若干考えたことを少し。
Twitterで投稿しようと思ったのですが、思いのほか長くなったので。
輝でプレイした場合の、神爪襲撃回想時の忍の最期のセリフって
「いつか、龍也さんや私達の仇をとってね…」
なんですよね。

これ、サラッと言ってますけど、るろ剣的には凄く重い言葉ではないかなと。

剣心組の基本思想の一つに「死んだ者が望むのは生きている者の幸福」というのがあります。
実はるろ剣コミックスを所持していない(完読はしています。遠い昔に。)lutamesta、このセリフが誰の口からどのシーンで出たのかまでは覚えていなかったりするのですが、
十勇士陰謀編中でもそれに相当するセリフが見受けられます。
由利総当たり勝利後、薫の「親御さんだって、あなたが幸せに暮らすことを望んでいると思うわ」なんかがそうですね。

そこで冒頭の忍のセリフですよ。
めっちゃ仇討ち欲してるやないの。

…いや、仇をとってほしいと言っているだけであって、輝の幸せを願っていないとは一言も言っていないですが。
だからと言って、「仇討ちはやめ、恨みを忘れ平穏に生きよう」とすると、背くわけですよ。
命がけで自身を生かしてくれた仲間の、最期の願いに、思いっきり背くわけですよ。
さらにそこに自身の幸福が乗っかってきます。
剣心組の理念に従おうとすれば葛藤が生まれるはずです。仲間の願いに目を背け、自身の幸福を追求することは身勝手ではないか。
またそうまでして得たい幸福とは何か、仲間を見捨ててまでして得ようとするその幸福に価値はあるのか…etc

幸か不幸か、輝は記憶喪失です。
忍の遺言もきれいさっぱり忘却の彼方です。
故に幸吉の質問に「恨んでなんていないぜ!」と答え菊一文字をせしめることが可能なわけです。
仇討ちの対象である今十勇士が、真田一人を残して壊滅するまでは。
そしてその真田も、気を失い、目覚めたときには炎の中に消えた後でした。

ようやく思い出した仲間の最期の願いも、永遠に叶えることはできません。
記憶を失っていた自分を責めるかもしれません。
或いは、剣心組の思想を、疑うかもしれません。
そうやって、簡単には整理できない思いや葛藤を抱え、密かに旅立とうとした輝。
剣心は「新天地を求めて~」とサラっとマクロな言い方しやがりましたが、
実際の輝の心境は、混沌そのものだったのではないかと思います。
(EDの輝の表情みてるとそこまで深く考えてないのかもしれないですが)


未確認ですが、聖ルートだと忍は例のセリフを言わないらしいです。
輝が記憶を取り戻すEDだと知ってて言わせたのか…鬼畜だ…

そもそもあのセリフを忍に言わせること自体、挑戦的な気がします。
るろ剣の大正義は剣心組で、その理念に真っ向から衝突しうる要素を、
"正義だけど剣心組ではない"立場の人間に吐かせるって…

…十勇士陰謀編のそういうところ大好きです。