なコメントが多い秋山真一郎騎手だが、実はローカルの小回りコースはお手のもの。サッと好位3番手のインにつけるとスムーズに流れに乗り、4コーナーを回ると脚いろの鈍ったバンドワゴンの脇から、まだ開幕2週目のインへ突っ込んでいる。少しのロスもない小倉芝2000mの模範となる素晴らしいレース運びだった。

 父マーベラスサンデーは、97年の宝塚記念などグレードレース6勝のサンデーサイレンス初年度産駒。16年間にわたって種牡馬として活躍し、ネヴァブション、シルクフェイマス、サニーサンデー、スマートギアにつづき、タツゴウゲキは5頭目のJRA平地重賞勝ち馬となった。マーベラスサンデーは昨16年の夏に24歳で死亡。14年交配の現2歳世代が最終世代になる。

 5歳タツゴウゲキは、まだ17戦【4-1-2-10】。タフな産駒を送ることで定評のあった父の真価を発揮するとき、本物になるのはこれからだろう。

 戸崎圭太騎手のJRA全10場重賞制覇のチャンスがあった2番人気のサンマルティン(父ハービンジャー)は、3コーナーから外を回ってスパートし、完全に勝ったというシーンもあったが、格上がりで、初の重賞挑戦、初コース…。自身の2000mの最高タイムを一気に2秒4も短縮する「1分57秒6」で微差2着なら、内容は文句なし。巧みにインから差したタツゴウゲキ(秋山真一郎騎手)を称えるしかない。

 1番人気に支持されたストロングタイタン(父リーガルランサム)は、道中は勝ち馬の外で流れに乗り、スキなしの構えだったが4コーナーで失速して8着。これで【5-1-0-5】。重賞は【0-0-0-3】となってしまった。中京の芝2000mに1分58秒3のコースレコードを記録して勢いに乗っていたが、レコードは芝コンディションによるところが大きく、強敵相手と接戦の経験がない死角を突かれた格好になった。まだ4歳。これからパワーアップしたい。

 復活に注目した6歳バンドワゴン(父ホワイトマズル)はうまく主導権を握ることに成功したが、前後半「58秒3-59秒3」=1分57秒6の高速レースは、どちらかというとパワーを前面に押し出したいタイプにとって、高速ラップの連続がきびしすぎた。もう少しタフな芝で、1分59秒前後のレースなら対応できると思える。時計がかかりそうな馬場と時期を求めることになる。

 これで、夏のローカル古馬重賞路線(ハンデ戦)は、小倉記念の1番人気馬は「12連敗」。中京記念の1番人気馬は「18連敗」。函館記念の1番人気馬は「11連敗」となってしまった。

 残るハンデ戦の2000mは新潟記念。こちらは1番人気馬連敗中ではないが、過去15年間で勝った1番人気馬は1頭だけである。

◆全力で走る気になっていないように見えたエピカリス

 注目の人気馬では、「レパードS」のエピカリス(父ゴールドアリュール)の3着も、創設されて10年、群を抜いて遅い1分52秒9の勝ちタイムを考えると、勝った11番人気ローズプリンスダム(父ロージズインメイ)、2着に粘り込んだ12番人気の牝馬サルサディオーネ(父ゴールドアリュール)の快走を認めながらも、最後は形作りの印象も残ったエピカリスの大凡走だろう。

 ベルモントSを出走取り消しの原因となった「右前の蹄(ひづめ)」の炎症は、出走を断念して帰国し、牧場での懸命のケア、さらには蹄鉄への最新の工夫などにより、予定の追い切りを敢行してもまったく不安のない状態になったからの再出発であり、そのことに疑問はない。あせって出走したわけではない。

 ただ、肝心のエピカリス自身がどうも全力で走る気になっていないような気がした。

 また、Cルメール騎手は「1番大切なのは馬のコンディションだったが、状態面は問題なかった。直線でスペースがなかった」と敗因を語ったというが、これはまったく個人的な印象で気のせいかもしれないが、ルメールもエピカリスと同じで、なんとなく脚元を気にしつつのレースに終始したのではないか、と感じた。直線、「前にスペースがなかった」のは事実だが、流れや相手を考えると、ルメール騎手が4-5番手で長いあいだスペースが生じるのを待っている状況でも、そういうレース(新潟のダート1800m)でもないはずである。

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2017年08月09日

8月26日(土)、27日(日)に札幌競馬場で行われる「2017ワールドオールスタージョッキーズ」の代表騎手が決定。個人戦に加え、JRA選抜とWAS選抜(外国・地方代表チーム)によって合計点を競うチーム対抗戦で争われる。

 対象レースは札幌競馬・26日(土)の10R・11Rと27日(日)の10R・12R。

 また、JRA選抜騎手とWAS選抜騎手はそれぞれ特別ゼッケンで騎乗する。JRAのホームページに使用ゼッケンのサンプルが掲載されている。

 選定騎手は以下の通り。

【JRA選抜】
戸崎圭太(美浦:2016年JRA賞「MVJ」受賞、勝利数関東1位)
内田博幸(美浦:勝利数関東2位)
田辺裕信(美浦:勝利数関東3位)
C.ルメール(栗東:2017年日本ダービー優勝騎手、勝利数関西2位)
M.デムーロ(栗東:勝利数関西1位)
福永祐一(栗東:史上8人目のJRA通算2000勝達成、勝利数関西3位)
武豊(栗東:前人未到のJRA通算3900勝達成)

※JRA選抜は7月23日終了時点の成績で決定

【WAS選抜】
・地方競馬代表騎手
中野省吾(船橋:スーパージョッキーズトライアルを最年少&歴代最高得点で優勝)

・海外招待騎手
アントニー・クラストゥス(フランス:JRA重賞2勝、2012年凱旋門賞では日本馬アヴェンティーノに騎乗)
ユーリコ・ダシルヴァ(カナダ:2014年のジャパンCでアップウィズザバーズに騎乗、自国のリーディングジョッキー)
ケイトリン・マリヨン(オーストラリア:日本初騎乗の女性騎手)
ケリン・マカヴォイ(オーストラリア:初来日。メルボルンCを2勝など)
ジョアン・モレイラ(香港:2015年のWASJ優勝。昨年の札幌で騎乗機会7連勝のJRA最多タイ記録)
トム・クウィリー(イギリス:名馬フランケルの主戦騎手。2012年以来2度目の来日)

[JRA補欠騎手]
吉田隼人(美浦:勝利数関東4位)
和田竜二(栗東:勝利数関西4位)

[地方競馬代表補欠騎手]
田中学(兵庫)

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2017年08月08日

 8月6日の小倉11Rで行われたサマー2000シリーズ(全5戦)の第3戦、第53回小倉記念(3歳以上オープン、GIII、芝2000メートル、ハンデ、13頭立て、1着賞金=4100万円)は、4番人気タツゴウゲキ(牡5歳、栗東・鮫島一歩厩舎)がゴール前の接戦を制し、重賞初勝利を飾った。鞍上は、落馬負傷のミルコ・デムーロ騎手に代わって手綱を取った秋山真一郎騎手。タイムは1分57秒6(良)。

 レースはバンドワゴンが逃げ、ヴォージュ、タツゴウゲキ、ストロングタイタンが続く展開。2年ぶり優勝がかかるベルーフは後方に控えた。3〜4コーナーにかけてストロングタイタンが外から前をうかがうなど、展開が激しさを増すなか、中団から徐々に進出していたサンマルティン(2番人気)が直線で先頭へ。しかし、タツゴウゲキが内から力強く伸び、最後は叩き合いをハナ差でモノにした。フェルメッツァ(6番人気)がさらに3馬身離れた3着。ストロングタイタン(1番人気)は8着、バンドワゴン(3番人気)は11着に終わった。

 タツゴウゲキは、父マーベラスサンデー、母ニシノプルメリア、母の父シングスピールという血統。北海道新冠町・川上牧場の生産馬で、馬主は鈴木高幸氏。通算成績は17戦4勝。小倉記念は鮫島一歩調教師、秋山真一郎騎手ともに初勝利。

 ◆秋山真一郎騎手「(“代打騎乗”は)52キロでも簡単に乗れるので、体重が軽くてよかったです。(自身はフェルメッツァに騎乗し5着だった)七夕賞でタツゴウゲキは一緒に出ていたので、不利を受けたのは分かっていましたし、先生(鮫島一歩調教師)からも『具合はいい』と聞いていました。スタートをうまく出てくれて、いいポジションを取れて良かったです。勝ててホッとしました」

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2017年08月07日

 8月6日の新潟11Rで行われた第9回レパードステークス(3歳オープン、GIII、ダート1800メートル、馬齢、15頭立て、1着賞金=4000万円)は、木幡巧也騎手騎乗の11番ローズプリンスダム(牡、美浦・畠山吉宏厩舎)が直線外から一気に抜け出し、重賞初制覇を果たした。タイムは1分52秒9(良)。1馬身1/4差の2着はサルサディオーネ(12番人気)で、さらに3/4馬身離れた3着に1番人気のエピカリスが入った。

 主導権を握ったのはサルサディオーネ。内からタガノグルナ、タガノカトレア、ノーブルサターンが続き、直後にエピカリスがつけた。これをマークする形になったのがローズプリンスダム。3〜4コーナーも大きな動きはなく、直線に。サルサディオーネがインで粘り込みを図る。帰国初戦で注目されたエピカリスは前が壁になるシーンがあって抜け出すタイミングを失ったかにみえた。そんな先行勢の攻防を横目に外から一気にスパートしたのがローズプリンスダムだった。サルサディオーネらを容赦なくかわし、木幡巧也騎手とともにうれしい重賞初V。3連単は80万7250円の波乱となった。

 ローズプリンスダムは、父ロージズインメイ、母クリスチャンパール、母の父シンボリクリスエスという血統。北海道登別市・ユートピア牧場の生産馬で、馬主は岡田牧雄氏。通算成績は8戦4勝。重賞は初勝利。レパードSは畠山吉宏調教師、木幡巧也騎手ともに初勝利。

 ◆木幡巧也騎手「興奮しています、夢のようです。行く馬が多かったのであのポジションになったけど、直線で前が開いたら馬が反応してくれた。外から何か来ないかと心配だったけど、馬に助けられました」

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2017年08月06日

最近の和田竜二騎手は人が変わったかのような好成績

 馬券がもっと難しく波乱も期待できるのは古馬のハンデ戦「小倉記念」。古馬のローカルのハンデ重賞は荒れる。七夕賞こそ平穏に収まったが、今年、函館記念は1番人気馬「11連敗」となり、つづく中京記念では1番人気馬の連敗がとうとう「18」にのびた。今週の小倉記念の1番人気馬も現在「11連敗中」である。

 伏兵評価にとどまる6歳バンドワゴン(父ホワイトマズル)の完全復活に期待したい。3連勝のかかった3歳春の「きさらぎ賞」で2着に負けたあと、脚部難も、精神的なダメージもあり、実に2年間の休養に追い込まれてしまった。

 復活したあとも休み休みのローテーションしか組めず、ここまで【4-1-0-4】。まだ9戦しかしていない。遅咲きタイプが珍しくないホワイトマズル産駒とはいえ、いまや6歳の夏、もう完全復活して秘める能力を全開したい。

 今回は、デビューから2着にとどまったきさらぎ賞まで騎乗していた和田竜二騎手とのコンビが復活した。これにはさまざまな理由があるだろうが、最近の和田竜二騎手のまるで人が変わったかのような好成績が大きいはずである。

 今年は、先週までに例年の最終的な勝ち星に近いJRA58勝に勝ち鞍をのばしている。追い比べになると、ムチの連続使用だけに頼ったバンドワゴンのきさらぎ賞当時とはまさに一変、テイエムオペラオーとのコンビで頭角を現し、自信をつけた当時の和田騎手に戻った。

 バンドワゴンは前々走、ルメール騎手とのコンビで差す形で1600万条件を制したが、前回の鳴尾記念をみると、オープンでは差し=追い込みで通用する鋭さは乏しい。強気に先行したアサクサキングス(菊花賞)、他のスタミナをそぐように主導権を握ったイングランディーレ(天皇賞.春)、あるいはほとんどのレースでハナは譲らず重賞を3つも勝ったシルポートと同じように、一本調子の死角はあっても自分のペースを主張する形が、ホワイトマズル産駒バンドワゴンのひとつの勝利パターンと思える。

 幸い、ここは行きたい馬は少ない。昨年、クランモンタナを最初から気合をつけ通しで勝った小倉記念である。和田竜二騎手の、きさらぎ賞当時とはテクニックの異なるはずの「逃げ作戦」に注目。控える策はないと思える。行けば簡単にはバテない。バンドワゴンの完全復活に期待したい。

 もう1頭、前回の七夕賞では包まれて4コーナーでは最後方まで下がりながら、最後は0秒4差にまで突っ込んできたタツゴウゲキ(父マーベラスサンデー)の能力全開にも期待したい。こちらは4走前に快勝したMデムーロを配してきた。

◆レパードSはここから飛躍するエピカリスに期待

 ベルモントSを残念な直前の取り消しとなったエピカリスが、帰国して出直し初戦となるレパードSは、さまざまな意味で注目。直前まで出走したかった関係者もいたとされるが、不安のある状態で出走に踏み切っては、結果は分からないが、長期休養に追い込まれる危険もあった。

 帰国して立て直しに成功し、わずか2ヶ月後のレパードSに出走してきた。また、新たな未来展望をかかげることができる。期待通りのレースが可能だろう。

 負けはしたが、UAEダービーのサンダースノーは、愛2000ギニーを2着、仏G1シャンプラ賞制覇でG1を2勝目。トップホースの1頭だった。

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2017年08月05日

相手妙味は、同じく左回り向きの上がり馬

 フルゲート15頭中の12頭までが負担重量「54〜56キロ」というハンデ戦らしくないハンデ戦。実力拮抗というより、みんな似たり寄ったりか。

 中では、条件再編成でオープンから移動してきた4歳牝馬スミレだけが負担重量増(オープンの前2戦より3キロ増の55キロ)なので、事実上のハンデ頭は牝馬のスミレということになるが、ここ2戦のオープンでは12着、13着であり、この1600万下を勝った3走前は、「52キロ」だった。一応成績上位、ランキング上位とはいえ、一気に牝馬の3キロ増で、背負い頭は有利ではない。

 これなら前々走、休み明けの1600万下を定量57キロでベストマッチョと首差同タイムの2着、前回は定量57キロで0秒2差の4着しているエイシンバランサー(父ゴーストザッパー)の56キロのほうが有利な負担重量に思える。

 父ゴーストザッパーは、米ダート10FのBCクラシック勝ち馬。その父オーサムアゲインも同じくBCクラシック勝ち馬。母の父ミゼンマスト(その父コジーン)もスプリンターという成績ではないから、集中して出走のダート1200〜1400mが本当にベストかどうか難しいところがあり、ムラの多い成績である。

 ただ、父母両系ともにアメリカ血筋らしく、ダート左回りの方が成績がいいこと。スパッと伸びるわけではなく、好位から力ずくで抜け出してくるようなレース運びなので、直線の短いコースが多い右周りで馬群に揉まれるより、多少ともバラける直線の長いコースが多い左回りの方が合っている。

 通算【4-5-0-9】といういかにも脆そうな成績だから、嫌うか、能力を信じるかである。少々揉まれても、こういう組み合わせの新潟ダートは、コーナーがきつく追い込みにくいので、好位追走可能なエイシンバランサーの好走の可能性は高いと考えたい。相手妙味は、同じく左回り向きの上がり馬コンテナと、新潟ダート【3-1-0-1】のドリームドルチェ。

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2017年08月04日

 小倉記念が今週のメインレース。過去10年、1番人気馬は2着3回、3着2回と、1勝もしておらず、トップハンデ馬も1勝、3着3回だけ。波乱含みのハンデ戦だ。
 指数上は、前走指数や平均指数の上位馬の連対率が比較的高い。

 今年の指数上位馬は、ストロングタイタン、スピリッツミノル、フェルメッツァ、タツゴウゲキ、ケイティープライド、ヴォージュ、カフジプリンス、ベルーフ、シャドウパーティーなど。トップハンデは57キロのベルーフ。次いで56キロのグランモンタナ。

 人気の中心になりそうなのは4歳馬ストロングタイタンだろう。まだ重賞勝ちはないものの、ここまで芝戦は(5103)と安定しており、とりわけ夏の小倉では3戦3勝と相性が良い。2000メートルの距離も(3102)と適性の高さを示している。

 降級戦だった前走、準オープンのマレーシアCは、レース中に左前脚と左後脚を落鉄しながらも1番人気に応えて順当勝ち。スピード指数も自己ベストの高指数だった。4歳馬としての成長余力も十分にありそうで、連軸の中心になる1頭だろう。

 ただ、1番人気馬が不振の小倉記念だけに、2着はあっても、勝つのは別の馬なのかもしれない。その候補に上がってくるとしたら、スピリッツミノル、ヴォージュ、タツゴウゲキ、フェルメッツァなどだろう。

 スピリッツミノルはこの春、天皇賞春、宝塚記念とG1に参戦。前走の宝塚記念では直線の半ばまで、良い位置でレースができたが、最後の決め手でG1馬との差を見せつけられて7着だった。ただ、G3なら相手も楽になるし、距離短縮も好材料のはず。ここは強い相手と戦ってきた底力に注目したい。

 ヴォージュは準オープンを連勝して、前走、初重賞戦は9着だった。2000メートルは(5111)と距離適性が高く、先行力も安定している。素軽いスピードがあり、小倉の芝コースも合うだろう。

 52キロの軽ハンデ馬タツゴウゲキはデムーロ騎手の手綱に替わって、大きな変わり身もありそう。また、フェルメッツァにもチャンスがあるのではないか。

 新潟は3歳限定のダート戦重レパードSがメイン。
 基本的に前走指数上位馬が強い傾向で、1番人気も過去8年で5勝、2着1回、3着2回と、すべて3着内に好走している。

 今年の指数上位馬は、ハルクンノテソーロ、タガノグルナ、タガノカトレア、テンザワールド、ブライトンロック、タガノディグオ、ローズプリンスダムなど。

 わずかな差でランク馬には上がってこなかったが、ここはエピカリスが中心だろう。新馬、500万、門別の北海道2歳優駿を勝って、ヒヤシンスSも好指数で快勝。国内4戦4勝で、UAEダービーに参戦。逃げ粘ってハナ差の2着だった。続いてアメリカ3冠レースのベルモントSに向かったが、レース当日、右前脚跛行で出走を回避した。幸い、ダメージはなかったようで、直前の調教も圧巻の動きとのこと。ダートの上がり指数でも抜けて最上位にあり、ここは素質の高さを示すレースになるのではないか。

 相手の筆頭は、前走、大井のジャパンダートダービー3着のタガノディグオ。ダートは(3520)と成績だけでなく、指数の高さも安定している。

 また、ダート1800は初距離ながら、前走、高指数で重賞2着のハルクンノテソーロも上位を狙える1頭だ。他にも、初ダートのイブキ、連勝中のテンザワールド、逃げるタガノグルナなどにも浮上のチャンスはあるだろう。

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サンマルティン
せん5歳
調教師:国枝栄(美浦)
父:ハービンジャー
母:ディアデラノビア
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
印象的なのは昨夏の500万下・南相馬特別(福島・芝2000m、1着)でのパフォーマンス。クラス再編成があり勝って同条件のレースだったとはいえ、小回りコースを難なく攻略してみせた。今回、初参戦の小倉・芝コースを気にする必要はないはずだ。

ストロングタイタン
牡4歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:Regal Ransom
母:Titan Queen
母の父:Tiznow
ここに注目!
前走の1600万下・マレーシアC(中京・芝2000m、1着)時の馬体重518kgは、デビュー以降で最も軽い数字。ただ、当時の気配に細い印象はなく、1分58秒3のコースレコード勝ちという結果からも、このぐらいが最も動ける馬体重と考えていいだろう。

ヴォージュ
牡4歳
調教師:西村真幸(栗東)
父:ナカヤマフェスタ
母:ギュイエンヌ
母の父:タニノギムレット
ここに注目!
他馬にかぶせられる形を苦手とする馬。積極的に動かして前へつけた近走の内容はこの性格を考慮してのもので、今回も同じような位置で競馬をすることになるはずだ。マイペースで走れるかどうかがポイントになってくる。

バンドワゴン
牡6歳
調教師:石坂正(栗東)
父:ホワイトマズル
母:ピラミマ
母の父:Unbridled's Song
ここに注目!
馬体重が550kgに迫る大型馬で、フットワークもかなり大きい。前々走の1600万下・但馬S(阪神・芝2000m、1着)では馬群をさばく競馬を見せたが、スムーズに先行して粘り込むのが本来の形だろう。最初のコーナーまでの距離がある小倉・芝2000mは、条件が合っていそうだ。

スピリッツミノル
牡5歳
調教師:本田優(栗東)
父:ディープスカイ
母:バアゼルクローバー
母の父:ラムタラ
ここに注目!
ハードな競馬になった3走前の天皇賞・春(14着)での疲れがあったようだが、前走の宝塚記念(7着)では状態がだいぶ戻っているように感じられた。1週前追い切りでしっかりとした動きを見せており、暑い夏場でも馬の雰囲気は悪くない。

フェルメッツァ
牡6歳
調教師:松永幹夫(栗東)
父:ディープインパクト
母:スキッフル
母の父:トニービン
ここに注目!
血統のイメージから東京や新潟のような直線の長いコースが合うように思われがちだが、実際は小回りコースを得意にしている馬。小回りの小倉・芝コースでは過去に1戦して2着とコース適性は高そうで、今回はチャンスと言える。

ベルーフ
牡5歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ハービンジャー
母:レクレドール
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
本レースでは、一昨年がZ.パートン騎手、昨年がD.ホワイト騎手とのコンビで2年連続の2着。昨年12月のチャレンジC(2着)ではV.シュミノー騎手が騎乗しており、外国人騎手との好相性が光る。今回は、D.ホワイト騎手とのコンビが1年ぶりに復活(予定)する点に注目だ。

シャドウパーティー
せん8歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:King's Best
母:Glinting Desert
母の父:Desert Prince
ここに注目!
鋭い脚を使うタイプではないだけに、前走のオープン特別・福島民報杯(福島・芝2000m、15着)は、スタートで出遅れ位置取りが後ろになったのが響いた印象だ。まずはスタートを決めて流れに乗りたいところで、上がりの時計が極端に速くならない展開が理想だろう。


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2017年08月03日

エピカリス
牡3歳
調教師:萩原清(美浦)
父:ゴールドアリュール
母:スターペスミツコ
母の父:カーネギー
ここに注目!
デビューから4連勝を飾り、前走のUAEダービー(G2、メイダン・ダート1900m)では、勝ったサンダースノー(その後フランスのG1・ジャンプラ賞を優勝)と短アタマ差の2着に好走した。アメリカ遠征(G1・ベルモントS)は無念の出走取消となったが、ここで復活を期す。

タガノディグオ
牡3歳
調教師:宮徹(栗東)
父:エンパイアメーカー
母:タガノティアーズ
母の父:タニノギムレット
ここに注目!
前々走の兵庫チャンピオンシップ(JpnII、園田・ダート1870m)を優勝し、前走のジャパンダートダービー(JpnI、大井・ダート2000m)でも3着に入った。ここまでにダートで10戦して3勝、2着5回、3着2回と、堅実性は注目に値する。

アディラート
牡3歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:ルーラーシップ
母:ナリタブルースター
母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!
今年2月のオープン特別・ヒヤシンスS(東京・ダート1600m)では、勝ち馬エピカリスに次ぐ2着。ここ2戦は他世代の馬たちと走って連続2着と、能力の高さを示している。少し勝ち味に遅い面はあるが、軽快な先行力は平坦の新潟・ダートコースで存分に生きそうだ。

ハルクンノテソーロ
牡3歳
調教師:高木登(美浦)
父:ファスリエフ
母:トウカイベルタ
母の父:ワイルドラッシュ
ここに注目!
前走のユニコーンSでは、最後の直線で力強い末脚を発揮。勝ったサンライズノヴァには少し離されたものの、きっちりと2着を確保した。課題だった他の馬を怖がる面が解消されており、精神面の成長も顕著。末脚が生きる速い流れになれば、大きく浮上してくるだろう。

テンザワールド
牡3歳
調教師:大久保龍志(栗東)
父:ダイワメジャー
母:クォリティシーズン
母の父:トワイニング
ここに注目!
他世代の馬との初対戦だった前々走の500万下(阪神・ダート1800m)と、前走の1000万下・濃尾特別(中京・ダート1900m)を連勝した勢いがセールスポイントだ。牡馬にしてはコンパクトな馬体だが、非凡なスピードと勝負根性を持つ馬。ここでも好勝負が可能だろう。

スターストラック
牡3歳
調教師:栗田博憲(美浦)
父:トーセンホマレボシ
母:クルンプホルツ
母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!
前走の1000万下・檜山特別(函館・ダート1700m)を鮮やかに制して通算3勝目をマーク。ここへきての上昇度には注目が必要だ。今回は初の重賞挑戦になるが、着実にステップアップを果たしている一頭だけに、好勝負が期待される。

サンチェサピーク
牡3歳
調教師:加藤征弘(美浦)
父:ヴァーミリアン
母:マスターギラティナ
母の父:アグネスデジタル
ここに注目!
前走の500万下(東京・ダート1600m)では、後続に7馬身差をつけて圧勝。大混戦となった2着争いを尻目に悠々とゴールを駆け抜けた場面は、強烈な印象を残した。今回は重賞挑戦で試金石の一戦になるが、スムーズに先行できれば面白い存在だ。

ラユロット
牝3歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:エンパイアメーカー
母:ユメノオーラ
母の父:マイネルラヴ
ここに注目!
前走のユニコーンSは9着に敗れたが、初のダート重賞挑戦であったことを考えれば、今後につながる一戦になったはず。まだレースキャリア6戦と成長の余地を残しており、前々走の500万下(東京・ダート1400m、1着)で見せた末脚を再現できれば、上位進出が可能だろう。


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2017年08月02日

横山典弘騎手の絶妙のペース判断によるものだった

 馬の能力に、ベテラン騎手の思い切りの良さが重なった痛快な「快勝」が連続した。

 札幌の「クイーンS」を2番人気で逃げ切った3歳牝馬アエロリット(父クロフネ)は、開幕週の芝コンディションと、負担重量52キロの利を最大限に生かし切った、横山典弘騎手(49)の絶妙のペース判断によるところ大だった。

 他がハナを主張する気がないとみるや、コーナーワークを利して主導権を握ると、スタート直後の「12秒2」のあと、5ハロン連続して11秒のラップをつづけてペースを落とさず、後続がスパートしてきた3コーナーから「12秒1」。ちょっと引きつけて(バテたか?)、少し気をもたせたあと、再びピッチを上げて最後は「11秒5-11秒9」。レース全体は「46秒8-(11秒5)-47秒4」。バランス抜群の緩みない流れを作ってコースレコード、ならびにレースレコードタイの「1分45秒7」だった。

 春のNHKマイルCの1600mも1分32秒3(自身の推定前後半は46秒2-46秒1)で早めに先頭に並びかけているから、スピード色の濃いマイラータイプが本質と思えるが、別に行きたがっていたわけではない。「やはりスピードがある。気持ちを損ねないようになめらかに…。ペースは速いとは感じなかった(横山典弘騎手)」。3歳牝馬で初の古馬相手の1800mを完勝したから、10月15日の「秋華賞」京都2000mに挑戦することになるだろう。今回と同じコーナー4回の内回り。初の2000mが大きな死角となることはないように思える。

◆直線1000mの西田騎手はさえわたる

 新潟の「アイビスサマーダッシュ」を、ゴール寸前の猛スパートで一気に差し切ったのは7歳牡馬ラインミーティア(父メイショウボーラー。母方はビンゴガルーの一族)。騎乗していたのは、新潟の直線1000mというならこの男、西田雄一郎騎手(42)だった。ラインミーティアとは今年になってからコンビを組み、ここまで4戦連続し新潟の直線1000mに出走。

 連闘の重馬場で落鉄していた5月の1600万特別は別に、54秒5で勝った1000万特別も、54秒6で4着だったオープンの韋駄天Sも、自己最高の54秒2を記録した今回も、ラインミーティアの後半600mは同一の「31秒6」である。今回は先行グループのペースが速かったから、中間地点で気合をつけるムチを再三入れながら、それでも後半のスパートで31秒6を記録したラインミーティアは素晴らしい。と同時に、直線1000mの西田騎手はさえわたる。

 アイビスサマーダッシュの勝ち馬で、後半3ハロン31秒6は初めてではなく、2003年のイルバチオが上がり31秒6(勝ちタイムは今回と同じ54秒2)で差し切った記録はあるが、いまの新潟の芝は改修直後ほど高速ではない。それを考慮すると、ラインミーティアの今回の中身はアイビスサマーダッシュ史上に残る特殊なスプリント(後半のダッシュ)記録として残るだろう。

 西田騎手は2010年、ケイティラブ(父スキャン)でこのレースを「53秒9」の好時計で逃げ切っている。このときは前半の400mを21秒5(11秒6-09秒9)で飛ばした。思い切りのいい西田騎手は、後半だけに1000m特有の感覚を働かせているわけではない。53秒7のレコードを保持するカルストンライトオ(21秒8-後半31秒9)など、前半21秒台のダッシュを利かせて快走した馬はほかにも少数いるが、アイビスサマーダッシュの勝ち馬として、前半400mを史上最速の「21秒5」で逃げ切ったことがあり、その一方、アイビスサマーダッシュの勝ち馬として史上最速タイの上がり「31秒6」を叩き出しているのも西田雄一郎騎手なのである。

 今回の54秒2で、アイビスサマーダッシュの勝ちタイムは6年連続「54秒1〜54秒3」に集中することになった。うち逃げ切りは13年のハクサンムーンの54秒2(22秒3-31秒9)だけ。

 みんなが直線1000mは前半あまりダッシュしない方が好結果をもたらすことを知るようになったなか、今年、前半から強気に(実際はなだめながらだが)先頭に立ってレースを進めて2着惜敗のフィドゥーシア(父メダグリアドーロ、母ビリーヴ)の前後半バランスは「21秒8-32秒4」=54秒2だった。最後の200mは11秒7。少しだけ鈍って首だけ差されたが、近年の芝状態の中では価値ある記録である。

 11年、エーブダッチマンで飛ばして「21秒8-32秒3」=54秒1。残念な2着にとどまったことのある石橋脩騎手なので、ムリに先頭に立とうとしたわけではないが、フィドゥーシアはこのきついラップで楽々と先頭を奪い、道中は余力十分だった。今回が直線1000mはまだ2戦目。結果はキャリアの差も重なって寸前に逆転されたが、5歳牝馬とはいえいまやっと本物になったところ。来季も現役にとどまるなら、来年は今年以上に勝機は高いだろう。

 同じことは3歳牝馬レジーナフォルテ(父アルデバランII)にもいえる。「21秒9-32秒5」=54秒4は、両隣りに古馬の牡馬がいて、同じようなラップで先行してきたから数字以上にきつかった。軽量51キロだからの好内容ではない。22秒0で行った2歳時は後半33秒0に鈍って「55秒0」だったが、今季はこの相手に後半32秒5。数字通りの地力強化である。直線1000mのチャンピオン級に育って不思議ない。

 注目したアクティブミノル(父スタチューオブリバティ)は、「21秒8-32秒7」=54秒5。

 軽快なダッシュをみせ小差4着たが、トップクラスの快速馬ながら微妙な緩急のペース変化に対応できるエンジンは搭載してなかった。このタイプは最終的には行くしかなく、ほかの短距離戦ならカバーできても、ハイレベルの直線1000mには合わないタイプなのだろう。また、ネロ(父ヨハネスブルグ)もそうだったが、馬体重以上にまとまった身体つきで迫力がなかったあたり、この2頭は完調にはなにかが足りなかった。

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2017年08月01日

7月30日の新潟11Rで行われたサマースプリントシリーズ(全6戦)の第3戦、第17回アイビスサマーダッシュ(3歳以上オープン、GIII、芝・直線1000メートル、別定、16頭立て、1着賞金=3900万円)は、西田雄一郎騎手騎乗の8番人気ラインミーティア(牡7歳、美浦・水野貴広厩舎)が重賞初制覇を飾った。タイムは54秒2(良)。クビ差の2着はフィドゥーシア(1番人気)で、さらに1馬身半離れた3着にレジーナフォルテ(4番人気)が入った。2番人気のアクティブミノル4着。

 “千直”夏の新潟名物レースは、やはり外枠勢による激しい攻防となった。大外枠の2番人気アクティブミノル、7枠(14)番レジーナフォルテにフィドゥーシアが積極的に絡んでいく。レース後半、この3頭の争いからフィドゥ−シアが抜け出しにかかって待望の重賞制覇かと思われた瞬間だった。前半、後方で満を持していたラインミーティアが一閃、フィドゥーシアをクビ差捕えてゴールイン。“千直のスペシャリスト”と言われる西田雄一郎騎手にとっても会心のレースだったに違いない。

 ラインミーティアは、父メイショウボーラー、母アラマサフェアリー、母の父オースという血統。北海道新冠町・アラキフアームの生産馬で、馬主は大澤繁昌氏。通算成績は36戦5勝。重賞初勝利。アイビスSDは、水野貴広調教師は初勝利。西田雄一郎騎手は2010年ケイティラブに次いで2勝目。

 ◆西田雄一郎騎手「1000メートルで重賞を勝ったけど、1200メートルでも可能性のある馬だと思います。千直? 特にコツはありませんよ。今回は自分の競馬に徹したことがよかったんです」

selvas2 at 00:30コメント(0) 
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