Joker2019年度・米・118分
Joker
■監督:トッド・フィリップス
■出演:ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、ザジー・ビーツ、フランセス・コンロイ
R15+




映画「バットマン」に登場する悪役、“ジョーカー”を描いた作品。

ラスト近くの、ブルースの目の前で両親が殺害されるシーンは、
クリストファー・ノーラン監督作のバットマン ビギンズへと繋がっていく。
アーサー役が、ホアキン・フェニックスだということをすっかり忘れて鑑賞。
よくこんな役者を見つけられたなぁと思いながら、エンドロールを見るまで彼だとは気が付かなかった。
ホアキンは、この役のために24圓盡採未靴燭里世箸。
哀愁、悲観、絶望、そして狂気の表情へと変貌していく様は、凄まじいものを感じた。

深く刻まれたほうれい線。気味の悪い笑い声。
病気の症状により、一度笑いだしたらしばらくそれは止まらない。

貧しく、病気の母親と二人暮らし。
仕事仲間に陥れられ、日雇いの仕事を奪われ、
大量に服用していた抗精神薬の処方を打ち切られ、
過去に母が家政婦として働いていた家が、のちのバットマンとなるブルースの生家で、
ブルースと自分が異母兄弟なのかと思い確かめに行ったら、
精神を病んだ母の思い込みだと聞かされ、
電車内で暴行されたため殺害した3人の男は、ブルースの父の会社の社員だった・・・。

ここまで追い詰められれば、だれでも彼のようになり得ると思った。

髪を緑色に染め、自らをジョーカーだと名乗り、
これから始まるTVショーの、カーテンの後ろで控えるアーサーの覚醒が始まる。

それとは対照的に、彼が殺人鬼だとわかっても、
冷静かつ果敢に彼を問い詰めるロバート・デニーロの存在が光っていた。

ジョーカーが見ている所で襲撃される、ブルースの両親。
彼は手を下していない。
彼はきっかけを与えたに過ぎない。
誰でもジョーカーになり得るのだ。

のちにブルースがバットマンとなり対決するのは、本作での年齢差から考えれば、
アーサーではない、別のジョーカーなのであろう。

病院のラストシーンが、意味深で謎を秘めている。
この映画の中で繰り広げられたすべての事象が、アーサーの妄想なのかもしれないとさえ思えてくるラストだった。