coldsweat


 久々にチャールズ・ブロンソン主演作品を観ました。
 過去にも何回か書かせて頂きましたが、当ブログのタイトルである映画大陸の「大陸」の部分は、みうらじゅん&田口トモロヲのブロンソンズが提唱する真の男気を持つ者だけが上陸を許される「ブロンソン大陸」から取っております。ですからブロンソン主演作品とは多少の縁があるわけです。
 その御縁もあってか、僕は時々ブロンソン出演作品を観て男気を注入しています。つまり仕事に疲れて愚痴が多くなるなど「男として格好悪くなってるな」と自省した際にブロンソンに助けを求めるわけです。
 きっと僕の愚痴を聞かされたブロンソンは「俺はアクション一筋で生きてきた。女房もジルただ一人(「・・・いや晩年再婚してますがな」というツッコミはさておき)。続ける事が出来ないなら、チンポ切って男なんてやめちまえ」。ブロンソンならこう言うね、などと思い巡らせつつ。

 って事で、テレンス・ヤング監督作品『夜の訪問者』です。

 もしこの映画のタイトルが『夜の家庭訪問』だとしたら、なんかエロい感じがしますね。しかも何気に本作はフランス映画なんですよ。アメリカの映画ではありません。
 フランス映画で『夜の家庭訪問』。イメージ的には女教師が童貞学生の家に現れて、夜の課外授業。教える科目はもちろん「保健体育」の性に関する部分。そんなエロス大作に違いないと期待せざるを得ないわけですが・・・残念ながらそんな映画じゃありません。

 船乗りのジョー(チャールズ・ブロンソン)。彼には嫁と一人娘がおり、幸せな生活を送っていた。ところが嫁のファビエンヌ(リヴ・ウルマン)が「最近無言電話が多い」と言い出し、望まぬ来訪者がやって来て事態は暗転。そして彼の知られたくない過去が白日の下にさらされる。
 実はジョーには刑務所に入れられ、仲間と共に脱獄を試みた過去が有った。ところが逃げる道中で仲間の一人が衝動的に警官を殺害。それによりジョーは単身逃走。残りのメンバーは捕縛され懲役刑となった。脱獄仲間のリーダー格であるロス(ジェイムス・メイスン)は、ジョーの子供を誘拐し、過去のお礼参りにと彼に麻薬取引の片棒を担がせようとするのだが・・・。

 さて、映画を観る際に字幕派か、それとも吹替派か?映画好きならばきっと誰もが一度はそんな議論に直面したことがあるのではないでしょうか?
 僕は基本的に前者でして、初めて観る作品は大体字幕で観ます。決して語学が堪能なわけではありませんが、何となく字幕版の方が役者の生の声色を聞く事が出来るので、ちょっとした感情の機微などが掴みやすいかなと思って字幕版を選ぶわけです。
 でも最近は僕が映画を観始めた頃と比べると、吹替版での公開が多くなってきました。ア〇ゾン等のDVDレビュー等を眺めてみても「吹替え版がないからクソ!」といった映画自体の内容自体は良くても、吹替え版が収録されていないがために低評価とされてしまう場合がよく有ります。

 今回僕はこの『夜の訪問者』を初めて観ました。では、従来と同じように字幕版で観たか?いや、違います。実は吹替え版を敢えて選択しました。なぜなら「ブロンソンの吹き替えと言えばこの人!」ともされる大塚周夫のブロンソン節を堪能したかったからです。僕が持っているブロンソン映画のDVDには吹替え版が併録されているものが少なかったものですから・・・。
 その結果、「ブロンソン映画は吹替えでも良くない?」と思いました。飄々とした男臭さが見事に表現されていて、ブロンソンの口の動きと多少合わない部分が有っても、それほど気にならない。ブロンソン映画に関しては、これからも吹替え版有りのヴァージョンでDVDをリリースしてほしいですね。

 最後に映画についてですが、赤い車をかっ飛ばすカーチェイスが用意されているなど、そこそこ面白いです。ブロンソンのムキムキの肉体美も堪能できますし、愛妻ジル・アイランドも少し頭が弱そうな女の子として登場しており、今回も御多分に漏れず夫婦共演映画となっております。
 そして狡猾な悪役という設定だったはずのジェイムズ・メイスンが、話が進むにつれて何故か人を信じやすい良い人へと変貌していく様も(ストーリー性を無視すれば)また楽しい。きっとブロンソンの男気に惚れてしまった。そのような解釈をすれば万事解決してしまう。それもまたブロンソン映画の魅力でしょう。
 そしてクライマックスでは、発煙筒を使って相手の体に着火。殺害。その背景には、パリ祭りの花火が撃ち上がる。そんな映像美にも酔いしれるわけです。

 素面の状態で観たら退屈するかもしれないけれど、酒をチビチビとやりながら観るには最適の映画だと思います。やっぱブロンソン、格好良いなぁ〜!

 ★★★

 2015 #36

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