本日のブログは、シェア・カンボジアよりゲスト記者をお招きしております!

みなさんこんにちは。メアリー・ウィルクスと申します。アメリカのバージニア大学社会学部博士課程で、国際開発における社会学を専攻しています。現在はカンボジアに在住し、論文執筆のためのフィールドワークを行っているところです。私の研究内容は社会開発の分野で活動する日本・韓国およびアメリカのNGOの比較です。研究のフィールドワークとして、この3つの国から来た様々なNGOで、インタビューや参与観察を行っています。
日本のNGOに関するフィールドワークをするにあたり、私はとても幸運なことに、プレアビヒア州という美しい農村地域で、シェアのカンボジア事務所にてボランティアをすることになりました。
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写真(シェア・プレアビヒア事務所から数分歩いたところからの眺め。)


今はこのプレアビヒアで、シェアが「子どもの栄養改善1000日アプローチプロジェクト」をどのように実施しているのかを、日々学んでいるところです。まだまだデータ収集や分析を始めたばかりですが、これまでの研究を通じて見えてきた社会開発分野のプロジェクトにおける日本とアメリカのNGOの違いを、このブログでみなさんにご紹介したいと思います。

マーケット(市場)の発展を選ぶか、国や制度の発展を選ぶか?

私は以前、USAID(アメリカ合衆国国際開発庁)から資金を得ているアメリカ系のNGOで働いており、この団体でインタビューもさせてもらいました。こうしたNGOは、どちらかというとマーケットを通じて社会問題を解決することにフォーカスしたプログラムを実施している傾向にあります。たとえばよく見られるプロジェクトは、世帯収入を増やすために、女性の貯蓄グループを作りローンを提供するというものや、保健のNGOが団体の収入を増やすために独自のブランドの薬をマーケットに供給するサポートなどがあります。
それとは対照的に、インタビューや観察を通じて私が学んだことは、日本のNGOは国や制度の発展を通じて、人的資源を育てるプログラムに取り組むことが多いようです。たとえばシェアでは、3つの保健センターの管轄する地区を対象に、保健行政を担う州保健局がお母さんと子どもの健康状態をモニタリングや改善に向けて指導をし、さらにその結果を地域内で報告するシステムが機能するようにサポートしています。
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写真(シェアスタッフのサポートのもと、保健センタースタッフが子どもに予防接種をしています)


どちらのプログラムモデルも、それぞれ実施プロセスを改善していかなければならないという問題があります。しかし私がここでシェアのスタッフと過ごしてきた限りでは、シェアのスタッフは休むことなく辛抱強く、小さな子どもたちや母親の栄養状態や保健サービスを向上させるため、地域で保健活動を行う公的な人材に対して研修を行い、サポートをしています。私はこれまで幾度かシェアのサポートする乳幼児健康診断に同行しました。そこで見てきたのは、保健センタースタッフや保健ボランティアが子どもの体重や身長を測ったり、養育者に対して離乳食教室を実施したりするのを、いつも影から手助けしているシェアスタッフの様子でした。
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写真(乳幼児健康診断の様子)


また、私はここでシェアのスタッフに対して英語クラスを実施し、彼らの英語力向上に取り組んでいます。これは同時に私のカンボジア語の練習にもなっています。
pic4写真(シェアのプログラムアシスタントが英語のライティングに取り組んでいます)


シェアのシニアスタッフとは、プレアビヒア州とプノンペン州を往復する車の中で、お互いのことを知り合い、とても仲良くなりました。
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写真(プレアビヒア州に向かう車の中で


ここでボランティアをさせていただいていること、シェア・カンボジアのみなさんに感謝します!
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Mary
シェア・カンボジア ゲスト記者
メアリー・ウィルクス
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スオ・スダイ!海外事業担当の末永です。今年は年に数度カンボジアへ出張する機会をいただいているのですが、その中で最近特に驚いたカンボジアの変化をご紹介したいと思います。

1.立ち並ぶビル群…!プノンペンを上空から見てみよう。

まずはこちらの写真をご覧ください。
こちらは、今から13年前の2005年に撮られた、プノンペンの写真です。
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(こちらのサイトから画像をお借りしました)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Phnom_Penh_aerial.jpg

あまり目立った高層ビルなどはありません。また、写真左に沼地が見えます。
おそらく、シェアのオフィス近くのトゥール・コーク地区の写真と思われます。

そして、先月私が飛行機の中から撮ったこちらのプノンペンの写真をご覧ください。
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高層ビルが立ち並んでいます。上の写真とは全く同じ場所ではありませんが、おそらく2005年に撮られた写真の右上部分が、この写真と一致すると思います(写真左奥は川です)。
ちなみに、2005年の写真に写っていた沼地は、今は埋め立てられています。

たった13年で、ここまで都市の風景が変わりました。
プノンペンは今、建設ラッシュで、高層ビルが次々と建ち、沼地が埋め立てられ、居住区や商業施設ができています。私がインターンをしていた2008年と比較し、人口は2倍に増えました。

この立ち並ぶビルの中で、とくに私が驚いたのが、2枚目の写真左上に写っている、ペンギンのような形をしたVattanac Capitalという39階建ての超高層ビルです。
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(こちらのサイトから画像をお借りしました)
http://www.worldarchitecturenews.com/project-images/2015/26216/tfp-farrells/vattanac-capital-in-phnom-penh.html?img=1
初めて見たときは、形の奇抜さと、ガラス張りのピカピカ具合にとても驚きました。
テナントにはフェラガモ、ロンシャン、ジミー・チュウなどのハイブランドが軒を連ね、さらにペンギン(ではないと思うんですけど)のくちばし部分は高級バーが入っているそうです…。
いつかポキッと折れないことを祈ります。


2.衝撃!プレアビヒアにもキャッシュレスの時代が来た。

シェアの活動地であるプレアビヒア州は、首都のプノンペンから車で北へ6時間ほど行ったところにあります。そのプレアビヒア州の、さらに州都ではないクーレーンという地域にシェアのオフィスがあります。このクーレーンの一般的な食堂で、なんとスマホ+QRコードで昼食代を払える日がやってきました。
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写真のように、スマホでQRコードを読み取ります。支払う金額を入力し決定すれば、自分の口座からこの食堂の口座に、自動的にお金が振り込まれます。本当にびっくりしました。ただ、今年の5月にこのQRコードを発見しましたが、9月に行ったときはもう使われていなかったので、クーレーンの人たちには馴染まなかったのかもしれません…。


3.変わらないもの

このように劇的な成長を続けているカンボジアですが、変わらないものもあります。
そのひとつが、毎年11月に開催される水祭りです。
毎年雨季から乾季に変わる11月に開催されます。お祭りを盛り上げるイベントの一つが、カンボジアの各州の代表が出場するボートレースです。
5月にプレイベン州へ視察に行った際、このレースで使うボートを製作しているのを見つけました。
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「コキ」という名前の木を3本繋げて作るそうです。
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完成すれば全長85メートルとなり、ギネスに挑戦しているとのこと。昔と変わらず、職人の方が手作業で製作に取り組んでおり、その技術に感動しました。
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カンボジアは、変わっていくものも、変わらないものも、いつも驚きをくれます。
次の驚きは何か、今から楽しみです。


シェア・カンボジアでは、現地事務所で活躍してくださる長期インターンを募集しています!
詳しくはこちらをご覧ください。
http://share.or.jp/share/news/20181010.html
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こんにちは。シェアの末永です。

7月25日に、うさぎのぬいぐるみ作りのワークショップを開催しました。
今回参加してくださったのは、ゴールドマン・サックスのみなさまです。
ゴールドマン・サックスのみなさまは、2014年からこのぬいぐるみ作りのワークショップに取り組んでくださっています。

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今年も20名の方々がご参加くださいました。
中には2回目、3回目の参加だという方も!
リピーターの方々がたくさんいらっしゃり、私たちも気が引き締まりました。

まずはシェアカンボジアの現地代表モーガンから、カンボジア事業についてご案内をさせていただき、それから軍手を材料にしたぬいぐるみを作りました。

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リピーターが多かったからか、作業に慣れている方が多く、お互いに教え合いながらぬいぐるみを作ってくださいました。
今回はモーガンもみなさまに交じってぬいぐるみを作成しました。

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(中央の赤いシャツがモーガン)

今年もたくさんのぬいぐるみができあがりました!

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作成してくださったぬいぐるみは、カンボジアでの乳幼児健康診断や離乳食教室に参加してくださった子どもたちに差し上げます。

※これは、昨年作ってくださったぬいぐるみをお配りしている様子です。
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ゴールドマン・サックスのみなさま、今年もありがとうございました!
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スオ・スダイ!海外事業担当の末永です。

蒸し暑い日が続いていますね!こんな日はカンボジアの冷たい甘味を食べたくなります。
私のお気に入りは、ココナッツミルクがかかったラパウ・ソンクチャー(カンボジアのかぼちゃプリン)です。ジャマイカに住んでいたころ、どうしても食べたくなって小さいかぼちゃを必死で探し、どうにかして自分で作りましたが、あまり美味しくなかった…。

やはりカンボジアの市場で食べるのが一番ですね。


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ジャマイカで作ったかぼちゃプリン。おいしく…なかった…


現在カンボジア北部のプレアビヒア州で実施している「子どもの栄養改善プロジェクト」は、2008年から2017年までカンボジア南部のプレイベン州で実施したプロジェクトをもとに作られており、このプレイベン州で得た学びがたくさん活かされています。


カンボジア(プレイベン・プノンペン)
プレイベン州プレアビヒア州の地図


プレイベン州視察ツアーを実施

今回、現事業地のプレアビヒア州の人々に、前事業地のプレイベン州でシェアが人々とどのような活動を実施してきたのかを実際に見ていただくため、プレイベン州視察ツアーを実施しました!

この視察には、いくつかの狙いがあります。

まず、プレイベン州で郡保健局・保健センター・保健ボランティア・自治体という様々な立場の人々が協力して子どもの健康をまもる活動をしている様子を実際に見てもらうことで、プレアビヒア州の方が今後シェアと一緒に活動する具体的なイメージを持てるようになること。

プレイベン州の人々の活動を見ることで、プレアビヒア州の人々のモチベーションが上がること。

そして、プレイベン州プレアビヒア州の人々の繋がりが生まれることなどです。


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プレイベン州プレアビヒア州の保健局スタッフ・保健センターが混ざって意見交換中


離乳食教室の見学

今回の視察では、保健センタースタッフと保健ボランティアが協力して実施する包括的乳幼児健康診断の様子や、自治体女性子ども委員会の担当官が行う離乳食教室を見学しました。

プレイベン州からは郡保健局の副局長となったミエン・ムーン氏や、郡女性子ども委員会のチャン・ソコム氏なども参加し、プレアビヒア州の人々に、自分たちがどのように活動を実施しているか、またどうやって自治体から離乳食教室を実施するための予算を確保しているかなど、熱心に説明していました。

またそれを聞く参加者のみなさんの目はとても真剣で、小グループに分かれた質問タイムでは、活発に意見が交わされていました。


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離乳食教室に関して説明するプレイベン州のチャン・ソコム氏


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話の内容を真剣にメモをするプレアビヒア州の人たち


プレアビヒアの人たちにとって、やはり「自治体の予算を自分たちで確保できる」ということが大変な驚きであったようでした。ツアー中プレアビヒア州の人たちから「予算確保の部分を、シェアに手伝ってもらいたい」という声を頂き、シェアのスタッフは彼らをサポートできるようさっそく自治体の予算配分会議に一緒に参加しています。



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まとめのワークショップの様子。活発に議論しています)


プレイベン州の人々が自立的に活動する様子は、プレアビヒア州の人々のよいモチベーションに繋がったのではないかと思いました。それだけでなく、プレアビヒア州の人々の熱心さに、プレイベン州の人々も学ぶところがあったのではないでしょうか。

この視察によって、プレイベン州プレアビヒア州の人々のつながりが生まれ、相互によい影響が与えられたと思います!


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集合写真

彼らのがんばりをサポートするシェアの活動を、これからもどうぞ応援してください!


海外事業部
末永 明日香


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こんにちは。カンボジア事業担当の末永です。

現在カンボジアでは、ベースライン調査と呼ぶ新事業地のプレビヒア州の
現状把握のための調査を実施しています。


今回は2種類の調査を実施します。

一つは、子どもの身体計測で、対象となる全ての2歳未満児の身長と体重を計測します。
そしてもう一つは、2歳未満児の養育者および妊産婦に対する、栄養に関する知識・行動調査です。

先日の出張の際、知識・行動調査チームに同行してきましたので、その様子をご報告いたします。


アプリケーションを使用した調査

今回、新しい取り組みとして、調査には「mWater」という調査用アプリケーションを使いました。
このアプリケーションを調査員が使用するタブレット端末(スマートフォン等の機器)に取り込み、
聞き取った内容を入力していきます。

質問紙を使用する調査とは違い、調査結果をエクセルなどに入力し直す必要がないため、
入力ミスなどを防げますし、大幅な時間の短縮につながります。

またインターネットがあれば、調査内容を複数の端末で共有することもできます。


アプリケーションの実際の画面
使用しているアプリケーション「mWater」の実際の画面


対象の農村に着いたら、調査員が分かれて対象者の家に向かいます。
アプリケーションを使い、聞き取り開始です。


聞き取り調査
聞き取り調査の様子


聞き取り項目の中に、直近の24時間のうちに食べたものをすべて教えてもらうという質問があります。食べたものだけでなく、その量も聞き取ります。写真を使って、食べた量に近いものを指さしてもらいます。


写真を使用した聞き取り調査
写真を使用した聞き取り調査


今回の調査では、妊産婦も対象に含みます。なぜなら、この事業では胎児期から2歳の誕生日を迎えるまでの1000日間にフォーカスを当て、子どもの栄養改善に取り組んでいるためです。妊産婦には、栄養に関する行動・知識の聞き取り調査と、身長・体重測定を行います。


妊産婦 身体・体重測定の様子
妊産婦 身体・体重測定の様子


これからは、取り終えたデータの内容の精査を行い、関係者をふまえて分析に取りくみます。その結果を踏まえて今後のプロジェクトの見直しを実施すると同時に、カンボジアの国立栄養プログラムなど、国レベルの関係者に対しても結果を共有していく予定です。


10年前の活動でも・・・

ところでこのブログを書いている最中に、10年前にシェアのカンボジア事務所でインターンをしていたころ、同じタイトルでブログを書いていたことを思い出しました。

10年前の「ベースライン調査」のブログ


2008年はプレイベン州での事業がちょうどスタートした年でした。あれから10年を経て、プレイベン州での10年間のプロジェクトを通じて学んだことを活かしながら、新たな事業地であるプレアビヒア州でまたベースライン調査をしている。そして当時インターンだった私が、今度はスタッフとして事業に関わらせていただいていることを考え、とても感慨深い気持ちになりました。

このように、シェアが長い年月をかけて、現地の方々と事業を続けていけるのも、たくさんの支援者のみなさまのおかげです。いつもあたたかくシェアの活動を見守ってくださり、ありがとうございます!そして、これからもシェアをどうぞよろしくお願いいたします。


海外事業部
末永 明日香


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