セイコーのスタンダードタイプとして有名なスピリットの分解掃除を
ダイジェストでご覧下さい。
この黒い板が時計の機械を載せていくベースで地板と呼んでいます。
左側にモーターを回転させるためのステータを右側にオシドリと
鼓車を載せます。オシドリの下部先端の下側のトンネル部分に
リュウズの軸(巻き真)がくぐりぬけて鼓車に刺さることになります
オシドリと鼓車はこのような配置です。巻き真のトンネルが確認
できます。リュウズを引いたり戻したりすると、この二つの部品が
左右に移動します。これにより歯車のかみ合いが変化します。
左側の小さい歯車がこの時計を動かすロータ(モーター)です。
実際の大きさはゴマ粒ぐらいとお考えください。一回電池を変えると
約二年間周り続けます。中ほどの歯車は日の裏車と言って
長短針の周る速度を調整します。右上は閂と言って鼓車と
連動して動きます。
四枚の歯車を載せていきます。
左側に電磁石を作り出すコイルを載せます。コイルの働きについては
前のブログ(バーバリー)で紹介しています。
歯車の受け板を載せて右側に電池のマイナス側の接点を
取り付けます。
プリント配線された電子回路を載せます。一番上にあるのが
クォーツをカバーする真空管です。
回路カバー(右側)を載せると片面の出来上がりです。
裏返すとこのようになっています。中央右下の白い歯車が
日の裏車です。
時針を取り付ける為の笠車を本体に載せます。これが日の裏車と
かみ合います。
針座という薄い板ばねを載せます。このばねはこの後載せる
文字盤によって圧迫されてそのすぐ下の笠車が浮き上がるのを
防いでいます。所謂、縁の下の力持ちです。笠車が浮くと時針が
フラフラになってしまいます。
これが文字盤の裏側です。左右に短いピンが見えていますが
文字盤の足といわれるものでこれが機械の取付け穴にささって
文字盤を固定しています。時計を落としたりするとこの足が折れて
文字盤が固定できなくなり向きがおかしくなることがよくあります
文字盤と機械を固定します。固定のための足が見えます。
文字盤が載りました
針を三本きちんと平行に取り付けます。
磨きあげたケースに組みあがった機械を挿入します。
ケースと機械の間をスペーサーで埋めます。
裏ぶたを閉じて完成です。
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