ポケモン界には
・育成論()
・構築論()
やらがあるので僕も立ち回り論()なるものを書こうと思う。

内容は初級~中級者向けだが、自称上級者も是非読んでほしい。

ちなみに筆者の持論であるが
初級者…上位15%未満
中級者…上位15%以上
上級者…上位1~5%以上(ポケモンの場合1%以上だと思う)
と考えている。 (この基準をできれば広めて欲しかったり…)

それでは、本題
ポケモン対戦でのストラテジータクティクス

なんか聞かないカタカナ出てきた。と思ったかも知れません。日本語にすると
・ストラテジー…戦略
・タクティクス…戦術 
になります。
まず使わない日本語なので、意味が分からないと思う

おそらく、将棋・チェス・囲碁などで使われる言葉だと思う。
少なくともチェスでは使われています。(筆者はチェス勢でもある。)

今回の立ち回り論()は、チェスの戦略戦術をポケモン対戦に当てはめて考えることで、より立ち回りが上達するだろうというもの。

ついでに、この記事を読んで得られるであろう効果
・対戦中、何を意識して戦えばいいのかという具体的な指標が見つかる。
・対戦の全体像を俯瞰する力、大局観が身に付く。(理由の分からない負けがなくなる。)
・構築に対する考え方が増える。
とかなればいいね(雑)

最後に注意(ちょっと小難しい)
これ以降書く内容は、ある程度なれたプレイヤーなら対戦中している。
多くのプレイヤーはセンス・経験則・複合的計算の三つのみで立ち回りを決めている。今回記述する内容は、その中の複合的計算の思考プロセスでいずれ辿り着くものだからだ。
それなら、普段対戦でできているプレイヤーは、この記事を見る必要はないのか?実は、そうならない。なぜなら今回記す内容が、ポケモン対戦において言語化されていない概念だからだ。ストラテジーやらタクティクスやらと聞きなれないカタカナで記したのも、今まで具体化されていなかった概念を、より耳に残り易くするという裏の意図がある。大事なのは戦略・戦術という概念を言語化し、いままで必要だった思考プロセスをショートカットすること。そして対戦中の複合的計算の思考プロセスが、より高度な思考に辿り着くことにある。


STEP1
ストラテジー(戦略)とは?

戦略とは何か?とりあえずwikipediaから引用してみましょうか…

一般的には特定の目標を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・科学である。


この一文を読んだだけで10理解する人は、おそらくいないので、分かり易くまとめると…
・対戦で勝つ具体的な計画。(つまり、どのようにして勝つか)

以下分かり易い例
【例1】
279230
ペリッパーで天候を雨状態にする。
キングドラの特性すいすいのすばやさ上昇と、天候雨の水技の威力上昇で上から相手を倒す。
このような勝ち方を通しという(詳しくは後述)

【例2】
445
スカーフガブリアスで相手を上から倒す。(通し)
(これだけでも十分戦略と言える。勘違いしない欲しいのは、戦略とは対戦で勝つ具体的な計画である。この場合ガブリアスで上から攻撃して勝つまでが戦略になる。スカーフガブリアスで上から攻撃して1-1交換したり、相手ポケモンに負担をかけるのは後述する戦術にあたる。)

【例3】
113080m
受けループ系。
相手の攻撃を高い耐久指数で受ける。
と考えがちだが、戦略的視点から言い換えると
ラッキーまたはヤドランのどちらかを突破できない状態にする。が正しい。
このような勝ち方を詰めという。(詳しくは後述)


STEP2
戦略の基本は通し詰め

ようやく馴染みのある言葉が出てきたという人もいるだろう。
しかし、筆者との認識の差異を無くすため、この二つの意味を具体的に示したいと思う。
通し…自分のポケモンが、相手残り全てのポケモンに対して、上から一撃で倒せる状態。(もしくは、それに近い目算で勝ちまで計算できる状態。)
詰め…相手が特定のポケモンを突破できず、いずれ自分が勝利する状態。

通しが得意なポケモン
445n785130m212m373m

詰め
が得意なポケモン
242233547n797212m
(エルフーン、テッカグヤは宿木みがわり型)

上で示したような通し、または詰めができるポケモンを以下戦略的ポケモンとする。
戦略的ポケモンは特に重要な役割を担っている。
戦略的ポケモンは選出時、必ず一匹以上選ぶべきである。

STEP3
戦略的思考不在
473
対戦相手の構築に襷マンムーが刺さっていたので選出した。
しかしマンムーは1-1交換で最低限の仕事しかこなせず、他の二匹も倒され負けた。
結果なんとなく流れで負けた。
こういった理由の分からない負けは実際よく見られる。原因のひとつは序盤に局面を単純化しすぎたこと。もうひとつは戦略的思考の不在である。
このような負け方は、なにひとつ学ぶことがない為、早急に無くすべきである。

この例で重要なのは、マンムーが戦略的ポケモンでないところにある。そして今回のようなマンムーに期待した思考は、どのようにして勝つか。という戦略的思考を伴わない。
戦略的思考を意識しないプレイヤーは、いたずらに状況有利を取り続けようとする傾向がある。実際にそれで勝てたりもする。何が問題なのかというと、こういった戦略的思考のない勝利でも、本人は「上手く立ち回った。」などと錯覚してしまうところにある。
実際はそのような試合に価値はなく、構築の正しい改善案を見つけられなかったり、勝率が安定しなかったりする。

どのように改善すればいいのか。
一番の方法は戦略的ポケモンを選出する。そして戦略的ポケモンを軸に立ち回りを考える。
単純に相性のいいとされるボーマンダと並べてみましょう。
473373m
間違えないで欲しいのは、マンダとマンムーが相性がいいという話ではない。ということ。大事なのは、どのような思考プロセスで立ち回りを決めるのか。
1.ボーマンダを通して勝つ
2.1を遂行するために、特定のポケモンをマンムーで倒す。もしくはダメージを与える。
3.2を遂行するためには、どうすればいいのか。

このように1~3にかけて次第に戦略が具体的になっていく。上記には無いが、思考は3以降も4.5.6…とより深く続いていく。このような思考を選出画面から始め、対戦が開始して以降も思案し続けなければならない。(ちなみに4.5.6…と進めば進むほど戦略は戦術に近づいていく。)

STEP4
構築の戦略的要素を高める。
257m145598
この構築は弟6世代一時期流行した並び。(バシャサンダーナット)
まともなネット対戦の経験のあるプレイヤーなら、どういった並びか分かると思う。
これはバシャーモを通す並びである。そしてサンダー、ナットレイはバシャーモの通しを阻害するポケモンに対して強いとされている。
この認識で、おそらく相違ないだろう。

つまり、この構築の基本的な戦略は
1.バシャーモを通して勝つ。
2.1を遂行するために、特定のポケモンをサンダー、ナットレイで倒す、もしくはダメージを与える。
3.2を遂行するためには、どうすればいいのか。
となる。

しかし、これだけでは立ち回りの幅が少なすぎる。
極端にいえば、上記の動きしかできない構築になってしまう。

どのように改善すればいいのか。
サンダーとナットレイの戦略的要素を高める。
145598
戦略的要素を高めるとは、どういう意味か。
それは、そのポケモンを軸にした新しい動きを作る。ということ。
1.サンダー、もしくはナットレイで詰めて勝つ。
2.1を遂行するために、特定のポケモンを他二匹で倒す、もしくはダメージを与える。
3.2を遂行するためには、どうすればいのか。
これが、サンダーとナットレイの戦略的要素を高めることでできる。新しい動きである。

具体的に、どうやって戦略要素を高めるのか。
(下記の内容はあくまで戦略的要素を可能な限り高める場合の例であり、実際何処まで戦略的要素を高めるかは、他の自分ポケモンとレーティング対戦環境を踏まえたうえで十分に考察するべきである。)
145
サンダーの場合
ボルトチェンジ
熱風
めざめるパワー(氷)
羽休め

熱風orめざめるパワー(氷)選択→電磁波に変更
電磁波→どくどく(電磁波よりどくどくのほうが戦略的要素が高い)
ボルトチェンジ→10万ボルトに変更
性格図太い→穏やかに変更

598
ナットレイの場合
ナットレイは、元々高い詰め性能を持っている戦略的ポケモンである。そのため変更点は少ない。
宿木の種、まもる両採用
持ち物食べ残し(場合によってはサンダーと奪い合うことになる。)


STEP5
第6世代ガルーラスタンから学ぶ
115m094m445642245257
上記の並びは第6世代で横行したガルーラスタンの基本型である。好みによってある程度変更されるが共通する要素として、全てのポケモンが戦略的ポケモンであることがあげられる。

戦略
・ガルーラを通して勝つ。
・ゲンガーを通して勝つ。
・ガブリアスを通して勝つ。
・わるだくみボルトロスを通して勝つ。
・スイクンで詰める。
・バシャーモを通して勝つ。
といった全てのポケモンを戦略的に運用できる。戦略的要素の高い構築である。

(それだけ。この説明をどのように解釈するかは、それぞれで頑張ってくれ。)


STEP6
相手戦略阻止する選出で起きる戦略の不在
362
相手の手持ちにオニゴーリがいた。オニゴーリは戦略的ポケモンである。
・オニゴーリで詰めて勝つ。
こちらは相手の戦略を阻止するため、できる限りオニゴーリに対し強い選出をする。
例えば、このような選出をした。
462n730473
ジバコイル…麻痺で起点にならず、後攻ボルトチェンジで身代わりを破壊できる。
アシレーヌ…音技で身代わりに強く、アンコール、滅びの歌を覚える。
マンムー…オニゴーリ以外のポケモンに対応するために選出。

ここまで読んでくれた人なら、この選出が抱える問題が分かると思う。(アシレーヌのところもっといい例があったんじゃないかとか言わない。)
この選出には戦略的ポケモンがいない。
これが相手戦略の阻止を重視することで起きる戦略の不在だ。

こういった選出は、相手が別の戦略を軸とした選出をした場合、STEP3と同じ状況に陥る場合がある。
構築の欠陥なので改善するべきである。

【似たような例】
373mn786130m
相手の手持ちの要注意ポケモンに対する選出をする
464n89an730
結果、戦略的ポケモンがいない選出になる。


基本的な戦略の話はココまで。
これ以降は自分で発展させてください。


次、戦術
STEP7
タクティクス(戦術)を学ぶ前に

戦術を学ぶ前に、皆さんに絶対に忘れてほしくないことがあります。それは、ポケモン対戦は人間対人間のゲームだということ。もし自分がレーティングバトル中、対戦相手に対しbotと戦っているような錯覚に陥れば、これから紹介する戦術の価値は極端に下がってしまう。この記事を読んでいただいた読者には是非、画面の向こうの対戦相手を想像してみてください。(よーし、いいこと言ったぞー)


STEP8
戦略成功させるための戦術
タクティクス(戦術)とはなにか。実はこれは、なかなか言語化するのが難しい。
ポケモン対戦で使われる戦術に絞ってまとめると
戦略を成功させるために必要な作戦
になる。
基本的に戦術とは戦略があって初めて意味をなすものである。(場合によっては戦術が戦略を無視して直接勝利に繋がる時もある。)

これだけでは、戦術とは何か、いまいちピンと来ないかもしれないので補足しようと思う。
STEP3でも少し触れたが戦略的思考プロセスが1~3.4.5.6…と進むほど戦略は戦術に近づく。STEP3であげたマンダとマンムーを例に戦術について説明しよう。
373m473
戦略
1.ボーマンダを通して勝つ。
この1が基本的な戦略になる。プレイヤーは、まず戦略が成功するか見通しを立てる。(もし相手ポケモンが全てボーマンダの攻撃を耐えないのなら、これ以上の思考は必要がない。)
成功しない場合。どうすれば成功するのか思考を進める。

2.1を遂行するために、特定のポケモンをマンムーで倒す。もしくは、ダメージを与える。
この2は戦略で有りながら、1を成功させるための戦術でもある。しかしこの程度の思考プロセスで得られる戦術は、早期の段階で辿り着くため戦略に分類するのが妥当だろう。
1と同じように2が成功するか見通しを立てる。成功しない場合、更に思考を進める。

3.2を遂行するためには、どうすればいいのか。
これ以降は2でしたことの繰り返しである。同じように4.5.6…と続く。そしてこのような思考を進めていくと試合の大きな流れが見える。この流れが見えて初めて戦術が必要になる。
それは釣り出しであったり、交換読みの技選択。特定のポケモンを誘ってからの死に出し、その状況に応じて適した戦術を試合の大きな流れから読み解き実行しなければならない。

つまり戦術とは、思考プロセス1.2.3…を結びつけ、戦略1を成功させる決定的な一手のことである。

(初心者がよくする必要のない読みは、このような思考プロセスを辿って行われていない。意味の無い読みである場合が多い。)


STEP9
戦術がないと勘違いされた構築
筆者がポケモンをしていて悲しく思うのは、構築を見ただけで、思考停止やら雑魚やら勝ってに決め付けられることがあるという現実。積みサイクル特に壁展開系や受けループに対して、こういった心無い非難を浴びせられることはたまにある。もちろん上記のような構築にも列記とした戦術がある。STEP8で説明したような思考プロセスのもと戦術を用いることは多々ある。

【例1】
450448m149
カバルカカイリュー(Season1では未解禁)
この並びでカバルドンがどのような動きをするか知らない人は各自調べてください。
基本的な戦略は以下のふたつ
・ルカリオを通して勝つ。
・カイリューを通して勝つ。
カバルドンが起点作りに成功。ステルスロックを撒き、ルカリオは悪巧みを積んだ後、相手ポケモンを一匹倒した。相手はガブリアスを死に出した。
445
このとき一番大事なのは、以前から述べている戦略的思考プロセスに沿って思考することである。
戦略
1.ルカリオを通して勝つ。
まずこの戦略が成功するか、見通しを立てる。
この戦略は、スカーフガブリアスの場合成功しない。しかし2の矢がある。
1.カイリューを通して勝つ。
スカーフガブリアスの地震を起点にする戦略。
この戦略が成功するか見通しを立てる。相手の選出が以下の場合の場合
445233
カイリューはスカーフガブリアス、ポリゴン2の二匹を倒せないため、成功しない。
この例の場合、これだけの思考で試合の大きな流れを読み解くことができた。

スカーフガブリアスを想定する場合選択は、カイリュー交換になる。
(襷ガブリアスの場合もある程度ケアできる。)

しかし、この局面ではカイリュー交換後もう一度、戦略的思考プロセスを組み立てる必要がある。

【例2】
243130m091
ライコウギャラパルシェン(Season1では未解禁)
ライコウの壁からの積みサイクル。
例えば初手ライコウ-ガブリアス対面
445
スカーフガブリアスでライコウが壁を展開する前に倒されたとき。
戦略
・ギャラドスを通して勝つ。
・パルシェンを通して勝つ。
どちらも成功しないと見通りが立ったなら不用意にライコウが突っ張るべきではない。この場合ライコウ交換ギャラドスが正しい。(その後、ガブリアス交換読みライコウ交換、壁展開など)

STEP10
戦略・戦術を用いたこれからの対戦の考え方
この章は、これまでのまとめです。ここまで読んでいただきありがとうございます。

選出の際、戦略的ポケモンを必ず一匹以上選出する。(自然と選出できる構築にする。)
特に序盤、時間を十分に使って、できるだけ早く戦略的思考プロセスに沿って対戦の大きな流れを掴む。
相手の戦略を読み、自分と相手の戦略、どちらが遂行速度が速いか考える。
劣勢時、戦術を使い不利な状況を打破する。
相手視点になって、戦略的思考プロセスを考えてみる。そして相手視点の戦術を見つける。
優勢時、相手戦術を警戒する。

以上になります。
疲れたので早足でまとめちゃいましたが、いかがだったでしょうか?
今回紹介したものも、考え方のひとつに過ぎないので盲信しすぎないようよろしくお願いします。
また今回紹介した戦略、戦術は、その入り口でしかないので、これ以上は自分自身で発展させてください。

最後に一番言いたいことは
何が起きたかよりも何を考えているかが大事ということ、間違えないようにお願いします。







AだったらB、CだったらDみたいな安易な考え方だったり、わざわざ言う必要の無いところまで細かくひたすら説明して混乱させるだけのポケモン対戦論じゃなくて、今回みたいに考え方とか発想の起こし方を重視した記事を、上手い人もっと書いてくださいよー。シングルとか簡単に見えてくっそ難しいんだからこそ言語化するべきだと私は思うんですよー。

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