当直中にセレッソがFC東京に勝ったらしい・・・。
何ヶ月かぶりに最下位脱出になり、喜ばしいことだが・・・。
・・・観に行かんほうが、強いということか?
直木賞をとったとかで、久しぶりに小説を買って読んだ。三浦しおんの“まほろ駅前多田便利軒”である。名前から著者の性別は解りづらいが、文体が暗示する繊細さは、女性特有のものだろう。テーマは「家族の愛情に血の繋がりは必要か?」である、たぶん。血の繋がった親子であっても、親から虐待の体験を受けた主人公。そして、たとえ血が繋がってなくても妻の子供を愛そうと決意して、叶わなかったもう一人の主人公。さらには、出生時に取り違えられて、別々の両親に育てられた依頼人のエピソードなどが絡んでいる。親からの虐待を体験し成長した人物が、どんな心性ををもつか作者はよく勉強している。しかし、その内容を露骨に文章にせず人物のキャラクターに臭わせているところにセンスを感じる。
同時に買って読んだのが、石田衣良のIWGPの最新刊だったのだが、こっちはもっと露骨だ。作者のナルシシズムが、登場人物やエピソードに強烈に反映されている。このシリーズの主人公って、初めはもっと謙虚ではなかったか?本が売れドラマ化が相次いで、作者がナルって投影されてるのかも。