最近、ジャズ愛好家にとって興味深いニュースが2つ報じられました。


1つ目がこちら。





アメリカの伝説のジャズ歌手ニーナ・シモンさんを描いた伝記映画『ニーナ(原題) / Nina』の配給権を、RLJ エンターテインメントが獲得したことがVarietyほか複数メディアで報じられた。

 

 本作は、映画『ブレイブ ワン』のシンシア・モートが脚本兼監督を務めている。そのストーリーは、シンガーソングライターで黒人公民権運動家でもあるニーナ・シモンさんが、自身の信念、家族、そして音楽のバランスを図りながら葛藤し、最終的にはフランスで一人で生きることになった過程を描いたもの。キャストは、ニーナさん役を映画『アバター』のゾーイ・サルダナが演じ、彼女を精神的に支えたアシスタント、クリフトン・ヘンダーソン役に映画『グローリー/明日への行進』のデヴィッド・オイェロウォが挑戦した。

 

 そしてこのたび、RLJ エンターテインメントが配給権を獲得し、今年の12月に配給する予定だ。ジャズに限らず幅広いジャンルを取り入れたことでさまざまな作品を生み出したニーナさんを、ゾーイがどのように演じているか楽しみだ。


引用元:シネマトゥデイ 2015/09/13付記事




以前「天才の系譜【5】Nina Simone/ニーナ・シモン」で紹介した「天才ディーヴァ」ニーナ・シモンの生涯がまさかの映画化。なぜ今このタイミングでニーナの伝記映画が製作されたのか良くわかりませんが、それはさておきニーナ・ファンには興味深いところではないでしょうか。彼女の歩んだラディカルで厳しい人生は、映画にはうってつけのはず。どこまで彼女の持つ"毒"が描かれるのか。通り一辺倒の感動ストーリーに終わらないことを祈るばかりです。


米国でも2015年12月公開ですので、wikiには"Nina(2015 Film)"というページは存在しますが、あまり情報がありません。日本での公開が決まったといっても、おそらく単館系の小さな映画館でひっそりと上映されるパターンではないでしょうか。



2つ目がこちら。





第53回ニューヨーク映画祭は、「ジャズの帝王」「モダン・ジャズの帝王」などと称される名ジャズトランペット奏者で、1991年にニューヨークで亡くなったマイルス・デイヴィス(享年65歳)の異色伝記映画『Miles Ahead』で幕を閉じた。


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プロデューサーにジャズピアニストのハービー・ハンコックを迎えた本作で、初メガホンをとり、共同脚本、プロデュース、そして主演としてマイルスを演じているのは、『オーシャンズ』シリーズや、『アイアンマン』シリーズで知られるドン・チードル。映画祭にはチードルのほか、マイルスの最初の妻でダンサーのフランシス・テイラー役を演じたエマヤツィ・コリネアルディ、マイルスが所属していたコロンビア・ミュージックのプロデューサーのハーパー役を演じたマイケル・スタールバーグが登壇し、それぞれの熱い思いを語った。





日本でも絶大な人気を誇るマイルス・デイヴィスの人生を描いた本作。フランシス・テイラーと結婚した最盛期、そして一時引退したものの、1979年に復活を果たすまでのマイルスが、ユアン・マクレガー扮するローリング・ストーンズ誌の記者デイヴ・ブリルの目を通じてユニークな方法で描かれている。



チードルは、製作のプロセスについて、「ずいぶん長い間、マイルス・デイヴィスの映画を作りたいと思っていて、いろいろな人たちと様々な形で製作する方法を何度も模索してきたが、なかなか実現にこぎつけなかった。実現したのは、ミュージシャンでもあるマイルスの甥っ子ヴィンスが、『ドン・チードルが、マイルス・デイヴィスを演じる』と突然アナウンスしたことなんだ(笑)。すると別のプロデューサーが僕にアプローチしてきて、プロジェクトが動き出したんだ。(彼はチードルに会ったことがなかったが、マイルスを演じるのは、チードル以外にいないと考えていた)」と語ると、会場に来ていたヴィンスに手を振り、会場は大きな拍手に包まれた。




「いくつかのテイクを用意していたが、マイルスがチャーリー・パーカーに出会ったこととか、誰かと決別したとか、そういう個々のアーティストとのかかわりに特化したかったわけでもないし、ドキュメンタリー映画を作りたいわけでもなかった。今までにない方法でマイルスを描きたかった。生まれてから死ぬまでの生涯を描くような、スタンダードな伝記映画ではなく、かといって1つの時代の音楽に特化するのではなく、時代にこだわらない作品にしたかった」


「音楽に密接に結び付いた形で、その時に彼に起こった出来事を描きたかった。ヒーロー映画でも、8ビートのジャズ映画を作りたいわけでもなかった。マイルスも、きっとそう思ってくれていると思う」と語るチードルは、すべての分野で同作に関わることで、まさに彼が作りたいと思った新しい伝記映画を作ることに成功した。しかしそれらを乗り越えるには、紆余曲折があったという。


「困難を乗り越えられたのは、まさにドラッグのおかげだ(笑)」と、一時期ドラッグまみれだったマイルスを真似て冗談を言った後、「自分の思いが受け入れられないことも多く、スタジオが見つからなかった。インディペンデント映画なので予算もなかなか集まらなかったし、色々なことが少し軌道に乗りそうになると、予算がどんどん削られていったりして、本当に意気消沈してしまい、やめようと思ったこともある。正直、『この企画が無くなっていたら、どんなに気が楽だったろう』って考えたこともあった」


「最終的には足りない予算を、クラウドファンディングのサイトIndiegogoを通じて集めることができた。おかげで配給も決まったが、こういうインディーズ系の映画製作には、常に予算の問題が付きまとう。寄付をしてくれた人たちに、とても感謝している。約1年前に、ある程度の状況が整ったことで風向きが変わって、やっとこの映画を製作することが自分の使命だと思えるようになった。やらずに終わらせたくないと思った」と力強く語る。


マイルスの最初の妻フランシス・テイラー役を演じたエマヤツィ・コリネアルディは、本作に出演したことについて、「まさに“夢がかなった”という感じよ。ドンのような俳優であるアーティストと仕事するのは夢だったし、彼が情熱を燃やしている映画に出られたのだから。そして、マイルスが愛しただけではなく、彼に最も影響を与えた女性と言われているフランシス(マイルスは後に2度の結婚と離婚を繰り返している)を演じられたことも最高だった」とコメント。


コロンビア・ミュージックのプロデューサー役を演じたマイケル・スタールバーグも、「ドンのファンだったし、ただただ光栄だった。いい映画を作りたいという思いで、こういったコラボレーションが大事な作品に出演できたことは本当にすばらしいし、ある種心地よく、すぐに入り込むことができた。僕自身サックスフォンを吹くし、音楽、マイルスの大ファンだから、ここにいられるだけで幸せだと思った」と嬉しそうに語ってくれた。【取材・文・NY在住/JUNKO】


引用元:Movie Walker 2015/10/18記事


監督・主演を務めたドン・チードルが内容についてもう少し詳細に語った別記事「ドン・チードルが語る、マイルス・デイヴィスへの熱い想い」はこちら





ニーナに続き、マイルスの生涯もまさかの映画化。チードルのインタビューを読むと解りますが、資金集めにはかなり苦労したようで、ジャズ界のビッグネームと言えどもマイルスの伝記映画制作に大きな映画会社は興味を示さず、インディーズ的な制作規模だったとのことです。


マイルスのような特殊な人物の場合、監督や脚本家がどの部分に着目するかによって描かれ方は随分と違ってくるはずです。


この記事はNY映画祭での上映リポートのみで、日本での配給元の情報がありません。つまりまだ日本で上映されるかどうかは未定ということになります。wikiには"Miles Ahead(film)"という記事は存在しますが、米国ですらNY映画祭での上映のみで、劇場公開は未定のようです。果たして日本までやってくるののかどうか。DVDでのリリースのみなんてパターンに終わってしまう可能性もありそうですが。楽しみです。


ニーナの伝記は社会派ドラマとしても成立しますし、文学的に"女の一生"のような描き方も可能。マイルスは、偉大な創造者として描くことも可能ですし、逆に冷酷な鼻毛野郎的に描写することもできそうな感じです。インタビューを読みますと、チードルはマイルス翼賛者としての立場を明確にしておりますので、今回は否定的に描かれることはないはずですが。いずれにせよ楽しみです。




ここからが本題です。




以前「Jazzと映画【4】『裸のランチ』/『カンザス・シティ』」の記事中で、ジャズ関連映画を5つのタイプに分類いたしました。その分類の【2】ジャズメンの伝記映画を今回はいくつか紹介いたします。


正直なところ、ジャズ関連の伝記映画というジャンルはあまり成果を出しておりません。唯一必見というべき作品は、熱烈なジャズ擁護者でもあるクリント・イーストウッドが監督したチャーリー・パーカー伝『バード』【1988年/過去記事】。イーストウッド氏は、チャーリー・パーカーの演奏家としての資質に最大限の賛辞を送りつつも、人間性に関しては極めて辛辣に描いております。その結果、映画は最初から最後まで暗いトーンで進むことになり、観終わったあとに後味の悪さが残る点は否めません。ちょうどジャズをききはじめた頃にこの映画が新宿の単館系映画館で封切られ私は観にいきました。駆け出しジャズ愛好家としてというよりも、大のイーストウッド・ファンという動機だった記憶がありますが。衝撃でした。モダン・ジャズとは何を目指しているのかを教わった気がしました。今でも数年に一度は見直す作品です。歴代最高のジャズ映画はどう考えても『バード』です。


ジャズメンの伝記映画は、彼らが歩んだ社会的苦難の伴う道のりなどを交えて描けば、単なる伝記ものを超えた重厚なドラマ作品にすることが可能のように思えます。が、ジャズのおひざ元であるハリウッド/アメリカ映画界は、ほぼ彼らの存在を無視しつづけました。本来であれば、1950年代のハリウッド全盛期に、『ルイ・アームストロング物語』や『デューク・エリントン物語』のような作品が作られて然るべきでした。あるいは『スコット・ジョプリン【過去記事】物語』『ファッツ・ウォラー【過去記事】物語』『ベッシィ・スミス【関連記事】の生涯』も。アメリカ音楽産業への貢献を考えれば当然です。ですが、サッチモやデュークはもちろん偉大なジャズメンたちの伝記映画が作られることはありませんでした。




『グレン・ミラー物語』1954年/アメリカ映画/ウィキペディア
【Original Title:The Glenn Miller Story 】
監督:アンソニー・マン
出演:ジェイムズ・スチュワート/ジューン・アリソン







『ベニイ・グッドマン物語』1955年/アメリカ映画/ウィキペディア
【Original Title:The Benny Goodman Story】
監督:ヴァレンタイン・デイヴィース
出演:スティーヴ・アレン/ドナ・リード



グレン・ミラー【ウィキ】とベニー・グッドマン【ウィキ】の伝記映画が、映画全盛期の1950年代中盤に制作されました。しかもミラー役は当時の人気スター俳優ジェイムズ・スチュワートが起用されました。


敢えてもう一度繰り返します。1950年代に、ジャズ偉人伝を映画化する場合、ルイ・アームストロングやデューク・エリントン、スコット・ジョプリン、ファッツ・ウォラー、ベッシー・スミスらを差し置いて、グレン・ミラーとベニー・グッドマンを優先するのは「正しい選択」と言えるでしょうか。多分に政治的な意味を持つ論点です。そんな議論を名盤紹介ブログに持ち込むな、という意見もあるかとは思います。ですが、個人的にはどう考えても正しい選択には思えません。


同時に、グレン・ミラーやベニー・グッドマンを貶める意図は全くございません。特にグッドマンは、1930年代後半の人種断絶の未だ厳しかった時期に、黒人のテディ・ウイルソンやライオネル・ハンプトン、ビリー・ホリデイを起用し、彼らが脚光を浴びるチャンスを提供しました。スウィング・ジャズ愛好家は間違っても、グッドマンをホワイト・ジャズと切り捨てることはできないはずです。


これまでも多くの記事中で繰り返し述べてきましたが、現在では1950年代と言えばモダン・ジャズ黄金時代というのがジャズ愛好家の間では常識中の常識です。ですが、実際の1950年代のアメリカ音楽界のメイン・ストリームは白人リーダー率いるビッグ・バンドだったと言われております。プラス、シナトラやペギー・リーのような白人ヴォーカリスト。レコードが売れるのも彼らの作品。ショーのチケットが売れるのも白人スウィング・バンド。マイルスやソニーのような現在では巨人と呼ばれるジャズメンたちは、場末の小さなジャズ・クラブでほんの一部の好事家たちの注目を浴びていたに過ぎません。


そう考えると、モダン・ジャズ黄金時代真っ只中の1950年代中盤とは言っても、一般的なアメリカ人のジャズに対する認識は、グレン・ミラーやベニー・グッドマンだったとしても不思議はありません。映画会社はより観客を呼べる題材を選びます。


更に当時は人種主義が未だ幅を利かせていた時代です。当時の映画に出てくる黒人と言えば、召使かボクサー、あるいは犯罪者のような脇役ばかり。そもそもサッチモやデュークを演じる黒人スター俳優がいません。黒人俳優初のスターと言われているシドニー・ポワチエの台頭は1960年代に入ってから。ですので、黒人が主役の映画などハリウッドのプロデューサーの選択肢にはそもそも入っていなかったと考えられます。また映画のチケットを買うのは白人がメインだったはずです。ですので、『ルイ・アームストロング物語』や『デューク・エリントン物語』ではなく、『グレン・ミラー物語』と『ベニイ・グッドマン物語』が制作された訳です。現在のジャズ愛好家からすれば肩透かしを喰らったような"正しくない選択"に思えても、エンターテインメント産業的に、そして社会状況を考慮すれば正解以外の何物でもなかった訳です。


モダン・ジャズ中心史観に慣れた我々現在のジャズ・ファンからすると、グレン・ミラーやベニー・グッドマンと言われても困惑せざる得ない訳ですが、この二本の作品にまったく見どころがない訳ではありません。


まず、『グレン・ミラー物語』ですが、ルイ・アームストロングがゲスト出演しております。画質音質ともにいまひとつですがサッチモ登場シーンを。

冒頭で細君が「誰なの?」と聞き、ミラー氏が「知らないのかい?ルイ・アームストロングじゃないか!」と。一応、サッチモを立てています。Barney Bigard、Trummy Young、Gene Krupaらも演奏家として出演しております。



こんなシーンもあります。ミラーは第二次大戦が起こると入隊し、慰問演奏を行っていました。とある軍事パレードでのコミカルなシーン。

平凡なマーチの指揮にうんざりしているミラーは、上司の意向に反し、行進曲をセントルイス・ブルースに変えてしまいます。サッチモの登場と同様、W.C.ハンディ【過去記事】の"St.Louis Blues"を使うあたりには、制作者たちの控えめではありますが黒人ジャズメンへの敬意を感じなくもありません。


と同時に、グレン・ミラーの生涯にハリウッドが飛びついた理由もこの映像の中にあります。アメリカ人は、戦争の英雄が大好きな国民です。アメリカ人はヨーロッパ戦線であれ、太平洋戦線であれ、アメリカの大勝利に終わった第二次世界大戦ものが大好きなのはご存知の通り。終戦から70年を経た現在でも第二次大戦ものは制作され続けております。ミラー氏は従軍した上に、戦時中の飛行機事故で若くしてこの世を去りました。悲劇性もある訳です。人気スウィング・ジャズ演奏家、軍人、不慮の死、しかも白人という映画をヒットさせる要素が多々あります。ですが、白人であることや人気ジャズメンであることよりも、戦争の英雄であるという点でグレン・ミラーの伝記映画はハリウッドにとってうってつけの題材だったのではないでしょうか。


グレン・ミラー・オーケストラの定番をいくつか。


"In The Mood"【ウィキ】。

これを聴くと私は映画『瀬戸内少年野球団』【ウィキ】しか思い浮かばなかったり。アメリカ文化の象徴として劇中で繰り返し使われました。聴きやすいメロディを持つ良曲とは思いますが、メロディに頼りすぎているが故にジャズ楽曲としては物足りなさを感じざる得ません。ですが、魅力的なアドリヴ・ソロを持つ複雑な曲よりも、こういったシンプルな曲の方が一般的な受けは良かったのは容易に想像できます。いつの時代もメインスリームはシンプル・イズ・ベストです。




"Little Brown Jug"【邦題「茶色の小瓶」/ウィキ】。

私が小学生の時に所属していた鼓笛隊ではこの曲が絶対的なレパートリーでした。途中、アドリヴ・ソロらしき演奏がありますが、おっかなびっくり吹いている印象。


音楽談義をしていると、たまにジャズが好きなんて方に出くわすことがありますが、「マイルスがさぁ」なんて話を振ってもポカンとされた経験があります。話を進めていくと、ジャズと言ってもグレン・ミラー楽曲がお好きで、きっかけはブラス・バンドをやっていてレパートリーだったからというのが理由だったり。それはそれで全く構わないのですが、「ジャズ」という言葉の持つ意味の振幅の大きさを改めて感じさせてくれて興味深く感じました。



次に『ベニイ・グッドマン物語』についてですが、白人スウィング・ジャズ畑を歩んだグレン・ミラーは現在主流ののモダン・ジャズ中心史観からは全くはずれた存在でガイドブックなどにもほとんど登場しないのに対し、ベニー・グッドマンはスウィング・ジャズ期の中堅バンド・リーダーとしてのポジションを維持しております。アーリー・ジャズ期にまで踏み込んだ解説本などでは取り上げられているはずです。一般的に白人黒人混成グループの元祖はグッドマン率いるグループとされており、先ほども申し上げましたが、ピアニストのテディ・ウイルソン【過去記事】、ヴィルラフォン奏者のライオネル・ハンプトン、そしてヴォーカリストのビリー・ホリデイは、ベニー・グッドマン・グループでの活躍で名を挙げたのは良く知られております。


そして、映画本編にテディ・ウイルソンとライオネル・ハンプトンが本人役で出演。キッド・オーリー、ジーン・クルーパも出演しております。フレッチャー・ヘンダーソン役はサミー・デイヴィス・シニア。


編集された映像にサウンドトラックを被せた映像がyoutubeにありました。

一瞬ですが、ハンプトンやテディ、クルーパが映ります。


ベニー・グッドマンは小規模グループでの演奏と並行してビッグ・バンドのリーダーとしても活躍。ベニー・グッドマン・オーケストラの定番曲として知られる"Sing,Sing Sing"。

一本調子に思えなくもないドラムスがカッコ良い曲ですが、ミラー作品と同じく白人系ビッグバンドにありがちな整いすぎてエリントン楽団などから感じる「スウイング」が不足しているなんて言ったら傲慢でしょうか。



『グレン・ミラー物語』に関しては、新世代西部劇の雄として知られるアンソニー・マン作品で、マンが監督した西部劇の多くでジミー・スチュワートが主演しておりますので大いに期待して観ましたが、可もなく不可もなくといったところでしょうか。毒のない"良質なドラマ"といった感じです。『ベニィ・グッドマン物語』は残念ながら観たことがありません。こちらはNHK BSあたりでの放映に期待しております。


今回紹介した2作は、モダン・ジャズ愛好家にとっては心から楽しめるタイプのジャズ映画ではないかもしれません。必見とまでは言えないかもしれませんが、数少ないジャズ映画であることはたしか。サッチモやハンプトン、テディを少しだけ観ることもできますので、アーリー・ジャズ愛好家であればそれなりに楽しめるはずです。