国内で過去最大の感染者数を出してからやっと減少に転じてきました。これから冬に向かうので流行がまた起きることは予想できます。そこで、今後のために個人的にできる対策を再確認してみることが必要になると思います。コロナウイルスの感染は現在では空気中から取り込まれることが最も多い感染経路だといわれるようになってきました。幸い、日本人のマスク着用率が高いので、マスクによる予防効果は高いと思います。食事中の会話、咳、くしゃみによる感染が高いことが認められ、飲食関連の自粛や協力が求められての対策が、日本国の方針として進めれれてきました。しかしワクチン接種が進む中での過去最高の感染者の増加にある中、個人でできる簡単な予防法としての手洗、手の消毒は引き続き行うと良いと思います。空気感染とは違い、認識して対処できる方法だからです。

アメリカの研究機関の発表によると、金属類は金属自体に殺菌効果があり、殺菌力の強い銅では約2時間でコロナウイルスが消滅されるといわれています。また空気中に飛散したウイルスはエアロゾルという状態で約3時間で死滅(3時間生存可能)するといまれています。空気中のウイルスに関する予防としては、1番簡単な方法は換気で、窓を開けることで行うことができます。

手からの感染源となる最も注意すべきものは、ウイルスが付着して長く生存できるプラスチック製品といえます、プラスティック製品では3日(条件によるとそれ以上の生存が可能)ほどウイルスが生存することが分かっているので、プラスチック製品、例えばパソコンのマウス、キーボード、スマートホン、携帯電話、電話の受話器、電車のつり革、ATMの画面操作などが盲点になるかと思います。

ワクチン接種が進んでいますが、ワクチン接種をしたから大丈夫、感染しないだろう。とは考えないで、感染のリスクを減らすことが良いことがベストなので、うがい、手洗い、触ることが多いプラスティック製品等の消毒が有効になると思います。昔から予防として言われている、うがい、手洗いは現代にも有効な予防方法なので、心がけると良いと思います。ワクチン接種後もワクチンの効果がないブレークスルーもあるので、注意はするに越したことはありません。ワクチンを接種しても全く抗体ができない人や、抗体値が正常に達しても日に日に効果が薄れてしまう人がいることが分かりました。これにあたる人の確率はとても低いものの、ワクチンを接種したから大丈夫とは思わない事の根拠になります。マスクも夏季は暑いので、ウレタン製のウィルスの侵入を防ぐ効果のないものは自分の飛沫が飛ばないという効果はあるものの、ウイルスの侵入を防ぐ効果は1%以下になるので、状況と場所を選ぶ必要があります。

最近では薬の開発がいちじるしく、薬として有効な経口薬もできていて、治験を早めて使用されることも、外国では検討されています。もちろん、日本でも研究開発は進んでいるので、思ったよりも早く、良い薬が出てくると思います。アメリカ製のモルヌピラビルは現在アメリカで承認を受ける予定です。抗ウイルス薬の飲み薬です。5日間でウイルス増殖率がゼロ%になるとの報告があります。イスラエル製のMT527もありますが、日本の認可があればメルク社の提供によるモルヌピラビルの方が入手しやすいので、初のコロナ薬として期待が持てます。

これから国内で使用されるワクチンは新型(変異株)にも有効率が認められる種類のものも使われてきます。国内でやっと日本で作るワクチンが出てくることになります。国内で作るノババックス製の組み換えワクチン(従来型のワクチン)は、変異にも効果があることがわかっています。なじみのある不活性ワクチン(従来型のワクチン)も選ぶことができます。DNAワクチン、遺伝子組み換えワクチン、MRNAワクチンはSタンパク質に対する抗体を作ります。不活性ワクチンはSタンパク質以外のすべてに抗体を作ります。これがどのような効果を生み出すのかは当方としては分かりませんが、ワクチンを選ぶ幅は広がってきます。

変異の速度が速い特徴が見受けられること、薬としての対応ができない現在の状況から予防に心がけることが大切だと思います。在来のインフルエンザ流行時と同様に、簡単にできる予防としてのうがい、手洗い、手の消毒をすることが基本的に有効な対処方法になると思います。各製薬会社、研究機関等の成果により先が見えてきたとは言え、新しい薬が順次開発されるまでには、まだ少し時間がかかります。個人的にできる予防に励むことが肝心であると思います。かからなくてすむように基本に返ることが必要ではないのかと思っています。