B001Q2HNOWおくりびと [DVD]
2008年度・日・130分 松竹配給

■監督:滝田洋二郎
■出演:本木雅弘、山崎努、広末涼子、余貴美子、笹野高史、杉本哲太、吉行和子
■音楽:久石譲

この作品が公開された当時は、近親者を亡くしたばかりでとても観る気持ちになれなかった。

ここで描かれている納棺師とは、ご遺体を清めて棺に収める仕事をする人のことだ。
私の住む都市部では、葬儀のほとんどを葬儀場で行うため、とりたててそういう職業があるとは知らなかった。
身内の葬儀の時、私はお清めを希望して一緒に行ったのだが、納棺師は若い女性であった。彼女の心のこもった行いに非常に驚き、そして深く尊敬した。

この映画の舞台は、山形県酒田市。
こちらではほとんどが自宅葬を行う。そのため、納棺師の役割は特に大きい。
おくりびと
彼の仕事を「汚らわしい」とか「もっと真っ当な仕事をしろ!」と言う台詞には違和感を覚えた。
いまどきそんな偏見を持つ人がいるのだろうか?

仕事とのバランスをとるため、河原でするチェロの演奏。その映像が目に優しい。

本木雅弘の動きのひとつひとつが、まるで茶道のようにそれは美しく、観るものの心を癒してくれる。
もう、とうに「もっくん」を卒業していたんだね。

淡々とした社長役の山崎努も素晴らしかった。
「これもご遺体だ」と大事そうに食事をする場面が、なんとも言えず良い。

いつも銭湯に来ていたおじさん(笹野高史)が、あの仕事をしていたとは!
おもわずひざを打ってしまった。

妻や友人がその仕事を理解してくれるようになるくだりは、あまりにもお約束すぎると思ったけれど、良い映画には違いないと思った。

2008年度(第81回)アカデミー賞外国語映画賞受賞
英題は、Departures
世界各国で賞賛されたのは、日本独特の美しい風習が受け入れられたからだろう。

映画完成後にお亡くなりになった峰岸徹さんと、山田辰夫さんのご冥福をお祈りします。

おくりびと_オスカー