NGO SHARE

2016年05月18日

インターンとして活動した2008年、スタディツアーで学んだこと、そしてカンボジアのその後・・・。

皆さん、こんにちは。海外事業アシスタントの末永です。
2008年は、私にとってシェアカンボジア事務所でインターンをした年であり、またシェアが現在の活動地プレイベンで初めてスタディツアーを受け入れた年でもありました。

当時私は大学生で、見る物すべてが刺激的!
見たことのない野菜や果物、市場に大量に積まれた商品、その上で昼寝をするおばちゃん、停電でライトが消えてしまった信号機、トゥクトゥクやバイクタクシーといった乗り物…。
シェアの活動のお手伝いをさせていただきながらたくさんのことを学び、驚きに満ちた半年を過ごしました。


Picture 263
(農村での保健教育の一幕。「蚊に刺されてデング熱にかかった子どもB」という微妙な役を演じました)

実は私がカンボジアでインターンをしている最中に、他の日本からの参加者と現地で合流し、スタディツアーに参加しました。スタディツアーでは、村歩きや参加者のみなさんとのグループワークを通じて、カンボジアの農村について学びました。


3-1村歩き2
(村歩きの様子)


あれから8年が経ち、シェアのプレイベンでの活動は、数えきれないほどの成果を出してきました。

たとえば、2008年当時は、存在はしていたもののほとんど機能していなかった保健ボランティアという制度。今ではすっかり定着し、地域の保健センタースタッフや保健ボランティアが、自主的に会議などを運営しています。


保健ボランティア会議(保健スタッフ・ボランティア会議の様子)



s_OD-Chief
(郡保健局の局長)

また、2008年当時には、「保健ボランティアをサポートするために必要なのはお金です」と訴えていた郡保健局の局長。当時は、保健センターと保健ボランティアが意思疎通する機会もありませんでした。
しかしシェアとの活動を通じて、お金だけではなく保健ボランティア・保健センター・郡保健局の連携も、それ以上に重要だということを学びました。トール氏はシェアスタッフとの対談で、「この連携が進んだことにより、行政側も地域の課題や子どもの健康状態の実態を把握できるようになった」と話しています。

ところで、当時の日記に、私はこんなことを書いていました。
『スタディツアーで学んだことがある。それは「魚を与えるだけではなく、魚の取り方を教える」というだけでは不十分だ、ということ。そして「他人に頼らなくても自分たちで魚を取っていくんだ。自分たちにはそれができるんだ」という自信を持ってもらうことが一番大切、ということである』

まさに、シェアの「現地の人に寄り添う」活動から学んだことでした。
そしてこの「側面支援」という姿勢が、2008年から8年という時間をかけて、保健ボランティアや保健センタースタッフ、郡保健局のスタッフなど、現地の貴重な人材の「成長」に繋がったのだと思います。

2-4
2-2









さぁ、そして2016年!
今年は私もシェアのスタディツアーでカンボジアに行きます!8年ぶりのカンボジア、シェアの活動が現地にどのようなインパクトをもたらしたのか、この目で見られるのがとても楽しみです。


3-1村歩き1


みなさんも、シェアのこれまでの活動成果を見に、シェアのカンボジア・スタディツアーに参加しませんか?
2008年に本格的に始まったプレイベンでのプロジェクトは、今年が最後の1年です。それはつまり、スタディツアーでプレイベンに行けるのも、今年が最後になるかもしれないということです!深い学びの機会になることは間違いありません。

みなさまのご参加をお待ちしております!

---☆ ☆ ☆ スタディツアー詳細 ☆ ☆ ☆---
【テーマ】『笑顔と出会う村歩き! 子どもの健康を守る村づくりを見てみよう』
【日程】 2016年8月20日(土)〜8月27日(土) 6泊8日 
【申込締切】 2016年7月11日(月)
【定員】 20名
詳細はこちらから(申込書もダウンロードできます)

---☆ ☆ ☆ スタディツアー 説明会を開催します! ☆ ☆ ☆---
【日程】5月28日(土)14:00〜16:00
【場所】シェア東京事務所 〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル5F
<申込はこちらから>

---☆ ☆ ☆ スタディツアー 資料を送付いたします! ☆ ☆ ☆---
<資料請求はこちらから>  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 17:51Comments(0)TrackBack(0)

2016年05月11日

「タイ卒業ブログ」 〜タイ事業終了報告会〜

皆さま、サワッディーカー(タイ語で「こんにちは」)。26年間続いたタイ事業ですが、現地の自立を見届け、2016年3月にタイ事業は完全に終了しました。よって、今回でタイ事業最後のブログになります。本稿では、総会前に実施したタイ事業終了報告会についてご報告します。

タイ事業終了報告会では、26年のタイ事業を振り返り、リレー&インタビュー形式で3つの時代(1990年代、2000年代、2008年からの現地化移行時代)に分けて報告しました。私が心に残ったその一部を報告します。

1.タイ事業創始者、工藤芙美子専門家が語る1990年代
質問:タイ事業を始めたきっかけは何ですか。また自己資金持ち出し、タイで始めようと思われたのはどうしてですか。
工藤:1985年にエチオピアでの飢餓被災民への緊急医療救援に行った際に、無力感を感じました。栄養不良と感染症で509名が亡くなり、プライマリ・ヘルス・ケア(以下、PHC)の大切さを実感しました。PHCは人々の生活の知恵から生まれた「住民参加」活動の基本的理念です。タイ東北部ヤソトン県の県保健事務局長から下痢予防活動を依頼され、タイでPHCに基づいた活動をしたいと強く思い、タイに行くことになりました。

質問:活動をする上で大切にされたことは何ですか。
工藤:PHCに基づいて、ロールプレイをして、住民たちに下痢の問題を意識化してもらいました。そして村の保健ボランティアと共に考え、共に活動をしました。保健ボランティアに村で活動報告をしてもらい、彼らのモチベーションを向上させました。私は人材育成とは、教えることではなく、場を与えることだと思います。その中で、私は特に4つの場の重要性を考えています。
1.「気づきの場」「考える場」をつくる。
2.「学びの場」をつくる。「なぜ」と考えて活動をすることが大切です。
3.「活かす場」をつくる。
4.「認められる場」をつくる。

図1
下痢の問題について、住民がロールプレイをしている様子

質問:現在、新財団「HEALTH AND SHARE FOUNDATION(前タイ事務所、以下、HSF)」の理事の多くが、工藤さんと一緒に働いて来た関係者で、タイの保健機関の最前線で活躍されていますが、どのようにして、いい人材を発掘したのですか。
工藤:タイの文化では、共に食事をすることが大切です。共に食事をし、共に考え共に活動をしてきました。

図2
共に考え共に活動をしてきた工藤さん(右から3番目)

2.Dr. 沢田と西山(前タイ事業担当)が語る2000年代
質問:2000年代はエイズプロジェクトが柱でしたが、どのようなプロジェクトだったか、教えて下さい。
西山:2000年代初めには、未だ抗HIV薬がなく、エイズ=死の病気、治らない病気というイメージがあり、村での偏見差別が深刻でした。その中で、HIV陽性者当事者等が声をあげ、村のエイズ対策ボランティアさんと共に、エイズのケアと予防の活動を展開しました。

図3
HIV陽性者当事者、村のエイズボランティア、行政職員、若者、住民が共にエイズキャンペーンを実施した象徴写真(全関係者が1枚の写真に収まっている)

沢田:村を挙げて、小さな子どもまでがエイズキャンペーンに参加しました。
   (当時の詳細は、前ブログでDr.沢田が語っています)

図4
子どもがコンドームを膨らまし飛ばすゲームを取り入れた、エイズキャンペーン

3.西山と広本(タイ事業担当)が語る現地化移行時代
シェアは2008年に現地代表を日本人からタイ人に交代し、現地化の準備を進めました。新財団を設立するために、発起人発掘、他団体へ組織運営に関するインタビュー、新財団の定款作成、財団登記書類を準備しました。現地化のメリットとしては、.織い任凌彗な決定による業務の効率化、▲織た佑離ーナーシップ確立、持続可能性があります。

現地代表とアドミニ・会計スタッフの交代が相次ぎ、現地化には予想以上の時間がかかり、2012年5月に新財団「HSF」立ち上げとなりました。その後、シェアはHSFの組織運営強化支援として、会計システム、事業成果のモニタリングシステムの確立、資金獲得のための能力強化支援を約3年半かけて行いました。

現地化準備とその後の支援に、計8年かかりました。そこで、タイと日本の関係者にインタビューし、この8年の現地化について振り返りました。その結果、以下の学びが挙がりました。
1.現地化をするにあたり、リーダーと会計スタッフがキー
2.現地化経験のある専門家の投入が必要(駐在ではなく、短期でもよい)
3.幅広い分野の理事の確保が必要(現在は保健医療系が多い)
4.資金獲得の役割を段階的に移譲した方がよい
5.現地化に係る年月を5年に短縮した方がよい
6.新財団の強みを認識する必要がある
7.現地化評価は財団設立時に行い、そこでの振り返りを組織運営強化に活かした方がよい

写真タ
報告会の様子

26年の学びを、このブログでまとめきれない程です。今年の機関誌で、改めてタイからの学びを掲載させて頂きます。

末筆になりますが、長年タイ事業を支援して下さった皆さま、本当にありがとうございました。困難な時もありましたが、皆さまからの励ましと応援があったからこそ、乗り越えることができました。この場を借りて、心より感謝を申し上げます。今後、シェアとHSFはパートナー団体として、歩んでいきます。

図5
パートナーシップ宣言を交わしたシェア代表理事のDr.本田(左)とHSF代表のDr.ジン(右)



広本充恵

タイ事業担当 広本 充恵


**応援よろしくお願いいたします**
HSFの活動に賛同して下さる方は、下記のサイトからご寄付のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。(下記サイトの左下の「Donate」ボタンをクリックして下さい。
http://healthandshare.org/en/  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月27日

外国人の医療相談電話を通して思う、連携の大切さ

こんにちは。在日外国人支援事業部アシスタントの横川です。2匹の捨て猫を飼い始めて、もうすぐ2年が過ぎようとしています。一匹の猫の舌がいつも口から出ていて「おかしいなぁ」と思って口の中を観察してみると、猫の前歯がほとんど無くて驚いています。


シェアの医療相談電話概要
現在、在日外国人支援事業部では在日外国人に関する医療相談電話を週に3回(月・水・金:10:00〜17:00)受け付けています。医療アクセスが困難な外国人、アクセスしたが言葉や医療制度など様々な問題に直面している外国人の相談に乗り支援をしています。2015年度の1年間での相談ケース数は130件、相談対応数は321回となりました。

ほとんどの電話相談は保健所や病院のスタッフから
実は、医療電話相談の相談者の多くは当事者である外国人ではなく、結核/HIVの通訳を派遣している病院のソーシャルワーカーや、健康相談会でボランティアに参加して下さった方のお知り合いの病院関係者の方、はたまた、いつも通訳派遣でお話ししている保健所の保健師さんなど、外国人患者を担当する保健・医療・福祉職からの相談がほとんどなのです。

さまざまな背景を持つ、在日外国人の状況
相談対象者の外国人の国籍ですが、ネパール、ベトナム、タイ、フィリピン、ミャンマー、インド、バングラディシュ、インドネシア、ガーナ、ペルーや韓国など様々です。さらに外国人の方の背景ですが、日本に留学中や旅行中の方がた、技能実習生として日本に来ている方、難民の方、路上生活をしている方など、おかれている外国人の環境も多岐にわたります。

廣野 電話中2

相談電話に対応中の廣野

連携することで支援できること
先日、他団体に相談したもののそこでは解決できないので、シェアの医療電話相談の情報を教えてもらったという、ソーシャルワーカーの方から電話がありました。外国人の患者さんは意識不明の重体で、患者さんの家族に通訳をお願いし他の家族に病状などを説明してきたようです。しかし、説明したことに対しての返答の内容から、理解が十分にえられていない気がし不安に思ったため、医療通訳をつけて家族の方に病状と今後の見通しを話したいという内容でした。そのため、医師やその他の医療関係者から患者さんの家族への説明するために通訳を派遣しました。その後、ソーシャルワーカーさんから、家族が納得いく話し合いができ医療通訳の重要性を切に感じられた内容の感想を頂きました。このケースのように、外国人支援団体や多職種間との連携がスムーズに行え、相談ケースの問題が解決に向かう時は非常に嬉しく思います。反対に、相談がきても解決に向かう糸口が見つけられず無力感を感じることもあります。しかし、一個人や一団体では解決への糸口が難しくても、他の団体や様々な関係者と共に考え連携していくことで、外国人の医療問題について糸口を見つけられることは多いと考えています。その時に支援する方法が見つからなくても、諦めずに多くの方と協力して今ある問題に全力で取り組んでいきたいと思います。





在日外国人支援事業アシスタント
横川 峰子


**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_在日
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月26日

もっともっとたくさんの人と「いのちのリレー」をつなぎたい! 〜「いのちのリレー募金」のご案内〜

新緑の5月が待ち遠しい支援者サービス担当の青木です。

支援者の皆さまと直接お会いしたり、お手紙やメールでやり取りをすることも多く、シェアがたくさんの支援者に支えられているのか、また愛されているのかを実感する毎日です。

設立当初から、関わってくださっている支援者の方はもちろんのこと、テレビや新聞を通して、またシェアの支援者の方を通してシェアを知って、シェアのファンになってくださっている方もいらっしゃいます。特に、昨年の秋には、地方新聞25紙にシェアの「集めて送る社会貢献」を紹介していただき、さらに全国のみなさんにシェアを知っていただくきっかけとなりました。


あと2年で、シェアも35歳。

もっともっと多くの人にシェアを知っていただきたい。
シェアの理念に共感してもらいたい。
シェアの活動に参加してもらいたい。

妊娠・出産が原因で命を落とすお母さん。
予防可能な病気で亡くなる子どもたち。
病院から遠く離れた地域に住んでいたり、
正確な情報がないために適切な医療を受けられない人々。
そんな世界中の人々がもっと健康な生活を送れるよう、
シェアは活動しています。

すべての人が平等な医療を受けられ、
健康に生きる社会をつくるために、
ぜひ私たちと一緒に「いのちのリレー」を繋いでいただけませんか。


毎月無理なく1000円から参加できる毎月定期募金 「いのちのリレー募金」があります。1日あたりにすると33円の支援です。

topimage_bokin

バンドエイド的な支援ではなく、継続的な支援によって、地域の健康課題を根本から解決するための継続した支援に取り組むことができます。現在、先日の会員総会で、今年の末までに250人まで増やしたい!と目標を立てました。目標まであと113名。

ぜひ、このブログを読まれたあなたのご参加をお待ちしています。こちらからお申込いただけます
毎月定期募金 「いのちのリレー募金」

もう既に、「いのちのリレー募金」にご参加の方は、お友だちにご紹介いただけると嬉しいです。shiensya★share.or.jpまで、ご連絡いただけましたら、ご紹介キットをお送りいたします。(★を@に変えて下さい)

何かご質問があれば、いつでも事務局までご連絡ください。




支援者サービス担当 青木美由紀






  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 08:00Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年04月20日

全国初の試み!県学校保健委員会が設立されました。

日本の皆さんお久しぶりです!
シェア・東ティモール事務所のスタッフ オクタビオです。
私たちは今、ディリ県を拠点とした学校保健のプロジェクトに取り組んでいます。今回は、先日設立されたばかりの「学校保健委員会」についてお伝えします。

学校保健委員会の設立目的は、ディリ県の学校で継続的に保健教育が実施されるためのシステムを構築するためです。学校保健活動を計画、実施、モニタリング、評価する流れを確立し、子どもたちが学校で保健の正しい知識を身につけ、それを実行に移せる環境作りを目指します。

このシステム作りを担っていくのは、様々な行政機関の職員。リーダーシップをとり、他の関係者との調整役を担うのは、県教育局の学校保健担当官と、県保健局の健康推進担当官の二人。学校の保健教育の実施状況や、衛生環境、子どもたちの健康状態を定期的にモニタリングするのは、普段から学校を巡回して教育の質を管理している県教育局のインスペクターと呼ばれる人たちと、定期的に学校で寄生虫薬の配布や予防接種を行っている保健センターのスタッフ。
さらに水道局と農業局にも、学校の水設備や学校菜園の充実化のために協力してもらう予定です。

1_学校保健委員会主要メンバー
写真1:学校保健委員会主要メンバー 県教育局や保健局の職員が主です。

多くの機関を巻き込んで活動していく委員会ですが、活動内容も多岐に渡ります。学校教員対象の研修、校長対象のワークショップ、身体測定の実施、地域を巻き込んだ保健衛生活動の実施、学校や関係機関に配布するニュース・レターの作成、などなど・・・。さらに、研修を受けた教員のフォローアップや、学校の衛生環境のモニタリング、各機関内の情報共有の徹底化など、活動の持続性のために行わなくてはいけないこともたくさんあります。

さて、シェアは何をしているかと言うと、裏方としてのサポート役です。関係者同士だけではスムーズにいかない話し合いへの同席、会議の実施支援、活動計画への助言、文書作成の補助などをしています。

シンプルに聞こえますが、裏方として活動するのは容易ではありません。委員会メンバーの日常業務との兼ね合いや、関係機関同士の力関係などにより、すんなりと進む活動の方が少ないです。

「シェアのスタッフがやればすぐに終わる業務なのに・・・」と私たちが率先してやってしまいたい衝動に駆られることは多々ありますが、ぐっと我慢します。シェアがサポートできるのは3年間。その後の活動の持続性を考え、縁の下の力持ち役に徹します。

2_関係者との打ち合わせ

写真2: 保健省、教育省の学校保健担当者との打ち合わせ

3_オープニングワークショップの振り返り
写真3: 先日実施した「学校保健委員会発足ワークショップ」の振り返り

委員会の活動が軌道に乗るにはまだまだ時間がかかりそうですが、教育省が学校保健への予算確保に向けて動き出すなど、ゆっくりですが確実に前進しています。

オクト
スタッフ オクタビオ

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月14日

新生シェアが迎える新たな春 〜会員総会を終えて〜

「最近出たなかで一番いい総会だった」
「職員の意気込みが伝わってきた」
先月19日に行ったシェアの会員総会の後に、参加した関係者の方々から頂いた言葉です。

〆監より報告

佐藤より報告

毎年行う会員総会は、シェアの一年間の事業報告と決算、そして次の年の事業計画と予算案の承認を得る場です。昨年は特に厳しい財政状況を踏まえ、財政基盤の安定化を含む本格的な組織再建への取り組みに着手しましたが、実はそのプロセスで様々な運営上の問題が生じ、組織として非常に苦しい路を辿った一年となりました。

ただその結果、役員、職員の一人ひとりが、シェアの置かれている現状とこれから共に乗り越えていくチャレンジにきちんと向き合い、そのなかで、シェアが、また自分自身が何をすべきかについて、お互いに話し合い理解し合うことができたと思っています。事業計画をつくるプロセスにおいても、「今変わらないともう変われない」という危機感を持って、職員が自分の業務を見直し、皆で協力して組織づくりを進める必要性を何度も確認する場を持ちました。

会員総会という、ともすれば儀式的になりがちな場において、こうしたシェアの現状をどのように関係者の方たちと共有するか。準備を進めるなかで悩ましくもありましたが、これから私たちが取り組もうとしていることを理解し、サポートして頂くためには、やはり率直にお伝えすることが一番だと考え、当日に臨みました。発表の時間や方法は、例年と変わらないものでしたが、「職員の意気込みが伝わってきた」と感じて頂いたのは、こういった経緯があったからだと思っています。

∋務局職員、インターンよりご挨拶

事務局職員、インターンよりご挨拶

また今回は、26年間続いたタイ事業の終了、複数名の事務局職員の入れ替わり等、まさにシェアの長い歩みに一区切りがつき、新たなステージに踏み出すタイミングでもあります。事務局長を含め、新しいメンバーを迎え入れ、心機一転、新たな目標と可能性に向かって始動した新生シェアを、皆さま、引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。





事務局長 佐藤真美



**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_一般  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 10:33Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年04月13日

緊張の一日。カンボジア人スタッフ ヒエンの晴れ舞台

2月のはじめ、シェアカンボジアでは、日本のキリスト教系NGOから依頼を受けてTOT(Training of Trainers)といわれるトレーナーのためのトレーニングを行いました。トレーニングでは、栄養とコミュニティでの子どもの成長把握と管理の方法を伝授しました。

その後、そのNGOで母親の料理コンテストがあり、シェアにも招待をいただきました。
週末だったのですが、プログラムオフィサーのヒエンがシェアを代表して出席しました。すると、援助団体など賓客と同じところに席を設けられ、
s_image009
(左側グレーのシャツ。緊張した面持ちで来賓と並ぶヒエン)

5分間のスピーチをしたそうです!
s_image007

ヒエンは1週間くらい前から緊張しており、シェアについて何を説明すればいいかとか、明らかに彼なら熟知しているであろうことを質問してきたり、落ち着かなかった様子でした。本番では、立派に離乳食や補完食も年齢相応にあった食事を食べさせることはもちろん必要だけど、それ以上に、きちんと自分の子どもがちゃんと正常に成長しているか継続して見ていくことがすごく大切である!とお話をしたそうです。

どうですか、そのときのヒエンの写真。立派じゃないですか。

morgan
モーガン三恵子
シェア・カンボジア事務所代表

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_カンボジア1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年04月06日

Dr.沢田が語る タイで成功事例を残したエイズの活動を振り返って

タイでエイズが流行を始めた1990年代初め、私たちシェアは東北タイでの活動を開始しました。当時私たちは、活動の必要性が理解されないもどかしさを感じることが多かったです。農閑期には多くの人々が出稼ぎに行く東北の村。貧しかった村でも都会との交流の急速な増加の中で、多くの人がエイズを発病するようになっていました。しかし、保健ボランティア達に話しても、「この村にはエイズになるような人はいませんよ」「私たちにはエイズは関係ない」と誰も関心を寄せてくれない状況が続きました。

そんな中で、エイズへの取り組みが先行している北タイに行き、参加型の啓発プログラムを学んできました。当時地域のエイズ対策専門官であったジン医師(現HSF代表理事:旧名「アーカード」)らと相談し、これを活用した保健ボランティア向けの研修を実施しました。劇やゲーム、グループワークを駆使した研修で、エイズが誰にとっても起こりえる問題だと実感してもらうことで、保健ボランティア達の意識が変わっていきました。多くの保健ボランティアが、地域で思い思いの工夫をこらしたエイズ啓発活動を開始するようになりました。

図1
大人と子どもが一緒になって、村でエイズキャンペーンを実施  続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月30日

3年後に思いを馳せて。学校が抱える課題が見えてきたベースライン調査

はじめまして。1月に東ティモールの学校保健プロジェクト・コーディネーターとしてディリに着任しました、秋山真輝(あきやま まき)です。
これまでは日本で教育関係の仕事や、青年海外協力隊として中米、ベリーズ国でエイズ対策の活動などをしてきました。東ティモールに赴任して2ヶ月半。同僚たちに助けられながら、少しずつ仕事に慣れてきました。
業務で使う私のテトゥン語(東ティモールの公用語のひとつ)はまだまだ怪しいですが、結核、下痢、寄生虫など、病気用語に関しては着々と語彙力アップしています!

シェア東ティモール・チームメンバー↓
スタッフ集合写真


今回は、私と2人の新・現地人スタッフが加わった東ティモール事務所より、動き始めたばかりの学校保健プロジェクトのベース・ライン調査に関してご報告します。
首都があるディリ県を拠点とした本プロジェクトで取り組んでいるのは、学校保健教育システムの構築。このシステム作りの主役となるのは、国やディリ県の行政官から成る「学校保健委員会」です。
シェアはこれまでにエルメラ県で実施した学校保健プロジェクトで培った経験を活かしながら、裏方としてサポート役に徹します。
プロジェクトが終了する3年後には、教員向けの保健教育研修システムが出来上がり、学校保健委員会のメンバーが、そのシステムのモニタリングやフォローアップを十分に行えるようになることを目指しています。そして、子ども達が楽しく保健の知識を身に付け、元気に成長できる環境づくりに貢献したいと願っています。

前置きが長くなりましたが、現在実施中のベース・ライン調査の目的、それは一言で言うとプロジェクトの効果をはかるため。
この調査では保健教育の現状を把握し、3年後にはそれがプロジェクトの実施によってどう変わったかを調査します。調査は学校保健に携わる国・県・学校の保健/教育関係者対象に行うインタビューや、小中学生を対象に行う保健の知識、行動に関する小テスト、学校の衛生環境のチェックなど、幅広く行っています。現在はデータを収集中ですが、ここまでたどり着くにまでには長いプロセスがありました。

例えば小中学生対象の小テストができるまでは…

すでに学校で使われている教材やカリキュラムに関して教員から聞き取り→調査内容をスタッフで協議→テスト問題作成→専門家に意見をいただく→テスト問題修正→実施マニュアル作成→学校で実際に練習→反省会&テスト問題再修正→データ入力フォームの作成→本番!
といった感じで、試行錯誤の繰り返しでした。

テスト内容を話し合い中のスタッフ↓
DSC_0130

本番前の予行演習は欠かせません。生徒の前に立ったつもりで練習↓
予行演習


学校では予期せぬハプニングもたくさん。例えば、学校の施設が児童数に対して足りていないディリの中心部の学校では、一クラス60人以上のクラスもあり、テスト用紙が足りないという事態が発生!また、読書の機会が限られている東ティモールの子どもたちは、文章は声に出して読み、耳から頭に入れる傾向にあるため、テスト中は問題を読み上げる子ども達の声で賑やかに!お互いの答えが分かってしまうのではないかと、私は一人でハラハラしていました。

問題を読み上げる子どもたちの声で賑やかな教室↓
小テスト


「爪はちゃんと短く切っているかな?」子どもたちの衛生習慣もチェック。↓
爪の長さチェック


先生にも保健教育の実施状況をインタビューします↓
教員インタビュー


学校の衛生環境を観察中のスタッフ。トイレや水の状況、ゴミ箱の有無など、様々な項目をチェック。「ゴミ箱は一応あるから3点ね」「でもポイ捨てが多いから2点にすべきじゃない?」など、話し合って評価をつけます。↓
FRESHフォーマットを使った衛生環境チェック

プロジェクトの効果を図るのが一番の目的の調査ですが、それ以外にも様々な役割を果たしています。第一に、スタッフ自身が学校の現状や、保健教育関係者の役割を把握することができるという点。

今は100校近くあるディリ県内の全小中学校を訪問し始めたところですが、それから見えてきたのは、学校が抱える様々な課題。また、同じディリ県内でも、都市部と山間部では抱える問題も違うようです。
例えば、都市部の学校が生徒数の多さにより、限られた数のトイレを清潔に保つのに苦労をしている一方、山間部の学校は敷地内への動物の侵入に悩まされていたりと…。
この様に学校の実情を知ることは、多様な学校のニーズに合った活動を展開していく上でとても大切です。

さらにこの調査は、保健教育関係者のオーナーシップ向上にも貢献していると感じます。「学校保健委員会」のメンバーは学校訪問に同行し、自ら学校の現状把握に努めています。また、シェアのスタッフによるインタビューにおいて、自らの委員会での役割や抱負について語ってもらうことで、学校保健への意識が高まることを願っています。

プロジェクト終了後の3年後、同じ学校を訪問する時どの様な状況が目に入って来るのか、保健教育関係者にインタビューする時どの様な答えが返ってくるのかと想像すると、今からドキドキします。
調査で集めるデータはこれからの3年間の土台となる大事な情報。一件一件大切に集め、今後の活動に役立てていきます。


東ティモール 学校保健プロジェクト・コーディネーター
秋山

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月29日

参加者がつくるイベント、生まれる密なコミュニケーション。「Dr.本田徹の健康居酒屋」

始まったシェアの新企画
春はお花見。宴会の季節到来です。
さて、シェアはひと足早く、2月末に宴会の席を設けました。それは、今年のシェアのチャレンジでもある、「Dr.本田徹の健康居酒屋」イベントの定期開催です。
私がシェアに入職した時、一方向的な話になりがちが活動報告会を見て、参加者ともっと双方向の場にならないかと思っていました。その後、報告と交流タイムの2部構成のシェアカフェ、カフェで行う代表トークイベントなどを企画してきました。そして、更に双方向で、密なコミュニケーションの場となるのが、今回始まった「Dr.本田徹の健康居酒屋」です。


DSC_0487  続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 16:27Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年03月22日

嬉しい「ありがとう」の連鎖 〜シェアもったいない活動の拡がり〜

昨年の10月後半から、温かなメッセージとたくさんの「使用済み切手」や「書き損じハガキ」が事務局に届くようになりました。それも、これまで全くシェアと接点がなかった方々から。


  • 「こんにちは!すばらしい活動ですね!家で眠っていた切手が、どなたかの支援に役立てていただけるなんて嬉しいです」

    「部屋を整理していたところ、書き損じや未使用の年賀状がでてきました。微力ながら、貴会に協力いたしたくご送付差し上げます」

    「神戸新聞の「記事で切手等の寄付を呼びかけているのを知りました」

    「中国新聞に貴法人の『アジアの保健医療支援』のことが載っていました。我が家にも切手などで使用する予定のないものが少しありましたので、送ります」


使用済み切手など

外国切手 004


そして、電話での問い合わせもたくさん。

最初は何が起こったのか???と、びっくり。

少しずつ謎が解けていきました。なんと、神戸新聞、中国新聞を皮切りに、年末まで全国の25紙で、シェアの活動と「集めて送る寄付」について紹介があったのです。

2015年を通して、のべ約1500件「集めて送る寄付」へのご協力がありました。この数、2014年の5倍!


  • 書き損じハガキだけでも、11,403枚
        (約45万円相当の切手に交換)

    未使用切手は、64.5万円相当。

    使用済み切手も、102kg(約12万円に換金)

    日用品などバザー品は、31万円の売上げ

    BOOK募金は、約10万円

    お宝やは、約2万円

    ファッション・チャリティ・プロジェクトは、約15万円


合計すると、約180万円ものご寄付になりました!

みなさんが不要になったものを集めただけで、こんなに大きな支援に。

東ティモールの「身長・体重測定キット」だったら、900セット分。

カンボジアの乳幼児健診だったら、450回分。

在日外国人の医療通訳派遣だったら、180人分。


※「集めて送る寄付」で集まった書き損じはがきなどは、切手に交換し、その分節約した郵送費を活動資金として生まれ変わります。



そして、この嬉しい驚きは、3月になってまた別の形で訪れました。

雑誌「オレンジページ」にシェアの支援者さんの声を発見したのです!


「切手を送ってみると、すぐに礼状が届きました。何か良いことをしたようで気持ちがよいです」

オレンジページ

全国の皆さまの温かいご支援に対して、シェアは一人ひとりにお礼状を送っています。昨年末は、その数が800名にも達しようという勢いでしたので、いつもお手伝いいただいている火曜(通う)ボランティアさんたちに、火曜日以外にも事務所に来ていただき、お礼状書きをお手伝いいただきました。

すぐにお礼をお伝えしたい、という思いが届き、お礼状を受け取った方が、「オレンジページ」に投稿してくださったのです。


シェアのもったいない活動が、着実に拡がっている。

こうして「ありがとう」という気持ちが連鎖していく。

全国のご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

そして、これからも、この「ありがとう」の連鎖をどんどん拡げていけたら嬉しいです。


**応援よろしくお願いいたします**

ハガキ君の旅バナー



支援者サービス担当 青木美由紀


  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 09:19Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年03月18日

「お得感満載」「ぐいぐいひきつけられた」シェア×地球のステージ合同イベントの報告

「いつも報告書で読んでいた活動が、迫力ある解説でよくわかった」
「自分が当たり前だと思っていることも、人に伝える大変さを改めて思い知った」
「体験・講義と盛りだくさんで良かった」「経口補水液の歌がすてき。日本でもやってほしい。」「進行がユニークで分かりやすく、楽しく参加できた」

1月30日に東ティモールで活動する2つのNGO、シェア×地球のステージ で開催した報告会で寄せられた感想です。参加して下さったのは、学生や会社員、保健医療関係者など、20代から70代の幅広い層の方々。早い時期から続々と参加申し込みをいただき、50名の定員が満員御礼でした。

以前から「いつか一緒にイベントを!」と話していたことがようやく実現したイベントでした。地球のステージとシェアは活動地や内容も近く、現地でもよく情報交換など協力し合っています。
地球のステージからは一時帰国中の駐在員 菊池陽さんが、シェアからは元駐在員で東ティモール事業担当の吉森が登壇しました。今回のテーマは「東ティモールの生活から見えること」。東ティモールの食を切り口に、体験型のイベントでした。

まずはアイスブレイキングからスタート。
お互いの良い印象探しから始まる自己紹介で、緊張感のあった会場の空気が一気にほんわかほぐれます。
大きなスクリーンに写真を写しながら、東ティモールの国の紹介や食事、医療事情などをご紹介。
菊池陽さんは助産師でもあります。参加者の方が妊婦の栄養状態を測る上腕周囲計を体験。
妊娠期の栄養状態が、出産後の子どもの成長にも影響があることなどを説明しました。

次は、食べものと栄養素を学ぶ、栄養ゲームの体験です。シェアが作成した教材で、東ティモールの小学校や母子健診の場で、実際に使っているものです。
「この食材はなんだろう?」「3色なのは日本と同じだね。」など見慣れない食材を、3つのグループに分ける作業は、どこのグループも参加者同士の会話も弾んでいました。
P1160032

インドネシアが発祥の大豆の発酵食品「テンペ」や、ビタミンAが多く含まれるキャッサバの葉、甲状腺腫予防のためにヨウドが添加されているヨウド添加塩など、日本との違いを楽しんでいただけたようです。

休憩時間は、ほっと一息&体験タイム。東ティモールのお菓子やコーヒー、ハーブティーをお出ししました。
シェアが学校保健活動で広めている簡易手洗い装置tippy tap(※もともとはアフリカで始まったもののようです)を会場に設置。身近にある材料で、節水しながら清潔な水で手が洗える装置に、みなさん興味津々。たくさんの方に体験していただきました。
手洗い装置

後半は、地球のステージとシェアそれぞれの支援活動報告を行いました。
地球のステージは、エルメラ県の1郡で保健ボランティアの育成やSISCaと呼ばれる移動型健診の地域保健活動を行っています。動画や写真を使って、現地の様子がよく伝わってくる発表でしたが、なんといっても会場を盛り上げてくれたのは、菊池さんのパワーあふれるトークです。これまで沖縄で助産師として働き、青年海外協力隊でインドネシアにも2年間行っていた菊池さん。思わず引き付けられる明るさと分かりやすいトークで、支援している保健ボランティアさんが村人にとって欠かせない存在になっていることや、道路事情の悪い農村山岳地で、作っている救急車搬送システムでは、村長など村のキーパーソンも協力してくれるようになったりと、地域に根差した活動が着実に実を結び、「村で健康を守る」しくみが進みつつあることが伝わってきました。
P1160074
【助産師さんらしからぬ(?)トークで、盛り上げてくれた菊池さん 】

シェアも2013年まで隣りのアイレウ県全域で地球のステージと同じく、保健ボランティアSISCaと呼ばれる移動型健診や保健ボランティアの育成支援を行っていました。今では、その当時シェアアイレウ事務所で働いていた東ティモール人の元スタッフたちが、ローカルNGOを立ち上げ、県保健局と協力してSISCa支援を続けています。
地球のステージのスタッフも、元シェアスタッフから保健ボランティア育成や保健教材についての研修を受けたり、情報交換をしているそうです。シェアの活動を通して育成された人材やアイレウ県での活動が、他の県にも健康の輪を広げていることをとても嬉しく思いました。

今回のイベントを通して、シェアの保健活動に賛同してご寄付くださった方もいました。「共感力の高いイベントだった」「講義式でなく、トークがとても分かりやすく楽しんだ」というお声もいただきました。私も聞いてくださっている皆さんの温かいまなざしに、楽しみながらお話しすることができました。今回は、これまで東ティモールのスタディーツアーやイベントにたびたび参加して下さっている方も何名かいらしていて、久しぶりにお会いする顔に嬉しくなりました。これからも「また参加したい!」と思っていただけるようなイベントを開催し、支援の輪を広げていきたいと思います。

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月14日

タイ財団HSFとシェアの新たな歩み 〜パートナー団体となる〜

皆さま、サワッディーカー(タイ語で「こんにちは」)。タイ事業の広本です。タイ事業終了に伴い、この度最後の出張に行って参りました。出張前半は、これが最後と日々噛みしめていましたが、出張後半は怒涛のようにやってきて、あっという間に終わってしまいました。本ブログでは、その出張の様子を紹介します。

パートナーシップ・セレモニー
さて、今回の出張の一番大きな目的は、HSF(シェアから独立した前タイ事務所の新しい財団名:HEALTH AND SHARE FOUNDATIONの略)とシェアのパートナーシップ宣言を交わすセレモニーを実施することでした。2012年にHSFはシェアから独立しましたが、2015年12月までを現地化移行期間として、シェアはHSFの組織運営強化支援を実施してきました。そして、2016年以降、HSFとシェアがそれぞれ別団体として、今後協力関係を築いていくことを約束して、パートナーシップ宣言に署名を交わしました。

sign6
パートナーシップ宣言署名の様子

sign3
左:HSFジン代表、右:シェア本田代表理事

セレモニーには、この3年間HSFへの組織運営強化支援をして下さった生協総合研究所さま、前シェアタイ事務所のOB/OG、過去の活動時代の関係者がタイ国内から、そして日本から大勢応援に来てくださいました。シェアからは本田代表理事、前タイ事業担当の西山、タイ事業担当の広本が出席しました。そして、HSFのジン代表、シェアの本田代表理事、生協総合研究所の古田先生より、それぞれ新しい道に向かってスピーチが寄せられました。そのスピーチの一部を紹介します。

シェアの本田代表理事によるスピーチ
「『卒業式』とは、新たなスタート、今後成長するための新しいチャンスのひと時でもあります。このパートナーシップ・セレモニーは『卒業式』とも呼べます。HSF関係者、長年の支援者、そして生協総合研究所のみな様と共にこの卒業式を共有できたことを、非常に嬉しく名誉に思っております。・・・(中略)・・多大な感謝と賞賛を込めて、今後シェアはHSFとの絆と連帯を継続し強化していきます。」
 (*スピーチ全文は、後日機関紙にて紹介する予定です。)

speech
本田代表のスピーチ

セレモニーのクライマックス
セレモニーの最後には、タイ人が願いを込めてバイシー(白い紐)を結び、日本人を送りだして下さいました。タイ東北地方では、人を送り出す時に、健康と幸せ、交通安全を祈って、バイシーが結ばれる伝統文化があります。

baisii2


baisii1


HSFの現地化と組織運営強化に関する意見交換会
セレモニーの翌日は、シェアによるHSFへの組織運営強化支援を3年間サポートして下さった生協総合研究所さまとHSF、シェアによる意見交換会を行いました。HSF事務局長のチェリーが、現地化からの学びを共有し、その後活発な質疑応答となりました。生協総合研究所さまからは、地域の人々が自ら健康問題を解決できるような地域づくりをしていることが、活動視察からもよく分かり、3年間の支援の成果が実感できたとお言葉をいただきました。

写真2


写真1


おわりに
2008年から現地化準備を始め、2012年に財団法人化、そして2015年に組織運営強化支援が終了し、現地化の全体プロセスだけでも8年間かかりました。特に2015年は、HSFのスタッフと理事が一丸となって、組織の財政確保に必死になって取り組んできました。少しずつHSFの課題を克服しながら、2016年が開始しました。これからHSFはシェアのパートナー団体として、対等な関係で歩んでいきます。シェアから本当の意味で独立したHSFに、皆さま暖かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

memory1

セレモニー出席者と集合写真



広本充恵

タイ事業担当 広本 充恵


**応援よろしくお願いいたします**
HSFの活動に賛同して下さる方は、下記のサイトからご寄付のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。(下記サイトの左下の「Donate」ボタンをクリックして下さい。
http://healthandshare.org/en/  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年03月10日

Dr.本田徹のひとりごと(61) タイ財団HSFとシェアの「卒業式」 −新たな2か国草の根パートナーシップ形成に向けて−

jpg

タイ財団HSFとシェアの「卒業式」
−新たな2か国草の根パートナーシップ形成に向けて−
 

12799328_859328214178604_5677180424631180121_n

とっても久しぶりにご報告を寄せます。

1990年以来、NGOシェアは東北タイ(主としてウボン県)の村落部で、地元の人びとのお世話になりながら、保健活動に従事してきました。看護師の工藤芙美子さんを中心に、ヤソトン県のシケウ村で下痢予防対策に取り組みました。保健ボランティアたちとの協働を通して、住民どうしの気づき合いを創り出していく、プライマリ・ヘルス・ケアの活動と位置付けられるものでした。結果として、飲み水やタイ式トイレの利用、環境衛生に関する住民の認識や行動が改善し、下痢疾患が著明に減少する成果をあげ、東北全体でシケウ村の保健ボランティア活動は表彰され、一つのモデルケースとなります。1994年からは、活動地をアムナッチャラン県やウボン県に移し、当時深刻さを増していたHIV/AIDSへの地域での予防啓発活動、日和見感染症治療支援などに取り組むようになります。
こうした活動の過程でHIV陽性者による自助グループが、県や郡の病院で徐々に形成され、2003年ころからタイでも導入されるようになった、安価な抗ウイルス薬(ARVs)治療の普及が、陽性者や患者さんたちのエンパワメントを助ける大きな流れを作っていきます。
2008年には、ウボン県の中でも、HIVの新規感染者数がなお多く、ラオスからの移住労働者が種々の健康問題に直面する、メコン河沿いのケマラート郡に活動地を移し、それとともに、子どもや性的マイノリティの問題にも、スタッフは果敢に取り組むようになります。
同時に、長年の懸案だったシェアの現地法人化の準備をすこしずつ進めていきました。2012年にタイ人スタッフが立ち上げた、現地法人HSF (Health and SHARE Foundation) が、3年間の移行期間を経て、完全独立することとなった今年3月の節目に、私は、ケマラート郡とウボン市を、日本からの同行者とともに訪れました。

駆け足での現場の活動見学でしたが、HSFがケマラートのHIV陽性者やラオス人移住労働者のコミュニティによく溶け込み、彼らの信頼を勝ち得ていることを実感できました。それにしても、やはりたいへんなのは、活動資金の確保です。ぎりぎりの綱渡りでスタッフ5人はがんばっているのですが、タイ人特有の明るさなのか、「なんとかなるし、していくさ」といったところが頼もしいようでもあり、ちょっと危なっかしい感じもあります。ともあれ、一緒に卒業式を迎えた仲間としての責任や、今後もパートナーとして、実りある連携を続けていくことの必要性を痛感しました。
タイはすでに中進国であり、援助の必要などないといった議論もよく聞きますが、国境をはさんで常にラオスやカンボジアやビルマからの難民や移住労働者の課題に直面し、それに対して少なくとも保健・医療の面では、人道的でリーズナブルな受け入れ体制を整えてきた、タイの経験から、日本政府や日本人が学ぶべきことは多くあります。コマーシャルセックスに関わるヒューマン・トラフィッキングで、なお国連の女子差別撤廃委員会や米国務省などから、批判を受けるような犯罪が、この国ではあとを絶たず、十分な対策が取られているとは言えない現状があるのです。

卒業式で私が、HSFの代表理事(シーサケット県保健局長が公職)のDr. Jinnと交わしたのはパートナーシップ宣言書と、互いのエンブレムでした。写真で私が抱えているのは、HSFの団体としてのロゴマークですが、その意味するところは、二人のひとが互いに力を合わせてひとつのハートを大切に運んでいる姿に見えます。タイ語で、「ナムチャイ」(水のこころ)は、「思いやり」を意味することばですが、HSFはまさに、地域住民と共に働く事を通して、このナムチャイを実現したいのだと、事務局長で看護師のチェリーさんは言っています。
一方、Dr. Jinnが持っているのは、デビッド・ワーナーが2009年に来日したとき、シェアのために描いてくれた絵で、「弱さから力が生まれる -- From Weakness, Strength」というメッセージを語っています。古代中国の陰陽思想に言う、ネガテイブがポジテイブに変る、という逆転の教えを、かわいい白アザラシの子二匹が抱き合っているような図で表しています。これは、メキシコで障害を持った若者が、すぐれた傾聴能力や「ナムチャイ」をもった保健ワーカーに育っていったという自身の体験から生まれた確信だとデビッドは言います。

12819314_859329744178451_3151784756886863583_o最後に紹介するのは、チェリーの息子・プーピアン君(1歳半)。去年5月に私がケマラートを訪れたときには、彼はまだ首も座らないくらいの赤ちゃんだったのに、いつの間にかしっかり歩き、HSF事務所の皆からかわいがられ、共同保育されている感じとなっています。
プーピアンの意味するのは、「高い山」だそうで、水のこころに通じる、母親チェリーの思いが伝わってくるような、すてきな名前だと思いました。HSFとともに、この子がすこやかでおおらかに育っていってくれることを祈らずにいられません。
今後HSFとのパートナーシップをどう展開させていくべきか、シェアとして克服すべき課題や困難はいろいろありますが、最善を尽くしていきたいと思います。皆さんからのご支援やご助言をいただけるとたいへんありがたいです。


2016年3月9日
シェア代表 本田 徹
honda


3月19日(土)には、タイ事業最終報告会「組織運営とプロジェクト運営の自立〜インタビューで振り返る、タイ事業の26年〜」が行われます。

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_07

  
このエントリーをはてなブックマークに追加

「書き損じハガキキャンペーン2016」ご報告♪

支援者サービス担当/もったいない活動担当の青木です。

年末年始に行っている「年賀状書き損じハガキキャンペーン」。
今年も147名の支援者のみなさまのご協力で、2月29日時点で目標の2016枚を上回る3584枚が集まりました!ご協力いただいた皆さま、大変ありがとうございました!

毎年、協力をしてくださる人、そして枚数も増えており、着実に定着してきていることを感じます。

hagaki_campaign


そして、何よりも嬉しいのは、一緒に添えられているメッセージ。
全国のみなさんからの応援エールや、感謝の気持ちがたくさん詰まったメッセージに、スタッフ一同、また頑張ろう!という気持ちになります。

  • 細やかなお手伝いしかできませんが応援しております(東京、Hさん)
  • まだ子どもが小さく、イベントなどに参加できないのですが、このハガキがささやかながらお役に立てれば幸いです(東京、Nさん)

  • 少しで申し訳ないですが、書き損じハガキキャンペーンに参加させていただきます!(宮城、Kさん)

  • 封筒、グッドアイディアですね。少しでもお役に立てれば嬉しいです。支援の輪が広がると良いですね。(新潟、Fさん)

  • 不要になったハガキを利用していただけたら、こちらも嬉しいです(兵庫、Tさん)

  • 日々の努力がきっと報われると信じております。お身体くれぐれもお大事に(大分、Mさん)

  • こんな片田舎の農家でも、多少の手間で国際ボランティアに参加させていただけることに感謝!これからも応援します!(愛媛、Nさん)

  • 素敵な活動に感謝しています(京都、Oさん)

  • 少しでもお役に立てますように(沖縄、Hさん)


みなさんから届いたハガキの中には、未使用の年賀ハガキもたくさん。それらのハガキは、5円の手数料をかけて交換するのはもったいないので、こんなかわいいスタンプが押されて、活用されます。

FullSizeRender



これからも、シェアのもったいない活動へのご参加、どうぞよろしくお願いします♪

書き損じハガキの行方は、↓↓↓ハガキ君の旅〜集めています、書き損じハガキ〜↓↓↓をご覧下さいね。

**応援よろしくお願いいたします**

ハガキ君の旅バナー  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 10:00Comments(0)TrackBack(0)事務局日記

2016年03月07日

カンボジアで車をもつということ

2週間前、日本からの訪問客を活動地まで案内させていただきました。
もうすぐ子どもたちが乳幼児健診のために集まっている民家に着くというときに、パンク。

s_image001
パンクしてタイヤがぺちゃんこになったシェアの車と修理するヒエン(奥)

まわりはカンボジアの農村で、州の主幹道路脇でもないのでオートバイや自転車の修理屋もゼロ。
JAFみたいなのがあればと思いつつ、そういうサービス実現はこのカンボジアでは、いつのことやら。
とにかくここでは何でも自分でやる。自分の問題は自分で乗り越えるのが当たり前。

乾季に入り、「暑い、もっと暑い、一番暑い」という三つの季節しかないカンボジアで、今は『暑い』時期。朝8時半にはもう立ってるだけで汗が出る。
炎天下、シェアの運転手兼プログラムスタッフのヒエンが工具をだしてタイヤ交換し始めたところ、交換できなくはないけど、この車には適していない工具でした。というわけで、これまたあるものを応用し、やっとタイヤが外れ、予備のタイヤを着けようとしたところ、かなり古いタイヤでグリッド(溝)が浅く、タイヤは薄くほぼ丸い状態。

これを見ていた訪問客もおもわず「これ、すごいですね。」
こちらとしては、アドミ担当のスタッフ ヘンに、節約してくれているのは大感謝。でも、つい忘れかけてる『日本人の他人の目』が気になり、汗…。

首都プノンペンから活動地プレイベンまで、片道軽く100キロを超える距離を毎週往復する足は車しかない。
シェアで所有しているベストカーはこれ。
s_IMG_7279s
6年前に支援者のご協力で購入したトヨタランドクルーザー

今日までの走行距離は86,687キロ。1年に1万キロの常識はここでは当てはまりません。そして、カンボジアの道路はかなり良くなってきてはいるけど、いったん主幹道路から外れるとでこぼこだらけの道で、車もしょっちゅう修理が必要になります。砂ぼこりもひどく、エアコンの中も砂まみれで、エアコンの風とともに車内に細かい砂が舞うのです。スタッフはクロマー(カンボジアの万能布)でマスクをしたりするほど。
s_image005
車内のホコリにマスクをするスタッフ(セレイ)

私自身、車は特に好きでもなく、あまり知りたいとかも思わないけど、あまりにメンテナンス費用がかかるために放っておけず、ネットで調べたり、人に聞いたりしながら修理に出すかどうかの決断をする日々。この部分の仕事は気が重くなるモーガンでした。

morgan
モーガン三恵子
シェア・カンボジア事務所代表

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_カンボジア1  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年02月26日

実は物を送る国際協力じゃないんです。−金森美也子さんと作るぬいぐるみワークショップ−

バレンタイン・デーに、ドキドキしながらチョコをプレゼントしたり、もらったりした思い出のある方もいらっしゃるでしょうか。バレンタインといえば、 以前は本命チョコか義理チョコでしたが、最近は「友チョコ」を楽しむイベントに変化しつつあるようですね。シェアでは、そんなバレンタインのイベントとして、カンボジアの子どもたち贈るぬいぐるみワークショップを開催しました。

ぬいぐるみづくりを教えて下さるのは、シェーちゃんアーちゃんぬいぐるみの生みの親、ぬいぐるみ作家の金森美也子さんです。いつもご協力いただいているイリヤプラスカフェ@カスタム倉庫をお借りして、木のぬくもりを感じるほっこりスペースでの開催でした。
s_ws2
ぬいぐるみの説明をする金森さん(右)とシェアスタッフ

ぬいぐるみづくりをする前に、シェアスタッフからカンボジアの子どもたちを取り巻く状況や子どもの健康を守る活動についてお話しします。
シェアのぬいぐるみワークショップは、"物のない貧しい国"へぬいぐるみを送るのが目的ではなく、カンボジアの子どもたちのことを知り、身近に感じて、乳幼児健診活動を応援する、双方向のイベントなのです。

そしていよいよぬいぐるみづくり!
金森さんの「いろんなうさぎがいていいんですよ〜」「自由に作って〜〜。」という説明に、みなさんリラックス、
そして時には黙々と集中して。。
s_CIMG9044



参加者のみなさんは、シェアのイベントが初めての方から、スタディツアーで海外の活動に参加した方までさまざま。「カンボジアではどんな食べ物を食べるの?」「子どもたちの家庭にはおもちゃはあるのかな?」などなど、手を動かしながらお話しも弾んで、ぬいぐるみができあがるころには、将来は国際協力に参加するにはどうするか、しっかり情報交換している方なんかもいらっしゃいました。
s_CIMG9047

みんな順調にぬいぐるみは完成!シェアボランティアの方が作ってくださったカンボジアの布「クロマー」でできた特製リボンをかけて、かわいく仕上がりました。

そして、お待ちかねのカフェタイム。
イリヤプラスカフェおすすめのバナナケーキをいただきました。
s_DSC_0074

お茶を飲みながら、みなさんから感想を伺いました。
「縫い物は小学校以来だったけど、アットホームな雰囲気で楽しく作れてよかった。」
「自分の作ったぬいぐるみが、カンボジアの子どもたちに届くことが嬉しい。」
「同じ関心を持つ人と出会えた。これからもつながっていきたい。」
「金森さんのファンでボランティアにも興味がありました。自分の楽しみだけでなく、赤ちゃんの健診に役立つなら嬉しいです。」
「初めてこのようなイベントに参加しましたが、思ったより気軽にボランティアができることが分かりました。」
「愛知から新幹線で来ました。」という方もいらっしゃって、その行動力にみんなびっくり!
「いろんな人に出会えて楽しかったのでまた来たい。これからもワークショップ開催してください!」と言っていただきました。

アンケートでも、「健診を受けて元気に大きくなってください。日本から見守っています。」というカンボジアへのメッセージをたくさんいただいて、カンボジアの子どもたちへの気持ちにあふれていました。
そう、このワークショップは、ぬいぐるみというモノを送るのではなくて、「カンボジアの子どもたちが元気に育ちますように」という、日本にいるみなさんからの思いを贈ることができるんです。まさにバレンタインですね!

そしてぬいぐるみたちは、ほら!こんなにかわいくできました!
s_ws7

シェアスタッフだけでワークショップをしているときはこんなにきれいにできないんです。
金森さんの説明はとてもシンプルで自由なのに、すごいなと思いました。

最後に、金森さん自身も、このワークショップをシェアと開いていることで
「自分にできることで国際協力をしている私の居場所でもある。」という気持ちをお話ししてくださいました。

今回ご協力いただいたぬいぐるみは、これまたいつもご協力いただいているボランティアさんが、3月にカンボジアへ届けてくださる予定です。
シェアの命を守る活動は、温かい思いを持つたくさんの方々に支えられています。
この場を借りて、ご協力いただいたみなさまに心より感謝します。


シェア東京事務局 カンボジア事業担当 山脇 克子

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_カンボジア1
  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年02月24日

通訳が感じている心の負担を軽減するために、私たちができること

こんにちは。この2月にシェアで働き始めて3年目を迎えた、在日外国人支援事業部アシスタントの横川です。年齢を重ねれば重ねるほど、1年が短く感じる今日この頃です。

東京都外国人結核患者に対する支援員(通訳)とは
 私が主にシェアで担当している業務は、東京都外国人結核患者に対する治療・服薬支援員(通訳)の派遣調整です。日本に住んでいる外国人の方が結核にかかると、保健師から結核の治療を継続・完了するために様々な説明があります。その際に、言葉の問題から通訳が必要だと保健師が判断した場合に、保健所の依頼を受けて東京都から支援員の派遣依頼がシェアにきます。現在、支援員は14言語、44名の登録があります。例年ですと派遣件数は170件前後ですが、去年は非常に多く241件の派遣があり、通訳の需要が増しているのを感じます。

聞こえてくる支援員さんの心の叫びを
 日々、私たちは支援員さんと電話や報告書などで、丁寧なコミュニケーションをとることを心がけています。なぜなら、シェア、保健所、病院や患者との間に挟まれる支援員さんに過度な負担がかかっていないか、問題は起きていないかを私たちが把握し、サポートするための糸口を見つけるためです。

 昨年、支援員さんとの電話や報告書でのコミュニケーションをとる中で、このような言葉が聞かれました。
「患者さんが医療を受けるのを拒否しています。通訳として何もできないと感じた。」
「話し合いの場での通訳だったが、すぐに結論が出る問題でなかったため、虚しさが残った。」
患者さんに寄り添えば寄り添うほど感情が入り、このような言葉が聞かれます。そのようなとき私たちは、支援員さんに電話をかけ、じっくり話を聞き支援員さんの気持ちに寄り添うように心がけています。

また、ある時は違う支援員さんからこのような言葉を聞く機会がありました。
「シェア以外の通訳の時は、一人でその現場に行くんです。毎回、人の命を左右するかを思うと自分の命が縮まる気がします。一度きりですし、挽回はできません。」
シェア以外の通訳の時ですが、自分の命が縮まる思いをしてまでも、日本に住んでいる同郷の方のために頑張っている支援員の言葉に胸を打たれる思いがしました。それと同時に、通訳を行った際に沸き起こった気持ちを、どこかで誰かに吐き出すための、安心できる場が必要だと強く感じます。

気持ちのもやもやから、サポートの糸口を探せ 
 このような支援員さんの心の叫びを聞き、サポートするための糸口を探るために、支援員を対象にしたフォローアップ研修で話し合いの場を持ちました。テーマは「通訳後にもやもやしてしまった体験」とし、支援員さんの「心のもやもや」をグループで出し合い、話し合ってもらいました。国籍も多様な20名の支援員さんから、患者さんの治療完了を願うがゆえにつのる、保健師やシェアスタッフへの要望や、患者さんや医師などへの思いなどがたくさん出ました。そのため、少しでも解決に向かうために、シェアと東京都の保健師と共に話し合いの場を持つことができました。支援員さんからの研修後のアンケートでは、
「意見交換の時間がもう少し長くあれば良かった。」
という声が聞かれ、支援員さんの気持ちを聞く場の必要性を感じます。

DSCF8036

フォローアップ研修で話し合いをしている様子


私たちにできること、支援員、NPO、医療従事者が共に話し合う
支援員さんは、患者に対する守秘義務が課せられます。通訳に行った現場で、湧き出てくる感情を家族や友人に話すことができない状況にあります。そのため、シェアとしてできることは、安心する場で、同じ支援員という立場の者同士で話し合うことや、状況を知っているシェアのスタッフと話をする場を作ることです。また、支援員は患者さんの支援者の一人であり、私たちシェアのスタッフも患者さんにとって、支援者の一人です。医師や看護師、保健師さんも含めて、多くの支援者が問題を共に話し合い、解決するための糸口を探すことが、結局、患者さんにとって一番良い支援を提供できる気がします。今後も支援員を含めた支援者と共に考え、話し合い、解決に向けて努力していきたいと思います。





在日外国人支援事業アシスタント
横川 峰子

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_在日  
このエントリーをはてなブックマークに追加

2016年02月23日

次期インターンへ、バトンタッチに向けて

こんにちは。
2月7日(日)、18日(木)の2日間に分けて、2016年度インターン説明会を開催しました。今回は、インターン秋山、中村、小野寺の3名でご報告いたします。

【インターン説明会に向けて】
シェアでは、来年度(2016年度)のインターン募集が始まっています。一人でも多くの方にシェアのインターンを知って応募して頂きたく、そして、次期インターンへインターン業務のバトンタッチに向けて開催した本説明会。インターン説明会は、企画から運営・開催まで毎年インターン中心で行います。そして、今年度のインターン全員が一致団結・協力して行う最後の一仕事です。企画の準備段階では、より多くの方にインターン説明会の開催を知って頂くため、シェアのホームページ上だけではなく外部関連先に広報をしました。 どれだけの方から申込みが来るのか、ドキドキして待っていましたが、私たちの予想を超える16名もの方々(学生、社会人、医療関係者)から参加申込みがあり、このうち10名の方が忙しい合間をぬって説明会に足を運んで下さいました。

写真1
(インターン説明会直前の準備の様子)


【説明会当日の様子】
第1回目(2月7日(日))の説明会当日の天気予報は雪。交通機関の影響で参加者が来られなくなってしまうのではないかと心配しましたが、とても良いお天気に恵まれ、休日にも関わらず5名の参加者が来てくださいました。初めてのインターン説明会の運営に緊張しながらも、各自のプレゼンテーションを行いました。参加者はメモをとって真剣に聞いてくださったり、これまでに出たことのなかった質問もあったりと、私たちインターンにとって刺激となった説明会初日でした。説明会後の振り返りでは、より伝わるプレゼンテーション方法をインターン同士話し合いました。第2回目(18日(木))の説明会は、夜19時からの開催でした。初日の反省点を活かして臨んだ2回目の説明会。仕事帰りに駆けつけてくださった方や春休み中の学生さんが来てくださいました。参加者からは、インターン業務の詳しい内容やインターンと仕事の両立に関する積極的な質問が沢山あり、個別相談会は遅く(22時30分近く)まで続きました。両日とも、とても熱心な方々が参加してくださり、その姿からシェアでインターンを始めるときの自分達の姿を思い出しました。

1456204429102
(説明会のプレゼンテーションの話に真剣に耳を傾ける参加者)


【説明会を終えて】
説明会が終了し、参加者の方に感想を聞いてみると、「実情と現状を明確にわかりやすく正直に伝えて下さり、素晴らしいと思いました」というお言葉を頂きました。プレゼンテーションの構成や発表など、これまで経験したこともなかったことがインターンをすることでできるようになり、自分たちの成長を感じることができました。1年間を通してそれぞれの仕事を一所懸命に取り組んできた成果なのではと思うと嬉しい気持ちです。
また、他の感想には、「具体的に仕事のイメージができたのでよかった」、「仕事との両立が可能か心配だったがやってみたい」などの声がありました。インターンに興味はあるけれど、不安を持っている方は多いのですが、参加者の声を聞いてみると、応募に前向きな意見もあり、今回のインターン説明会は大成功だったのではないかと感じました。参加してくださった方の中から、是非来年度のインターンが決まってくれたら良いなと思います。

1456204419405
(インターン全員で、説明会の振り返りミーティング)


来年度インターンの募集は2月29日(月)まで募集しています。応募締め切りまであと6日!たくさんの方からの応募をお待ちしています。
インターン募集の詳細はこちら
http://share.or.jp/share/staff/intern_entry.html



**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_07


  
このエントリーをはてなブックマークに追加
Posted by share_jp at 12:12Comments(0)TrackBack(0)インターン活動

2016年02月17日

【インタビュ−後半】エルメラ事務所創設期時を支えた立役者 シコさんに本田代表が聞く

前回に続き、本田代表からシコさんへのインタビューの後半をお届けします。
また「劇団シェア」が演じた保健劇2本の映像を、初めてシェアスタッフやシコさんたちに見てもらいました。同じ劇を、日ごろ東ティモールでの学校保健活動で広めているシコさんたちの感想も、合わせてお伝えします。

【インタビュー後半】
本田さん:シコさんはなぜ看護師を目指したのですか?
シコさん:実は、もし戦争がなかったら、神父になりたいと思っていました。
本田さん:本当ですか!それは驚きました!!
シコさん:ええ。実はそうなんですよ(笑)
小学校3年生の時にポルトガル植民地が終わりました。その後すぐにインドネシアが入ってきてからも私は学校を続け、看護師の道に進むことにしました。クリニックができ、そこで働くことになりました。初めはボランティアとして2年間、給与は3カ月で米ドル換算3ドルでした(※当時の紙幣価値では十分に生活できる金額とのこと)。
私は末っ子で、家族では唯一学校に行かせてもらったのです。現在、私の家族はみな学校に行っていますが、当時はそういう時代でした。私が母のお腹にいるときに、父が亡くなりました。母は半身不随で、1983年に亡くなりました。(※補足:シコさんはインドネシアからの独立闘争の時代、看護師としてゲリラの地下活動を支えていたこともあったそうです。今、シコさんの2人の娘は省庁職員と医師として活躍しています。)

本田さん:シェアと活動をしたことで、なにか自分の仕事で活かせるようなことはありましたか?
シコさん:日本から来た助産師や医師と一緒に仕事をして、聴診器の使いかたや病気の見つけ方など、様々なことを学びました。助産師の川口みどりさんとは、バイクに一緒に乗り、村での出産に立ち会ったことも覚えています。今の私には学校保健トレーナーとしての役割もあり、保健教育のやり方などシェアとの活動で身につけました。

本田さん:シコさんはいつもユニークで、みんなを楽しませていますね。
シコさん:私は明るく楽しくするようにして、人々のお手本になれればと思っています。時々、学校の先生になればよかったのに、と言われます(笑)。
私はいつも人のためにと思って仕事をしています。人の役に立てる仕事はうれしいものです。お金でなく人のために働いていれば、神様がきっと見ていてくれるでしょう。

本田さん:医療者として働くシコさんが、次の世代に伝えたいことはありますか?
シコさん:私が仕事で大切にしていることは、遅刻せず、時間通りに働く、といった公務員としての規律です。特に医療者は、他の公務員とは違う対応が必要です。夜に寝ようとしているときに、戸をたたき、訪ねてくる人がいれば行かなくてはいけません。僻地の村での移動型健診でも、多くの村人が来て一日中働いて「さあ、休憩」と一休みしていているところに、住民から声をかけられたら対応します。
常に自分に問いかけているのは、自分の役割を全うすること。医療者として果たすべき仕事は何だろうと考えています。若い人たちには、「恐れるな」そして「疲れていてはいけない」と伝えたい。たとえ給料は安くても、人のために働くことは意義あることだと思っています。
シコさん自作ポスター
シコさんが書いた歯ブラシの大切さを伝える保健のポスター

【日本での保健劇の映像を見たスタッフや県レベルトレーナーたち】
村人や子どもたちに、わかりやすく病気の予防方法を伝える「保健劇」はシェアの各活動地で行っていますが、東ティモールでも10年以上前から実施しています。そのテーマはマラリアや、風邪、妊婦健診の受診促進などいろいろです。
本田代表が脚本を書いた劇「はらいた」に出てくる、寄生虫に罹ってしまう主人公の「少年シコくん」は、看護師のシコさんの名前を拝借したそうです。
日本でもグローバルフェスタやシェアの新年会、イベントなどの場で、現地での活動を紹介するために、本田代表をはじめとするシェアのスタッフや理事、ボランティアがこの劇を上演しています。今回、昨年8月のイベント、東ティモールカフェで演じた2つの劇、寄生虫予防の「はらいた」と結核予防がテーマの「酔っ払いの代償」をシコさんたちに見てもらいました。

PB100058
日本語で演じられている様子を興味深そうに見ていました。
PB100050
劇の映像を見ている本田さんもなんだか楽しそう!


劇を見たスタッフや学校保健トレーナーたちからは、
「シンプルでどんな人にもわかりやすい」「学校に行ってない人もわかるような内容だ」と言ったほか、「保健省でもこういうビデオを作って、僻地の村でも上映して住民に見てもらったらいいよね。」「習慣を変えるのは簡単なことではないが、こういう劇を繰り返し見たら、良い生活習慣に変えていけるかも。」など、いろいろなコメントがありました。
 この劇に現役の医師である本田代表もコミカルに演じている様子を見て「東ティモールでも、本田さんがしているように、社会的地位が高い医師が劇を演じて、村人に見てもらって健康の大切さを伝えられたらいいなあ。」という声もあがりました。
学校保健活動でも、児童保健委員会の子どもたちが劇をすると、たくさんの児童生徒が集まって盛り上がるのだとか。子どもたちに劇を教え、その効果を実感している彼らだからこそ、人々の意識を変えるために、もっといろんな人を劇に巻き込みたいという気持ちを持ったようです。

**応援よろしくお願いいたします**

募金バナー_ティモール1
  
このエントリーをはてなブックマークに追加