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国民協和党機関紙「興国」 ロスト・アルテミス後

壬生指導部の強権的策謀を排す ■緊急共同論説■

 今、壬生正宣・国家行政委員会最高委員長は、美辞麗句で装飾された旗幟を掲げ、三洲肇国以来最悪の愚策を実行しようとしている。「国体民主化と新生三洲の構築に向けた行動の大綱」がそれである。そもそも、余りにも卒然に過ぎた同委員会の急進的な民主化行動大綱の発表と、直前に行われた陸海空軍参謀長の解任。その真の理由が、一連の社会不安に乗じ、「吉祥寺前指導部メンバーらの守旧派排除」と言う思惑を性急に追求した同委員会の強権的な策謀である事は、言うに及ばない。“民主化”を盾に政敵の排除と自らの権限拡大を図り、国政を混乱に陥れる壬生指導部は、最早為政者として失格であり、我々はこの強権的策謀を阻止する為にあらゆる抵抗を試みなければならない。

ヴァレフォール暦22年 8月夏季
国民協和党機関紙「興国」
国民協和党中央審議会
三洲連合共和国在郷軍人会
全三洲経済報国連合会


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“経国済民”の民主的国家へ向けて ■第百二十五号■

-主な掲載内容-
[国内]・惨害復興から持続的成長へ向けて―国行委、憲法停止を解除
[総合]・総軍の丈夫ローゼンクロイツへ 国際貢献の重責担う
    ・最新鋭フリゲート2隻をエンスランドに売却 
    ・IMF-28の実戦配備再開 国防相「国際情勢との関連無し」
    ・エンスランド・ベイカー首相訪三へ 
[国際]・ヴィーノ・ハラウオン皇帝陛下崩御遊ばさる 

[論評]・予防戦争を遂行しナーシサス指導部を膺懲せよ

【惨害壬生正宣復興から持続的成長へ向けて―国行委、憲法停止を解除】

「我々はロスト・アルテミスと内戦によって蒙った深手を癒し、持続的な経済成長に向けて前進しなければなりません。ここに三洲連合共和国憲法停止の解除を宣言します」

 国会に相当する国政評議会で、壬生正宣・国家行政委員会最高委員長はこう述べ、我が国が再び民主的国家としての機能を回復した事を宣言した。国家総動員体制で惨害復興に励んで幾星霜。ロスト・アルテミスと直後の内戦によって辛酸を舐めてきた我が国は、いよいよ“堅忍持久”から“経国済民”へと前進する。

[国評は来週から常会突入]
 国民協和党の長内秀忠・国政評議会対策委員長は、来週始めには常会が開会するだろうとの見方を示した。内政面では、国行委が推進する経済成長策の是非、外交面では依然として不透明な軍事情勢を改善しようとしないナーシサス・クナイブへの対処方針など、課題は山積している。

【総軍の丈夫ローゼンクロイツへ 国際貢献の重責担う】
PKO派遣監視隊 過剰な軍備増強路線によって自国のエネルギー政策を破綻させたローゼンクロイツ・チェイドゥンハル政権。同政権打倒を目的に同国首都への奇襲攻撃を加えたアレイスターの行動は、その道義的責任を巡って物議を醸したが、我が国の要求に応じてアレイスター当局は国連監視団の受け入れを承諾。安保理決議に基づき、一個連隊規模の国家防衛総軍派兵が国連平和維持活動・PKOの一環として決まった。

[ローゼンクロイツの安寧と国際貢担う大使命]
 このPKOは我が国単独での名誉ある任務であり、国家防衛総軍ローゼンクロイツPKO派遣監視隊として総勢2500名の丈夫がアレイスター当局による暫定統治活動を監視、ローゼンクロイツが国連の信託統治領に編入された後は、ヴァレフォール暦22年1月まで治安維持の大役を務める。所属する各駐屯地で催された壮行会にて激励され、最新式の装輪式装甲車とAR-1突撃銃で武装した本隊は、エンスランドの海外駐留統合軍基地を経由し、既に現地に到着。現在基地の設営作業に移行しているとのことだ。

【IMF-28A/Bの実戦配備再開 国防相「国際情勢との関連無し」】
バルバトス ロスト・アルテミスによって生産施設が壊滅。部品供給の停滞などで現存機の稼働率も著しく低下していた西京芝崎製作所の多用途戦闘機IMF-28A/Bであるが、このほど現存機への部品供給と新造機の生産が完全に再開、西京と皇嘉の空軍基地へ実戦配備が順次行われている。ナーシサス・クナイブの軍事的不透明性やアレイスターの覇権主義的傾向への懸念が噴出している最中の事だけに様々な憶測が飛び交っているが、久坂国防統制省長官は「国際情勢との関連は無い。西芝の生産ラインが復旧したからバルバトス(IMF-28A/B)の実戦配備も再開した、と言う簡単な話だ」としている。

【最新鋭フリゲート2隻をエンスランドに売却 カイバー圏での戦力均衡を意図か】
蘆間級 国家行政委員会は、エンスランドに蘆間級ミサイル・フリゲートを2隻売却した事を明らかにした。蘆間級は北武重工西京造船所がロスト・アルテミス後に初めて設計した最新鋭艦で、対空・対艦・対潜と言った一通りの任務を遂行できる。特に、対空能力は艦隊防空ミサイルを搭載しているから強力である。また、蘆間級は既にアレイスターに1隻が売却されており、同国の枢要な海軍戦力となっている。同国がローゼンクロイツ侵攻などで覇権主義的傾向を強め、軍備拡張に勤しんでいると言う事実を考慮すると、エンスランドの海軍力を強化することによって、カイバー圏での戦力バランスを均衡化する意図があると思われる。
 尚、蘆間級フリゲート2隻は、ヴァレフォール暦20年12月に西京港からエンスランドに向け回航され、21年1月に同国で北武重工や両国国防関係者が臨席する中、受領式典が実施された。「satellite」「comet」とそれぞれ命名された両艦は、現在同国で艤装工事を受けている。

【快癒祈念も空しく ヴィーノ・ハラウオン皇帝陛下崩御遊ばさる
儀杖兵 世界各地で奉げられた懸命の快癒祈念にも拘わらず、28日、リルバーン帝国ヴィーノ・ハラウオン皇帝陛下が崩御あらせられた。この訃報に際し、壬生正宣・国家行政委員会最高委員長は、リルタニア駐箚特命全権大使を通じて同国指導部に宛てて弔電を発した他、国家防衛総軍の機械化部隊が駐屯する大州間新国際秩序共栄圏・INIOCS緊急展開軍ディルタニア方面隊基地では、儀杖兵による弔銃が厳かに執り行われた。また、葬儀には特使として吉祥寺雅彦・国民協和党最高顧問が派遣される予定。

[フローラ・クローリス大公陛下が皇位継承 強まる政情不安への懸念]      同国報道は、皇室典範に従い、皇位継嗣者にはプラム公国のフローラ・クローリス大公陛下が内定していると伝えた。然しながら、リルバーン帝国圏内ではフローラ・クローリス大公陛下の皇位継嗣に反発する勢力が台頭し、同国アンフェティア市では不満分子によるクーデターが発生したとの未確認情報もある。国家行政委員会は、このほど同国政府によって発表されたアンフェティア市及び近隣各州への戒厳令との関連性も含めて情報収集を急いでいる。また、INIOCS緊急展開軍ディルタニア方面隊基地指令は、同基地のデフコンが通常より高度な軍備を示すレベル3態勢に突入している事実を明らかにした。

【エンスランド・ベイカー首相訪三へ】
 エンスランドのベイカー首相が3日、我が国を訪問する。城久市では壬生正宣・国家行政委員会最高委員長との首脳会談が予定されており、マス=アデット条約やアンフェティ経済協力会議条約を通じて構築されている経済的・軍事的連帯の強化を確認するものと見られる。
【その軍事情勢は依然として不透明 予防戦争を遂行しナーシサス指導部を膺懲せよ】
 ディルタニア連邦から提示された主要兵器輸出計画を悉く黙殺し、自国閣僚の暗殺事件があたかも他国による謀略であったかのように欺瞞する―このような悪辣な所業は、あのシオン南洋軍閥やローゼンクロイツ・チェイドゥンハル政権ですらなさなかった。国際社会が、泰平の世を構築すべく真摯な努力を尽くしている今、得体の知れない政治体制を標榜するナーシサス・クナイブ中央指導部は、国家財政を破綻させながらも、高性能ステルス戦闘機や無差別攻撃兵器を秘匿しているのだ。

 先ほども述べたが、同中央指導部はディルタニア連邦の兵器輸出計画を黙殺しており、世界から懸念されている自国軍事情勢の不透明性を改善しようとする意思が皆無であることは、誰の目から見ても明らかだ。国際平和の安定に積極的な関与を果たすべき常任理事国の職に唯一再選した我が国は、不穏な同中央指導部と不透明な同国の軍事情勢に無関心ではいられない筈である。もはや一刻の猶予も許されない。国家行政委員会は同中央指導部に対する予防戦争を決断し、彼等を断固膺懲、国際社会に対する脅威の芽を摘み取れ。
<政府広報・企業宣伝>
尽忠報国・経国済民・民主推進           -内 務 省-
護国の勇士となれ!国家防衛総軍将兵募集      -国防統制省-
鉛筆から戦闘機まで 祖国に貢献する信頼の北武製品 -北武重工業-

ヴァレフォール暦21年2月冬季・国民協和党機関紙「興国」電子版

国家保安省情報局検閲済


settu123settu123  at 20:42コメント(0) この記事をクリップ! 

未曾有の一大騒擾に終止符―特別法廷で判決 ■第百二十四号■

-本号の主な掲載内容-
[国内]・未曾有の一大騒擾に終止符―特別法廷で判決
    ・北部地域での軍政解除 治安維持任務は武装警衛隊に移管
    ・兵器量産体制着々と復興 「海外輸出に自信」と北武CTO
    ・国立十河天文台 北三洲海沖に隕石落下と発表
[総合]・勢力拡大強めるINIOCS 三燕安保は相互防衛体制へ
    ・経企相 エンスランド官公庁のOmena OS Kissa導入に苦言

[国際]・安武で火山噴火、首都を直撃 大規模暴動発生との情報も
    ・世界水産保全会議最終審議入り 捕鯨活動を部分規制へ

【未曾有の一大騒擾に終止符―特別法廷で判決】
 ロスト・アルテミス直後の混乱に乗じ、北部三洲地方で突発した現地駐屯軍の武装蜂起。特に、非合法共産結社たる革新労働党の暗躍と、矢国(ヤードゴニエ連邦)の軍事介入は、三洲肇国以来最大の騒擾として無辜の三洲国民を戦慄させた。この一大騒擾に関わった現地駐屯軍並びに矢国義勇軍将兵、旧救国人民政府(革新労働党)幹部を処罰する特別法廷の判決が本日下った。

[枢要な幹部には軒並み極刑 一般将兵にも厳しい判決]
 特別法廷は、現地駐屯軍(国家防衛陸上総軍北方軍団)と矢国義勇軍の佐官以上の高級将校、及び旧救国人民政府に於いて大臣級の要職を務めた計七百二十三名に対して絞首刑を宣告した。国民司法院から派遣された判事九名による全会一致での判決であった。また、一般将兵に対しても最大で終身刑判決が下されており、非常に厳しい内容となっている。これについて高倉由弼判事団長は、「ロスト・アルテミスの混乱期にあって、自らの政治的欲求を満たす為だけに、一般市民を巻き込んでの騒擾を引き起こした罪は重い」とするコメントを記者団に発表した。

[「極めて妥当な判決」泰阜報道官 戦役参加国防総軍将兵には叙勲へ]
 今回の特別法廷での判決について泰岡昌久国家行政委員会報道官は、「彼等は神聖なる三洲の地で暴虐の限りを尽くした。それを鑑みれば、今回の判決は極めて妥当であると考える」との考えを示した。一方で、三洲連合共和国に忠誠を尽くし、現地駐屯軍・矢国義勇軍勢力に決死の戦いを挑んだ国家防衛総軍将兵に対しては、「護国の勇士を顕彰」する為、ヴァレフォール暦20年度の叙勲で第一級国防勲功章を授与する方針であることを明らかにした。

【北部地域での軍政解除 治安維持任務は武装警衛隊に移管】
国家保安省武装警衛隊 先の騒擾で激戦地となった北部三洲地方の主要都市、成和台・陣神両市にはこれまで秩序回復の為に軍政が布告されていたが、特別法廷で逆賊勢力に対する判決が下り、先の騒擾に一応の終止符が打たれた事を受けて、これを解除する事が正式に決まった。これにより物資や人の往来は完全に自由化され、市民生活への規制は解除されるが、依然として逆賊勢力残党による散発的な抵抗運動が突発する可能性は排除しきれない為、街頭での治安維持任務は国家防衛総軍から国家保安省武装警衛隊へと移管され、続行される事となる。国家保安省武装警衛隊は、西園寺から吉祥寺への政権交代過渡期に旧西京で起こったクーデター事件(西京事変)を受けて創設された国家保安省の実力部隊で、中央官庁や大使館など重要施設の警備も担当している。

【兵器量産体制着々と復興 「安定供給に自信」と北武CTO】
北武重工の航空機製造ライン 北武重工業の津嶋章仁CTO(最高技術責任者)は本紙の取材に応じ、公的資金の注入や税制優遇などの国による支援策が奏功して、同社の兵器生産ラインは日進月歩の勢いで復興を遂げている、と語った。05式主力戦車改修型や多用途戦闘機IF-23CCVと言った新鋭兵器も量産体制に移行しつつあり、アレイスター・エンスランド・プランクなどといった三洲製兵器導入国にも「安定的な供給を実施する事に自信を持っている。あとは国家行政委員会の判断次第だ」としている。

国立十河天文台 北三洲海沖に隕石落下と発表】
 
国立十河天文台は、北三洲海沖座標(4,3)の地点への隕石落下を確認したと発表した。北方管区海洋保安隊本部によれば、隕石落下の前後に当該海域を往来していた船舶は確認されておらず、人的被害は無いとのこと。また、国立十河天文台と環境調整省の合同チームは、ロスト・アルテミスとの関連性も含めて現在調査を進めており、無人探査艇による調査を実施する為に国家防衛海上総軍に協力を要請した。

【勢力拡大強めるINIOCS 三燕安保は相互防衛体制へ】
INIOCS本部 クラウディア・プラム両国の加入によって大州間新国際秩序共栄圏(INIOCS)は規模を増しつつある。これには、「法治による国民の自由・国際社会に於ける安定と福祉の助長・集団防衛体制の確立」を旨とするINIOCS基本三原則の世界的普及に期待する一方で、ディルタニア連邦との衝突に警鐘を鳴らす意見もあり、国家行政委員会は難しい舵取りを迫られそうだ。

[三燕安保は相互防衛体制へ]
 また、我が国の安全保障に関わる変革がもう一つ見られた。エンスランドと締結している安全保障条約の改定である。今回の改訂で同国との安全保障条約は、我が国が同国の防衛義務を負う片務型から、双方が防衛義務を負う双務型へと変わった(マス=アデット条約)。この改定の背景には、同国に相応の軍事的負担を求めるべきとする国内世論と、我が国が非公式に同国に打診していたINIOCS加入の見送りとがあると見られている。

【経企相 エンスランド官公庁のOmena OS Kissa導入に苦言】
 
エンスランド総務省が、官公庁の一部基幹システムを西芝電子の「SE-BOSplus」からOmena社の「Omena OS Kissa」に変更していたことが明らかになった。「SE-BOSpuls」は西芝電子のパソコン向け最新型OSであり、これだけ短期間に基幹システムの一部を最新型から最新型へと変更した例は他に無い(西芝電子広報室)。
 これについて斯波惟成経済企画長官は定例記者会見の中で「エンスランド空軍が導入しているIF-23CCV(IF-23改typeB)の電子機器は西芝のOSで動作している訳です。今回Omena OS Kissaに変更した、と言うのは官公庁の基幹システムでしょう?ですから国防と言う分野を例にとっても、上部の国防当局だけが基幹システムにOmena OS Kissaを用いる・・・これは、運用上の混乱や支障といった物は不可避でなないでしょうか」と苦言を呈している。

安武で火山噴火、首都を直撃 大規模暴動発生との情報も】
 
安武皇国の首都・安武宮近郊で大規模な火山噴火があり、高温になった火砕流などが同市を直撃した。これにより多数の死傷者が発生しているものと思われ、現在、園原市の駐箚総領事館が中心となって邦人の安否確認を急いでいるが、災害の影響で同国政府が政務機能を失っており、詳細は把握しきれていない。また、民衆が暴徒化し産業施設などを襲撃しているとの未確認情報も入っている。

【世界水産保全会議最終審議入り 捕鯨活動を部分規制へ】
 
鯨などの水産資源の保護について話し合う世界水産保全会議は、アレイスター代表提出の捕鯨活動部分規制案を巡って最終的な審議に入っている。三洲代表の北山内務省農水局長は同案に賛意を表明した上で、商業捕鯨の全面禁止などで自主規制を加える方針も明らかにした。

ヴァレフォール暦二十年二月掲載・国民協和党機関紙「興国」電子版

<政府広報・企業宣伝>

そうだ!その意気その意思だ 復興貫徹・勤労報国  -内 務 省-
SE-BOSplusは職場と家庭に技術革新をもたらします  -西京芝崎電子-
鉛筆から戦闘機まで 祖国に貢献する信頼の北武製品 -北武重工業-


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出帆の時は今だ!新たに築く大州間新秩序 ■第百二十三号■

-本号の主な掲載内容-
[総合] ・INIOCS成立 出帆の時は今だ!新たに築く大州間新秩序
    ・西芝新OS発表 劣勢のカイバー地域で挽回図る 
    ・洸祥、アレイスター両国と国交成る
[国内]・経済移民との衝突各地で相次ぐ 反矢集会も活発化
[国際]・プラム公国問題 外相「リルバーンと認識共有」

【INIOCS成立 出帆の時は今だ!新たに築く大州間新秩序】
 
15日、臨時首都の城久市で大州間新国際秩序共栄圏(=INIOCS)設立条約(INIOCの設立並びにその加入国による共同防衛と相互援助に関する城久条約)の調印式典が行われ、INIOCSの原加盟国である三洲、リルバーン両国の全権委員が臨席した。

[祖国・世界百年の繁栄を―INIOCS調印式典

INIOCS本部 調印式典は城久旧市街地の泰平護国院肇国記念広場で盛大に執り行われた。三洲神教の総本山であり、英霊が今も眠るこの地にあって、資本主義諸国の結集を目的とするINIOCSが、祖国・世界百年の繁栄の礎となる事を誓ったのである。

 INIOCS本部=写真=は設立条約調印都市である城久市郊外に置かれ、三洲、リルバーン両国の代表部が常駐する。

[過度の“反共同盟”化を否定]
 INIOCS設立にあたり唐智国家行政委員会最高委員長補佐官が記者会見に臨み、今後、INIOCSが過度の“反共産主義”政策を採用するのではないか、とする一部の憶測を否定した。INIOCSは我が国を除いて加入国が事実上消滅したフェイルディラシア諸国共同体(=FCC)を事実上、発展させたものであるが、FCCが地域協力機構であるのに対し、INIOCSは大州間の軍事同盟である。その点から実態は西京独立国家連合(SISA)に近いものと考えられるが、反共至上主義路線を掲げ共産圏と対立したSISAは、オーファン戦争後の共産圏の縮小や、加入国間の利害衝突などがら解体された。INIOCSが政策方針として反共至上主義路線を掲げないのは、こうした経緯からの反省であると思われ、同時に、資本主義諸国からの幅広い支持を集めたいとする思惑もある様である。
 一方で、INIOCSがこの程再建されたディルタニア連邦との融和・協調に向かうかと言えば、必ずしもそうとは言えない。唐智補佐官は、アレイスターやモリヴァニアで活発化している、武装闘争路線の共産勢力の存在を指摘。「彼等を擁護するディルタニア共産党や、彼等と一部連動した動きを見せるディルタニア連邦は、資本主義諸国にとって歓迎されるべき存在ではない」とした。

[外相“INIOCS緊急展開軍”構想を披露 海外駐留統合軍の今後は] 
海外駐留統合軍の歩兵部隊 淡海外務長官は、総合雑誌“払暁”(西京文教出版)の中で、INIOCS常設軍事委員会が戦時に作戦統制権を持つ“INIOCS緊急展開軍”の構想を披露。今日の記者会見で、この構想を近日中にもINIOCS理事会に提案する予定である事を明らかにした。
 この緊急展開軍は、加入各国の国防組織が一定の兵力を提供し、平時は加入各国の国防組織が指揮権を持つが、INIOCSが軍事力の行使を決定した場合には、自動的にINIOCS常設軍事委員会に作戦統制権が移譲されると言うもの。淡海外相は、「我が国の海外駐留統合軍こそがこの緊急展開軍の中核を構成すべき」と主張している。

【西芝新OS 劣勢のカイバーで挽回図る】 
 西京芝崎グループ連合の西京芝崎電子社が発表したパソコン向けの最新型OS“SE-BOS+”が、先日から三洲とカイバー地域で先行販売されている。一時期、獅子奮迅の勢いでカイバー地域を席巻し、同地域でOS販売の首位に躍り出たOmena社を猛撃している。

[高い汎用性と破格の価格設定 一部ではダンピングとの批判も]
 西芝電子が開発・販売する“SE-OS”シリーズは航空・宇宙・国防の分野で広く使用され、その信頼性には定評がある。同社初のパソコン向けOSである“SE-BOS”も、資本主義圏を中心に支持を集めてきたが、ハードからソフト面までもが一貫してデザインされたOmena社の“Omena OS Kissa”が次第に肉薄し、遂にヴァレフォール暦十九年度にはカイバー地域でトップシェアの地位を奪われる結果となった。
 “SE-BOS+”は組み込み型OSの利点と“SE-OS”シリーズの信頼性を活かし、高い汎用性・拡張性を最大の売りにする。更に、大手電子機器メーカーの北武電子産業と行政の支援を背景に、期間限定ながら破格の価格設定で販売を実施しており、Omena社を同地域での販売拠点の一つであるシェイフェナリアから撤退させる事に成功している。一方で、この西芝電子の攻勢には「不当廉売(=ダンピング)だ」との批判も強く、Omena社三洲法人の労働組合は、昨日から西芝電子本社や経済企画省前で座り込みを行って抗議行動を展開しているが、西芝電子側は今後もあくまで従来通りの販売方針を貫くとしている。

【洸祥、アレイスター両国と国交成る】
三洲-アレイスター 通商交渉 洸祥皇国、アレイスター諸島共和国両国と相次いで国交が樹立された。既に両国には特命全権大使が派遣され、国営三洲国際航空の定期便が就航するなど、人的往来も開始されている。

[アレイスターとの交易協定 陸軍装備を提供]
 アレイスターとは国交樹立と同時に、交易協定が樹立された。我が国はアレイスター油田掘削事業への出資に挙げられるように、同国を主要な天然資源供給元としたい意向で、アレイスター側は、我が国から陸軍装備などの兵器類を既に購入している。小火器から装甲車までもが提供されていて、同国は共産ゲリラ掃討の効率化に期待を寄せている。

【経済移民との衝突相次ぐ 反矢集会も各地で相次ぐ】
 
ロスト・アルテミスを契機に、我が国での定住を希望する外国人経済移民が増加傾向にある。都市やインフラの復興で出来るだけ多くの人手が必要な現状にあって、彼等を安価な労働力として期待する一方、三洲民族との混血児の増大を懸念する声もある様だ。三洲内戦時のヤードゴニエ連邦による不当な軍事介入“矢寇”の影響で頂点に達した反矢感情も加わって、彼等との衝突事件が各地で頻発している。

[当局は隔離政策を強行の構え 大都市では連日連夜の反矢集会] 
 これに対して、内務省は外国人経済移民の隔離政策を既に発表していて、彼等を住まわせる人工島の造成計画を進めている。一部の団体からは「人権弾圧」との批判が上がっているが、内務省はこの隔離政策を強行する構えだ。
警官隊 また、城久市や皇嘉市の大都市では“矢寇”の横暴とそれに続く矢国政府の不誠実な外交姿勢に抗議する反矢集会が連日連夜開催されている。矢国国旗や矢国指導者を模した人形を踏みつけ、燃やす等する行為が公然と行われている。警察当局は「非道徳的な行為であり自制を求める」としているが、集会を監視する警官隊はこれらの行為を傍観しており、取り締まりには消極的だ。

【プラム公国問題 外相「リルバーンと認識共有」】
 
プラム公国の成立経緯を巡って、同国への駐兵権を有するリルバーン帝国と、プラムをリルバーンの傀儡国家と非難するシュパイヤーマルク=ヴィンツェンツ二重帝国との間で主張が対立している問題について、淡海外務長官は、「我が国は同盟国であるリルバーンと基本的な認識を共有している」との見方を示した。また、我が国は先日、プラムを主権国家として承認し国交樹立に踏み切った。

<政府広報・企業宣伝>
今日も決戦明日も決戦 勤労報国、祖国の為に -社会労働省-
国債購入の勧め 国家百年の繁栄に貢献しよう -財 務 省-
護国の勇士 国家防衛総軍兵士募集      -国防統制省-

ヴァレフォール暦十九年八月掲載・国民協和党機関紙「興国」電子版


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暴戻嗜虐の矢寇 暴露された侵略主義の真実 ■第百二十二号■

-今日の主な掲載内容-
[総合]・暴戻嗜虐なる矢寇 遂に暴露された侵略主義の真相
    ・燕蘭国と安保条約成る 国防総軍、西部カイバーへ
[国内]・新閣僚名簿発表 公安関係者目立つ陣容
    ・北三洲地方で軍政布告 「一時的で限定的措置」と国防相
    ・目標は国威再興 国力総動員体制へ―基幹産業統制法成立
    ・時局匡救事業関連予算が成立

【暴戻嗜虐なる矢寇 遂に暴露された侵略主義の真相】
 
未曾有の大惨害「ロスト・アルテミス」直後の国家防衛陸上総軍北方軍団蜂起事件に端を発する騒擾に、矢国(ヤードゴニエ連邦)が逆賊勢力(救国人民政府)の側に立って介入していた事実が公表された。昨日の唐智正治郎・国家行政委員会最高委員長補佐官による記者会見で明らかとなった。遂に暴露された矢国の恐るべき侵略主義の真相に、全三洲国民は憤怒している。

[ミカノフ退役中将麾下の義勇軍大陸旅団 北三洲を蹂躙]
 泰岡報道官が発表したところに拠ると、矢国から派遣された介入軍は、ミカノフ退役中将麾下の義勇軍大陸旅団で、ヴァレフォール標準暦十七年初頭、当時救国人民政府の完全な勢力下にあった成和台島に上陸した。上陸後は、救国人民政府が擁する三洲諸島解放軍と行動を共にしており、国家防衛総軍中央参謀本部は、北三洲奪還戦に際して一部の部隊が同国義勇軍と交戦した事実を確認している。
 
[国家防衛総軍は矢国義勇軍“矢寇”を徹底撃砕]
ヤード義勇軍を迎撃する国家防衛総軍部隊 我が物顔で北三洲地方を蹂躙し、暴戻嗜虐の限りを尽くす同国義勇軍に対して、憤怒の念と尽忠報国の精神に燃える我等が守護神、国家防衛総軍の将兵達は徹底的に抗戦。北三洲奪還戦に於いて三洲諸島解放軍諸共、撃砕・膺懲し、ミカノフ退役中将は僅かな手勢のみを率いて本国へ逃げ延びた。
 尚、国家防衛総軍がこの過程で拘束した、或いは自発的意思によって投降し俘虜となった同国義勇軍将兵は合計百五名で、現在、城久郊外の収容所に収監されている。

[「矢国の侵略主義は悪辣で狡猾」と唐智補佐官]
 唐智補佐官は「事態の重大性と時局を考慮した上で、事実の公表を今日まで先延ばしにした」と釈明した上で「旅団規模の部隊が、遠く離れた三洲諸島への渡洋作戦を展開するには、それなりの準備と動員が必要である事は言うまでも無く、これは義勇軍と言う名を隠れ蓑にした、矢国指導部による策動である。同国の侵略主義的性格は狡猾で悪辣であり、全三洲国民はこの屈辱的な事実を決して忘却する事は無いであろう」と述べ、同国義勇軍派兵の背景には同国指導部の指示があったとする考えを示した。

[義勇軍俘虜は処刑か 世界災害状況報告会議に我が国代表出席]
 唐智補佐官は、外交関係が事実上途絶している同国と、国際連合の外交ルートを通じて接触するよう、駐安武宮国連代表部に指示した。折しも国連の場では、各国の現況を報告する国際会議が開催されており、この会議に出席した尾崎国連主席大使は、同国の侵略主義的実態を国際社会に告発。「国連によって厳しく処罰されるべきもの」と糾弾した上で、同国から適切な謝罪と賠償を要求。これに対して同国代表は「三洲政府の謀略的結論を到底支持できない」と一蹴し、義勇軍派兵に同国指導部の指示があったとする我が国の主張を否定した。
 これを受けて、唐智補佐官は「依然として同国指導部による指示があったと言う確信は崩さない」としながらも、「義勇軍編成と派兵は各々の将兵の自発的意思であると先方が主張するのなら、当方は彼等義勇軍将兵を俘虜ではなく、刑事犯罪者として処遇する事で対抗する。彼等の責任を負うべき指揮官たるミカノフ退役中将は、卑怯にも本国へ逃亡しており、彼等は合法的な交戦者では無い」と述べた。今後同国義勇軍将兵は、我が国の法律上の規定に拠って、殺人・器物破損・暴行・傷害等の理由で罪を問われる事になるが、何れの場合に於いても重罪が下される可能性が極めて高い。

≪写真解説≫
三洲諸島解放軍・矢国義勇軍勢力を迎撃する国家防衛総軍の兵士。北三洲奪還戦に於いて彼等はよく戦い、神聖なる三洲連合共和国と三洲民族が不滅である事を誇示した。

【燕蘭国と安保条約成る 国防総軍、西部カイバーへ】
 
ロスト・アルテミス後の混乱期に矢国からの独立を果たした西部カイバーの小国、エンスランド共和国との間で安保条約が成立した。同国の国土防衛に我が国が積極的な役割を果たし、双方の経済協力についても明記されるなど、包括的な内容となっている。

[迫り来る矢国の脅威と対峙 ディルタニア方面進出は国威再興の鍵] 
 矢国の影響下から独立した燕蘭国は、当然ながら同国による政治的・軍事的脅威と対峙する事になる。本安保条約は、この危機に際して我が国が燕蘭国に必要な防衛力を提供し、我が国の安全保障・資源供給の前線としてディルタニア方面を活用する狙いがある。同様の意図からリルバーン帝国とも片務型の安保条約が締結されており、国家行政委員会は、同条約がロスト・アルテミス後の現在でも依然として有効である、との見方を示している。
 
[国防総軍燕蘭国へ 海外駐留統合軍創設される]
海外駐留統合軍 三燕安保に基づいて、同国には国家防衛総軍の戦力が駐兵する事となる。また、これを受けて海外駐留部隊の再編が行われ、陸海空軍戦力を統合運用する海外駐留統合軍を新たに創設、リルバーン防衛のディルタニア管区、燕蘭防衛の西部カイバー管区の下にそれぞれ戦力が集結される。燕蘭国への駐留戦力については、別途協議が設けられ決定される予定であり、淡海貞親外務長官は、近く同国へ訪問する意向を表明した。

【新閣僚名簿発表 公安関係者目立つ陣容】
 
「ロスト・アルテミス」に際しては、ヴァレフォールを周回する衛星の破片が我が国の正式首都・西京にも直撃した。これにより西京で執務中であった閣僚十名の死亡が確認されており、その空席を埋めた新しい閣僚名簿が、先日発表された。

内 務 省長官  粟田恒之(新,城久市特別高等警務局長)  
外 務 省長官  淡海貞親(新,国家行政委員会安保政策補佐官)
財 務 省長官  北山康煕(新,十河国立大学教授)

法 務 省長官  永嶋欣治(新,国政評議会公安活動等審議委員長)
国防統制省長官  久坂大治郎
国家保安省長官  瀧山修司  
国土開発省長官  弥川定信(新,皇嘉市長)
社会労働省長官  檜山洋子  
経済企画省長官  斯波惟成(新,西京国立大学教授)  
情報通信省長官  豊島哉平(新,国家保安省長官政務官) 
科学振興省長官  大湊顕輔(新,国民協和党科学技術部長)
文化教務省長官  芳津匡子(新,国立城久歴史博物館長)
環境調整省長官  尾田志信       
国営事業庁長官  庵原通敏(新,内務省長官政務官)
資源開発庁長官  武岡智巳 

[公安関係者目立つ陣容 薄れる吉祥寺踏襲路線]
 新任者の陣容を見てみると、公安・警察出身者が目立つ。これは、壬生正宣最高委員長が同様に公安警察出身者である事が関係しており、「ロスト・アルテミス後の非常時」と言う重大な時局に差し掛かっている中、これらの勢力を背景にした、より中央集権的で強力な諸政策の断行が期待される。一方で、今回の閣内刷新により、吉祥寺雅彦体制からの留任組は居なくなり、同体制の基本路線を踏襲すると言う、壬生正宣体制発足直後に掲げられた方針は次第に薄れつつある。

【北三洲地方で軍政布告 「一時的で限定的措置」と国防相】
 久坂国防統制省長官は、国家行政委員会の決定に基づき陣神、成和台両市を中心とした北三洲地方に軍政を布告したと発表した。同地域は先の騒擾の影響で、社会主義革命を唱える悪辣無比な反社会運動が依然として沈静化に至っておらず、久坂長官は「北三洲地方の平和と安定を確保する為の一時的で限定的な措置だ」と説明している。

 [街路
街頭で交通整理に当たる国家防衛総軍の兵士の各所には装甲車 に哨兵 反体制派の逮捕、予防検束相次ぐ]
 陣神、
成和台両市は北三洲地方に於ける主要な都市として発展し、先の騒擾では三洲諸島解放軍・矢国義勇軍と国家防衛総軍との間で熾烈な市街地戦闘も展開された。臨時首都である城久市の区画整備や、西京水没地区の復興が優先されている中、戦災の傷跡が生々しい両市の再建は後回しとなっているのが実情である。
 剥き出しになった鉄筋や崩落した建築物、擱座した戦車などが放置され、さながら廃墟
と化している街路の各所では、「軍警」の腕章を付けた国家防衛総軍軍事警察隊の装甲車や兵士が立哨している。また、現地将校の一存で、反体制派の逮捕や予防検束が執行されており、特に陣神市沖合いに広がる外国人難民キャンプでは、共産圏からの難民を対象に相次いでいると言う。

≪写真解説≫
成和台市で交通整理を行う国家防衛総軍軍事警察隊の兵士

【目標は国威再興 国力総動員体制へ―基幹産業統制法成立】
 
農業、製造業などの基幹産業を国家が統制化に置き、重要物資の
供出制・割当制・配給制を導入し、特定企業のカルテル形成を容認する基幹産業統制法が国家行政委員会で成立した。一時的に統制経済を敷く事によって、国力の回復と国威の再興を目指す国家総動員体制をより強化した格好だ。

【時局供給事業関連予算が成立】
 ロスト・アルテミスや先の騒擾で自宅を焼き出されたりした被災民を対象に、救済金支払いなどの支援を与える時局供給事業の関連予算が国家行政委員会で認められた。基幹産業統制法と時を同じくする本事業関連予算の成立には、「飴と鞭」の政策と批評する声もある様だ。

≪政府広報≫
北三洲奪還戦、戦捷!この勢いを国威再興に  -国家行政委員会-
今日も決戦明日も決戦 勤労報国、祖国の為に -社会労働省-
矢寇犠牲者の仇は増産で討て!        -経済企画省-

ヴァレフォール暦十九年三月掲載・国民協和党機関紙「興国」電子版








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肇国以来未曾有の大惨害―“ロスト・アルテミス”世界を襲う ■特別刊行号■

 “ロスト・アルテミス”と呼称される大惨害、及びそれに続く国内の混乱により、本紙の刊行は一時中断されておりましたが、本特別号を機に刊行を再開致します。このような非常時にこそ、三洲国民にとって有用な情報源となるべき本紙が、長期間に渡って刊行中断を余儀なくされた事は痛恨の極みであり、ここに全三洲国民に対して深謝致します。
国民協和党機関紙「興国」編集部

-主な掲載内容-
・肇国以来未曾有の大惨害―“ロスト・アルテミス”世界を襲う
・北部島嶼駐屯軍、“救国政府”名乗り逆賊と化す
・壬生最高委員長、逆賊完全鎮圧を宣言 
・【報道三社共同宣言】出せ大三洲の底力 世界に築こう新秩序

【肇国以来未曾有の大惨害―“ロスト・アルテミス”世界を襲う】
空軍機が撮影した衛星の破片 ヴァレフォール標準暦十六年、後に“ロスト・アルテミス”と呼称される大惨害が世界的規模で発生した。その被害は全人類の生存をも脅かすものとなり、環境調整省気象統計局や国立十河天文台など複数の関係部署から発表された情報によれば、ヴァレフォール三衛星のうちの一つが、何らかの要因でロシュ限界を突破、数千以上に砕けた破片が世界各地に落下した。またこれに前後して、潮流の満ち引きの異常など、大規模な気候変動が相次いで報告されている。

[衛星破片落下、各地で甚大な被害 津波、地震も確認される] 
衛星の破片が西京にも落下し、壊滅的被害を蒙った 衛星の破片は我が国にも落下した。落下は西京及び西京以北の北部島嶼(北三洲地方)に集中し、北三洲海を震源とする震度七の大地震がほぼ同時期に発生した事から、北部島嶼は成和台島を中心に甚大な被害を蒙った。
 先の暴紫膺懲戦争(シオン戦争)による戦災から、官庁街を中心に新たに整備された新西京も、この破片落下により大部分が水没。首都としての機能を喪失した。幸いにも、壬生正宣・国家行政委員会最高委員長は地方遊説で城久市に滞在していた為、難を逃れたが、西京で執務中であった閣僚十名の生存は絶望的と見られている。

[非常事態宣言を発令 国評は全権委任法案を可決] 
 壬生最高委員長は当面の対応策として城久市への遷都を決断し、非常事態宣言の布告に基づく戦時動員令を発令した。また、十六年十月に城久に移転した国政評議会(国会)は、非常事態に立法府が行政府に立法権を委譲する全権委任法案(三洲民族と国家の窮状を除去する為の特別法)を全会一致で可決した。これによって、現在に至るまで同評議会は停止している。

<写真解説>
・航空総軍のIRF-28偵察機が撮影に成功した衛星の破片。この破片は北三洲海の公海上に落下したが、その直後に偵察機からは通信が途絶えた(上)
・衛星の破片が落下し水没した新西京市街地。落下地点付近の人々は瞬時に蒸発し、被害は新西京全域に及んだ(下)

【北部島嶼駐屯軍、“救国政府”名乗り逆賊と化す】
 “ロスト・アルテミス”と呼ばれる大惨害によって国内各地が肇国以来最悪の混乱に陥っている最中、甚大な被害を蒙り治安が著しく悪化していた北部島嶼では、矢国(ヤードゴニエ連邦)傀儡共産主義勢力が反政府の暴動を煽動し、甘言に釣られた一部の市民が警察署や国民協和党支部などを襲撃した。

[北部島嶼駐屯軍 治安出動令を黙殺の上、軍警粛清の大暴挙]
 これに対し、現地の防衛を担当する国家防衛陸上総軍北方軍団司令部は、城久の国家防衛総軍中央参謀本部を通じて発せられた治安維持出動令を黙殺、中央参謀本部の指揮系統から離脱を宣言し、剰え、憲兵に相当する中央参謀本部直属の成和台軍事警察隊将兵を全員殺害すると言う暴挙に出た。また、彼等は矢国傀儡共産主義勢力と共謀して“三洲諸島解放軍”及び“救国人民政府”なる非合法集団を組織、成和台及び陣神両島を完全な勢力化に置いたとした。

[壬生最高委員長激怒 逆賊の徹底的膺懲を指示]
解放軍の攻撃を受け沈む駆逐艦「芦立」 壬生最高委員長は北部島嶼に於ける救国政府組織の動きに激怒。国民に向けた緊急のテレビ演説にて「非常時に国家と国民を守護すべき国防総軍の武人の一部が共産勢力と共謀し、逆賊と化した」と強い語調で非難し、北部島嶼の奪還と逆賊の徹底的膺懲を指示した。
 水没した新西京市街地近郊の西京丘陵に、逆賊討伐の為の征北特設司令部と前線基地を設置した国家防衛総軍であるが、緒戦は成和台島近海で遊弋中であった強襲揚陸艦「遠鞍」と随伴駆逐艦二隻が攻撃を受ける等、解放軍勢力に圧倒され、防戦に徹する事を余儀なくされた。


[猛勢一挙の大逆転 軍神高瀬大佐の武勇と北部島嶼奪還]
北部島嶼奪回を準備する国防総軍部隊 戦局は、解放軍勢力が行った旧正月攻勢を国家防衛総軍が撃退、あわせて彼奴等の根拠地に対して戦術核兵器を投入した事によって逆転。十七年九月、満を持しての成和台・陣神島同時上陸作戦が実施されたのである。その際、成和台島沿岸部に於ける解放軍勢力の防御拠点の一つ、康醍営攻略に従事していた野戦指揮官・高瀬暢雄大佐は、重傷を負いながら陣頭で指揮を執り、一歩も退却する事無く壮絶な死を遂げた。彼はまさに尽忠報国の模範的実践者であり、「軍神高瀬」として世界戦史に脈々と語り継がれることであろう。
 所々で追い詰められた解放軍はゲリラ戦を展開、抵抗を試みてきたものの、最終的には、十七年十一月に救国政府が首都としていた逢牡市が陥落。同政府の香津淑子首班が拳銃自殺した事により、同軍の組織的抵抗は事実上終わった。十八年初頭現在、山間部などで最後まで抵抗を続けていた同軍部隊を対象に、武装解除が行われている。

<写真解説>
・解放軍の攻撃によって沈むミサイル駆逐艦「芦立」。対戦哨戒ヘリコプターから撮影された(上)
・貨物列車に積載中の五式主力戦車。南部の皇嘉基地から西京丘陵の前線基地へと向かう。ロスト・アルテミスによる被害は鉄道もまた例外ではなく、線路は各地で損傷したが、尽忠報国の精神に燃える昼夜兼行の突貫作業によって皇嘉―西京間の貨物線が復旧した(下)

【壬生最高委員長、逆賊完全鎮圧を宣言】 
 
ヴァレフォール標準暦十八年(復興暦二年)を迎え、壬生正宣・国家行政委員会最高委員長は、逆賊によるあらゆる抵抗の終結と逆賊の完全な鎮圧を宣言した。この事変での戦死者は救国人民政府・三洲諸島解放軍側が約三千七百名、国家防衛総軍側が約一千名であった。民間人を含めた合計の死傷者数や戦術核兵器使用に挙げられる、具体的な被害内容等は、「ロスト・アルテミスによる混乱もあり、今後暫くは確定できない(秦岡報道官)」とのこと。

[逆賊勢力首魁の処遇は特別法廷で] 
 国家に対する重大な犯罪行為を策謀した逆賊勢力の首魁達の処遇は、近く開廷される予定の特別法廷で決せられる見通しであると、秦岡幸次郎・国家行政委員会報道官が伝えた。逆賊勢力の首魁達とは、現在城久郊外の収容所に収監されている木谷春夫副首班以下、旧救国政府の閣僚と、当時の国家防衛陸上総軍北方軍団司令部の将校、矢国傀儡共産主義勢力たる旧革新労働党残党組織の幹部であり、合計二十五名。

[立法権の国政評議会への返付 「時期尚早」と壬生最高委員長] 
 全権委任法案の可決によって国家行政委員会へ委譲された立法権の返付について、壬生最高委員長は、「今般の事変が終結したからと言って非常時そのものが終結した訳ではない。三洲再興を果たす為には、強力な中央集権体制を暫くの間維持する必要がある」との考えを述べた。国民協和党最高顧問の地位にある吉祥寺雅彦前最高委員長も、同様の意向を同党中央審議会を通して伝えている。

【報道三社共同宣言:出せ大三洲の底力 世界に築こう新秩序】
 
全世界の民が戦慄したロスト・アルテミスと呼ばれる未曾有の大惨害と、その後に発生した国内での騒擾は、まさに三洲肇国以来最大の国難であると言える。騒擾を引き起こした逆賊が徹底的に撃砕されたとは言え、大三洲の地に残されたのは災害と戦乱によって荒廃した大地のみだ。我々はこの荒野から、一からの再興を果たさねばならない。
 三洲国民よ、尽忠報国の精神の下に集結し、あの南洋の軍事政権と忌むべき逆賊を膺懲し打ち負かした無敵の軍と、彼等を率いる指導部の偉大な前進に歩調を合わせ、奉公の赤誠を捧げよう。今こそ大三洲の底力を発揮し、我が国が嘗て誇った威光を取り戻し、崩壊した国際秩序を再構築する、新世紀の先鞭となるべきなのである。その為に三洲連合共和国報道主要三社は尽忠報国と滅私奉公の精神で一致協力する覚悟である事をここに宣誓するものである。
                     
                     国民協和党機関紙「興国」
                     国営三洲中央放送
                     西京国際放送


<政府広報・企業宣伝>
堅忍持久の非常体制 奮起せよ!三洲民族     -国家行政委員会-
唱歌「軍神高瀬大佐」歌詞案を公募        -文化教務省-

その手緩めば再興鈍る 勤勉勤労は国民の務め   -社会労働省-
食品類及び燃料の配給制に理解と協力を      -内 務 省-

ヴァレフォール暦十八年一月・国民協和党機関紙「興国」電子版




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