お子さんの夜泣きをあやしてたので、ちょうど話題のシーンが含まれる後半終了間際から延長だけ見ておりました。

R.マドリー対B.ミュンヘン
主審:ヴィクトル・カッサイ(ハンガリー)
副審:ジョルジ・リング(ハンガリー)、ヴェンセル・トゥス(ハンガリー)
追加副審:タマス・ボグナー(ハンガリー)、アダム・ファルクス(ハンガリー)



1つめはビダルの退場。
これについては、先日の岩波選手の退場シーンと同じ感じですね。
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あちらも「先にボールに触れる」ことは出来てたので、「なんでファウルなんだ!」と怒る方は多かったかと。
ただ、サッカーってのは「先にボールに触ったらそこでプレー終了」というゲームではないわけで。
こぼれ球を追う権利が双方にあるわけですよ。
それに対して、スライディング後、岩波もビダルも足を上げて相手を引っ掛ける形になってしまっています。
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これならやはりファウルと取られるのも致し方ないだろうなあというのが私見です。
タックルってのは、「ボールに行って」ればいいものではなく、「相手競技者の体に影響させないこと」ってのも重要なわけですよ。
そのためにも岩波選手はこの場面で遠足ではなく近足でボールだけを狙ってほしかったですね。
近足タックルを使おう - とりあえず 

ただ、このプレーで警告を出すべきかどうかはシチュエーションによります。
岩波の場合は、相手が抜けていれば大きなチャンス(ただし味方のカバーはいるので決定機まではいかない)になってたでしょうから、警告(C1:チャンス潰し)も妥当でした。
ビダルの場合はどうかな……
おそらくラフプレーではなくチャンス潰しで出てるはずですが、俯瞰のリプレイが見当たらないので、その判断が妥当だったかはまた別の議論が必要かと思います。



続いてはクリロナ決勝点。
こちらについては言うまでもなく誤審。
浮き球のパスを予想してCBがラインを上げましたが、右サイドを駆け上がるカルバハルにつられてコスタが下がってしまいました。
ただしクリロナは依然としてオフサイドポジション。
それもかなりはっきりと。

しかし、副審は一番近いカルバハル対コスタに視線を奪われてしまいましたか。
クリロナとの位置関係を調整することが出来ず、見落としが起きたものと思われます。

こういうタイプのオフサイド誤審は、昨年の日本代表の試合でもありましたね。
2016ロシアW杯アジア最終予選第3節 日本対イラク - とりあえず 
ピッチの手前、中央、奥、それぞれに対象がおり、さらに猛スピードでオフサイドラインがアップダウンするので大変なお仕事です。
もちろんリプレイを見れば一発なんですけどねえ……



そして最後はクリロナハット。
無題
こちらも誤審ですね。
マルセロがDFラインを突破しましたので、オフサイドラインが「後方から2人目の守備側競技者」よりも前にある「ボール」に設定されます。
そして、その「ボール」のラインよりもクリロナは体半分前に出ておりますので、この位置にいる時出たパスをもらっては、オフサイドが成立します。
(並行パスでもバックパスでも成立です)

ポイントになってるのは、副審の位置が大きくずれていること。
流れを見ればわかりますが、副審はバイエルンの最終ラインに合わせて立った状態から、すでにスピードに乗ったマルセロを追いかけなくてはなりませんでした。
マルセロがラインを突破するまではその位置に留まっていなくてはならず、マルセロが突破後はそのトップスピードと同じ速さでボールのラインをキープせねばならない……
ウサイン・ボルトでも不可能でしょう。

ただ、このように遅れた場合、副審からは赤のラインで位置関係が見えているはずですから、「クリロナはボールよりも確実に前にいる」と見えていたでしょう。
そう見えながらも、「自分のポジショニングが間違っているからそう見えるだけかもしれない」とフラッグアップしなかったわけですね。
この判断が正しいものかどうか、現場の方に聞いてみたいものです。



ということで。
ビダルの退場はともかく、延長のオフサイド誤審2つは結果に大きく影響してしまいました。
審判団が批判されるのも致し方ないでしょう。
しかし、我々の想像以上に難しい判定だってことは理解しておきたいところです。
特に、レアルというチームはプレースピードが早すぎる……
カッサイさんのチームはもちろん欧州トップクラスの実力をお持ちですが、それでも人間の限界を感じさせます。
そうなるとビデオ判定がまた取り沙汰されるでしょうが、果たしてどうなりますやら。。。