インサートナットのヘリサートとエンザートとイリサートを解りやすくまとめました|機械設計メモ

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インサートナットのヘリサートとエンザートとイリサートを解りやすくまとめました



今日は、インサートナットのヘリサートとエンザートとイリサートを解りやすくまとめました。
インサートナットの違いが解らない!という方はぜひ参考にしてみてください。

インサートナットを解りやすくまとめました4
 画像:信頼の三友精機様よりお借りしました
 
全部まとめて「インサートナット」という埋め込みナットの仲間
インサートナットは樹脂やアルミ合金などの、直接ねじを切っても強度がたもてないような材質へ埋め込むナット(タップ穴)の総称です。用余はそれぞれですが、「インサートナット」の中にヘリサートだったり、エンザートだったりが含まれるんです。

そもそも「インサートナット」が必要になってきた理由は?
製品や構造物において、低コスト・軽量化などの要求を満たすためにアルミダイカスト、プラスチックなどが利用されるようになってきました。構成する材料の密度の低いものが使われるようになれば軽く弱い素材に締結のために強いめねじをつくる必要性が求められてきます。この需要を満たしたのがインサートナットなのです

インサートナットについての基本情報
規格:JIS_B_0002
製図の仕方:JISによると、ねじインサートは図解のためにカタログ等で記載されているが、実際の製図には使用を避けるのが良いとされている。

ヘリサート(Eサート)

インサートナットを解りやすくまとめました3
画像:お借りしました

機能:インサートナットとして機能する
特徴:菱形断面をしたスプリング状のコイル(ねじブッシュ)で自在性があるので。おねじとめねじのリード誤差、 角度誤差を吸収することができる。
注意:ノッチタングという入れる際に利用するタングを最後に折らないといけないヘリサートは下穴径とピッチが違うので、ヘリサートのネジ穴へリサートを挿入できない。
※株式会社ツガミのねじインサートの商標「ヘリサート」は、2001年4月に新しい商標「Eサート」に変更となった。品質・精度は「ヘリサート」とまったく変わらない。

タングレスインサート

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画像:いつもお世話になってます。ミスミ様よりお借りしました。

機能:インサートナットとして機能する
特徴:タング(爪)のないヘリサートのためタングの除去が必要ない
   意外と掛かる挿入コストが低い
   使っているユーザーは多い。

エンザート

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画像:信頼のケーケービーコーポレーション様よりお借りしました

機能:インサートナットとして機能する
特徴:インサートタップ穴が必要ない
   外径に切られたねじでタッピングを行って入っていく
   ねじの脱着に強い(セルフロックが利く)
   引き抜きや緩みに強いとい
   ねじ軸力をエンザートの外ねじ部の母材が支えるため、直タップねじより母材の強度が向上

注意:相手材にタップをあけながら入り込んでいくので相手材の強度の
   確認は必須。特に材料に熱処理している場合は、処理後の強度でエンザートの材質を変える必要がある。
   した穴に沿ってはいるが、芯を合わせることが必要です。
   取付け(加工)の際に発熱がすごいので加工油なども必要になる。

残り肉厚さ:Mサイズ×0.5以上は必要
下穴の深さ:参照

ロックインサート(リコイルロックタイプインサート)

インサートナットを解りやすくまとめました

機能:インサートナットとして機能する
   標準インサートに緩み防止効果を持たせたもの。
特徴:あらゆる過酷な振動や温度変化におけるボルトの緩みを防止するよう設計されている。
   ボルトの戻り止めをめねじ側で行う。
   ロックタイプインサートは中ほどの1~2巻きが戻り止め用に多角形になっている。

イリサート(名前は似ているがヘリサートではない)

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画像:イリサートメーカー有限会社廣杉精機様よりお借りしました

機能:インサートナットとして機能する
特徴:イリサートはタングレス
注意:イリサートの再使用はできない。

ねじにねじを入れるんだから戻したら一緒に抜けてくる?
インサートナットを利用した場合、例えばM6用のインサートナットを使うと母材はM8程度のタップになると考えてよいです。また、コイルインサートナット(ヘリサートやEサート)はバネの効果もあり母材へ押し付けられるために単純に「戻りトルク」では抜けてきません。

コイルインサートナットはそれでも抜けてくる場合がある。
それはタップの破壊である

ねじロックなどを塗布することは意味がある?
もちろん、効果はありますし、できれば併用したほうがいいかと思います。その理由として、もともとねじロックに頼ること自体おかしいと言えばおかいんですがここに限ってはインサートナットの用途として、元々弱い材質に明けること、さらに取り外しを考慮しているために、一般的な締め付けっぱなしのねじと違い何度も戻し側に負荷が掛かるのです。各インサートナットメーカー様がいうように、なくてもいいが、できれば使うとよいというのはそういうところからきていると思います。
ただし、何度もねじを取り外さない場合でも、インサートナットを利用することがあります。その際はねじロック剤を特に必要としないでしょう。

以上です。


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2016年02月22日| |Edit

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