こんにちは。シェアでカンボジア事業を主に担当している末永です。
昨年10月のキックオフイベントを皮切りに、カンボジアではプレアビヒア州での活動が本格的に始動しています。11月からは、子どもの健康をまもる活動のトレーニングも始まりました。

今回はその様子をレポートいたします。


1.州・郡の保健行政局の栄養担当官から、保健センタースタッフに対するトレーニング

まずは、シェアのカウンターパート(現地の活動パートナー)である、州および郡の保健行政局の栄養担当官から、保健センタースタッフに対してトレーニングを実施しました。


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参加者に対して講義をするメーン氏


今回のトレーニングを実施する州保健行政局のメーン氏、そして郡保健行政局のタン氏は、プレアビヒアでの事業を実施する上でキーとなるとても重要なパートナーです。プレイベン州での前事業の学びから、プレアビヒアでは立案の段階からカウンターパートを巻き込み、プロジェクトを実施しています。

メーン氏はいつも上手に研修の雰囲気を盛り上げ、まとめの際には必ず要点を確認しています。タン氏も笑いを上手に引き出し、穏やかに参加者の理解を確認しながら研修を進めています。2人ともシェアの活動に積極的に参加してくれており、今回も時間いっぱい保健センタースタッフに対して指導・実演練習していました。

保健センターのスタッフはグループに分かれて、ファシリテーション(司会進行)や乳幼児健康診断の方法、保健教育で使うフリップチャートの使い方などについて、シェアと州・郡保健行政局のスタッフから学びました。


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教わったフリップチャートの使い方を実践する保健センタースタッフ


2.トレーニングを受けた保健センタースタッフによる、保健ボランティアに対するトレーニング

次は、「教えられる側」であった保健センタースタッフが、「教える側」となる番です。
タコン、バリボー、チャムロンという3つの地域の保健センターのスタッフが、それぞれの管轄区内の村の保健ボランティアに対して、トレーニングを実施しました。もちろん、シェアや州/郡保健行政局のスタッフがフォローにまわります。

保健センタースタッフのファシリテーションは、初めてのことも多いようでした。前日の準備リハーサルの段階では、視覚教材を適切なタイミングで使うことや、メモを大きな紙に貼って書くといったことがスムーズにできなかったようなのですが、トレーニングを行うにつれかなり上手にできるようになっていきました。

足りないところもありましたが、州/郡保健行政局のスタッフやシェアからのフォローを受け、保健センタースタッフによる研修も無事に終了しました。保健ボランティアたちの、乳幼児健康診断についての理解も深まったようです。研修の前後で行ったテストでは、どの会場でも結果が向上していました。


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保健ボランティアに対して研修を行う保健センタースタッフ


3.コミュニティの「繋がり」を創るシェアの手法

このように、研修を受けた人が、さらに別の人たちに研修を実施することを、シェアでは「ステップダウン研修」と呼んでいます。今回は、研修を受けた保健センタースタッフが、保健ボランティアに対して研修を行いました。

シェアは、こうした手法をとることで、保健センタースタッフや保健ボランティアの能力強化を目指すだけでなく、プロジェクトに共に取り組む人たちの、「人と人との繋がり」を創ることも目指しています。本来、保健ボランティアの活動を監督するのは保健センターの役割ですが、カンボジアではその連携がうまくいっていないことも多々あります。シェアは、こうした活動を通じて、地域が連携して子どもの栄養改善活動に取り組める環境づくりを行っています。


※このプロジェクトはJICAの草の根技術協力事業のスキームで実施しており、カンボジア国プレアビヒア州を対象地域とした4年間のプロジェクトになっております。


海外事業部
末永 明日香