時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定) 36協定とは、従業員に法定の労働時間を超えて勤務させる、または法定の休日に勤務させるにあたって、必ず締結し、労働基準監督署に届け出なければならない労務管理の基本中の基本の書式です。時間外労働がまったくない会社というのは通常考えられませんので、すべての事業所において、実際にはすべての事業所でこの締結と届出が必要となります。
□重要度 ★★★★★
□官公庁への届出 必要(提出先:所轄労働基準監督署)
□法定保存期間 3年間

[ダウンロード]
WORDWord形式 36.doc(49KB)
PDFPDF形式 36.pdf(123KB)

[ワンポイントアドバイス]
 そもそも従業員に残業させるには、就業規則や労働契約に合理的な残業命令の根拠規定が必要になります。協定の内容は、厚生労働大臣が定める基準に適合しなければならず、延長できる時間の限度が決められています。ただし、満18歳に満たない者(年少者)については36協定があっても法定労働時間外労働、法定休日労働はできません。また、妊娠中の女性および産後1年を経過しない女性(妊産婦)が請求した場合にも、法定労働時間外労働、法定休日労働をさせることはできません。

 限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情(臨時的なものに限る。)がある場合には、「特別条項付き協定」を締結することで、限度時間を超える時間を延長することができます。平成16年4月より特別の事情は臨時的なものに限ることを明確にする改正が施行され、「特別の事情」としてボーナス商戦に伴う業務の繁忙や大規模なクレーム対応などが認められています。あくまで一時的または突発的な事由である必要があります。

[根拠条文]
労働基準法第36条(時間外及び休日の労働)
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならない。
2 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。
3 第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。4 行政官庁は、第2項の基準に関し、第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

[関連通達]
昭和63年3月14日 基発150号
 36条の協定なしに時間外または休日労働をさせた場合でも、割増賃金支払の義務はある。
平成4年9月22日 基発第524号(労働基準法第三六条の協定において定められる一日を超える一定の期間についての延長することができる時間に関する指針の一部改正について)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe2.cgi?MODE=tsuchi&DMODE=SEARCH&SMODE=NORMAL&KEYWORD=360%8e%9e%8a%d4&EFSNO=5456&FILE=FIRST&POS=0&HITSU=1

[関連判例]
日立製作所武蔵工場事件 平成3年11月28日 最高裁(1小)
 労働基準法32条の労働時間を延長して労働させることにつき、使用者が、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等と書面による協定(いわゆる36協定)を締結し、これを所轄労働基準監督署に届け出た場合において、使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該36協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨定めているときは、当該就業規則の規定の内容が合理的なものである限り、それが具体的労働契約の内容をなすから、当該就業規則の規定の適用を受ける労働者は、その定めるところに従い、労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負うものと解するを相当とする。

[参考リンク]
福岡労働局「時間外労働 休日労働 に関する協定届:記載例」
http://www.fukuoka.plb.go.jp/29joken/joken01_09.html

(福間みゆき)

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