「和時計をつくる」制作日記

暦を固定する「週刊 和時計をつくる」 4号5号

お客様の腕時計を修理するのが本業ですから
和時計は休日に趣味で作っているのですが
ニュース番組で時計職人’時を紡ぐ’と御紹介いただいてから
連日お客様から時計クリーニングのご依頼が増え
休日がなかなかとれなくなっています
嬉しい悲鳴ですが・・・(´∀`)


ようやく
デアゴスティーニ「週刊 和時計をつくる」4号5号にとりかかることが出来ました
4号は十二支歯車を磨き、墨入れ をして前扉に取り付ける作業です
十二支歯車


十干歯車

前号で登場した十干歯車と今回の十二支歯車を噛み合わせると
十干歯車が6回転したとき、十二支歯車が5回転することになります
すなわち 全部で60通りの組み合わせ(60干支)ができます
これが飾り窓から見える仕組みです
バネ板を挟んでネジで固定したところ

バネ板を挟んでネジで固定します

ちなみに・・・
時計修理技能士はネジを締めるとき
ネジ山の長さ=ネジ皿の直径=ドライバーの歯幅
ネジ山の溝の幅=ドライバーの歯の厚み
になるようドライバーを研いで ネジ山が痛まないよう注意しながら締めつけます

 詳しくはこちらから→「時計修理技能士のドライバー
飾り窓から見える左右の文字


左右の字の組み合わせが江戸の暦になります

ドライバーを使う 「週刊 和時計を作る」 2号3号

和時計の飾り板


デアゴスティーニ「週刊和時計をつくる」
を作る宣言してしまいましたが
紺屋の白袴とでも申しましょうか
2号からすでに週刊ではなく
月刊和時計をつくる」になりつつあります v( ̄∇ ̄)v



発売から1カ月ようやく2号(9月20日発売)と3号(9月27日)分の製作です
正面の飾り板の磨きは手が真っ黒になるまでひたすら念入りに
1号で墨入れのコツを掴んだので
今回は楽に仕事が出来ました
模様が意外と繊細なので 2回重ね塗りをしてみました 続きはコチラから

音穴板を作る「和時計をつくる〜創刊号(2)」

 
デアゴスティーニ「週刊和時計をつくる」創刊号の作業は
前回このブログで紹介させていただいた文字盤の墨入れ
この音穴板を作ること ・・・
と言っても木枠は既に完成しているので透かし布の網目と
抑え板を水平垂直に合わせることがポイントぐらいで難しくない作業です



強いて言うとすればハサミでカットするときは
出来るだけ根元のほうを使うことと
透かし布のほうを下にしてハサミをやや斜めにして切ると角が綺麗に仕上がります
枠にはめてしまうと見えなくなるところではありますが
職人としてはこだわってしまうところですね。

 これで創刊号の作業は終了です icon100



次号が待ち遠しいですね 言い訳ですが・・・face11
九州地区は発売が2日遅れです
すなわちデアゴスティーニの社長さんの和時計組み立て日記より
ほぼ1週間遅れで手元に届きますので
ブログアップも遅れ気味になりますことをご了承ください

ということで恒例のハナブサ所蔵の和時計との比較タ〜〜イムicon77
デアゴスティーニさんの「週間 和時計をつくる」で制作する時計は
江戸時代後期の和時計(台時計)のデザインの復刻です

ところが弊社所有の和時計(櫓時計)は江戸時代前期の時計です
音穴板のような部品は存在しません
 

戦国時代の鉄砲職人が中心となって制作した櫓時計と
天下泰平の江戸時代後期を時計は
美術性、インテリア性など趣が随分と違いますね


一般的な和時計の場合黒ければ黒いほど時代が古いといわれています
 デアゴスティーニさんの「週刊 和時計をつくる」は勿論本ですので
そこのところの解説と写真もバッチリicon22
 このシリーズで得られる情報も毎回とても楽しみです


 

文字盤墨入れ「和時計をつくる創刊号(1)」

 

ディアゴスティーニの「週刊和時計を作る」の創刊号の作業は文字盤の墨入れ
 「墨入れ」という言葉の響き!いいですね〜〜face15



 なんだか職人技という感じがしませんか?
 今回の「和時計をつくる」の文字盤は真鍮(しんちゅう)で出来ています
身近なものでは5円玉も真鍮製ですね



実は 真鍮は地板など腕時計の部品として最も多く使用されている金属です
銅と亜鉛の合金ですが腕時計に使用されるときは
銅70%亜鉛30%前後の割合の合金が多いようです
 表面の酸化してやや赤みを帯びた状態を取り除くために
真鍮磨き布を使うのですが この時
文字盤の表面の金属の筋目に平行に磨くことをお勧めします
磨き傷がいろんな方向にあると綺麗ではありませんから


 余談ですが・・・真鍮は英語ではbrass(ブラス)icon97
ブラスバンドの由来とも言われています

 
表面磨きが終わったら洗浄です
表面に皮脂汚れ等が付着していると仕上げがキレイになりません
まずは超音波洗浄機に「ヤシの実洗剤」を入れて洗浄
三分間ぐらいでいいでしょう。
もちろんすすぎも超音波洗浄機を使いました
ティッシュペーパーで水気を完全に吸い取ります
そしてドライヤーで乾燥です



 

 いよいよ墨入れですちょっとワクワクしますね face15
全面に墨が入ったら再び仕上げ磨きです
創刊号に付いていた真鍮磨き用の布は小さく切って使用しました
今回も文字盤の筋目に添って拭き上げます
そして 出来上がりがこちら↓です

 

 弊社では時計修理技能士・山崎オメガなどのインデックス再塗装
油性の塗料で作業しています
機会があったら 墨汁と油性の塗料の耐久性の違いを
調べてみたいものです


ちなみにhanabusa所蔵の和時計の文字盤を
参考までにアップしてみます
全て江戸時代の時計と言われています まずは櫓時計(やぐらとけい)

 ↑こちらが 今回のデアゴスティーニさんの時計と同じ機構の
二挺天符の時計
そして、それよりも 古い時代と思われる一挺天符の時計です↓

そして ちょっと面白い文字盤がこちら↓

 

機構は一挺天符ですが 文字盤は後から交換したものなのか?
この文字盤で作成したときに あえて古い時代の機構を作ったのか?
謎ですが いろいろなストーリーを想像できる時計です


 そして 尺時計の文字盤がこちら↓



時間を表すメモリをスライドさせて使用します






 
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