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2014年12月5日、当会は仙台市議会に、仙台市の中国からのジャイアントパンダ誘致を中止する請願書を、仙台市内の主な寺社仏閣の宮司様・ご住職様との合同署名のもと、小野寺淳一市議を筆頭紹介議員、伊藤新治郎市議を紹介議員として、提出いたしました。





※書式調整の関係上、同年12月8日に修正し再提出しました。
※12月10日、小野寺、伊藤両市議は、「都合により」紹介議員を取り消しました。
※12月12日、都市整備建設委員会で、不採択が決定されました。
※12月16日、本会議で第2号請願として付託。全会一致で否決されました。

下記、請願書の全文です。
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仙台市の中国からのジャイアントパンダ誘致に関する請願書

要旨:
1.    仙台市の中国からのジャイアントパンダの誘致の中止を、請願いたします。

理由:
1.     ジャイアントパンダは国際自然保護連合のレッドリストに指定されている絶滅危惧種であり、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の付属書Ⅰに指定される、商業取引の原則禁止の対象です。「東北全体の子どもたちに元気と希望を届けるため」、「東日本大震災の復興のシンボルとするため」、「地下鉄東西線の利用者が増えるため」、「観光による経済波及効果が期待できるため」という仙台市のジャイアントパンダ誘致の動機は、いずれも理にかなっていません。

2.     中国は平成24年より、尖閣諸島を自国の領土であるとの主張を強める中、同年9月18 日の仙台市議会定例会で、奥山恵美子仙台市長が尖閣諸島をわが国固有の領土と発言したことを受け、中国共産党中央委員会の機関紙である、「人民日報」の国際版「環球時報」で同年9月20日に報じ、仙台市へのジャイアントパンダの貸与に関する協議を一方的に中止しました。同紙はまた、平成26年1月7日にも尖閣諸島の領有権の主張を理由に、仙台市のジャイアントパンダの誘致継続を否定的に報じています。尖閣諸島の領有権の主張を理由として中国が一方的に協議を中止したジャイアントパンダの誘致を仙台市が継続することは、中国が絶滅危惧種の野生動物を政治的外交手段に利用している現実を黙認し、加担することにつながります。

3.     中国では、ジャイアントパンダの主な生息地である四川省アバ・チベット族チャン族自治州を中心に、同州で人口の過半数を占める民族であるチベット人による、中国の人権状況に抗議する焼身自殺が130件以上も発生し、今なお続いています。中国によるチベットをめぐる問題については、外務省も2008年に懸念を表明しており、同時に、チベット人の宗教的・精神的指導者でありノーベル平和賞受賞者でもあるダライ・ラマ14世の来日を、日本は中国からの反対もある中、許可し続けています。ダライ・ラマ14世は平成23年11月と平成26年4月の二度、東日本大震災の慰霊に仙台市を訪れ、被災者の心と寄り添っています。平成23年の来仙時は、先方より奥山恵美子仙台市長との面会を希望する打診があったが、ジャイアントパンダの誘致を中国に打診中の中にあった仙台市は、窓口対応で断っている経緯があります。チベットの問題はジャイアントパンダの生息地において現在進行形で発生している国際的な人権問題だけに無視できず、ダライ・ラマ14世からの市長との面会希望を窓口対応で断った経緯も重なったため、仙台市のジャイアントパンダの誘致は、中国への過剰な外交的配慮のもとで行われていると、国内外で批判されかねません。

4.     中国は現在も、福島第一原発事故の影響で、宮城県産を含む東北各県の山菜類や農作物などへの輸入規制措置を取っています。一方で、仙台市は平成24年の第一回ジャイアントパンダ導入プロジェクト会議で、ジャイアントパンダの餌となる竹を、仙台市内・宮城県内・隣接する東北各県から入手するとしました。一方で、仙台市は宮城県内の竹に含まれる残留放射性物質のサンプリング調査と中国への結果報告は、中国とのジャイアントパンダの借用の契約が済むまで行わないと、平成25年第一回定例会で答弁しました。仙台市は、ジャイアントパンダの誘致の目的を「繁殖研究」としていますが、交渉段階からのこうした態度は、学術的にも不誠実です。

上記の理由から、仙台市の地方自治体としての主体性と、日中間の理性的な交流関係の再構築と、子供たちへの道理ある教育のために、ここに請願いたします。
以上
平成26年12月5日
仙台市議会議長        西澤啓文  様
筆頭紹介議員        小野寺淳一 様
紹介議員        伊藤新治郎 様
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ご署名いただいた寺社仏閣
(順不同)
神社:
宮城県護国神社
青葉神社
仙台東照宮
櫻岡大神宮
愛宕神社
榴岡天満宮

寺院:
・真言宗
陸奥国分寺
国分尼寺
光西寺
・浄土宗
大林寺
常念寺
大徳寺
林秀院
・時宗
阿弥陀寺
・曹洞宗
輪王寺
松音寺
大蓮寺
壽徳寺
秀林寺
洞林寺
鉤取寺
実相寺
安養寺
弥勒寺
同慶寺
龍角寺
正法寺
大満寺
興禅寺
興源寺
柳澤寺
江巖寺
妙心院
福壽院
龍香院
東秀院
林松院
桃源院
全玖院
興禅院
玄光庵
・臨済宗
資福寺
覚範寺
・黄檗宗
大年寺
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同日、Voice For Zoo Animals 様とカナダのNGOのZOOCHECK様の主催による奥山恵美子仙台市長あての陳情書を、担当局である仙台市建設局総務課に代理提出させていただきました。

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陳情書 日本の仙台市の2頭のジャイアントパンダ導入を中止せよ
対象:奥山恵美子仙台市長
主催:Voice for Zoo Animals

本文(和訳)
 仙台市の計画は、中国から2頭のジャイアントパンダを八木山動物公園に導入することです。地域経済の活性化と子どもたちに元気を与えることを期待しています。
(仙台市は2011年の東日本大震災で大きな被害を受けました。)
 私たちは、この国際取引に強く反対します。
 Voice for Zoo Animalsは複数回、八木山動物公園を視察し、複数の動物舎に改善の必要のあることが判明しました。
 一例として、八木山動物公園のホッキョクグマの動物舎は、カナダのマニトバ州で2003年に定められたホッキョクグマ保護法で指定されたホッキョクグマの動物舎の最小面積を下回っています。
 私たちは、子どもたちのモラルの向上のためには、一時的な興業として絶滅危惧種の野生動物であるジャイアントパンダを導入するよりも、動物園の飼育の現状に必要な動物福祉の改善こそが、はるかに促進されるべきであると、確信しています。

署名者の国と地域
アイルランド
アメリカ
アルジェリア
アルゼンチン
イエメン
イギリス
イスラエル
イタリア
イラン
インド
ウクライナ
ウルグアイ
エジプト
オーストラリア
オーストリア
オランダ
オランダ領アンティル
韓国
ギリシャ
クロアチア
コスタリカ
コロンビア
シンガポール
スイス
スウェーデン
スペイン
スロベニア
セルビア・モンテネグロ
タイ
台湾
チェコ
デンマーク
ドイツ
トルコ
日本
ニュージーランド
ニュージーランド領トケラウ
ネパール
ノルウェー
パラグアイ
ハンガリー
フィリピン
フィンランド
フランス
ブラジル
ブルガリア
ベネズエラ
ベルギー
ポーランド
ボスニア・ヘルツェゴビナ
ポルトガル
香港
マケドニア
マルタ
南アフリカ
メキシコ
ポルトガル
ラトビア
ルクセンブルグ
ルーマニア
レバノン
ロシア
(以上62の国と地域から796筆)
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提出後の記者会見では、「なぜ寺社仏閣からの署名なのか?」という質問をいただきました。
当会としては、2012年4月20日から5月にかけてすでに一般からのご署名をいただいた陳情書を提出しておりました。
また、同年12月14日の仙台市議会定例会の小野寺淳一市議の質疑では、「11月末の段階で、インターネット・電話での問い合わせは約1,200件あり、そのほとんどがジャイアントパンダ招致に反対する内容だったが、理由の多くは外交に関する内容で、仙台市は外交と関係なく被災地に元気と希望を届けるためにジャイアントパンダを招致する。」「被災地でのヒアリングやアンケートは、これまで行っていないし今後も行わない。」という答弁が、建設局長よりなされていました。
今回の請願書は、仙台市議会と仙台市が、理性と良心と矜持に基づいて判断いただくことを願い、歴史的にも伝統的にも理性と良心と矜持という心の拠り所となっている自社仏閣の皆様に、ご協力いただきました。

請願書はこの後、仙台市議会の都市整備建設委員会における審議を経た後、来年2015年の仙台市議会第一回定例会(2月上旬頃)で審議される予定となっています。
請願書の審議は、議事録に記録され、一般に公開されます。
すなわち、仙台の歴史としてはっきりと刻まれるのです。

「仙台にパンダはいらない。」
私たちは仙台人の理性と良心と矜持をかけて、これを示します。
そして、世界中からも、仙台にパンダはいらないの声が届きました。
仙台市議会議員の皆様の一人一人の公の心に、強く訴えます。

仙台にパンダはいらないのです。