日々の生活のなかで、充実感を得ることができず、ただひたすら仕事に時間を費やし、休日はその疲れをとるためだけのものになっているようでは、21世紀の主役たちである我々オッサンの見習いとしての任務を果たすことなど出来ない。
小学生のとき、べにばな国体で浮かれていた自分を取り戻すために必要なものは何か。



風の言葉に耳を傾けると、その答えは以外にシンプルなものだった。
旅に出ること。


嫁は、旅に出たり温泉に行ったりするための準備が苦手なようなので、かわいそうだがほったらかしておく。別の言い方をすると、嫁にはそういうセンスが全くないため、忘れ物をしたり、時間の都合をつけることができなかったりするので、出来るだけ家族の迷惑にならないようにしているのである。さらに別の言い方をすると、普段の生活を送るだけで精一杯なため、心に余裕がなく、一人で部屋でテレビを見てるのが幸せな時間のように見えるのでぜひともそうしてほしいと、嫁のためを思って、ほったらかしておく。



小さな旅でいい。例えば、手ぶらで飛行機に乗って海外。完全にノープランでOKなため、必要なのはカネと時間だけ。準備するものは、iPhoneのバッテリーくらいだろう。子どもたちがついてくるというならそれはそれで構わないし、むしろノープランに磨きがかかる。どこにどれくらい行くのかだけを決めて、あとは適当にググればいいだけ。


もしくは、ちょっとした山奥に2,3日篭ってみる。初日はバイクで行けるところまで行って、その日たどり着いたところでキャンプ。翌日はそこから徒歩圏内で過ごす。最終日は来た道を帰る。これはかなりの仕込みが必要だが、得るものは多い。
林道データベースをみると、たくさんの税金を使って山林を整備しているようなので、これを利用しない訳にはいかない。普通のオフ車でも楽しそうだが、普段コンビニに行く時に使っている原チャリをベースにしてもいいだろう。もしくはスーパーカブでもいいだろう。今までの経験上、どうにかなるだろう。

こうして書いているうちに、立谷沢周辺でクマと戦う準備をしてトレッキングという案も浮かんだが、それでは旅とはいえないので、今回は見送ることにする。正直、クマと戦えるほど山に慣れていない。アウトドアが趣味であることを隠したくなった。これを持っていけばクマが出てもある程度大丈夫だろうという理由から、鉈を買った自分を恥じている。必ずクマにであえるとは限らないわけだし。


ということで、旅は人の心を開放し、ネクストステージへの素晴らしい費用対効果を産むことを信じ、今からコツコツと準備を進めながら、実現にあたって足を引っ張るドリームキラーをどうやって味方につけようかと思案している。