映画感想「ブラザーズ・グリム」
【評価】★
【エロ】★
【笑い】★
【展開】★
【ファンタジー】★★
試写会に行ってきましたよ。
いえね、全然期待してなかったんで、怒髪天を衝くような怒りを感じませんでした。
なんというか、試写会の招待状(ハガキ)を見たら、なんとなーく駄目映画っぽい香りがプンプンしたんですよ。(笑)
やっぱり、予想に違わず駄目映画だったなー。
まあ、一言でいえば、「グリム兄弟の大冒険」って感じの、脱力系ファンタジー冒険活劇って感じの映画でした。
兄ウィル・グリム(マット・デイモン)と弟ジェイコブ・グリム(ヒース・レジャー)。いわゆるグリム童話で有名な、このグリム兄弟は、魔物退治と称して、詐偽をはたらいていました。
ドイツのある村で、その詐偽がばれてしまい、フランス軍の将軍に逮捕されます。
その将軍は、グリム兄弟にドイツの寒村に行くように命じます。
そのドイツの寒村では、森で多くの子供たちが失踪する事件がおこっていたのです。
この事件を解決するように、フランスの将軍様から命じられたグリム兄弟。
グリム兄弟は、猟師の娘アンジェリカ(レナ・ヘディ)を案内役として、フランス兵たちとともに森の中にはいっていきます。
その森には、変な塔みたいなのが建っていて、その塔に住んでいた女王様の伝承などを聞くグリム兄弟。
いろいろと塔の周辺を探りますが、とくに手がかりはありません。
グリム兄弟の調査の最中でも、次々と子供たちが失踪しつづけます。
実は、塔の中には女王様(モニカ・ベルッチ)がまだ住んでいて、復活を期して、子供たちをさらっていたのです。
女王様が住んでいる、とは言っても、ほとんどミイラ状態で、子供たちの生き血をすすって復活するんだと。
んで、女王様の手先となっているのが、猟師の娘アンジェリカの親父。
12人の子供たちの生き血をすすると、完全復活するという女王様。
村の子供たちは次々とさらわれていきます。
果たして、グリム兄弟は女王様復活を阻止できるのか?

で、さらわれている子供たちの話が、「赤ずきん」「ヘンゼルとグレーテル」みたいな、グリム兄弟の民間伝承収集に生かされているんだよ、みたいな話もはさまれています。

いえね、なんというか、そういうひたすらグダグダ話でしたよ。
というより、グリム兄弟が詐欺師だったという設定が、もうおもいっきりやる気がない感じがしたんですけど。
だって、グリム兄弟なんて、当時のヨーロッパの大学行ってて、バリバリのエリートじゃない。
兄なんて確か外交官やってたりしてなかったっけ?
確か、二人とも大学の教授でしたよ。
グリム兄弟って、「グリム童話」が有名だけど、実は比較言語学とかの分野でも有名なんですよね。
んな、詐欺師のどさ回りをしていたなんて設定、知性のかけらも感じないじゃないですよ。
なんというか、火曜サスペンス劇場とかで、民俗学者が殺人事件に巻きこまれるくらいありえない設定じゃないですか。殺人事件に巻きこまれた民俗学者なんて、見たことも聞いたこともないですって。(苦笑)
「グリム兄弟」を題材にするなら、もうちょっと考えた方が良いと思うんだけど…。
まあ、でも、あんまり頭良くないアメリカ人とかは、「そうだ!これってグリム兄弟だよな!グヘヘ」みたいな感じで、コークとポップコーンで映画鑑賞しているんでしょうかね?

んで、最後の方になると、猟師の娘アンジェリカをめぐって、グリム兄弟が発情。
キスしたりされたり、もうわけわかんなくなります。
最後の場面で、「みんな踊ろうぜ」みたいになるんだけど、あのあと乱交パーティでもするんでしょうかね?

あとは、ひたすらフランス人が馬鹿にされています。
グリム兄弟はドイツ人で、ドイツはフランスに搾取されているという設定。
で、フランス人がひたすら横暴で、残忍なんですよ。
ドイツ人もドイツ人で、野蛮で粗野。
ですけど、映画中ではこいつら、きれいな英語で会話しています。
これはある意味、アメリカの、フランスとドイツに対する宣戦布告にしか見えないでしたね。
こないだの戦争で非協力的な態度がよっぽど気にくわなかったんでしょうか?
フランスを中心に、ドイツもコケにしているようにしか見えなかったんだけど。
日本人に対して、「ゲイシャ、フジヤマ、ハラキリ」と馬鹿にするアメリカ人が、そのまんまフランス人とドイツ人を馬鹿にしたような映画でした。
きっとフランス人とドイツ人は、この映画をみたら、怒髪天を衝く怒りを表明すると思う。

まあでも、グリム童話は一つのブームだった時があるけど、そのブームにのって作ってみました、みたいなノリの映画なんでしょうか。
話自体も陳腐だし、展開も容易に予想できました。
グリム童話とかに詳しい人は見ない方が精神衛生上、よろしいかと思います。