映画大陸

映画の感想を思うがままにつらつらと書いたPG-12指定ブログ。
ネタバレしている場合があるので映画を観てから感想を読んで下さいな
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邦画

『ソレダケ That's it』

soredake


 全編bloodthirsty butchersの奏でる爆音が劇場を引き裂く傑作!!

 ・・・と、したり顔で書きたいところなんですが、実はこの映画を観るまでbloodthirsty butchersというバンドの存在すら知りませんでした。という事で、困った時にはWikipedia。
 そこで調べてみると、バンド名の由来はアンディ・ミリガン監督のカルト映画『血に飢えた断髪魔 美女がゾクゾク人肉パイに』の原題にあるとの記載が。となるとこちらのフィールドの話と言いたいところですが、恥ずかしながらアンディ・ミリガン監督の名前すら知らなかったことを告白せざるを得ません。
 そこでまた調べると、日本でこの監督の映画が紹介されたのはスプラッター映画ブームの終焉期。その頃に「ハーシェル・ゴードンン・ルイスに続く最後の大物」として紹介されたそうです。ただ『血に飢えた断髪魔』を含め、作品の内容自体は酷いものが多いらしい。日本ではVHSのテープでリリースされた作品のようですけど、DVD化はほとんどされてないようで。名前を憶えていれば、観ることにします。
 あれっ?なんか本作とは全然関係のない方向に話が進んで行ってしまった。閑話休題。

 ってことで、石井岳龍監督作品『ソレダケ That's it』です。続きを読む

『ある優しき殺人者の記録』

aruyasashikisatujinnshanokiroku


 今年のアカデミー賞作品賞を受賞した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(結局、映画館で鑑賞する事もないまま上映終了を迎えそう)で大きな話題になったのが、ワンカット撮影というフレーズ。実際、どの程度の長回しを描いていたのか?観ていない僕には解りません。
 長回しという言葉を聞くと、ブライアン・デ・パルマ(『スネーク・アイズ』!)やPTA(『ブギーナイツ』や『マグノリア』)の映画を思い浮かべてしまいます。そしてもう一人。白石晃士監督だって「その部分に関しては負けないぞ」ときっと自負しているのではないでしょうか?

 『バードマン』がアカデミー賞を取る事が出来るのであれば、本作だって日本アカデミー賞を受賞する資格は十分なはず。ただ日アカは大手三社の持ち回りで作品賞が決められているのかな?あまりに興味が沸かないせいか、近年どの作品が受賞したのかすら知りませんが。

 つまり僕が言いたい事は、白石監督は日本でまともな評価を得られないのであれば、海外に進出してしまえば良いって事。アレハンドロ・ゴンザレス・イリャニトゥなんてブッ飛ばしちゃえよ・・・などと『バードマン』を観ていないにも関わらずディスってみました。『バードマン』を観たら掌クルッと反してしまう可能性だってありますが、白石監督のドキュメンタリータッチのホラー映画はどの作品も面白い!
 これだけは間違いがありません。無論、御多分に漏れず「本作も!」です。

 ってことで、白石晃士監督作品『ある優しき殺人者の記録』です。続きを読む

『宇能鴻一郎の濡れて打つ』

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 当ブログでも日活ロマンポルノは時々取り上げていますが、もしかしたら射精により排出される白濁液(つまり精子って事)そのものが描かれている作品を観たのは、本作が初めてかもしれません。
 Wikipediaによると日活ロマンポルノは1971年から1988年にかけて日活(1978年に社名変更し、にっかつ)で製作された成人映画を指すようです。これと同時代である70年代から80年代にかけたポルノ映画界の情勢を描いたアメリカ映画と言えば、ポール・トーマス・アンダーソン監督の最高傑作『ブギーナイツ』が真っ先に頭に浮かびます。映し出された精子を見て、『ブギーナイツ』で描かれていた事と同じ事が日本でも起きていたのかもしれない。フトそのように思ったのです。

 日活ロマンポルノというと今でも時々上映がされていますし、神代辰巳、曾根中生、田中登といった日本映画界の重鎮たちがこのフィールドで活躍していました。また周防正行、相米慎二、滝田洋二郎といったメンツはこのロマンポルノの世界から一般映画の世界へと羽ばたいたわけです。
 「裸さえ撮ればテーマは自由」という芸術性と娯楽性の双方を持ち合わせたジャンル映画だったからこそ、多くの才人が排出されたのでしょう。しかし『ブギーナイツ』でも描かれていたようにアダルトビデオが量産されるにつれて即物的な映像の過激さが求められるようになった。
 本作が製作されたのは1984年。露骨な射精が描かれている背景に、もしかしたらアダルトビデオの興隆が有ったのかもしれないとフト思ったのでした。

 って事で、金子修介監督作品『宇能鴻一郎の濡れて打つ』です。続きを読む

『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』

solomon


 2009年に施行された陪審員制度。僕自身は未だ陪審員の候補に挙がったことすらありません。でも職場の同僚の元には通知書が届いたようでして、ある決められた日に呼び出され、その資質があるかどうかを問われたのだそうです。無論、お役所の仕事ですから平日の午前中等に呼び出しをします。同僚も働いているわけですから、その時は有給休暇を取らざるを得ません。
 確か労働基準法などで陪審員制度に関する事由による休業申請に対しては、有給休暇を与えなければならない。そんな規定が有ったように記憶しています。でも現実問題としてその休んだ日の仕事を誰かが保証してくれる訳ではありませんので、ツケは後回しに。そしてそれは残業に・・・。

 一時期、興味本位から陪審員になりたいと思っていたことが有ります。法廷に出掛けることなんて滅多にありませんし、裁判がどのように進んでいくのかこの目で見たいという希望もあります。でも人が人を裁く。この重みについて考えると、やっぱ裁判員にはなりたくないな。そう思うわけです。
 それについては例え中学生であっても同じのようでして・・・。

 ってことで、成島出監督作品『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』です。続きを読む

『凍蝶圖鑑』

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 僕はアングラな性文化に関するドキュメンタリー映画が好きです。と言っても観ている作品は、東映プレゼンツな『にっぽん’69 セックス猟奇地帯』『セックスドキュメント 性倒錯の世界』『驚異のドキュメント 日本浴場物語』といった作品群ぐらいですが。
 いや、こういった禁断の世界を自分の目で覗いてみたいという願望は持っています。でも何処でこういったイベントが行われているのか知らないですし、店の扉を開ける勇気もなかなか湧いてこない。

 ただ一度だけ酔った勢いでSMバーに出かけた事はあります。扉を開けると女性用ボンテージ服を着用した大柄な男性に出迎えられてビビってしまいましたが、そこで観たものは純粋に綺麗だと思った。
 一般的にSMという言葉からイメージしやすい緊縛やろうそく攻めといったものを初めて生で観ましたが、縄がスルスルと女体に食い込んでいく様がただただ綺麗。縄で縛られることにより女性の体がより美しい何かに変化していく様な気すらする。「これは不思議なものだなぁ〜」とただただ感動。
 「もう一度あの世界を覗きたい!」という願望はありますが、女性用ボンテージ服を着用した大柄な男性のイメージが強烈すぎて、扉を開ける勇気がなかなか湧いてこなかったり。ですから、こういった世界を覗き見るツールとして僕には映画館が一番接しやすいのかもしれません。

 ってことで、田中幸夫監督作品『凍蝶圖鑑』(「いてちょうずかん」と読みます)です。続きを読む

『ぼくたちの家族』

bokutachinokazoku


 久しぶりにキネマ旬報のベストテン発表特別号を購入しました。そして自分のベスト10と見比べてみたところ驚愕の事実が発覚!日本映画部門・外国映画部門双方で一本も被っていないのは、いつもの事。しかし選出された各ベスト10作品を昨年中に一本も観ていないのは異常事態!
 これは初めての出来事かもしれません。今年になって外国映画部門の第2位に選出されている『6才のボクが、大人になるまで。』を観る事は出来ましたが、残りの作品に関しては未見のまま。『紙の月』『私の男』『リアリティのダンス』辺りは観たいとは思っていたのですけど・・・紛いなりにも映画ブログを開設しているので、「流石にこれではダメでしょ」と猛省。そこで特別号に今回の発表を記念して映画館で行われる特集上映作品を一本観る事が出来るチケットが付いていた事もあり、押さえた一本がこれ。

 って事で、石井裕也監督作品『ぼくたちの家族』です。続きを読む

『鬼畜大宴会』

kichikudaienkai


 「時代を変えた一本」と称される映画は、確かに存在します。
 僕の偏った上に短い映画史の中で判断する事は大変恐縮ではございますが、本作による鬼畜ショックが今の日本映画界に与えた影響は、まさに「時代を変えた一本」の称号に相応しいと思うのです!
 僕が20代の頃に本作で熊切和嘉監督があまりに鮮烈なデビューを飾りました。確かに公開当時には様々な批判もありました。しかし、この映画をキッカケに「大阪芸術大学から排出された映画群は凄い!」と評価され、今や脚本家として名を馳せる向井康介や宇治田隆史、そして山下敦弘監督といった錚々たるメンツが注目され、今の日本映画界の一線で活躍しているわけです。
 日本映画界の屋台骨を支えていると言っても過言ではないメンツの多くが、本作に結集していた。つまり、この映画から全てが始まったのだ!日本映画界を震撼させる鬼畜革命が!

 ってことで、熊切和嘉監督作品『鬼畜大宴会』です。続きを読む

『スイートプールサイド』

sweetpoolside


 剃毛。つまり毛を剃る事。
 やはり毛というと、どこか恥かしいものといったイメージが有ります。本来は自分の体を守るために生えてくるものなので、それを恥ずかしがる必要はありません。ところが頭髪は生えていなければ気になるし、鼻毛が伸びてきたら切らなければならない気がする。すね毛やわき毛もボーボーに生えていれば気になってしまう。
 そこで部位によって伸びてきたら剃ったり切ったりしますし、逆に生えてくるように育毛剤を使ってみたりするわけです。特に思春期にはこの毛というものが非常に気になるわけでして、この処理如何によって笑いの対象になったり、陰口のキカッケとなったりもするなどナイーブな問題を介在しているわけです。

 ところで陰毛を通常では考えられない場所で時々目撃するのは、一体何故なのでしょうね?例えば、職場の机の上とか・・・まさかっ!?

 って事で、松居大悟監督作品『スイートプールサイド』です。続きを読む

『5つ数えれば君の夢』

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 女子校というと「女の花園」といったイメージが有り、男が知り得ない秘密の場所といったイメージを持っていました。何となくですが、校内に入ると良い薫りが漂っているのではないかなんて。
 僕が通っていた高校は男子校だったので、本当にむさ苦しかった。女性の先生に関してもほぼ皆無だったので、一つの校舎に2000人以上もの男が蠢き、生活していたわけです。当然野郎ばかりなので、女性の目を気にすることもありません。体育の授業の後にはトランクス一丁で下敷きを団扇代わりにして仰いでいる姿を目撃する。これが日常だったわけです。

 だから女性を手の届かない存在として変に神格化していた童貞少年の僕は、きっと女子校は男子校などとは全然違うだろうと思っていた。なぜなら女性には恥じらいが有るので、パンツ一丁で云々なんてことはないと信じていたから。
 でも聞くところによると、女子高も男子校同様に異性に対する目がそれほどない分、その辺は意外とルーズらしい。現状を耳にした事によって、童貞少年だった僕が頭に思い描いていた幻想は脆くも崩れ去ってしまったのです。5つも数えないうちに、僕の夢は崩壊してしまった。夢を見せてほしい・・・。

 ってことで、山戸結希監督作品『5つ数えれば君の夢』です。続きを読む

『女体銃 GUN WOMAN』

女体銃


 面白いタイトルだと思う。女体+銃という組み合わせは面白い。
 「女体」という言葉から想像するのは当然女性の裸なわけですが、そこに男根の象徴ともされている「銃」という言葉が付くわけです。確かに『マチェーテ・キルズ』に股間にリボルバーを装着し、腰を振る事によって発砲する女性キャラクターが登場します。もしかしたら銃と女性の組み合わせは、僕が思っているほど珍しいものでもないのかもしれない。でも言葉にしてみると珍妙な味わいがあって・・・。
 今回はタイトルが持つ不思議な魅力に惹かれてレンタルすることとなりました。

 映画の中身に関しても、タイトルから先ほど例に挙げた『マチェーテ・キルズ』に出てくる股間に銃を付けて発砲する女性が主人公の映画だと勝手に思い込んでいました。しかし、予想の斜め上を行く展開に良い意味で驚き。その上、作り手の見せたいものが明確な点も好感が持てます。
 これ、意外な掘り出し物かもしれませんよ!

 ってことで、光武蔵人監督作品『女体銃 GUN WOMAN』です。続きを読む

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