映画感想「シン・シティ」
【評価】★★★
【白黒】★★★★★
【暴力】★★★★★
【エロ】★★★★★
【笑い】★
【漫画】★★★★★
【グロ】★★★
【感動】
試写会に行ってきました。
いやー、この映画、エロとバイオレンスのてんこ盛り。
吐き気がするくらいエロとバイオレンスのてんこ盛り。
いえね、俺もエロ大好きよ、バイオレンス大好きよ、
だけどね、こんなに散々見せられたんじゃあ、さすがにうんざりしますわ。

あるいは、きっとアメリカ人とかは、こんなにエロ&バイオレンスをてんこ盛りにしても、「まだまだじゃい」なのかもしれない。
「もっともっとエロを!もっともっとバイオレンスを!!ウヒ、ウヒヒヒ!!!!」って勢いなのかも。
むしろこの映画を見ても、アメリカ人は「ぜんぜんエロがない!バイオレンスもない!!」って、激怒するかも。

アメリカ人のエロ好き、バイオレンス好きには、さすがの俺も脱帽。
2R失神KOですよ。
まいった、まいりました。
ギブです、ギブギブ!
朝っぱらからコークに獣肉を食らってるアメリカ人(かなり偏見です(苦笑))にはかないませんってくらい、
バイオレンス&エロのてんこ盛りですよ。
舞台は「シン・シティ」というマッドシティ。
ちなみに「シン」は英語のsinで、「罪」という意味。だから、「シン・シティ」は、「罪の街」という意味です。
その街は、まさに憎しみと裏切り、暴力が支配する恐怖の街なわけよ。
そんな街で、「愛」に目覚めた三人の男が繰り広げるドラマです。
三つの話がオムニバス形式で語られていきます。

一つは、フランケンみたいなゴツイ男で前科もちのマーヴ(ミッキー・ローク)が、娼婦と一晩過ごします。
ところが、起きてみると娼婦・ゴールディは殺されています。
誰かにはめられたことを悟ったマーヴ。
娼婦・ゴールディの仇をうつために、マーヴは街を奔走。
真実のために、刑事を殺すわ、神父を殺すわ、好き放題に大暴れ。
やがて、ある農場に殺人犯がいることをつきとめます。
そこに乗り込むマーヴ。果たして、仇をうてるのか?なぜゴールディは殺されなければならなかったのか?
という、のが、一つ目の物語。
二つ目は、ひょんなことから刑事を殺してしまったゲイル。
ゲイルは、シン・シティの娼婦街の女ボスです。
その場に立ち会っていた、かつての恋人、ドワイト(クライヴ・オーウェン)は、そんなゲイルのために、刑事の死体を遺棄するため、街の外に行こうとします。
しかし、実はそれは罠で…、という話。
三つ目は、ハーティガン刑事(ブルース・ウィリス)は、幼い少女ナンシーを守るために、無実の罪で服役します。
八年後、刑務所から出てきたハーティガンの前に、美しく成長したナンシーがあらわれます。
ですが、ナンシーには魔の手が迫っていました。
果たしてハーティガン刑事はナンシーを救うことはできるか?二人の仲は?

てな話。この三つが、それぞれ微妙に関わってるんだか関わってないんだか、みたいな感じですすみます。
タランティーノが特別監督らしいので、「あー、タランティーノっぽいかも」と思ってしまいました。
「キル・ビル」みたいに、短編を積みあげる感じがしたんですね。

ただ、映画は全編、ほとんどが白黒でした。
血とか、特別な場合には色がつくのですが、基本的には白黒。
あ、ただ、ナンシーを追い詰めるストーカーみたいな奴は、蛍光色の黄色。
こいつは、悪の塊みたいな奴だから、特別なんです。
まあでも、全編「シンドラーのリスト」みたいなもんですわ。わざと白黒でやってます、みたいな。
個人的には、俺は白黒でも抵抗を感じなかった。
というより、きっと色がついていたら、やたらと暗い場面ばかりが出てくるし、夜が舞台だから、見づらいものになっていただろうと感じました。
俺は黒とかを基調にする見づらい映画は嫌いだから、白黒の方が、よりコントラストがはっきりしていて、見やすかったかな。
どうやらこの映画の原作はアメコミらしいので、コミックの白黒を生かすために、わざわざ白黒で撮ったのかもしれません。
まあ、確かに、漫画は白黒だわな。
でもさ、そんなら、わざわざ実写にしなくても、アニメにすりゃいいんじゃねえの?

あと、けっこうグロい場面がある。
個人的には、マーヴの話に出てくる、人殺しのメガネ少年が怖くてしょうがなかった。
殺されているのに叫びもしないし、犬とかに***を**せられたりしているんですが、ぜんぜん動揺せず。
というより、人間的な感情とかビタイチなし、というキャラ。
不気味に光るメガネも異常性をかもしだしていました。
ちなみに、このメガネ少年、ハーティガン刑事の話にも、ちらっとだけ出てきます。
ごく普通のメガネ少年が、実は快楽殺人大好きの異常者、みたいな描き方は、かなりおもしろいな、と思いました。
あと、「ぜんぜん叫ばない」というのも、一つキイワードになっていますね。

とりあえず、ひたすらバイオレンスとエロを表現しています。
俺がエロとバイオレンスが好きとはいっても、いくらなんでもこれはお腹いっぱいでした。
でもさ、こんなにずっとバイオレンスを見せつけられると、なんというか、「やっぱり暴力ってよくないよなー」という気持ちにさせてくれます。
うん、だから、今日もスクランブル交差点で立ちすくんでいるお婆ちゃんをおんぶして渡ってあげたよ。
あと、捨てられて雨にうたれている子猫を、人肌で暖めてあげた。
みんな強がってるけど、実は暴力なんて大嫌いだって、俺はわかってるんですよ。
…というのは嘘だけど、逆にそういう気持ちにさせてくれました。

バイオレンスシーンの連発、というより、それしかない映画ですので、暴力表現が苦手な人にはお勧めできない。

妥協しない暴力表現は、「引く」とかそういうのを超えて、ちょっとあきれてしまいました。
日本には「ワビ」とか「サビ」とか、あまり過剰な表現って好まれないと思うんですが、そういう感性なんて知りませんよ、という感じ。
ひたすらコテコテの濃いバイオレンスでした。
いやー、もうお腹いっぱい。
しばらくバイオレンスはいいや。
エロはまだまだだけどな。