桑名柴田整骨院の日記

三重県桑名市にある柴田整骨院のホームページの補足としてご活用下さいませ

2014年07月

当疾患は上眼瞼が下垂して眼球を塞ぎ、視野の狭窄する状態を指します。上眼瞼の挙上する作用を持つ眼瞼挙筋の麻痺によるケースから、上眼瞼の皮膚が下垂して起きるケースまで様々ですが、視界が制限され、無意識に眉毛を挙上して瞼を開こうとすることで、頭痛(主として偏頭痛)の原因ともなります(顎関節挙上により側頭筋の緊張を併発する為)。

当疾患の症状は多様であり、時には重篤な全身疾患の部分症状として生じることも有る為、その疾患を特定することが肝要となってきます。更に、当疾患にも先天性と後天性とが有り、前者は眼瞼挙筋の局部の筋原性に起因します。正常の眼瞼挙筋の筋線維に比較して、筋腹に線維組織や脂肪織が多く、その為に筋収縮・弛緩が減弱乃至は消失しています。神経或いは神経筋接合部の機能異常等で眼瞼挙筋の支配神経が阻害されると生じる場合も有りますが稀です。完全な視野障害を生じることは殆ど無いですが、数日から数週間の視野障害を伴う場合は弱視や乱視、眼性斜頚も併発しやすいとされます。

後天性で代表的な疾患はホルネルシンドローム(Horner syndrome)ですが、この場合は神経原性に起因します(顔面神経麻痺による)。

当疾患の治療で用いられる経穴は以下の通りです:
三里
風池
翳明
太陽
晴明
翳風
合谷

当疾患は頸椎の椎間板と椎骨の変性により生じ、頸神経根の圧迫症状を呈する状態で、比較的高齢者に好発します。
通常、頸椎症では急激に進行することはなく、頸部の症状に始まり、徐々に上肢や下肢の症状へと進行していきます。又、頸部の運動時に後頸部から肩、上肢へ放散痛が生じます。下肢症状は、歩行障害、便秘、排尿障害等といった具合です。

当疾患の治療で用いられる経穴は以下の通りです:
風池
風府
大椎
天宗
風門
曲池
人迎
水突

慢性化に伴い全身の神経節へ影響が波及していきますので、早期治療が肝要です。

当疾患は骨の形成速度よりも吸収速度が高くなるに従い、小孔が多発する状態を指します。石灰化の異常を伴わない骨量減少により骨体の弱体化をもたらします。日常生活程度の負荷でも骨折を引き起こしたりする為、QOLの著しい低下を伴います(特に大腿骨骨頭骨折)。特に中年以降で多発する傾向に有り、運動量及び強度によっても要素は変化します。運動の習慣が無く痩せた体型、低身長は特に危険因子の一つとされます(此方は主としてGH(成長ホルモン)の影響も有りということで当疾患への関与は非特異的)。

更に、当疾患も原発性と続発性とに分類され、前者は更年期以降に好発する骨密度低下のタイプで、主に加齢に伴う腎機能低下の結果として生じるビタミンD産生低下が要因となります。後者は他の疾患による引き金的要素として現れ、先天的なものから内分泌によるもの、運動量低下による廃用的タイプのものまで様々です。

当疾患の治療に用いられる経穴は以下の通りです:
腰眼
大腸兪
腎兪
志室
委中
崑崙
三里
地機
中極
合谷

中医学では皮膚は内臓の鏡であると認識し、内臓のさまざまな障害が皮膚に現れてきたものが皮膚病であると捉えます。

偏食、甘辛、油濃いものの過食により脾胃が損傷され、脾虚不運のた め、湿熱が生じて、顔面に上攻して発症すると考えられます。

つまり、体内で発生した「熱」が皮膚に影響を与え、それに外界の風熱刺激が加わるとニキビが発生すると考えているほか、肺、肝、脾、胃の機能の紊乱が大きく関与すると見られています。


弁証論治療

肺熱タイプ―顔面に栗粒大の赤丘疹、ニキビが鼻周囲に好発し、口鼻の乾燥感、便秘を伴う。

胃熱タイプ―顔面に栗粒大の赤丘疹、丘疹頂点の黒点、ニキビが口周囲に好発し、胸背部にも見られる。
口臭、口乾、便秘を伴う。

血熱タイプ―顔面部の赤色丘疹、口鼻周囲、眉間に多発、顔面潮紅、女性が月経前に増悪する。

お血タイプ―暗色または紫紅色の丘疹。
 
中医学(東洋医学)的治療 

皮膚は内臓の鏡であると認識し、内臓のさまざまな障害が皮膚に現れてきたものがニキビであると捉えるため、内臓の不調を整えることによってニキビになる原因を取り除いく治療が重視されているのです。

1.治療法則
肺胃熱を清め、湿毒を解くことを原則とするので、手太陰肺経、手陽明大腸経及び督脈の経穴を主として取穴する。

同時に他のタイプに応じて取穴する。

1.肩井(けんせい) 肩の根元から肩先までの中間点。
2.肩ぐう(けんぐう)腕を上げたときに肩に出来る2つのくぼみのうち、胸側の方。
3.中かん(ちゅうかん)みぞおちとヘソの中間。
4.天枢(てんすう) ヘソの真横指3本分(二寸)。
5.大巨(だいこ) 4の天枢の下二寸(指3本分)。
 

タイプ別取穴
肺熱タイプ ー 肺兪
胃熱タイプ ー 中かん
血熱タイプ ー 膈兪
お血タイプ ー 気海

当疾患は脳下垂体前葉から分泌されるTSHの異常分泌(亢進或いは低下)によって引き起こされ、特に後者はバセドウ病(TSH機能低下による甲状腺ホルモンの分泌増加)としても知られている代表的疾患でもあります。主に、下垂体や視床下部の腫瘍や循環系の病、感染症、放射線療法後等で診られることが多く、前者は冷え性や総コレステロール値、浮腫の上昇が診られ、後者は体重減少や頻脈(代謝亢進の要因)が診られます。
通常、TSHの基準範囲は.45〜4.90[μlU/ml]であり、基準値より低いと高血圧の要因にもなります。当疾患の要因であるTSH産生腫瘍は全摘できる場合には治癒へ転帰しますが、大腫瘍の事も多く、全摘は困難、或いは症状の再発も有り得ます。
(* 上記単位の”U”は国際単位)

当疾患の治療で用いられる経穴は以下の通りです:
人迎
廉泉(前頸部、喉頭隆起の上方で舌骨よりやや上方)
合谷
三里
地機
天突(前頸部で鎖骨間の凹部、胸骨舌骨筋上)
陽陵泉
曲池

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