夜のプレイリスト ホウム・ペイジ
 
David Bowie「The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars (ジギー・スターダスト)」 (1972)
ジギー・スターダスト
(※いちばん下に改めて大きく画像出してます)
 
All songs written by David Bowie, except where noted. 
 
Side One
1. “Five Years (5年間)”
2. “Soul Love (魂の愛)”
3. “(Moonage Daydream (月世界の白昼夢)”
4. “Starman”
5. “It Ain't Easy” (Ron Davies)
 
Side Two
1. “Lady Stardust”
2. “Star”
3. “Hang On To Yourself (君の意志のままに)”
4. “Ziggy Stardust (屈折する星くず)”
5. “Suffragette City”
6. “ロックン・ロールの自殺者」 (Rock'N'Roll Suicide (ロックン・ロールの自殺者)”

こんばんは。奈良美智です。夜のプレイリスト、今週聴いてもらったけど今日がぼくの最後です。ずっと渋めな感じの大人っぽい感じのをかけてきたんだけど、今夜最後でとりあげるのはDavid Bowieです。

David Bowieについては世代々々で色んなイメージを持ってると思うんですけど、この今日紹介するのは「Ziggy Stardust」ってゆうアルバムなんだけど、それが出たのが72年で、リアルタイムでこれを聴いたんですね。その「Ziggy Stardust」っていうのが「=(イコール)David Bowie」のまんまずっとぼくは大人になってた気がします。

そういわれても、「Ziggy Stardustってなに??」と思うかもしれないですけど、「Ziggy Stardust」についてちょっと説明するね。

このアルバムの正式なタイトルは英語だと結構長くて、「The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars」、「Ziggy Stardustと火星から来たクモたちの昇ったり下がったり」。これがバンドの名前なんだけどねSpiders From Marsっていうのが。

そうゆうSFチックな題名で、実際このアルバムはSFなんですよ。「地球があと5年で滅亡する」っていうコンセプトのもとに作られたひとつのコンセプト・アルバムなのね。

David BowieがZiggy Stardustっていう名前でそうゆうSpiders From Marsを連れてきて、「5年ごになくなっちゃう世界に警告するために歌を歌う」みたいな、そうゆう感じのアルバムで、これジャケットがめちゃかっこいいんだよね。めちゃかっこいいっていってもラジオだから伝わんないと思うんだけど(笑)。

ロンドンの裏路地みたいなところで、Ziggy StardustみたいなSFな感じの宇宙人的な格好したDavid Bowieがたたずんでいるっていう。いいんだよね。見せたいんだけど、見えないよね(笑)。

ジャケットの裏はロンドン特有の赤い電話ボックスの中に、Ziggy Stardustが胸をはだけてこっちを見てるっていう。ホントにDavid Bowieのイメージはぼくにとってはこんな感じなんだよね。言葉ばっかりいっても全然伝わらないと思うんで、曲にいってみたいと思います。

David Bowie「Ziggy Stardust」から
“Five Years”、
“Soul Love”、
“Moonage Daydream”、
“Starman”、
“It Ain't Easy”。
聴いて下さい。


どうでしょうか。今夜は奈良美智がお送りしています。今かけているのは「Ziggy Stardust」、David Bowieのアルバムからです。

さっきジャケットの話をしたけど、イギリスの裏路地で撮られたやつで、初めてイギリス行った時にいちばん感動したのが、有名な美術館で有名な絵見たんじゃなくて、赤いレンガでできてる街並みがあって、「あっ、これってZiggy Stardustが立ってたとこじゃん!!」みたいな、そうゆう街並みに感動して、意味なくたくさん写真を撮ったというか。「なんでこんな写真撮ったんだろう」っていうのがいっぱいあって、「Ziggy Stardustの場所を探してたんだな」っていう(笑)。

別にロンドンに行けばどこにでもあるような赤レンガのとこなんだけど、当時グラム・ロックっていってたんだけど、彼がちょっとサイケっぽい金ピカのピカピカピカピカ光る服で、化粧して、ちょっと中世的な、男か女かわかんない、それこそ宇宙人ぽいそうゆう格好でそこに立つと急にドラマチックに見えてくるんだよねレンガの普通の通りが。それを今思い出しました。「写真をなんでこんなに撮ったんだろう」みたいにたくさん撮ってて。単なるミーハーだったんだなと思うんだけど。

昨日まで割と渋いのをかけてきたけど、当時リアルタイムで初めて出会ったのはこうゆうやつだったのね。ぼくが中学校1年のころで、やっぱそうゆうちょっと変わったものにあこがれ始めるころで、かといって化粧して金ピカの服を着るようなことはしなかったけど、David Bowieっていうのがいちばんリアルタイムでそのころ流れてたんだよね。

“Starman”ていう曲さっきかかったと思うのね、最後から2曲目かな。「子どもたちを救いにくる」ってゆう設定なのねZiggy Stardustが。このStarmanが歌うんだけど、「子どもたちにブギーさせよう」「子どもたちに踊らせよう」って子どもたちに語りかけてくるわけね。

自分が自転車に乗って田んぼのあぜ道みたいなとことかリンゴ畑とかを通ってる時に、車が来ないから空を見ながら自転車こげるの。それが田舎のいいとこだよね。そこで雲の隙間から“Starman”が聞こえてきたことがあって。もうびっくりなんだけどさ。

いっつも聴いてたから頭の中でただ脳内再生してただけだと思うんだけど、ホントにリアルにStarmanの曲が流れてきたんだよね。今でも思い出すけど、ああゆう体験はあれ以来ないんだけど、すごいいい体験だったなと思います。それくらいリアルタイムでハマってたんだよね。

B面もめっちゃいいんだけど、さっきコンセプト・アルバムっていったじゃない。どんどんどんどん曲ももりあがっていって、地球を救いに来るんだけど、“Ziggy Stardust”は最後にもりあがってもりあがって・・・まぁいいや。聴いてからあとでいおうかな(笑)。

じゃあB面聴いて下さい。David Bowieの「Ziggy Stardust」から
“Lady Stardust”、
“Star”、
“Hang Onto Yourself”、
“Ziggy Stardust”、
“Suffragette City”、
そして“Rock'N'Roll Suicide”。

“Lady Stardust”
“Star”
“Hang On To Yourself”
“Ziggy Stardust”
“Suffragette City”
“Rock'N'Roll Suicide”

「Ziggy Stardust」、ガッともりあがっていって最後が割と悲しい感じで終わっちゃうんだけどね。それがあるおかげで心に残ったアルバムかなとも思えるんだよね。ただ楽しいだけじゃなくて、もりあがっていくところと考えさせられるとこと。

さっきもいったけど、中学校1年かな、子どもだったけど自分でもわかるようなテーマだったのと、かっこよかったのねDavid Bowieの格好が。それですごくファンになったっていうか、ちょっとませた子どもの心の中に自然に飛び込んできた。

このころからファッションとかもさりげに気にするようになって、変な子どもになっていくんだけど、それは置いてといて。

このアルバムずっと自分の中に残ってて、大学の時に恥ずかしいけど実はバンドをやり始めるんだよね自分が。カバー曲をいろいろやるんだけど、やっぱここから“Ziggy Stardust”とか最後のひとつ前の“Suffragette City”とかやったりとかして、やっとなりきってそこで自分の夢を叶えたんだよね恥ずかしいけど。

それ以降音楽は全然なるだけやんないようにして、そのおかげで絵をかいて、絵に邁進(まいしん)することができたと思ってるんだけど。

そんな感じで今週ずっと自分が若い時、特に70年代に聴いてきたものを聴いてもらいました。この番組の感想とかメッセージ、そうゆうのがあったら番組のホームページからお送りいただければ幸いです。ではまたどこかでお会いしましょう。夜のプレイリスト、奈良美智でした。


(※ジャケットの説明をしているので、改めて画像を大きめに出しておきます。

“Five Years”の歌詞はこんな感じ。
http://isreal.blog117.fc2.com/blog-entry-111.html
「News had just come over, we had five years left to cry in(ちょうどニュースが出たところだ 僕たちには5年間、嘆き悲しむ猶予がある)」という歌詞がありますが、ある種「5年」という時間は今の日本においては政治的な問題においては「次の国政選挙の投票日まであと何年」みたいなイメージと重ねると、この歌詞というのはよりリアルに響いてくるかもしれません。
こうゆうこと書くと余計な話みたいに思うかもしれませんが、奈良さんは政治的な話題と無関係な人ではないと勝手に思ってるのでそんなことも書いておきます。
このアルバムはロックスターの栄枯盛衰の物語として紹介されることも多いですが、奈良さんがそうゆう話ではなくて、5年後に消滅する地球を救いに来る話として紹介してところに意味があるんじゃないかなという気がします。

“Starman”の歌詞はこんな感じ。
http://lyrics-jp.blogspot.jp/2013/08/david-bowie-starman.html
田舎のあぜ道を空を見てながら自転車こいでる時にこんな歌詞の歌が聞こえてきたらどんな気分になるんでしょうね)


※約2,800文字