2023年12月23日

谷田 硬歌 Kohta Tanida Solo Exhibition「海と陸の境AI01」

外看板用画像1

谷田 硬歌 Kohta Tanida Solo Exhibition
「海と陸の境AI01」
会場:ギャラリー・アートグラフ
東京都千代田区神田東松下町17
写真弘社 神田店モノクロ館内2F 
期間:2023年12月20日 (水)〜2024年1月31日(水)
2023年時間:10:00〜17:00
2024年時間:11:00〜17:00
入場料:無料
2023年12月29日(金)〜2024年1月8日(月)休廊
日・祝・1月20日(土) 1月27日(土)休廊

境界 vol.5
〜PhotographyとPromptographyの狭間〜

境界シリーズは、個展シリーズである。
「境界」という共通のテーマを設定し、
個展の都度、そのテーマに対して異なる解釈を試み、
異なる作風を構築し、異なる作品空間を展開してきた。
境界とは明快なようでいて、どこか曖昧でもあり、
時に変容していく。その曖昧さこそ、このテーマの妙味のように思える。

今回の境界は、PhotographyとPromptographyの狭間である。
2023年、写真コンテストSony World Photography Awardsにて
AI生成画像が入賞して話題となった。
無論、それは写真ではない(作者自身そう主張している)が、
分水嶺を超えたのだ。善かれ悪しかれ、無縁では居られなくなるだろう。
急速に実用領域に入ってきたAIだが、観念論や抽象論も不可避の
アートの世界ではどう捉えるべきだろうか。

作品や展示の趣意を記した文章をステートメントと呼ぶが
(今、お読みのこの文章もステートメントである)、
本展では、過去4回の個展「境界」に際して私が書いたステートメントを、
AIに解釈・要約させ、さらにその要約文をPrompto(AIへの指示)とし、
画像を生成した。
それらを、過去4回の「境界」で発表した実際の作品と比較する。




機頬榲犬任蓮◆峩界」と題するシリーズを展開する。
これは瀬戸内は尾道市内に在る、さる小島の砂浜で撮影した
一連の作品である。
海は常にウチとヨソなるものとの境界であり、
外界との接触・融合の舞台である。
水平線を見やれば空と接し、時の流れに
従い昼と夜とを分ける。海と陸の境。
昼と夜の境。静と動の境。
そうした境界をこの浜辺の波打ち際に仮託し、
イメージを構成する。

供法峩界」の第二弾。
「境界」とは「外界との接触・融合の舞台」である。
本展では都会の足下に存在する「境界」にスポットを当てた。
人の都合で線引きした境界は、外界と分断する役割を確かに果たしながら、
しかし生命による自然の作用によってそれは易々と突破される。
人は美化清掃と称して再び押し戻すが、やはりまた突破される。

掘忘2鵑痢峩界」は恣意的に作り上げた仮想上の「境界」。
画面はシンメトリックに構成されることで「ある種の美」をまとう。
しかしそれはまやかしだ。
「美」に対しては「真」を求めたくなるものだが、
真は加工される前の混沌とした画面である。
陰と陽の関係のように、真理と夢幻とがひとつ画面に展開され、
その境界は互い違いに表れる。
現実と非現実の美とが入り乱れ、やがてその境界は連続していく。

検法峩界」シリーズの4回目にあたり、
長年にわたり続けてきた氷の写真と融合させたいと考えた。
氷は、水という物体がある一定の条件下で固体となったものであり、
悠久の時の流れの中で一時的にみせる姿である。
そして時空を閉じ込めるかのように、
しばしばタイムカプセルのような働きを見せる。
そうだ。写真という絵画技法もまた、時空を閉じ込めるではないか。
この技法の前では時間も空間も歪められ、相対化される。
小さな景色を大きくすることも、時の流れを止めることもできる。
それは即ち「境界が曖昧であやふやになっていく」
様子を捉えた当シリーズそのものだと思う。


プロフィール 
谷田梗歌 Kohta Tanida
個展 2007年「氷幻想」画廊はね(東京都)
2008年「氷の肖像」森岡書店(東京都)
2009年「氷時間」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
「尾道とおり道」ART SPACE はね(東京都)
「ICE Shadow」ART SPACE はね(東京都)
「尾道とおり道」Gallery Cafeプチポワン(広島県)
2010年「Sound of ICE」森岡書店/GALLERY SPACE FACTORY
(東京都)
2011年「氷の肖像vol.2」SAN-AI GALLERY +contemporary art
(東京都)
「尾道とおり道 vol.2 君に続く坂道」ギャラリー・アートグラフ
(東京都)
2012年「尾道とおり道 vol.2 君に続く坂道」Gallery Cafeプチポワン
(広島県)
「ICE Shadow vol.2」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
2013年「ICE Shadow vol.3」SAN-AI GALLERY +contemporary art
(東京都)
「尾道とおり道vol.3 雨色時間」ギャラリー・アートグラフ(東京都)
2014年「氷の肖像 vol.3」SAN-AI GALLERY +contemporary art
(東京都)
2015年「氷の肖像vol.4」ギャラリー・アートグラフ(東京都)
2016年「尾道とおり道vol.4 祀」ギャラリー・アートグラフ(東京都)
2018年「ICE Shadow vol.4」SAN-AI GALLERY +contemporary art
(東京都)
2019年「境界」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
「境界 vol.2」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
2020年「境界 vol.3」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
2021年「境界 vol.4」SAN-AI GALLERY +contemporary art(東京都)
2022年「氷とゴールドベルク変奏曲」ギャラリー・スクエア(東京都)
ピアノ演奏:柏木薫
「境界 vol.4.1」ギャラリー・アートグラフ(東京都)
その他、2006年より東京、NY、パリ、マドリッド、ソウルなどで
数々のグループ展、アートフェアに出品。
入賞・入選多数。2014年よりサロン・ドートンヌ会員。
パブリックコレクション
大阪芸術大学藝術研究所
清里フォトアートミュージアム