ガリレオの苦悩ガリレオの苦悩
著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
発売日:2008-10-23
おすすめ度:4.0
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【あらすじ】
「悪魔の手」と名乗る者から、警察と湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯しているという彼に、天才科学者・湯川が立ち向かう。

【収録作品】
・落下る
・操縦る
・密室る
・指標す
・攪乱す

【感想】
「落下る」は湯川の科学者としての姿勢がはっきりとわかる。事実を冷静に検証し可能性をさぐっていく。妙な先入観を持たずに、目の前の事象だけに焦点を絞り結論を導き出していく。一方、刑事である内海は自分の感じた直感によって行動を起こす。対照的な描かれ方だが、互いに認め合うところはあるのだろう。
「操縦る」では、湯川が人間的な一面を覗かせる。これまで湯川自身の感情が表立って描写されることは少なかったが、人間味のある湯川もまた魅力的ではある。
やはり「ガリレオシリーズ」は短編の方が似合っている気がする。本書では湯川の特性である科学者としての着眼点が堪能できた。

【つぶやき】
ドラマ化後に本書を読んだ。すでに知っている内容もあったが、小説としても十分に面白かったし楽しませてもらった。
しかし、湯川の台詞がすべて脳内で福山の声に変換されてしまうのだ。正直閉口した。それだけ強烈な印象を残したということなのだろう。少なくともドラマは大成功だったようだ。