先日の川崎の試合で、
「憲剛のゴールオフサイじゃんwラッキーwww」
って言ってる方がいまして。
どうもその方の中では、
「オフサイドポジションにいた憲剛にパスが出たからその時点でオフサイド成立」
という考えらしいです。

この瞬間ね。
まあ、私も昨年まで勘違いしていた口なので、あまり偉そうな事は言えないんですが。。。
懺悔のために何度も書きまする。
オフサイドポジションの選手にパスが出ただけではオフサイドは成立しません。
オフサイドポジションの選手がパスに反応したり、相手DFがその選手を追ってもオフサイドは成立しません。
オフサイドポジションにいた選手が「ボールに触った瞬間」初めてオフサイド成立です。
例外としては、その選手以外触る可能性がない場合、GKなどと接触の危険がある場合などです。
それより前にオンサイドの選手や相手が触った(意図的なプレーをした)ら、反則とはなりません。
なお、「相手競技者への干渉」として、ボールに触らなくても視線を遮ったりブロックすることで取られることもありますが、今回は掘り下げません。

今回のケースは、憲剛がボールに触る前に相手DFがクリアを試み、それを拾ったのでオフサイドにはならない訳です。
で、この勘違いというのはホントに根深いものでして……
体感的に7割くらいのファンは勘違いしてるんじゃないかという気がしますね。
例えば、試合中に「副審旗上げるの遅いよ!」って怒ってる方は、ほぼ間違いなくこの勘違いしてます。
だって触らないと旗上げられないんだもん。
さて。
では、その原因はどこにあるのかなーということをちょっと考えてまして。
まず、「昔はオフサイドポジションにいるだけで反則だった」という話があるかと。
それがルールの変遷により「プレーに干渉していなければ反則ではない」という考え方に変わったと、私なんかは記憶しています。
それがいつだったのか、ちょっと調べていて、こんな記事を見付けました。
2005年のオフサイドルールの改正とモダンサッカー
サッカーブロガーとして有名なpalさんの記事ですね。
で、ここに書かれているように、2005年にオフサイド解釈に関する大々的な通知がありました。
具体的にはJFAのPDFをご参照ください。
オフサイドの適用について(連絡)
この微妙な、しかし明確な差というのをご存じない方が、ひっじょーに多くおられると思います。
私の勘違いもここに起因します。
だって実際サッカーやってたの2005年以前だもん(・3・)~♪
ただ。
正直、この変更だけでは、palさんの記事の主旨にあってないと思うのですよね。
「プレーに直接関わっていない限りオフサイドポジションにいてもオフサイドにならない」
というのは、2005年以前からのものであり、この年の変更で守備の概念が変わるというのはちょっと無理があるんじゃないでしょうか。
まあ、元記事書いた英国人記者が勘違いしてるっぽいので仕方ないですが……
で、少なくとも私がこの
「プレーに直接関わっていない限りオフサイドポジションにいてもオフサイドにならない」
という変更を認識したのが、94年のアメリカW杯。
特にこのゴールで、そのルール変更が取りざたされました。
オフサイドポジションにいたロマーリオにパスが出るも、ロマーリオは我関せずとスルー。
オランダDFはそのロマーリオに釣られてプレーをやめていますが、その隙にオンサイドから飛び出したベベトがボールをさらいゴール。
これなんか、完全に今の解釈と一致していますよね。
ロマーリオは「プレーに干渉していない」
相手DFはロマーリオに釣られているが、「直接干渉を受けているわけではない」
ので、ロマーリオに対してオフサイドは成立せず、オンサイドのベベトがプレーすることを妨げないと。
このゴールに対して、「それまでのルールだったらロマーリオはオフサイドとなっていた」という風に当時解説されていたのを記憶しています。
ですから、
「94年以後、オフサイドは『プレーに干渉』することで成立となり、『オフサイドポジションにいるだけでは成立しない』ことが明文化された」
と結論づけられるはずです。
よって、それ以前にサッカーをやっていた年配の方というのは、「オフサイドポジションにいるだけで反則」と思っちゃってる方も多いかもしれません。
これを機会に認識を改めていただければと思います……
と言ってましたら!
最近読んだ本に、ちょっと驚きの記述がありました。
こちらの書籍、1985年に出版されたものです。
正直内容的に期待したものではなかったので、書評で取り上げなかったのですが、とある一文に「ファッ!?」とさせられました。
と言うのも、
85年からその解釈が使われていたとすると、「いるだけで反則」派な方は一体いつの時代にサッカーをなさっていたのでしょう……
ちょっと謎が深まったのであります。
年配のレフェリーの方、その辺りの変遷をご存じでしたら是非教えて頂きたいところ。
お願いいたします。
「憲剛のゴールオフサイじゃんwラッキーwww」
って言ってる方がいまして。
どうもその方の中では、
「オフサイドポジションにいた憲剛にパスが出たからその時点でオフサイド成立」
という考えらしいです。

この瞬間ね。
まあ、私も昨年まで勘違いしていた口なので、あまり偉そうな事は言えないんですが。。。
懺悔のために何度も書きまする。
オフサイドポジションの選手にパスが出ただけではオフサイドは成立しません。
オフサイドポジションの選手がパスに反応したり、相手DFがその選手を追ってもオフサイドは成立しません。
オフサイドポジションにいた選手が「ボールに触った瞬間」初めてオフサイド成立です。
例外としては、その選手以外触る可能性がない場合、GKなどと接触の危険がある場合などです。
それより前にオンサイドの選手や相手が触った(意図的なプレーをした)ら、反則とはなりません。
なお、「相手競技者への干渉」として、ボールに触らなくても視線を遮ったりブロックすることで取られることもありますが、今回は掘り下げません。

今回のケースは、憲剛がボールに触る前に相手DFがクリアを試み、それを拾ったのでオフサイドにはならない訳です。
で、この勘違いというのはホントに根深いものでして……
体感的に7割くらいのファンは勘違いしてるんじゃないかという気がしますね。
例えば、試合中に「副審旗上げるの遅いよ!」って怒ってる方は、ほぼ間違いなくこの勘違いしてます。
だって触らないと旗上げられないんだもん。
さて。
では、その原因はどこにあるのかなーということをちょっと考えてまして。
まず、「昔はオフサイドポジションにいるだけで反則だった」という話があるかと。
それがルールの変遷により「プレーに干渉していなければ反則ではない」という考え方に変わったと、私なんかは記憶しています。
それがいつだったのか、ちょっと調べていて、こんな記事を見付けました。
2005年のオフサイドルールの改正とモダンサッカー
サッカーブロガーとして有名なpalさんの記事ですね。
オフサイドの解釈が変更になり、プレーに直接関わっていない限りオフサイドポジションにいてもオフサイドを取られないルールになってからは、常に最終ラインを高く保つことが非常に困難になった。すでに見たとおり、FWの飛び出しをおとしにした後タイミングをずらして2列目からMFが走り込み、そこにスルーパスを合わせるとなど、このルールを利用した組織的な攻撃が広まって、オフサイドトラップを外されることが多くなっているからだ。したがって現在では、ボールが「オープン」になるとDFラインは安全第一でリトリートし、まず裏のスペースを消すという守り方が完全に主流になっている。という感じで、「2005年にオフサイドに関する変更があり、守備側には不利になった」という内容です。
で、ここに書かれているように、2005年にオフサイド解釈に関する大々的な通知がありました。
具体的にはJFAのPDFをご参照ください。
オフサイドの適用について(連絡)
オフサイドポジションの競技者が次のような行動で積極的にプレーに関わったと主審が判断したときオフサイドの反則とする。「明らかにプレーへ干渉しようとしたら反則」から「実際にボールに触れたら反則」に変わっていますね。
①プレーに干渉した・・・実際にボールをプレーするかまたはボールに触れる。
・相手競技者への干渉が考えられないケースでは副審はプレーへの干渉のみを考えて競技者がボールをプレーするか、触れるまで旗を揚げることを待つ。
・これまでは、その競技者のプレーへの干渉が明らかであると副審が考えたときに旗は揚がっていた。
この微妙な、しかし明確な差というのをご存じない方が、ひっじょーに多くおられると思います。
私の勘違いもここに起因します。
だって実際サッカーやってたの2005年以前だもん(・3・)~♪
ただ。
正直、この変更だけでは、palさんの記事の主旨にあってないと思うのですよね。
「プレーに直接関わっていない限りオフサイドポジションにいてもオフサイドにならない」
というのは、2005年以前からのものであり、この年の変更で守備の概念が変わるというのはちょっと無理があるんじゃないでしょうか。
まあ、元記事書いた英国人記者が勘違いしてるっぽいので仕方ないですが……
で、少なくとも私がこの
「プレーに直接関わっていない限りオフサイドポジションにいてもオフサイドにならない」
という変更を認識したのが、94年のアメリカW杯。
特にこのゴールで、そのルール変更が取りざたされました。
オフサイドポジションにいたロマーリオにパスが出るも、ロマーリオは我関せずとスルー。
オランダDFはそのロマーリオに釣られてプレーをやめていますが、その隙にオンサイドから飛び出したベベトがボールをさらいゴール。
これなんか、完全に今の解釈と一致していますよね。
ロマーリオは「プレーに干渉していない」
相手DFはロマーリオに釣られているが、「直接干渉を受けているわけではない」
ので、ロマーリオに対してオフサイドは成立せず、オンサイドのベベトがプレーすることを妨げないと。
このゴールに対して、「それまでのルールだったらロマーリオはオフサイドとなっていた」という風に当時解説されていたのを記憶しています。
ですから、
「94年以後、オフサイドは『プレーに干渉』することで成立となり、『オフサイドポジションにいるだけでは成立しない』ことが明文化された」
と結論づけられるはずです。
よって、それ以前にサッカーをやっていた年配の方というのは、「オフサイドポジションにいるだけで反則」と思っちゃってる方も多いかもしれません。
これを機会に認識を改めていただければと思います……
と言ってましたら!
最近読んだ本に、ちょっと驚きの記述がありました。
こちらの書籍、1985年に出版されたものです。
正直内容的に期待したものではなかったので、書評で取り上げなかったのですが、とある一文に「ファッ!?」とさせられました。
と言うのも、
オフサイドポジションにいるだけでは反則とならない。その選手がプレーした時、初めて反則となる。てなことが書いてあったんですよ。
85年からその解釈が使われていたとすると、「いるだけで反則」派な方は一体いつの時代にサッカーをなさっていたのでしょう……
ちょっと謎が深まったのであります。
年配のレフェリーの方、その辺りの変遷をご存じでしたら是非教えて頂きたいところ。
お願いいたします。