昨年の10月に初めて沖縄を訪れ、(前回の模様はこちら)
今まで出向いた土地とは違う感覚を持ち、
沖縄の凄惨な歴史や現在に対して何か行動が出来ないかと思った私が、
「沖縄、そして久高島」の流れで
ある映画を上映したのが今年の3月。
その会場でもたくさんのかたと知り合い、
たくさんの方に映画を喜んでいただき
「この思いを踏まえてまた沖縄、久高島を訪れよう」
とふつふつともくろんできて早3ヶ月。
6月も暦最後の日に
改めて沖縄に出発いたしました。
前日まで非常にバタバタした日が続き 一睡もせず、
沖縄行きを実感しないまま機上の人となりました。
今回の目的は「久高島」。
前回はなにもかも始めてで全てを新鮮に感じた島で
島の映画を上映しそれに向けてある程度の知識を得た私は今回何を感じるのか。
再び訪れるかの地と自分に、未知の思いを抱きの3泊4日。
空港を下りると、前回とはまた違う感慨がありました。
今回も気ままな一人旅。
ペーパードライバーの私は不便なことにレンタカーをかりられず、
やはり公共交通機関を利用して港まで出向かなければなりません。
バスの乗り継ぎは不便なので、初めてタクシーを利用しました。
港は本島の下の方。
ならば、久高島に赴く前にまずはやはり「沖縄戦戦没者」に手を合わせたい。
ベタではありますが、
沖縄戦の犠牲者の方々がお祀りしてある「平和記念公園」に足をはこびます。
大きなリュックをしょって「平和記念公園」という私に、親切な運転手さんは
途中で「ガマ」に寄り道をしてくれました。
本島南部には特に「ガマ」と呼ばれる洞窟がいくつもあります。
そこは「ひめゆり」などで知られるように、
野戦病院になったり日本兵や地元の方々の避難場所になったりしたところですが
おおむね悲惨な歴史のある場所です。
観光地化されていない「ガマ」へ足を向けるのは
多少躊躇もありましたが
地元の方に案内されないと行けないところでもありますので
やはり手を合わせに行きました。
生生しい洞窟はとてもカメラをむけられませんし、
小さく暗い入り口を指して
「この中に150人は入っていたんだよ。
日本兵は奥のほう、住民は手前のほうでさ、
米兵が呼んでも出ないでしょ。そしたら入り口に向けて銃やら火炎放射器やらね」
などという説明を聞くと
ただ無心に手を合わせるしかありません。
平和記念公園に向かう車内でもいろいろなお話を聞くことができました。
前回は観光バスに参加したので時間制限もあり、
広い平和記念公園内を思うように見て回ることができませんでしたので
、今回は摩文仁の丘へお参りしました。
小高い丘の上には、各県ごとの立派な慰霊塔が整然と並んでいます。
県のみならず、団体職員の方の対する慰霊塔も多数。
「遺骨の祀ってあるお墓はやはり写せませんでした。気持ちとして」
そして丘の中ごろに、
「沖縄戦没者墓苑」
という沖縄戦での身元不明の遺骨が「24万5千人」も納められている廟があります。
24万5千人の遺骨です。
今年に入り、新たに1万3千人の遺骨が発掘され、廟も増築されたことなどを聞いても、
ただただ胸が痛むばかりです。
「売店でお花を購入します。手にしているのは、沖縄のお線香です」
もちろん沖縄は素晴らしいところで
人々も素敵だし、空も海も碧い。
しかし、南部の海を見るときに戦争の悲惨さを思わずにはいられないのです。
そんな複雑な思いをいだきつつ、
待ち合わせた先ほどのタクシーに港までお世話になります。
「お腹すいてないかねー?だと思ったサさー。ほれ。」
と差し出されたサーターアンダギーの小袋。
オジイ!ありがとう。
沖縄到着そうそう戦没者をお参りできて優しい気持ちにも触れられて
「沖縄だ」と感じたのでした。
さて。
港に到着した私にまたまた驚きの出会いが。
偶然とはいえ恐ろしい。
私が上映をした「久高オデッセイ」の監督さんとご一緒することができました!
監督も私が川崎で上映したことを非常に喜んでくださり、
久高島まで同行させていただきました。
なんだかしょっぱなから波乱含み。
これは私が思っていたのよりすごい展開になりそうだ
と予感するには充分なシチュエーションでした。
島との再会をしみじみする間もなく、
監督の宿まで同行です(監督はご病気をされて、多少お身体がご不自由です)
今晩ご一緒させていただく約束をかわし、民宿に向かいます。
今回の宿は85歳のオバアがお一人できりもりしている素泊まり民宿。
久高島には民宿が3件。
いずれも2,3部屋という小さな民宿です。
「キレイな貝も持ち帰りは不可です」
「夏のアダンは色付いていました。」
しかし暑い。
暑いというより熱い。
なぜだか本島よりも暑く感じます。
久高島はとても平坦な島で直射日光をさえぎるものもないからでしょうか???
まずは島の拝殿にご挨拶に向かいます。
自分はそんなに信心深い人間だったか?とも思いますが
、やはり郷にいれば郷にしたがえ。
ここは「神の島」昔から神様中心で、神事を大切にしてきた島です。
気持ちよく滞在させていただくには、
まずは「家主」にご挨拶です。
島の代表的な拝殿「外間殿」と「久高殿」に再訪をご報告。
自分自身、この再訪に感動さえ感じます。
これからの短い滞在に期待をいだきつつ
一日目が暮れ始めました・・・
前回のレポート同様、旅前半からながながと書き進みまして、
後半のご報告は来月とさせていただきます。
ここまで目を通していただいた方ありがとうございます。
来月も是非ごらんくださいね!