外付けHDDがいきなり認識しなくなり、途方にくれました。
なんとかファイルのサルベージまで持ってこられたので、メモ的に書きとめておきます。

 

USBを繋ぎかえても、別のPCに繋いでも認識せず。「フォーマットが必要です」と警告されるだけ。
ただし、ディスクの管理画面には容量が認識されており、
フォーマットが間違って認識されているだけで中のファイルは消えていないと考える。

ネットで調べ、TestDiskというフリーソフトに行き着く。

《無料で復旧》HDDが認識しない、RAWと認識されるのを直す方法!
【TestDisk】で失われたパーティションをリカバリする

Analyseで分析した結果、「FAT32が壊れている、FAT32に割り当てられている容量の割にHDDが小さすぎる」と警告される。
1TBのHDDで2.5TB割り当てという、明らかにおかしな状態。また、フォーマットはFAT32ではなかった筈。

1CDLinuxのKNOPPIXから起動し、RAWでも読める事もあるらしいLinux環境で試してみるも、
Linuxでもディスクを認識せず。ここからLinux版のTestDiskにバトンタッチ。

どうやらPBS(パーティションブートセクター)が壊れてるっぽい。badと表示される。予備のBackupPBSまでbad。

ところで、オリジナルもバックアップも壊れてしまっている時は、どうしたら良いのでしょうか?これもまた実験として、オリジナル&バックアップともにディスクパラメータを0で埋めてやってみました。現実的には、ここまで壊れていたらあきらめてOS再インストールや、データ領域ならばフォーマットを考えざるを得ないかもしれませんが、【TestDisk】にはブートセクタをオリジナル・バックアップともに作り直す選択肢があるので、最後の手段として一応試してみるべきです。図29の両ブートセクタともBad状態から[Rebuild BS]を選択します。

最後の手段……。
望みは薄いけれど、advancedでブートセクタのrebuildを試みる。
一晩中ずっとPCつけっぱなしで、朝起きてもまだ作業は続いていた。
二度寝して起きたら作業は終わっていたが、どうやら失敗。
ファイル一覧を確認しようにも、「PBSが壊れているので見る事ができません」とエラーが出る。

ここで新しい対応策をネットで見つける。
「同じようなHDDを用意し、それの正常なPBSをコピーする」というもの。
(余談ですが、その方法を解説してくれていたのは私と同じ苗字の人でした。)
もうHDDも交換が必要そうなので、同じメーカーで同じ容量のHDDを買ってきた。
型番とデザインが異なるが、それは仕方がない。

PBSのコピーには、DiskProbeというWindowsのCDに入っているツールを使う。
Windows7やVistaには入っていないそうなので、WindowsXPのCDを引っ張り出してきて使用。
\SUPPORT\TOOLSの中にインストーラーが入っている。
Completeを選んでインストールしないと、DiskProbeはインストールされない。
インストールもXP環境でないとうまくいかないようなので、WindowsXPのPCにインストールし、
DiskProbeだけをWindows7のPCにコピー。
DriveからPhysical Driveを選択、問題のHDDを選択。SetActiveボタンで読み取り準備完了。
Sectors→Readで0から指定すればPBSが見られる。
どうもおかしな事になっているのを確認。FATでもNTFSでもなさそうな雰囲気。

●他のパーティションブートセクタをコピーする方法
FAT16の場合や、バックアップブートセクタが壊れている場合は、上記の方法ではパーティションを回復ができませんので、他のパーティションブートセクタをコピーする方法を試してください。手順は次のとおりです。
1) 別のHDDを用意し、そこに回復したいパーティションと同じ位置、同じサイズ、同じフォーマットの正常なパーティションを作成する。
2) DiskProbeを起動して、[Drives] メニューから [Logical Volume...] をクリック。
3) [Logical Volumes] のボックスからコピー元となる正常なドライブをダブルクリック。次に {Handle 0] の [Set Active] をクリックし、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じる。
4) [Sectors] メニューから [Read] をクリック。
5) [Starting Sector] に0を入力し、[Number of Sectors] に1を入力。[Read] をクリックすると正常なパーティションブートセクタが表示される。
6) 再度 [Drives] メニューから [Logical Volume...] をクリック (Physical Driveではありません。間違えないように注意してください)。
7) [Logical Volumes] のボックスからコピー先となる回復したいドライブをダブルクリック。次に {Handle 1] の [Set Active] をクリックし、[Read Only] のチェックを外し、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じる。
8) [Sectors] メニューから [Write] をクリック。
9) [Starting sector to write data] に0を入力。[Write it] をクリックし、次に [はい] をクリック。
これでパーティションブートセクタが回復できます。

パーティションブートセクタの回復方法(PCなんでも屋)

 

これを行ったのち、TestDiskを実行すると前回と異なり、途中でエラーが出なくなる。
なぜかFATとして認識されたのでそれで修正しても復旧せず。
再度実行すると、今度はNTFSとして認識され、それで修正しても復旧せず。
何度か繰り返したが、以降NTFSとして認識されるも一向に復旧しない。

と、先ほどは出来なかったファイル一覧が見られるようになっている事に気づく。
TestDiskの機能で新しいHDDにファイルをコピーするも、
日本語ファイル名が認識されず、ファイル名が酷いことになってコピーされている。
ファイルが取り出せるようになったのはとても良い進展だが、文字化けしていては厄介。

ふと思い立ち、Recuvaが使えないかと試してみる。
日本語ファイル名のまま、問題なく取り出せることを確認。
Recuvaは削除してしまったファイルを復活させるソフトなので、
そのままだと一度消したファイルしか表示されない。
オプションで、削除していないファイルも表示するようにチェックを入れると、
今回のようなHDDが読み込めなくなった場合にも対応できる。
一度削除してしまったようなファイルを復活させる必要はないので、
削除されていないファイルを選んで復活させる。

結果、HDDそのものは復旧できなかったけれども、
中に入っていたファイルはあらかたサルベージできるようになった。ひとまず胸を撫で下ろす。
現在サルベージ中。