2017年10月

2017年10月31日

ゴール前は余裕すら感じられた

 2000mで10秒前後も馬場差の生じた豪雨の不良馬場。そのタフネスぶりと総合力が全開したとはいえ、それにしてもタフなチャンピオンがいたものだ。

 初夏の宝塚記念では他を威圧する存在感を欠いていた5歳キタサンブラック(父ブラックタイド)は、この日、またいつものように堂々と闘志あふれる姿で登場した。

 こんな不良馬場はどの馬にとっても歓迎ではないが、出負けしても鞍上の武豊騎手とともにまったく平気。馬群は最初からバラけている。道中の進出にも苦心することはなく、開いていた隊列の内からいつの間にかスルスルと上昇し、直線に向いて抜け出しながら少しずつ外へ。ゴール前、最後まで必死に差を詰めた2着のサトノクラウン(父マルジュ)との差は「クビ」でも、必死のサトノクラウンに対し、すでに勝利を確信したキタサンブラックは、「もう無理することはない」。余裕すら感じられた。

 これで「4歳春→5歳春→5歳秋」と天皇賞3勝。テイエムオペラオーの天皇賞記録に並ぶと同時に、JRAの獲得賞金ランキングもテイエムオペラオーに次ぐ歴代2位に浮上。G1競走6勝を含み通算18戦【11-2-3-2】となった。テイエムオペラオーの獲得賞金は18億3518万円強。キタサンブラックは14億9796万円強。あまりの高額に、水槽の前で立ち眩みしながら計算すると、その差3億3722万8000円。あと2戦を予定するジャパンCの1着賞金も、有馬記念のそれも3億円強である。接近して並ぶのかもしれない。

 いま、またキタサンブラックを賞賛するには、もう方策は尽きている。また、春秋の天皇賞通算54戦【14-7-8-25】となった武豊騎手の騎乗を称える語彙も、もうない。

 キタサンブラックに対しては、「ジャパンCでも評価するのか?」「そして有馬記念でも買うのか?」。これは歴代の名馬に対峙し、競馬ファンがみんなそうしてきたのと同じように、一人ひとりが静かに、自分で決めること。これだけは、隣人も友人も関係ない。キタサンブラックと競馬ファンの、ふたりの時間である。

 キタサンブラックは、不良馬場の2000mを2分08秒3=「レースバランスは64秒2-64秒1」で快勝した。不良馬場で行われたのは、1位入線のメジロマックイーン(武豊)が18着に降着となり、プレクラスニーが勝った1991年以来26年ぶりだった。もちろん反動の出る危険はあるが、必死で叩きあったというシーンもなく、いつの間にかスルスルと進出して抜け出していたのがキタサンブラック。ここまでにも激走はあったが、まだ5歳であり、累積のダメージも少ないだろう。

 むしろ反動の心配は、M.デムーロが猛然と追いまくって2分08秒3(上がり38秒6)で2着のサトノクラウンや、続いて善戦したグループか。そして、もっとひどい不良馬場で激走した3歳の菊花賞組だろう。ジャパンCでは、9月24日の神戸新聞杯を快勝のあと満を持している3歳牡馬レイデオロ、京都大賞典組のサウンズオブアース、シュヴァルグランなどの臨戦ステップがだいぶ有利になったかもしれない。

 レイデオロ(父キングカメハメハ)というなら、今回は同じ藤沢和雄厩舎の3歳牝馬ソウルスターリング(父フランケル)。こういう不良馬場に対する適性とか道悪の巧拙は別にして、いかに軽量54キロとはいえ苦しいのではないかと考えたら、正攻法の好位追走から流れに乗り、直線も外から伸びかかって6着(1秒4差)。ひるむシーンもなく、立派な善戦好走だった。

 フランケル産駒は、10月22日の英チャンピオンSでクラックスマンが欧州G1を初めて制して【5-1-1-0】となり評価を確かなものにする一方で、各国に散った産駒に対する期待があまりに大き過ぎるから、日本のミスエルテと同じように評価が難しいケースが多くなっているとされるが、再評価させたソウルスターリングは本物である。

 3着に突っ込んだ4歳レインボーライン(父ステイゴールド)は、菊花賞2着馬。ここまで挑戦したビッグレースでも善戦の多い馬で、「レインボー…」の名がつくだけでもう、重馬場巧者などといわれるが、レインボーラインの祖母の父は菊花賞2着馬というより、不良馬場の弥生賞を大差で独走したレインボーアンバー(父アンバーシャダイ)である。正真正銘の道悪巧者らしい快走だった。

 前出の2着馬サトノクラウンは、重馬場の16年の京都記念を圧勝し、タフな芝だった宝塚記念、香港ヴァーズの勝ち馬なので、不良馬場の今回は2番人気に急上昇。キタサンブラックに食い下がったのはまさにタフなコンディションでの実力通り。ただ、次も見据えた仕上げのわりに激走しすぎてしまったかもしれない。そういう心配は生じた。

 昨秋の天皇賞2着リアルスティール(父ディープインパクト)は、最後は1秒2離された4着。こういう馬場は得意ではないから善戦だったが、前回以上に激しい気性を前面に出してまたまた精いっぱいの激走だった。年末に予定している香港遠征は、このあとの体調しだいとなるだろう。

 マカヒキ(父ディープインパクト)の5着は、これは明るい。前回の毎日王冠でも6着に差を詰めていたが、同じように勝ち負けには関係なかったとはいえ、今回は気力が戻ったように感じられた。日本ダービーを思い出したようにも映った。だから、まったく不向きな不良馬場でバランスを崩しながら、苦しくなってもあきらめずに坂上から脚を使った気がした。

 重馬場は不得手でも、いまの状態ならそんなに苦にせずがんばってくれるはずだ、と考えたサトノアラジン(父ディープインパクト)は、パドックに入った瞬間からもう戦意喪失状態、目がうつろだった。重馬場うんぬん以前に、異常に雨が嫌いな馬だった。

 ヤマカツエース(父キングカメハメハ)は、重下手ではないからだろうか、珍しく行けて好位追走になり、なし崩しになったかもしれない。

 ネオリアリズム(父ネオユニヴァース)は重心の低い体型で渋馬場は下手ではないはずだが、今回は状態もう一歩のプラス16キロだったろう。13着は惨敗だが、テン乗りのA.シュタルケ騎手は、後半あまりムリをしていなかった印象がある。次走は怖い。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月30日

開封する時にバリバリと壊れやすい
ブルボンのルマンド
こうすれば壊さずに開封できるそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=2p_RmsTmU6c
image

image

image


selvas2 at 11:43コメント(0) 

2017年10月29日

10月29日の東京11Rで行われた第156回天皇賞・秋(3歳以上オープン、定量、GI、芝2000メートル、18頭立て、1着賞金=1億5000万円)は、武豊騎手騎乗の1番人気キタサンブラック(牡5歳、栗東・清水久詞厩舎)が出遅れながら向こう正面では内を通って徐々に進出。

 前にとりつき直線で早々と先頭に立つと、迫るサトノクラウンとの叩き合いを展開。最後は外のキタサンブラックが、内のサトノクラウンを抑え切って快勝。春秋盾連覇を達成するとともにGI通算6勝目を獲得した。タイムは2分8秒3(不良)。

 2着にクビ差で2番人気サトノクラウン、3着にはさらに2馬身半差で13番人気レインボーラインが入った。

 勝ったキタサンブラックは父ブラックタイド、母シュガーハート、母の父サクラバクシンオーという血統。通算成績は18戦11勝。重賞は2015年GIIフジテレビ賞スプリングS、GIIセントライト記念、GI菊花賞、16年GI天皇賞・春、GII京都大賞典、GIジャパンC、17年GI大阪杯、GI天皇賞・春に次いで9勝目。清水久詞調教師は16、17年キタサンブラックに次いで天皇賞3勝目、武豊騎手は1989年イナリワン、90年スーパークリーク、91、92年メジロマックイーン、99年スペシャルウィーク、06年ディープインパクト、16、17年キタサンブラックに次いで9勝目で、自身のもつ同一GI勝利記録を9勝に更新した。

selvas2 at 16:03コメント(0) 
10月28日の東京11Rで行われた第6回アルテミスステークス(2歳オープン、牝馬、GIII、芝1600メートル、馬齢、15頭立て、1着賞金=2900万円)は、石橋脩騎手騎乗の2番人気ラッキーライラック(栗東・松永幹夫厩舎)が好位追走から直線、馬場の真ん中を力強く伸びてV。
デビューから2連勝で重賞初制覇を達成した。タイムは1分34秒9(良)。

 3/4馬身差の2着には逃げ粘ったサヤカチャン(13番人気)、さらに1馬身遅れた3着に内めを伸びたラテュロス(4番人気)。

 アルテミスステークスを勝ったラッキーライラックは、父オルフェーヴル、母ライラックスアンドレース、母の父フラワーアリーという血統。父オルフェーヴルは今年の新種牡馬で、産駒のJRA重賞勝ちは札幌2歳S・GIIIのロックディスタウン(牝)に次いで2頭目。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(有)サンデーレーシング。通算成績は2戦2勝。重賞初制覇。アルテミスSは、松永幹夫調教師、石橋脩騎手ともに初優勝。

 ◆石橋脩騎手(1着 ラッキーライラック)「デビュー戦も好位からいい競馬をしたので、あまり周りに左右されずにうまく折り合って競馬をしたいと思って乗りました。道中、下がぬかるんでいたせいか、ちょっと力んでいた面はあったんですが、直線の反応はすばらしく、前はとらえられると思っていました。新馬の時からすごい馬だなと思っていたし、このまま無事に走っていってほしいと思います」

selvas2 at 01:00コメント(0) 
香港で凡走しているが距離不安はまずない

 台風接近にはまだ時間があり、秋雨前線の影響が少なければ雨は少ないのではないか。サトノアラジン(父ディープインパクト)を主軸としたが、残念ながら雨にたたられる危険が高くなった。

 ただ、本格化して「スローを追走の形を歓迎し、300mくらいに限られる切れ味発揮型」から脱皮し、素晴らしい内容で安田記念を制したサトノアラジンの評価は、あまり下げたくない。後方追走から、ほぼ直線だけのレースが多かったが、身体全体の動きが柔らかくなると同時に、切れ味に持続力を増してパワーアップ。

 安田記念では、ハイペースを置かれることなく追走し、サトノアラジンの前半1000m通過は「58秒0」だった。先行勢に追いつくまでに脚を使ったあと、苦しくなった坂上からまた伸びてみせた。それで1分31秒5だから以前とは明らかに違う。

 マイル戦が合うことは確かだが、さまざまな距離に挑戦した同馬は、3000mの菊花賞でも直線入り口で大きな不利がありながら、最後まで伸びて上がり34秒9。走破タイムは3分01秒9。マイラーではムリな内容だった。古馬になってから2000mは1戦だけ。香港で凡走しているが、距離不安はまずないと思える。

 安田記念と、1984年から2000mになった天皇賞(秋)の結びつきは予測されるより強く、両レース制覇に挑んだ馬は17頭いる。うち半数近い8頭が「2つのG1」を勝っている。同じ東京の日本ダービーの2400mや、ジャパンCの2400mより、はるかに安田記念と天皇賞(秋)の結びつきの方が強い。

 大跳びで、脚長の体型から、滑る渋馬場は合わないだろうが、タフな重馬場がまったくダメとは限らない。全姉ラキシスが快勝した不良馬場の15年の大阪杯2000mは、2着のキズナまで同じ「ストームキャットの牝馬に、ディープインパクト」の組み合わせだった。

 ディープインパクト産駒は重馬場は合っていないが、それは切れ味の優秀性が削がれるという意味で、重馬場が下手というのと必ずしも同義ではない。

 サトノアラジン兄弟の3代母ウォーターダンスは、重馬場巧者を輩出するニジンスキー産駒。半兄にはパワーを誇りベルモントSなど米の2冠馬リトルカレント(父シーバード)がいる。

 また、ウォーターダンス兄妹の母であるルイアナの半兄には、輸入されて成功した種牡馬シャトーゲイ(ケンタッキーダービーなど米2冠)がいた。シャトーゲイは渋馬場巧者を出す種牡馬として人気があった。

 このシャトーゲイ、リトルカレント、サトノアラジンの母マジックストームの属するファミリーの代表馬の1頭は、サトノアラジンと近親にあたるのでほど近くはないが、重馬場の日本ダービーを圧勝し、日本馬としてアメリカで歴史的な1勝を挙げた時が芝の重馬場だったというハクチカラ(1957年の秋の天皇賞馬)である。

 雨にたたられると凡走しそうだが、苦しい理由をつけてサトノアラジンを買うが、重馬場になれば、同じサトノでも、サトノクラウン(父マルジュ。母方も欧州系)だろう。雨馬場だといつも以上に元気になるミルコ・デムーロが騎乗する。

selvas2 at 00:30コメント(0) 
10月28日の京都11Rで行われた第60回スワンステークス(3歳以上オープン、GII、芝・外1400メートル、別定、18頭立て、1着賞金=5900万円)は、クリスチャン・デムーロ騎手騎乗の2番人気サングレーザー(牡3歳、栗東・浅見秀一厩舎)が500万下から4連勝を重賞初制覇。
下半期のマイル王を決めるマイルチャンピオンシップ(11月19日、京都、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。タイムは1分22秒4(重)。

 レースはトウショウピストが逃げ、ダノンメジャー、ムーンクレストなどが続く展開。直線に向くと、
4番手につけていたヒルノデイバロー(12番人気)が先頭に立ったが、中団から伸びてきたサングレーザーが競り合いの末にアタマ差で退けた。さらに1馬身3/4差の3着はレッツゴードンキ(1番人気)。

 サングレーザーは、父ディープインパクト、母マンティスハント、母の父デピュティミニスターという血統。北海道安平町・追分ファームの生産馬で、馬主は(株)GIレーシング。通算成績は10戦5勝。スワンSは浅見秀一調教師、クリスチャン・デムーロ騎手ともに初勝利。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月28日

未来と結びつく重要な重賞、例年以上と思える注目馬が集結

 第1回の2012年に、のちの桜花賞馬アユサンが出走していたこの重賞は、2年目にはオークス3着のバウンスシャッセがいて、3年目には桜花賞馬レッツゴードンキ、チューリップ賞のココロノアイを登場させ、4年目には阪神JF,NHKマイルCのメジャーエンブレム、そして5回目の昨2016年には、牝馬3冠「2,5,2着」のリスグラシューなどを輩出している。

 まだ10月。関東圏の2歳重賞のわりに、未来と結びつく重要な重賞として位置を築きつつある。このアルテミスSなど2歳重賞の増加、変更により、あまり悠長に構えていると、ぜひ出走したいクラシックのトライアルやステップ重賞に出走できるとは限らない素質馬が出てしまう危険さえ、ささやかれるまでに変化している。

 ディープインパクト産駒の始動も早まり、ここ3〜4年と異なり、種牡馬ディープインパクトは今年、もうランキング1位に早ばやと立っている(10月26日現在)。ディープ産駒だけでなく、今年は例年以上と思える注目馬がそろった。

 中山のマイル1分37秒5(上がり34秒0)の数字は目立たないが、4コーナーでまだ後方3〜4番手にいながら、前にいた12〜13頭をあっという間に差し切り、2馬身近くも抜け出してみせたトーセンブレス(父ディープインパクト)のスケールが主軸。

 母ブルーミンバー(7勝)で途絶えたが、祖母タヤスブルーム(父カーリアン)まで代々つづいた芦毛はグレイソヴリンゆずり。フランスで発展したファミリーは近親に著名馬こそいないが、芝向きの成長力が魅力。ノーザンダンサーの「5×4×5×5」はもう意図的なクロスではないが、ディープ産駒ながらタフなパワー兼備型に育つ可能性がある。経緯は分からないが、陣営はいきなり柴田善臣→C.ルメールの乗り代わりまで敢行してきた。

 2週連続して長めから併せ馬で追い、今週は古馬のオープン馬をあおるほどの動きをみせたラッキーライラック(父オルフェーヴル)。新潟の超スローとはいえ、レース上がり32秒8「11秒6-10秒1-11秒1」の直線で、上がり32秒0「推定11秒3-09秒8-10秒9」を記録したウラヌスチャーム(父ルーラーシップ)の切れにも注目したい。ほかにも札幌2歳S小差4着のシスターフラッグ(父ルーラーシップ)、トロワゼトワル(父ロードカナロア)などの期待馬がそろった。間違いなく先に続きそうである。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月27日

過去10年、秋の天皇賞は前走指数と平均指数の上位馬たちが7勝をあげている。ランク外の馬は3頭が勝っているが、いずれも、前走、重賞戦で1、2着だった馬たちだ。
 1番人気は5勝、2着2回、3着2回、連対率は70%と比較的信頼性が高い。逆に2、3番人気馬は、この10年間、全く勝てず、2、3着まで。
 10年間で合わせて9勝をあげている4、5歳馬が馬券の中心になっている。

 今年は、サトノクラウン、ミッキーロケット、サクラアンプルール、シャケトラ、キタサンブラック、ワンアンドオンリー、グレーターロンドン、ステファノスなどが指数の上位馬たちだ。

 秋の天皇賞は過去10年、前走、毎日王冠組が5勝、2着4回。宝塚記念組が2勝、2着3回と、他路線組を圧倒する中心勢力となっている。

 今年の毎日王冠はスローペースの差し脚比べになって、中団から32秒台の鋭い差し脚を見せたリアルスティールが勝った。32秒6と、上がり最速のサトノアラジン、グレーターロンドンが2、3着に浮上した。ただ、過去10年の天皇賞(秋)では、カンパニーが勝った上がり32秒9が最速で、おおむね34秒台の上がりが標準的であり、極端なスローペースにはなりにくい。鋭い差し脚は武器になるとはいえ、それ以上にペースの対応力が求められるのではないか。

 ペースの厳しさという点では宝塚記念組の評価が高い。今年は中団から伸びたサトノクラウンが勝って、2着ゴールドアクター、3着ミッキークイーン、4着にシャケトラが入った。圧倒的な人気を集めたキタサンブラックは3番手で先行したが、直線、脚が止まって9着に負けた。

 当然1番人気になりそうなキタサンブラックの巻き返しもありそうだが、ここは直線、危なげなく抜け出し、宝塚記念を完勝したサトノクラウンを中心に取りたい。M・デムーロ騎手の手綱で4戦3勝と相性も抜群。ダービーは3着、昨年12月のG1香港ヴァーズを勝って、前走の宝塚記念が2つ目のG1勝ちだった。

 G1実績ではキタサンブラックが断然とはいえ、サトノクラウンも勢いと底力に不足はないはずだ。サトノクラウンに特徴的なのは、35秒から36秒台の上がりタイムでの勝ち星が多いことだろう。もちろん33秒台の脚も使えるが、ペースが厳しい、あるいは馬場が重くても、差し切るスタミナが豊富なこと。キタサンブラックは逆に、33秒6から35秒0までの上がりが多く、良馬場のスローペースに強いように思える。今週末の東京は雨予報もあり、馬場の悪化が進めばキタサンブラックよりサトノクラウンに向くのではないか。

 京都の重賞は芝1400メートル戦のスワンS。
 今年の指数上位馬は、ダノンメジャー、ジューヌエコール、レッツゴードンキ、ミスエルテ、ティーハーフ、キャンベルジュニア、セイウンコウセイ、トーセンデューク、ビップライブリーなど。

 短距離の上がりの脚はレッツゴードンキが鋭い。前走はスプリンターズSで、高松宮記念に続き1200のG1で2着に好走してきた。5歳牝馬で54キロで乗れるのは有利だろう。ただ、上がりに懸ける馬だけに、馬場が悪くなると厳しいかもしれない。

 馬場が悪くなるようなら、前走、小倉日経オープンを先行して、早めに先頭に立ち、そのまま押し切る強い勝ち方をしたダノンメジャーが有力だろう。距離は1800を中心に使われて、1400は初距離だが、スタミナは十分のはず。京都は(2200)と得意なコースで、改めて注目したい。

 今年で6年目のアルテミスSは2歳牝馬の重賞。
 指数上位は、サヤカチャン、ダノングレース、スカーレットカラー、ミスマンマミーア、シスターフラッグ、ラテュロスなど。

 スローペース必至で、長くいい脚を使えるかどうかが問われる。スローペースの差し脚ではウラヌスチャーム、ラッキーライラック、トーセンブレスなどが上位で、スローペースの新馬戦を後方から32秒0の上がりで差し切ったウラヌスチャームに注目したい。

 雨の馬場に強そうなミスマンマミーア、ダノングレース、スカーレットカラー、先行馬の前残りならシンデレラメイクにも要注意。



selvas2 at 18:30コメント(0) 

2017年10月26日

10月29日(日曜)

第156回天皇賞(秋)(G機謀豕競馬場・芝2,000m

直線の芸術、鋭脚の軌跡。

29日に東京競馬場で行われる、第156回天皇賞・秋(3歳上・GI・芝2000m・1着賞金1億5000万円)の枠順が26日確定しました。
天皇賞春秋制覇を狙うキタサンブラック(牡5、栗東・清水久詞厩舎)は4枠7番からのスタートとなりました。
悲願の国内GI制覇を目指すリアルスティール(牡5、栗東・矢作芳人厩舎)は2枠4番、
宝塚記念を制したサトノクラウン(牡5、美浦・堀宣行厩舎)は1枠2番に入りました。
春の安田記念を勝ったサトノアラジン(牡6、栗東・池江泰寿厩舎)は7枠14番、
毎日王冠3着のグレーターロンドン(牡5、美浦・大竹正博厩舎)は7枠13番、
オークス馬ソウルスターリング(牝3、美浦・藤沢和雄厩舎)は5枠9番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 サクラアンプルール(牡6、蛯名正義・金成貴史)
1-2 サトノクラウン(牡5、M.デムーロ・堀宣行)
2-3 ネオリアリズム(牡6、A.シュタルケ・堀宣行)
2-4 リアルスティール(牡5、V.シュミノー・矢作芳人)
3-5 ヤマカツエース(牡5、池添謙一・池添兼雄)
3-6 ディサイファ(牡8、柴山雄一・小島太)
4-7 キタサンブラック(牡5、武豊・清水久詞)
4-8 レインボーライン(牡4、岩田康誠・浅見秀一)
5-9 ソウルスターリング(牝3、C.ルメール・藤沢和雄)
5-10 ミッキーロケット(牡4、和田竜二・音無秀孝)
6-11 ロードヴァンドール(牡4、太宰啓介・昆貢)
6-12 ステファノス(牡6、戸崎圭太・藤原英昭)
7-13 グレーターロンドン(牡5、田辺裕信・大竹正博)
7-14 サトノアラジン(牡6、川田将雅・池江泰寿)
7-15 マカヒキ(牡4、内田博幸・友道康夫)
8-16 カデナ(牡3、福永祐一・中竹和也)
8-17 ワンアンドオンリー(牡6、横山典弘・橋口慎介)
8-18 シャケトラ(牡4、C.デムーロ・角居勝彦)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 10:09コメント(0) 
ウラヌスチャーム
牝2歳
調教師:斎藤誠(美浦)
父:ルーラーシップ
母:アメジストリング
母の父:フジキセキ
ここに注目!
2歳馬らしく馬体にまだ緩さはあるが、牝馬とすれば馬格に恵まれ、ダイナミックなフットワークからも大物感は十分。今回は約3か月の休み明けになるが、本レースに照準を合わせて熱心に乗り込みを消化しており、初戦以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。

ミスマンマミーア
牝2歳
調教師:松本隆宏(北海道)
父:タニノギムレット
母:サンデーメモリー
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
前走のフローラルC(重賞、門別・ダート1600m)では、ストロングハート(2着、次走でJpn掘Ε─璽妊襯錺ぅ江泙鰺ゾ 砲鯒砲辰2勝目をマーク。3度目のJRA挑戦となる今回は関東圏への長距離輸送が鍵になるが、能力は互角以上だろう。

トーセンブレス
牝2歳
調教師:加藤征弘(美浦)
父:ディープインパクト
母:ブルーミンバー
母の父:ファルブラヴ
ここに注目!
母は現役時代に芝1200mでオープン特別2勝を含む7勝を挙げたスピード馬。本馬は、その母にディープインパクトが配合され、2015年のセレクトセール当歳馬セッションにおいて6,912万円(消費税込み)で落札された良血だ。重賞でその能力を発揮できるか、注目が集まる。

シスターフラッグ
牝2歳
調教師:西村真幸(栗東)
父:ルーラーシップ
母:ミラクルフラッグ
母の父:スパイキュール
ここに注目!
叔父ゴールドシップはG6勝を挙げ、2012年度のJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した一流馬。本馬も長くいい脚が使えるタイプで、直線の長い東京・芝コースはプラス材料になるだろう。牝馬限定重賞なら、好勝負が期待できる。

ダノングレース
牝2歳
調教師:国枝栄(美浦)
父:ディープインパクト
母:チェリーコレクト
母の父:Oratorio
ここに注目!
父が大種牡馬ディープインパクトで、母はイタリアで10戦8勝、2着2回の成績を収め、重賞2勝をマークした活躍馬。本馬は良血に違わぬ走りでメイクデビュー札幌(芝1500m)を勝ち上がっており、将来性は高い。ここは今後の活躍を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。

アリア
牝2歳
調教師:沖芳夫(栗東)
父:ダイワメジャー
母:ラプターセイハート
母の父:トワイニング
ここに注目!
2か月半の休み明けとなった前走の500万下・りんどう賞(2着、京都・芝1400m)では、20kg増と馬体がひと回り成長していたが、少し余裕があったようにも見えた。1度使われた上積みは大きそうで、これまでのレースぶりから200mの距離延長もプラスに働きそうだ。

ラッキーライラック
牝2歳
調教師:松永幹夫(栗東)
父:オルフェーヴル
母:ライラックスアンドレース
母の父:Flower Alley
ここに注目!
父は2011年のクラシック三冠を筆頭にG6勝をマークし、凱旋門賞(G1)で2年連続2着に入った本年度期待の新種牡馬。母はアメリカのG1馬で、ミッキーアイルやアエロリットなどの活躍馬が誕生している牝系も、活力にあふれている。

グランドピルエット
牝2歳
調教師:田村康仁(美浦)
父:ロードカナロア
母:ザレマ
母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!
父は、2012年と2013年にスプリンターズS、香港スプリント(G1)を連覇するなどG6勝を挙げ、2013年度のJRA賞年度代表馬を受賞した名馬。母は2009年の京成杯オータムHを制した活躍馬で、本馬の血統背景は一級品だ。ここも期待がかかる。


selvas2 at 01:00コメント(0) 
レッツゴードンキ
牝5歳
調教師:梅田智之(栗東)
父:キングカメハメハ
母:マルトク
母の父:マーベラスサンデー
ここに注目!
調教をしっかりと積んで挑んだ今年2月の京都牝馬S(1着)で馬体重が500kgを超え、その後も大きく減ることがない。確実にパワーアップを果たしていると見てよさそうだ。中山へ輸送した前走のスプリンターズS(2着)時が496kgで、多少のプラス体重なら問題ないだろう。

カラクレナイ
牝3歳
調教師:松下武士(栗東)
父:ローエングリン
母:バーニングレッド
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
前走のローズS(14着)時の馬体重は、休養前から12kg増の496kg。太めが残っている印象はなく、単純にパワーアップしているように見えた。休み明け2戦目で、適距離を走る今回は試金石の一戦。ピッチ走法の馬だけに、外回りコースの攻略もポイントになりそうだ。

キャンベルジュニア
牡5歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:Encosta De Lago
母:Melito
母の父:Redoute's Choice
ここに注目!
前走の京王杯スプリングC(11着)以来5か月半ぶりの一戦になるが、過去の休み明けで〔2・1・1・0〕という成績に加え、今回は乗り込み量も十分。初めてになる京都・芝コースへの対応が鍵になるが、本質的に芝1400mの距離は合っているはず。巻き返しがありそうだ。

サングレーザー
牡3歳
調教師:浅見秀一(栗東)
父:ディープインパクト
母:マンティスハント
母の父:Deputy Minister
ここに注目!
本レースと同じ京都・外回りの芝1400mで行われた3走前の500万下(1着)が強烈な内容。上がり3ハロン33秒9(推定)の数字は出走馬中最速で、レースのそれを1秒5上回り、2番目に速かった馬とは0秒6もの差があった。今回は最も決め手を生かせる舞台と言えるはずだ。

ジューヌエコール
牝3歳
調教師:安田隆行(栗東)
父:クロフネ
母:ルミナスポイント
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
この中間は馬なり中心の調整過程で、息が持つかどうかの心配はあるが、能力はここでも上位のものを持っている。コースレコードの1分06秒8で勝った前走の函館スプリントSは、50kgの斤量も大きかった印象。当時から2kg増とはいえ、今回の52kgも十分に有利と言える。

セイウンコウセイ
牡4歳
調教師:上原博之(美浦)
父:アドマイヤムーン
母:オブザーヴァント
母の父:Capote
ここに注目!
関東馬ながら京都競馬場への遠征経験が3度あり、その内訳は2勝、2着1回。今回の外回り・芝1400mでも勝った実績がある。休み明けの結果はそこまで良くなく、2戦目の方が成績のいいタイプ。ここは前走よりも走れる条件がそろっているはずだ。

ミスエルテ
牝3歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:Frankel
母:ミスエーニョ
母の父:Pulpit
ここに注目!
約5か月半の休養期間を設けてリフレッシュが図られたが、帰厩後の調教では、折り合いを欠きガツンと掛かる面を見せるなど、ひと夏を越えて大人になったとは言い難い。もう少し成長が欲しいところで、当日のテンションも鍵になる。

ダノンメジャー
牡5歳
調教師:橋口慎介(栗東)
父:ダイワメジャー
母:ヴィヤダーナ
母の父:Azamour
ここに注目!
芝の重・不良馬場で2戦2勝と、水分を含んだ馬場を得意にする馬。仮に良馬場だったとしても、京都の芝は先々週・先週の雨で力の要るコンディションになっている可能性が高い。瞬発力に欠ける面がある本馬にとって、現在の馬場は合いそうだ。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月25日

3分18秒0以上の決着になったのは「71年ぶり」

 日本のクラシック競走5冠は、「桜花賞もオークスも、皐月賞も日本ダービー」も創設時とはコース、距離、時期などに変遷があるが、「菊花賞」だけは1938年の第1回からその年に竣工なった京都競馬場で、秋シーズンに、同じ3000mで行われてきたという歴史を誇っている。1979年のみ馬場改修のため阪神。

「何十年ぶりの記録的な…」は、最近の決まり文句に近いが、芝状態も、レースの運び方も大きく異なるとはいえ、菊花賞3000mが3分18秒0以上の決着になったのは、1946年以来、実に「71年ぶり」だった。今年の3分18秒9より時計を要した記録は、1941年の初代3冠馬セントライトの3分22秒3、1943年、大差勝ちした歴史的名牝クリフジ(11戦不敗)の3分19秒3など、遠い昔の1930〜1940年代にわずか4例しかない。

 キセキ(父ルーラーシップ)は、長い菊花賞の歴史の中で、もっとも過酷な豪雨の3000mを乗り切った菊花賞馬として、ファンに語り継がれることになるだろう。

 3000mの中身は「64秒1-68秒8-66秒0」=3分18秒9。近年では15ハロンすべて「13秒0未満」のスピード決着も出現するが、今回の菊花賞ではハロン「13秒台」が9回、「14秒台」でさえ2回出現している。例年だと上位グループは3000mでも上がり34〜35秒台で伸びているから上位に入るが、今年の上がり最高は勝ったキセキの「39秒6」。ほかはすべて「40秒台以上」だった。

 種牡馬ルーラーシップ(父キングカメハメハ、母エアグルーヴ)の初年度産駒であり、父の産駒にとっても、キセキ自身もこれが初重賞制覇。菊花賞の歴史は大きく変わり、2000年以降の18年間で、春の皐月賞、日本ダービーに出走していない勝ち馬がちょうど半数の「9頭」に達した。

 現代の日本を代表する「キングカメハメハと、サンデーサイレンス」の組み合わせによる重賞勝ち馬など珍しくもなんともないが、現代のチャンピオンサイアー=ディープインパクトと、キングカメハメハ(産駒ルーラーシップなど)との組み合わせによる重賞勝ち馬はまだごく限られている(デニムアンドルビーくらい)。

 これからどんどん増えるが、ディープインパクトが母の父として「重賞勝ち馬」に登場したのは、このキセキが初めてである。「サンデーサイレンス→ディープインパクト」のサイアーラインが強固になると同時に、そのサンデーのラインを味方にして、どうやら「キングカメハメハ→ルーラーシップ」の父系も見事に成立しそうである。

 キセキの母ブリッツフィナーレは、ディープインパクトの初年度産駒であり、その祖母は名門=下河辺牧場が導入した牝馬オールフォーロンドン(父ダンチヒ)。牝祖となったオールフォーロンドンと、のちに輸入された1992年の英ダービー馬ドクターデヴィアスとの産駒がロンドンブリッジ(1995)。

 ロンドンブリッジの産駒ダイワエルシエーロ(父サンデーサイレンス)は2004年のオークス馬となり(その年の日本ダービー馬はキングカメハメハ)、ダイワエルシエーロの4分の3同血の妹ブリッツフィナーレ(父ディープインパクト)は、キングカメハメハの代表産駒ルーラーシップとの間に歴史に残る菊花賞馬キセキを送った。

 日本では成功したともいえない種牡馬ドクターデヴィアスは、短期間でアイルランドに戻ると香港ヴァーズなど世界各地で14勝もしたコーリアンヒルの父となり、イタリアの名種牡馬にもなった。いま、キセキの祖母の父はドクターデヴィアス(父アホヌーラ)であり、この種牡馬はオークス馬ダイワエルシエーロの母の父でもある。時がたち英ダービー馬ドクターデヴィアスの名誉は戻った。

 キセキで勝ち、日本のクラシック「8勝」となったM.デムーロは、9R、10Rにつづいて不良馬場の芝の特別3連勝。ネオユニヴァースの日本ダービーは重馬場、皐月賞も雨だった。コパノリチャードの不良馬場の高松宮記念が象徴するように、デムーロは雨馬場が好きなのだろう。雨だと、強引な先行策も、後方待機も変幻自在である。

 2着クリンチャー(父ディープスカイ)は、デビュー以来ずっと2000m以上に出走してきた陣営のテーマに応えた結果だった。まだ若さの残る体つきで、先行できるといいが(皐月賞0秒3差の4着)、もまれる展開は苦にするかと思えたが、前半は勝ったキセキと同じように後方追走。そこから勝ったキセキがずっと待ったのとは逆に、早めに外からぐんぐん進出してがんばり通した内容は価値がある。大きく成長するだろう。

 3着ポポカテペトル(父ディープインパクト)も早め早めに自分から動いて出ての善戦健闘。みんながバテるのを分かっていたかのように後方から珍しく大外を回ったキセキが勝った苦しいレースだから、動いて出て失速しなかった内容は、今後の中〜長距離路線で大きな自信となる。ディープ産駒ながら、上がり33秒台とかのタイプではない。

 珍しく先行して失速したベストアプローチの父ニューアプローチも英ダービー馬であり、その母の父は前出ドクターデヴィアスの父になるアホヌーラだが、スタミナ勝負にあまり関与しなかったようである。

 崩れたグループは「この馬場では…」。みんな似たような敗因になるが、さすがに今回は同じ理由になるのは仕方がない。2分33秒7の勝ち時計だった超不良の2009年の日本ダービー好走組の多くが(勝ち馬ロジユニヴァース)、そのあとなかなか立ち直れず、不振のままだった有力馬も多い。失速して大敗した馬も、がんばって善戦した馬も、死力を尽くして快走した馬も、しばらく休養のあと、みんな元気にひとまわりたくましくなって復帰してくれることを願いたい。さすがにこういうレースは、失速して息が上がったらあきらめて流したほうがいい。みんなこのあとがある。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月24日

キタサンブラック
牡5歳
調教師:清水久詞(栗東)
父:ブラックタイド
母:シュガーハート
母の父:サクラバクシンオー
ここに注目!
昨年は天皇賞(春)とジャパンカップを制覇し、同年度のJRA賞年度代表馬を受賞。今年も大阪杯→天皇賞(春)を優勝しており、ここまでG5勝を誇るスターホースだ。前走の宝塚記念(9着)以来約4か月ぶりとなる今回も、主役候補の一頭になる。

リアルスティール
牡5歳
調教師:矢作芳人(栗東)
父:ディープインパクト
母:ラヴズオンリーミー
母の父:Storm Cat
ここに注目!
前走の毎日王冠を勝ち、JRAG欺蘋覇に向け好発進を遂げている。今回はさらに相手が強化されるが、昨年のドバイターフ(G1、メイダン・芝1800m)優勝の実績があり、芝中距離への適性は抜群だ。

サトノクラウン
牡5歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:Marju
母:ジョコンダ
母の父:Rossini
ここに注目!
昨年12月に香港ヴァーズ(G1、シャティン・芝2400m)を優勝すると、今年は前走の宝塚記念でJRAG欺蘋覇を成し遂げた。今回は約4か月ぶりのレースになるが、秋初戦が天皇賞(秋)というローテーションは予定通りで、仕上がり面に大きな心配はいらないはずだ。

ソウルスターリング
牝3歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:Frankel
母:スタセリタ
母の父:Monsun
ここに注目!
1番人気の支持を受けた前走の毎日王冠は8着に敗れたが、勝ったリアルスティールとは0秒5差でゴールインしており、悲観するような内容ではなかった。今回は1度使われた上積みが見込めるうえに、他世代の馬との対戦も2度目。巻き返しは十分に可能だろう。

サトノアラジン
牡6歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ディープインパクト
母:マジックストーム
母の父:Storm Cat
ここに注目!
なかなかビッグタイトルを獲得できなかったが、今年の安田記念では最後の直線で豪快な末脚を発揮し、G汽曄璽垢涼膣崙りを果たした。秋初戦となった前走の毎日王冠(2着)でも力強い末脚を繰り出しており、東京・芝コースとの相性の良さに注目だ。

シャケトラ
牡4歳
調教師:角居勝彦(栗東)
父:マンハッタンカフェ
母:サマーハ
母の父:Singspiel
ここに注目!
デビュー6戦目で日経賞を優勝し、非凡な才能をアピールした。前々走の天皇賞(春)はキャリアの浅さを出して9着だったが、前走の宝塚記念では4着に善戦しており、今後のビッグレースで活躍が期待される。間隔が空いても力を出せるタイプなので、ここも侮れない。

ネオリアリズム
牡6歳
調教師:堀宣行(美浦)
父:ネオユニヴァース
母:トキオリアリティー
母の父:Meadowlake
ここに注目!
昨年の札幌記念でモーリス(2着)を完封して優勝すると、今年は香港へ遠征してクイーンエリザベス鏡C(シャティン・芝2000m)を勝ち、海外でG1初制覇を達成した。芝2000mで5勝と距離適性は十分で、自在な脚質もセールスポイントだ。

ステファノス
牡6歳
調教師:藤原英昭(栗東)
父:ディープインパクト
母:ココシュニック
母の父:クロフネ
ここに注目!
本レースでは一昨年に2着、昨年も3着と好走しており、この舞台がぴったりの印象だ。今秋も前走の産経賞オールカマーで2着と好発進を遂げており、待望のG欺蘋覇が視界に入ってきた。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月23日

3歳牡馬クラシック3冠最終戦「第78回菊花賞」(G1、芝3000メートル)が22日、京都競馬場11Rで行われ、M・デムーロ騎手騎乗の1番人気キセキ(牡3=角居厩舎、父ルーラーシップ、母ブリッツフィナーレ)が勝利した。勝ちタイムは3分18秒9(不良)。

 やや出遅れ気味にスタートを切ったキセキは後方からの競馬。最後は大外から豪快に差し切って抜け出した。レースは降り続けた雨の影響で泥んことなった馬場で3コーナーで失速する馬が出るなどの消耗戦となった。2馬身差の2着には4角から積極的に競馬したクリンチャー、さらに鼻差の3着にはポポカテペトルが入った。

 勝ったキセキは重賞初勝利がG1となった。3月の毎日杯3着後を休養に充て、夏の中京と新潟で連勝した上がり馬。前哨戦の「神戸新聞杯」(G2)はダービー馬レイデオロに敗れ2着となり連勝は途切れたが、大舞台で実力を証明した。通算戦績は8戦4勝。

 鞍上のデムーロは中央G1通算21勝目で今年3勝目。管理する角居師は歴代2位の中央G1通算24勝目で今年は初勝利。

 これで今年の3歳牡馬3冠レースがすべて終了。皐月賞をアルアイン、ダービーをレイデオロ、菊花賞をキセキと3頭が1冠ずつ分け合う結果となった。いよいよ世代を超えた戦いが始まる。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月22日

秘めるスタミナは渋馬場で生きる

 降りつづく雨は台風の影響も重なり、予測される以上の「道悪馬場」をもたらす心配がある。
菊花賞3000mが重馬場、不良馬場になったケースはめったになく、2012年エピファネイアが圧勝した以前には、メジロマックイーンの1990年とか、もっと古いグリーングラスの1976年が思い浮かぶくらいである。

 3000mの渋馬場は、スローで長距離戦とは思えないほど上がりの速くなる例年とは異なり、底力と、文字通りのスタミナ勝負になるだろう。重馬場の巧拙というだけでなく、ふだんの中距離戦とはかなり異なる力関係を示すことになるはずである。

 もともとは典型的なスピード系一族出身。4代母チャペルオブドリームズは、快速の大種牡馬ストームキャットと同配合に近い血を持つ4分の3妹であり、そのため一族のほとんどが快速タイプのベストアプローチに期待したい。

 祖母の父にシルヴァーホークが入ったあたりから距離の幅が広がり、母の半姉になるティッカーテープは芝10ハロンのアメリカンオークスを勝っている。名馬の出現した牝系なのでノーザンFが輸入した。同じように名馬出現の牝系には必ず食指を動かすから、ベストアプローチのオーナーはシェイク・モハメド一族である。

 このファミリーに英ダービー馬ニューアプローチ(その父ガリレオも英ダービー馬。現代をリードする大種牡馬)の配合により、快速系というよりスタミナを備えた中距離型になった印象があるのが、ベストアプローチ。

 春の青葉賞2400mは、やがて中〜長距離型に育つ馬の台頭レースとして知られる。
今春、大器アドミラブルがレースレコードの2分23秒6で快勝すると、0秒4差の2分24秒0で2着に食い込んだのが、ベストアプローチだった。この馬も従来のレコードを上回っている。スピード能力というより、秘めるスタミナを示した印象があった。

 その反動もあったか、超スローに対応できない機動力のなさで日本ダービーは9着にとどまると、休み明けの神戸新聞杯も6着に終わって評価急落だが、この秋、身体つきと力強いフットワークに成長がみえる。スローからの上がり勝負では、距離が延びても良さは生きない心配大だったが、連日の雨で渋馬場なら(重馬場必至か)、重下手でない限り、秘めるスタミナが生きる可能性が高くなった。重馬場の本馬場調教は、力強い動きをみせた。ガリレオ系なら、重馬場下手の危険はないように思える。高速レースでなければ、置かれて直線だけの勝負になるような機動力不足のレースにはならないはずである。

 相手は絞る必要はないが、同じように勝ちみに遅く、やっぱりスタミナ型の印象があるダンビュライト(父ルーラーシップ)は有力候補に入れる。

 この2頭、長い菊花賞の歴史の中、まだ勝った馬が1頭もいない「1勝馬」だが、長距離タイプが勝ちにくい体系になっているから、別に弱いわけではない。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月21日

10月21日の東京11Rで行われた第20回富士ステークス(3歳以上オープン、GIII、芝1600メートル、別定、15頭立て、1着賞金=4100万円)は、武豊騎手騎乗の1番人気エアスピネル(牡4歳、栗東・笹田和秀厩舎)が好位追走から直線馬場の真ん中を楽々と突き抜けて重賞3勝目。エアスピネルはマイルチャンピオンシップ(11月19日、京都、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。タイムは1分34秒8(不良)。

 2馬身差の2着には中団追走から差を詰めたイスラボニータ(4番人気)、さらに半馬身差遅れた3着に直線鋭く追い込んだクルーガー(11番人気)。

 富士Sを勝ったエアスピネルは、父キングカメハメハ、母エアメサイア、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は(株)ラッキーフィールド。通算成績は14戦4勝。重賞は2015年デイリー杯2歳S・GII、2017年京都金杯・GIIIに次いで3勝目。富士Sは、笹田和秀調教師は初優勝、武豊騎手は2003年ミレニアムバイオ、2004年アドマイヤマックスに次いで3勝目。

 ◆武豊騎手(1着 エアスピネル)「完勝でしたね。スタートも良かったし、道中もいい走りができました。道悪もそんなに苦にしないですし、まあ、どんな距離でも走るんですけど、1600メートルが一番安定しているかなと思いますね」

selvas2 at 16:36コメント(0) 
世代交代が進みはじめる時期でもある

 マイルチャンピオンシップの前哨戦にあたり、重賞になってからはまだ歴史は浅い。そう大きな条件変更はなく、ポイントのひとつは年齢別の成績か。

 過去19回の年齢別の成績は、
▽3歳馬… 68頭【6-1-7-54】勝率.088  3着以内率.206
▽4歳馬… 48頭【4-5-6-33】 〃.083  〃   .313
▽5歳馬… 75頭【5-9-3-58】 〃.067  〃   .227
▽6歳上…117頭【4-4-3-106】 〃.034  〃   .094

 とくに大きな隔たりはないが、一般に「もっとも充実する秋」と考えられている4歳馬の「3着以内率」がもっとも高い。ただ、もう10月も後半。しだいに世代交代が進みはじめる時期でもあり、勝率トップは若い3歳馬。ベテランになるほどに、勝率を中心に好走例が少なくなっている。

 3歳馬には、15年の勝ち馬ダノンプラチナ、14年の勝ち馬ステファノス、12年の勝ち馬クラレントが代表するように、春はクラシック路線を歩んでいたが、秋は3000mの菊花賞ではなく、マイル〜中距離路線に進路を定めた勝ち馬が目立っている。

 皐月賞は0秒0差の2着。日本ダービーを0秒5差の7着から、この路線に入ってきたペルシアンナイト(父ハービンジャー)から入りたい。ハービンジャーの産駒がマイル戦ベストという図式はないが、この馬のファミリーは祖母ニキーヤ(その父ヌレイエフ)から発展する一族。ゴールドアリュール、ゴールスキー、ニルヴァーナなどの代表馬は、マイル〜中距離タイプであり、ペルシアンナイトはアーリントンCを勝ち、シンザン記念3着など、1600m【2-0-1-0】。マイラーに近い成績を残し始めている。

 快速系というタイプではないので、重馬場の巧拙はともかく、少しタイムを要する馬場コンディションは合っている。GIII勝ち馬なので1キロ増だが、それでも別定重量55キロ。有力な4歳以上馬より「2〜3キロ」軽い負担重量も有利だろう。

 Mデムーロと【1-1-1-0】のペルシアンナイトの相手主力は、ふつうはエアスピネル、イスラボニータだが、魅力は絶好調グランシルク(父ステイゴールド)。中山でのべストがマイル戦で、長い直線の東京では1400mに良績が多いが、渋った馬場はマイナスではないから、いまの状態なら東京でも大丈夫ではないかと思える。情けない感じになってきたロードクエストも、新潟2歳Sを思い起こすと渋馬場だけに怖いところがある。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月20日

3歳馬最後のG1菊花賞が今週のメイン。

今年はダービー馬レイデオロ、2着スワーヴリチャード、3着馬アドミラルが不在。波乱も感じさせるレースになった。
過去10年、1番人気は5勝、2着1回、3着2回。まずまずの結果だろう。
指数上は、前走指数の上位馬と、過去の指数で最上位の馬のいずれかが毎年連対しており、
連軸の有力候補にあがってくる。
指数ランク外の馬が勝ったのは09年のスリーロールス1頭だけで、勝ち馬は指数上位馬からとるのが常道だろう。

今年はキセキ、サトノアーサー、ダンビュライト、ベストアプローチ、マイスタイル、アルアイン、クリンチャー、プラチナヴォイスなどが指数の上位馬たちだ。

過去の菊花賞の勝ち馬の多くは、前走、2400メートルの神戸新聞杯で3着内に好走した馬たちで、
該当馬は10年で8勝をあげている。神戸新聞杯組以外では、セントライト記念の勝ち馬と1000万条件の勝ち馬が、それぞれ1勝をあげている。同世代トップ馬たちの戦いで、上位の実績馬は当然、評価が高い。

今年の神戸新聞杯ばダービー馬レイデオロが先行差し切りで完勝したが、そのレイデオロが不在。ここは2着のキセキ、3着サトノアーサー、4着ダンビュライトなどが中心になりそう。

キセキは前走指数最上位。神戸新聞杯では、直線、中団の後方から鋭い差し脚をつかって2着に浮上してきた。上がりは最速。差し脚に懸ける馬だけに、ペースに左右されるこもとあるかもしれない。2000メートルでの瞬発力の鋭さを見る限り、3000が適距離とは思えない。

サトノアーサーは後方からになったダービーで10着に大敗。
神戸新聞杯は一転、積極的に先行して、レイデオロの後ろにつけ流れに乗った。
直線、レイデオロには後れを取ったものの、じりじりと差し脚を伸ばして3位に食い込んだ。
先行馬の内容としては上々だったし、3000メートルの菊花賞では、切れる差し脚より、スタミナのある先行力の方が武器になるはず。連軸の最有力候補としてピックアップしたい。

他路線組ではセントライト記念を勝ったミッキースワロー。セントライト記念では2着に負けたが、皐月賞馬アルアインなども連軸の有力候補だろう。

富士Sの1番人気馬は過去10年で2勝、2着1回のみ。
今年の指数上位馬は、ガリバルディ、グランシルク、イスラボニータ、レッドアンシェル、ペルシアンナイト、クラリティシチーなど。
マイルの指数の高さで、エアスピネル、イスラボニータ、グランシルクが中心になりそうだ。
馬場が悪化するようなら58キロを背負うイスラボニータは苦しい。ここは力のいる馬場を先行するスタミナのあるエアスピネルに期待したい。


selvas2 at 18:30コメント(0) 

2017年10月19日

10月22日(日曜)

第78回菊花賞(G機傍都競馬場・芝3,000m

咲き誇る菊に誓う、屈強なる世代の夢を語り継ぐ。

22日に京都競馬場で行われる、第78回菊花賞(3歳・牡牝・GI・芝3000m・1着賞金1億1500万円)の枠順が19日確定しました。

皐月賞との2冠制覇を狙うアルアイン(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は8枠16番からのスタートとなりました。
また、神戸新聞杯2着のキセキ(牡3、栗東・角居勝彦厩舎)は7枠13番、
セントライト記念を制したミッキースワロー(牡3、美浦・菊沢隆徳厩舎)は6枠12番に入りました。
皐月賞3着・ダービー6着のダンビュライト(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)は7枠15番、
神戸新聞杯3着のサトノアーサー(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は4枠8番、
セントライト記念3着のサトノクロニクル(牡3、栗東・池江泰寿厩舎)は6枠11番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 ブレスジャーニー(牡3、柴田善臣・佐々木晶三)
1-2 ウインガナドル(牡3、津村明秀・上原博之)
2-3 スティッフェリオ(牡3、松若風馬・音無秀孝)
2-4 クリンチャー(牡3、藤岡佑介・宮本博)
3-5 トリコロールブルー(牡3、戸崎圭太・友道康夫)
3-6 マイネルヴンシュ(牡3、柴田大知・水野貴広)
4-7 アダムバローズ(牡3、池添謙一・角田晃一)
4-8 サトノアーサー(牡3、川田将雅・池江泰寿)
5-9 クリノヤマトノオー(牡3、幸英明・高橋義忠)
5-10 ベストアプローチ(牡3、岩田康誠・藤原英昭)
6-11 サトノクロニクル(牡3、福永祐一・池江泰寿)
6-12 ミッキースワロー(牡3、横山典弘・菊沢隆徳)
7-13 キセキ(牡3、M.デムーロ・角居勝彦)
7-14 ポポカテペトル(牡3、和田竜二・友道康夫)
7-15 ダンビュライト(牡3、武豊・音無秀孝)
8-16 アルアイン(牡3、C.ルメール・池江泰寿)
8-17 プラチナヴォイス(牡3、田辺裕信・鮫島一歩)
8-18 マイスタイル(牡3、四位洋文・昆貢)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 16:10コメント(0) 
イスラボニータ
牡6歳
調教師:栗田博憲(美浦)
父:フジキセキ
母:イスラコジーン
母の父:Cozzene
ここに注目!
3歳時の2014年に皐月賞を制した実績馬。今年初戦の読売マイラーズCで約2年7か月ぶりの勝ち星を挙げて、古豪健在をアピールした。2つ目のビッグタイトル獲得に向けて、秋の好発進が期待される。

ペルシアンナイト
牡3歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ハービンジャー
母:オリエントチャーム
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
今春はクラシックの王道路線を歩み、皐月賞が2着惜敗、日本ダービーでも勝ち馬レイデオロから0秒5差の7着に入り、現3歳世代トップクラスの能力を示した。3走前のアーリントンCを勝っているようにマイル適性も高く、ここは主役候補の一頭だ。

エアスピネル
牡4歳
調教師:笹田和秀(栗東)
父:キングカメハメハ
母:エアメサイア
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
3歳時の昨年に皐月賞4着、日本ダービー4着、菊花賞3着とクラシック三冠で活躍した、現4歳世代トップクラスの実力馬だ。今年は芝マイル路線に矛先を向け、京都金杯で重賞2勝目をマークするなど、高い距離適性を示している。

サトノアレス
牡3歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:ディープインパクト
母:サトノアマゾネス
母の父:Danehill
ここに注目!
昨年の朝日杯フューチュリティSを制した2歳王者で、父譲りの瞬発力が武器。前走の函館記念は6着に敗れたが、切れ味をそがれる馬場コンディション(重)がこたえたもので、敗因は明白だ。2戦2勝の実績を誇る芝1600mに替わる今回は、巻き返しが可能だろう。

グランシルク
牡5歳
調教師:戸田博文(美浦)
父:ステイゴールド
母:ルシルク
母の父:Dynaformer
ここに注目!
勝ち味の遅いタイプだが、前走の京成杯オータムHでは、これまでのうっぷんを晴らすかのような走りを披露し、1分31秒6の好タイムで念願の重賞タイトルを獲得した。今回はG気料鮎ダ錣覗蠎蠅強化されるが、勝った勢いに乗って重賞連勝に挑む。

ロードクエスト
牡4歳
調教師:小島茂之(美浦)
父:マツリダゴッホ
母:マツリダワルツ
母の父:チーフベアハート
ここに注目!
近走の成績はひと息だが、これまで重賞2勝を挙げ、昨年のNHKマイルCでは2着に入った実力馬。昨年の本レースは1番人気で9着に敗れたが、今年は好結果を出して、復活の足掛かりにしたい。

レッドアンシェル
牡3歳
調教師:庄野靖志(栗東)
父:マンハッタンカフェ
母:スタイルリスティック
母の父:Storm Cat
ここに注目!
前走のNHKマイルCは、初めての関東圏への長距離輸送でマイナス14kgと馬体が減り、テンションもいつも以上に高くなっていたが、その状況でも4着に入り潜在能力の高さを示した。ひと夏を越えて心身共に成長してくれば、さらなる飛躍が期待できそうだ。

ガリバルディ
牡6歳
調教師:藤原英昭(栗東)
父:ディープインパクト
母:シェンク
母の父:Zafonic
ここに注目!
約5か月半の休み明けで臨んだ前走の京成杯オータムHは11番人気という低評価だったが、勝ったグランシルク(33秒4、以下推定)に次ぐ上がり3ハロン33秒6の末脚で2着に好走。1度使われて状態面も上向いている。ここでも瞬発力は引けを取らないだろう。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月18日

最大の決め手はバテることなく伸びる底力

 週末の雨は時おり上がりかけたが、とうとうこのレースの前に「重馬場」まで悪化。長く降り続いたため、勝ちタイムの2分00秒2「前半59秒1-後半61秒1」が示す以上に、多くの馬にとって酷だった。レース上がりは「49秒1-37秒0」に落ち込んだ。

 勝ったディアドラ(父ハービンジャー)は外枠のため前半は最後方グループになったが、C.ルメールはあわてなかった。重馬場のわりに先行勢がひっぱる流れは速く、馬群は固まっていない。後方の外にいたディアドラは、3コーナー過ぎからのコース取りが絶妙。ムリなく最内に進路を取ると、4コーナー手前ではあっというまに先団を射程位置まで押し上げた。直線を向いて少し外に出すと馬群の密集はなく、すぐ前に武豊のリスグラシュー(父ハーツクライ)がいた。抜けだそうとスパート態勢に入っている。あとは追うだけ。抜け出したモズカッチャン(父ハービンジャー)を外から差し切って、並んで伸びたリスグラシューに1馬身4分の1差。

 1頭だけ上がり36秒を切って「35秒7」。爆発力が武器の馬ではないが、「桜花賞→オークス→秋華賞」。3冠すべてディアドラの上がり3ハロンは最速となった。非常に珍しい記録であり、タフな馬場になった今回、バテることなく伸びる底力が最大の決め手となったのである。

 牝馬の3冠目が秋華賞となった1996年以降、1999年の勝ち馬ブゼンキャンドル(父モガミ)の15戦目に次いで、史上2位の14戦目【5-3-2-4】となるタフな勝ち馬となった。これが英キングジョージVI世&クイーンエリザベスSを快走した種牡馬ハービンジャー(父ダンジリ)の真価だろう。14年夏に初年度産駒がブレークしかけながら伸び悩み、やや評価を難しくしていたハービンジャーは、3世代目のモズカッチャン、ペルシアンナイトなどのG1快走で評価再上昇となり、今回のディアドラが初のGI馬である。

 ディアドラは、その牝系もタフな一族。母ライツェント(その母ソニンク)は、アコースティクスの半妹。アコースティクスは、2分33秒7も要した2009年の不良馬場の日本ダービー馬ロジユニヴァースの母である。また、祖母ソニンク(その母は名牝ソニックレディ)の父は、ことのほかタフな血を伝えることで知られる種牡馬マキャヴェリアン(父ミスタープロスペクター)。この種牡馬は、土曜日の「府中牝馬S」を2着したヴィブロスの母の父でもある。姉ヴィルシーナ、兄シュヴァルグランとともにまた一段と母ハルーワスウィートの評価を上げている。さらに、母の父スペシャルウィークは、歴史に残る名牝シーザリオ、ブエナビスタなどの父だから、これからも底力をささえるサイアーとして再三注目馬の血統図に登場するだろう。

 C.ルメール騎手は、ディアドラにテン乗りだったが(次のエリザベス女王杯はヴィブロスがいるので乗らない予定)、それまでの主戦岩田騎手は、スケールあふれるファンディーナ(父ディープインパクト)とお手馬が重なり、ファンディーナに騎乗したのは当然だった。しかし、ディアドラよりさらに大柄で518キロのファンディーナは、この馬場では残念ながら能力発揮はムリ。珍しく長めを追って出走してきたファンディーナは、一段と脚が長く映り、繋ぎも長い。このグッドルッキングホースは良馬場でこそだった。期待の良血馬(繁殖としてのほうがもっと大切)ゆえ、あまりビシビシ追って鍛えに鍛えるハード調教はできない馬でもある。緩さは解消していたが、滑る重馬場はかわいそうだった。

 1番人気のアエロリット(父クロフネ)もまた、7着まで後退した最大の敗因は渋馬場となるが、そればかりではない一面もある。行きたがる馬は「下を気にするといつもよりかからない」とされるが、行く気にはやったアエロリットのパワーはすごい。だからNHKマイルCを快時計で押し切り、古馬相手のクイーンSも圧勝した。札幌1800mのクイーンSを前半1000m通過58秒3で行って圧勝は、中距離でのスタミナ配分の難しさを伝えている。

 あの日のように単騎なら途中でセーブできる。アエロリットもペースダウンを受け入れる。だが、今回は渾身の仕上げで、みなぎる気迫が違った。それがカワキタエンカ(父ディープインパクト)を行かせ2番手で我慢しようとすると、外に並んできたのが少々行きたがった518キロのファンディーナである。重馬場の前半でスイッチが入っては、2000mは苦しい。折り合えば距離はある程度までこなせるだろうが、現時点では行きたがるマイラーと思える。

 4コーナーを回って、内回りの短い直線。勝機かと思えたモズカッチャン(父ハービンジャー)は、道中、「右手前を落鉄した。コーナーで軸足になる右前の蹄鉄がないのを気にしていた(M.デムーロ騎手)」という。滑る重馬場だけになおさらだったろう。レース後の談話は必ずしもすべてがその通りとは限らないが(トップ騎手であればあるほど)、このアクシデントは残念だった。

 2着リスグラシューは、阪神JFを出発に主要レースにすべて出走して「0秒2-0秒4-0秒1-0秒8-0秒3-0秒2」差の惜敗。今回はトライアルのローズSとは違って究極の仕上げで、プラス2キロの438。素晴らしい状態だった。流れを読んだ位置取りも、きっちりモズカッチャンに並んだ仕掛けも非の打ちどころなしだったが、この馬場ではディアドラのパワーが上回っていた。

 ラビットラン(父タピット)は、強く追う最終の追い日を1週前の日曜にするなど、テンションを上げすぎないよう細心の工夫をこらしたが、パドックでチャカつき過ぎ。本馬場入場直前に放馬しかかるほどカッカしてしまった。それなのに道中は気合をつけるシーンがあり、バネが身上の切れ味型に不向きな重馬場も重なって、完全にリズムを崩している。それで4着。改めて秘める能力の高さを示したといえる。

 小柄なミリッサ(父ダイワメジャー)は身体に実が入り、それでいていつも以上に寸が詰まって映ったから、理想はマイル前後か。3戦3勝のリカビトス(父ディープブリランテ)は、休み明け、422キロの小型馬、どうみても不利な重馬場、初の遠征競馬を考えれば、この10着は大健闘。渋馬場の反動がないことを祈りたい。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月17日

アルアイン
牡3歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ディープインパクト
母:ドバイマジェスティ
母の父:Essence of Dubai
ここに注目!
前走のセントライト記念は0秒3差の2着。勝ち馬ミッキースワローの決め手に屈した形ではあったが、菊花賞を見据えて10kg増と少し余裕を残した馬体でもあった。本番に向けて状態を上げてくるのは間違いないだろう。腹回りがすっきりした方が、長距離を走りやすいはずだ。

ミッキースワロー
牡3歳
調教師:菊沢隆徳(美浦)
父:トーセンホマレボシ
母:マドレボニータ
母の父:ジャングルポケット
ここに注目!
皐月賞馬アルアイン(2着)を差し切った前走のセントライト記念の内容は申し分なかったが、馬体はすでに仕上がり切っていた印象があった。関西圏への長距離輸送は経験済み(京都新聞杯5着)とはいえ、さらに状態を上げて挑めるかがポイント。陣営の手腕に注目だ。

サトノクロニクル
牡3歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ハーツクライ
母:トゥーピー
母の父:Intikhab
ここに注目!
約2か月半ぶりで3着だった前走のセントライト記念はプラス12kgの馬体重。ただ、太めが残っていた印象はなく、同厩舎所属で同じく二桁の体重増だったアルアイン(プラス10kg、2着)と比較してもシャープに見えたほど。単純にパワーアップしたものと考えてよさそうだ。

キセキ
牡3歳
調教師:角居勝彦(栗東)
父:ルーラーシップ
母:ブリッツフィナーレ
母の父:ディープインパクト
ここに注目!
収得賞金を加算する必要があった馬で、夏場のレースを走っただけでなく、前走の神戸新聞杯(2着)ではマイナス12kgと馬体を絞ってきた。ここから状態をさらに上げてくることができるかが鍵だろう。落ち着いた状態でパドックを回れているかどうかもチェックしたい。

サトノアーサー
牡3歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ディープインパクト
母:キングスローズ
母の父:Redoute's Choice
ここに注目!
中8週のレース間隔を取って前々走の日本ダービーに挑んだが、馬体重を減らしていた(マイナス6kg)うえに、テンションの高さも目についた。前走の神戸新聞杯(3着)では14kg増と馬体が成長しており、精神面のゆとりも十分。休み明け2戦目の今回は、本領発揮が期待される。

ダンビュライト
牡3歳
調教師:音無秀孝(栗東)
父:ルーラーシップ
母:タンザナイト
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
他の馬を気にする面があり、これまではチークピーシーズを着用してきたが、本番では精神面の成長を見せていることを理由に外す可能性があるようだ。前走の神戸新聞杯(4着)時の馬体重は、16kg増の480kg。馬体のボリュームが増し、春とは見違えるようになっている。

マイスタイル
牡3歳
調教師:昆貢(栗東)
父:ハーツクライ
母:ファーストナイナー
母の父:フォーティナイナー
ここに注目!
前走の神戸新聞杯(7着)での馬体重462kgは、前々走の日本ダービー(4着)出走時と同じ。少しうるさい面を見せたのもダービー当時と変わらない。夏を越しての成長がもう少し欲しいとも思えるが、休み明けを1度使われた今回は息の持ちが違うはずで、巻き返しがありそうだ。

トリコロールブルー
牡3歳
調教師:友道康夫(栗東)
父:ステイゴールド
母:ペンカナプリンセス
母の父:Pivotal
ここに注目!
関東圏への長距離輸送が続いてテンションが高くなっていた春とは違い、前走の1000万下・日高特別(札幌・芝2000m、1着)では、札幌に滞在した効果が感じられる落ち着きぶりだった。今回も当日の落ち着きが課題だが、輸送距離の短い京都なら克服できるだろう。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月16日

 10月15日の京都11Rで行われた第22回秋華賞(3歳オープン、牝馬、GI、芝2000メートル、馬齢、18頭立て、1着賞金=9200万円)は、3番人気ディアドラ(栗東・橋田満厩舎)が初コンビのクリストフ・ルメール騎手に導かれて快勝。牝馬3冠レースの最後の1冠を獲得した。タイムは2分0秒2(重)。

 レースはカワキタエンカが逃げ、ファンディーナ、アエロリットが続く展開となった。モズカッチャンは5番手で、リスグラシューは中団。ディアドラは後方4番手につけ、3〜4コーナーから内を突いてポジションを上げていった。直線では、内のモズカッチャンが先頭に立ったが、ディアドラがグングンと脚を伸ばしてまずリスグラシューを捕らえると、モズカッチャンもかわしてトップでゴールを駆け抜けた。1馬身1/4差の2着はリスグラシュー(4番人気)。モズカッチャン(5番人気)はさらにハナ差の3着だった。1番人気アエロリットは7着で、2番人気ファンディーナは13着。

 ディアドラは、父ハービンジャー、母ライツェント、母の父スペシャルウィークという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は森田藤治氏。通算成績は14戦5勝。重賞は2017年紫苑S・GIIIに次いで2勝目。秋華賞は橋田満調教師、クリストフ・ルメール騎手ともに初勝利。

 ◆クリストフ・ルメール騎手「スタートが悪くて、後ろのポジションだったので、(3〜4コーナーで内を突く形で)ショートコースを使いました。一生懸命によく伸びてくれましたし、ラスト50メートルは前の馬が止まっていました。きょうはトップコンディションだったと思います」

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月15日

前走の内容から2000mに対する不安はない

 現代の世界を代表する芦毛の種牡馬タピット(その父APインディ系プルピット)の産駒は、期待の配合であればあるほど、相手の牝馬はストームキャット系だったりするので、大変なダート巧者になる。また、最初からダート巧者を目ざしていることもある。無数に近いG1勝ち馬のほとんどが、勝ち星はダートである。

 だが、優れた種牡馬は自身の長所を強力に伝えるから名種牡馬であると同時に、相手の牝馬の良さも消し去ることなく巧みに引き出してみせる深さ、余力のスペースを備えるから、チャンピオン種牡馬になることができる。

 ラビットランの母アミーリア(その父ディキシーランドバンド)は、北米の芝8ハロン前後で勝ち、産駒も北米ながら芝の中距離で勝っている芝向きタイプ。

 このアミーリアの半兄には、種牡馬ベルトリーニ(父ダンチヒ)がいて、快速系のこの種牡馬は輸入牝馬ドナブリーニの父である。つまり、日本の歴史的名牝ジェンティルドンナ(G1を7勝)の母の父ベルトリーニの半妹が、ラビットランの母である。

 タピット産駒ながら、芝向きであって少しも不思議ではない。初芝となった2走前の中京1600mのスローを、後半33秒0でゴボウ抜き。あれは追い込みというより、ラビットランの1分34秒3の中身は「37秒2-(24秒1)-33秒0」なので、後半の加速(スパート)スピードの勝利とした方がいいだろう。

 前回のローズSの1800m1分45秒5の快勝はもっと分かりやすい。レース短評は「差し切り勝ち」でかまわないが、自身の「36秒3-(35秒7)-33秒5」は、他馬がいるから差し切りであり、追い込み勝ちだが、単走と仮定するなら、しだいしだいにスピードアップの1800m走破タイム「1分45秒5」である。

 まだ厳しいレースの経験がなく、コーナー4回の2000mも初めてだが、心配された馬場は、空模様は良くなくても、渋馬場には悪化しない可能性が高い。多頭数だけに位置どり、スパートのタイミングは難しいが、ラビットランの豊かなスピード能力の爆発に期待したい。1800mの内容から、距離2000mに対する不安はない。

 先行するはずのアエロリット、今度は仕上げのまるで異なるリスグラシューが相手の本線。穴馬は、小柄でもパンチあるミリッサか。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月14日

10月14日の東京11Rで行われた第65回アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス(3歳以上オープン、牝馬、GII、芝1800メートル、別定、14頭立て、1着賞金=5500万円)は、岩田康誠騎手騎乗の5番人気クロコスミア(牝4歳、栗東・西浦勝一厩舎)が逃げ切り勝ち。エリザベス女王杯(11月12日、京都、GI、芝2200メートル)の優先出走権を獲得した。タイムは1分48秒1(稍重)。

 クビ差の2着には中団追走から直線内からスルスル伸びたヴィブロス(1番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着に外から追い込んだアドマイヤリード(2番人気)が入った。

 府中牝馬Sを勝ったクロコスミアは、父ステイゴールド、母デヴェロッペ、母の父ボストンハーバーという血統。北海道浦河町・小島牧場の生産馬で、馬主は大塚亮一氏。通算成績は19戦5勝。重賞初制覇。府中牝馬Sは、西浦勝一調教師、岩田康誠騎手ともに初優勝。

 ◆岩田康誠騎手(1着 クロコスミア)「うまく自分のペースに持ち込めました。4コーナーで後ろを引き離してどこまで粘れるか、そういう競馬をしましたが、うまいこと粘れましたね。だんだん強くなっているし、落ち着きも出てきた。成長していますね」

selvas2 at 20:17コメント(0) 
リーディングトップの鞍上にも期待

 距離が1800mになった1996年以降、21年間連続して「4歳馬か、5歳馬」が勝っている。今年はその4歳馬と5歳馬だけの対戦で、先週の京都大賞典を勝った7歳スマートレイアー(この府中牝馬Sは過去、2着、2着、3着)のようなタフな牝馬はいない。

 この21年間、4歳馬が「14勝、2着9回」。対する5歳馬は「7勝、2着10回」なので、しいていえば、いま完成期を迎えている4歳馬がやや有利か。

 4歳馬で、東京コースのGI「ヴィクトリアマイル」を勝っているアドマイヤリード(父ステイゴールド)が中心。人気のクイーンS(札幌)は後方差詰めの6着にとどまったが、ひと息入れたあとの、初コース。小回りのローカル戦はまったく経験がなかったせいか、3歳アエロリットの快走を前にして手も足も出ず、最初から後方追走の情けない結果に終わった。小柄な馬体だが、京都や東京で快走している馬なので、のびのび走れる広いコース向き。小回りコースはまったく合わなかった。

 今度は狙いの東京戦。格下馬をずっと前に置き、最後に外に回って抜け出した最終追い切りの動きは、今春のヴィクトリアマイル当時と同様に鋭かった。ヨーロッパタイプの牝系に、ステイゴールド。ヤヤ重発表くらいの少し時計のかかる馬場は合っている。

 先週までにJRAで141勝を挙げてランキングトップの戸崎騎手は今年、GIIIこそ勝っているが、GIはおろかGIIも未勝利という不思議な成績になっているが(同じ公営出身の内田騎手も、岩田騎手もみいられたようにGII、GIは未勝利)、さすがにこの秋はそんな成績にはとどまらないだろう。内田騎手とともに日曜も東京で秋華賞には騎乗馬がまわってこなかった。

 すでに141勝もしているからスランプでもなんでもないが、ビッグレースの勝ち星がないのは戸崎騎手にとって、内田騎手、岩田騎手とともに、トップジョッキーを自負する立場とするとあまりに物足りない成績である。この秋は、GIもGII勝ち星を積み重ねたい。その手始めにアドマイヤリードのGII府中牝馬S制覇となることを期待する。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月13日

 秋競馬もいよいよ本番。3歳牝馬に残された最後の1冠、秋華賞が今週のメインだ。
 指数上は、過去10年のうち9年で連対している過去指数上位馬や、平均指数上位馬が連軸の中心になっている。勝ち馬に限れば、過去10年間で、ランク外の馬が勝ったのは1度だけで、全体としても指数上位馬の活躍が目立つ。
 1番人気は3勝、2着1回、3着3回と微妙な成績だが、2、3番人気馬も含めると、上位人気馬が過去10年で9勝をあげており、連軸は指数上位の人気馬から取るのがセオリーのようだ。

 今年はアエロリット、ラビットラン、カワキタエンカ、リスグラシュー、ミリッサ、ファンディーナ、モズカッチャン、レーヌミノル、ディアドラなどが指数の上位馬たちだ。

 前走、ローズS組が過去10年で7勝をあげ、中心勢力を構成している。ローズS15着から巻き返して勝った馬もいるが、7勝の内の6勝はローズS4着内の馬たちで、同世代の戦いで大きく負けた馬たちは苦しい。他に、紫苑S組が2勝、クイーンS組が1勝をあげているが、いずれも1、2着馬に限られている。

 中心にはアエロリットを取りたい。桜花賞5着後、牡馬相手のNHKマイルC、古馬相手のクイーンSを好指数で連勝、その指数のレベルは、3歳牝馬世代のトップにある。出足がつかず後方からのレースになった桜花賞を除けば、NHKマイルCは2番手からの直線抜け出し、クイーンSは果敢に逃げて快勝しているように、かつての名牝ダイワスカーレットを彷彿とさせる先行力は、何よりも魅力的に見える。

 2000メートルは初距離になるが、1600や1800より、むしろ先行力を生かせる距離のはず。前走のクイーンSでは4コーナーで差を詰められたが、直線半ばで、再び後続との差を広げる脚を使って見せたことからも、直線でバタッと脚が止まる馬ではなく、距離の問題はないだろう。

 秋華賞の中心勢力であるローズS組からは、勝ったラビットラン、2着のカワキタエンカ、3着リスグラシューなどが有力。紫苑Sの勝ち馬ディアドラや、オークス2着のモズカッチャン、デビューから3連勝中のリカビトスなどにも要注意だ。

 府中牝馬Sは、前走指数上位馬が過去10年で8連対。ただし、勝ち馬はランク外が多い。1番人気は0勝、2着4回、3着2回と、信頼はイマイチだ。

 今年の指数上位は、トーセンビクトリー、クロコスミア、クインズミラーグロ、ハッピーユニバンス、アスカビレン、ゲッカコウ、アドマイヤリードなど。

 G1を2勝しているヴィブロス(秋華賞、ドバイターフ)、エリザベス女王杯の勝ち馬クイーンズリング、ヴィクトリアマイルのアドマイヤリードなどが成績上位の馬たちだ。ただ、指数上は抜けた存在ではない。それでも長くいい脚を使えるヴィブロス、アドマイヤリードに期待したい気もするが、人気馬の苦戦続きを考えると、手を出しにくい。

 差し脚に懸ける有力馬が多い分、先行馬に妙味がありそうで、逃げるクロコスミア、ゲッカコウ、先行できるトーセンビクトリー、ハッピーユニバンスなどからの手もあるのではないか。

selvas2 at 18:30コメント(0) 
15日に京都競馬場で行われる、第22回秋華賞(3歳・牝・GI・芝2000m・1着賞金9200万円)の枠順が13日確定しました。
NHKマイルCを制したアエロリット(牝3、美浦・菊沢隆徳厩舎)は1枠1番からのスタートとなりました。
また、桜花賞2着・オークス5着のリスグラシュー(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)は4枠7番、
紫苑Sの覇者ディアドラ(牝3、栗東・橋田満厩舎)は7枠14番に入りました。
ローズS6着からの巻き返しを狙うファンディーナ(牝3、栗東・高野友和厩舎)は8枠16番、
芝転向後2連勝でローズSを勝ったラビットラン(牝3、栗東・角居勝彦厩舎)は1枠2番、
オークス2着のモズカッチャン(牝3、栗東・鮫島一歩厩舎)は2枠4番となっております。
発走は15時40分。枠順は以下の通りです。

 ( )内は性齢、騎手・調教師

1-1 アエロリット(牝3、横山典弘・菊沢隆徳)
1-2 ラビットラン(牝3、和田竜二・角居勝彦)
2-3 ブラックオニキス(牝3、大野拓弥・加藤和宏)
2-4 モズカッチャン(牝3、M.デムーロ・鮫島一歩)
3-5 ブラックスビーチ(牝3、川田将雅・角居勝彦)
3-6 メイショウオワラ(牝3、松若風馬・岡田稲男)
4-7 リスグラシュー(牝3、武豊・矢作芳人)
4-8 カワキタエンカ(牝3、北村友一・浜田多実雄)
5-9 ハローユニコーン(牝3、田辺裕信・鮫島一歩)
5-10 タガノヴェローナ(牝3、幸英明・中村均)
6-11 ミリッサ(牝3、福永祐一・石坂正)
6-12 レーヌミノル(牝3、池添謙一・本田優)
7-13 リカビトス(牝3、浜中俊・奥村武)
7-14 ディアドラ(牝3、C.ルメール・橋田満)
7-15 ヴゼットジョリー(牝3、菱田裕二・中内田充正)
8-16 ファンディーナ(牝3、岩田康誠・高野友和)
8-17 ポールヴァンドル(牝3、三浦皇成・上原博之)
8-18 カリビアンゴールド(牝3、田中勝春・小島太)

※出馬表は主催者発表のものと照合してください。

selvas2 at 10:38コメント(0) 

2017年10月12日

ヴィブロス
牝4歳
調教師:友道康夫(栗東)
父:ディープインパクト
母:ハルーワスウィート
母の父:Machiavellian
ここに注目!
昨年の秋華賞を勝ってG汽曄璽垢涼膣崙りを果たし、4歳を迎えた今年はドバイターフ(G1、メイダン・芝1800m)を優勝。海外遠征でタイトルを増やし、現役トップクラスの牝馬に成長した。ここは休養明けでも主役候補の一頭に挙げられそうだ。

アドマイヤリード
牝4歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:ステイゴールド
母:ベルアリュール
母の父:Numerous
ここに注目!
前々走のヴィクトリアマイルを鮮やかに差し切って優勝。今年になって心身両面で成長を示し、完全に本格化を遂げた。前走のクイーンSは6着に敗れたが、外枠(8枠12番)と前残りの展開が影響した印象で、広くて直線の長い東京・芝コースなら巻き返しが有望だろう。

クイーンズリング
牝5歳
調教師:吉村圭司(栗東)
父:マンハッタンカフェ
母:アクアリング
母の父:Anabaa
ここに注目!
昨年の府中牝馬Sを好位追走から鮮やかに抜け出して勝つと、続くエリザベス女王杯も制してビッグタイトルを手中に収めた。今春の2戦は共に力の要る馬場コンディションが合わず上位争いに加われなかったが、良馬場での出走がかなえば本領発揮が期待される。

クロコスミア
牝4歳
調教師:西浦勝一(栗東)
父:ステイゴールド
母:デヴェロッペ
母の父:ボストンハーバー
ここに注目!
今夏の北海道シリーズで1000万下・北斗特別(函館・芝1800m)1着、クイーンS4着、1600万下・2017ワールドオールスタージョッキーズ第2戦(札幌・芝2000m)1着と活躍した。今回は形の上では昇級初戦になるが、重賞実績豊富で格下感はなく、目下の勢いに注目だ。

デンコウアンジュ
牝4歳
調教師:荒川義之(栗東)
父:メイショウサムソン
母:デンコウラッキー
母の父:マリエンバード
ここに注目!
今春のヴィクトリアマイルでは11番人気で2着に好走。また、2歳時の一昨年秋にはアルテミスSを優勝しており、東京・芝1600mで高いパフォーマンスを見せている。今回は芝1800mだが、得意の競馬場なら休養明けでも期待が高まる。

トーセンビクトリー
牝5歳
調教師:角居勝彦(栗東)
父:キングカメハメハ
母:トゥザヴィクトリー
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
今年3月に中山牝馬Sを制覇。前走のクイーンSでは2着に好走と、本格化の気配を示している。これまで芝1800mでは4勝をマーク。3着内率では80%を超える数字を残しており、抜群の距離適性に注目したい。

クインズミラーグロ
牝5歳
調教師:和田正道(美浦)
父:マンハッタンカフェ
母:ジャストトゥートゥー
母の父:In Excess
ここに注目!
まだ重賞タイトルこそ獲得していないが、今年は愛知杯3着、中山牝馬S3着、福島牝馬S3着、マーメイドS2着、クイーンS3着と、出走した全てのレースで3着以内に好走している。引き続き適距離のレースに出走する今回、念願の重賞Vも十分に可能だろう。

ワンブレスアウェイ
牝4歳
調教師:古賀慎明(美浦)
父:ステイゴールド
母:ストレイキャット
母の父:Storm Cat
ここに注目!
夏の福島開催で1600万下・阿武隈S(芝1800m)を優勝した素質馬。今回は初めての重賞挑戦で相手は強化されるが、本馬もまだ能力の底を見せていない印象だ。8戦して6連対(2勝、2着4回)をマークしている東京・芝コースなら、実績上位の馬たちを撃破しても不思議はない。


selvas2 at 18:30コメント(0) 
10月15日(日曜)

第22回秋華賞(G機傍都競馬場・芝2,000m

唯一の秋に咲け、麗しき世代の真なる輝き。


selvas2 at 11:02コメント(0) 
ソウルスターリングにとってはあくまでステップの1戦

「京都大賞典」を素晴らしい爆発力で制した7歳牝馬スマートレイアー(父ディープインパクト)は、このあと当初の予定通り「エリザベス女王杯」を目ざすことになる。天皇賞(秋)の武豊騎手にはキタサンブラックがいる。

 そのキタサンブラックのほか、別ローテーションで天皇賞(秋)を目ざす馬には、「カデナ、サクラアンプルール、サトノクラウン、シャケトラ,ステファノス、ネオリアリズム、ヤマカツエース…」などがいるが、この毎日王冠に出走したグループは例年、一応は王道なので、最近の10年間に限定すると、毎年かならず天皇賞(秋)で「3着以内」に快走する馬を送っている。

 最近10年の天皇賞(秋)で3着以内に好走した馬のうち、毎日王冠が直前のステップだった馬は計13頭もいる。43パーセントを占めるからやはり主流である。うち11頭までが5着以内。6着以下から巻き返して好走したのは、15年、当時4歳の2着馬ステファノス(毎日王冠は0秒5差の7着)。16年にも天皇賞(秋)を3着しているステファノスは、昨年の毎日王冠は0秒8差の5着だった。

 もう1頭は、12年の勝ち馬エイシンフラッシュで、同馬は毎日王冠を0秒6差の9着から変わり身を見せている。

 したがって、1番人気に応えられず、0秒5差の8着に沈んだ3歳牝馬ソウルスターリング(父フランケル)は、結びつきの強さからいくと非常にきびしい立場に立たされたが、すでに出走権など不要のソウルスターリングにとって、毎日王冠はあくまでステップの1戦。天皇賞(秋)への道がとざされたわけではない。

 ただ、天皇賞(秋)2000mの勝ち馬に名を連ねる牝馬は、10年ブエナビスタ(宝塚記念2着→)、08年ウオッカ(毎日王冠2着→)、05年へヴンリーロマンス(札幌記念1着→)、97年エアグルーヴ(札幌記念1着→)の4頭。前のレースで完敗しながら勝った牝馬は1頭もいない。また、天皇賞(秋)を2着した牝馬もその前走はまず凡走していないが、14年の2着馬ジェンティルドンナは宝塚記念9着からの巻き返しだったという記録はある(2番人気に支持される力関係だったが…)。

 ソウルスターリングは休み明けで、かなり高ぶった状態。スタートもう一歩をルメール騎手が押してハナを切る作戦に出て、前半1000m通過「60秒0」の緩い流れでつかまってしまった。先手主張は切れ味の乏しさ(過去の最高上がり3ハロンが33秒8)をカバーする目的もあった。

 しかし、ここで先手を奪っては、天皇賞(秋)のためのテーマをなにもクリアできなかったことになった。モンズーンの牝馬にフランケル。欧州の歴史的マイラーとされるフランケルは14連勝のうち、独走だった8ハロン9戦の最高時計は8ハロン「1分37秒30」であり、日本のスピードレースとは根本的に異なっている。ディープ(サンデー)の味方のない欧州タイプはやっぱり苦しいのだろうか。

「バテたわけでもない」というトーンの振り返りもあった。毎日王冠8着で先着を許した7頭はすべてサンデーサイレンス(3頭)か、ディープインパクト(4頭)の血をもつ馬であり、1〜3着はディープインパクト直仔だった。

 勝ったリアルスティール(父ディープインパクト)は、再三の休養をはさむようにちょっと難しいタイプだが、1800〜2000mはこれで【4-3-1-1】。休み明けで体調がいま一歩だった中山記念以外は崩れていない。カリカリしながらもレースになれば素直に折り合える。復活して最有力候補の1頭になったとしていいだろう。

 2着したサトノアラジン(父ディープインパクト)は、1400mから3000mまでずっと試行錯誤の期間があったような成績だが、6歳の今春、安田記念を1分31秒5(58秒0-33秒5)で快勝。一瞬の脚ではなく、速い流れを自身も追走しながら伸びた。今回も後方一気ではなく、自分から動いて出て、それで上がりNO1タイの32秒6。58キロを背負ってリアルスティールを首まで追い詰めている。不振期も、評価落ちの期間もあったが、いま完成期を迎えた感がある。スランプ時の香港Cを別にすると、距離2000mも【2-0-1-0】であり、リアルスティールと互角か、それ以上の候補だろう。

 3着グレーターロンドン(父ディープインパクト)は、出走可能な賞金を目ざした今回、決して完調ではなかったはずであり、それを考えると素晴らしい内容だが、出走可能な賞金ラインには達しなかったのは残念(まだ流動的ではあるが…)。

 復活が期待されたマカヒキ(父ディープインパクト)は、見解が分かれそうだが、体調ではなくまだ精神的なスランプに陥っている危険が大きい。自信満々だった1番人気の凱旋門賞で、レースにならなかった(14着)チャンピオンのプライドはズタズタになった。立て直しの期間は2回とったが、調教は動き、馬体も悪くはなくても、まだ人びとを引き込むような覇気と、チャンピオンらしいオーラがなかった。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月11日

アエロリット
牝3歳
調教師:菊沢隆徳(美浦)
父:クロフネ
母:アステリックス
母の父:ネオユニヴァース
ここに注目!
これまで出走馬中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしたのはデビュー戦だけ。瞬発力勝負に不安を残すのは父クロフネ、母の父ネオユニヴァースという血統のイメージ通りかもしれない。近2走のように自ら動き、ライバルにスタミナを使わせる形がベストだろう。

ラビットラン
牝3歳
調教師:角居勝彦(栗東)
父:Tapit
母:Amelia
母の父:Dixieland Band
ここに注目!
芝でコーナーを4度回るレースは今回が初経験。半弟のアサクサゲンキ(父Stormy Atlantic)が芝1200mの重賞(小倉2歳S)を勝ったことも考慮すれば、今回は京都・内回りの芝2000mを攻略できるかが鍵になる。道中折り合っていけるかが重要だ。

ディアドラ
牝3歳
調教師:橋田満(栗東)
父:ハービンジャー
母:ライツェント
母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!
前々走でマイナス12kgと馬体を減らしていたこともあり、前走の紫苑S(1着)参戦時は直前の追い切りをセーブ気味にしていた。それが前走時の12kg増につながったとすれば、今回はこの馬体重をキープできるかどうかが鍵になる。輸送距離が短くなる点はプラス材料だろう。

リスグラシュー
牝3歳
調教師:矢作芳人(栗東)
父:ハーツクライ
母:リリサイド
母の父:American Post
ここに注目!
プラス4kgだった前走のローズS(3着)時の馬体からは、ボリュームアップした印象を受けなかった。飼葉食いのいい馬ではなく、実が入ってくるのは先かもしれないが、休み明けを1度使われてトモの肉付きが良くなっていれば、前走以上の走りが見せられるはずだ。

ファンディーナ
牝3歳
調教師:高野友和(栗東)
父:ディープインパクト
母:ドリームオブジェニー
母の父:Pivotal
ここに注目!
牝馬ながら500kgを超える大型馬で、その体に見合った跳びの大きいフットワークがセールスポイント。ゆえに今回は小回りコースに分類される京都・内回りの芝2000mを上手にこなせるかが焦点になりそうだ。コーナーをスムーズに走ることができれば、好勝負必至だろう。

モズカッチャン
牝3歳
調教師:鮫島一歩(栗東)
父:ハービンジャー
母:サイトディーラー
母の父:キングカメハメハ
ここに注目!
14kg増の馬体重で出走した前走のローズS(7着)は太め残りもあったのだろうが、何よりテンションが高かった。久々の実戦がその理由なら問題ないが、今回も同じような状況だと不安材料になる。当日の気配に注意したい。

カワキタエンカ
牝3歳
調教師:浜田多実雄(栗東)
父:ディープインパクト
母:カワキタラブポップ
母の父:クロフネ
ここに注目!
父の産駒は良馬場での瞬発力勝負が得意のイメージだが、本馬は母の父クロフネ、その父フレンチデピュティという母系の血が強いのか、力の要る馬場コンディションも問題なくこなす。他の馬が苦にするようなら、重い馬場の方がチャンスも広がるのかもしれない。

レーヌミノル
牝3歳
調教師:本田優(栗東)
父:ダイワメジャー
母:ダイワエンジェル
母の父:タイキシャトル
ここに注目!
折り合いもつき、流れに乗れているように見えた前走のローズS(9着)だったが、直線では思ったほどの伸び脚がなかった。ただ、今年初戦のクイーンCが4着だったことから、休み明けが得意ではない可能性はあるだろう。1度使われた今回は、上積みが見込めそうだ。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月10日

10月9日の京都11Rで行われた第52回京都大賞典(3歳以上オープン、GII、芝・外2400メートル、別定、15頭立て、1着賞金=6700万円)は、武豊騎手騎乗の7脚牝馬で4番人気のスマートレイアー(栗東・大久保龍志厩舎)がV。タイムは2分23秒0(良)。

 ラストインパクトがハナを奪い、マキシマムドパリ、トーセンバジルが続く展開だった。サウンズオブアースは6番手あたりでレースを進め、スマートレイアーは後方4番手。シュヴァルグランは後方2番手を追走し、3〜4コーナーにかけてまくっていた。トーセンバジル(6番人気)が直線でラストインパクトをかわして先頭に立ったが、直線で内を突いたスマートレイアーがグングンと脚を伸ばし、1/2馬身差をつけて差し切った。外から追撃してきたシュヴァルグラン(1番人気)がさらにクビ差の3着。道中、中団の前めにつけていたミッキーロケット(3番人気)が4着で、サウンズオブアース(2番人気)は13着。

 スマートレイアーは、父ディープインパクト、母スノースタイル、母の父ホワイトマズルという血統。北海道新ひだか町・岡田スタツドの生産馬で、馬主は大川徹氏。通算成績は27戦9勝。重賞は2014、16年サンケイスポーツ杯阪神牝馬S・GII、16年東京新聞杯・GIIIに次いで4勝目。京都大賞典は、大久保龍志調教師は初勝利。武豊騎手は1987年トウカイローマン、89、90年スーパークリーク、91、93年メジロマックイーン、96年マーベラスサンデー、05年リンカーン、16年キタサンブラックに次いで9勝目。

 ◆武豊騎手「(道中は)ためにためていたので、ラストはすごい脚で、直線の半ばでは“進路さえできれば(勝てる)”と思いました。7歳なので今年がラストチャンスのつもりで乗っています。なんとかエリザベス女王杯で結果を出したいですね」

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月09日

10月9日(月・祝)の盛岡競馬11Rで行われた第30回マイルチャンピオンシップ南部杯(交流GI、3歳以上、選定馬、定量、ダート・1600メートル、16頭立て、1着賞金=4500万円)は、田辺裕信騎手騎乗の1番人気コパノリッキー(牡7歳、栗東・村山明厩舎)が3番手の外追走から直線を向いて前をかわすと後続を完封。同レース連覇を飾るとともに、GI勝利最多タイの10勝目に到達した。タイムは1分34秒9(稍重)

 2着にノボバカラ(JRA)、3着にはキングズガード(JRA)が入った。

 勝ったコパノリッキーは父ゴールドアリュール、母コパノニキータ、母の父ティンバーカントリーという血統。通算成績は30戦15勝(うち地方15戦9勝)。重賞は2013年交流GII兵庫CS、2014年GIフェブラリーS、交流GIかしわ記念、交流GI・JBCクラシック、2015年GII東海S、GIフェブラリーS、交流GI・JBCクラシック、2016年交流GIかしわ記念、交流GI帝王賞、交流GIマイルCS南部杯、2017年交流GIかしわ記念に次いで12勝目。村山明調教師、田辺裕信騎手ともに昨年に続きマイルCS南部杯2勝目。

selvas2 at 16:54コメント(0) 
 10月8日の東京11Rで行われた第68回毎日王冠(3歳以上オープン、GII、芝1800メートル、別定、12頭立て、1着賞金=6700万円)は、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の3番人気リアルスティール(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)が中団追走から直線は馬場のど真ん中を伸びてドバイターフ以来約1年半ぶりの勝ち星を挙げ、天皇賞・秋(10月29日、東京、GI、芝2000メートル)の優先出走権を獲得した。タイムは1分45秒6(良)。

 クビ差の2着には同じく中団追走から外めを伸びた今年の安田記念馬サトノアラジン(5番人気)、さらに1馬身半差遅れた3着に大外から追い込んだグレーターロンドン(4番人気)。ディープインパクト産駒のワン・ツー・スリーという決着になった。

 1番人気の3歳牝馬ソウルスターリングは最内枠からハナを切る形でレースを進め、直線は内ラチ沿いで踏ん張り切れずに馬群にのまれて8着に敗れた。

 毎日王冠を勝ったリアルスティールは、父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー、母の父ストームキャットという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(有)サンデーレーシング。通算成績は14戦4勝。重賞は2015年共同通信杯・GIII、2016年ドバイターフ・ドバイGIに次いで3勝目。毎日王冠は、矢作芳人調教師は2008年スーパーホーネットに次ぐ2勝目、ミルコ・デムーロ騎手は初優勝。

 ◆ミルコ・デムーロ騎手(1着 リアルスティール)「先々週に追い切りで乗って、去年と比べてすごくいい状態と感じていた。掛かる馬だけど、今日は返し馬からゲートの中でも落ち着いていたね。スタートからペースが良くて、ずっと馬なりで手応えは十分。すごくきれいな勝ち方だった」

 ◆クリストフ・ルメール騎手(8着 ソウルスターリング)「スタート前はテンションが高かったけど、レースに行ったらマイペース。リラックスして走れていました。ただ、長く脚を使うタイプで、距離が少し短かったかもしれません。きょうは最内枠、1800メートルという速い距離での競馬。いい経験になったと思います」

selvas2 at 00:30コメント(0) 
母からタフでしぶとい血を受け継いだ

 人気のシュヴァルグランに、この組み合わせはメンバーレベル以上に有利。同じ5歳の、ライバルというより天敵にも近いキタサンブラックが、ビッグレースだけにマトを絞る日程を選択し、ここには顔を見せていない。キタサンブラックにペースの主導権を握られ、知らず知らずのうちにスパートのタイミングまでライバルに合わせなければならない立場に置かれていたが、この相手なら自身のリズムで動くことができる。Mデムーロなら、テン乗りのマイナスはない。

 母の父マキャヴェリアンから、きわめてタフでしぶとい血を受けて活躍した兄弟として知られるのは、「アサクサデンエン、スウィフトカレント、ヴィクトワールピサ」や「ランフォルセ、ノーザンリバー」などだが、母ハルーワスウィート(その父マキャヴェリアン)から、タフでしぶとい血を受け継いだ「ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロス」3頭もタフでしぶとく成長する。

 半姉ヴィルシーナ(父ディープインパクト)は、21戦5勝なのに、ヴィクトリアマイルを2連覇し、牝馬3冠【0-3-0-0】だから中身はすごい。

 その全妹になるヴィブロスは、まだキャリアは浅いのに、また、抜けた素質があるというのではないのに、秋華賞、ドバイターフとG1を2つも勝っている。なにかとしぶとく、しっかりしているのである。

 姉妹のあいだに挟まれた5歳シュヴァルグランは、阪神大賞典、AR共和国杯を勝ちながら、ここまでG1【0-1-2-3】。同期のキタサンブラックにいいところはみんな勝たれ、脇役に甘んじてきた。

 だが、成長力が真価のハーツクライ産駒で、母からマキャヴェリアンの血を受けているとあれば、これから真価発揮の可能性がある。遅咲きもまた、マキャヴェリアンの伝えるしぶとさ、したたかさの一面だろう。

 そうは荒れない京都大賞典とすると、相手は案外、難解。大半が休み明けで、もともと勝ち切れない馬が多い。動きがやけに良く映った7歳ハッピーモーメントを加えておきたい。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月08日

この秋さらにステップアップするはず

 先週の日曜の凱旋門賞を圧勝したイギリスの3歳牝馬エネイブルの父は、ガリレオ直仔のナサニエル。今週の「毎日王冠」で人気を集める日本の3歳牝馬ソウルスターリングの父は、同じくガリレオ直仔のフランケル。

 フランケルがデビューした2010年8月のニューマーケットの未勝利戦。2着がナサニエル。14戦全勝のフランケルの最終戦となった2012年10月の英チャンピオンSで、やっぱりフランケルに負けて3着だったのもナサニエル。

 同期のフランケルの代表産駒ソウルスターリング(日本のオークス馬)と、ナサニエルの代表産駒エネイブル(英愛オークスなど)は、父親と同じように同期の3歳牝馬として世界に知られることになったが、どっちが強いか。文句なしに負けたナサニエルの代表産駒「エネイブル」である。

 目下のところフランケルの送り出した世界の代表産駒になるソウルスターリングが、少しでもエネイブルに追いつこうと毎日王冠で男馬に挑戦する。

 エネイブルは約55キロの負担重量だった。ソウルスターリングの53キロはG1馬として恵まれすぎと思えるくらいの軽量である。エネイブルがサトノダイヤモンドを問題にしなかったのと同じように、ここで対戦する4歳牡馬マカヒキ(16年の日本ダービーを鼻差で同タイム1着。2着がサトノダイヤモンド)を完封するとき、少しだけエネイブルに近づけるかもしれない。このあと、天皇賞(秋)も快勝、ジャパンCでも快走することになったりしたら、ルメール騎手はガリレオ系でなければ「凱旋門賞はダメだ」と考えはじめたので、ソウルスターリングは来年の凱旋門賞に遠征し、エネイブルとの対戦が実現するかもしれない(可能性はきわめて乏しいが…)。

 ジェンティルドンナ、ブエナビスタ、ウオッカ、ダイワスカーレット、ゼニヤッタ、レイチェルアレクサンドラ、ブラックキャビア、ザルカヴァ、トレヴ…などがほとんど時期を同じくして出現し、世界のレースをリードしたように、ソウルスターリングには、少しでもエネイブルに近づけるような快走を期待したい。

 藤沢調教師は、毎日王冠を牝馬シンコウラブリイなどで現役最多の3勝もしている。レイデオロで示したように夏を経ての仕上げと、着実な成長過程を歩ませるのが流儀であり、ソウルスターリングもこの秋さらにステップアップするはずである。

selvas2 at 00:30コメント(0) 
10月7日の東京11Rで行われた第3回サウジアラビアロイヤルカップ(2歳オープン、GIII、芝1600メートル、馬齢、18頭立て、1着賞金=3300万円)は、川田将雅騎手騎乗の2番人気ダノンプレミアム(牡、栗東・中内田充正厩舎)が2、3番手追走から、直線は内めを抜け出して新馬→GIIIの連勝を決めた。勝ちタイムの1分33秒0(稍重)は2歳のコースレコード。

 1馬身3/4差の2着には中団追走から直線大外を伸びたステルヴィオ(1番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着に好位から脚を伸ばしたカーボナード(6番人気)。

 サウジアラビアロイヤルカップを勝ったダノンプレミアムは、父ディープインパクト、母インディアナギャル、母の父インティカブという血統。北海道新ひだか町・ケイアイファームの生産馬で、馬主は(株)ダノックス。通算成績は2戦2勝。重賞初勝利。サウジアラビアRCは、中内田充正調教師、川田将雅騎手ともに初優勝。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月07日

未来展望の転換に近い

 2歳戦が早まって、重賞が増え、昇格もあった。旧「いちょうS」がサウジアラビアRCになり、アルテミスSが創設され、京都2歳Sが重賞になり、ホープフルSが昇格した。ビッグレースへの賞金ハードルが高くなり、のんびりしているとクラシック、そのトライアルにも出走できない危険がある。

 今春の桜花賞には、それまで6年間に4勝もしていたディープインパクト産駒が人気薄の2頭しか(うち1頭は取り消し)、出走していなかった。この世代のディープインパクト産駒は、過去3〜4年は将来の成長を重視し、始動を遅らせていたが、それではクラシックに出走できない。まして、2歳戦向き種牡馬も増えている。今年は(おそらく意識的と思われるが)、期待の産駒の出走時期が早まっている。この時期、ディープインパクト産駒は10勝前後にとどまる年が続いたが、今年はもう16頭が勝って17勝もしている。12月を待たずに2歳ランキングのトップをうかがう勢いである。未来展望の転換に近い。

 他の種牡馬の産駒も、取り巻く状況は同じ。この時期の2歳重賞にありえなかったフルゲート「18頭」の早くも壮絶なレースになった。

 注目馬は多いが、カーボナード(父ディープインパクト)が狙い。前走の1分35秒3も、上がり34秒0も目立たないが、最後「11秒6-10秒7-11秒7」の直線でギアを2段階チェンジして伸びたように見えた。

 母方は、日本に多くの馬が輸入され成功している牝系で、コートリーディー(1968、米、父ネヴァーベンド)から広がる一族と考えると、ヤマニンパラダイス、ノーリーズン、種牡馬トワイニングなどがこれまでの代表馬だが、現代は名種牡馬グリーンデザート(父ダンチヒ)は、カーボナードの祖母ユーセフィアの全兄にあたるということができる。

 3代母フォーリンクーリア(グリーンデザートの母)の半妹は、種牡馬ベルトリーニの母となった点も売りだろう。種牡馬ベルトリーニは、日本の競馬史の頂点に立つ名牝ジェンティルドンナの母父である。また、今秋の注目3歳牝馬ラビットラン(父タピット)、注目の2歳牡馬アサクサゲンキ姉弟の3代母がコートリーディーであり、カーボナードの4代母もコートリーディーである。

 現代は似たような血統構成図を秘めた馬などいくらでもいるが、カーボナードとジェンティルドンナは同じディープインパクト産駒であり、2代前にともにコートリーディーの孫になる同じダンチヒ産駒をもつから、少なくとも同じようなマイル向きのスピード能力を伝える可能性がある、という意味で注目は唐突ではない。

 同じディープ産駒のダノンプレミアム、注目の種牡馬ロードカナロアのステルヴィオ、エイシンフラッシュ産駒のスワーヴエドワード(祖母はディープインパクトの半姉)、メジロブライト、メジロベイリーの牝系出身の公営ダブルシャープなどに、手広く流したい。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月06日

 今週から東京、京都に舞台が移り、秋競馬も本番を迎える。
 東京の毎日王冠は、天皇賞秋の前哨戦。秋競馬の主役を目指すダービー馬マカヒキ、オークス馬ソウルスターリングもここから始動する。

 過去10年で、1番人気馬は4勝、2着2回、3着1回。6連対ならまずまずだろう。指数上は、前走指数や平均指数の上位馬たちの連対率が高く、ランク外の馬が勝ったのは2頭だけで、2、3着も比較的ランク馬が多い。
 休み明けの馬が多いだけに、調子の見極めがポイントになりそう。

 今年は、グレーターロンドン、サトノアラジン、ソウルスターリング、マカヒキ、アストラエンブレム、ワンアンドオンリー、ヒストリカルなどが指数の上位馬たちだ。

 注目は、ダービー馬マカヒキ、オークス馬ソウルスターリング、安田記念馬サトノアラジンなど、近走でG1戦を勝っている馬たちだ。

 マカヒキは皐月賞2着のあと、ハナ差でダービーを勝ち、世代のトップに立った。3歳秋にフランスに渡り、ニエル賞を勝って凱旋門賞に臨んだが、14着に大敗した。帰国後は京都記念3着、大阪杯4着と、期待に応えられず、結局、宝塚記念は回避して秋に備えることになった。順調さを欠いた印象はぬぐいきれず、半年の休養明けのレースで巻き返せるかどうか。

 オークス馬ソウルスターリングは3歳牝馬。(5010)の成績が示す通り、桜花賞3着を除けば、ほぼパーフェクトな成績だ。一線級の牡馬たちを相手にするのは初めてで、そのペースについていけるかどうか、少し気になるところ。3歳牝馬が毎日王冠を勝つのは楽ではないが、負担重量53キロは他の牡馬と比べると断然恵量だし、先行力を生かしたい同馬にとって、開幕週の馬場もおあつらえ向きだろう。

 前走、安田記念を勝ったのがサトノアラジン。後方一気の差し脚を使って、内ラチで逃げ粘るロゴタイプを、クビ差とらえての差し切り勝ちだった。ただ、重賞勝ちは1400メートル2勝と1600メートル1勝だけ。1800が適距離とは思えない。

 逃げ馬不在で、ペースは落ち着くはず。馬場状態も良く、先行馬に向く展開になりそうで、上記3頭の中では牝馬ソウルスターリングが魅力的に映る。

 他には、グレーターロンドン、アストラエンブレム、ウインブライト、ヤングマンパワー、リアルスティールなども要注意だろう。

 京都大賞典は、過去10年、1番人気は3勝、2着2回、3着1回。平均指数の上位馬は10年連続で連対している。
 今年は、サウンズオブアース、トーセンバジル、ミッキーロケット、シュヴァルグラン、マキシマムドパリ、カレンミロティック、レコンダイトなどが指数の上位馬だ。

 過去10年の勝ち馬は全て、4、5歳馬が占めており、指数上位馬のなかで、トーセンバジル、ミッキーロケット、シュヴァルグラン、マキシマムドパリなどが浮上してくる。

 今回、福永騎手からデムーロ騎手に乗り替わるが、5歳馬シュヴァルグランを中心に取りたい。昨年秋以降、ジャパンカップ3着、有馬記念6着、阪神大賞典2着、天皇賞春2着、宝塚記念8着と、トップクラスの強豪たちと戦って、常に上位に好走してきた。勝ち星はないものの、その安定感はここで最上位だ。芝2400メートル戦は(3110)と距離適性も高く、底力に期待したい。

 2歳重賞サウジアラビアロイヤルCの指数上位馬は、ステルヴィオ、シュバルツボンバー、テンクウ、ハクサンフエロ、コスモインザハート、ダブルシャープ、メイショウドウドウ、マイネルサイルーンなど。

 力のいる重馬場の札幌コスモス賞を制したステルヴィオの前走指数が最上位だ。東京の土曜日は雨予報で、馬場が悪化するようなら、中心に取りたい。ただ、スローペース必至のメンバー構成だけに、良馬場で素軽い差し脚が問われるようなら、テンクウ、エングローサー、ルッジェーロ、ソイルトゥザソウルなどが有力馬に上がってくる。前走、新潟2歳Sで、最速の上がりで3着に好走したテンクウに注目したい。

selvas2 at 18:30コメント(0) 
シュヴァルグラン
牡5歳
調教師:友道康夫(栗東)
父:ハーツクライ
母:ハルーワスウィート
母の父:Machiavellian
ここに注目!
京都・芝コースでは〔2・2・2・1〕の好成績。3着以内を外した1戦も本格化前だった3歳時の成績(京都新聞杯8着)で、得意コースと言って差し支えないだろう。十分に乗り込まれていれば、追い切りの動きが良く見えなくても力を出せるタイプだ。

サウンズオブアース
牡6歳
調教師:藤岡健一(栗東)
父:ネオユニヴァース
母:ファーストバイオリン
母の父:Dixieland Band
ここに注目!
UAE遠征からの帰国初戦で、約5か月ぶりの実戦だった前走の札幌記念(4着)は512kgの馬体重。デビュー以来最高の数字ということもあり、見た目以上に余裕があったのかもしれない。馬体が締まってくれば、この馬本来の切れ味が見られるだろう。

ミッキーロケット
牡4歳
調教師:音無秀孝(栗東)
父:キングカメハメハ
母:マネーキャントバイミーラヴ
母の父:Pivotal
ここに注目!
シャケトラ(2着)をハナ差抑えて重賞初勝利を決めた今年1月の日経新春杯は、今回と同じ京都・芝2400mが舞台。相性のいい条件なのは間違いないだろう。間隔を詰めて使うとゲートで気難しさを出すことがあるので、休み明けの方がいいタイプだ。

フェイムゲーム
せん7歳
調教師:宗像義忠(美浦)
父:ハーツクライ
母:ホールオブフェーム
母の父:アレミロード
ここに注目!
一昨年のオーストラリア遠征から帰国後の初戦は470kgの馬体重だったが、現在は450kg台で安定。牡馬(せん馬)にしては大きくない馬体だが、この体でも重い斤量をこなせる馬だ。むしろ、太めが残ると切れが鈍るので、大幅な体重増は歓迎できないだろう。

スマートレイアー
牝7歳
調教師:大久保龍志(栗東)
父:ディープインパクト
母:スノースタイル
母の父:ホワイトマズル
ここに注目!
7歳の秋を迎え、白さを増した見た目からは年齢を感じさせるが、その馬体からは筋肉が落ちたような印象がなく、むしろ以前よりもボリュームアップしたように思えるほど。太め残りは避けたいが、前走程度の馬体重(476kg)で出走できれば力を出せるだろう。

マキシマムドパリ
牝5歳
調教師:松元茂樹(栗東)
父:キングカメハメハ
母:マドモアゼルドパリ
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
先行策で制した前々走のマーメイドSとは異なり、前走のクイーンS(7着)では好位を取れず、流れに乗り切れない競馬だった。今回は前半のペースが落ち着きやすい芝2400mに距離が延長されるので、先行策を取れる可能性が高い。

ハッピーモーメント
牡7歳
調教師:角居勝彦(栗東)
父:ディープインパクト
母:アドマイヤハッピー
母の父:トニービン
ここに注目!
能力は一級品なものの、体質の弱さがある馬で間隔を詰めてレースを使うことができず、必然的に休養明け初戦の成績が良くなっている。ただ、年齢を重ね疲れが残りにくくなった現在なら、今回の休み明け2戦目こそが走り頃なのかもしれない。

トーセンバジル
牡5歳
調教師:藤原英昭(栗東)
父:ハービンジャー
母:ケアレスウィスパー
母の父:フジキセキ
ここに注目!
昨年の3連勝は全て左回りコースで挙げたもの。サウスポーというほどではないかもしれないが、京都・芝コースでは〔0・1・0・3〕と結果を残せていないのも確かだ。今回はその適性を見極める一戦になるだろう。


selvas2 at 01:30コメント(0) 
ソウルスターリング
牝3歳
調教師:藤沢和雄(美浦)
父:Frankel
母:スタセリタ
母の父:Monsun
ここに注目!
今年のオークスを快勝した3歳牝馬。馬場コンディション(稍重)がこたえた印象の桜花賞こそ3着だったが、ここまでの通算成績は6戦5勝と素晴らしいものがある。今回、53kgの斤量を生かせば他世代の馬が相手でも勝機は十分だ。

サトノアラジン
牡6歳
調教師:池江泰寿(栗東)
父:ディープインパクト
母:マジックストーム
母の父:Storm Cat
ここに注目!
前走の安田記念では最後の直線で大外を強襲して抜け出し、念願のG祇覇を達成した。今回は芝1800mへ距離が延長されるが、これまでに同距離で〔1・1・1・2〕の成績をマーク。芝2000mでも2勝を挙げており、対応可能だろう。

グレーターロンドン
牡5歳
調教師:大竹正博(美浦)
父:ディープインパクト
母:ロンドンブリッジ
母の父:ドクターデヴィアス
ここに注目!
まだキャリアは8戦も、6勝をマークしており今後の芝マイルから中距離で頂点を目指せる素質馬だ。前走の安田記念は4着と初めて連対を外したが、勝ったサトノアラジンとのタイム差は0秒1。G気任眥麺僂垢覽嗄呂鮠斂世靴討い襪世韻法楽しみな秋の初戦を迎える。

マカヒキ
牡4歳
調教師:友道康夫(栗東)
父:ディープインパクト
母:ウィキウィキ
母の父:フレンチデピュティ
ここに注目!
昨年のダービー馬も、今春は前々走の京都記念3着、前走の大阪杯4着とこの馬本来のパフォーマンスを発揮できなかった。今回は放牧でリフレッシュされての登場。ダービーを勝った東京・芝コースで久々のVを飾り、秋の好発進を切りたい。

ダイワキャグニー
牡3歳
調教師:菊沢隆徳(美浦)
父:キングカメハメハ
母:トリプレックス
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
前走の日本ダービーは14着と大敗を喫したが、それを除けば東京・芝コースは3戦3勝で、高いコース適性を示している。まだ3歳馬だけに、夏場の休養で成長が見込める点も魅力だ。芝1800mの距離も2戦2勝と好相性で、ここは好勝負の期待が高まる。

アストラエンブレム
牡4歳
調教師:小島茂之(美浦)
父:ダイワメジャー
母:ブラックエンブレム
母の父:ウォーエンブレム
ここに注目!
左回りの芝コースでは9戦して4勝、2着4回、3着1回をマーク。その安定感には注目が必要だろう。今回は好メンバーが顔をそろえたが、この馬は相手なりに走れるタイプ。少し勝ち味に遅い面は残るが、夏場に使われた順調度はプラス材料と言える。

リアルスティール
牡5歳
調教師:矢作芳人(栗東)
父:ディープインパクト
母:ラヴズオンリーミー
母の父:Storm Cat
ここに注目!
一昨年のクラシック三冠は惜しいレースが続いたが、昨年の春にドバイターフ(G1、メイダン・芝1800m)を制し、海外でG1ホースの仲間入りを果たした。今年の始動戦となった前走の中山記念で8着に敗れた後は休養に入ったが、秋初戦に向けて調整は順調のようだ。

ヤングマンパワー
牡5歳
調教師:手塚貴久(美浦)
父:スニッツェル
母:スナップショット
母の父:サンデーサイレンス
ここに注目!
芝マイルの重賞を3勝(2015年アーリントンC、2016年関屋記念、富士S)しているが、昨年のオープン特別・福島民報杯(福島)では芝2000mを1分59秒4の走破タイムで2着に好走しており、中距離にも対応可能だ。夏場にレースを使われた強みを生かしたい。


selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月05日

ステルヴィオ
牡2歳
調教師:木村哲也(美浦)
父:ロードカナロア
母:ラルケット
母の父:ファルブラヴ
ここに注目!
父は2012年、13年にスプリンターズSと香港スプリント(G1)を連覇するなど数々の偉業を成し遂げた期待の新種牡馬。母は2008年のクイーンCで3着に入った活躍馬で、本馬の血統背景からも期待がかかる。これからの活躍が楽しみな一頭だ。

ダブルシャープ
牡2歳
調教師:米川昇(北海道)
父:ベーカバド
母:メジロルーシュバー
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
前々走のオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500m)を勝利すると、前走の札幌2歳Sでは7番人気の低評価を覆して3着に好走した。今回は関東圏への長距離輸送が鍵になるが、堅実な末脚が武器で、直線の長い東京・芝コースは合いそうだ。

ダノンプレミアム
牡2歳
調教師:中内田充正(栗東)
父:ディープインパクト
母:インディアナギャル
母の父:Intikhab
ここに注目!
リーディングサイヤーの父に加えて、母はアイルランドの重賞で2着に2度入った実績があり、血統のスケールは相当。前評判に違わぬ圧巻の走りで前走のメイクデビュー阪神(芝1800m)を勝ち上がっており、将来性豊かな素質馬だ。先々まで目が離せない。

テンクウ
牡2歳
調教師:奥村武(美浦)
父:ヨハネスブルグ
母:ピサノドヌーヴ
母の父:アグネスタキオン
ここに注目!
半兄のイブキ(父ルーラーシップ)と同様に新潟2歳Sで3着に入ったが、父が2歳戦で好成績を残すヨハネスブルグに替わった本馬の方が、完成度の高さでは上回っている印象だ。非凡なレースセンスを秘めており、ここも有力候補の一頭に挙げられる。

シュバルツボンバー
牡2歳
調教師:須貝尚介(栗東)
父:ディープブリランテ
母:ショアー
母の父:Acatenango
ここに注目!
2015年の本レース2着馬イモータル(父マンハッタンカフェ)の半弟で、馬っぷりの良さから本馬も高い素質を秘めていることは明らかだ。今回は約3か月の休み明けだが、帰厩後の調教では抜群の動きを見せており、一段とパワーアップした印象を受ける。

カーボナード
牡2歳
調教師:栗田徹(美浦)
父:ディープインパクト
母:ディアマンティナ
母の父:Seeking the Gold
ここに注目!
気性の勝ったタイプで実戦に行ってテンションが上がりやすく、当日の落ち着きは鍵になるが、前走の未勝利(新潟・芝1600m、1着)から中4週のゆったりしたローテーションは好感が持てる。このメンバーに入っても、ポテンシャルは互角以上だ。

ルッジェーロ
牡2歳
調教師:鹿戸雄一(美浦)
父:キンシャサノキセキ
母:シルヴァーカップ
母の父:Almutawakel
ここに注目!
父は2014年に初年度産駒がデビューしてから4世代で3頭の2歳重賞ウイナー(シュウジ、モンドキャンノ、カシアス)を輩出。本馬も卓越したスピードと完成度の高さがセールスポイントだ。今回、相手強化の一戦でも侮れない。

スワーヴエドワード
牡2歳
調教師:国枝栄(美浦)
父:エイシンフラッシュ
母:スルージエアー
母の父:ダンスインザダーク
ここに注目!
父は非凡な瞬発力を武器に2010年日本ダービー、2012年天皇賞(秋)を優勝。曽祖母にウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)がいる母系の血統背景も優秀だ。本馬は今回が重賞初挑戦で試金石の一戦になるが、切れ味は引けを取らない。


selvas2 at 06:54コメント(0) 

2017年10月04日

世界のビッグレースで通用するのか大いに興味がある

 昨年は3カ月の休養明け。今年も6月の安田記念から4カ月の休み明けとなった6歳馬レッドファルクス(父スウェプトオーヴァーボード)が強烈な追い込みを決め、スプリンターズS「2連覇」を達成した。

 GIになって以降、93、94年のサクラバクシンオー(父サクラユタカオー)、11、12年のロードカナロア(父キングカメハメハ)につづき、3頭目の快挙である(G1以前には、74、75年の牝馬サクライワイ、77、78年の牝馬メイワキミコの連勝がある)。

 サクラバクシンオーは種牡馬として大成功し、新種牡馬ロードカナロアの評価は急騰している。2頭と同じように、レッドファルクスはマイルまでこなせる総合力も秘めている(安田記念0秒1差の3着)。やがて種牡馬となるとき「フォーティナイナー…エンドスウィープ…スウェプトオーヴァーボード…」と連続してきた、パンチあふれるスピード系の発展、継続に貢献することになるだろう。

 芝コンディションの微妙な変化。また、強力な先行力を主張するスピード型の減少。さらには、距離を問わず前半スローから後半勝負への傾倒により、中山1200mのスプリンターズSの中身は変化している。今年1分07秒6のレースバランスは「33秒9-33秒7」。16年、同じレッドファルクスがそっくり同じ1分07秒6で差し切ったレースこそ前傾の「33秒4-34秒2」だったが、15年にヴィクトリアマイル2連覇のストレイトガールが差し切った1分08秒1のレース全体は「34秒1-34秒0」。この3年間で、以前の中山1200m(前半は下り坂に近い)ではありえなかった「後半600mより、前半600mの方がゆるいペース」が2回も出現したのである。

 少し前、ロードカナロアがレコードの1分06秒7で抜け出した12年は「32秒7-34秒0」。タイキシャトルが抜け出した97年の1分07秒8は「32秒6-35秒2」、前出サクラバクシンオーが1分07秒1で2連覇を決めた94年の「32秒4-34秒7」が代表する猛ペースこそ、スプリンターズSの代名詞だった。勝ち馬は好位、中団から差し切りを決めるにせよ、追走した前半600mの方が速い「前傾バランス」がふつうで、ロードカナロア自身も「33秒3-33秒4」。サクラバクシンオー自身は「32秒7-34秒4」だった。

 後半の600mの方がずっと速い勝ち馬は、デュランダルが1分08秒0で追い込んだ03年の自身のラップ「34秒9-33秒1」がきわめて特殊なバランス例として残っているくらいである。

 ところが、レッドファルクスの2連勝は、16年が自身「34秒1-33秒5」、今年17年など「34秒6-33秒0」の前後半で、ともに1分07秒6の2連勝。典型的なスプリンターではないところに、芝コンディションの変化、先行馬が飛ばさない流れも重なってこうなるが、サクラバクシンオーや、ロードカナロアとは、チャンピオンスプリンターとしての特徴がまったく異なる可能性が大きい。さらには、同じような時計の1分07秒9で勝ったタイキシャトル自身の「33秒2-34秒7」とは、前後半のバランスが完全に逆でもある。タイキシャトルもスプリンターではなかったが…。

 タイキシャトルや、ロードカナロアと同じように世界のマイル戦以下で通用したアグネスワールドは、小倉1200mを1分06秒5(32秒3-34秒2)の日本レコードで押し切ったスピードをベースにして、1000mの仏G1アベイドロンシャン賞、6Fの英G1ジュライCを勝った。後半を33秒台前半でまとめる爆発力によって2連勝したレッドファルクスが、日本とはちょっと異なり、だいたい1分08秒台前半の勝ち時計になる香港スプリントで通用するのかどうか大いに興味がある。昨年は体調もう一歩のため、3番人気で12着だった(同じランキングと思える1番人気のビッグアーサーも10着)。

 これからの陣営の展望と体調しだいだが、つい3年ほど前とは大きく様変わりしつつあるスプリンターズSを、猛烈な後半の爆発力「33秒5と、33秒0(これはあくまで表面的な数字で、最後の400mにもっと鋭さを示す10秒台が含まれる)」で快勝したレッドファルクスは、世界のビッグレースで通用するタイプなのだろうか。

 この日の1000万下は「33秒4-34秒4」=1分07秒8。スプリンターズSの上位馬はみんな後半600mは33秒台前半なので、表面上の勝ちタイムはわずか0秒2差でも、まったく中身は異なり、実際のレースレベルには著しい差があるが、前述のように後半の爆発力勝負に傾斜した日本のチャンピオンが、結局は時計勝負に近い香港(欧州とはやはり異なる)で通用するのかどうか、ぜひ、レッドファルクスに確かめて欲しい。

 惜敗の2着にとどまったレッツゴードンキ(父キングカメハメハ)は、高松宮記念につづいてのスプリントG1を2着だから立派。しかし、今回の自身の1分07秒6は、レッドファルクスと同様に変則バランスで「34秒5-33秒1」。レースの流れに左右されたのではなく、ライバルのペースに合わせた追走になったのだから、無念の惜敗というより、実際にはインを衝いての好走である。

 3着ワンスインナムーン(父アドマイヤムーン)は、だれも行かないから、1000万下の10Rより前半3ハロンは0秒5も遅い「33秒9→」で単騎の逃げ。みんな、これは楽な逃げ切りが決まったと感じたが、後半も「33秒8」。坂で再加速ができなかった。速さは互角でも、まだ総合力が不足だった。

 人気のセイウンコウセイ(父アドマイヤムーン)は、この流れで11着に失速。もまれる形が厳しかったのは確かだが、軽快な追い切りとは違って、当日は気迫に乏しく、本馬場に入ってからもどうも気力が充実してこないようだった。疲れなのか?

 メラグラーナ(父ファストネットロック)は、まずまずのスタートで最初は中位追走になると思えたが、残念ながら戸崎騎手は考え過ぎ(読み違え)。あのペースであそこからしだいに下げては(自身の前半600m通過は34秒8)、さすがにもうムリである。

 凱旋門賞で歴史的な名牝となった3歳牝馬エネイブル(父ナサニエル)。欧州の中〜長距離戦はほとんど前半スローになる。だから、デットーリはよほどのことがない限り下げて進むことはない。抜け出す脚がある馬なら、あとは我慢できることを信じて持たせる。差されたら? それは相手が(ステイゴールドのように)強かったということだ。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月03日

◆第96回凱旋門賞・仏G1(10月1日、芝2400メートル、シャンティイ競馬場、重)

 JRA海外馬券対象レースの第96回凱旋門賞は1日、フランスのシャンティイ競馬場の芝2400メートルで18頭によって行われた。日本から参戦したサトノダイヤモンド(ルメール)は直線で伸びを欠いて15着、サトノノブレス(川田)は16着に終わった。JRAでも1番人気に推された英国の3歳牝馬エネイブルが直線半ばで抜け出してG1・5連勝。騎乗したランフランコ・デットーリ騎手はレース史上単独トップの凱旋門賞5勝目を挙げた。

 フランスの女神はどこまでも意地悪だ。日本トップクラスのエンジンを搭載するサトノダイヤモンドがシャンティイの直線でもがき苦しんだ。早々と抜け出した英国の3歳牝馬エネイブルに10馬身以上離されての15着。「コンディションは(前走より)パワーアップした感じだったが、直線に入って反応がよくなかった」。レース後、ルメールはそう振り返った。

 69年のスピードシンボリ以来、日本調教馬延べ20頭がはね返され続けてきたフランスの重い扉。そこにシャンティイの重い馬場まで立ちはだかった。「日本の重馬場ではすいすい走っていたけど、深い馬場がこたえた。見立てが外れた」。12年、オルフェーヴルで首差まで迫った池江調教師の経験と技術を持ってしても、開くことはなかった。

 小学校高学年の時、池江師はあるテレビドラマに影響を受け、父と同じ調教師になることを決めた。父が警察官でありながら、強盗に母親を殺された主人公の少年が苦悩を抱えながらも自身もまた警察官になるストーリー。「それまでも調教師になりたいと漠然と考えていたけど、そのドラマにいたく感動して、親と同じ道に進むことは素晴らしいことだな、と」

 そして、父の池江泰郎元調教師と同じトレーナーとなり、父の代表作であったディープインパクトの子で、また父と同様にフランスへ乗り込んだが、世界最高峰には遠く及ばなかった。だが、トレーナーは前を向く。「モンスターのいる年もあれば、モンスターのいない年もある。常に使い続けないとだめ。懲りずにトライします」。

 レース前、里見治オーナーは「何も問題がなければ有馬記念へ」と昨年に続くグランプリ連覇に意欲を見せたが、今後については白紙。「(馬は)水曜(4日)夜にこちらをたちます。年内に使う可能性もあるし、使わない可能性もある。オーナーと相談して決めたい」。フランスでの厳しい経験を経たダイヤが再び輝くことができるだろうか。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月02日

10月1日の中山11Rで行われた秋のGIシリーズ第1弾、第51回スプリンターズステークス(3歳以上オープン、芝・外1200メートル、定量、16頭立て、1着賞金=9800万円)は、ミルコ・デムーロ騎手騎乗の1番人気レッドファルクス(牡6歳、美浦・尾関知人厩舎)が中団追走から直線大外一気の差し切り勝ちを決めた。タイムは1分7秒6(良)。スプリンターズSの連覇はサクラバクシンオー、ロードカナロアに続く史上3頭目。

 クビ差の2着には直線インをこじ開けて一旦は先頭に立ったレッツゴードンキ(5番人気)、さらに半馬身差離れた3着に逃げ粘ったワンスインナムーン(7番人気)。

 スプリンターズSを勝ったレッドファルクスは、父スウェプトオーヴァーボード、母ベルモット、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は(株)東京ホースレーシング。通算成績23戦10勝。重賞は2016年GIIICBC賞、GIスプリンターズS、17年GII京王杯SCに次いで4勝目。スプリンターズSは尾関知人調教師、ミルコ・デムーロ騎手ともに16年レッドファルクスに次いで2勝目。

 ◆ミルコ・デムーロ騎手(1着 レッドファルクス)「とても具合が良かった。調教の影像も見ていましたし、ずっと自信を持っていました。少し休みが長かったけど、馬は全然気にしていなかった。ボクと一緒。勝ちたい、負けたくないという気持ちがすごく強い馬です。少し反応は遅かったけど、4コーナーでの手応えも良かったし、直線はすぐに手前が替わってすばらしい伸びでした。賢くて、競馬では一生懸命に走るすばらしい馬です」

selvas2 at 00:30コメント(0) 

2017年10月01日

 9月30日の阪神11Rで行われた第21回シリウスステークス(3歳以上オープン、GIII、ダート2000メートル、ハンデ、16頭立て、1着賞金=3600万円)は、古川吉洋騎手騎乗の11番人気メイショウスミトモ(牡6歳、栗東・南井克巳厩舎)が中団追走から直線は外めを伸びて差し切り勝ち。タイムは2分3秒9(良)。

 クビ差の2着には2番手追走から粘り込んだドラゴンバローズ(5番人気)、さらに3/4馬身差遅れた3着に3番手を追走したピオネロ(3番人気)。シリウスSの連覇を狙った1番人気のマスクゾロは、昨年と同様にハナを切ったが、直線伸びを欠き7着に敗れた。

 シリウスSを勝ったメイショウスミトモは、父ゴールドアリュール、母ムゲン、母の父アジュディケーティングという血統。北海道新ひだか町・フジワラファームの生産馬で、馬主は松本好雄氏。通算成績は45戦7勝。重賞初制覇。シリウスSは南井克巳調教師、古川吉洋騎手ともに初優勝。

 ◆古川吉洋騎手(1着 メイショウスミトモ)「道中は本当に手応えも良く、いい位置を進めました。馬が若いときはもうちょっとかむような(行きたがる)ところがあったんですけど、だいぶ落ち着いてきましたし、道中は極力内めを通って走らせたので、直線弾けてくれて、2000メートルの距離でも何とか我慢してくれましたね」



selvas2 at 00:30コメント(0) 
タフなタイプが多い豪州産のスピード型

 フランスの凱旋門賞は、サトノダイヤモンドに大きな不利となる「渋馬場」が避けられそうもない予報だが、
スプリンターズSの中山は、良馬場に恵まれる見込み。
人気馬の中では、セイウンコウセイ、ネロあたりは他馬が苦にするだけに、むしろ重馬場になって欲しいくらいだが、スピードと切れ味のスプリント勝負。ほかは良馬場を望んでいる。

 とくにはっきり重馬場下手は、大跳びの牝馬メラグラーナ(父ファストネットロック)。
4歳秋の京阪杯では、重馬場のため1番人気で14着に失速している。セイウンコウセイの快勝した今春の高松宮記念の渋馬場(実質重馬場)でも、10着に沈んでいる。

 そのメラグラーナ、前回のセントウルSは4着止まりだが、内枠で流れに乗れず4コーナーでは後方でもたつき、凡走は避けられない状況だったが、残り1ハロン手前あたりから馬群を割って猛スパート。レース上がり33秒7に対し、自身の上がり「32秒4」。勝ったファインニードル(好位から抜けて上がり33秒4)の0秒2差に突っ込んだ。上がり32秒4だが、エンジン全開は直線の1ハロンとちょっとだった。

 それまで、中山1200mでの3戦3勝を中心に、牝馬とあって直線は外に出すことがほとんどだったから、苦し紛れとはいえ、馬群を割るように突っ込んだのは、心身両面の進展と思える。

 イメージだが、オーストラリア産のスピード型にはタフなタイプが多い。同オーナーのキンシャサノキセキが完成されて高松宮記念を連覇したのは、7歳、8歳時だった。7歳時というと、オーストラリアの歴史的な名牝とされるスプリンター=ブラックキャビアが、25戦25勝の記録を残して引退したのは、7歳になってからだった。ブラックキャビアには、Vain(ヴェイン)というちょっと古いコートマーシャル系種牡馬の血が「3×4」で入っているが、メラグラーナの祖母の父がそのヴェインである。

 また、快速ブラックキャビアの父方祖父はロイヤルアカデミーII。安田記念を制した香港のタフガイ=ブリッシュラックなどの父として知られるこの種牡馬は、短距離型に登場することが多いが、メラグラーナの父ファストネットロックの母の父は、ロイヤルアカデミーIIである。穴馬に、この枠順なら控えて差してくると思えるシュウジ(父キンシャサノキセキ)と、オーストラリア産のブリザードを加えたい。

selvas2 at 00:30コメント(0) 
Archives
記事検索