読書感想「麻原おっさん地獄」
麻原おっさん地獄
田村 智
朝日新聞社
1996-01


【評価】★★★
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元オウムで、麻原のボディーガードをしていた田村智さんと、その田村さんの洗脳を解いた慈照寺の住職小松賢壽さんの本です。
といっても、第一章、第二章が、「麻原教祖はただのおっさんだ!」、「今だから明かす教団の日々」という章立てで、これがほとんど大部を占めています。
これらの章は田村智さんによるもので、題名通り、暴露ですな。
第三章が「田村君のマインドコントロールを解く」で、こちらが小松賢壽さんによるもの。
こちらは、オウム信者たちの洗脳をいかに解いたか、という内容でして、なかなか面白いんですね。
と、小松賢壽さんの略歴が奥付にあったのですが、東大文学部卒、東大大学院修士修了…エリートですやん!!
むちゃカシコですやん!
いやぁ、だからですかね、元オウマーの田村君と宗教論争して、一歩も引かないんですよね。
といっても、出だしは割とピンチなんですが、ちゃんと分析がしっかりしてて、
後半には無事に田村君を完全論破&洗脳に成功。
見事、「第二のショウコーショウコー麻原ショーコー」になることに成功しています。
といっても、麻原の洗脳を、小松さんが「上書き」した感じで、
本質的な解決かというと、かなり微妙なところではあります。

でもさ、田村君の体験談で、麻原のことをぼろくそに言ってるんですが、
信者だったころは、「なんとかして麻原の目にとまりたい」という依頼心が強いというか、
麻原の魅力にやられちゃってるんですよねぇ。
逆に言えば、それだけ麻原ってカリスマ性があるというわけですよ。
だから、田村君がいくら「おっさん」と主張しても、
いやむしろ、すればするほど、
「麻原って、カリスマ性あんなぁ」
という結論になるんですね。

麻原も、かなり巧妙にやってたんだけど、やっぱりどこか「手抜き」があって、そういうところから綻びてしまったのかな、なんて感じたんですよね。
麻原って、信者が出家して、財産を教団に貢ぐまでを勝負にしてて、
それから以後は放置、という流れでして、
それじゃあ、きついよなぁ、ばれちゃうよなぁ、と思っちゃいますねぇ。
ですから、もう少し信者を手厚く遇すというか、まあ金を払ったぶんくらいはサービスしたればいいのに。
でもさ、かなりLSDとか薬物とか、がんがんとキめてたみたいで、
サリン事件がなくとも、おそらく薬物でオウムは潰滅してたでしょうなぁ。

まあでも、小松さんのオウム分析は、なかなか面白かったです。



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