ある土曜日の午後のこと。ディリ市の中心部に住む小学5年生の女の子「アブイ」が家で寝ていました。学校で急にお腹が痛くなり、早退したのです。
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アブイに話を聞いてみると、彼女は学校で手を洗わないどころか、トイレも使っていないといいます!
なぜでしょうか?? 
それは、アブイの学校には水が無く、トイレも壊れて使えないから。さらに、アブイの学校では保健の授業も無いそうです。

実はこれ、シェアが作成中の「学校保健推進保健動画」のワンシーン。でも残念ながら、これは東ティモールでは日常のできごとです。十分な水があり、いつでも使えるトイレがあるのは、東ティモールの全学校のうち4割程度と言われています。保健が一つの教科として教えられ始めたのも去年です。

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写真2:一般的な学校のトイレ。水が無くて使えないことも多い。

「東ティモール政府のやる気」を後押ししたい!
シェアは政府が学校保健プログラムに本格的に取り組みだした2007年から、政府と共に学校保健の仕組みづくりを支援してきました。10年以上経った今、保健が独立した教科になったり、教育局による学校モニタリングに保健の内容が盛り込まれたりと、ようやく学校保健が重視されるようになってきました。首都のディリではシェアの支援により教員対象の学校保健研修が行われたり、保健教材が学校に配布されたりと、教員が保健教育をしやすい環境もだいぶ整ってきました。
しかし、政府がこうした学校保健を全国へ普及させるには、学校保健の政策の策定、予算の確保などが必要不可欠です。
「政府のそんなコミットメントを引き出したい!」という願いを込めて作成しているのが、この動画です。

動画では、学校保健に使える予算がなくても、保護者に働きかけて創意工夫しながら学校環境を整えてきた学校や、保健研修で学んだことを最大限に活かしている学校など、「ぜひ他の学校も見習ってほしい!」という模範的な学校を紹介しています。他にも、学校保健に関わる様々な関係者の仕事ぶりを紹介。

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写真3:研修で学んだ知識を他の教員と共有する、アイムティン小学校の先生

この動画のシナリオ作成から撮影、編集までの全てのプロセスを担ってくださったのは、長年日本のテレビ局で報道番組のディレクターを務めた門上淳子さん。「学校保健って具体的には何をするの?」という疑問をスッキリ解消してくれる、分かりやすい内容に仕上げてくださいました。

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写真4:素晴らしいムービーを作成してくださった門上さん

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写真5:冒頭のシーンの撮影現場

ティモールらしいハプニングがいっぱい!撮影現場の裏では・・・
全ての関係者はとても協力的で、撮影はスムーズに進みました。一方、カメラを回すとニワトリが鳴いたり、近所の子どもが泣き始めて何度も撮り直しをしたりと、東ティモールならではのハプニングもありました。
しかし、学校の先生や保護者が子どもたちの健康を願う気持ち、学校での保健活動が地域住民に与える良いインパクトなど、取材して初めて知ったこともあり、嬉しい発見が多かったです。

完成後は、全国でおこな教員研修、学校保健全国担当者ワークショップなど様々な場面で上映します。日本のご支援者の皆様にはYoutubeで共有しますので、楽しみにしていてください!

東ティモール プロジェクト・コーディネーター
秋山真輝
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時代の要請に応えて誕生した「教科書」
 2017年、文部科学省高等教育局医学教育課より、看護学生・医学生・歯学生の教育モデル・コア・カリキュラムが改定され、多様なニーズに対応できる医療職の養成が学修目標に挙げられました。国際社会における医療の現状と課題を理解し、実践するための基礎的素養を身に付ける、患者の文化的背景を尊重し、地域医療の中での国際化を把握し、価値観の多様性を尊重した医療の実践に配慮することができるというものです。本書は、この教育カリキュラムの学修目標を実現するための「教科書」として誕生しました。


李先生の本写真 (2)
 『在日外国人の健康支援と医療通訳 ―誰一人取り残さないために』 
 編著 李節子 杏林書院 ¥2,500(税別) 
 副代表の沢田貴志、スタッフの山本裕子も執筆しています


「Leave no one behind:誰一人取り残さない」と「在日外国人の健康支援」
 2015年9月25日、第70回国連総会で「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」・「17の持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されました(2016年1月1日発効)。私たちの地球・惑星の未来を真剣に考え、理念を共有したことは、人類の英知であり、画期的な「歴史」といえます。この人類の憲章の根底に流れる理念は、“Leave no one behind”です。
 日本の保健医療福祉制度は、世界に誇れるすばらしいものです。しかし、「在日外国人」の健康支援には、まだ多くの課題が残されています。そこで、本書では、「Leave no one behind:誰一人取り残さない」の視点から、在日外国人の包括的な健康支援にスポットを当て、構成しました。これまで、長年、在日外国人の健康支援を実践してきた経験豊かな全国の専門家の方々に、グットプラックテイス事例を展開・よりよい実践例を提示していただきました。「命を守る」その取り組みの内容には、心を打つものがあります。SHAREのメンバーにも、重要な章を担当していただきました、まさしく、「Health for ALLのために」です。

在日外国人に関する保健師助産師看護師国家試験問題解説―問題を解く「カギ」
 日本の国際化が進む中、看護専門職(保健師、助産師、看護師)の国家試験にも、在日外国人の健康問題をテーマに関する問がよく出題されるようになりました。国家試験で問われているのは、「看護の基本」となるものです。看護の対象が「外国人」であっても、看護専門職の本来業務、倫理的責務はかわりません。対象者に必要とされる看護を実践するには、どうすればいいのか、基本的な理解が問われているだけです。本書では、これまで、実際に出された国家試験問題を紹介し、その問題を解くための「カギ」を解説しました。看護専門職国家試験対応テキストとなっています。

 非人間化が進み、殺伐とする時代、混沌とした社会では、「医療人の本来業務と倫理的責務」が、これまで以上に、価値を帯びていきます。医療人としての、原点に立ち戻り、人間の命を救うためには、何ができるのか、何が求められているのか、何を変えることができるのか、是非、一緒に考えていきましょう。
本書がその一助となれば幸いです。

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シェア理事
長崎県立大学大学院人間健康科学研究科教授
李節子




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「医者のいないところで」表紙

1.「医者のいないところで」2015年版
 
個人やNGO/NPOなどのグループにとって、決定的な影響を与えられる、または活動の準拠となるような導きを受ける本というのは、そんなに多くはないのでしょうが、私たちNGOシェアにとっては、この「医者のいないところで」(Where There Is No Doctor)は、設立以来35年にわたって、まさにそうした役割を果たしてくれた一冊でした。

この本の日本語訳は、もともと長野県南佐久郡南牧村に住む、すぐれた翻訳家・河田いこひさんが原訳を作ってくださっていたものを、2009年にシェアが、数多くの保健医療関係者などの協力をいただいて監修し、同年デビッド・ワーナーさんがシェアの招聘で来日される機会に刊行したものです。

佐久病院の医師で、私が長くおつきあいさせていただいている、畏友・色平哲郎医師が、河田さんに、「こんな面白い本がありますよ」と良い意味で「けしかけて」、翻訳を始めていただいた、といった裏話があったことを、最近私は色平さんから教えていただきました。当時の自治医大の医学生らも河田さんのお手伝いをしてくれたと、言うことです。

この本の英語の初版はたしか1977年といいますから、約40年前に出版され、世界中の保健ワーカーや、草の根の人々に愛読され、PHC活動の最良の手引書として活用されてきました。欧米では、家庭医学書としても、親しまれているということで、実際、最新の医学情報も分かりやすく載っています。


デビッド 佐久大学
2009年デビッドが佐久を訪問した時の集合写真 
前列左から、河田さん、デビッドさん、
後列左から、色平さん、青木美由紀さん(当時・東京事務局スタッフ)、本田


私たちの2009年度版日本語初版が完売し、ストックがまったくなくなってしまった今年初め、なんとか、プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)40周年と、シェアの創立35周年の節目に、2015年英語版を新たに監訳して、刊行したいと一念発起しました。2009年版に比べ、大きな内容の変更はないのですが、それでもいくつかの章では、完全な新訳の作成が必要となりました。

時間の制約もあり、東京で勤務し、かねて信頼する、4名の看護師・医師の仲間に参集いただき、編集委員として全面的な協力をいただいて、ようやく7月中の出版に漕ぎつけました。編集委員を含め、一人ひとりのお名前は記しませんが、校正、版下や印刷のたいへんな作業を担ってくださった、素晴らしいプロフェッショナルの方々、シェアの東京事務局にも大きな助けをいただきました。本当にありがとうございます。

さらに、この本はなんと言ってもデビッドさんご本人の、私たちシェアへの励ましの結果としてもあります。ご自身、シャルコー・マリー・トゥース病という遺伝性の筋肉の病気を持ちながら、PHCと地域リハビリテーション(CBR)の世界で、先駆的なお仕事をされてきた、デビッドさんの粘りつよい志には脱帽のほかありません。さらに「権利としての健康」を推し進め、ケアリング・コミュニティを創ろうと長年彼が、メキシコの山村の仲間たちとがんばってきた結果、この本が生まれたのでした。

最近、デビッドさんとメールでやりとりする機会があり、彼が時々使ってきたケアリング・コミュニティ言葉の意味や、彼がこの言葉に託した考え方をお伺いしてみました。

2018年6月29日付の彼からのご返事にはこう書かれています。

「私にとって、真のケアリング・コミュニティ(そこでは、人びとがお互いを大切にし、気づかい合い、共通の善のために協力して働く)を創るお手伝いをする上で基本となる前提条件は、子どもの教育の変革です。学校教育は、競争よりは、協力をもっと大切にするべきです。教育は、子どもたちが、自分たちで観察をし、自分たちで考える力をつけることを助けるべきです。教育は、子どもたちが協力してニーズを分析し、計画し、すべての人たちに共通の福祉のための共同の行動が取れるように、能力形成してあげることが必要なのです。」

“To me one of the most fundamental prerequisites for helping build a genuinely caring community (where people care for and about each other and work jointly for the common good) is the transformation of children’s education. Schooling needs to put much more emphasis on cooperation rather than competition. It needs to help kids make their own observations and think for themselves. And it needs to enable them to jointly analyze needs, and then to plan and take collective action for everyone‘s mutual well-being.”

デビッドさん自身も、その形成に大きく貢献した、 ’Child-to-Child’という考え方は、単なる参加型教育手法にとどまらず、人びとの意識改革から社会変革までを目指したものだったことがわかります。
 
「医者のいないところで」の中でも、私がとくに好きなのは、序章の「村の保健ワーカーへの言葉」という文章です。ケアリングという<わざ>の本質的な意味と、保健ワーカーに求められることを、温かい、サポーテイブな言葉で、さまざまな状況や場面で応用が利くように、懇切に語り尽くしています。保健・医療・福祉に携わるすべての方がたに読んでいただき、日々の仕事で生かしていただきたい、珠玉のメッセージだとおもいます。

改訳にあたっては、用語や表現の中に、今の時代にはそぐわなくなっていたり、差別的な響きを与えるものについて、できるだけ注意して、直しました。数十年前には無意識で使ってきた言葉の中にも、時代の推移とともに、考え直さなければならない表現となる場合も出てくることを、今回の出版を通して改めて学びました。

多くの医療・看護・福祉関係者、また学生さんたちや市民にもぜひ読んでいただきたい本としてお薦めしておきます。英語の原文自体も読みやすいものなので、日本語文と対照することで、英語学習の教材としても、役立つものと思います。

お求めは、シェアのHomepageからお願いいたします。


アホヤ村(メキシコ)のPHCクリニックの様子 1960年代後半
ケアリング・コミュニティを愛情こめて活写するデビッドさんの絵
− 1960年代末のメキシコのPHCクリニック


2. 共生社会論と西川潤教授の本


ケアリング・コミュニティと似た概念で、近年より体系的に理論化が進んでいるものに共生社会論があります。これについて、日本で最も早くからその重要性に気づき、紹介に努めてきたのが、卓越した開発経済学者として活躍されてきた西川潤先生です。

共生主義の発祥地と言える、フランスではこの言葉は、’Convivialisme’と呼ばれています。「ともに生きるという生き方」くらい意味になるでしょうか。詳しくはサイトをご覧ください。

共生主義や共生社会論を知るには、西川さんの下記の本が役立ちます。理論だけでなく、実際にフランスや日本において、産直運動などの形で、ともに生きる生き方を実践されている個人やグループの活動事例が説得力を持って叙述されています。日本で言うと、藻谷浩介さんらの「里山資本主義」に共通する考え方と言えるのかと、私は思っています。


共生主義宣言 カバー
共生主義宣言(コモンズ刊)


西川潤本 SDGsカバー
未来への選択(日本経済新聞刊)


そして、もう一冊、SDGs(持続可能な開発目標)との関連で、西川さんが最近まとめられた理論的なお仕事が、「2030年 未来への選択」(日経プレミアシリーズ)です。SDGsの背景にある、地球全体の環境問題と社会経済問題を併せて考える価値観について、とても説得力のある議論をされていて、勉強になります。

3.アルマ・アタ宣言40周年記念のシンポジウム
   
そんなわけで、今年、35周年を迎えるシェアも微力ながら、このPHC40周年という節目に、SDGsの21世紀を、どう、みんなでともに生きていくべきなのか、考え、話し合う機会を作りたいと思いました。その意味で、「医者のいないところで」は、PHCを地域で実践し、ケアリング・コミュニティ作りに貢献してきた、重要な仕事と位置づけられます。
 
以下は、ご案内の文章です。

「アルマ・アタ宣言40周年記念シンポジウム誰一人取り残されない地域社会の実現に向けて−PHCからSDGsへの歩みと課題を現場に即して考える」
               
今年9月には、プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)に関するアルマ・アタ宣言が世界に向けて発布されてから40周年を迎えます。健康格差や社会的疎外の問題が厳しさを増す、21世紀のグローバルな状況の中で、PHCとそれが目ざすUHC(普遍的医療保障)の課題は、ますます重みを増しています。2015年から国連加盟193か国の参加と承認を得て、15年間にわたり世界の開発と保健を導くこととなったSDGs(持続可能な開発目標)は、PHCを引き継ぎながら、新しい理想を示す<たいまつ>のような役割を担っています。

しかし、現場の一つひとつの地道な活動とその連携・協力なくしては、この理想の達成を成しえないことも明らかです。SDGsにおける一つのキーワードは「共生社会」です。共生社会論で早くからすぐれた仕事をされ、SDGsへ理論面でも確かな光を当ててくださってきた西川潤教授に基調講演をいただきます。そしてPHCやUHCの分野において内外の各地でがんばってきた人々の活動事例を報告してもらいます。

その後、世界のSDGsの動向に詳しい、アフリカ日本協議会の稲場雅紀さんにファシリテータをしていただき、参加者の方がたと意見交換や対話を交わしたいと思います。私たちが生きる世紀を、より人間的で共生、持続可能なものにしていくための知恵と勇気を、このシンポジウムを通して培いたいと願っています。

詳しい申し込みの仕方は、シェアのホームページからお願いします

なお当日会場で、デビッド・ワーナーさんの「医者のいないところで」2015年版日本語訳の本も販売いたします。
 
シンポジウムのお知らせ
   
それでは、酷暑の折、皆さまのご健康をお祈りし、8月25日にお会いできることを、楽しみにしております。


本田徹

 (2018年8月3日)
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Botardi kolega sira iha Japau! (日本の皆さんこんにちは!)
学校保健プロジェクトのスタッフ、マリナです。日本の皆さんは東ティモールでの生活ってどんな感じだか想像できますか?今日は、私が毎日どんな生活や仕事をしているのか紹介したいと思います。


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6:00 起床 
最初にすることは、バイクで5分の野菜市場に行って、夕食分の野菜調達。この日は空心菜、
ほうれん草、トマトを買いました。全部で2ドル50セントでした。

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その後、10分歩いて公共の水道まで水汲みに行きます。家でも水は出るのですが、私が住む
タシトルという地域は海の近くで、海水交じりの水しか出ないのです。トイレや洗濯にはこ
の水を使いますが、料理用の水はわざわざ汲みにいかなくてはいけません。

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7:00
朝食の準備を済ませ、掃除をします。一息つく間もなく水浴びし、仕事に行く準備をします。

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7:30
10才、12才の娘と朝食をとります。今朝のメニューはチリソースをつけた揚げ豆腐と紅茶。
夫は地方出張に行っていて不在です。

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8:00
「ママ、行ってらっしゃい!」娘たちに見送られて自宅を出ます。娘たちは午後から学校なので、午前中はお留守番です。その間妹と弟が家を見ててくれます。

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私の家からシェアの事務所までは、ミクロレットという公共の乗り物を2本乗り継ぎ、1時間近くかかります。1回の運賃は距離に関わらず25セントです。

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8:45
事務所到着。シェアでの一日が始まります。

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毎週月曜の朝に最初にすることは、「To do list」の作成。何を誰が担当するのか確認します。

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9:15〜
学校モニタリングに出発。この日は事務所から車で15分程のところにあるメティアウト小学校を訪問。モニタリングの時は県教育局の学校インスペクターと一緒に行きます。校長、インスペクターと一緒に校内の衛生環境を見てまわります。

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「水はいつもあります」と見せてくれる先生


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「爪はちゃんと短く切ってる?」と私も児童の爪をチェックしました。

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最後に校長室で、モニタリング結果をインスペクター(中央)と一緒に校長に共有し、改善が必要な点について話し合います。

12:00-13:00
事務所でクリーナーさんが作ってくれる美味しい昼食を皆で食べます。この日のメニューは白飯、鳥の唐揚げ、野菜スープ。

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13:00-16:45
午後は事務所で報告書作成。終わったらプロジェクトマネージャーのロジーニャに内容をチェックしてもらいます。

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16:45
今日は定時で仕事終了!
ミクロレットの中はこんな感じです。ドアが開いたままで走るので、ちょっとスリルがあります。

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18:00
帰宅。渋滞で家に着くまで1時間ぐらいかかることも多いです。家に着くと近所の子ども達が迎えてくれます。家の中には大抵近所の子ども達がいて、とても賑やかです。

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18:15
家でも休む時間はあまりありません。部屋の片付け、掃き掃除、食器洗い、30羽のニワトリと1匹の豚へのエサやり、娘たちの宿題の手伝いと、家事に追われます。夕食の支度が終わるとやっとテレビを観ながら一休みできます。特にインドネシアのテレビドラマが好きです。色々してると夕食を食べるのは20時ぐらいになってしまいます。今夜のメニューは白飯、鳥モツのトマト煮、空心菜、サラダ。

22:00
今日も一日いっぱい働いて疲れたので早めに寝ます。おやすみなさい!

日本の皆さん、今日はどんな一日を過ごしましたか?東ティモールとの共通点はありますか?

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東ティモール事務所スタッフ マリナ




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皆さま、こんにちは。在日外国人支援事業部で外国人医療相談の担当をしている廣野です。
西日本豪雨により被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

シェアは「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」(http://migrants.jp/)に団体会員として関わっています。そして、6月9日(土)、10日(日)に、札幌市の北星学園大学で開催された「移住連ワークショップ2018 in 札幌 私達がつくる移民政策」に私が参加しましたので、ご報告します。

「医療・福祉・社会保障」分科会への参加
ワークショップ1日目は「排外主義を克服するために〜体験的アジア交流論〜」と題した植村隆さん(元朝日新聞記者・韓国カトリック大学客員教授)の特別講演に引き続き、参加者が「技能実習」、「移住女性・貧困」、「入管・難民・収容」等各関心分野に分かれての分科会が開催されました。私は昨年に引き続き、「医療・福祉・社会保障」分科会に参加をしました。参加者は9名と小規模だったものの、外国人支援団体や労働組合のスタッフ、医師、医療通訳、福祉関係者、そしてマスコミの方と、バラエティに富んだメンバーが顔を揃えました。

分科会での学び
分科会では、2017年11月、2018年3月に行われた移住連の「省庁交渉」(「省庁交渉」:移住連が在日外国人の支援現場における現状を関係各省庁に対して伝え、法制度改善等に向けて提案や情報の公開請求を分野別に行う場)の報告がなされました。取り上げられた事項としては、医療通訳費用負担に関する厚生労働省の通知をめぐる解釈や、公的な医療保険加入が難しい外国人の自立支援医療の適用について、などがありました。また、省庁交渉とは別に、国籍/在留資格が不安定な子どもの児童手当の適用をめぐる審査請求に関する報告などもありました。外国人住民のニーズに対する公的なサービス提供の適用や制約の実態に対し、法的根拠やその解釈、正当性をめぐる議論について正確に理解することはとても重要です。また、支援に携わるにあたっては、例えば「この人は在留資格がないので、支援が限られてしまうかも知れない」というようなバイアスを捨て、まず「この人にとって何が優先されるべきことなのか」という意識を明確に持つことが大切だということを改めて学びました。

移住連分科会
分科会のようす


政策提言に向けて
2日目は、国連のSGDs(持続可能な開発目標)などの国際的な動きも確認しつつ、2019年に移住連が発表を目指す政策提言の策定を念頭に、移民社会を支えるために必要なコンセプトを参加者全員がワークショップ形式で出していきました。また、国内については、6月に閣議決定された外国人労働者受け入れの拡大方針を含む「骨太の方針」に関する情報の共有がありました。政策提言の策定に向かっては、「骨太の方針」を含めた多くの課題に対して、労働、保健医療、母子、法的支援など専門性が異なる団体等が連携して、より有効な提言を創り出していくことが重要だと考えます。また、移住者など当事者の声の反映が十分になされるプロセスが必要になると思いました。

全国ワークショップを振り返って
全国から集まった移住者や移住者に関わる人たちと言葉を交わし、情報を交換する機会を得ることができたこの2日間は、私にとって貴重な時間となりました。また、政策提言を念頭に自分が大切だと考えていることを言語化するという作業も、自分がシェアでの活動を通じて得た価値観の再認識に繋がりました。この2日間に得た情報と参加者からもらったエネルギーを糧に、外国人医療相談に寄せられるさまざまな課題に向き合って参ります。

来年は、シェアの事務所がある東京で6月1日、2日の日程で移住連の「全国フォーラム」は開催されます。近隣県の方はぜひご注目ください。




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在日外国人支援事業担当
廣野 富美子

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スオ・スダイ!海外事業担当の末永です。

蒸し暑い日が続いていますね!こんな日はカンボジアの冷たい甘味を食べたくなります。
私のお気に入りは、ココナッツミルクがかかったラパウ・ソンクチャー(カンボジアのかぼちゃプリン)です。ジャマイカに住んでいたころ、どうしても食べたくなって小さいかぼちゃを必死で探し、どうにかして自分で作りましたが、あまり美味しくなかった…。

やはりカンボジアの市場で食べるのが一番ですね。


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ジャマイカで作ったかぼちゃプリン。おいしく…なかった…


現在カンボジア北部のプレアビヒア州で実施している「子どもの栄養改善プロジェクト」は、2008年から2017年までカンボジア南部のプレイベン州で実施したプロジェクトをもとに作られており、このプレイベン州で得た学びがたくさん活かされています。


カンボジア(プレイベン・プノンペン)
プレイベン州プレアビヒア州の地図


プレイベン州視察ツアーを実施

今回、現事業地のプレアビヒア州の人々に、前事業地のプレイベン州でシェアが人々とどのような活動を実施してきたのかを実際に見ていただくため、プレイベン州視察ツアーを実施しました!

この視察には、いくつかの狙いがあります。

まず、プレイベン州で郡保健局・保健センター・保健ボランティア・自治体という様々な立場の人々が協力して子どもの健康をまもる活動をしている様子を実際に見てもらうことで、プレアビヒア州の方が今後シェアと一緒に活動する具体的なイメージを持てるようになること。

プレイベン州の人々の活動を見ることで、プレアビヒア州の人々のモチベーションが上がること。

そして、プレイベン州プレアビヒア州の人々の繋がりが生まれることなどです。


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プレイベン州プレアビヒア州の保健局スタッフ・保健センターが混ざって意見交換中


離乳食教室の見学

今回の視察では、保健センタースタッフと保健ボランティアが協力して実施する包括的乳幼児健康診断の様子や、自治体女性子ども委員会の担当官が行う離乳食教室を見学しました。

プレイベン州からは郡保健局の副局長となったミエン・ムーン氏や、郡女性子ども委員会のチャン・ソコム氏なども参加し、プレアビヒア州の人々に、自分たちがどのように活動を実施しているか、またどうやって自治体から離乳食教室を実施するための予算を確保しているかなど、熱心に説明していました。

またそれを聞く参加者のみなさんの目はとても真剣で、小グループに分かれた質問タイムでは、活発に意見が交わされていました。


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離乳食教室に関して説明するプレイベン州のチャン・ソコム氏


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話の内容を真剣にメモをするプレアビヒア州の人たち


プレアビヒアの人たちにとって、やはり「自治体の予算を自分たちで確保できる」ということが大変な驚きであったようでした。ツアー中プレアビヒア州の人たちから「予算確保の部分を、シェアに手伝ってもらいたい」という声を頂き、シェアのスタッフは彼らをサポートできるようさっそく自治体の予算配分会議に一緒に参加しています。



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まとめのワークショップの様子。活発に議論しています)


プレイベン州の人々が自立的に活動する様子は、プレアビヒア州の人々のよいモチベーションに繋がったのではないかと思いました。それだけでなく、プレアビヒア州の人々の熱心さに、プレイベン州の人々も学ぶところがあったのではないでしょうか。

この視察によって、プレイベン州プレアビヒア州の人々のつながりが生まれ、相互によい影響が与えられたと思います!


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集合写真

彼らのがんばりをサポートするシェアの活動を、これからもどうぞ応援してください!


海外事業部
末永 明日香


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日本の皆さんこんにちは!東ティモール事務所のエミリアです。
今回は、この1〜2ヵ月特に力を入れて実施している学校保健モニタリングの進捗状況をお伝えします。
でもその前に学校保健モニタリングとは何か、おさらいです。


誰がモニタリングをするの?

実施するのは教育局の学校インスペクターという職員。普段から学校の巡回指導が仕事です。シェアの学校保健推進プロジェクトに関わるようになってからは、保健教育・活動の実施状況もモニタリングするようになりました。


モニタリングでは何を見るの?

学校保健モニタリングの目的は、個々の学校で保健教育や活動がどれだけ実施されているかを把握し、さらなる改善に向けた助言指導を行うことです。具体的には次の内容をチェックします。

1. 保健に関する規則があるか
2. 保健施設と連携してサービスを提供しているか
3. 保健教育をどの程度実施しているか
4. 衛生環境はどうか(水の有無や衛生施設の状態、掃除が行き届いているか、菜園があるかなど)
5. 子ども達が清潔な身だしなみをしているか

そして、最後にインスペクターは校長先生と結果を共有し、どうすれば改善できるのか話し合います。


さてここで、2018年に訪問した学校のうち、3校の様子を紹介します。

【事例1:アタウロ島ビケリ小中学校】
児童保健委員会の活動が活発になりました。以前は自分たちの学校だけで活動していましたが、近隣の小学校を訪問して手洗い装置の設置や清掃を手伝うなど、他の学校の児童のお手本にもなっています。


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簡易手洗い装置「Tippy Tap」を設置


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近隣のファトゥー小学校児童の爪を切るビケリ小中学校の児童保健委員


【事例2:ディリ市内 シンコ・デ・コモロ小学校】
シンコ・デ・コモロ小学校では児童が家から持って来た苗木を校舎前に植え、校内の緑化に取り組みました。校舎を囲む木々は、砂埃や暑さ対策にも一役買ってくれるようになるでしょう。


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【Before】緑化前の様子


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【After】 緑化後。木々を守るためのフェンスまで設置されました。


また、この学校は2000人以上の児童を抱えているにも関わらず、以前は機能している蛇口が1〜2個しかありませんでした。そこで保護者の協力を得て設置したのが、パイプに複数の穴をあけただけの手洗い装置。蛇口をひねると穴から水が一斉に出て、一度に6人以上の児童が手を洗うことができます。この装置は、特に給食時などに活躍しているそうです。


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パイプを使った簡易手洗い装置


【事例3:ディリ市内 マヌレウアナ小中学校】
ディリ市内のマヌレウアナ小中学校が抱えていた問題の一つは、地域住民が学校の敷地に侵入し、校内を汚してしまうことでした。そこで校長先生は保護者に事情を説明し、児童1人につき毎月1ドルの支援を呼びかけました。

その結果、1メートル程の高さだった外塀を2メートルにすることができました。今後は学校の環境をきれいに保ちやすくなることが期待できます。


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Before: 簡単に侵入されてしまっていた以前の外塀


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After: 高くなった現在の外塀


では最後に、ディリ県のインスペクター5人のうち、遠隔地を担当するお2人を紹介します。

ディリ市内から車で1時間程のところにある、メティナロ郡を担当するのはスパルジョさん(写真左端)。

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どんなに暑い日でも常にレザージャケット着用で、バイクで颯爽と登場します。

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続いて、ディリ市の沖の離島を担当するシプリアーノさん。(写真中央)

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島民から絶大な信頼を寄せられる、優しいシプリアーノさん。海岸から山道まで、どんな悪路にも屈することなく、日々学校を訪問しています。

2018.06.21(11)


引き続きシェアは、インスペクターの学校保健モニタリングに同行し、それぞれの学校の状況に合った学校保健活動を展開するにはどうすればよいのか、共に考えていきます。

エミリア
東ティモール事務所スタッフ
エミリア


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