2007年11月14日

グッピーを飼育しよう。

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グッピー!泳ぐ宝石、飼育のしやすい入門種、繁殖も入門種、たくさんの代名詞をもつグッピー。今日はグッピーについて考えてみよう。

■強い生命力・繁殖力
グッピーは様々な環境に適応し、繁殖していける強い生命力をもっている。
底砂を敷かないベアタンクで、
毎日水かえ作業が実施される弱アルカリ性の水槽で、
おとなしいカラシンやコリドラスなどとの混泳における弱酸性のコミュニティタンクで、あるいは二酸化炭素を添加する本格的な水草レイアウト水槽で、
弱酸性と中性とを行き来するような環境でもたくましく成長し、オスは素晴らしい美しさをみせ、メスは多くの稚魚を産む。改良品種が多いことは繁殖しやすいことの現れで、誰にでも繁殖は可能である。
ショップからの購入時や、新しく魚を水槽に移動する際は、なるべく環境の急変をなくすようにしてあげればしっかり適応してくれる。また、水温の適応範囲も広く22℃から27℃くらいで、一定に保ってあげる管理が良い。1〜2ペアのみの飼育なら40cm水槽でもOKである。ただし強すぎる水流は、オスの美しいヒレが裂ける原因になることがあり、悠々泳げる環境が望ましい。
■大切な水かえとエサやり
グッピーは適切な水かえをされることが大好きだ。作業の後はイキイキと泳ぎ、美しく成長したオスには心のやすらぎをおぼえる。
エサやりも欠かせない。なにしろよく食べる。子孫の形や体力の衰えを防止するには、良質のエサを毎日与えることが極めて重要である。グッピー専用フードとして、顆粒状のものやフレーク状のものが数多くリリースされている。これらを中心にして、ミジンコやブラインシュリンプ、冷凍飼料やイトメなどの生きエサをメニューに加えてあげよう。個人的な意見であるかもしれないが、稚魚用として販売されているパウダー状のエサは、稚魚たちだけでなく親にも与えたい。実際よく食べるし、お腹がいっぱいになり腹部が膨らむ様子が観察できる。
■グッピーの繁殖
グッピーはうまれてから4ヶ月ほどで産仔可能になるが、体の小さなメス個体は産む稚魚の数が少ないので、6ヶ月ほど育てあげた個体がおすすめだ。産仔周期は20〜40日である。混泳水槽では稚魚が食べられたりするなど不安が多い。産卵箱や産卵ネットなどの使用も多いことと思うが、品種別に飼育、繁殖させたい場合は個別の水槽に分けて、系統ぐるみの管理が必要になる。10本、20本と水槽が並ぶのはこのためで、産まれた日をメモしたりするなどブリーダー生活のようになる愛好家が多い。もちろん水草のジャングルに1品種だけのグッピーを飼育して、健康を追求する方法も良い。
世代交代の早いグッピーを純系で維持し続けることは難しい。原種と比べ弱い体質になるため飼育が困難になる。これに立ち向かうためには一定レベルの飼育技術や適切な管理が要求されるようになり、愛好家にはそれが逆に面白いのだ。ビギナーは丈夫な入門魚と聞いて飼育を始めたが、上手に飼うことが難しい、という状況をうみだしている。
卵胎性メダカの仲間であるグッピーのオスは、臀ビレの先が生後2〜3ヶ月ごろから尖ったように変形する。これがゴノポジウムと呼ばれる交尾器官で、これによりメスの体内に精子を送り込む。メスを追尾するのは交尾の一部で、交尾自体は1秒に満たない時間である。メスの体内で卵が受精し、稚魚の形で子供を産む。一度交尾したメスは2〜3回の産仔がある。三ヶ月ほどはオスがいなくても産仔できるのだ。交配させるときは、このことを踏まえよう。オスとメスの数の割合については多くの意見が飛び交うところである。ショップでの販売はペアあるいはトリオが主流である。オスの数がメスより多いと、多くのオスが少数のメスを同時に追尾し、メスが疲労するという場面も見られる。通常、1ペアでも繁殖は可能である。

★交配について
グッピーもメンデルの遺伝の法則に則って遺伝情報を子孫に伝えていく。国産グッピーはかなり固定が進んできていてたとえばブルーグラス同士、あるいはアルビノレッドテール同士なら親の形質を強く受け継ぐ仔が採れる。競走馬と同様に、アウトブリードによって親よりも体質の強い仔も誕生する。採れた仔の中から優秀なオスとメスを次期親として今度はインブリードする。(あるいは最初のオス親と仔の中の優秀なメスなど)こうした作業を繰り返し、自分だけの系統を作っていくことがグッピーの楽しみ方のひとつである。

国産グッピーと外国産グッピーは飼育法が根本的に異なる、とする愛好家も多い。水質、エサ、光線、塩分など様々な条件が異なる中、長期に渡って選別、淘汰、交配を繰り返されるうちにまったく異なるタイプのグッピーが産み出されて、それぞれの扱いも別々ということが知られてきた。シンガポールのグッピーを基に改良された国産グッピーもあるし、国産グッピーが次期親として海外へ渡ることもある。
国産ものと外国産ものとを一緒に飼育する、あるいは系統立てて管理されてきたもの同士を混ぜてしまうことは、グッピーに限らずタブーである。エンゼルフィッシュ、ディスカス、金魚などにも同じことがいえる。3年間大切に育てたランチュウに、金魚すくいの金魚を混ぜただけで両方ダメにしてしまう例や、国産エンゼルをすくったアミを外国産に入れて失敗する例、ワイルドディスカスと改良品種を混泳させたら、あるいは水が混ざっただけで肌に白い粘膜が出てしまう例などは広く知られるようになった。またアピストグラマを交配する際、異なるローカルネームのペアを作ってしまうことは筆者にとっては残念なことである。
目には見えないが、一緒にしてしまうことが原因で死に至ることがあるのだ。発病はしていないが病原菌あるいは何らかのウイルスを体内に宿して生活しているグッピー(いわゆるキャリア)が他と混ざるということだ。発病すると、尾鰭を閉じ、やや上向きでフラフラ泳ぐ。体内の筋組織、特に背や尾の付け根付近に白濁部分ができる。腹部に膨張が見られる。体表に点々と充血部分が現れるなどの症状が出現する。進行は早くあっという間に弱っていく。グッピーが移動させられる際の水温・水質の変化、輸送時のストレスなどが原因で発病するようだ。グッピーの場合はこのような問題を避けるため、専用のアミやバケツなどの用意や、交配の際は第三の水槽の用意をするのである。ショップの水槽ひとつひとつに専用のアミとボールがあっても良いと思う。
Aの水槽に使ったアミやバケツをBの水槽に使わない、ということだ。

さて、グッピーは難しいと感じるか、カンタンと感じるかは、どんなアクアライフを送ってきたか、どんな経験を積んできたかなど人によって様々である。
同じ親からうまれた兄弟がある家庭では爆発的に繁殖し、またある家庭では全滅というケースもある。
小、中学生が上手に飼育している一方で、パパやママは・★・★・というケースもある。
それだけ入口が広く、奥が深いのがグッピーである。
グッピーに始まり グッピーに終わるという格言はいまも息づいている。


selvas2 at 07:39コメント(0) 

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