2019年06月02日

柏木集保先生の見解 安田記念

ダノンプレミアムは有力後継馬となり得る

 快レコードが続出している東京の芝コースは、先週と同じCコース。馬場の急変はないだろう。天候は曇りの「良馬場」見込み。

 1分30秒5のJRAレコード更新の立役者となったアエロリット(父クロフネ)は、さすがに休み明けだった前回ほどムキになって飛ばすことはないはずだが、4歳ダノンプレミアムは先行する。伏兵も先行したい。アーモンドアイも互角のスタートなら好位-中団追走の形を取りたい。高速決着は見えている。

 3歳の限定戦は別に、4歳以上混合の京王杯SCは1400m【2-0-0-0】の4歳馬タワーオブロンドンが快勝し、自身の最高時計を「2秒3」も短縮するコースレコードの1分19秒4だった。ヴィクトリアマイルは、勝った4歳ノームコアが1600mの持ち時計を「4秒6」も短縮して1分30秒5のJRAレコード。

 すでにマイル【3-2-0-3】だった2着の4歳馬プリモシーンも、新潟の自身の快時計を1秒1も更新する1分30秒5で走破。ほとんどが最高タイム更新だが、明らかにまだ進展の可能性にあふれる4歳馬の方が大幅に更新している。

 1600m【3-0-0-0】の期待馬アーモンドアイの最高時計は、桜花賞の1分33秒1(自身の上がり33秒2)だが、どこまで時計短縮は可能だろうか。

 一方、同じ4歳ダノンプレミアムも1600m【3-0-0-0】。最高時計は前走のマイラーズCの1分32秒6(自身の上がり32秒2)にとどまるが、どのくらいのスピード能力を秘めているだろう。ともに失速するタイプではない。

 今年の安田記念は、アーモンドアイ《父ロードカナロア、祖父キングカメハメハ(18歳)》と、ダノンプレミアム《父ディープインパクト(17歳)》の決戦ムードがあり、これは、同期にも近い2頭の日本の名種牡馬キングカメハメハと、ディープインパクトの「直父系の盛衰」がかかる縮図ではないだろうか、という見方もある。

 過去7回(12-18年)も連続して種牡馬ランキング1位は、断然ディープインパクト(GI勝ち馬は海外、交流競走を含めて43頭)。同じ期間、ずっと2位に甘んじるのはキングカメハメハ(GI勝ち馬は14頭)。大きな差がある。

 ところが、後継種牡馬争いで一歩も二歩もリードするのはキングカメハメハであり、ロードカナロア(すでにアーモンドアイなどを輩出)、ルーラーシーップ(産駒キセキなど)がグングン台頭し、ロードカナロアは目下(今年19年)、父カメハメハを上回る順位でもある。

 一方、ディープインパクトには、今年の期待の新種牡馬キズナ(日曜阪神5RのペプチドサクラがJRA初登場)、リアルインパクトなどがいて追撃態勢に入ること必至だが、長い目でみると、これからさらに発展する可能性で上回るのはキングカメハメハ直系のサイアーラインではないか、と考える関係者が多い。

 ディープインパクト系の泣きどころは、同じサンデーサイレンス直父系のライバル種牡馬が多すぎること。サンデー系の血を持つ牝馬もあふれるので、ずっと配合の制約はつづく。また、父が偉大すぎるため、息子たちはみんな父を超えられず、受け継いだ能力も見劣る印象を与えている。よほど成功しないと埋もれかねない。実際、ディープインパクトの後継種牡馬は複数存在する。

 ディープインパクト系は、世界に拡大発展するダンチヒ系、ストームキャット系、フォーティナイナー系などと同じように、ディープインパクトの特徴そのままではではない後継馬にもさらに幅を広げる進展を託したい。父とは異なる500キロの馬体で、迫力満点のスピード型ダノンプレミアムは、父とだいぶ異なる。少なくともマイラー部門で父の有力後継馬となりえるだろう。

 ダノンプレミアムの魅力は、前回のマイラーズCが象徴するように、まだ全能力を爆発させた激走をしていないところにある。アーモンドアイの位置取りにはとらわれず、強気にスパートして今回は全能力を出し切りたい。

selvas2 at 00:30コメント(0) 

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