こんな夜中にバナナかよ2018年度/日/120分
■監督:前田哲
■出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、竜雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子





北海道で医大に通う田中(三浦春馬)は、ボランティア活動を通じて体が不自由な鹿野(大泉洋)と出会う。鹿野は病院を出てボランティアを募り、両親の助けも借りて一風変わった自立生活をスタートさせる。ある日、新人ボランティアの美咲(高畑充希)に恋をした鹿野は、ラブレターの代筆を田中に頼む。ところが美咲は田中の恋人だった。(シネマトゥデイより)

序盤の、鹿野の横柄でわがままな様子に、美咲の目を通して怒りとイライラが募ってくる。
夜中にDVD鑑賞し、その間ボランティアに一睡もさせず、挙句の果てには「バナナが食べたい」と言い出す始末。
バナナを求めて町を奔走し、やっとのことで買ってきた一本のバナナを、バーン!!とテーブルの上に置く美咲と一緒に、怒りが頂点に達する。

まさに、心の中で思った。
「こんな夜更けにバナナかよ!!!」
よくよく考えてみれば、ボランティアがいなければ何もすることができず、
首と指しか動かない状態で生きていくことは、想像を絶するほど大変なことだと思う。

病院に入ってしまえば、誰にも迷惑をかけることなく過ごすことはできるけれど、
それは、ただただ生かされているだけ。

鹿野のように、自立した生活を送る選択は、かなりの勇気がいるけれど、
彼は、同じような状況の人たちに一筋の光を見せたのではないだろうか。

色々考えさせられる作品だった。

急に美咲が鹿野に心を許し、ボランティアにのめり込むようになったのかが、
残念なことにどうしても分からなかった。
また、ボランティアの彼らにも生活はあって、彼らがどのようにして生計を立てているのかも見えず、疑問が残った。
鹿野だけでなくボランティアにも、もう少し焦点を当てて欲しかった。

大泉洋の、あっけらかんとした表情が笑いと涙を誘い、彼無くしてはできなかった作品だと思う。