読書感想「下流志向 学ばない子どもたち働かない若者たち」


【評価】★★★
人気ブログランキングバーナーにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村
内田樹さんの本です。講演がもとになっているようですね。
基本は、「学びからの逃走」「リスク社会の弱者たち」「労働からの逃走」の三章で、最後の四章に「質疑応答」として、平川克美さんとの対談ふうのまとめになっています。
「学びからの逃走」は、諏訪哲二さんの『オレ様化する子どもたち』(中公新書ラクレ)。「リスク社会の弱者たち」は、苅谷剛彦さんの『階層化日本と教育危機』(有信堂高文社)。「労働からの逃走」は、山田昌弘さんの『希望格差社会』(筑摩書房)。それぞれの本をまとめた、という感じでした。
というより、それらの本を「内田樹語訳」したというか、内田さんなりにわかりやすく解説しなおした、という感じでした。
基本は教育問題でして、「学びからの逃走」は、教育がサービス業化して、児童生徒が消費者としてふるまいはじめて大変、ということ。
「リスク社会の弱者たち」は、リスク社会において、子どもたちは「努力して」勉強してこなったし、そういう社会構造になってて、問題だよね、ということ。
「労働からの逃走」は、教育に市場原理が入り込んで、教育をボロボロにしているよな、という話で、
「質疑応答」は、これまでのまとめという感じです。
先ほど、元ネタの本を意訳しただけ、と言ってしまいましたが、
内田さんのオリジナルの考えっぽいものもあって、なかなかおもしろく読ませる本です。
すべては、経済原則といいますか、市場原理といいますか、等価交換的価値観といいますか、そういうのが悪いわけですから、
やっぱり原始共産制に戻るしかないのか?という気がしないでもないですが、そういうわけではなくて、
よりよい社会を築いていかなければならないんだな、ということを感じました。



人気ブログランキングバーナーにほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村