今月は魅惑の島・屋久島特集です。
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今年は本当に梅雨があったんでしょうか?
私は暑さ大歓迎なんですが、外回りのお仕事をしていらっしゃる方なぞは、
この暑さはシャレではすみませんね。
命取りですものね。
でもやはり「冷夏」じゃなくてよかった~。
夏女マツサカの喜びの声が皆様にも届いておりますでしょうか!?
・・・ウッホウッホッッ・・・
ところで東京、神奈川が「35度」にかる~く到達している
7月某日、ここ何年もの思いをはたすべく、
一路「屋久島」へ行ってまいりました。
かの地は一昔前、ワタクシが現在と違う職種だったころに
訪れたことがありまして
(まあ、いわゆる「屋久島ブーム」が起こるずっと前ですね。)`
その時は数時間の上陸しか出来なかったにもかかわらず、
あの「体中が緑に染まるのではないか」
という程の島の空気にすっかり魅了されてしまい、
それ以来雑誌で目にしては切り取り、
TV番組は録画しの屋久島ライフをおくっていたのでした。
「こんなところに水滴が」
「大きな川になっていく・・・」
「そして川になります」
もともと「木好き」な私。
(植物全般もいいですが、なんてったって木です!)
常にお気に入りの大きな木をみつけては抱きつき、
生命エネルギーを分けていただこうとしております私に、
屋久島は憧れの地なのです。
しかし誰しもがそうであろうごとく、
私もついつい仕事やら何やらの日常に振り回されて
「再びかの地を訪れる」
という熱い思いをはたせずにいたのですが、
今年に入りサロンも開店。
「今、自然のエネルギーを賜らずしてどうする!」と、
屋久島行きは「癒し仕事」を
展開させていく糧にもなろうと決行いたしました。
(まあそんな大それた事でもないんでしょうがね)
さてさてそんな私の大きな思いを受け止めてくれた屋久島。
トータル10時間工程の「縄文杉」にもとてもお会いしたかったのですが、
いかんせん日数も限られておりましたし(体力も)
やはり重要度上位ランク1位の「白谷雲水峡」
に赴く計画をたてておりました。
しかし!!!当地に行ってから初めて知った事実・・
台風4号の影響で
正規のルートは通行止め!!
(山が崩れて道が塞がれてしまったんですね)
どうしても行きたいなら反対側から登山するしかない!!!
観光センター、レンタカー屋さんから情報をかき集め、
結局はやはり10時間におよんでしまう
「白谷雲水峡行き」を友人と二人無謀にも決行したのでした。
翌朝5:00起きで反対側の登山口まで車で1時間。
そこで万が一遭難したときの為の「登山届け」を記入。
まずはトロッコのレールを
「スタンドバイミー」のごとく
ひたすら一時間歩きます。
途中、なにが恐いって渓谷上を渡る線路を歩くことですかね。
ただの「線路」なので両側に手すりなんぞありはしません。
水滴したたるトンネルを抜け、
そんな渓谷をいくつか越えますと
「ここから山登りしてください」とばかりに
「斜面に入り込み口」に到達します。
皆さん、遠足での山登りを想像してはいけません。
「道なき道をいく」これが素人向け「裏登山」です。
両手両足を駆使して山にわけ入っていくのです。
のろのろしたマイペースでもいけません。
日暮れまでに里に帰ってこられないからです。
(いくら早朝に出発しようとも)
息も絶え絶えです。
普段のようにくだらないオヤジギャグなぞで
ニヤニヤしている体力は残らない程、知力体力のフル活用です。
なぜなら「道がない」からです。
進むべき方向を教えてくれるのは、
木々に「ぽつん、ぽつん」と結ばれているピンクのリボンのみ。
「道にそれたら帰れない」と必死にピンクを探しつつ
山に「登らせて頂く」のでした。
そんな私たちが必死に登っていく横を、
野生の「屋久鹿」の親子が
すいすいっと事も無げに上っていくわけです・・・人間って。
しかしそこまでしてたどり着いた
「屋久島の森」は全てが緑。
空気もみどり。
したたる水滴までもが緑。
頭上には青い空が広がっているのに
この森にはチョロチョロ、ピチョピチョ、
耳をすますとしっとりとした森の音が聞こえてきます。
いたるところに複雑な緑色の何種類ものコケが繁っています。
そっと触るとフワフワで、きれいに澄んだ水滴が
宝石のようにキラキラ光っています。
いたるとこらから湧き出ている清流は、
水晶を細かく砕いたような砂の上を
サラサラと流れています。
幾重にも重なったコケでろ過されたクリスタルのような
その水はなんと冷たく澄んだ味わいでしょう!
私のつたない文章力では、
この「緑感」がしっかり
お伝えできないのが非常にもどかしい。
屋久島が私たちに与えてくれたのは
「緑の森」だけではありません。
山の頂上から見る、人間の気配がまったくしない
ただただ永遠の緑の森と山々の連なり。
水族館の水槽に紛れ込んでしまったかのような、海の中。
アユが大群で泳いでいそうな広い川。
漆黒の闇の無数の星。母海がめの涙・・・。
「華やかな夏の島」ではない何か
もっと深いものをしっとりと、
この「緑の地球を凝縮したような島」は
与えてくれたのでした。
木々達のあの大きなエネルギーは
いったいなんでしょう、
どこからあの途方もなく
大きくゆるぎないエネルギーが出てくるのでしょう。
何千年も同じところに根をはり、
しずかに佇んでいる木々は私にとって師匠であります。
その存在から教えられることが山ほどあります。
大きな木もすばらしい。
また、小さなコケ達もミクロの森を形成しています。
すべてが生命エネルギー。
以前訪れた時に感じた
「この森に一日いれば、どんな病気もきっと治る」
という程の感覚を改めて思い起こしました。
人間は実社会で生きていかなければなりません。
その為の人間なのですから。
でもたまに、
自分の生き方とは違う生命力
を感じてみると、
なんだかすこーし周りを見られる位のゆとりが育つ気がします。
人間にもこんな生命力があるんですよね。
すごいことです。
本来はもっとタフに自然に生きていけるはずなんですね。
そんな不思議な力をもっと活用していけるはずなんです。
そんなことをまた考える機会を与えてくれた「屋久島」。
必ずまた足を運びたい島。
皆様も是非いちど訪れてみてください。
小さな緑の種が胸に植え付けられるのではないでしょうか?