「熱」がこもっている「実熱」とは

人が生きていく上で、体温を維持したり、新陳代謝を調節したり、
機能を回復させたり、と熱エネルギーは最も重要なもののひとつです。

私たちは活発な運動や考察をするために、
または十分な休息をとるために、
毎分毎秒たくさんの熱エネルギーを消費しています。
 
生命の営みを支えるこの熱エネルギーが過剰になった状態がこの
「実熱(じつねつ)」タイプです。


● 実熱の舌 
舌の色は紅くて乾燥している。苔は黄色味を帯びる。

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出やすい不調とトラブル
 
実熱タイプの方には、熱症状がみられます。
  ・暑がり
  ・汗かき
  ・顔が赤くなる
  ・目が充血する
  ・口が渇き、冷たい物を飲みたい
  ・便秘、尿の色が濃くなる
  ・赤ニキビが出たり、かゆくなるなど、肌のトラブルが多い
 
  また、性格面にもあらわれます。
  ・じーっとしていられない
  ・物事に性急で興奮しやすい
  ・味の濃い食べ物が大好きでよく食べる  などはよく見られます

「実熱」タイプの方は、体力が旺盛で、自分では健康だと過信する傾向があるので、
そのぶん病気を患うと大変です。
生活のリズムを変えて、熱を冷ます方法をとりましょう。


おすすめの食材
 ● 夏の旬のものや熱をさますものがおすすめ
トマト、きゅうり、なす、すいか、とうがんなどの夏の旬のものや、
あさり、わかめ、豆腐などの熱をさます食べ物がおすすめ。

とはいえ、実熱の人の場合は気虚が後ろに隠れていることも多いので、
あまり冷たいものを摂りすぎると、気虚を助長してぐあいが悪くなります。
食べ過ぎずほどほどに。

 ● 辛いものや強いお酒は避ける

脂っこい食べ物や肉類を多く摂ると、熱が体にたまり、
実熱をさらに悪化させてしまいます。
味の濃い料理もあまり食べ過ぎないように、薄味になれましょう。

また、アルコール類やピリ辛の刺激物にも同じ作用があります。
唐辛子、にんにく、芥子、こしょう、山椒など、食べると汗をかくようなスパイス類や、
しょうが、ねぎ、シナモンなどはできるだけ控えてください。

おすすめのお茶
緑茶、緑牡丹茶、菊花茶 など。脂っこい料理の後は普洱(プーアール)茶もおすすめ。
便秘や赤い吹き出物など熱症状が強い人には、ドクダミを足すのも効果的。

ツボ

  合谷(ごうこく)

手の甲側の、親指と人差し指のまたから少し入ったところにあって、
押して痛むところにあるツボ。



上半身の熱や余分なものの溜まりを取る作用があります。
押しこむようにグーッと押します。
   百会(ひゃくえ)

頭のてっぺん中央にある、多様な効果が期待できる重要なツボ。
  風池(ふうち)
 天柱(てんちゅう)


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首の付け根、後頭部の下のくぼみから2〜3cmほどの左右にある。
髪の生え際よりも少し上。
天柱は風池よりも下、首を支える筋肉の外側にあるツボ。
頭に偏っている熱を体全身に行き渡らせ、分散させる効果があります。
親指を使ってこねるように指圧しましょう。



生活アドバイス
適度な運動を習慣に
陰虚タイプのほてりと違い、実熱タイプは、熱を発散させるためにも
ジョギングやテニスなどの運動もOKです。
たまに一日がんばるのではなく、毎日の習慣にしましょう。
ただ熱が上にのぼるので興奮しやすく、
本当は疲れていても気持ちでは疲れていない、体力が合って元気だと思いがち。
あまりがんばりすぎないよう、意識してブレーキをかけたほうがよいでしょう。

 
●入浴はぬるめのお湯で、上半身は温めすぎない

熱いお風呂に入ると、のぼせたり、肌が赤くなってかゆみが起こることが多いため、
お風呂の温度は低めに設定するのがポイント。
上半身はほてっているのに、下半身は冷える「冷えのぼせ」がある人は、
腰から下はゆっくりとお湯につかり、上がるときには、
上半身だけ30〜35℃くらいのぬるいシャワーを浴びましょう。
足湯もよいです。下半身を温めることで、
体の上部にこもった熱が下がり、気が全身にめぐります。
また、お風呂上がりにはぬるめのお茶で水分補給をして
余分なほてりをクールダウンさせましょう。


柴田鍼灸整骨院
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