読書感想「毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記」

【評価】★★★
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北原みのりさんの本です。
あの木嶋佳苗の裁判傍聴記です。
よくわからんのですが、木嶋佳苗って、婚活だか出会い系だかで知り合った男を、次々と殺してったシリアルキラーですよね。
それで、男たちから大金をせしめてったわけですね。
同情の余地はないように思えるんですが、
ただ、この作家さんは、「木嶋佳苗派」といいますか、
どこかしら木嶋佳苗にシンパシー感じちゃってるところがあって、
「佳苗は…」とか、名前で呼んじゃったりして、おめーは木嶋佳苗のダチかってノリです。
後ろのカバーの袖に、北原みのりさんの写真が写ってるんですが、「いかにも」といいますか、
「あたしみたいな美人でも男にちやほやされないのに、どうして佳苗みたいなデブスが…」
と思ってるフシがあるような気がしないではないのですが、どうなんでしょ。

とりあえず、報道にあるように、木嶋佳苗はおセクス上手だったらしく、売春していたらしいっすな。
さらに、面食いで、被害者にも好き嫌いがあったみたいですねぇ。
ひでーなー。

でもさ、何でもカネ、カネ、カネ、という社会が、こういう木嶋佳苗をモンスター生んじゃったんだろうなぁ。
木嶋佳苗としたら、おセクスだの、手料理だの、さえない男に献身した、
その等価交換としてそれなりのお金貰ってもいいよね?
いや、むしろお金だよね?それなりのことしてんだからさ。
という感覚なんだろうね。
その「お金」が、10万、20万だったらまだ笑い話で許せたんでしょうが、
100、200、とだんだんエスカレートしていって、
欲望のインフレで、それなら保険金で…となったんでしょうか。
それで、練炭自殺に見せかけた保険金詐欺、という流れかなぁ。
ワタシみたいな、すんごいイケてる上流な女と、いろいろ楽しいことできたんだから、
その代償にカネね、というわけです。

とりあえず、ちゃんと木嶋佳苗の取材をしていて、おもしろいです。
作者はどちらかというと、木嶋佳苗よりというか、ある種のシンパシーを木嶋佳苗に感じていて、
それは「ひょっとしたら、自分も木嶋佳苗になっていたかもしれない、
自分の欲望は、木嶋佳苗の欲望と大同小異であるかもしれない
まかり間違っていたら、木嶋佳苗は私だったかもしれない」
という恐れに近いものがあるのかもしれません。
木嶋佳苗に自分を見てしまう、とでも言うのでしょうか。
だからこそ、木嶋佳苗を知りたい、という作者さんの強い思いが生まれたのでしょう。

まあでも、木嶋佳苗よか、この作者さんになら、睡眠薬飲まされて練炭自殺に見せかけて殺されてもいいかも、なんて思っちゃいました。



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