B006HYN2RQものすごくうるさくて、ありえないほど近い [DVD]
2011年度・米・129分 Extremely Loud and Incredibly Close
配給:ワーナー・ブラザース映画
■原作:ジョナサン・サフラン・フォア
■監督:スティーヴン・ダルドリー
■出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー、ジョン・グッドマン

オープニング・・・。
無音の中、人がヒラヒラと落ちてくる・・・。

あのアメリカ同時多発テロ事件から、もう既に11年も経っているのに、胸をえぐられるようなこの感覚。
遠く離れている私でさえ、そう感じるのだから、ニューヨークの人々の思いはもっと深いだろう。

ありえないほど近い

トム・ハンクスと、サンドラ・ブロックの二人が出演しているのに、不思議なほど存在感がない。

アスペルガー症候群の疑いのある少年オスカーの、早口でキンキンと響く声が耳にさわり、中盤までは正直退屈だった。

ところが、向かいのアパートに住む祖母の家に間借りする老人が登場すると、がらりと空気が変わる。

老人は、オスカーが納得するまで彼に付き合い、寄り添い、時にアドバイスをする。それも短い筆談で。
彼は一言も話さないのに、その存在感たるや、この映画の主役と言っても過言ではないくらいに大きい。

演じたマックス・フォン・シドー(撮影時81歳)は、第84回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。
ものすごくうるさくて1


"Black"と書かれた封筒に入っていた鍵の謎が解けるにつれ、それまで息子に無関心に見えていた母が、裏で大活躍していた。
彼女はオスカーに、「父さんではなく、あなたなら良かった」と言われたとき、どんな思いだったのだろう。
オスカーのほうも、留守番電話のことを誰にも言えず、1年も胸に秘め悩んできたのはさぞや辛かっただろう。

母の愛情に気付き、ひざまくらをしてもらい甘えるオスカーの姿が印象的だった。

大勢の"Black"さんたちに宛てたオスカーの手紙には、やられた。
静かな感動作だ。

※ニューヨーク第6地区を探し当てたオスカーが作り上げたノートの題名が、この映画の題名となっている。