事業場外労働に関する協定届 事業場外のみなし労働時間制を採用することにより、外勤の営業社員など、労働時間の全部または一部を事業場外で勤務する場合で、会社が実際の労働時間を把握し、算定することが困難なとき、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなすことができます。このフォームは、事業場外みなし労働時間制を採用する際に使用する協定届です。
重要度:★★★
官公庁への届出:必要(所轄労働基準監督署長)
法定保存期間:特になし(協定期間)

[ダウンロード]
WORDWord形式 jigyoujougai.doc(33KB)
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[ワンポイントアドバイス]
 事業場外みなし労働時間制を採用する際には、所定労働時間労働したものとみなすことが通常ですが、その場合には就業規則にその旨を定めれば足ります。しかし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、その業務の遂行に通常必要とされる時間について、労使協定を締結し、労働基準監督署に届け出なければならないとされています。

 この制度は、「労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難い」というのが導入のための基本要件となりますが、次のような場合には、使用者の具体的な指揮監督が及び、労働時間の算定が可能とされるため、制度導入を行うことはできません。
何人かのグループで事業場外労働に従事する場合、その中に労働時間の管理をする者がいる場合
無線やポケットベル等により随時使用者の指揮を受けながら労働している場合
事業場において訪問先、帰社時刻等、当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおり業務に従事し、その後事業場に戻る場合

 これらに関して最近よく問題となるのが携帯電話の利用です。例えば事業場外であっても、携帯電話によって随時指示を受けながら仕事をしている場合はこの制度の対象とはされません。一方、単に携帯電話を所持し、急用のときのみ連絡するといったときは、支配・管理されているとは認められず、事業場外業務に該当するとされています。

[参照条文]
労働基準法第38条の2
 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
2 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行に通常必要とされる時間とする。
3 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。

[関連通達]
昭和63年1月1日 基発1号
 事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるのは、事業場外で業務に従事し、かつ使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間を算定することが困難な業務であり、事業場外で業務に従事する場合であっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については、労働時間の算定が可能であるので、みなし労働時間制の適用はない。
昭和63年3月14日基発150号
 労働時間の一部を事業場内で労働した日の労働時間は、みなし労働時間制によって算定される事業場外で業務に従事した時間と、別途把握した事業場内における時間とを加えた時間となる。

[参考リンク]
福島県労働委員会「労使トラブルQ&A:事業場外労働のみなし労働時間制」
http://www.pref.fukushima.jp/roui/roushitoraburuqa/kobetu/200312.html

(福間みゆき)

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