NGO SHARE

2016年06月24日

カンボジア東ティモール合同報告会のご報告

皆さま、こんにちは。
シェア東京事務所 海外事業でインターンをつとめています、乗上と申します。
4月より1年間の勤務をはじめております、どうぞよろしくお願いします。

さて、今日はカンボジア・東ティモールの合同報告会の様子を皆さまにお伝えしたいと思います。

シェアでは、カンボジアで母子保健事業、東ティモールで学校保健教育活動を行っています。
「シェアは海外でどのようなことを行っているの?」「実際のプロジェクトはどう行われているの?」
普段から支援してくださっている方から保健医療分野に興味関心を抱いている方まで多岐に渡る約25名の参加者に当日はご来場いただきました。

IMG_4461
中山のプレゼンの様子

中山のプレゼンテーションでは、まず東ティモールの歴史そして現状が紹介されました。アジアで一番新しい国である東ティモールでは、人口のなんと約半分が15歳未満の人口!その一方で、これらの子供の基礎を作る保健分野に関しては、カリキュラムに組み込まれているにも関わらずその中身は形骸化しているという事実も紹介されました。

学校の保健教育を実施できる教員養成、さらにはその教員を指導できる指導員の養成を行っているとのこと。その中で、水道水を利用できる設備の建設や子供の成長をデータとして記録できる様式の作成等が行われてきました。

IMG_4472
モーガンのプレゼンの様子

その次は、カンボジア駐在員のモーガンよりカンボジアの母子保健事業を報告が開始。、インフラが整備されていないこと、施設建設が不十分であることがカンボジアの問題であると指摘されました。また、プノンペン自体も、人の流入により当初想定されていた人口以上の人口が居住することになっており、都市としての設計・発展が課題となっているということが紹介されました。

そんなカンボジアでは、離乳食の作り方を教えることをはじめとする、母子保健のサポートをシェアは行っています。既に事業実施して長いということもあり、2016年度は現地の人に事業を受け渡す年度と位置づけ、本格的に現地の人が事業を回す体制へと準備が整ってきています。現地のための支援を最優先に、そのような思いがプレゼンテーションから強く伝わってきました。

IMG_4492
東ティモールの学校でやっている寄生虫ゲームの様子

後半は海外事業担当の吉森をパネラーに、中山・モーガンとのパネルトークが行われました。
複数のステークホルダーとのやり取りが必要な事業の実施では、東ティモール・カンボジアともに、その手続きの煩雑さを実感しているとのこと。東ティモールでは各省庁が縦割りであることゆえに、コミュニケーションのむずかしさも実感したとの話がありました。
中山は、現地と人々や省庁との一緒に事業を実施していることで最も信頼関係の構築を意識していたとのことで、とくに用事がなくても数日顔を見合わせていないと感じたらすぐ会いに行っていたそうです。支援のベースには人と人との関係があることを改めて意識させれました。

IMG_4502
パネルトークの様子

その一方で、カンボジアでは女性省という、日本にはない省庁があり、シェアからの提案に快諾したとのエピソードも紹介されました。また、現地の村人のネットワークの広さがあり、保険に関する情報は口コミで収集できるものも多かったとのこと。省庁だけでなく、現地の人を巻き込みながらの支援のいあり方が垣間見えました。
そのほかにも、現地で支援したからこそわかる様々な興味深い話を聞くことができ、参加者もよりシェアの取り組みに対する理解を深めていただけたと思っています。

「側面からの支援」―報告会で何度も言及されたこの支援形態に、シェアとしての事業の在り方が体現されていると強く感じました。決して自分たちの考え方を押し付けるのではなく、現地を思い、現地のための支援を実施する。その思いが、シェアの確実な支援につながり、子供たちの健康につながっているだと思います。

このような現地でしか、しかもシェアでしか体験できないことを、より多くの方々に知っていただきたく、
カンボジア・スタディツアー2016を開催いたします!
普通の旅行では絶対に見れない、絶対に体験できないことをぜひこのスタディツアーを通して体感してみませんか?
詳細はシェアHPへ!

申し込みは7月11日(月)までとなっています、皆さまとともにカンボジアでより保健医療の現場を知れること、楽しみにしています。

そして改めて、今回の報告会にご参加いただいた皆さま含め、普段から支援をしてくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
今後とも、シェア海外事業をどうぞよろしくお願いいたします。

シェアインターン
乗上美沙
  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 18:32Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年06月22日

ディリ県の学校保健推進プロジェクト「学校保健研修」

こんにちは!東ティモール事務所のエミリアです。またこのブログで日本の皆さんにお会いできて嬉しいです!今回は、ディリ県の学校保健推進プロジェクトの一環として今月実施した、教育省の研修トレーナー対象の学校保健研修についてご報告します。

私たちのプロジェクトが目指していることの一つは、子ども達に分かりやすく保健の知識を伝えることのできる教員をディリ県の全小中学校で育成すること。その目標のために今後予定しているのが、教育省の研修トレーナーによる、教員対象の学校保健研修です。教育省の研修トレーナー達は教育手法などに関してはプロですが、保健の専門知識はありません。そこで今回の研修では5日間かけ、保健のプロである保健省の研修トレーナーが、教育省の研修トレーナーに保健の知識を伝えたいというわけです。

主な研修トピックはデング熱、マラリア、下痢症、寄生虫、結核、貧血など、東ティモールの子どもたちが罹りやすい病気など。それに加え、栄養、思春期の性と生殖の健康、薬物やアルコールの影響など、子どもの成長に大きく影響を与える健康問題も扱いました。


写真1
個人衛生と環境衛生に関する講義での、手洗い指導のデモンストレーション


指導方法は講義だけでなく、ディスカッションや歌、寸劇など、教員研修に直接活かせる実践的な内容も多く盛り込まれており、参加者からの評価が高い研修となりました。


写真2
グループワークで病気の予防方法などに関して意見交換


写真3
前日の講義の復習中


写真4
アイスブレーキング・アクティビティーもたくさん


写真5
薬物の影響を伝える寸劇

この研修でのシェアの主な役割は、関係者間のコミュニケーションが上手くいくように調整すること、そして研修科目や内容に関する助言をすることでした。実施にこぎつくまでに一番苦労したのは、関係者達との調整です。人事異動や研修トレーナー達の多忙なスケジュールにより、準備がなかなか進みませんでした。その結果、研修内容や教材内容には改善の余地が残りました。研修は終わりましたが、シェアのサポートはここで終わりではありません。関係者達との振り返りや研修受講者達のフィードバックを基に、引き続きより高品質で実践的な研修モデルの構築を目指します。

研修が終わってホッとしたのも束の間、今は教員研修に向けて今度は教育省の研修トレーナー達との準備に取り掛かっています。子ども達に保健の正しい知識を届けられるまでの道のりはまだまだ長いですが、一歩を踏み出したのは確実です。


**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年06月15日

HIV外国人療養セミナーを振り返って〜8年間の研究活動から〜

皆さま、こんにちは。
在日外国人支援事業部でエイズ対策に関する研究班担当をしている廣野です。

 シェアは2013年から研究協力団体として厚生労働省の研究班「外国人におけるエイズ予防指針の実効性を高めるための方策に関する研究」(研究代表者:山梨学院大学経営情報学部教授 仲尾唯治、研究分担者:シェア副代表理事 沢田貴志、慶應義塾大学名誉教授 樽井正義)に参加してまいりました。本研究は3年計画であり、本年3月に三年次終了を迎えました。

研究班(プログ)

3年間の研究活動をまとめた報告書

シェアは2006年からこれまで継続して外国人のHIV診療に関わる4つの研究班に関わってきました。これらの研究班の特徴のひとつとして、研究成果を厚生労働省に報告するだけでなく、研究成果を伝えるセミナーを各地の拠点病院のソーシャルワーカーや保健所の保健師などの保健医療職を対象に行ってきたことがあげられます。セミナーでは医療通訳の活用や外国人医療に携わる上で必要な社会資源についてなども併せて伝えます。また、セミナー講師として、各地で外国人のHIV診療に取り組んでいるソーシャルワーカーや保健師に講師をお願いしました。普段はそれぞれの所属先で外国人対応に孤軍奮闘しているセミナー参加者が、この機会が自らの経験を共有したり疑問を解決するなどして、セミナーは多職種間のネットワーキングの場にもなりました。セミナーに参加した方から後日シェアに個別の相談が寄せられることもあり、更なる連携に繋がる機会になったと感じています。
廣野は2008年からこれらセミナー開催の担当をしてきました。セミナーの開催数は当初は年4回ほどあり、しかも開催時期が重複する回もあったので準備におおわらわだったことが思い出されます。それでも、共催である開催地の自治体の方もフォローをしてくださり、最終的に回収した参加者のアンケートで「外国人医療について新しい視点を得た」、「今まで不明確だったことが正確に理解できた」、「今後も外国人医療に関わる勉強の機会を提供してもらいたい」などのポジティブなコメントを読むうれしいことでした。ソーシャルワーカーとして自分自身も外国人医療の向上の一翼を担っているという気持ちを持つことが出来て、次回のセミナー開催に向けての励みとなりました。

「エイズ予防指針」(平成24年1月改訂)では「外国人に対する医療への対応にあたっては、職業、国籍、感染経路等によって医療やサービス、情報の提供に支障が生じることのないよう、医療従事者に対する研修を実施するとともに、NGO等と協力し、通訳等の確保による多言語での対応の充実等が必要である。」「厚生労働省は、〜(中略)〜保健所等の窓口に外国語で説明した冊子を備えておく等の取組を行い、旅行者や外国人への情報提供を充実させることが重要である。」とあります。一方、今回の研究班の調査では、英語以外の言語については、通訳体制などは指針で謳われているように充実した状態とはいえないのが実態だということが判りました。シェアは厚生労働省のエイズ対策に関する研究班事業への参加を終了しましたが、理解する言語に関わらず在日外国人が安心してHIV診療にアクセスできる環境を整備することができるよう、シェアは今後も活動してまいります。

在日外国人支援事業部の活動にこれからもご支援をどうぞよろしくお願いします。


hirono

外国人支援事業アシスタント
研究班担当 廣野



**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_在日
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年06月13日

HAATASがかながわレッドリボン賞を受賞しました!

みなさん、こんにちは。HAATASの根岸です^^*

HAATAS(ハータス, HIV/AIDS Action Team At SHARE)とは、若者向けにHIV/AIDSの予防啓発を行っているボランティアチームです。中学校や高校での授業やエイズ文化フォーラムなどのイベント出展を通じて、より多くの方にHIV/AIDSのことを考えていただけるよう活動をしています。HAATASがアドバイスを受けている国際保健NGOシェアは、長年タイでHIV/AIDSの予防啓発活動を行ってきたため、そこで培ったワークショップやゲームなどの教育手法をHAATASも取り入れ、楽しくわかりやすい企画を目指しています。

そんなHAATASが先日、平成27年度のかながわレッドリボン賞をいただきました!!
かながわレッドリボン賞とは、HIV感染拡大防止と感染者に対する偏見や差別のない社会の実現を目指して、神奈川県エイズ対策推進協議会が平成8年度に設けた賞で、神奈川県内においてエイズの正しい理解と支援について普及・啓発に努めた個人や団体を表彰しているものです。

今回HAATASがこのような賞をいただけたのは、以下のような点を評価いただいたためです。
・2005年からエイズ文化フォーラムin Yokohamaに継続的に出展していること
・横浜AIDS市民活動センターとの協働等を通じて、東京都のみならず神奈川県内でも積極的に活動を行っていること
・ピアエデュケーションの視点をいかし、ワークショップなどを授業に取り入れることで、HIV/AIDSを身近な問題としてとらえられるよう工夫をしていること
・国際エイズ会議への出展やテレビ出演など活動の幅を広げていること

表彰式は、2016年3月23日にジャックの愛称で親しまれている歴史ある重厚な建物、横浜市開港記念会館で行われました。舞踏会が開けそう・・・(*゚Д゚*)















吉川伸治神奈川県副知事より、表彰状と記念品の盾をいただきました☆












表彰式のあとは、横浜エイズ市民活動センターのみなさんが交流会を開いてくださり、今回個人の部で同時に受賞された堀尾吉晴先生(AIDSネットワーク横浜)もご一緒に楽しい時間を過ごしました。












HAATASは、2001年に活動を開始してから現在まで、16年間高校での授業や勉強会などを行ってきました。その間メンバーの入れ替わりがあり、先輩方からは活動を続けるのが難しかった時期があるとも聞いています。それを乗り越えて、今回このような栄えある賞をいただけたこと、本当にありがたくうれしく思っています!
私はまだHAATASに参加して日が浅いのですが、これまで先輩方が築かれてきたものを大切に、これからの時代にあった普及啓発活動を行っていけたらと思っています。
HAATASに参加してみたい方は、ぜひお気軽にシェアまでご連絡下さい^^  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 16:33Comments(0)TrackBack(0)

2016年06月08日

栄養不良の意外な原因ーある日の乳幼児健診にて—

こんにちは、シェアカンボジアのモーガンです。

今日はまず、一枚の写真を見てください。
ある日の乳幼児健診、トロペアンチョー村での風景です。

image002

この写真の2人は、全く同じ月齢9ヵ月の子どもです。左側の子の体重は適正。右側の子は中程度の低体重です。ほっぺの膨らみもちいさく、腕も少し細いのがお分かりいただけるでしょうか。

一見すると少し小柄なだけで健康な子どもと変わらないようですが、低体重の子どもは病気にかかりやすく、また、病気にかかったときに重症化しやすい傾向にあります。今は元気にしていますが、このまま放っておくと、合併症や重度の低体重など、さらに回復が難しく命に関わるにステージに進んでしまうかも知れません。カンボジアの農村でよく見られるのは、このような「予備軍」の子どもたちです。

乳幼児健診で低体重の子どもが見つかると、シェアの看護師が養育者に自宅での食生活を含む生活の様子を聞かせてもらい、各家庭にあった改善方法や、養育者の間違って取り入れている食生活や家庭での病気の時の対処方法を指導します。

この日の健診で見つかった低体重児の養育者のなかには、豚肉や魚には寄生虫が多いから子どもに与えないほうがよいと考えている方たちがいました。小さい子どもは抵抗力がなく、すぐ下痢をするので気を付けているという親の予防行為ですが、下痢の原因と寄生虫がごっちゃになっています。
子どもの身体や脳の発達に不可欠なたんぱく質ですが、カンボジアではこのような理由で小さな子どもに与えないことがよくあります。豚肉や魚を食べさせていなくても下痢にはなってしまう上、食べさせないことでさらに低体重となっていきます。

シェアスタッフは、下痢の主な原因は糞口感染で、子どもの排泄物の適切な処理の必要性はもちろん、隣近所全員で徹底して排泄物の隔離をすることで防げること、つまり、現在身の回りで起きている事となぜ病気になるかという原因、このつながりをお話しました。また、健診をしていた民家の隣では5歳くらいの子どもが自由奔放に、地面にゴロゴロして砂まみれになって遊んでいる姿があり、下痢になるかもしれないちょうどいい例として、手洗いによる感染予防の重要性もお話させてもらいました。

健康を守るために、毎日の積み重ねは本当に大切ですね。

morgan
モーガン三恵子
シェア・カンボジア事務所代表

**ご協力よろしくお願いいたします**

image002-2

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年06月01日

インタビューで感じた、外国人妊産婦の妊娠・出産・育児に関する自己決定の難しさ

こんにちは。先日のタイフェスでドリアンがどうしても食べたかったのに、安くなるのを待っていたら売り切れてしまって、泣きたくなった在日外国人支援事業アシスタントの横川です。


新しいプロジェクト開始について
 シェアの外国人医療電話相談には、これまで、医療の場面だけでなく、母子保健分野での通訳派遣の相談も寄せられてきました。病院での妊婦健診、出産時、保健センターでの乳幼児健診や赤ちゃん訪問など、言葉の通じない外国人の母と子のために活用できる通訳予算や仕組みがなく、現場のみなさんから困っているという声が聞かれていました。そのため、在日外国人支援事業部では、REI Foundation Limited という助成団体の支援を得て、2015年から事前調査を実施し、2016年4月から外国人の母子保健分野において新しいプロジェクトを開始しています。事前調査では、保健所、国際交流協会、NGOや妊産婦にインタビュー調査を行い、現在の母子保健における外国人妊産婦に対する支援状況の把握に努めてきました。


在日外国人妊産婦へのインタビュー
 私たち、在日外国人支援事業部のスタッフ3人はプロジェクトを立ち上げるにあたり、外国人妊産婦における問題点はどこにあり、事業の目標をどこに置くかなど、シェアの専門委員で保健アドバイザーである工藤芙美子さんと共に問題分析や目標分析を重ねてきました。その中で工藤さんから、事前調査に加えて、当事者である外国人の妊産婦さんから、問題と思っているところを抽出する必要性をアドバイスされたため、産科のある病院や教会、NGOの協力を得て、8人の外国人の妊産婦さんにお話を伺ってきました。


ある産婦の発言から考えさせられたこと
 8人の外国人妊産婦さんにインタビューをさせて頂いたのですが、中でも、アフリカ出身の女性にインタビューをさせて頂いた際、彼女の発言に深く考えさせられました。彼女は3児の母親で、すべてのお子さんを日本で出産しています。日常会話程度の日本語は問題ないようですが、妊婦健診などで医師からの深刻な内容に対しては夫の通訳が必要のようです。また、健診で検査結果を聞く時には、夫に電話をかけ、電話を通しての通訳をお願いしていたそうです。言葉の理解が十分でない環境下でも、「日本の病院では素晴らしいケアを受ける事が出来た」と笑顔で話してくれました。しかし、妊娠・出産・育児に関する日本の情報などは彼女の耳に届いていたかと質問すると彼女はこう答えました。
 「夫を通じて情報を得るという方法もあるが、夫は夫のニーズを満たすことはしても、妻のニーズを満たすとは限らない。自分が自分のニーズを満たせるようにすることが大切。」
さらに、病院において日本語でしか書かれていない書類にサインをする時のことをこのように話しています。
 「外国人としては中身がよくわからず病院側を信用してサインするだけ、ということになってしまう。私も結局、夫の考えでサインをしている。」
自分の事なのに、必要な情報が集められなく、自分自身の事なのに自分で判断ができない彼女のジレンマが伝わってきて、胸が痛くなる思いがしました。


16

問題分析をしている様子

女性が自分の妊娠・出産・育児に関して決定できる環境とは
 私は助産師でもあるので、多くの女性に自分の妊娠・出産・育児や性に関する事を自分できちんと判断してもらいたいと常々思っています。どこで出産をするのか、どのようなお産をしたいのか、お産後のサポートはどうしたいのか、家族計画はどうするのか、などなど。しかし、外国人であるがゆえに日本語がわからず、判断する材料である情報が十分に手に入らない環境におかれていると、自分の妊娠・出産・育児に関する事なのに自分で決定することができない状況に置かれてしまいます。きちんと自分の事を決定できるという状況を作るためには、通訳を派遣できるシステムが必要だったり、妊娠出産育児に関する情報を日本語だけでなく多言語で提供できる環境を整えていく必要があるのではとインタビューを通して考えさせられました。今後の新規プロジェクトがどのように発展していくのかは、まだまだ未知数ですが、多くの方とアイディアを共有し、協力体制を整え、当事者の方の言葉に耳を傾けて、外国人の妊産婦さんにとって住みやすい環境を提供できるように頑張っていきたいと思っています。





在日外国人支援事業アシスタント
横川 峰子


**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_在日
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年05月25日

帰国直前!5年間の駐在生活を振り返って

2011年6月に東ティモールへ赴任してからもう5年が経とうとし、駐在生活の終わりが近づいてきました。
いつからだったか、アジアで一番新しい国である東ティモールに興味を持ち始め、ポルトガル語圏というのも一つの要因となって(モザンビーク駐在経験から、簡単な会話ができたため)、この国で働いてみたいと思うようになったのでした。
私からの最後のブログ記事として、この5年間をできるだけ完結に書いてみようと思います(若干長文になりますが)。

赴任当初は地方に2事務所(母子保健事業と学校保健事業)、そして首都のディリに事務所を構えていました。ディリ事務所は現地人スタッフがおらず、現地代表の私が一人という体制で、別のNGOと共同で借りていました。最初の数ヶ月は拙いテトゥン語、ポルトガル語に加え、英語、身振り手振り、そしてすでにテトゥン語が上手な日本人駐在員に通訳をしてもらいながら仕事をしていたのを思い出します。今ではテトゥン語ばかりで仕事をしますので、毎晩見る夢もテトゥン語を話しているような・・・

◆変化その1 電気、道路、水などのインフラ
当時はインフラが今よりもっと脆弱でした。
地方では、電気が来るのは夜6時から12時までで、仕事中は発電機を動かしていました。夜になっても結局電気が来ない日が多く、そんな日はろうそくの火で過ごし、ただただ早く寝るしかありません。冷蔵庫の中の食品が悪くなってしまうことが残念でした。
電気より大切なのはやはり水です。水が何日も来ないことがあると「料理ができない、洗濯ができない、トイレが使えない、体を洗えない」。 川などに汲みに行くしかありません(運転手に頼んでいました)。
また、水が来ても結構濁っていましたので、飲用には飲料水を購入していました。首都のディリでも水の質は良くなく、白い洋服は洗うたびに黄ばんでゆきました。これは今も変わりません。
1
【写真】裸足で川を渡り僻地の村を回った調査(アイレウ県)。今もこうした地域は多い。

道路事情は非常に悪く、穴ぼこだらけでパンクは日常茶飯事。
車のあらゆる所が痛み、壊れました。雨季になると夕立で道路が冠水して帰れないこともありましたし、ぬかるみにはまったり、谷底に落ちてしまった車なども見かけました。倒木で道がふさがれて、それを撤去する人たちに通行料としてお金を払わされたこともよくありました。
3
【写真】崩落した道路。雨季になると土砂崩れが多くなる。

通信は、電話会社一社が政府と独占契約だったので、サービスが悪い割りに値段が高く、繋がりにくいし、ネットについては何しろ遅かったのを思い出します。治安はだいぶ落ち着いていましたが、それでも緊急用に衛星携帯電話を常備していました。まだ国連軍が常駐していて、セキュリティ情報などはNGOや国連機関と頻繁にやり取りをしていました。

それが今や地方でも電気は24時間来るところが増えています。停電はありますが、回数がぐっと減りました。首都のディリでは街灯がある道さえできました。
水も比較的安定しています。道路は拡張、舗装された道が増え、排水工事も進んでいます。
電話会社は2社に増えて、競争が増し、サービス、値段、つながりやすさ、速度などは格段に良くなりました。東京事務所とのネット会議にも支障がありません。首都にはショッピングモールができ、映画館、フードコートが入りました。車の量に限らず、バリからの就航便さえも増えました。特に首都では、豊かになり始めたというか、以前より中間層が増えたように感じますし、一部の面でですが、少しずつ発展してきているのだと思います。
4
【写真】2013年ごろ完成した国内随一のショッピングモール。

◆変化その2 保健の指標
妊産婦死亡率や5歳未満児死亡率など、女性一人当たりの出生率も減りました。マラリアによる死亡率は特に顕著に下がりました。ただし、栄養不良、結核、肺炎、下痢症など、健康問題はまだまだ山積しており、当会が活動を続けることは必須であるのはいうまでもありません。

◆変化その3 シェア東ティモールプロジェクトが迎えた2つの変革
この5年の間に、東ティモールのプロジェクトでは大きな変革が2回ありました。
ひとつめは2013年、母子保健事業を行っていたアイレウ事務所を終了したことです。愛着の沸いた土地や関係者を離れることは、大変寂しいことでした。育った人材を自ら手放すことも心苦しいことではありました。
しかし、当会がいつまでもズルズルと介入するのではなく、地元民が一体となって母子保健を継続してゆく最初の一歩としては最善のタイミングでした。

ふたつめの変革は、15年活動してきたエルメラ事務所を閉め、ディリ県一本に絞ったことです。2015年12月を以って、長らく働いてくれたエルメラ県スタッフや関係者に感謝しつつも別れを告げました。当会としては一番思い出のある土地ですので、大変大きな決断でした。DSC_0425
【写真】エルメラ県の学校で、大きな声でマラリア予防の歌を歌う小学生。県内の8割の学校で定期的に保健教育が行われるようになった。

2016年からは首都のディリ事務所のみに絞り、2013年から続く学校保健事業において、新スタッフを雇い、現地人スタッフは7名、日本人2名の体制で、ディリ県全土をカバーしています。同事業は2018年12月までは継続する目処が立っています。私が去ることで、さらに人事が刷新されますが、リーダー格の現地人スタッフがしっかり育ってくれましたので、彼女を筆頭に、新体制での益々の活躍を期待しています。

◆5年間を振り返って
では一方で、私自身はこの5年でどう変わったのか、そしてどんな貢献ができたのでしょうか。周りから見たら何もかもまだまだ力不足、というところかも知れません。しかし、あえて言えば、現地代表として、現地スタッフをまとめたり、カウンターパートと交渉や議論をしたりするのは、5年前に比べて上達したのかなと思います。

日々些細なことから大きなことまで、トラブルや想定外の事案が多く起こる国ですので、臨機応変かつ迅速に決断をし、責任を持った対応をする能力や、忍耐力はついたのだろうとも思います。おかげさまで現地人スタッフとは信頼しあいながら働ける、よい関係を築けたと思います。
また、教育省や保健省に対し、様々な提案や助言、問題提起などをして来ましたので、より良い学校保健プログラムの確立に向け、少しでもお役に立てたのではないかと自負しております。後は周りの方々からいろいろ学ばせてもらうばかりで、これといった貢献はありませんが、無事5年間、東ティモール事務所を潰すことなく、ここまで来れたことに安堵するばかりです。

最近は教育省、保健省という国レベルの機関において、政策や仕組み作りにまで関わっていくことが増えています。当会のような小さなNGOでも、国へ与える影響が大きく、期待が高いというのは醍醐味であり、東ティモールという小さい国ならではのことなのかも知れません。これは、当会のこれまでの前任者の方々が作り上げてきた、シェアのブランドや信頼のおかげでもあります。

DSC_0242DSC_0017
【写真】アドミニアシスタントの女性スタッフに指導したり、教育省の担当官と学校保健について話し合う中山

これらを礎に、今後もシェア東ティモール事務所が更なる発展を遂げ、活躍し、「すべての人々へ健康を!」(Health for All)へ寄与していくことを望みます。皆様もどうぞ引き続き応援をよろしくお願いいたします。
最後に、これまでご指導ご鞭撻くださった皆様方、応援してくださった皆様方に厚く御礼申し上げます。

5年間、ありがとうございました。

naka-nakayama2

東ティモール事務所 現地代表 中山 中

======================
 ★帰国報告会のお知らせ NGOで働く人シリーズ★

中山は6月に本帰国します。
「一番うれしかったできごとは?」「なぜ東ティモールに5年も?」など
農村や学校で、人々と共に進めてきた健康改善活動の様子や、
新しい国ならではの変化や課題など、5年分の思いを込めて語ります。
ここでしか聞けない貴重な機会をお見逃しなく!

6月15日(水)18時30分〜20時30分 品川区きゅりあん(JR大井町駅徒歩1分)
お申込みフォームはこちら

6月17日(金)18時〜20時 上智大学四ツ谷キャンパス(JR四ツ谷駅徒歩3分)
お申し込みフォームはこちら
======================





  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年05月18日

インターンとして活動した2008年、スタディツアーで学んだこと、そしてカンボジアのその後・・・。

皆さん、こんにちは。海外事業アシスタントの末永です。
2008年は、私にとってシェアカンボジア事務所でインターンをした年であり、またシェアが現在の活動地プレイベンで初めてスタディツアーを受け入れた年でもありました。

当時私は大学生で、見る物すべてが刺激的!
見たことのない野菜や果物、市場に大量に積まれた商品、その上で昼寝をするおばちゃん、停電でライトが消えてしまった信号機、トゥクトゥクやバイクタクシーといった乗り物…。
シェアの活動のお手伝いをさせていただきながらたくさんのことを学び、驚きに満ちた半年を過ごしました。


Picture 263
(農村での保健教育の一幕。「蚊に刺されてデング熱にかかった子どもB」という微妙な役を演じました)

実は私がカンボジアでインターンをしている最中に、他の日本からの参加者と現地で合流し、スタディツアーに参加しました。スタディツアーでは、村歩きや参加者のみなさんとのグループワークを通じて、カンボジアの農村について学びました。


3-1村歩き2
(村歩きの様子)


あれから8年が経ち、シェアのプレイベンでの活動は、数えきれないほどの成果を出してきました。

たとえば、2008年当時は、存在はしていたもののほとんど機能していなかった保健ボランティアという制度。今ではすっかり定着し、地域の保健センタースタッフや保健ボランティアが、自主的に会議などを運営しています。


保健ボランティア会議(保健スタッフ・ボランティア会議の様子)



s_OD-Chief
(郡保健局の局長)

また、2008年当時には、「保健ボランティアをサポートするために必要なのはお金です」と訴えていた郡保健局の局長。当時は、保健センターと保健ボランティアが意思疎通する機会もありませんでした。
しかしシェアとの活動を通じて、お金だけではなく保健ボランティア・保健センター・郡保健局の連携も、それ以上に重要だということを学びました。トール氏はシェアスタッフとの対談で、「この連携が進んだことにより、行政側も地域の課題や子どもの健康状態の実態を把握できるようになった」と話しています。

ところで、当時の日記に、私はこんなことを書いていました。
『スタディツアーで学んだことがある。それは「魚を与えるだけではなく、魚の取り方を教える」というだけでは不十分だ、ということ。そして「他人に頼らなくても自分たちで魚を取っていくんだ。自分たちにはそれができるんだ」という自信を持ってもらうことが一番大切、ということである』

まさに、シェアの「現地の人に寄り添う」活動から学んだことでした。
そしてこの「側面支援」という姿勢が、2008年から8年という時間をかけて、保健ボランティアや保健センタースタッフ、郡保健局のスタッフなど、現地の貴重な人材の「成長」に繋がったのだと思います。

2-4
2-2









さぁ、そして2016年!
今年は私もシェアのスタディツアーでカンボジアに行きます!8年ぶりのカンボジア、シェアの活動が現地にどのようなインパクトをもたらしたのか、この目で見られるのがとても楽しみです。


3-1村歩き1


みなさんも、シェアのこれまでの活動成果を見に、シェアのカンボジア・スタディツアーに参加しませんか?
2008年に本格的に始まったプレイベンでのプロジェクトは、今年が最後の1年です。それはつまり、スタディツアーでプレイベンに行けるのも、今年が最後になるかもしれないということです!深い学びの機会になることは間違いありません。

みなさまのご参加をお待ちしております!

---☆ ☆ ☆ スタディツアー詳細 ☆ ☆ ☆---
【テーマ】『笑顔と出会う村歩き! 子どもの健康を守る村づくりを見てみよう』
【日程】 2016年8月20日(土)〜8月27日(土) 6泊8日 
【申込締切】 2016年7月11日(月)
【定員】 20名
詳細はこちらから(申込書もダウンロードできます)

---☆ ☆ ☆ スタディツアー 説明会を開催します! ☆ ☆ ☆---
【日程】5月28日(土)14:00〜16:00
【場所】シェア東京事務所 〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル5F
<申込はこちらから>

---☆ ☆ ☆ スタディツアー 資料を送付いたします! ☆ ☆ ☆---
<資料請求はこちらから>  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年05月11日

「タイ卒業ブログ」 〜タイ事業終了報告会〜

皆さま、サワッディーカー(タイ語で「こんにちは」)。26年間続いたタイ事業ですが、現地の自立を見届け、2016年3月にタイ事業は完全に終了しました。よって、今回でタイ事業最後のブログになります。本稿では、総会前に実施したタイ事業終了報告会についてご報告します。

タイ事業終了報告会では、26年のタイ事業を振り返り、リレー&インタビュー形式で3つの時代(1990年代、2000年代、2008年からの現地化移行時代)に分けて報告しました。私が心に残ったその一部を報告します。

1.タイ事業創始者、工藤芙美子専門家が語る1990年代
質問:タイ事業を始めたきっかけは何ですか。また自己資金持ち出し、タイで始めようと思われたのはどうしてですか。
工藤:1985年にエチオピアでの飢餓被災民への緊急医療救援に行った際に、無力感を感じました。栄養不良と感染症で509名が亡くなり、プライマリ・ヘルス・ケア(以下、PHC)の大切さを実感しました。PHCは人々の生活の知恵から生まれた「住民参加」活動の基本的理念です。タイ東北部ヤソトン県の県保健事務局長から下痢予防活動を依頼され、タイでPHCに基づいた活動をしたいと強く思い、タイに行くことになりました。

質問:活動をする上で大切にされたことは何ですか。
工藤:PHCに基づいて、ロールプレイをして、住民たちに下痢の問題を意識化してもらいました。そして村の保健ボランティアと共に考え、共に活動をしました。保健ボランティアに村で活動報告をしてもらい、彼らのモチベーションを向上させました。私は人材育成とは、教えることではなく、場を与えることだと思います。その中で、私は特に4つの場の重要性を考えています。
1.「気づきの場」「考える場」をつくる。
2.「学びの場」をつくる。「なぜ」と考えて活動をすることが大切です。
3.「活かす場」をつくる。
4.「認められる場」をつくる。

図1
下痢の問題について、住民がロールプレイをしている様子

質問:現在、新財団「HEALTH AND SHARE FOUNDATION(前タイ事務所、以下、HSF)」の理事の多くが、工藤さんと一緒に働いて来た関係者で、タイの保健機関の最前線で活躍されていますが、どのようにして、いい人材を発掘したのですか。
工藤:タイの文化では、共に食事をすることが大切です。共に食事をし、共に考え共に活動をしてきました。

図2
共に考え共に活動をしてきた工藤さん(右から3番目)

2.Dr. 沢田と西山(前タイ事業担当)が語る2000年代
質問:2000年代はエイズプロジェクトが柱でしたが、どのようなプロジェクトだったか、教えて下さい。
西山:2000年代初めには、未だ抗HIV薬がなく、エイズ=死の病気、治らない病気というイメージがあり、村での偏見差別が深刻でした。その中で、HIV陽性者当事者等が声をあげ、村のエイズ対策ボランティアさんと共に、エイズのケアと予防の活動を展開しました。

図3
HIV陽性者当事者、村のエイズボランティア、行政職員、若者、住民が共にエイズキャンペーンを実施した象徴写真(全関係者が1枚の写真に収まっている)

沢田:村を挙げて、小さな子どもまでがエイズキャンペーンに参加しました。
   (当時の詳細は、前ブログでDr.沢田が語っています)

図4
子どもがコンドームを膨らまし飛ばすゲームを取り入れた、エイズキャンペーン

3.西山と広本(タイ事業担当)が語る現地化移行時代
シェアは2008年に現地代表を日本人からタイ人に交代し、現地化の準備を進めました。新財団を設立するために、発起人発掘、他団体へ組織運営に関するインタビュー、新財団の定款作成、財団登記書類を準備しました。現地化のメリットとしては、.織い任凌彗な決定による業務の効率化、▲織た佑離ーナーシップ確立、持続可能性があります。

現地代表とアドミニ・会計スタッフの交代が相次ぎ、現地化には予想以上の時間がかかり、2012年5月に新財団「HSF」立ち上げとなりました。その後、シェアはHSFの組織運営強化支援として、会計システム、事業成果のモニタリングシステムの確立、資金獲得のための能力強化支援を約3年半かけて行いました。

現地化準備とその後の支援に、計8年かかりました。そこで、タイと日本の関係者にインタビューし、この8年の現地化について振り返りました。その結果、以下の学びが挙がりました。
1.現地化をするにあたり、リーダーと会計スタッフがキー
2.現地化経験のある専門家の投入が必要(駐在ではなく、短期でもよい)
3.幅広い分野の理事の確保が必要(現在は保健医療系が多い)
4.資金獲得の役割を段階的に移譲した方がよい
5.現地化に係る年月を5年に短縮した方がよい
6.新財団の強みを認識する必要がある
7.現地化評価は財団設立時に行い、そこでの振り返りを組織運営強化に活かした方がよい

写真タ
報告会の様子

26年の学びを、このブログでまとめきれない程です。今年の機関誌で、改めてタイからの学びを掲載させて頂きます。

末筆になりますが、長年タイ事業を支援して下さった皆さま、本当にありがとうございました。困難な時もありましたが、皆さまからの励ましと応援があったからこそ、乗り越えることができました。この場を借りて、心より感謝を申し上げます。今後、シェアとHSFはパートナー団体として、歩んでいきます。

図5
パートナーシップ宣言を交わしたシェア代表理事のDr.本田(左)とHSF代表のDr.ジン(右)



広本充恵

タイ事業担当 広本 充恵


**応援よろしくお願いいたします**
HSFの活動に賛同して下さる方は、下記のサイトからご寄付のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。(下記サイトの左下の「Donate」ボタンをクリックして下さい。
http://healthandshare.org/en/  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月27日

外国人の医療相談電話を通して思う、連携の大切さ

こんにちは。在日外国人支援事業部アシスタントの横川です。2匹の捨て猫を飼い始めて、もうすぐ2年が過ぎようとしています。一匹の猫の舌がいつも口から出ていて「おかしいなぁ」と思って口の中を観察してみると、猫の前歯がほとんど無くて驚いています。


シェアの医療相談電話概要
現在、在日外国人支援事業部では在日外国人に関する医療相談電話を週に3回(月・水・金:10:00〜17:00)受け付けています。医療アクセスが困難な外国人、アクセスしたが言葉や医療制度など様々な問題に直面している外国人の相談に乗り支援をしています。2015年度の1年間での相談ケース数は130件、相談対応数は321回となりました。

ほとんどの電話相談は保健所や病院のスタッフから
実は、医療電話相談の相談者の多くは当事者である外国人ではなく、結核/HIVの通訳を派遣している病院のソーシャルワーカーや、健康相談会でボランティアに参加して下さった方のお知り合いの病院関係者の方、はたまた、いつも通訳派遣でお話ししている保健所の保健師さんなど、外国人患者を担当する保健・医療・福祉職からの相談がほとんどなのです。

さまざまな背景を持つ、在日外国人の状況
相談対象者の外国人の国籍ですが、ネパール、ベトナム、タイ、フィリピン、ミャンマー、インド、バングラディシュ、インドネシア、ガーナ、ペルーや韓国など様々です。さらに外国人の方の背景ですが、日本に留学中や旅行中の方がた、技能実習生として日本に来ている方、難民の方、路上生活をしている方など、おかれている外国人の環境も多岐にわたります。

廣野 電話中2

相談電話に対応中の廣野

連携することで支援できること
先日、他団体に相談したもののそこでは解決できないので、シェアの医療電話相談の情報を教えてもらったという、ソーシャルワーカーの方から電話がありました。外国人の患者さんは意識不明の重体で、患者さんの家族に通訳をお願いし他の家族に病状などを説明してきたようです。しかし、説明したことに対しての返答の内容から、理解が十分にえられていない気がし不安に思ったため、医療通訳をつけて家族の方に病状と今後の見通しを話したいという内容でした。そのため、医師やその他の医療関係者から患者さんの家族への説明するために通訳を派遣しました。その後、ソーシャルワーカーさんから、家族が納得いく話し合いができ医療通訳の重要性を切に感じられた内容の感想を頂きました。このケースのように、外国人支援団体や多職種間との連携がスムーズに行え、相談ケースの問題が解決に向かう時は非常に嬉しく思います。反対に、相談がきても解決に向かう糸口が見つけられず無力感を感じることもあります。しかし、一個人や一団体では解決への糸口が難しくても、他の団体や様々な関係者と共に考え連携していくことで、外国人の医療問題について糸口を見つけられることは多いと考えています。その時に支援する方法が見つからなくても、諦めずに多くの方と協力して今ある問題に全力で取り組んでいきたいと思います。





在日外国人支援事業アシスタント
横川 峰子


**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_在日
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月26日

もっともっとたくさんの人と「いのちのリレー」をつなぎたい! 〜「いのちのリレー募金」のご案内〜

新緑の5月が待ち遠しい支援者サービス担当の青木です。

支援者の皆さまと直接お会いしたり、お手紙やメールでやり取りをすることも多く、シェアがたくさんの支援者に支えられているのか、また愛されているのかを実感する毎日です。

設立当初から、関わってくださっている支援者の方はもちろんのこと、テレビや新聞を通して、またシェアの支援者の方を通してシェアを知って、シェアのファンになってくださっている方もいらっしゃいます。特に、昨年の秋には、地方新聞25紙にシェアの「集めて送る社会貢献」を紹介していただき、さらに全国のみなさんにシェアを知っていただくきっかけとなりました。


あと2年で、シェアも35歳。

もっともっと多くの人にシェアを知っていただきたい。
シェアの理念に共感してもらいたい。
シェアの活動に参加してもらいたい。

妊娠・出産が原因で命を落とすお母さん。
予防可能な病気で亡くなる子どもたち。
病院から遠く離れた地域に住んでいたり、
正確な情報がないために適切な医療を受けられない人々。
そんな世界中の人々がもっと健康な生活を送れるよう、
シェアは活動しています。

すべての人が平等な医療を受けられ、
健康に生きる社会をつくるために、
ぜひ私たちと一緒に「いのちのリレー」を繋いでいただけませんか。


毎月無理なく1000円から参加できる毎月定期募金 「いのちのリレー募金」があります。1日あたりにすると33円の支援です。

topimage_bokin

バンドエイド的な支援ではなく、継続的な支援によって、地域の健康課題を根本から解決するための継続した支援に取り組むことができます。現在、先日の会員総会で、今年の末までに250人まで増やしたい!と目標を立てました。目標まであと113名。

ぜひ、このブログを読まれたあなたのご参加をお待ちしています。こちらからお申込いただけます
毎月定期募金 「いのちのリレー募金」

もう既に、「いのちのリレー募金」にご参加の方は、お友だちにご紹介いただけると嬉しいです。shiensya★share.or.jpまで、ご連絡いただけましたら、ご紹介キットをお送りいたします。(★を@に変えて下さい)

何かご質問があれば、いつでも事務局までご連絡ください。




支援者サービス担当 青木美由紀






  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 08:00Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年04月20日

全国初の試み!県学校保健委員会が設立されました。

日本の皆さんお久しぶりです!
シェア・東ティモール事務所のスタッフ オクタビオです。
私たちは今、ディリ県を拠点とした学校保健のプロジェクトに取り組んでいます。今回は、先日設立されたばかりの「学校保健委員会」についてお伝えします。

学校保健委員会の設立目的は、ディリ県の学校で継続的に保健教育が実施されるためのシステムを構築するためです。学校保健活動を計画、実施、モニタリング、評価する流れを確立し、子どもたちが学校で保健の正しい知識を身につけ、それを実行に移せる環境作りを目指します。

このシステム作りを担っていくのは、様々な行政機関の職員。リーダーシップをとり、他の関係者との調整役を担うのは、県教育局の学校保健担当官と、県保健局の健康推進担当官の二人。学校の保健教育の実施状況や、衛生環境、子どもたちの健康状態を定期的にモニタリングするのは、普段から学校を巡回して教育の質を管理している県教育局のインスペクターと呼ばれる人たちと、定期的に学校で寄生虫薬の配布や予防接種を行っている保健センターのスタッフ。
さらに水道局と農業局にも、学校の水設備や学校菜園の充実化のために協力してもらう予定です。

1_学校保健委員会主要メンバー
写真1:学校保健委員会主要メンバー 県教育局や保健局の職員が主です。

多くの機関を巻き込んで活動していく委員会ですが、活動内容も多岐に渡ります。学校教員対象の研修、校長対象のワークショップ、身体測定の実施、地域を巻き込んだ保健衛生活動の実施、学校や関係機関に配布するニュース・レターの作成、などなど・・・。さらに、研修を受けた教員のフォローアップや、学校の衛生環境のモニタリング、各機関内の情報共有の徹底化など、活動の持続性のために行わなくてはいけないこともたくさんあります。

さて、シェアは何をしているかと言うと、裏方としてのサポート役です。関係者同士だけではスムーズにいかない話し合いへの同席、会議の実施支援、活動計画への助言、文書作成の補助などをしています。

シンプルに聞こえますが、裏方として活動するのは容易ではありません。委員会メンバーの日常業務との兼ね合いや、関係機関同士の力関係などにより、すんなりと進む活動の方が少ないです。

「シェアのスタッフがやればすぐに終わる業務なのに・・・」と私たちが率先してやってしまいたい衝動に駆られることは多々ありますが、ぐっと我慢します。シェアがサポートできるのは3年間。その後の活動の持続性を考え、縁の下の力持ち役に徹します。

2_関係者との打ち合わせ

写真2: 保健省、教育省の学校保健担当者との打ち合わせ

3_オープニングワークショップの振り返り
写真3: 先日実施した「学校保健委員会発足ワークショップ」の振り返り

委員会の活動が軌道に乗るにはまだまだ時間がかかりそうですが、教育省が学校保健への予算確保に向けて動き出すなど、ゆっくりですが確実に前進しています。

オクト
スタッフ オクタビオ

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月14日

新生シェアが迎える新たな春 〜会員総会を終えて〜

「最近出たなかで一番いい総会だった」
「職員の意気込みが伝わってきた」
先月19日に行ったシェアの会員総会の後に、参加した関係者の方々から頂いた言葉です。

〆監より報告

佐藤より報告

毎年行う会員総会は、シェアの一年間の事業報告と決算、そして次の年の事業計画と予算案の承認を得る場です。昨年は特に厳しい財政状況を踏まえ、財政基盤の安定化を含む本格的な組織再建への取り組みに着手しましたが、実はそのプロセスで様々な運営上の問題が生じ、組織として非常に苦しい路を辿った一年となりました。

ただその結果、役員、職員の一人ひとりが、シェアの置かれている現状とこれから共に乗り越えていくチャレンジにきちんと向き合い、そのなかで、シェアが、また自分自身が何をすべきかについて、お互いに話し合い理解し合うことができたと思っています。事業計画をつくるプロセスにおいても、「今変わらないともう変われない」という危機感を持って、職員が自分の業務を見直し、皆で協力して組織づくりを進める必要性を何度も確認する場を持ちました。

会員総会という、ともすれば儀式的になりがちな場において、こうしたシェアの現状をどのように関係者の方たちと共有するか。準備を進めるなかで悩ましくもありましたが、これから私たちが取り組もうとしていることを理解し、サポートして頂くためには、やはり率直にお伝えすることが一番だと考え、当日に臨みました。発表の時間や方法は、例年と変わらないものでしたが、「職員の意気込みが伝わってきた」と感じて頂いたのは、こういった経緯があったからだと思っています。

∋務局職員、インターンよりご挨拶

事務局職員、インターンよりご挨拶

また今回は、26年間続いたタイ事業の終了、複数名の事務局職員の入れ替わり等、まさにシェアの長い歩みに一区切りがつき、新たなステージに踏み出すタイミングでもあります。事務局長を含め、新しいメンバーを迎え入れ、心機一転、新たな目標と可能性に向かって始動した新生シェアを、皆さま、引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。





事務局長 佐藤真美



**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_一般  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 10:33Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年04月13日

緊張の一日。カンボジア人スタッフ ヒエンの晴れ舞台

2月のはじめ、シェアカンボジアでは、日本のキリスト教系NGOから依頼を受けてTOT(Training of Trainers)といわれるトレーナーのためのトレーニングを行いました。トレーニングでは、栄養とコミュニティでの子どもの成長把握と管理の方法を伝授しました。

その後、そのNGOで母親の料理コンテストがあり、シェアにも招待をいただきました。
週末だったのですが、プログラムオフィサーのヒエンがシェアを代表して出席しました。すると、援助団体など賓客と同じところに席を設けられ、
s_image009
(左側グレーのシャツ。緊張した面持ちで来賓と並ぶヒエン)

5分間のスピーチをしたそうです!
s_image007

ヒエンは1週間くらい前から緊張しており、シェアについて何を説明すればいいかとか、明らかに彼なら熟知しているであろうことを質問してきたり、落ち着かなかった様子でした。本番では、立派に離乳食や補完食も年齢相応にあった食事を食べさせることはもちろん必要だけど、それ以上に、きちんと自分の子どもがちゃんと正常に成長しているか継続して見ていくことがすごく大切である!とお話をしたそうです。

どうですか、そのときのヒエンの写真。立派じゃないですか。

morgan
モーガン三恵子
シェア・カンボジア事務所代表

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_カンボジア1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月06日

Dr.沢田が語る タイで成功事例を残したエイズの活動を振り返って

タイでエイズが流行を始めた1990年代初め、私たちシェアは東北タイでの活動を開始しました。当時私たちは、活動の必要性が理解されないもどかしさを感じることが多かったです。農閑期には多くの人々が出稼ぎに行く東北の村。貧しかった村でも都会との交流の急速な増加の中で、多くの人がエイズを発病するようになっていました。しかし、保健ボランティア達に話しても、「この村にはエイズになるような人はいませんよ」「私たちにはエイズは関係ない」と誰も関心を寄せてくれない状況が続きました。

そんな中で、エイズへの取り組みが先行している北タイに行き、参加型の啓発プログラムを学んできました。当時地域のエイズ対策専門官であったジン医師(現HSF代表理事:旧名「アーカード」)らと相談し、これを活用した保健ボランティア向けの研修を実施しました。劇やゲーム、グループワークを駆使した研修で、エイズが誰にとっても起こりえる問題だと実感してもらうことで、保健ボランティア達の意識が変わっていきました。多くの保健ボランティアが、地域で思い思いの工夫をこらしたエイズ啓発活動を開始するようになりました。

図1
大人と子どもが一緒になって、村でエイズキャンペーンを実施  続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月30日

3年後に思いを馳せて。学校が抱える課題が見えてきたベースライン調査

はじめまして。1月に東ティモールの学校保健プロジェクト・コーディネーターとしてディリに着任しました、秋山真輝(あきやま まき)です。
これまでは日本で教育関係の仕事や、青年海外協力隊として中米、ベリーズ国でエイズ対策の活動などをしてきました。東ティモールに赴任して2ヶ月半。同僚たちに助けられながら、少しずつ仕事に慣れてきました。
業務で使う私のテトゥン語(東ティモールの公用語のひとつ)はまだまだ怪しいですが、結核、下痢、寄生虫など、病気用語に関しては着々と語彙力アップしています!

シェア東ティモール・チームメンバー↓
スタッフ集合写真


今回は、私と2人の新・現地人スタッフが加わった東ティモール事務所より、動き始めたばかりの学校保健プロジェクトのベース・ライン調査に関してご報告します。
首都があるディリ県を拠点とした本プロジェクトで取り組んでいるのは、学校保健教育システムの構築。このシステム作りの主役となるのは、国やディリ県の行政官から成る「学校保健委員会」です。
シェアはこれまでにエルメラ県で実施した学校保健プロジェクトで培った経験を活かしながら、裏方としてサポート役に徹します。
プロジェクトが終了する3年後には、教員向けの保健教育研修システムが出来上がり、学校保健委員会のメンバーが、そのシステムのモニタリングやフォローアップを十分に行えるようになることを目指しています。そして、子ども達が楽しく保健の知識を身に付け、元気に成長できる環境づくりに貢献したいと願っています。

前置きが長くなりましたが、現在実施中のベース・ライン調査の目的、それは一言で言うとプロジェクトの効果をはかるため。
この調査では保健教育の現状を把握し、3年後にはそれがプロジェクトの実施によってどう変わったかを調査します。調査は学校保健に携わる国・県・学校の保健/教育関係者対象に行うインタビューや、小中学生を対象に行う保健の知識、行動に関する小テスト、学校の衛生環境のチェックなど、幅広く行っています。現在はデータを収集中ですが、ここまでたどり着くにまでには長いプロセスがありました。

例えば小中学生対象の小テストができるまでは…

すでに学校で使われている教材やカリキュラムに関して教員から聞き取り→調査内容をスタッフで協議→テスト問題作成→専門家に意見をいただく→テスト問題修正→実施マニュアル作成→学校で実際に練習→反省会&テスト問題再修正→データ入力フォームの作成→本番!
といった感じで、試行錯誤の繰り返しでした。

テスト内容を話し合い中のスタッフ↓
DSC_0130

本番前の予行演習は欠かせません。生徒の前に立ったつもりで練習↓
予行演習


学校では予期せぬハプニングもたくさん。例えば、学校の施設が児童数に対して足りていないディリの中心部の学校では、一クラス60人以上のクラスもあり、テスト用紙が足りないという事態が発生!また、読書の機会が限られている東ティモールの子どもたちは、文章は声に出して読み、耳から頭に入れる傾向にあるため、テスト中は問題を読み上げる子ども達の声で賑やかに!お互いの答えが分かってしまうのではないかと、私は一人でハラハラしていました。

問題を読み上げる子どもたちの声で賑やかな教室↓
小テスト


「爪はちゃんと短く切っているかな?」子どもたちの衛生習慣もチェック。↓
爪の長さチェック


先生にも保健教育の実施状況をインタビューします↓
教員インタビュー


学校の衛生環境を観察中のスタッフ。トイレや水の状況、ゴミ箱の有無など、様々な項目をチェック。「ゴミ箱は一応あるから3点ね」「でもポイ捨てが多いから2点にすべきじゃない?」など、話し合って評価をつけます。↓
FRESHフォーマットを使った衛生環境チェック

プロジェクトの効果を図るのが一番の目的の調査ですが、それ以外にも様々な役割を果たしています。第一に、スタッフ自身が学校の現状や、保健教育関係者の役割を把握することができるという点。

今は100校近くあるディリ県内の全小中学校を訪問し始めたところですが、それから見えてきたのは、学校が抱える様々な課題。また、同じディリ県内でも、都市部と山間部では抱える問題も違うようです。
例えば、都市部の学校が生徒数の多さにより、限られた数のトイレを清潔に保つのに苦労をしている一方、山間部の学校は敷地内への動物の侵入に悩まされていたりと…。
この様に学校の実情を知ることは、多様な学校のニーズに合った活動を展開していく上でとても大切です。

さらにこの調査は、保健教育関係者のオーナーシップ向上にも貢献していると感じます。「学校保健委員会」のメンバーは学校訪問に同行し、自ら学校の現状把握に努めています。また、シェアのスタッフによるインタビューにおいて、自らの委員会での役割や抱負について語ってもらうことで、学校保健への意識が高まることを願っています。

プロジェクト終了後の3年後、同じ学校を訪問する時どの様な状況が目に入って来るのか、保健教育関係者にインタビューする時どの様な答えが返ってくるのかと想像すると、今からドキドキします。
調査で集めるデータはこれからの3年間の土台となる大事な情報。一件一件大切に集め、今後の活動に役立てていきます。


東ティモール 学校保健プロジェクト・コーディネーター
秋山

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月29日

参加者がつくるイベント、生まれる密なコミュニケーション。「Dr.本田徹の健康居酒屋」

始まったシェアの新企画
春はお花見。宴会の季節到来です。
さて、シェアはひと足早く、2月末に宴会の席を設けました。それは、今年のシェアのチャレンジでもある、「Dr.本田徹の健康居酒屋」イベントの定期開催です。
私がシェアに入職した時、一方向的な話になりがちが活動報告会を見て、参加者ともっと双方向の場にならないかと思っていました。その後、報告と交流タイムの2部構成のシェアカフェ、カフェで行う代表トークイベントなどを企画してきました。そして、更に双方向で、密なコミュニケーションの場となるのが、今回始まった「Dr.本田徹の健康居酒屋」です。


DSC_0487  続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 16:27Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年03月22日

嬉しい「ありがとう」の連鎖 〜シェアもったいない活動の拡がり〜

昨年の10月後半から、温かなメッセージとたくさんの「使用済み切手」や「書き損じハガキ」が事務局に届くようになりました。それも、これまで全くシェアと接点がなかった方々から。


  • 「こんにちは!すばらしい活動ですね!家で眠っていた切手が、どなたかの支援に役立てていただけるなんて嬉しいです」

    「部屋を整理していたところ、書き損じや未使用の年賀状がでてきました。微力ながら、貴会に協力いたしたくご送付差し上げます」

    「神戸新聞の「記事で切手等の寄付を呼びかけているのを知りました」

    「中国新聞に貴法人の『アジアの保健医療支援』のことが載っていました。我が家にも切手などで使用する予定のないものが少しありましたので、送ります」


使用済み切手など

外国切手 004


そして、電話での問い合わせもたくさん。

最初は何が起こったのか???と、びっくり。

少しずつ謎が解けていきました。なんと、神戸新聞、中国新聞を皮切りに、年末まで全国の25紙で、シェアの活動と「集めて送る寄付」について紹介があったのです。

2015年を通して、のべ約1500件「集めて送る寄付」へのご協力がありました。この数、2014年の5倍!


  • 書き損じハガキだけでも、11,403枚
        (約45万円相当の切手に交換)

    未使用切手は、64.5万円相当。

    使用済み切手も、102kg(約12万円に換金)

    日用品などバザー品は、31万円の売上げ

    BOOK募金は、約10万円

    お宝やは、約2万円

    ファッション・チャリティ・プロジェクトは、約15万円


合計すると、約180万円ものご寄付になりました!

みなさんが不要になったものを集めただけで、こんなに大きな支援に。

東ティモールの「身長・体重測定キット」だったら、900セット分。

カンボジアの乳幼児健診だったら、450回分。

在日外国人の医療通訳派遣だったら、180人分。


※「集めて送る寄付」で集まった書き損じはがきなどは、切手に交換し、その分節約した郵送費を活動資金として生まれ変わります。



そして、この嬉しい驚きは、3月になってまた別の形で訪れました。

雑誌「オレンジページ」にシェアの支援者さんの声を発見したのです!


「切手を送ってみると、すぐに礼状が届きました。何か良いことをしたようで気持ちがよいです」

オレンジページ

全国の皆さまの温かいご支援に対して、シェアは一人ひとりにお礼状を送っています。昨年末は、その数が800名にも達しようという勢いでしたので、いつもお手伝いいただいている火曜(通う)ボランティアさんたちに、火曜日以外にも事務所に来ていただき、お礼状書きをお手伝いいただきました。

すぐにお礼をお伝えしたい、という思いが届き、お礼状を受け取った方が、「オレンジページ」に投稿してくださったのです。


シェアのもったいない活動が、着実に拡がっている。

こうして「ありがとう」という気持ちが連鎖していく。

全国のご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

そして、これからも、この「ありがとう」の連鎖をどんどん拡げていけたら嬉しいです。


**応援よろしくお願いいたします**

ハガキ君の旅バナー



支援者サービス担当 青木美由紀


  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 09:19Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年03月18日

「お得感満載」「ぐいぐいひきつけられた」シェア×地球のステージ合同イベントの報告

「いつも報告書で読んでいた活動が、迫力ある解説でよくわかった」
「自分が当たり前だと思っていることも、人に伝える大変さを改めて思い知った」
「体験・講義と盛りだくさんで良かった」「経口補水液の歌がすてき。日本でもやってほしい。」「進行がユニークで分かりやすく、楽しく参加できた」

1月30日に東ティモールで活動する2つのNGO、シェア×地球のステージ で開催した報告会で寄せられた感想です。参加して下さったのは、学生や会社員、保健医療関係者など、20代から70代の幅広い層の方々。早い時期から続々と参加申し込みをいただき、50名の定員が満員御礼でした。

以前から「いつか一緒にイベントを!」と話していたことがようやく実現したイベントでした。地球のステージとシェアは活動地や内容も近く、現地でもよく情報交換など協力し合っています。
地球のステージからは一時帰国中の駐在員 菊池陽さんが、シェアからは元駐在員で東ティモール事業担当の吉森が登壇しました。今回のテーマは「東ティモールの生活から見えること」。東ティモールの食を切り口に、体験型のイベントでした。

まずはアイスブレイキングからスタート。
お互いの良い印象探しから始まる自己紹介で、緊張感のあった会場の空気が一気にほんわかほぐれます。
大きなスクリーンに写真を写しながら、東ティモールの国の紹介や食事、医療事情などをご紹介。
菊池陽さんは助産師でもあります。参加者の方が妊婦の栄養状態を測る上腕周囲計を体験。
妊娠期の栄養状態が、出産後の子どもの成長にも影響があることなどを説明しました。

次は、食べものと栄養素を学ぶ、栄養ゲームの体験です。シェアが作成した教材で、東ティモールの小学校や母子健診の場で、実際に使っているものです。
「この食材はなんだろう?」「3色なのは日本と同じだね。」など見慣れない食材を、3つのグループに分ける作業は、どこのグループも参加者同士の会話も弾んでいました。
P1160032

インドネシアが発祥の大豆の発酵食品「テンペ」や、ビタミンAが多く含まれるキャッサバの葉、甲状腺腫予防のためにヨウドが添加されているヨウド添加塩など、日本との違いを楽しんでいただけたようです。

休憩時間は、ほっと一息&体験タイム。東ティモールのお菓子やコーヒー、ハーブティーをお出ししました。
シェアが学校保健活動で広めている簡易手洗い装置tippy tap(※もともとはアフリカで始まったもののようです)を会場に設置。身近にある材料で、節水しながら清潔な水で手が洗える装置に、みなさん興味津々。たくさんの方に体験していただきました。
手洗い装置

後半は、地球のステージとシェアそれぞれの支援活動報告を行いました。
地球のステージは、エルメラ県の1郡で保健ボランティアの育成やSISCaと呼ばれる移動型健診の地域保健活動を行っています。動画や写真を使って、現地の様子がよく伝わってくる発表でしたが、なんといっても会場を盛り上げてくれたのは、菊池さんのパワーあふれるトークです。これまで沖縄で助産師として働き、青年海外協力隊でインドネシアにも2年間行っていた菊池さん。思わず引き付けられる明るさと分かりやすいトークで、支援している保健ボランティアさんが村人にとって欠かせない存在になっていることや、道路事情の悪い農村山岳地で、作っている救急車搬送システムでは、村長など村のキーパーソンも協力してくれるようになったりと、地域に根差した活動が着実に実を結び、「村で健康を守る」しくみが進みつつあることが伝わってきました。
P1160074
【助産師さんらしからぬ(?)トークで、盛り上げてくれた菊池さん 】

シェアも2013年まで隣りのアイレウ県全域で地球のステージと同じく、保健ボランティアSISCaと呼ばれる移動型健診や保健ボランティアの育成支援を行っていました。今では、その当時シェアアイレウ事務所で働いていた東ティモール人の元スタッフたちが、ローカルNGOを立ち上げ、県保健局と協力してSISCa支援を続けています。
地球のステージのスタッフも、元シェアスタッフから保健ボランティア育成や保健教材についての研修を受けたり、情報交換をしているそうです。シェアの活動を通して育成された人材やアイレウ県での活動が、他の県にも健康の輪を広げていることをとても嬉しく思いました。

今回のイベントを通して、シェアの保健活動に賛同してご寄付くださった方もいました。「共感力の高いイベントだった」「講義式でなく、トークがとても分かりやすく楽しんだ」というお声もいただきました。私も聞いてくださっている皆さんの温かいまなざしに、楽しみながらお話しすることができました。今回は、これまで東ティモールのスタディーツアーやイベントにたびたび参加して下さっている方も何名かいらしていて、久しぶりにお会いする顔に嬉しくなりました。これからも「また参加したい!」と思っていただけるようなイベントを開催し、支援の輪を広げていきたいと思います。

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月14日

タイ財団HSFとシェアの新たな歩み 〜パートナー団体となる〜

皆さま、サワッディーカー(タイ語で「こんにちは」)。タイ事業の広本です。タイ事業終了に伴い、この度最後の出張に行って参りました。出張前半は、これが最後と日々噛みしめていましたが、出張後半は怒涛のようにやってきて、あっという間に終わってしまいました。本ブログでは、その出張の様子を紹介します。

パートナーシップ・セレモニー
さて、今回の出張の一番大きな目的は、HSF(シェアから独立した前タイ事務所の新しい財団名:HEALTH AND SHARE FOUNDATIONの略)とシェアのパートナーシップ宣言を交わすセレモニーを実施することでした。2012年にHSFはシェアから独立しましたが、2015年12月までを現地化移行期間として、シェアはHSFの組織運営強化支援を実施してきました。そして、2016年以降、HSFとシェアがそれぞれ別団体として、今後協力関係を築いていくことを約束して、パートナーシップ宣言に署名を交わしました。

sign6
パートナーシップ宣言署名の様子

sign3
左:HSFジン代表、右:シェア本田代表理事

セレモニーには、この3年間HSFへの組織運営強化支援をして下さった生協総合研究所さま、前シェアタイ事務所のOB/OG、過去の活動時代の関係者がタイ国内から、そして日本から大勢応援に来てくださいました。シェアからは本田代表理事、前タイ事業担当の西山、タイ事業担当の広本が出席しました。そして、HSFのジン代表、シェアの本田代表理事、生協総合研究所の古田先生より、それぞれ新しい道に向かってスピーチが寄せられました。そのスピーチの一部を紹介します。

シェアの本田代表理事によるスピーチ
「『卒業式』とは、新たなスタート、今後成長するための新しいチャンスのひと時でもあります。このパートナーシップ・セレモニーは『卒業式』とも呼べます。HSF関係者、長年の支援者、そして生協総合研究所のみな様と共にこの卒業式を共有できたことを、非常に嬉しく名誉に思っております。・・・(中略)・・多大な感謝と賞賛を込めて、今後シェアはHSFとの絆と連帯を継続し強化していきます。」
 (*スピーチ全文は、後日機関紙にて紹介する予定です。)

speech
本田代表のスピーチ

セレモニーのクライマックス
セレモニーの最後には、タイ人が願いを込めてバイシー(白い紐)を結び、日本人を送りだして下さいました。タイ東北地方では、人を送り出す時に、健康と幸せ、交通安全を祈って、バイシーが結ばれる伝統文化があります。

baisii2


baisii1


HSFの現地化と組織運営強化に関する意見交換会
セレモニーの翌日は、シェアによるHSFへの組織運営強化支援を3年間サポートして下さった生協総合研究所さまとHSF、シェアによる意見交換会を行いました。HSF事務局長のチェリーが、現地化からの学びを共有し、その後活発な質疑応答となりました。生協総合研究所さまからは、地域の人々が自ら健康問題を解決できるような地域づくりをしていることが、活動視察からもよく分かり、3年間の支援の成果が実感できたとお言葉をいただきました。

写真2


写真1


おわりに
2008年から現地化準備を始め、2012年に財団法人化、そして2015年に組織運営強化支援が終了し、現地化の全体プロセスだけでも8年間かかりました。特に2015年は、HSFのスタッフと理事が一丸となって、組織の財政確保に必死になって取り組んできました。少しずつHSFの課題を克服しながら、2016年が開始しました。これからHSFはシェアのパートナー団体として、対等な関係で歩んでいきます。シェアから本当の意味で独立したHSFに、皆さま暖かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

memory1

セレモニー出席者と集合写真



広本充恵

タイ事業担当 広本 充恵


**応援よろしくお願いいたします**
HSFの活動に賛同して下さる方は、下記のサイトからご寄付のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。(下記サイトの左下の「Donate」ボタンをクリックして下さい。
http://healthandshare.org/en/  
このエントリーをはてなブックマークに追加