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近況




上の動画はYouTubeを見てたらおすすめ動画として表示されたんですけど、みなさんもおすすめされてたりするんでしょうか。

「今さらこの曲かぁ」ってゆう感じですが、ギターはいてもNile感がほぼなかったです。

これといった近況はないですが、アクセス数は右肩下がりで飽きられてます。

2017年9月25日(月)

2017年9月21日(木)の夜のプレイリスト (いしいしんじ Day 3)


夜のプレイリスト ホウム・ペイジ
 
大滝詠一 「EACH TIME」 (1984)
EACH TIME
 
Side One
1. "魔法の瞳"
2. "夏のペーパーバック"
3. "木の葉のスケッチ"
4. "恋のナックルボール"
5. "銀色のジェット"
 
Side Two
1. "1969年のドラッグレース"
2. "ガラス壜の中の船"
3. "ペパーミント・ブルー"
4. "レイクサイド ストーリー"

こんばんは。作家のいしいしんじです。今日お送りするのは大滝詠一のアルバム『EACH TIME』です。1984年3月21日のリリースです。

ぼくにとってこの『EACH TIME』は高校卒業して働いていたデザイン事務所で夏のあいだずっと延々延々カセット・テープがリバース、リバース、リバース、繰り返しかかっていたアルバムです。これはホントに自分として決定的な事件と結びついた音楽で、今でも聴くと胸に迫ってくるものがあります。

高校2年生でChagall(シャガール)の展覧会を観まして、ぼくはそれまで音楽の人間だとおもってたんですけど、「違うか。おれは画家だった」。4歳のころおもっていたことが全部絵になってるのを観て「おれは画家だったんだ」っていうふうに自覚しました。

それで芸大を受験するんですけど失敗しまして、梅田のとある有名なデザイン事務所に紹介してもらって、丁稚奉公みたいな感じで高卒でそこで働いておりました。

そこの社長さんが真夏の、お盆はすぎてたとおもうんです、9月入ってたかな、その時にぼくは4月から入ってましたから5ヶ月ぐらいいたんでしょうかね、結構なじんでたぼくを呼びまして、「いしいくん、ちょっと話あんねん。ソファに座り」と。「なんですか」。

「いしいくんな、きみこのままずっと絵をかいてたら心がダメになってしまうで。道端でのたれ死にすんで。わしはいろんな人間を見てきたからわかんねや」って。そういうふうに言わはります。

「どうゆうことですか」

「きみは1回やめたほうがええんや」って言いはるんですね。

ぼくその瞬間すごい頭がパンパンになりました。頭がまっ白とちゃうんですよ。いろんな言葉が、いろんな情景がザ~ッとかけめぐったというかね。ところが瞬間出てきた言葉が「わかりました。やめます」。いいのかそれでってゆう感じなんですけど。

でも今からおもえばそれは、ぼくその時18歳だったですけども、30ぐらい年上の社長さんですかね、48歳の人がぼくに親身に「のたれ死にすんで」とまで言ってくれて、ぼくは「この人の言うことには絶対に従わなあかん」みたいなことをおもったんだとおもうねす。

それでだんだんと今の仕事である物書きのほうに近づいていくわけですが、この事務所というのが、当時のデザイン事務所っていうのが1980年代半ばのデザイン事務所ですからとても洒落ていて、やっている人たちもただスタイリッシュなだけじゃなくってやってる仕事がチームとしてホントにかっこよくて「ここに入れればいいな」ってゆうふうにおもったんですね。

そこでずっとその洒落た人たちが、多分大瀧詠一さんがデビューしたころからみんな聴いてらっしゃったんでしょう。新譜が出たということでずっとその夏のあいだ延々延々、24時間聴き続けていたアルバムが今からおかけします『EACH TIME』です。

ぼくの人生でとっても重要な暑かった夏に流れていたアルバムで、歌詞の内容は秋だったり冬のイメージがとても強いんですが、ぼくにとってみればこのアルバムはどまん中真夏です。

それでは大滝詠一のアルバム『EACH TIME』からお送りしましょう。
"魔法の瞳"、
"夏のペーパーバック"、
"木の葉のスケッチ"、
"恋のナックルボール"、
"銀色のジェット"。
続けてお聴きください。

"魔法の瞳"
"夏のペーパーバック"
"木の葉のスケッチ"
"恋のナックルボール"
"銀色のジェット"

いしいしんじがお送りしている〈夜のプレイリスト〉、今日は大滝詠一のアルバム『EACH TIME』を紹介しています。

「デザイン事務所というところできみは働くんじゃないよ。きみはひとりでやったほうがいい」というふうに、この社長さんはオクムラさんておっしゃるんですけど、「きみはやめたほうがいい」と言っていただいたのかもしれません。

不思議な話なんですけど、ちょうどその10年ごのホントに3月ですから、リリースされたホントに10年ごぐらいにぼくは初めての本を世の中に出すことになりました。

とある銀座の文壇バーみたいなところで「本が出たんです」ってそのママさんに見せに行ったら「よかったね~。ホントによかった。いしいくん、あんたは本が好きなんだから。これ誰か差し上げたい人はほかにいないの」って言われて。

「今考えたらデザイン事務所で働いてた時の社長さんが「きみは絵やってるよりはひとりでなにかやったほうがええんや」って言ってくれて、オクムラさんていうんですけどね、大阪のペケペケデザインの」って言ったら、そのママさんがちょっと変な顔をしまして。

「オクムラさんだったらカウンターのすぐそこにいるわよ」って言って、そこにいたんですよ(笑)。「え!?」って言って。「いしいか!?」って言って立ち上がったのが同時でした。「本できたんです!!」「そうか~!!」ってすごい喜んでくれましてね。その店の常連さんだったんですね。

不思議なもんで、それからまた何十年も経って湯浅学さんていう、大滝詠一さんのところで丁稚奉公してたかたとぼくは、こう言ったら失礼かもしれませんけど、大親友になりまして。

この大滝詠一さんのお墓参りをさしていただいたりすることにもなったり、なんかこのころから音楽っちゅうのがぼくの縁をすごい結びつけてくれてるような気がします。

この『EACH TIME』は今でもよく聴きますが、実はCDでもなく、しかもLPでもなくて、シングル・ボックスという聴きかたで聴いています。そうゆうセットがあるんですね。

シングルといっても7インチのドーナツ盤ではなくて12インチ・シングル。45回転の5枚組で、透明な塩ビ盤なんですね。すっごいかっこよくて、むちゃくちゃ音がいいんですよ。

これ発売された時高かったんですけど、うちの今6歳の息子、ヒトヒくんていうんですけど、大滝詠一好きで、とある中古レコード屋さんのところに入ったらそれが飾ってありまして。

「お父さん、これ買わなあかんやつやん」って言われて買って。ふたりで割としょっちゅう聴いているアルバム、それが『EACH TIME』です。

では後半をお送りしましょう。
"1969年のドラッグレース"、
"ガラス壜の中の船"、
"ペパーミント・ブルー"、
"レイクサイド ストーリー"。
続けてお聴きください。

"1969年のドラッグレース"
"ガラス壜の中の船"
"ペパーミント・ブルー"
"レイクサイド ストーリー"

〈夜のプレイリスト〉、今夜は大滝詠一のアルバム『EACH TIME』をご紹介してきました。

NHKの局に来るまでには渋谷のレコード屋さんが結構いっぱいあるんですけど、そこでは今大瀧詠一さんのデビューしてすぐのシングル盤が新しくリマスターされて、リカットされて並んでいるとおもいます。

それを全部手掛けたのがぼくの音楽の師匠であります湯浅学さんで、こないだ〈京都レコード祭り〉というところでかけて、その音のきめ細やかさにすごい驚きました。お薦めです。

アルバムでいえばこの大滝詠一のアルバム『EACH TIME』、ぜひみなさんの音楽ライブラリにも加えていただければとおもっております。

番組のご感想など、メッセージはこの番組のホーム・ページからお送りいただけます。お待ちしております。

それではまたお会いしましょう。いしいしんじでした。
 
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