初めてブログを書きます、アタウロ新スタッフ、助産師のリマです。

「隣り村に行くのに、こんな崖を登るなんて!東ティモールで仕事するには、体力が必要だね。」


崖をのぼるフンさん

先月7月、シェアカンボジアで15年働くスタッフのフンさん(医師)が、東ティモール事務所に1週間いらっしゃいました。今、シェア東ティモールでは、保健センタ―の能力強化や僻地のヘルスポスト建設を行っています。シェアカンボジアでも過去に同じような活動を行っていました。

そうした活動経験の共有や、お互いの事業から学びあうために今回の訪問が実現しました。フンさんの訪問では、たくさんの学びがあったので、2回に分けて紹介します。



崖をこえて学校へ、病院へ

まずは私たちの活動地、アタウロ島で村に行った時のことです。海が荒れて船が出せず、隣村まで歩いて1時間。あまりの交通事情の悪さに、フンさんは驚いていました。

干潮であれば海辺の道を歩けますが、潮が満ちると道がなくなり、岩肌の崖をよじ登るしかありません。急こう配にたじろぐフンさんたちを横目に、制服姿の子どもたちはスイスイと登っていきます。

この村には小学校しかなく、崖は中学高校に通う子どもたちの通学路なのです。村にヘルスポスト(診療所)はありますが、そこで対応できない重症な患者や妊産婦は、船か徒歩で中心地の病院に行かなくてはなりません。


子どもたちの通学路

予防できる病気はできるだけ予防する、重症化する前にヘルスポストを早期受診する、リスクのある出産を減らすために妊産婦検診を必ず受ける。予防可能な病気や出産で亡くなる人たちを少なくするために、シェアはアタウロ島で活動しています。

シェアカンボジアスタッフのフンさんも、この現状を目にして、シェア東ティモールが目指していることを体感してくれたようです。



「マッピング」の効用

この村の訪問でフンさんは、「マッピング」を例に、ヘルスポストの保健スタッフと村の保健ボランティアとが協働することで、村人の健康づくりに大事な役割を果たせることを紹介してくれました。

「マッピング」はシェアカンボジアで、村の保健ボランティアたちと一緒に栄養不良児の実態を浮き彫りにし、栄養不良児減少に役立ったツールのひとつです。ただの地図ではなく、地図作りを通して、保健ボランティアと保健センターが、自分たちの想像よりも村に栄養不良児が多いことを認識しし、問題意識が高まっていったそうです。


保健ボランティアにマッピングを紹介するフンさん
保健ボランティアにマッピングを紹介するフンさん


カンボジアの経験に学ぶ

「前に村の地図は作ったことがあるけど、その後どこかに行っちゃって使わなかった。こんな風に使い込めるといいよね。」参加してくれたアタウロ郡の保健センター長や保健ボランティアが言っていました。

東ティモールでも、これから予防接種や妊産婦検診の対象者を、村ごとに関係者で把握して改善に取り組むために使いたいと思っています。フンさんが帰った後、マッピングのもとにする地図を、アタウロスタッフがさっそく作りました。

このほか、アタウロ島ではヘルスポスト2か所と、中心地にあるアタウロ郡保健センター、学校保健プロジェクトをやっていた学校などを訪問しました。


アタウロ郡保健センターの助産師らと
アタウロ郡保健センターの助産師らと


アタウロ特産!ヤシ酒に干しダコ

ディリに帰る前には、フェリー乗り場ちかくの場所で、みんなで昼食を食べました。フンさんはヤシ酒にも挑戦!アルコール度数は低く発酵してお酢のような味がします。カンボジアにもあるそうですが、アタウロ島のヤシ酒の味がとても気に入ったようです。

そしてアタウロ特産の干しダコを、カンボジアへのお土産にと、3匹買っていました。今回はずっとアタウロの波が荒くて、帰りのフェリーでは船酔いをするシェアスタッフが続出しましたが、フンさんは元気そうでした。


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干しダコを手にするフンさん


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文責:吉森悠(現地代表)