ではこの横断幕での応援というシステムはどのようなものなのだろうか？



現在、日本のプロ野球の１２球団で横断幕を応援のメインに持ってきているのはロッテだけだ。
彼らの応援の特徴は横断幕とメガホンを持たずに声を張り上げるあの応援だ。


選手への応援、経営方針への意見を横断幕に書き込むのはサッカーなどではよく見る風景ではある。
事実、横断幕での応援はサッカー文化の応援を強く受けている。


かつてJリーグでも横断幕をめぐる色々な事件が起きている。

１、スポンサーロゴが入ったユニフォームを着て選手はプレーをしているが、そのスポンサー会社を中傷する横断幕が出たことがある。その時チームは事態を重く受け止めて、関わったサポーター数名を無期限入場禁止とした。

２、かつて降格争いに巻き込まれたチームの責任が監督にあるとして「フロント考えろ、○○でいいのか？」という横断幕を掲げてフロントに訴えた。後にチームはその監督を更迭した。


野球でも２００２年に巨人がユニフォームの胸ロゴをTOKYOからYOMIURIに変えると発表し、それに反発したファンが横断幕で変更批判をしたのなどが有名だ。


もともとサッカーの影響と思われる横断幕だが、これも９３年のJリーグ開幕で各チームのサポーターが各国の文化を模倣したのが始まりだと思われる。

主に欧州型の応援スタイルだろう、彼らの応援は横断幕やゲートフラッグを用いるのが主流だ。
（一方南米型は歌う時に飛び跳ねたりするものだろう。）

Jリーグはチーム名から企業名を外すことで、地域に根ざすイメージを作り、チームはサポーターのものであるという前提が出来た。


近年サッカーの後を追うように、野球・バスケもレプリカユニフォームが根付いた。

ロッテも１２球団随一のユニフォーム応援団が外野席で声を張り上げている。
「一緒に戦う」というのもスポーツの楽しみ方の大事なファクターではないだろうか？


今回の横断幕問題も愛情のねじれから起きた事件の一つだろう。
ロッテのため、と強く思うファンの行動だ。

外野が問題視するよりも、ロッテというチームが重く受け止めるべきそして大きな問題なのだ。