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【エリザベス女王杯の有力馬診断(後篇)〜21世紀に牡馬混合中長距離G2で好走した牝馬の18頭中16頭が牝馬G1好走馬(難易度:牝馬G1=牡馬混合中長距離G2)〜】
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※印は[★激走候補〜△やや有力〜▽やや軽視〜―無印」を表します
―ミスパンテール牝4横山典56昆(栗東)
まずは前走府中牝馬S後の次走チェック馬見解を参照↓
『半出遅れから、やる気見られない様な後方追走から、直線ではムチも入らずの所謂ヤラズの挙動で…結果はただ回って来ただけと言える9着凡走。

昆調教師は調教失敗(2週前に調教時計を出し過ぎた)を敗因に挙げていましたが、それが最たる要因であるのか、又は休み明け初戦や遠征の影響もあったのかも知れませんが…パドックなどレース前から馬のテンションが上がっていた様子が見て取れましたので、そういう横山典Jにヤラズを選択させる状況だったのでしょう。

卵が先か鶏が先かみたいな話ですが(ちょっと違う)…横山典Jヤラズのせいで馬が負けたのではなく、馬の精神状態が悪かったせいで横山典Jヤラズを呼び込んで負けたという方が正確だろうと。

そんな今回敗戦・着順は度外視して見るべきで、今度こそ横山典Jの手腕を存分に生かせる様な=自在に競馬ができる様な馬の状態であるならば、何事も無かったかの様な一変結果が起きるはずです。』
・・・
とはいえども、こういう精神的に難しい馬が距離延長二二で良さを見せてくれるのか…ココが変わり時なのかと言えば常識的にはそうとは言えず・・・。


▽カンタービレ牝3Cデムー54中竹(栗東)
まずエリザベス女王杯の年齢別成績について、近7年では5歳以上で馬券内好走を果たしたのはレインボーダリアとミッキークイーンのみで、馬券内好走の約9割は3歳馬4歳馬の若い馬が占める結果となっています。

牡馬と比較して牝馬は早く完成して尚且つ旬が短い傾向があるというのと、また若駒時のレース番組の充実も後押しに素質馬こそ3歳春桜花賞を目標にした育成方針が敷かれる現状からも、やはり次々に供給される有力若駒勢に対してロートル勢が対抗するのは厳しくなっているのが今の牝馬トップクラス勢力図です。

よって基本的には3歳馬4歳馬を優先して取捨選択したいトコロなのですが、本年に於いてはその3歳世代馬について暗雲が垂れ込めています。

11月1週目時点で「古馬混合1000万下・芝1600m以上」の条件での現3歳世代牝馬の成績は[6-3-7-24](連対率22.5%)となっており、現4歳世代牝馬[11-11-14-36](連対率30.6%)より大分見劣りします。
ちなみに昨年の同期間のデータでの当時3歳世代牝馬(現4歳世代牝馬)は[8-7-3-29](連対率31.9%)で、当時4歳世代牝馬の[9-8-12-49](連対率21.8%)を圧倒していました。
そのHレベル現4歳世代牝馬が、条件戦レベルでは現3歳世代牝馬を見事に押さえ付ける形となっています。

有力牝馬の3歳秋始動戦の位置付けである紫苑S&ローズSでも、前者はオークス凡走馬が主な上位入線馬で、後者は前走500万下勝ちの前後級の直近実績馬が主な上位入線馬でしたが、これは共にレベル高い馬達による決着であるとは見做せません。
昨年のローズSはオークス好走馬と古馬混合1000万下勝ち負け馬が互角に争うHレベル様相でした。
春クラシック上位馬がゴッソリ抜け落ちているからとも言えますが、例年ならば数頭位は出てきて欲しい主だった上がり馬というのも見られない現状ならば、それは低レベル世代へまっしぐらと言えるかも知れません。
現3歳世代牝馬最上位アーモンドアイについては別格評価をしますが、それがJC参戦ならば…この事実上の3歳牝馬vs4歳牝馬であるエリ女に於いて、押し出された様な人気を背負う秋華賞最先着カンタービレがHレベル4歳世代牝馬に抗うのは少々荷が重いのではないでしょうか。

前々走ローズSはピンポイント騎乗のルメールのぶっ放し騎乗で勝利、前走秋華賞はその煽りも受けて後方で折り合い専念せざるを得ず、今回エリ女も距離延長とスローペース濃厚となると折り合い不安を抱えつつの競馬になる点でもマイナス。


★ノームコア牝3ルメール54萩原(美浦)
カンタービレの欄で現3歳世代牝馬をディスったのに、同じくのコチラを評価するのは矛盾すると言われそうですが…前者は底を見せている(現3歳世代牝馬の中での傑出馬ではない)のに対して、後者は現3歳世代牝馬のレベル論とは別次元の位置にあるとも見られますので。

例えば、これはウチのレースレベルの考え方にも通じる話ですが、前走低レベル戦での好走止まりだった馬はそこまで強く無い可能性が指摘できますが、前走低レベル戦でも完勝・圧勝した馬についてはそれは必ずしもではない・それの物差しの外にあるというコトです。
秋華賞でのアーモンドアイとも同様です。

新馬戦で半ば暴走逃げで勝利して、その後も積極策に拘った春は一皮むけ切らない結果でしたが、そこからオークスもパスして間隔を空けた前走紫苑Sでは、鞍上ルメール起用で好位で溜める競馬にモデルチェンジでの大幅パフォーマンス向上。
それについてはオーナーは、某所でこの通り明かしています↓
『新馬戦を勝った時に、生産牧場の大社長様に電話をいただきました「うまく乗ったね、ハービンジャーは切れないから前に行った方がいいんだよ」…弱小馬主と弱小調教師は次走以降も前に行くしかありませんでした…しかし、レース後「出していくと掛かる」というので、秋からは少し抑える競馬を試みたいという進言が調教師からありました。』

そのノーザンFサイドが鞍上ルメールJに拘って、つまりは優先度相当上位の本気度でG1獲りに挑んでくるのが今回エリ女です…好勝負でしょう。


―フロンテアクイーン牝5蛯名56国枝(美浦)
3歳時以来の距離二千以上起用となりますが、当時も明確に距離二千の壁があったという戦績で…体型的にも血統的にもこの距離延長でどうかと思いますし、こういう古い実績5歳馬は足りないのがエリ女ですので。


★モズカッチャン牝4Mデムー56鮫島(栗東)
上記の通り、秋華賞組と4歳後半以降から頭角を現してくる様な上がり馬は大したコトがないはずで、やはり断然4歳馬優位の見立てで…その筆頭格モズカッチャンを最有力視します。

札幌記念では3着止まりでしたが、それを紐解くには主戦デムーロ騎手の本番G1特化気質は切り離せません。
G1ハンターとして名を馳せるデムーロ騎手ですが、その逆に本番G1でも騎乗見込み馬の前哨戦段階騎乗時には寧ろ振るわない成績と言っても良い位になっています。

その札幌記念での最後方競馬で結果脚余す騎乗はソレとしか言いようがありません…ペースを読んだ騎乗とも見られますが、デムーロ騎手が本気で勝ちたい鞍で16頭立て16番手通過は勝負騎乗では無かったはずですから。

まともならばコノ馬が戴冠に最も近い存在と見ますが、ただしこのエリ女までの臨戦過程に怪しいトコロがあって…。
府中牝馬Sは熱発で回避とされていますが、熱発する前から府中牝馬S参戦は流動的でした。常識で考えれば特に叩き良化型のコノ馬にとっては[府中牝馬S→エリ女]になるはずですが、それが流動的となっていた時点で札幌記念でのダメージも少なからずあったと推察されます。
その上での熱発回避もあって…最終追い切り次第でまたジックリと考えたいです。


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前走では最終コーナーと直線でも窮屈になり脚を余し気味の競馬ながら、勝ち馬と0.1秒差ならば負けて強しの競馬でした。

牡馬相手の距離二四重賞と牝馬相手の距離二二G1とでは(牝馬にとって)好走への難易度は同程度です。
それのデータとしては「牡馬混合の距離二千超のG2G3で好走した牝馬一覧」を見て頂きたいですが、つまりはコノ馬の前走好走はそれだけハードルの高い=価値の高い好走だと見るべきというコトです。

上記の通り、エリ女というのは実質的に3歳馬と4歳馬によるレースですから‥その4歳馬で距離適性的にも能力的にも上位に数えられる〇〇〇〇〇は当然有力候補となるでしょう。

〜牡馬混合戦・中長距離(二千超)のG2で好走した牝馬一覧(21世紀)〜
スマートレイアー(秋華賞2着)
ルージュバック(オークス2着)
マリアライト(エリ女1着)
タッチングスピーチ(エリ女3着)
ショウナンパンドラ(秋華賞1着)
ヌーヴォレコルト(オークス1着)
デニムアンドルビー(オークス3着着)
×フーラブライド(エリ女4着(10人気))
ラキシス(エリ女1着)
メイショウベルーガ(エリ女2着)
プロヴィナージュ(秋華賞3着)
ブエナビスタ(オークス1着)
×レッドアゲート
テイエムプリキュア(エリ女2着)
スイープトウショウ(エリ女1着)
ディアデラノビア(エリ女3着)
エルノヴァ(エリ女3着)
レディパステル(オークス1着)
(※18頭中16頭が牝馬限定G1好走馬)
(※埒外の1頭はエリ女4着フーラブライト[当時上位3頭は全て上記対象馬]で、もう1頭レッドアゲートは軽ハンデでのシンガリ人気フロック級激走馬)

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