2009年12月31日

「モンスター誕生」:終わりに・・・


という訳で、これで終わっちゃいました。
もちろん真のエンディングではありません。<エルフの粉>を浴びなかったのが、まず敗因ですね。
エルフの粉を浴びた選択肢を選んだ後を読んでみたのですが、ちゃんと完結しました。
・・・だけど、真のエンディングは、ご自分で遊んでみてのお楽しみという事で。

でも、この<ザラダンの副官になって>の終わり。これはこれでいいんじゃないでしょうか?
どうせアランシアには、また、英雄が現れ、悪を倒す冒険に出るでしょ?
悪役ばかり倒されても困りますよね?
<ドリーの三姉妹>が言っていたじゃないですか。

「バランスじゃ!バランスの取れていることが重要じゃ・・・」


来年も良いお年を。

第58話「そして・・・モンスター」


鏡の中の妖術師に<魔術の煙>を渡してしまった、オレ。
ザラダンは鏡の向こうで鋭い犬歯を剥き出しに、望みの品を手に入れた喜びを隠せずにいる。。

「そうそれでいい。では約束のほうびをとらそう。お前はここまで到達する知性と機転を備え、戦闘能力は申し分ない。また、指揮能力も人間だった頃の記憶が役に立つだろう。。。お前は戦闘は嫌いか?」

・・はっ?この妖術師は何を言い出したんだ?オレは・・戦闘が嫌い・・じゃない。
オレは自分でも思いもよらぬ行動・・・首を激しく横に振った。。

「では、お前を無能のヴェレスカ・ルーに代わり、我が軍の最高司令官に任命する。引き受けてもらえるかな?」

戦いと征服の連続を考えると不思議と胸がおどった。
首を激しく縦に振る。。。

しかし・・・これでドリーの三姉妹が恐れていた悪の支配が始まる・・世の中のバランスが崩れる。
・・・それが何だって言うんだ?!世の中がモンスターになったオレになにをしてくれるっていうんだ。
そもそも任務だとかいって、オレの行き先を勝手に決めやがって。
・・・オレの道はオレが決める!

葛藤は終わり、案外冷静な自分に少々おどろいた。

「よろしい!最初の任務はヴェラスカ・ルーの処刑だ。その後はお前がガレーキープの指揮をとれっ!」

これからオレは妖術師ザラダン・マーの副官として、戦いの日々を送るんだ!
オレの心は、自分の生きる目的を得た喜びに震えた。
・・・それがどんなに邪悪な目的だろうと。。

「モンスター誕生 完(ザラダン・マーの副官になる。BAD END)」

そして・・僕の気力も尽きました・・・がくっ


2009年12月29日

第57話「妖術師の望み」


オレは人間だった。そしてオレは以前は人間で、部下たちを・・

なおもザラダンは鋭い目つきでオレを見つめている。

グロッグの背負い袋・・この中には、細々した日常品と箱が・・!箱、この箱は前にも見たことがある。フラスコが入っていたものと一緒だ。

「ヴェラスカ・ルーは失敗した。ガレーキープを用いても、エルフの村は見つけられなかった。となれば<魔術の煙>に頼るしかなかった。しかし<煙>が生き物にどんな影響をもたらすか解らなかった。だからこそ、おまえには<理性の煙>と<言葉の煙>の力が与えられたのだ!しかしその2つは私には不要だ。だが<魔術の煙>を渡すわけにはいかない。わたしこそがエルフの魔術を役立てることが出来る。さあ!早く袋を渡すのだ!」

・・・<魔術の煙>。。これをザラダンに・・渡して・・いや、渡せない。渡してはいけない!
オレは背負い袋をかばうように後ずさった。

「なぜだ!私に逆らうのか!お前を殺すことなどたやすいのだぞ!・・そうか、お前には地獄を見せてやろう!この世の地獄を見せてやろう」

そういうと妖術師は、オレを指差し、何かの呪文をつぶやき始めた。

・ペチャクチャ獣の所で、エルフの粉を浴びたか?

・・・へ?エルフの粉ですか?いや、浴びてませんけど・・?

(僕はエルフの粉を浴びていない選択肢を選んだ・・ってか、選ぶしかない)

ザラダンが呪文を唱え終わった。。
オレの全身に激痛が走るっ!あ〜イデデ
全身の間接が、全て逆方向に曲がり始める・・・その痛さったら半端じゃない!
とても耐えられない痛みに、床に倒れ・・絶叫した。

今度は見えない剣で胸を切り裂かれる。ギャオオオー!いだだだ。
・・・小学生の時に、のぼり棒の天辺から墜落して、息が出来なくなった時以来の激痛だ!(←無視してください)

あまりの痛みに、オレは両手をあわせ懇願した。すいませんすいません

たちまち痛みは引いた・・オレじゃあ、妖術師ザラダン・マーには勝てない。。
グロッグの背負い袋ごと<魔術の煙>を鏡に差し出す。
鏡から手が伸びて、袋を受け取ると・・・・ザラダンはニヤリと笑った。


2009年12月26日

第56話「モンスターの誕生」


ザラダンは鏡の<向こう>の書斎にいた。
書斎は様々な魔術めいた装飾品や何冊もの書物に囲まれ、そこに座ったザラダンはかっと目を見開き、こちらを凝視していた。
鋭い犬歯をのぞかせ、その妖術師は恐ろしい響きの声で話し出した。

「ふむ、鮭が生まれた河を遡るように、我が創造物が戻ってきたか。よくやった!」

「お前はわたしの異形のものを想像する術−−マランハの最高傑作だ。おまえは知性を備え、試練を乗り越え、<煙>とともに、よくぞこのガレーキープに戻ってきた。」

「そのたくましい身体を与えられる前、お前は私の部下として働くのを拒み、マランハの実験材料となることを選んだ!わたしはお前に敬意を表し、全霊をかたむけてマランハを行ったのだ!」

オレは以前にザラダンに会った事がある?・・・オレが実験材料になる事を選んだと?

「私は長期にわたってマランハの実験を重ねた。最初は小動物しか成功しなかった。高等生物での実験はお前とお前の部下が最初の成功例だ。人間をお前の様な強いモンスターに変える実験は、それまではことごとく失敗していた」

・・オ・・オレが・・人間だったなんて・・しかし、オレの部下とは何だ?

「実験を生き延びたものは、コーブンの地下の研究室に送り込んだ。お前とお前の乗組員だ。」

・・・オ・・オレの乗組員?
オレは部屋の中を見回した。。机、ベッド、衣装ダンス・・なにか親しみを、懐かしさを感じる!

ザラダンはにやりと笑った。

「その部屋を思い出したかな?ほこりもかかってるし、少しちらかっているが、そのままだ。少しも手をくわえていないぞ」

・・そう。ここはオレの部屋だ。。記憶がみるみると蘇る。。オレは、ここの・・

「残念だが、お前の部下は、お前ほど幸運ではなかったぞ。お前の親友のリジーを憶えているか?彼はオークになってハニカスを守っていたはずだ!給仕長のバーゴンの味はどうだった?あの太った男はホビットとして魔術師や剣士と一緒にいたはずだ!お前が一撃で倒したホビットだ。」

・・・オ・・オレは・・オレの部下を・・ここはオレの部屋で、オレの部下はオレが・・!!!
オレは全てを思い出した!ここはオレの部屋だ!人間だったときにオレはここで・・

「そう!それが全ての真相だ!お前には充分なほうびを用意してある。さあ、その前に半オークのグロッグの背負い袋をよこせ!さあ!」


2009年12月21日

第55話「異世界への門」


今度こそ!え〜いっ!
オレは<水のこぼれている水差し>の扉を勢いよく開け放った!

そこは、うっすらとチリの積もる薄汚い部屋だった。衣装ダンスがあり、半分扉が開いている。
衣装ダンスの横にはオレの全身が写る大きな鏡があり、机の上には書類や地図、<船長秘>と書かれた封筒がのっている。
机の横には、ら旋階段が天井の閉じたハッチに伸びている。
船窓の近くには3本足の筒のような機械がある。

・衣装ダンスを調べる
・鏡を調べる
・机を調べる
・ら旋階段をのぼる
・3本足の機械を調べる

どうやら、ここが船長室みたいだ。。って事はザラダン・マーはここにいる可能性が高い。
ロックデーモンの部屋で見つけたザラダンの伝記には確か、ザラダンの居場所について書かれていたような・・・

「われわれの、せかいと、かれの、せかいを、むすぶ、もんを、はかいすれば、ザラダンは、にどと、もどつて、これなく、なるだろう。
もし、きみが、ザルダンの、せかいに、つうじる、もんを、みつけたら、そのときの、ばんごうから、ここに、かかれている、ページばんごう(きゆう、じゆう、さん)を、ひけ、そのばんごうに、すすめ。
ほんとうに、もんの、ところに、いたのならばザラダン・マーに、あうことが、できるはずだ。」

異世界に通じる<門>・・・といえば、定番は、、鏡だ!

オレは鏡に写る自分の姿の<向こう>を覗き込んだ。。
そこに居た、まがまがしい人物は・・・妖術師ザラダン・マーだった!